JPH059034U - ラジオ受信機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 先に受信していた放送局を簡単な操作にて受
信し得るラジオ受信機を提供することを目的とする。 【構成】 本考案によれば、現在受信中の放送局を受信
する前に受信していた放送局のデータを記憶装置１５に
記憶し、リコールキー１９やプリセットキーの操作に基
づき記憶装置１５に記憶された放送局データを読み出し
て、位相同期ループ３を構成するブログラマブ分周器５
に設定し、先に受信していた放送局に同調させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ラジオ受信機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、局部発振回路を位相同期ループにて構成したラジオ受信機は、公知であ る［例えば、特公昭６０−５８６０６号公報（Ｈ０３Ｊ７／２８）参照］。

【０００３】 此種従来のラジオ受信機では、メモリキーと、複数のプリセットキーを設け、 メモリキーとプリセットキーの操作に応じて現在受信中の放送局に関する情報（ 即ち、位相同期ループに設定される分周比）を記憶装置の前記操作されたプリセ ットキーに対応する記憶位置に記憶するとともに、プリセットキーの操作に応じ て当該プリセットキーに対応する記憶装置の記憶位置に記憶された情報を読み出 し、位相同期ループに供給するようになされている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来の受信機では、プリセットキーの操作に基づき予め記憶された所 望の放送局を受信することができるが、プリセットされた放送局以外の放送局に 同調させ、受信した後、同一バンド内で他の放送局を受信した場合、先に受信さ れた放送局に関する情報は何ら保持されないため、例えば先に受信した放送局を 再度受信したいときには、改めて掃引操作を行わなければならなかった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題に鑑み、本考案は、局部発振回路が位相同期ループにて構成された ラジオ受信機であって、現在受信中の放送局を受信する前に受信していた放送局 に関する情報を少なくとも１つ記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された 情報を読み出すための読み出し手段と、この読み出し手段からの指令に応答して 前記記憶手段に記憶されている情報を読み出し、該情報に基づく分周比を前記位 相同期ループに設定する制御手段とを具備したことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

本考案によれば、現在受信中の放送局を受信する前に受信していた放送局に関 する情報を記憶しておき、キー操作手段の操作に応じて前記記憶された情報を読 み出し、位相同期ループに供給することにより、先に受信していた放送局の受信 が行われる。

【０００７】

【実施例】

図１は、本考案の一実施例を示すブロック図で、１はアンテナ、２はアンテナ １からの高周波信号を選択増幅する高周波増幅回路、３は位相同期ループにて構 成された局部発振回路で、電圧制御発振回路（ＶＣＯ）４と、このＶＣＯ４から の発振信号を分周比Ｎで分周するプログラマブル分周器５と、基準発振器６から の基準信号とプログラマブル分周器５からの分周出力とを比較する位相比較器７ と、位相比較器７からの誤差信号を受け、当該誤差信号に応じた制御電圧をＶＣ Ｏ４に供給するループフィルタ８とより構成されている。９は高周波増幅回路２ からの高周波信号とＶＣＯ４からの発振信号とから所望の中間周波信号を導出す る混合器、１０は混合器９からの中間周波信号を増幅する中間周波増幅回路、１ １は中間周波増幅回路１０からの中間周波信号を検波する検波回路、１２は検波 回路にて検波された音声信号を増幅する低周波増幅回路、１３は位相同期ループ を構成するプログラマブル分周器５の分周比を設定する制御回路で、マイクロコ ンピュータにて構成される。１４はプリセットデータを格納するためのプリセッ トメモリ、１５は分周比に関するデータを少なくとも１つ記憶する記憶装置、１ ６は中間周波信号のレベルを検出し、所定レベル以上の信号が受信されたとき、 検出信号を出力するレベル検出回路、１７は受信周波数等を表示するための表示 器、１８はプリセットキー、１９はリコールキー、２０は掃引キー、２１はアッ プキー、２２はダウンキーである。

【０００８】 次に、動作について図２のフローチャートを参照して説明する。

【０００９】 今、掃引キー２０が操作されると、制御回路１３は、この操作入力に応答して 位相同期ループを構成するプログラマブル分周器５の分周比を順次変更する。

【００１０】 而して、アンテナ１で受信された高周波信号は、高周波増幅回路２にて選択増 幅され、混合器９に供給される。混合器９は、プログラマブル分周器５に設定さ れた分周比にて定まるＶＣＯ４の発振信号と前記高周波増幅回路２からの高周波 信号を混合し、所望の中間周波信号に変換する。斯る中間周波信号は、中間周波 増幅回路１０にて増幅された後、検波回路１１及びレベル検出回路１６に供給さ れる。

【００１１】 そして、中間周波信号のレベルが所定レベルであることが検出されると、レベ ル検出回路１６からの出力信号に応じて制御回路１３は、分周比の可変動作を終 了し、検波回路１１にて検波された信号が低周波増幅回路１２を介して出力され る。尚、掃引動作中は、低周波増幅回路１２からの出力はミューティングされる が、周知であるので割愛した。

【００１２】 斯る状態からプリセットキー１８若しくは掃引キー２０を操作したことが検出 されると（ステップ１、２）、制御回路１３は現在プログラマブル分周器５に設 定されている分周比若しくは分周比に関連するデータを記憶装置１５に記憶した 後（ステップ３）、新しい分周比をプログラマブル分周器５に設定する（ステッ プ４）。即ち、プリセットキー１８が操作された場合には、当該プリセットキー に対応するプリセットメモリ１４のアドレスに記憶された分周比若しくは分周比 に関連するデータを読み出し、プログラマブル分周器５に設定し、また掃引キー ２０が操作された場合には、プログラマブル分周器５に現在設定されている分周 比Ｎ’に１づつ加算若しくは減算して掃引を行う。また、受信周波数は表示器１ ７にて表示される。

【００１３】 また、現在受信中の放送局を受信する前に受信していた放送局を受信するため に、リコールキー１９を操作すると（ステップ６）、記憶装置１５に記憶された 分周比若しくは分周比に関連するデータが読み出され（ステップ７）、記憶され たデータに対応する分周比がプログラマブル分周器５に設定されて先に受信して いた放送局が再度受信される。

【００１４】 図３は、記憶装置１５に２つの局データを記憶した場合のフローチャートを示 しており、リコールキー１９が操作されるごとに、記憶装置１５のアドレスを変 更して各アドレスに記憶されたデータが読み出される。

【００１５】 即ち、リコールキー１９が１回操作された場合には、直前に受信していた放送 局が受信され、また２回操作された場合には、更にその前に受信していた放送局 が受信される。

【００１６】 図４は、本考案の他の実施例を示すブロック図であり、図１で示した実施例と 比較してリコールキー１９を削除している点で相違し、プリセットキー１８の操 作時間により局データの書き込み／読み出しの制御を行うとともに、記憶装置１ ５へのデータの書き込み／読み出しを制御するようになされている。

【００１７】 斯る実施例における要部動作について図５を参照して説明すると、プリセット キーの操作に応じて制御回路１３は、内蔵のタイマの動作を開始させ（ステップ １１）、次いで、プリセットキーの操作が解除されたか否かを判定する（ステッ プ１２）。そして、前記タイマが所定時間（例えば、２秒間）を計時する前に、 プリセットキーの操作が解除されると、現在受信中の放送局のデータが記憶装置 に記憶され、次いでプリセットキーに対応してプリセットメモリに記憶された放 送局データが読み出され、プログラマブル分周器に設定されて、当該放送局の受 信が行われる（ステップ１３、１４）。

【００１８】 斯る状態において、再度プリセットキーを操作すると（ステップ１５）、記憶 装置に記憶された先に受信していた放送局データが読み出され（ステップ１６） 、プログラマブル分周器に設定されて、先に受信していた放送局の受信が達成さ れる。尚、先に操作されたプリセットキー以外のプリセットキーが操作された場 合には、ステップ１１以降の動作を再度繰り返し、ステップ１８でプリセットキ ーが所定時間以上操作されたことが判定された場合には、現在受信中の放送局デ ータが操作されたプリセットキーに対応するプリセットメモリのアドレスに記憶 される。

【００１９】

【考案の効果】

本考案によれば、局部発振回路が位相同期ループにて構成されたラジオ受信機 であって、現在受信中の放送局を受信する前に受信していた放送局に関する情報 を少なくとも１つ記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された情報を読み出 すための読み出し手段と、この読み出し手段からの指令に応答して前記記憶手段 に記憶されている情報を読み出し、該情報に基づく分周比を前記位相同期ループ に設定する制御手段とを具備したので、先に受信していた放送局を確実に受信す ることが出来、実用的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すブロック図である。

【図２】図１の回路における動作の一例を示すフローチ
ャートである。

【図３】図１の回路における動作の他の例を示すフロー
チャートである。

【図４】本考案の他の実施例を示すブロック図である。

【図５】図５の回路における動作の一例を示すフローチ
ャートである。

【符号の説明】

３ 位相同期ループ １３ 制御回路 １４ プリセットメモリ １５ 記憶装置 １８ プリセットキー １９ リコールキー

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 局部発振回路が位相同期ループにて構成
   されたラジオ受信機であって、現在受信中の放送局を受
   信する前に受信していた放送局に関する情報を少なくと
   も１つ記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された
   情報を読み出すための読み出し手段と、この読み出し手
   段からの指令に応答して前記記憶手段に記憶されている
   情報を読み出し、該情報に基づく分周比を前記位相同期
   ループに設定する制御手段とを具備したことを特徴とす
   るラジオ受信機。