JPH0586299A - フルオラン化合物の製造方法 - Google Patents

フルオラン化合物の製造方法

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JPH0586299A
JPH0586299A JP3277293A JP27729391A JPH0586299A JP H0586299 A JPH0586299 A JP H0586299A JP 3277293 A JP3277293 A JP 3277293A JP 27729391 A JP27729391 A JP 27729391A JP H0586299 A JPH0586299 A JP H0586299A
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Hiroshi Fujii
博 藤井
Tetsuo Igaki
哲夫 井垣
Susumu Takahashi
進 高橋
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 2−(2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸
誘導体(I)とフェノールアルキルエーテル誘導体(I
I)とを濃硫酸中で縮合反応させ、得られた縮合物を閉
環反応させてフルオラン化合物(III)を製造する方法
において、縮合反応液をアルカリ水溶液と有機溶剤との
混合液に加えるフルオラン化合物の製造方法。 [好ましい具体例では、(X)が4−ジ(低級アルキ
ル)アミノ、4−(N−シクロヘキシル−N−メチル)
−アミノ、5−メチル、あるいは4−メチル−5−クロ
ルであり、(Y)は3−又は4−(ハロ置換)フェニ
ルアミノである] 【効果】 縮合反応液の分散工程と閉環反応工程とを同
時に行うことができ、分散工程時の冷却エネルギーが著
しく軽減され、着色の少ない製品が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱記録材料、感圧複
写紙等の発色性記録材料用の染料として有用なフルオラ
ン化合物の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フルオラン化合物の製造方法としては、
2−(2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸誘導体とフ
ェノールアルキルエーテル誘導体とを濃硫酸中で縮合反
応させ、縮合反応液を氷水中に分散して縮合物を析出さ
せるか、あるいは縮合反応液をアルカリ水溶液中に分散
して、中和と同時に縮合物を析出させ、濾別した縮合物
を水酸化ナトリウム水溶液とトルエン等の抽出溶剤との
混合液に加え、加熱処理して閉環させる方法が一般的な
方法として知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法において
は、縮合反応液の水中への分散の場合、酸性液の処理と
なるため反応器の材質的な問題が生じる。また、縮合反
応液の水中又はアルカリ水溶液中への分散時に、温度が
高くなると製品が着色したり、析出物が固化あるいは凝
集し、分散が不十分となり、以後の操業が困難となる等
の問題がある。従って、従来の方法では、この分散工程
では濃硫酸の希釈熱及び中和熱による昇温を制御して低
温に保つための冷却処理が必須となるが、これは、エネ
ルギーの損失となり工業的には好ましくない。本発明の
目的は、これらの欠点を克服し、工業的に優れたフルオ
ラン化合物の製造方法を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、フルオラ
ン化合物の製造方法の改良について種々検討した結果、
縮合反応液を有機溶剤とアルカリ水溶液との混合液に分
散する方法によれば、分散時に低温に保持する必要がな
く、かえって、中和熱、希釈熱による発熱を利用し、水
中への分散時に閉環反応も同時に進行し、しかも着色の
少ない目的化合物が得られることを見出し本発明を完成
するに至った。即ち、本発明は、2−(2−ヒドロキシ
ベンゾイル)安息香酸誘導体とフェノールアルキルエー
テル誘導体とを濃硫酸中で縮合反応させて得られた縮合
反応液を、アルカリ水溶液と有機溶剤との混合液中に分
散し、硫酸の中和及び縮合物の閉環反応を行うことから
なるフルオラン化合物の製造方法である。本発明方法を
反応式で示すと次の通りである。 (式中、Rは低級アルキル基を、X及びYは、それぞれ
同一又は相異なり、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲ
ン原子又は置換アミノ基を、m及びnは1〜4の整数を
示す。)式(I)で表される2−(2−ヒドロキシベン
ゾイル)安息香酸誘導体の好ましい例としては、下記の
式(IV)又は(V)で表される化合物が挙げられる。 (式中、R1 及びR2 は水素原子、置換もしくは非置換
のアルキル基、アリール基、アラルキル基、脂環基又は
ヘテロ環基を、R3 及びR4 は水素原子、低級アルキル
基又はハロゲン原子を示す。)式(IV)又は(V)で
表される化合物の具体例としては、2−(4−ジエチル
アミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、2−
〔4−(N−プルピル−N−メチル)アミノ−2−ヒド
ロキシベンゾイル〕安息香酸、2−〔4−(N−イソブ
チル−N−エチル)アミノ−2−ヒドロキシベンゾイ
ル〕安息香酸、2−(4−ジブチルアミノ−2−ヒドロ
キシベンゾイル)安息香酸、2−〔4−(N−イソペン
チル−N−エチル)アミノ−2−ヒドロキシベンゾイ
ル〕安息香酸、2−〔4−(N−シクロヘキシル−N−
メチル)アミノ−2−ヒドロキシベンゾイル〕安息香
酸、2−(4−メチル−5−クロル−2−ヒドロキシベ
ンゾイル)安息香酸、2−(5−メチル−2−ヒドロキ
シベンゾイル)安息香酸、等が挙げられる。式(II)
で表されるフェノールアルキルエーテル誘導体の好まし
い例としては、下記の式(VI)又は(VII)で表さ
れる化合物が挙げられる。 (式中、Rは低級アルキル基を、R5 、R6 及びR7
水素原子、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子
を、R8 は置換アミノ基を示す。)式(VI)又は(V
II)で表される化合物の具体例としては、4−メトキ
シ−2−メチルジフェニルアミン、4−メトキシ−ジフ
ェニルアミン、4−メトキシ−2’−クロルジフェニル
アミン、4−メトキシ−2’−フルオロジフェニルアミ
ン、3−メトキシ−4’−フェニルアミノジフェニルア
ミン、3−メトキシ−4’−(4−フェニルアミノ)フ
ェニルアミノジフェニルアミン、3−メトキシ−4’−
ジブチルアミノジフェニルアミン、等が挙げられる。
【0005】式(I)で表される化合物と式(II)で
表される化合物との縮合反応は常法により行うことがで
きる。例えば、90〜100%の濃硫酸中、0〜30℃
で3〜50時間反応させることにより、縮合物が生成す
る。次いで、得られた縮合反応液を、アルカリ水溶液と
有機溶剤との混合液に注加、分散する。その際、該混合
液の温度は、70℃〜還流温度、好ましくは75℃以上
に保つ。温度が低いと析出物が固化するので上記の温度
範囲に保って注加するが、これにより中和反応及び閉環
反応が同時に進行する。注加速度には特に限定はなく、
発熱を制御できる範囲及びフルオラン化合物が有機溶剤
層に移行する速度を考慮して適宜定めればよく、通常、
30分〜5時間程度で注加する。アルカリとしては、水
酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等の一般的なアルカリ
が使用できるが、通常、水酸化ナトリウムが使用され
る。アルカリの使用量は、硫酸に対して当量以上であれ
ばよく、通常は1.0〜1.3当量である。使用するア
ルカリ水溶液の濃度は、余り大きいと製品の着色の恐れ
があり、また副生する硫酸ナトリウムの析出による不都
合が生ずる恐れがあり、通常、30重量%以下、好まし
くは20重量%以下であり、下限は特にないが、余り小
さいと反応器容量が大きくなり工業的に好ましくないの
で、通常5重量%以上で実施される。
【0006】使用する有機溶剤は、縮合物及び目的化合
物であるフルオラン化合物を溶解する不活性溶剤であれ
ばよく、例えば、トルエン、キシレン、クロルベンゼ
ン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。工業的に
はトルエン、キシレン又はモノクロクベンゼンが好まし
い。その使用量は、縮合物及び閉環反応により生ずるフ
ルオラン化合物を十分に溶解しうる量であれば特に限定
されない。通常、縮合反応液の注加終了時において、閉
環反応も終了しているが、更に10分〜1時間加熱して
反応を完結させることが好ましい。反応後、有機溶媒層
を分離し、必要ならばアルカリ洗浄したのち、濃縮して
目的物を析出させる等の方法により、目的化合物を単離
することができる。
【0007】以下、実施例を挙げ本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれに限定されるものでない。 実施例1.2−(4−ジブチルアミノ−2−ヒドロキシ
ベンゾイル)安息香酸20gと4−メトキシ−2−メチ
ルジフェニルアミン12gとを95%硫酸95.7gに
加え、10〜15℃で20時間反応させた。反応後、反
応液を、水407.4gに水酸化ナトリウム80.6g
を溶解したアルカリ水溶液とトルエン120mlとの混
合液に1時間で加えた。その間、混合液の温度は75〜
90℃に保った。その後更に30分還流させた後、分液
し、トルエン層に水150.7g、水酸化ナトリウム1
1.4g及びトルエン60mlを加え、2時間還流させ
た。次に、分液したトルエン層を温水75mlで2回水
洗後、濃縮し、析出した結晶を濾過し、2−アニリノ−
3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン25.2g
を得た(収率87.5%、融点182.4〜184.6
℃)。得られた化合物は極めて着色の少ないものであっ
た。
【0008】実施例2.2−〔4−(N−イソペンチル
−N−エチル)アミノ−2−ヒドロキシベンゾイル〕安
息香酸20gと4−メトキシ−2−メチルジフェニルア
ミン12.2gとを実施例1と同様に処理して、2−ア
ニリノ−3−メチル−6−(N−イソプロピル−N−エ
チル)アミノフルオラン25.2gを得た(収率87
%、融点164.5〜166.2℃)。得られた化合物
は極めて着色の少ないものであった。 実施例3.2−〔4−(N−シクロヘキシル−N−メチ
ル)アミノ−2−ヒドロキシベンゾイル〕安息香酸20
gと4−メトキシ−2−メチルジフェニルアミン12
g.5gとを実施例1と同様に処理して、2−アニリノ
−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチ
ル)アミノフルオラン24.8gを得た(収率85%、
融点205〜208℃)。得られた化合物は極めて着色
の少ないものであった。
【0009】実施例4.2−(4−メチル−5−クロル
−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸15.8gとN
−〔4−(3−メトキシフェニル)アミノ〕フェニル−
N’−フェニル−1,4−フェニレンジアミン20.7
gとを実施例1と同様に(但し、トルエンの代わりにモ
ノクロルベンゼンを使用)処理して、3−〔4−(4−
フェニルアミノ)フェニルアミノ〕フェニルアミノ−6
−メチル−7−クロルフルオラン25.4gを得た(収
率75.1%、融点202〜203℃)。得られた化合
物は極めて着色の少ないものであった。
【0010】
【発明の効果】本発明の方法は、縮合反応液の分散工程
と閉環反応工程とを同時に行うことができ、分散工程時
の冷却エネルギーも著しく軽減され、しかも、着色の少
ない製品が得られ、工業的方法として極めて優れた方法
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 5/30

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 2−(2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸誘導体とフ
    ェノールアルキルエーテル誘導体とを濃硫酸中で縮合反
    応させ、得られた縮合物を閉環反応させてフルオラン化
    合物を製造する方法において、縮合反応液をアルカリ水
    溶液と有機溶剤との混合液に加えてることを特徴とする
    フルオラン化合物の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114349765A (zh) * 2022-01-21 2022-04-15 内蒙古源宏精细化工有限公司 2-苯氨基-3-甲基-6-二丁氨基荧烷高效绿色合成的方法

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CN114349765A (zh) * 2022-01-21 2022-04-15 内蒙古源宏精细化工有限公司 2-苯氨基-3-甲基-6-二丁氨基荧烷高效绿色合成的方法

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