JP3264533B2 - ベンゾフェノン誘導体の製造方法 - Google Patents

ベンゾフェノン誘導体の製造方法

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JP3264533B2 JP35250192A JP35250192A JP3264533B2 JP 3264533 B2 JP3264533 B2 JP 3264533B2 JP 35250192 A JP35250192 A JP 35250192A JP 35250192 A JP35250192 A JP 35250192A JP 3264533 B2 JP3264533 B2 JP 3264533B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感圧記録体用あるいは
感熱記録体用の無色染料であるフルオラン誘導体の製造
中間体として有用なベンゾフェノン誘導体の製造方法の
改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ベンゾフェノン誘導体の製造方法として
は、m−アミノフェノール誘導体1モルと無水フタル酸
0.5〜2モルとを無溶媒或いはトルエン、キシレン、テ
トラクロロエタン等の不活性有機溶媒中において、80
〜150℃の温度条件下で数時間加熱反応させる方法が
知られている。
【0003】しかし、かかる公知の方法をそのまま行っ
た場合には、生成したベンゾフェノン誘導体がさらにア
ミノフェノールと反応し、赤色染料であるローダミン型
染料等を副生することが知られている。このローダミン
染料等の副生は、目的とするベンゾフェノン誘導体の生
成を抑制するばかりでなく、その着色のため反応容器や
周囲の環境を汚染し作業性の低下をも来すため、ベンゾ
フェノン誘導体の製造上大きな問題となっている。
【0004】また、副生したローダミン染料の除去方法
として、活性炭処理により吸着せしめる方法、またはロ
ーダミン染料に対する溶解度が大きなメチルアルコー
ル、エチルアルコール、トルエン等の有機溶媒による洗
滌処理等が一般に採用されているが、これらの方法によ
ってローダミン染料を完全にかつ選択的に除去すること
は、極めて困難である。
【0005】この為、ベンゾフェノン誘導体の生成反応
液に多量のアルカリを加えてローダミン染料のみを選択
的に加熱分解する方法が提案されている(特開昭62-703
50号公報) が、この方法では、目的とするベンゾフェノ
ン誘導体を高純度・高収率で製造することは困難であっ
た。
【0006】本発明者らは先にm−アミノフェノール誘
導体と無水フタル酸とを不活性有機溶媒の存在下、特定
のアルカリ水溶液を用い、冷却晶析することにより目的
とする一般式(2)
【0007】
【化3】
【0008】〔式中、R1 ,R2 は同一または異なって
いてもよく、ヘテロ原子を有してもよいアルキル基また
はシクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置
換もしくは未置換のフェニル基を表す。また、R1 とR
2 が一緒になってヘテロ環を形成することもできる。〕
【0009】で表されるベンゾフェノン誘導体を高純度
・高収率でかつ工業的に有利に製造する方法を見出した
(特願平4−45925 号) が、目的生成物の中に一般式
(3)
【0010】
【化4】
【0011】〔式中、R1 は前述の意味を表す。〕で示
される脱アルキル体(以下モノ体という)が副生し、こ
のモノ体は次工程以降の製品に悪影響をもたらすことを
知った。
【0012】本発明の目的は、上記の如き従来法が有す
る難点を解消し、高純度・高収率でかつ工業的に有利に
目的とするベンゾフェノン誘導体を製造する方法を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(1)
【0014】
【化5】
【0015】〔式中、R1 ,R2 は同一または異なって
いてもよく、ヘテロ原子を有してもよいアルキル基また
はシクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置
換もしくは未置換のフェニル基を表す。また、R1 とR
2 が一緒になってヘテロ環を形成することもできる。〕
【0016】で表されるm−アミノフェノール誘導体と
無水フタル酸とを不活性有機溶媒の存在下に反応させ、
得られた反応混合物をアルカリ水溶液と混合し、加熱・
溶解した後、冷却晶析して、遊離酸の形で下記一般式
(2)
【0017】
【化6】
【0018】〔式中、R1 ,R2 は前述の意味を表
す。〕で表されるベンゾフェノン誘導体を製造する方法
において、金属イオン封鎖剤を反応の前、反応中或いは
反応後において添加することを特徴とするベンゾフェノ
ン誘導体の製造方法である。
【0019】以下、本発明の方法について、更に詳しく
説明する。本発明の方法において、一般式(1)で示さ
れるm−アミノフェノール誘導体と無水フタル酸との反
応は、自体公知の方法が適用され、具体的にはベンゼ
ン、トルエン、キシレン、テトラクロロエタン、トリク
レン、パークレンなどの不活性有機溶媒中にて、温度8
0〜150℃で、数時間〜数十時間加熱反応せしめる事
によって行われる。
【0020】また、反応混合物から目的とするベンゾフ
ェノン誘導体の取り出しは、反応混合物を、特定のアル
カリ水溶液を用い、冷却晶析することにより容易に行う
ことが出来る。
【0021】本発明の方法の特徴は、前記一般式〔1〕
で表されるm−アミノフェノール誘導体と無水フタル酸
とを不活性有機溶媒の存在下に反応させ、得られた反応
混合物をアルカリ水溶液と混合し、加熱・溶解した後、
冷却晶析する一連の工程・手段によって目的とするベン
ゾフェノン誘導体を製造する方法において、かかる反応
終の前、反応中或いは反応後において金属イオン封鎖剤
を添加することにあり、かくして目的とするベンゾフェ
ノン誘導体を工業的有利に製造でき、特に反応中又は反
応後の取り出しの段階等において副生するモノ体の生成
を抑制し得ることを見出した。
【0022】かかる本発明の方法において用いられる金
属イオン封鎖剤としては、水溶液中で金属イオンと結合
して可溶性錯塩を形成するものであれば良く、具体的に
は縮合リン酸塩等の無機化合物、エチレンジアミン四酢
酸(EDTA)、ニトリロトリ酢酸、ジヒドロキシエチルグリ
シン、グルコン酸、クエン酸、酒石酸及びそれらの誘導
体等、その他金属キレート樹脂等が挙げられる。金属イ
オン封鎖剤の添加量は、一般式〔1〕で表されるm−ア
ミノフェノール誘導体に対して0.001〜1重量%、
好ましくは0.01〜0.5重量%である。
【0023】以下、本発明の好ましい実施態様について
更に詳しく説明する。本発明においては、一般式(1)
で表されるm−アミノフェノール誘導体と無水フタル酸
とを不活性有機溶媒中で行われる。ここで該不活性有機
溶媒の使用量は特に制限的ではないが、通常一般式
(1)で示されるm−アミノフェノール誘導体に対して
0.5〜5重量部、好ましくは1〜4重量部である。
【0024】本発明において適用される一般式(1)で
表されるm−アミノフェノール誘導体としては、例えば
下記の化合物が例示される。
【0025】N,N−ジメチル−m−アミノフェノー
ル、N,N−ジエチル−m−アミノフェノール、N,N
−ジ−n−プロピル−m−アミノフェノール、N,N−
ジ−n−ブチル−m−アミノフェノール、N−メチル−
N−エチル−m−アミノフェノール、N−エチル−N−
n−プロピル−m−アミノフェノール、N−エチル−N
−iso −プロピル−m−アミノフェノール、N−エチル
−N−n−ブチル−m−アミノフェノール、N−エチル
−N−sec −ブチル−m−アミノフェノール、N−エチ
ル−N−iso −ブチル−m−アミノフェノール、N−エ
チル−N−n−ペンチル−m−アミノフェノール、N−
エチル−N−iso −ペンチル−m−アミノフェノール、
N−エチル−N−n−ヘキシル−m−アミノフェノー
ル、N−エチル−N−n−オクチル−m−アミノフェノ
ール、N−メチル−N−シクロペンチル−m−アミノフ
ェノール、N−エチル−N−シクロペンチル−m−アミ
ノフェノール、N−n−プロピル−N−シクロペンチル
−m−アミノフェノール、
【0026】N−iso −プロピル−N−シクロペンチル
−m−アミノフェノール、N−n−ブチル−N−シクロ
ペンチル−m−アミノフェノール、N−iso −ブチル−
N−シクロペンチル−m−アミノフェノール、N−n−
ペンチル−N−シクロペンチル−m−アミノフェノー
ル、N−iso −ペンチル−N−シクロペンチル−m−ア
ミノフェノール、N−メチル−N−シクロヘキシル−m
−アミノフェノール、N−エチル−N−シクロヘキシル
−m−アミノフェノール、N−n−プロピル−N−シク
ロヘキシル−m−アミノフェノール、N−n−ブチル−
N−シクロヘキシル−m−アミノフェノール、N−iso
−ブチル−N−シクロヘキシル−m−アミノフェノー
ル、N−n−ペンチル−N−シクロヘキシル−m−アミ
ノフェノール、N−iso −ペンチル−N−シクロヘキシ
ル−m−アミノフェノール、N−メチル−N−シクロヘ
プチル−m−アミノフェノール、N−エチル−N−シク
ロヘプチル−m−アミノフェノール、N−n−プロピル
−N−シクロヘプチル−m−アミノフェノール、N−n
−ブチル−N−シクロヘプチル−m−アミノフェノー
ル、N−iso −ブチル−N−シクロヘプチル−m−アミ
ノフェノール、N−メチル−N−2−メチルシクロヘキ
シル−m−アミノフェノール、N−メチル−N−3−メ
チルシクロヘキシル−m−アミノフェノール、N−エチ
ル−N−2−メチルシクロヘキシル−m−アミノフェノ
ール、N−エチル−N−3−メチルシクロヘキシル−m
−アミノフェノール、N−エチル−N−4−メチルシク
ロヘキシル−m−アミノフェノール、N−メチル−N−
p−トリル−m−アミノフェノール、
【0027】N−エチル−N−p−トリル−m−アミノ
フェノール、N−メチル−N−p−クロロフェニル−m
−アミノフェノール、N−エチル−N−p−クロロフェ
ニル−m−アミノフェノール、N−メチル−N−p−ニ
トロフェニル−m−アミノフェノール、N−エチル−N
−p−ニトロフェニル−m−アミノフェノール、N−メ
チル−N−メトキシプロピル−m−アミノフェノール、
N−エチル−N−メトキシプロピル−m−アミノフェノ
ール、N−メチル−N−エトキシプロピル−m−アミノ
フェノール、N−アリル−N−シクロヘキシル−m−ア
ミノフェノール、N−アリル−N−シクロヘプチル−m
−アミノフェノール、N−アリル−N−シクロペンチル
−m−アミノフェノール、N,N−ジベンジル−m−ア
ミノフェノール、m−ピロリジノフェノール、m−ピペ
リジノフェノール、m−モルホリノフェノール、N−メ
チル−N−テトラヒドロフルフリル−m−アミノフェノ
ール、N−エチル−N−テトラヒドロフルフルリ−m−
アミノフェノール等。
【0028】反応混合物から目的とするベンゾフェノン
誘導体の取り出しは、反応混合物を、特定のアルカリ水
溶液を用い、冷却晶析することにより容易に行うことが
出来る。ここで、所定量のアルカリを所定の濃度になる
ようにして加えることが重要である。
【0029】アルカリ濃度の調製法は任意であり、例え
ば適当な濃度のアルカリ水溶液を反応液に加えるか、水
とアルカリ(或いはアルカリ水溶液)を反応液に加える
か、反応液を水に注入してからアルカリ(或いはアルカ
リ水溶液)を加えるか、或いは反応液を水と適当な濃度
のアルカリ水溶液中に加える等の方法で行われる。
【0030】本発明において、添加するアルカリの量
は、上記一般式(1)で示されるm−アミノフェノール
誘導体に対して2〜7倍モルが好ましく、またアルカリ
濃度は5〜30重量%の範囲が好ましい。
【0031】本発明において、添加するアルカリの量の
更に好ましい範囲は2.5〜6倍モル、アルカリ水溶液
の濃度は10〜25重量%である。なお、ここで、アル
カリ水溶液の濃度とは、系中に存在する水に対するアル
カリの重量%を意味する。すなわち、アルカリの量が多
過ぎたり、アルカリ水溶液の濃度が高濃度になり過ぎる
と、目的物以外の原料、その他副生成物等が噛み込み、
純度低下の原因となり、またアルカリの量が所定量、所
定濃度より少ないと収率の低下を来す原因となる等の傾
向を示す。
【0032】本発明において、アルカリを加えた後の、
加熱・溶解の工程は、以後の晶析工程とも関連し、重要
な工程となる。この工程では、不活性溶媒が混在した状
態で、通常50〜120℃、好ましくは70〜100℃
の温度で溶解させる。通常はアルカリを加えて後、加温
するのが好ましいが、発熱等により加温状態にあれば、
改めて加熱手段を採る必要はなく、溶解状態となればよ
い。また、この段階で必要により不活性有機溶媒を追加
することができるが、この時の不活性有機溶媒は、あま
り多過ぎると以降の晶析工程に支障となるので、上記上
記一般式(1)で示されるm−アミノフェノール誘導体
に対して5重量倍以下、更には4重量倍以下の範囲で追
加することが好ましい。
【0033】本発明において、冷却晶析・濾別の工程
は、これによって目的とするベンゾフェノン誘導体以外
の副生物、不純物等を目的物から分別する工程であり、
重要な工程であるが、通常公知の冷却晶析及び濾過の手
段で容易に実施される。すなわち、冷却晶析は通常室温
以下、好ましくは20℃以下に冷却し、ベンゾフェノン
誘導体をアルカリ塩の形で結晶として析出させる。ま
た、濾別は、加圧或いは減圧濾過器、あるいは遠心濾過
器等を用いて行われる。
【0034】本発明に用いられるアルカリとしては、特
に限定するものではなく、一般にカセイソーダまたはカ
セイカリが好ましく使用される。
【0035】本発明の方法によって得られるベンゾフェ
ノン誘導体は、アルカリ塩の形で取得されるので、通常
はこれを水に溶解し、必要により残存溶媒を回収し、酸
(硫酸又は塩酸等)の水溶液等により中和し、析出した
結晶を濾別、乾燥して、遊離酸の形で一般式(1)で示
されるベンゾフェノン誘導体(最終製品)とする。
【0036】上記の方法で得られたベンゾフェノン誘導
体は、フルオラン誘導体の製造中間体として、そのまま
使用することができるが、必要に応じて前記した中和の
工程の前又は後に、常法により有機溶剤による抽出、再
結晶処理等をして脱色、精製して使用することもでき
る。しかし、本発明による時は、高純度、高収率で得ら
れるのでこの精製工程は省略することができる。
【0037】なお、前述の方法でベンゾフェノン誘導体
を濾別した残りのアルカリ水溶液及び溶媒中には未反応
原料、副生成物等が存在するので、常法によってこれを
回収し、再使用することも可能である。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、出発原料であるm−ア
ミノフェノール誘導体(1)と無水フタール酸から、工
業的に極めて有利な工程によって目的とするベンゾフェ
ノン誘導体を高収率、高純度で容易に製造することがで
きる。
【0039】
【実施例】以下に本発明の方法を実施例によって具体的
に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。
【0040】実施例1 N,N−ジエチル−m−アミノフェノール16.5g(0.1
モル)と無水フタル酸19.3g(0.13モル)およびトルエ
ン43gを混合し、これに金属イオン封鎖剤(クレワッ
トAM;帝国化学産業社製)を8mg添加し、95〜98℃
で15時間加熱攪拌した。反応混合物を水52g中に注
入し、47%苛性ソーダ水溶液24.3gを添加した。温度8
0〜85℃に加温し、溶解状態を確認の後、17℃まで
冷却し、ナトリウム塩の結晶を析出させた。
【0041】次いで、遠心濾過器を用いて濾過し、得ら
れた結晶を予め金属イオン封鎖剤(クレワットAM;帝国
化学産業社製)を16mgを添加した水110gに溶解し、
50度ボーメ硫酸を加えて中和し、析出した結晶を濾過
し、乾燥して目的とする4−N,N−ジエチルアミノ−
2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン2
8.5gを得た。N,N−ジエチル−m−アミノフェノ
ールに対する収率は91%、純度99.5%であった。
【0042】実施例2 N−エチル−N−iso-ブチル−m−アミノフェノール1
9.3g(0.1モル)と無水フタル酸17.8g(0.12モ
ル)およびトルエン26gを混合し、これに金属イオン
封鎖剤(クレワットAM;帝国化学産業社製)を8mg添加
し、90℃で21時間加熱攪拌した。これに12.2%
苛性ソーダ水溶液108gを添加した。温度100℃で
溶解させた後、10℃まで冷却して、ナトリウム塩の結
晶を析出させた。
【0043】次いで、遠心濾過器を用いて濾過し、得ら
れた結晶を予め金属イオン封鎖剤(クレワットAM;帝国
化学産業社製)を16mgを添加した水110gに溶解し、
50度ボーメ硫酸を加えて中和し、析出した結晶を濾過
し、乾燥して目的とする4−(N−エチル−N−iso-ブ
チル)アミノ−2−ヒドロキシ2′−カルボキシベンゾ
フェノン31gを得た。N−エチル−N−iso-ブチル−
m−アミノフェノールに対する収率は91%、純度9
8.6%であった。
【0044】実施例3 無水フタル酸19.3g(0.13モル)にトルエン26
gを加え、攪拌下にN,N−ジブチル−m−アミノフェ
ノール22.1g(0.1モル)を2回に分けて加え、90
℃で17時間加熱攪拌した。反応液を予め金属イオン封
鎖剤(クレワットAM;帝国化学産業社製)16mgを添加し
た水64g中に注入し、47%苛性ソーダ水溶液24.9gを
添加した。温度70〜80℃で溶解させた後、室温まで
冷却し、ナトリウム塩の結晶を析出させた。
【0045】次いで、遠心濾過器を用いて濾過し、得ら
れた結晶を、予め金属イオン封鎖剤(クレワットAM;帝
国化学産業社製)を16mgを添加した水110gに溶解
し、50度ボーメ硫酸を加えて中和し、析出した結晶を
濾過し、乾燥して目的とする4−N,N−ジブチルアミ
ノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン
35.1gを得た。N,N−ジエチル−m−アミノフェ
ノールに対する収率は95%、純度99.9%であっ
た。
【0046】実施例4 無水フタル酸19.3g(0.13モル)にトルエン28
gを加え、攪拌下にN−エチル−N−イソペンチル−m
−アミノフェノール20.7 g(0.1モル)を2回に分け
て加え、更に金属イオン封鎖剤(クレワットAM;帝国化
学産業社製)16mgを加え、90℃で20時間加熱攪拌し
た。反応液を水64g中に注入し、47%苛性ソーダ水溶
液24.9gを添加した。温度60〜70℃で溶解させた
後、室温まで冷却し、ナトリウム塩の結晶を析出させ
た。
【0047】次いで、遠心濾過器を用いて濾過し、得ら
れた結晶を、予め金属イオン封鎖剤(クレワットAM;帝
国化学産業社製)を16mgを添加した水110gに溶解
し、50度ボーメ硫酸を加えて中和し、析出した結晶を
濾過し、乾燥して目的とする4(N−エチル−N−イソ
ペンチル)アミノ−2−ヒドロキシ−2′−カルボキシ
ベンゾフェノン28.4gを得た。N−エチル−N−イ
ソペンチル−m−アミノフェノールに対する収率は80
%、純度99.7%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 松本 直子 (56)参考文献 特開 昭62−70350(JP,A) 特開 昭49−80048(JP,A) 特開 平5−213840(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 229/52 C07C 227/18 C07C 227/42 CA(STN) REGISTRY(STN) CASREACT(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 〔式中、R1 ,R2 は同一または異なっていてもよく、
    ヘテロ原子を有してもよいアルキル基またはシクロアル
    キル基、アルケニル基、アラルキル基、置換もしくは未
    置換のフェニル基を表す。また、R1 とR2 が一緒にな
    ってヘテロ環を形成することもできる。〕で表されるm
    −アミノフェノール誘導体と無水フタル酸とを不活性有
    機溶媒の存在下に反応させ、得られた反応混合物をアル
    カリ水溶液と混合し、加熱・溶解した後、冷却晶析し
    て、遊離酸の形で下記一般式(2) 【化2】 〔式中、R1 ,R2 は前述の意味を表す。〕で表される
    ベンゾフェノン誘導体を製造する方法において、金属イ
    オン封鎖剤を反応の前、反応中或いは反応後において添
    加することを特徴とするベンゾフェノン誘導体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 一般式〔1〕で表されるm−アミノフェ
    ノール誘導体に対して0.01〜1重量%の金属イオン
    封鎖剤を添加する請求項1に記載のベンゾフェノン誘導
    体の製造方法。
  3. 【請求項3】 金属イオン封鎖剤が、エチレンジアミン
    四酢酸誘導体である請求項1又は請求項2のいずれかに
    記載のベンゾフェノン誘導体の製造方法。
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