JPH0582308A - サーミスタ用組成物 - Google Patents
サーミスタ用組成物Info
- Publication number
- JPH0582308A JPH0582308A JP3271972A JP27197291A JPH0582308A JP H0582308 A JPH0582308 A JP H0582308A JP 3271972 A JP3271972 A JP 3271972A JP 27197291 A JP27197291 A JP 27197291A JP H0582308 A JPH0582308 A JP H0582308A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- composition
- oxide
- thermistor
- cobalt
- manganese
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Thermistors And Varistors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明はサーミスタ用組成物に係り、高温高
湿使用下の抵抗変化率の小さい、信頼性の高いマンガン
−コバルト系酸化物から成るサーミスタ用組成物を提供
することを目的とする。 【構成】 金属元素だけの比率が、マンガン15〜90
モル%、コバルト10〜85モル%で、その合計が10
0モル%からなる酸化物に、酸化ジルコニウム0.01〜
10重量%を添加して構成する。
湿使用下の抵抗変化率の小さい、信頼性の高いマンガン
−コバルト系酸化物から成るサーミスタ用組成物を提供
することを目的とする。 【構成】 金属元素だけの比率が、マンガン15〜90
モル%、コバルト10〜85モル%で、その合計が10
0モル%からなる酸化物に、酸化ジルコニウム0.01〜
10重量%を添加して構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサーミスタ用組成物に係
り、一たん高温高湿雰囲気を経由してもその抵抗値が高
温高湿雰囲気に置かれる以前の抵抗値との変化(以下こ
れを高温高湿使用下の抵抗変化率という)の小さいサー
ミスタ用組成物に関する。
り、一たん高温高湿雰囲気を経由してもその抵抗値が高
温高湿雰囲気に置かれる以前の抵抗値との変化(以下こ
れを高温高湿使用下の抵抗変化率という)の小さいサー
ミスタ用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、酸化マンガンを主成分とする酸化
物半導体から成るサーミスタ用組成物として、マンガ
ン、コバルトを含有するものが知られている。
物半導体から成るサーミスタ用組成物として、マンガ
ン、コバルトを含有するものが知られている。
【0003】また、さらにこれらに銅成分を加え、酸化
マンガン、酸化コバルト、酸化銅から成る成分系にし
て、そき特性範囲を広くするサーミスタ用組成物も提案
されている(例えば、特開昭58−105502号公報
参照)。
マンガン、酸化コバルト、酸化銅から成る成分系にし
て、そき特性範囲を広くするサーミスタ用組成物も提案
されている(例えば、特開昭58−105502号公報
参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、マンガン−
コバルトの2種の金属元素の酸化物からなるサーミスタ
用組成物や、マンガン−コバルト−銅の3種の金属元素
の酸化物からなるサーミスタ用組成物においては、前記
高温高湿使用下の抵抗変化率が大きいという問題点があ
る。
コバルトの2種の金属元素の酸化物からなるサーミスタ
用組成物や、マンガン−コバルト−銅の3種の金属元素
の酸化物からなるサーミスタ用組成物においては、前記
高温高湿使用下の抵抗変化率が大きいという問題点があ
る。
【0005】従って、本発明の目的は前記高温高湿使用
下の抵抗変化率の小さい、信頼性の高いマンガン−コバ
ルト系酸化物からなるサーミスタ用組成物を提供するこ
とである。
下の抵抗変化率の小さい、信頼性の高いマンガン−コバ
ルト系酸化物からなるサーミスタ用組成物を提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明者等は鋭意研究の結果、金属元素だけの比率
がマンガン15〜90モル%、コバルト10〜85モル
%でその合計が100モル%から成る酸化物に、酸化ジ
ルコニウム0.01〜10重量%を添加することにより、
前記問題点を解決することを見出した。
め、本発明者等は鋭意研究の結果、金属元素だけの比率
がマンガン15〜90モル%、コバルト10〜85モル
%でその合計が100モル%から成る酸化物に、酸化ジ
ルコニウム0.01〜10重量%を添加することにより、
前記問題点を解決することを見出した。
【0007】
【作用】本発明の組成のサーミスタ用組成物を用いるこ
とにより、前記高温高湿使用下の抵抗変化率を従来のも
のより著しく小さくすることができる。
とにより、前記高温高湿使用下の抵抗変化率を従来のも
のより著しく小さくすることができる。
【0008】
【実施例】本発明の実施例を説明する。市販の四三酸化
マンガン、酸化コバルト、酸化ジルコニウムを、焼結後
の組成が後掲の表1の組成比になるように秤量配合し、
ボールミルで16時間湿式混合する。なお、これらの市
販原料は、Fe、Si、Na、K、Ca等の金属化合物
を微量含有している。
マンガン、酸化コバルト、酸化ジルコニウムを、焼結後
の組成が後掲の表1の組成比になるように秤量配合し、
ボールミルで16時間湿式混合する。なお、これらの市
販原料は、Fe、Si、Na、K、Ca等の金属化合物
を微量含有している。
【0009】その後、脱水乾燥し、乳鉢、乳棒を用いて
粉体にする。次にこの粉体をアルミナ匣鉢に入れ、80
0〜1200℃で2時間仮焼成する。仮焼成体をボール
ミルで微粉砕後、脱水乾燥し、バインダーとしてポリビ
ニルアルコール(PVA)を加え、乳鉢、乳棒で顆粒に
造粒した後、直径16mm、厚さ2.5mmの円板状に加圧成
形する。
粉体にする。次にこの粉体をアルミナ匣鉢に入れ、80
0〜1200℃で2時間仮焼成する。仮焼成体をボール
ミルで微粉砕後、脱水乾燥し、バインダーとしてポリビ
ニルアルコール(PVA)を加え、乳鉢、乳棒で顆粒に
造粒した後、直径16mm、厚さ2.5mmの円板状に加圧成
形する。
【0010】次に大気中で600℃2時間加熱し、バイ
ンダーを除脱した後に、大気中で1000〜1400℃
で2時間本焼成して試料を得る。得られた試料の両面に
銀ペーストをスクリーン印刷し、800℃で焼き付けを
行ない電極を形成する。
ンダーを除脱した後に、大気中で1000〜1400℃
で2時間本焼成して試料を得る。得られた試料の両面に
銀ペーストをスクリーン印刷し、800℃で焼き付けを
行ない電極を形成する。
【0011】完成した各試料を直流4端子法を用いて、
25℃の抵抗値(R25)、85℃の抵抗値(R85)
を測定し、後述の数式1を用いて、25℃での比抵抗
(ρ25)を算出し、後述の数式2を用いてB定数(B
25/85)を算出し、後掲の表1に示す結果を得た。
25℃の抵抗値(R25)、85℃の抵抗値(R85)
を測定し、後述の数式1を用いて、25℃での比抵抗
(ρ25)を算出し、後述の数式2を用いてB定数(B
25/85)を算出し、後掲の表1に示す結果を得た。
【0012】さらに各試料を100℃の沸騰純水中に入
れ、50時間煮沸後に抵抗値(R25´)を測定し、後
述の数式3を用いて、25℃での初期抵抗値(R25)
との抵抗変化率(ΔR25)を算出し、後掲の表1に示
す結果を得た。
れ、50時間煮沸後に抵抗値(R25´)を測定し、後
述の数式3を用いて、25℃での初期抵抗値(R25)
との抵抗変化率(ΔR25)を算出し、後掲の表1に示
す結果を得た。
【0013】
【数1】 ただし ρ25:25℃での比抵抗(Ω・cm) S:電極面積(cm2 ) t:試料の厚み(cm) R25:25℃での抵抗値(Ω)
【0014】
【数2】 ただし B25/85:B定数(K) R25:25℃での抵抗値(Ω) R85:85℃での抵抗値(Ω)
【0015】
【数3】 ただし R25´:煮沸試験後の抵抗値(Ω) R25 :煮沸試験前の抵抗値(Ω) ΔR25:煮沸試験後の抵抗変化率(%)
【0016】
【表1】
【0017】なお、表1において、×印を付加した試料
No.1,7,8,9,12,13,14,17,18,
19,22は本発明の範囲外の組成比であり、これらは
いずれもΔR25が5.0%を超えており、本発明の組成
物との比較のために記した。
No.1,7,8,9,12,13,14,17,18,
19,22は本発明の範囲外の組成比であり、これらは
いずれもΔR25が5.0%を超えており、本発明の組成
物との比較のために記した。
【0018】表1から明らかな如く、本発明の組成物は
ρ25が836〜2.4×109 Ω・cm、B25/85
が3945〜7414Kでいずれも実用上充分な範囲で
あり、ΔR25が3.1%〜4.9%と非常に小さく安定し
ている。
ρ25が836〜2.4×109 Ω・cm、B25/85
が3945〜7414Kでいずれも実用上充分な範囲で
あり、ΔR25が3.1%〜4.9%と非常に小さく安定し
ている。
【0019】次に数値限定の理由について説明する。マ
ンガンの比率が15モル%未満であると、ΔR25が5
%を超えてしまい、高温高湿下での使用に不適切になる
(例えば、表1の試料No.7参照)。
ンガンの比率が15モル%未満であると、ΔR25が5
%を超えてしまい、高温高湿下での使用に不適切になる
(例えば、表1の試料No.7参照)。
【0020】またマンガンの比率が90モル%を超える
と、ΔR25がやはり5%を超えてしまう(例えば表1
の試料No.1参照)。コバルトの比率が10モル%未満
であると、ΔR25が5%を超えてしまう(例えば、表
1の試料No.1参照)。
と、ΔR25がやはり5%を超えてしまう(例えば表1
の試料No.1参照)。コバルトの比率が10モル%未満
であると、ΔR25が5%を超えてしまう(例えば、表
1の試料No.1参照)。
【0021】コバルトの比率が85モル%を超えると、
ΔR25がやはり5%を超えてしまう(例えば表1の試
料No.7参照)。添加物の酸化ジルコニウムの比率が、
主成分に対して、0.01重量%未満であると、ΔR25
がやはり5%を超える(例えば、表1の試料No.8,
9,13,14,18,19参照)。
ΔR25がやはり5%を超えてしまう(例えば表1の試
料No.7参照)。添加物の酸化ジルコニウムの比率が、
主成分に対して、0.01重量%未満であると、ΔR25
がやはり5%を超える(例えば、表1の試料No.8,
9,13,14,18,19参照)。
【0022】また酸化ジルコニウムの比率が、主成分に
対して10重量%を超えると、やはりΔR25が5%を
超えて実用に適さなくなる(例えば、表1の試料No.1
2,17,22参照)。
対して10重量%を超えると、やはりΔR25が5%を
超えて実用に適さなくなる(例えば、表1の試料No.1
2,17,22参照)。
【0023】しかもマンガンの比率が15モル%未満、
あるいは90モル%を超えるとき、また、コバルトの比
率が10モル%未満、あるいは85モル%を超えるとき
の組成領域は、焼成物としての強度、電気的特性等が安
定性に欠けており、サーミスタ組成として適さない。
あるいは90モル%を超えるとき、また、コバルトの比
率が10モル%未満、あるいは85モル%を超えるとき
の組成領域は、焼成物としての強度、電気的特性等が安
定性に欠けており、サーミスタ組成として適さない。
【0024】
【発明の効果】本発明により、Mn−Co系酸化物を主
成分とする組成物に酸化ジルコニウムのみを適正量添加
することにより、前記高温高湿使用下の抵抗変化率が非
常に小さい、信頼性の高いサーミスタ用組成物を得るこ
とができる。
成分とする組成物に酸化ジルコニウムのみを適正量添加
することにより、前記高温高湿使用下の抵抗変化率が非
常に小さい、信頼性の高いサーミスタ用組成物を得るこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 和志 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テイ −デイ−ケイ株式会社内 (72)発明者 加藤 恵一 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テイ −デイ−ケイ株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 金属元素だけの比率が、マンガン15〜
90モル%、コバルト10〜85モル%で、その合計が
100モル%からなる酸化物に、酸化ジルコニウム0.0
1〜10重量%を添加することを特徴とするサーミスタ
用組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3271972A JPH0582308A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | サーミスタ用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3271972A JPH0582308A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | サーミスタ用組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0582308A true JPH0582308A (ja) | 1993-04-02 |
Family
ID=17507373
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3271972A Pending JPH0582308A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | サーミスタ用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0582308A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0831614A (ja) * | 1994-07-13 | 1996-02-02 | Mitsui Mining & Smelting Co Ltd | サーミスタ材料 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6360502A (ja) * | 1986-09-01 | 1988-03-16 | 株式会社 高純度化学研究所 | 温度センサ |
JPH02143502A (ja) * | 1988-11-25 | 1990-06-01 | Tdk Corp | Ntcサーミスタの製造方法 |
-
1991
- 1991-09-24 JP JP3271972A patent/JPH0582308A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6360502A (ja) * | 1986-09-01 | 1988-03-16 | 株式会社 高純度化学研究所 | 温度センサ |
JPH02143502A (ja) * | 1988-11-25 | 1990-06-01 | Tdk Corp | Ntcサーミスタの製造方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0831614A (ja) * | 1994-07-13 | 1996-02-02 | Mitsui Mining & Smelting Co Ltd | サーミスタ材料 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20000627 |