JP2572312B2 - サーミスタ用組成物 - Google Patents

サーミスタ用組成物

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JP2572312B2
JP2572312B2 JP3168436A JP16843691A JP2572312B2 JP 2572312 B2 JP2572312 B2 JP 2572312B2 JP 3168436 A JP3168436 A JP 3168436A JP 16843691 A JP16843691 A JP 16843691A JP 2572312 B2 JP2572312 B2 JP 2572312B2
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thermistor
resistance
oxide
composition
oxides
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淳一 福山
格 久保田
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Taiyo Yuden Co Ltd
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Thermistors And Varistors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、温度測定用サーミス
タ、温度補償用サーミスタ、ラッシュ電流防止用サーミ
スタ等に用いるサーミスタ用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のサーミスタ用組成物とし
て、マンガン、コバルト、ニッケル、鉄、銅等の遷移金
属の酸化物のうち2種以上を選択し、所定の配合比で混
合した原料を900〜1400℃で焼成して得られた複
合酸化物セラミックスが知られている。また、この種の
サーミスタ組成物においては、比抵抗の低いサーミスタ
用組成物が要望されており、特に、マンガン(Mn)に
対して原子価制御を目的に銅(Cu)を添加することに
より低抵抗化したMn−Cu系酸化物を主成分とするも
の、例えばMn−Co−Cu系酸化物、Mn−Ni−C
u系酸化物、Mn−Co−Ni−Cu系酸化物が多く使
用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような酸化銅を含む複合酸化物セラミックスは、(複合
酸化物中の酸化銅の添加量が多くなると)抵抗値の経時
変化、即ち抵抗変化率が大きくなるという問題点を有す
る。この原因を解明するために様々な研究がなされ、そ
の原因として、複合酸化物セラミックス素子内の金属元
素が雰囲気中の温度または酸素分圧に依存しながら不安
定に価数を変えることが挙げられている。この中で特に
Cuは還元されやすく、サーミスタの経時変化に最も影
響を与えていると推定されている。本発明は、かかる問
題点を解消したサーミスタ用組成物を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のサーミスタ用組
成物は、マンガン、ニッケルおよび銅のそれぞれの元素
の酸化物からなる主成分に、ニオブ、タンタル及びタン
グステンのそれぞれの元素の酸化物のうちの少なくとも
1種をその元素に換算して、前記主成分の元素に対して
0.05〜50モル%添加したことを特徴とする。上記
ニオブ、タンタル及びタングステンのそれぞれの元素の
酸化物のうちの少なくとも1種の添加割合を前記範囲内
としたのは、該範囲を外れると温度125℃における抵
抗変化率が小さくならないからである。
【0005】
【作用】ニオブ、タンタル及びタングステンのそれぞれ
の元素の酸化物のうちの少なくとも1種を添加すること
により、Mn−Ni−Cu系複合酸化物中の特にCuの
還元を抑制し、経時変化が少ないサーミスタを作成す
る。
【0006】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例を比較例と共
に説明する。先ず原料として、純度99.9%以上の酸
化マンガン(Mn34)、酸化ニッケル(NiO)及び
酸化銅(CuO)、五酸化ニオブ(Nb25)、五酸化
タンタル(Ta25)、三酸化タングステン(WO3
をそれぞれ用意した。試料の作成にあたって、各原料を
表1に示す組成比(組成比:各酸化物中の元素のモル数
とした)となるように秤量した。次に、これらをウレタ
ンボールを玉石としたボールミルによって15時間湿式
混合した。この混合物を磁製ルツボ中で温度900℃で
2時間仮焼した後、再度、前記ボールミルにより湿式粉
砕し、粉砕後の粉末にバインダーとしてポリビニルアル
コールを加えて混合造粒し、これを乾式成型プレスを用
いて直径6mm、厚さ1mmの円板状に成型した。得られた
成形体をアルミナセッター上で、温度950〜1050
℃で2時間の焼成を施し、サーミスタ磁器を作成した。
作成されたサーミスタ磁器の表裏面にAg−Pd電極材
料ペーストを塗布した後、温度850℃で焼き付けて電
極を形成し、該電極上に共晶半田にてリード線付けを行
なった。
【0007】こうして作成された表裏面に電極を備えた
各サーミスタ素子の夫々について、温度25℃における
抵抗値(R25)と、温度85℃における抵抗値(R85
を測定し、測定値から比抵抗、サーミスタ定数B、抵抗
変化率(経時特性)を求めたところ、表1に示すような
結果が得られた。尚、比抵抗は温度25℃における抵抗
値(R25)と焼結体の形状(直径、厚み)により求め
た。また、サーミスタ定数Bは温度25℃における抵抗
値(R25)と、温度85℃における抵抗値(R85)から
次式により求めた。 また、抵抗変化率(経時特性)は、温度25℃で抵抗
値(R25A)を測定した試料を温度125℃に維持した
恒温槽中に1000時間放置した後、該試料の抵抗値
(R25B)を温度25℃で再度測定し、放置前後の抵抗
値の変化率を次式により求めた。
【0008】
【表1−1】
【0009】
【表1−2】
【0010】尚、表中で※印を付したものは本発明の範
囲外のものであり、その他は本発明の範囲内のものであ
る。表1(表1−1および表1−2)より明らかなよう
に、マンガン、ニッケル、および銅の各酸化物から成る
主成分に添加するニオブ、タンタルおよびタングステン
の各酸化物のうち少なくとも1種の組成割合が本発明の
範囲内として実施例は、比抵抗が100Ω・cm以下であ
り、かつ抵抗変化率が5%以下と低いのに対してマンガ
ン、ニッケルおよび銅の各酸化物から成る主成分に添加
するニオブ、タンタルおよびタングステンの各酸化物の
うち少なくとも1種の組成割合が本発明の範囲外の比較
例(表中の※)は比抵抗が100Ω・cm以上と高く、か
つ抵抗変化率が5%以上と大きく、或いは比抵抗が10
0Ω・cm以下と低いのにもかかわらず抵抗変化率が5%
以上と大きかった。尚、マンガン、ニッケルおよび銅の
各酸化物から成る主成分に添加するニオブ、タンタルお
よびタングステンの各酸化物のうち少なくとも1種の組
成割合が本発明の範囲内とした実施例のサーミスタ定数
はサーミスタ用組成物としての実用性に適した値であっ
た。
【0011】前記実施例ではマンガンの酸化物として酸
化マンガン(Mn34)、ニッケルの酸化物として酸化
ニッケル(NiO)、銅の酸化物として酸化銅(Cu
O)を用い、またニオブの酸化物として五酸化ニオブ
(Nb25)、タンタルの酸化物として五酸化タンタル
(Ta25)、タングステンの酸化物として三酸化タン
グステン(WO3)を用いたが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、マンガンの酸化物の場合を1例にす
れば二酸化マンガン(MnO2)を用いるようにしても
よい。
【0012】
【発明の効果】このように本発明によれば、比抵抗が1
00Ω・cmより低く、かつ125℃における抵抗変化率
が5%以下と低く、経時特性に優れたサーミスタ組成物
を提供することができるという効果を有する。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マンガン、ニッケルおよび銅のそれぞれ
    の元素の酸化物からなる主成分に、ニオブ、タンタル及
    びタングステンのそれぞれの元素の酸化物のうちの少な
    くとも1種をその元素に換算して、前記主成分の元素に
    対して0.05〜50モル%添加したことを特徴とする
    サーミスタ用組成物。
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