JPH0580309A - 光学素子 - Google Patents

光学素子

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JPH0580309A
JPH0580309A JP3239383A JP23938391A JPH0580309A JP H0580309 A JPH0580309 A JP H0580309A JP 3239383 A JP3239383 A JP 3239383A JP 23938391 A JP23938391 A JP 23938391A JP H0580309 A JPH0580309 A JP H0580309A
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optical element
film
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liq
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Takeshi Hotta
豪 堀田
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03HHOLOGRAPHIC PROCESSES OR APPARATUS
    • G03H2250/00Laminate comprising a hologram layer
    • G03H2250/38Liquid crystal

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  • Liquid Crystal (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の光学素子は、電圧印加可能な透明導
電膜間に、バインダーポリマー、屈折率異方性を有する
液晶性モノマー、光重合開始剤とからなり、硬化層と未
硬化層とからなるホログラフィック干渉縞が形成された
感光層を挟持してなり、該未硬化層における液晶性モノ
マーが不活性化処理されたことを特徴とする。 【効果】 本発明の光学素子は、電圧オンオフ操作によ
り輻射線透過膜または反射膜とすることができ、また干
渉縞の設計により、反射光波長、反射角度を制御できる
ので、選択的に熱線等を反射、または透過光を制御する
膜とでき、調光素子として有用である。また、電圧オン
オフ操作により記録されたホログラムを現出させること
ができ、ホログラム表示素子としても利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可視光線、近赤外線、
赤外線、熱線等を選択的に透過、反射し、窓ガラス等に
貼着または挟持されて室内、車内等の温度を適切に保持
しうる調光素子及び任意にホログラム表示が可能な光学
素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、調光素子として、例えば金属等の
薄膜をガラス上に蒸着したものが知られているが、反射
度合や反射の有無を可逆的に制御することができないも
のであり、またホログラムを利用した表示素子として銀
塩や感光性材料に干渉縞を記録したものが知られている
が、その表示を任意に変化させることのできないもので
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、反射の有無
を可逆的に制御できると共に特定の波長光の反射度合を
制御することにより、調光素子や表示素子として利用し
うる光学素子の提供を課題とする。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明の光学素子は、
電圧印加可能な透明導電膜間に、バインダーポリマー、
屈折率異方性を有する液晶性モノマー、光重合開始剤と
からなり、硬化層と未硬化層とからなるホログラフィッ
ク干渉縞が形成された感光層を挟持してなり、該未硬化
層における液晶性モノマーが不活性化処理されたことを
特徴とする。
【0005】また、光学素子が調光素子やホログラム表
示素子であることを特徴とする。
【0006】以下、本発明の光学素子について説明す
る。
【0007】図1は、本発明の光学素子をその断面図に
より説明するための図であり、図中、1は光学素子、2
は感光層、3は硬化層、4は液晶層、5は透明導電膜で
ある。
【0008】図1に示すように、本発明の光学素子1
は、2枚の透明導電膜5間に液晶性モノマーを含有する
感光層2が挟持されており、この感光層には二光束法を
用いて干渉縞が記録されている。干渉縞層は干渉により
液晶性モノマーが重合して硬化した部分3(露光部)と
干渉により光エネルギーを打ち消しあった部分(未露光
部)からなり、未露光部の液晶層4は不活性化処理され
たことを特徴とする。
【0009】このような光学素子を作製するには、プラ
スチックフィルム上に塗布形成した感光層の表面にプラ
スチックフィルムをラミネートした後、二光束干渉法に
よりレーザー光等を照射して干渉縞を形成し、次いでラ
ミネートフィルムを剥離した後、干渉縞層における未硬
化層中の液晶モノマーを不活性化処理し、液晶層とす
る。不活性化処理後には、その表面に蒸着法等により透
明導電膜を形成し、更に他面のプラスチックフィルムを
剥離し、再度その面を不活性化処理し、剥離面にも透明
導電膜を同様に積層して作製することができる。
【0010】感光性材料としては、バインダーポリマ
ー、屈折率異方性を有する液晶性モノマー、光開始剤、
増感色素を含む材料系が挙げられる。
【0011】バインダーポリマーとしては、ポリメタア
クリル酸エステル又はその部分加水分解物、ポリ酢酸ビ
ニル又はその加水分解物、ポリスチレン、ポリビニルブ
チラール、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、塩素化
ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ−N−ビニ
ルカルバゾール又はその誘導体、ポリ−N−ビニルピロ
リドン又はその誘導体、スチレンと無水マレイン酸の共
重合体またはその半エステル、アクリル酸、アクリル酸
エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アク
リルアミド、アクリルニトリル等の共重合可能なモノマ
ー群から選択されるモノマーを重合成分とする共重合体
等が用いられる。
【0012】特に好ましくは、ポリ−N−ビニルカルバ
ゾール又はその誘導体であり、例えばポリ−N−ビニル
カルバゾール、ビニルカルバゾール−スチレン共重合
体、ビニルカルバゾール−塩化ビニル共重合体、ビニル
カルバゾール−メチルメタアクリレート共重合体、ビニ
ルカルバゾール−ビニルアンスラセン共重合体、ビニル
カルバゾール−ビニルピリジン共重合体、ビニルカルバ
ゾール−アクリレート共重合体、ビニルカルバゾール−
エチルアクリレート共重合体、ビニルカルバゾール−ア
クリロニトリル共重合体、ビニルカルバゾール−ブチル
アクリレート共重合体、ビニルカルバゾール−ニトロビ
ニルカルバゾール共重合体、ニトロ化ポリ−N−ビニル
カルバゾール、ポリビニルアミノカルバゾール、ビニル
カルバゾール−N−メチルアミノビニルカルバゾール共
重合体、ハロゲン置換ポリ−N−ビニルカルバゾール、
ビニルカルバゾール−ジブロムビニルカルバゾール共重
合体、ポリヨードビニルカルバゾール、ポリベンジリデ
ンビニルカルバゾール、ポリプロペニルカルバゾール等
が挙げられる。これらのポリ−N−ビニルカルバゾール
類をバインダーポリマーとして使用すると、耐湿性の良
好なホログラムとすることができる。また、ポリ−N−
ビニルピロリドン又はその誘導体も好ましく、例えばポ
リ−N−ビニルピロリドンと酢酸ビニル、グリシジルメ
タクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、スチレ
ン等との共重合体等が挙げられる。
【0013】次に、液晶性モノマーとしては、電場強度
の変化により屈折率の変化する、所謂屈折率異方性を有
し、重合性を有することが必要である。
【0014】このような液晶性モノマーとしては、従来
液晶高分子の骨格構造として使用されてきたメソーゲン
基、例えばビフェニル、ターフェニル、アゾベンゼン、
ベンジリデンアニリン、フェニルベンゾエート、ベンゾ
イルアニリン、スチルベン、トランス−シクロヘキサ
ン、ベンジリデンアセトフェノン、ベンジリデンアジ
ン、ナフタレン等を、少なくとも2個以上のエネルギー
線反応性基、例えば(メタ)アクリロイル、メルカプ
ト、ビニル、シンナモイル、プロパルギル、ジアセチレ
ン基等とメチレン鎖、オキシエチレン鎖、オキシプロピ
レン鎖、オキシテトラメチレン鎖、シロキサン鎖等のス
ペーサーを介して化学的に結合することにより作製され
る。但し、メルカプト基を結合した化合物にあっては、
ビニル基或いは(メタ)アクリロイル基を有する化合物
と混合して使用することか好ましい。
【0015】メソーゲン基は高い配向性を得るために導
入され、またスペーサーはメソーゲン基と反応性基を結
合するために用いられが、その長さ、種類、対称性等に
より配向性、溶解性、融解性等が支配されるため、メソ
ーゲン基との組合せにより適宜選択される。
【0016】液晶性モノマーはバインダーポリマー1重
量部に対して、0.1重量部〜3重量部、好ましくは
0.3重量部〜1.5重量部の範囲で使用される。
【0017】次に、光重合開始剤・増感剤としては、例
えば4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ
安息香酸メチル、2−ジメチルアミノ安息香酸エチル、
2−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミ
ノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸ブチ
ル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、
4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、2,2−ジエ
トキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、ベ
ンジル−β−メトキシエチルアセタール、1−フェニル
−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボ
ニル)オキシム、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息
香酸メチル、ミヒラースケトン、4,4’−ビスジエチ
ルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフ
ェノン、ジベンゾイル(1,2−ジフェニルエタンジオ
ン)、ベンゾイン(2−フェニル−2−ヒドロキシ−ア
セトフェノン)、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、
ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチ
ルエーテル、ベンゾインブチルエーテル(nとisoの
50:50混合物)、ベンゾインアルキルエーテル、
4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル−プ
ロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピ
オフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−
t−ブチルトリクロロアセトフェノン、p−t−ブチル
ジクロロアセトフェノン、p−アジドベンズアルデヒ
ド、p−アジドアセトフェノン、p−アジドベンゾイン
酸、p−アジドベンザルアセトフェノン、p−アジドベ
ンザルアセトン、4,4’−ジアジドカルコン、1,3
−ビス−(4’−アジドベンザル)−アセトン、2,6
−ビス−(4’−アジドベンザル)−シクロヘキサノ
ン、2,6−ビス−(4’−アジシトベンザル)−4−
メチルシクロヘキサノン、4,4’−ジアジドスチルベ
ン−2,2’−ジスルホン酸、1,3−ビス−(4’−
アジドベンザル)−2−プロパノン−2’スルホン酸、
1,3−ビス−(4’−アジドベンザル)−2−プロパ
ノン−2,2’−ジスルホン酸ナトリウム、1,3−ビ
ス−(4’−アジドシンナシリデン)−2−プロパノ
ン、アジドピレン、3−スルホニルアジド安息香酸、4
−スルホニルアジド安息香酸、2,6−ビス−(4’−
アジドベンザル)−シクロヘキサノン−2’,2ジスル
ホン酸(ナトリウム塩)、2,6−ビス−(4’−アジ
ドベンザル)−メチル−シクロヘキサノン2,2’−ジ
スルホン酸(ナトリウム塩)、4−ジアゾジフェニルア
ミン硫酸塩、4−ジアゾ−4’−メトキシ−ジフェニル
アミン硫酸塩、4−ジアゾ−3−メトキシ−ジフェニル
アミン、ナフトキノン(1,2)ジアジド(2)−4−
スルホン酸のナトリウム塩、ナフトキノン(1,2)ジ
アジド(2)−5−スルホン酸のナトリウム塩、ナフト
キノン(1,2)ジアジド(2)−5−スルホン酸エス
テル(1)、ナフトキノン(1,2)ジアジド(2)−
5−スルホン酸エステル、ナフトキノン(1,2)ジア
ジド(2)−5−スルホン酸エステル(3)−ノボラッ
ク樹脂エステル、ジアゾ樹脂(ジアゾジフェニルアミン
・パラホルムアルデヒド縮合物の硫酸塩及び塩化亜鉛複
塩等)、トリフェニルピリリウム過塩素酸塩、4−メト
キシフェニル−2,6−ジフェニルピリリウム過塩素酸
塩、4−ブトキシフェニル−2,6−ジフェニルピリリ
ウム過塩素酸塩、トリフェニルチオピリリウム過塩素酸
塩、4−メトキシフェニル−2,6−ジフェニルチオピ
リリウム過塩素酸塩、チオキサントン、2−メチルチオ
キサントン(2−メチル−9H−チオキサンセン−9−
オン)、クロロチオキサントン(2−クロロ−9H−チ
オキサンセン−9−オン)、2−イソプロピルチオキサ
ンソン(2−イソプロピル−9H−チオキサンセン−9
−オン)、ジベンゾスベロン、2,5−ビス−(4’−
ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、1−アセ
チルアミノ−4−ニトロナフタレン、5−ニトロアセナ
フテン、1−ニトロピレン、α,α−ジクロロ−4−フ
ェノキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシ
ルフェニルケトン、又、商品名:カヤキュアMBP(日
本化薬(株)製)、商品名:UVECRYL P36
(UCB)等が挙げられ、これらは単独でも、また混合
して使用することができる。
【0018】また、チオピリリウム系色素、チオキサン
テン系色素、アクリジン系色素、カルボシアニン系色
素、オキソノール系色素、スチリル系色素、シアニン系
色素、メロシアニン系色素、ローダシアニン系色素、ベ
ーススチリル系色素、ポルフィリン系色素等が挙げられ
る。
【0019】更に、下記式で示されるクマリン化合物と
有機過酸化物が挙げられる。
【0020】
【化1】
【0021】(式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ独立
して水素原子、クロル原子、低級アルコキシ基、低級ジ
アルキルアミノ基、低級ジアルケニルアミノ基又は脂環
式アミノ基を示す。Xは炭素及びヘテロ原子の総数が5
〜9個の複素環基、又は−COY基を表す。ここにYは
炭素数1〜4の置換又は非置換のアルキル基、低級アル
コキシ基、置換又は非置換のフェニル基、置換又は非置
換のステリル基、又は置換又は非置換の3′−クマリノ
基を表す。またZは水素原子又はシアノ基を表す。)式
中、R1 、R2 、R3 として好ましくは水素原子、クロ
ル原子、メトキシ、エトキシ、ブトキシ等の低級アルコ
キシ基、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル
−N−プロピルアミノ等の低級ジアルキルアミノ基、N
−モルホリノ、N−ピペリジノ等の脂環式アミノ基、ジ
プロペニルアミノ、ジ(α−メチルプロペニル)アミノ
基等の低級ジアルケニルアミノ基等があげられる。
【0022】Xにおける複素環基としては2−イミダゾ
ール、2−N−メチルイミダゾール、2−ベンズイミダ
ゾール、2−(4−フェニル)−イミダゾール、2−オ
キサゾール、2−ベンズオキサゾール、2−(4−フェ
ニル)オキサゾール、2−チアゾール、2−ベンズチア
ゾール、2−(4−フェニル)チアゾール、2−(5−
フェニル)チアジアゾール、2−(5−トリル)チアジ
アゾール、2−(5−ビフェニル)チアジアゾール、2
−(5−フェニル)オキサジアゾール、2−(5−p−
メトキシフェニル)オキサジアゾール、2−(5−p−
クロルフェニル)オキサジアゾール等の残基があげられ
る。
【0023】また、−COY基におけるYとしてはメチ
ル、エチル、プロピル、ヘキシル、β−シアノエチル、
エトキシカルボニルメチル、ブトキシカルボニルメチル
などの置換又は非置換のC1 〜C6 のアルキル基、フェ
ニル、p−シアノフェニル、p−メチルフェニル、p−
メトキシフェニル、m−ヒドロキシカルボニルフェニル
等の置換又は非置換のフェニル基、ステリル、p−メト
キシステリル、p−シアノステリル、m−クロルステリ
ル等のステリル基、及び下記式で示される3−クマリノ
基、
【0024】
【化2】
【0025】(式中R1 、R2 、R3 、Zは前記一般式
(1)式におけると同じ)等があげられる。
【0026】クマリン化合物の具体例としては3−アセ
チル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンゾイル−
7−ジメチル−アミノクマリン、3−ベンゾイル−5,
7−ジメトキシクマリン、メチル,7−ジエチルアミノ
−3−クマリノイルアセテート、3−シンナモイル−7
−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス
(7−ジエチルアミノ)クマリン、3,3’−カルボニ
ルビス(5,7−ジメトキシアミノ)クマリン、7−ジ
エチルアミノ−5,7’−ジメトキシ−3,3’−ビス
クマリン、3−(2’−ベンズイミダゾイル)−7−ジ
エチルアミノクマリン、3−(2’−ベンズオキサゾイ
ル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(5’−フェ
ニルチアジアゾイル−2’)−7−ジエチルアミノクマ
リン、3−(2’−ベンズチアゾイル)−7−ジエチル
アミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(4−シア
ノ−7−ジエチルアミノ)クマリン等があげられる。。
【0027】クマリン化合物と混合して使用される有機
過酸化物の好ましい化合物としては、メチルケトンパー
オキサイド、シクロヘキサノン−パーオキサイド、アセ
チルアセトンパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイ
ド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベ
ンゼン−パーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサ
イド、ジクミルパーオキサイド、α、α’−ビス(t−
ブチルクミルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−
ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ジ(t−ブチルパーオキシ)イソフ
タレート、ジ(t−ブチルパーオキシ)テレフタレー
ト、ジ(t−ブチルパーオキシ)フタレート、t−ブチ
ルパーオキシベンゾエート、3,3’,4、4’−テト
ラ−(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノ
ン、2,5−ジメチル−2,5−(ジベンゾイルパーオ
キシ)ヘキサン等が使用される。
【0028】これらの中で特に好ましいものとしてはジ
(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、ジ(t−ブ
チルパーオキシ)テレフタレート、ジ(t−ブチルパー
オキシ)フタレート、3,3’,4,4’−テトラ−
(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンが
挙げられる。
【0029】クマリン化合物に添加される有機過酸化物
の割合は、クマリン化合物1重量部に対して1重量部〜
100重量部、好ましくは1重量部〜50重量部であ
る。
【0030】また、これら光重合開始剤は前述のバイン
ダーポリマー及び液晶性モノマーの合計量100重量部
に対して1重量部〜80重量部、好ましくは1重量部〜
20重量部の割合で使用される。
【0031】これらの感光性材料には更に可塑剤等が添
加されてもよく、例えばベンゼン、クロルベンゼン、テ
トラヒドロフラン、1、4−ジオキサン、1、2−ジク
ロルエタン、ジクロルメタン、クロロホルム等に溶解し
て、透明性樹脂フィルム等の支持体上に塗膜される。塗
布方法としてはスピンナーコーティング、ブレードコー
ティング、ロールコーティング等により、乾燥後膜厚
0.5μm〜50μmに塗布される。
【0032】このようにして得られる感光層は、例えば
4579Å、4880Å、5145Å、5287Å等に
輝線を有するレーザー光に感度を有しており、例えば4
880Åの波長を有するアルゴンレーザーに対して1〜
500mJ/cm2のエネルギーで実用域での回折効率を与え
るものである。
【0033】ホログラム形成に際しては、可干渉性の2
束の輻射線を所定のオフセットアングルで感光層に照射
して体積位相型ホログラムを形成するリップマン型ホロ
グラム形成装置や、照射光と感光層による反射光との干
渉により体積位相型ホログラムを形成するデニシューク
型ホログラム形成装置を使用することができ、輻射線と
しては、Ar+ レーザー、He−Neレーザー、Krレ
ーザー等のレーザー光、水銀ランプ等を光源とする輻射
線が好ましい。
【0034】感光層における干渉縞の形状には特に制限
はないが、図2(a)に示すように、まず二光束法(h
ν)により硬化層を膜厚方向に垂直に一定のピッチで形
成した後、その照射方向を同図(b)に示すように90
°回転させて同様に膜厚方向に垂直に一定のピッチで硬
化層を形成することにより、同図(c)に示すように硬
化層により区画された微細な液晶セルを画素単位に形成
することができる。
【0035】ホログラム潜像が形成された後、感光層は
重合禁止剤中に浸漬されて未露光部における液晶性モノ
マーが不活性化処理されるが、重合禁止剤としては、例
えばジフェニルピクリルヒドラジル、トリ−p−ニトロ
フェニルメチル、N−(3−N−オキシアニリノ−1,
3−ジメチルブチリデン)アニリンオキシド、p−ベン
ゾキノン、p−tert−ブチルカテコール、ニトロベ
ンゼン、ピクリン酸、ジチオベンゾイルジスルフィド、
塩化第二銅等をそれ自体、または溶液状のものが挙げら
れる。
【0036】感光層の両面に形成される透明導電膜とし
ては酸化インジウム錫、酸化錫、酸化亜鉛等の一般的な
導電性材料が挙げられ、スパッタリング法、蒸着(電
極)法、ディップコーティング法等により形成される。
この時パターン状に形成すると、パターン状のホログラ
ム像を再生できる。
【0037】
【作用及び発明の効果】本発明の光学素子における液晶
性モノマーの重合により形成される硬化層と未硬化層と
では、屈折率はそう相違しないが、電場印加時には液晶
層の屈折率を変化させることができるので、電圧オフ時
では透明であるものが、電圧印加時ではホログラムを現
出させることができる。従って、電圧オフ時には輻射線
透過膜とすることができ、また、電圧印加時には屈折率
を相違するので輻射線反射膜とすることができる。
【0038】輻射線反射膜とする場合には、干渉縞層の
設計により、反射光波長、反射角度を制御できるので、
例えば選択的に熱線等を反射することができ、調光素子
として有用である。即ち、自動車、建物、ビニールハウ
ス等の窓ガラスに貼るか、挟むかすることにより内部の
温度を適切に保て、夏は涼しく、冬は暖かくすることが
できるもので、エアコンディショナーの容量や燃費を改
良できる。また、透明電極を太陽電池と接続しておくこ
とにより、太陽光強度と電場強度を相関させることがで
き、さらには反射強度も制御することもできる。また、
電場の強度により段階的に反射度合いを変化させること
ができるので、夏には熱線を反射させて、冬には透過す
るような膜とすることが可能である。
【0039】また、ホログラム表示素子とする場合に
は、電圧オフ時には透明となり、ホログラムは観察され
ないが、電圧印加時には屈折率が相違し、記録されたホ
ログラムを現出させることができる。また、感光層に一
定ピッチでホログラム干渉縞層を形成しておき、透明導
電膜をパターン状とし、信号情報により電圧印加を制御
すれば、信号情報に応じたホログラム像を再生すること
も可能である。
【0040】以下、本発明を実施例により説明する。
【0041】
【実施例1】
【0042】
【表1】
【0043】表1の組成の感光液をアプリケーターによ
り乾燥膜が10μmになるように、PETフィルム(東
レ社製、ルミラーHP7、25μm)上にコーティング
し、60℃、20分間ベークして膜を乾燥させ、その膜
面に酸素による重合阻害の防止を目的としてPETフィ
ルムをラミネートした。
【0044】次いで、5WのAr+ レーザー(488n
m)光を使用し、二光束干渉法により40秒間照射し
て、干渉縞を形成した。
【0045】干渉縞形成後、片面のラミネートフィルム
を剥離して60℃で液化させたt−ブチルカテコール中
にに浸漬した。
【0046】次いで、10-5Torr以下まで排気した
のち、アルゴン、酸素混合ガスを導入して真空度を5×
10-3Torrとしたスパッタリング装置を用いて、2
00WのパワーをかけてITOを1000Åの膜厚で形
成し、膜の表面に透明導電膜を形成した。また透明導電
膜が形成されてない側のPETフィルムを剥離した後、
同様にt−ブチルカテコール中に浸漬し、不活性化処理
し、次いでITO膜を同様にスパッタリングにより形成
し、本発明の光学素子を形成した。
【0047】光学素子における透明導電膜間に電場2.
5Vかけたところ、液晶性モノマーが配向し干渉縞中の
重合部との屈折率差が大きくなり、633nmのレーザ
ー光を回折し、反射するようになった。また、電場オフ
とすると透過膜に戻った。
【0048】
【実施例2】表1の組成の感光液を用いて、光学素子を
実施例1同様に作製し、同様に干渉縞を形成した。
【0049】次いで、図3(a)に示すように、一方の
透明導電膜5上にパターニング7されたクロムマスク6
を介してパターン状にスパッタリングし、露出部の透明
導電膜を除去し、パターニングされた電極5を有する光
学素子を形成した。
【0050】この光学素子の両電極間に電圧を印加する
と膜の垂直方向に光が回折し、パターンを現出させるこ
とができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学素子を断面図により説明するため
の図である。
【図2】本発明の光学素子の他の実施態様における感光
層部を、斜視図により説明するための図である。
【図3】電極をパターニングする工程を斜視図により説
明するための図である。
【符号の説明】
1は光学素子、2は感光層、3は硬化層、4は液晶層、
5は透明導電膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03H 1/02 8106−2K

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧印加可能な透明導電膜間に、バイン
    ダーポリマー、屈折率異方性を有する液晶性モノマー、
    光重合開始剤とからなり、硬化層と未硬化層とからなる
    ホログラフィック干渉縞が形成された感光層を挟持して
    なり、該未硬化層における液晶性モノマーが不活性化処
    理されたことを特徴とする光学素子。
  2. 【請求項2】 光学素子が調光用素子である請求項1記
    載の光学素子。
  3. 【請求項3】 光学素子がホログラム表示用素子である
    請求項1記載の光学素子。
  4. 【請求項4】 ホログラフィック干渉縞における硬化層
    により感光層が画素単位に区画された請求項3記載の光
    学素子。
  5. 【請求項5】 透明導電膜がパターン状に設けられた請
    求項3または4記載の光学素子。
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