JPH0578500A - スラストワツシヤの製造法 - Google Patents

スラストワツシヤの製造法

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JPH0578500A
JPH0578500A JP24007491A JP24007491A JPH0578500A JP H0578500 A JPH0578500 A JP H0578500A JP 24007491 A JP24007491 A JP 24007491A JP 24007491 A JP24007491 A JP 24007491A JP H0578500 A JPH0578500 A JP H0578500A
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powder
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Akiyoshi Kawasaki
秋由 河崎
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Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】特定の製法による成形材料を用いることによ
り、成形したスラストワッシャ内部に歪みを残こさず変
形を小さくし、かつ、方向性のない大きな強度と摺動性
を保持したスラストワッシャとする。 【構成】フェノール樹脂粉末とガラス繊維とアラミド繊
維とカーボン粉末を重量比で35/20/10/35の
割合で水に分散させ、これを抄造してシート状の成形材
料とする。この成形材料をドーナツ形状に打抜き加工し
たものを3枚重ねて加熱加圧成形する。前記成形材料を
両表面層とし、芯層にはカーボン粉末を含まないかカー
ボン粉末の含有量を少なくして補強繊維の含有量を多く
した成形材料を用いれば、一層強度が大きくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂製のスラストワッ
シャの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂製のスラストワッシャは、トランス
ミッションのリテーナとミッションケースとの間に摺動
材として用いられるために、摺動特性と寸法精度、強度
が要求される。従来、スラストワッシャの製造法として
は、次の二つがある。 アスベスト紙等のシート状の基材にフェノール樹脂ワ
ニスを含浸乾燥して、含浸した熱硬化性樹脂を半硬化状
態(Bステージ)としたプリプレグを作る。そして、こ
のプリプレグをスラストワッシャのドーナツ形状に打抜
き所定の厚さになるように重ねて加熱加圧成形する。こ
の場合、摺動性をもたせるために、樹脂ワニスにカーボ
ン粉末を添加してシート状基材への含浸を行ないたい
が、カーボン粉末が樹脂ワニスに均一に分散しないの
で、カーボン粉末の添加は実施されていない。 フェノール樹脂とガラス繊維、アラミド繊維等の補強
繊維とカーボン粉末を混合混練して粒状にした成形材料
を得る。この成形材料を射出成形して所定のドーナツ形
状のスラストワッシャとする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の成形では、成
形したスラストワッシャに反りやねじれの変形が発生し
やすい。これは、長尺のシート状基材にフェノール樹脂
ワニスを含浸乾燥し移送する工程で、シート状基材には
張力がかけられており、この張力が歪みとしてプリプレ
グに残ったまま成形を行なっているからである。また、
強度は保持しているものの、カーボン粉末を添加してい
ないことから摺動性が悪い。また、の成形では、当初
期待した成形品の強度を得難い。これは、補強繊維をフ
ェノール樹脂と混合混練して成形材料とするとき、補強
繊維が折れたり切れて短くなってしまうからである。さ
らに、射出成形を行なうとき、成形機のシリンダのスク
リューや金型のゲートで補強繊維が切断されるため、強
度の低下が大きくなる。そして、射出成形では、補強繊
維が配向して成形品の強度に方向性ができてしまう。ま
た、ドーナツ形状の成形を行なうのでウエルドが発生し
やすく、ウエルドが発生した部分では強度が低下して割
れやすい。本発明が解決しようとする課題は、成形した
スラストワッシャ内部に歪みを残こさず変形を小さくす
ることであり、かつ、方向性のない大きな強度と摺動性
を保持したスラストワッシャとすることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る方法では、フェノール樹脂粉末と補強
繊維とカーボン粉末を必須成分としてこれらを液中に分
散させ抄造した成形材料を所定形状に加熱加圧成形する
ことを特徴とする。上記成形材料だけでスラストワッシ
ャを成形してもよいが、上記成形材料を両表面層とし、
芯層にはカーボン粉末を含まないかカーボン粉末の含有
量を少なくして補強繊維の含有量を多くした成形材料を
用いて、所定形状に加熱加圧成形するのもよい。
【0005】
【作用】本発明に係る方法では、液中に分散したフェノ
ール樹脂と補強繊維とカーボン粉末からウェブ状の成形
材料が抄造により作られるので、シート状基材に樹脂ワ
ニスを含浸乾燥する場合のように張力が働いておらず、
得られた成形材料に歪みが残らない。また、前記抄造に
よる方法では、補強繊維が従来の混合混練の場合のよう
に外力で折れることがなく、初期の繊維長を殆どそのま
ま保つことができる。さらに、液中に分散している補強
繊維を抄造するので、補強繊維は特別な方向に配向する
ことはなく、補強繊維とカーボン粉末とフェノール樹脂
粉末が均一に分散した成形材料となる。このような結
果、この成形材料を加熱加圧成形したスラストワッシャ
は、期待通りの強度を保持し、強度の方向性や変形がな
くなる。カーボン粉末を含有していることから摺動性も
良好である。上記成形材料を所定のスラストワッシャに
近似した形状に打抜き加工して使用する場合、打抜き屑
は液中に浸漬すると簡単にほぐれるので、再度抄造に供
することができる。この点は、従来のプリプレグを打抜
き加工したときにできる屑が再利用できない点と異なる
ところである。芯層にはカーボン粉末を含まないかカー
ボン粉末の含有量を少なくして補強繊維の含有量を多く
した成形材料を用いれば、表面には十分に摺動性をもた
せて芯層で強度を上げることができる。
【0006】
【実施例】本発明に係る方法を実施するに当たり、フェ
ノール樹脂粉末の粒径は、1〜100μmが適当である
が、抄造するときに分散させることができれば特に限定
するものではない。補強繊維は、ガラス繊維、アラミド
繊維等である。カーボン粉末の粒径は、1〜50μmが
適当であるが、抄造するときに分散させることができれ
ば特に限定するものではない。抄造に際しては、他の充
填材や添加剤を適宜配合してもよい。
【0007】実施例1 フェノール樹脂粉末(粒径1〜20μm)とガラス繊維
(径9μm,繊維長6mm)とアラミド繊維(径5〜20
μm,繊維長2mm)とカーボン粉末(粒径1〜20μ
m)を重量比で35/20/10/35の割合で水に分
散させ、これを抄造してシート状の成形材料とした。抄
造後に乾燥して水分を除去した成形材料は、厚さ6mm、
坪量1450g/m2である。尚、前記乾燥は、フェノール
樹脂の硬化反応が進まない温度範囲(常温)で行なっ
た。この成形材料を外径68mm,穴径58mmのドーナツ
形状に打抜き加工したものを3枚重ねて加熱加圧成形
(直圧成形)し、外径70mm,穴径56mm,厚さ3mmの
スラストワッシャとした。その特性を表1に示す。
【0008】実施例2 フェノール樹脂粉末(粒径1〜20μm)とガラス繊維
(径9μm,繊維長6mm)とアラミド繊維(径5〜20
μm,繊維長2mm)を重量比で40/50/10の割合
で水に分散させ、これを抄造してシート状の成形材料と
した。抄造後に乾燥して水分を除去した成形材料は、厚
さ6mm、坪量1550g/m2である。この成形材料を外径
68mm,穴径58mmに打抜き加工したものを芯層とし、
実施例1で使用した成形材料を両表面層として加熱加圧
成形により、外径70mm,穴径56mm,厚さ3mmのスラ
ストワッシャとした。その特性を表1に示す。
【0009】従来例1 長尺のアスベスト紙を移送しながらフェノール樹脂ワニ
スを含浸乾燥し、樹脂含有量45重量%のプリプレグと
した。外径68mm,穴径58mmのドーナツ形状に打抜い
た前記プリプレグを17枚重ねて加熱加圧成形し、実施
例1と同寸法のスラストワッシャとした。その特性を表
1に示す。本例では、フェノール樹脂ワニスの含浸性の
問題から薄いアスベスト紙を使用しており、実施例1と
同一厚さの成形品を得るためにプリプレグを多数枚重ね
て成形している。
【0010】従来例2 フェノール樹脂とガラス繊維(径9μm,繊維長6mm)
とアラミド繊維(径5〜20 μm,繊維長2mm)とカ
ーボン粉末(粒径1〜20μm)を実施例1と同じ配合
割合で混合混練し、粒状の成形材料とした。これを射出
成形して実施例1と同寸法のスラストワッシャとした。
その特性を表1に示す。尚、この場合、穴形成部分にウ
エルドが発生した。
【0011】実施例3 従来例1で使用したプリプレグ10枚を重ねて芯層と
し、実施例1で使用した成形材料を両表面層として加熱
加圧成形により、外径70mm,穴径56mm,厚さ3mmの
スラストワッシャとした。その特性を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】表1において、反りは、定盤上にスラスト
ワッシャを置き、その縁の定盤からの浮き上がり量を隙
間ゲージで測定した。
【0014】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る方法では、
成形材料をフェノール樹脂粉末と補強繊維とカーボン粉
末を必須成分として抄造により作ったので、この成形材
料には歪みが残っておらず補強繊維の繊維長も当初の長
さを保持している。そして、補強繊維と熱硬化性樹脂が
均一に分散している。これらの結果により、成形後に成
形品内部に歪みが残らないので変形が小さく、かつ、強
度の大きなスラストワッシャとすることができる。カー
ボン粉末を含有させているので、摺動性も良好である。
また、本発明に係る方法においては、成形材料を、成形
に都合によい形状に打抜き加工し、打抜き屑は再度抄造
に供することができるので資源の節約となる。芯層を補
強繊維の含有量の多い層構成とすれば、さらに強度を上
げることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29B 15/08 7722−4F F16B 43/00 7127−3J B29K 61:04 105:08 C08L 61:04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノール樹脂粉末と補強繊維とカーボン
    粉末を必須成分としてこれらを液中に分散させ抄造した
    成形材料を一部ないし全部として所定形状に加熱加圧成
    形することを特徴とするスラストワッシャの製造法。
  2. 【請求項2】フェノール樹脂粉末と補強繊維とカーボン
    粉末を必須成分としてこれらを液中に分散させ抄造した
    成形材料を両表面層とし、芯層にはカーボン粉末を含ま
    ないかカーボン粉末の含有量を少なくして補強繊維の含
    有量を多くした成形材料を用いて、所定形状に加熱加圧
    成形することを特徴とするスラストワッシャの製造法。
  3. 【請求項3】芯層の成形材料が、フェノール樹脂粉末と
    補強繊維を必須成分として抄造により作られたものであ
    ることを特徴とする請求項2に記載のスラストワッシャ
    の製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997041167A1 (en) * 1996-04-26 1997-11-06 Tenmat Limited Improvements in and relating to composite articles
CN109397768A (zh) * 2018-08-13 2019-03-01 江西东方豹紧固件有限公司 一种高分子导电耐磨复合板材及其制作工艺

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WO1997041167A1 (en) * 1996-04-26 1997-11-06 Tenmat Limited Improvements in and relating to composite articles
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