JP4527835B2 - ドリル加工用バックアップボード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
プリント配線板の製造工程で行われるドリル穴明け加工時に使用されるドリル加工用バックアップボードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線板の製造工程の一つであるドリル穴明け工程では、プリント配線板となる基板のドリル侵入側にエントリーボード、反対側にバックアップボードと言われるドリル加工用積層板を置いて穴加工が行われている。
【0003】
ドリル穴明け工程で使用されるドリル加工用バックアップボードとしては、紙基材熱硬化性樹脂積層板が最も多く使用されているが、ドリルの磨耗、ドリルの直進性を考慮した物は未だない。
【0004】
また、ドリル穴明け工程ではプリント配線板の銅箔を平坦に保持する必要が有るので、ドリル加工用バックアップボードの表面はできるだけ堅くて平滑であることが望ましいが、ドリル加工用バックアップボードの内部は、ドリル磨耗、ドリルの直進性を考えると、できるだけドリルヘの負荷が少ないものが望ましい。
【0005】
しかし、従来の紙基材熱硬化性樹脂積層板からなるドリル加工用バックアップボードは、ドリル侵入時における表面の平滑性が重視される傾向が強く、ドリルの進行方向に対し均一な積層構造となっているため、積層板の内部の組成も固い材質で構成され、ドリル侵入時におけるドリル刃先の磨耗という問題があった。
【0006】
そこで、この発明は、ドリル侵入時におけるドリル刃先の磨耗という問題を解決しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するために、紙基材熱硬化性樹脂硬化物の粉砕物と未硬化フェノール樹脂とを均一に混合した混合物を、紙基材に熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグの間に入れて、加熱加圧成形した積層板によって、ドリル加工用バックアップボードを構成したのである。
【0008】
上記ドリル加工用バックアップボードの両面の表面層1は、紙基材に熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグを加熱加圧成形して形成されるので、堅くて平滑な、基板銅箔のカエリ抑制効果が高い層になる。
【0009】
そして、上記ドリル加工用バックアップボードの内部の中間層2は、硬化した紙基材熱硬化性樹脂硬化物の粉砕物と未硬化フェノール樹脂とを均一に混合した混合物からなるので、紙繊維の方向性がない。これにより、積層板にした際に反りの発生が非常に少なく、また、ドリル侵入時におけるドリル刃先の磨耗も少なく、ドリルの曲がりもなく、加工精度も向上する。
【0010】
上記中間層2を形成する紙基材熱硬化性樹脂硬化物の粉砕物は、紙基材を使用した成形品や積層板が使用できる。また、この中間層2に使用済みのドリル加工用バックアップボードを粉砕した物を使用すると、低価格で得ることができると共に、資源の再利用が図れる。
【0011】
上記紙基材熱硬化性樹脂硬化物の粉砕物の粒度は、50メッシュアンダーとする。
【0012】
50メッシュアンダーの粉砕物を使用することにより、中間層2が微細均一構造となり、ドリルヘの負荷を小さくすることができる。又50メッシュアンダーよりも粒径が大きいものを使用した場合、粉砕物の剛性が大きくなり、ドリル刃先が接触したときに直進性が損なわれやすい。
【0013】
又、上記紙基材熱硬化性樹脂硬化物の粉砕物と未硬化のフェノール樹脂との比率は、その後の加熱加圧成形時に均一に硬化させるために、重量比で80〜95/20〜5が最も良い。上記紙基材熱硬化性樹脂硬化物の粉砕物の比率が多いと、粉砕物の接着が不十分となり、粉砕物の粉が落ちてくる場合がある。又、逆に比率が少なくなると、未硬化のフェノール樹脂は流れ易く、板端部の厚みが薄くなり、均一な厚みの物を成形することが難しくなる。
【0014】
上記熱硬化性樹脂を紙基材に含浸したプリプレグに、紙基材熱硬化性樹脂硬化物の粉砕物と、未硬化のフェノール樹脂との混合物を、所定量粉体のまま容易に載せることができるため、プリプレグ/混合粉体/プリプレグを一度に一体成形することができる。
【0015】
上記表面層1を構成するプリプレグは、紙基材に含浸する熱硬化性樹脂であれば特に限定はされず、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、等を使用することができる。
【0016】
【実施例】
[実施例1]
坪量200g/m2、密度0.65の紙基材に、フェノール樹脂を含浸させ、これを、乾燥機にて加熱し、R.C.45%のプリプレグAを作成する。
【0017】
次に、上記プリプレグAを予め硬化させた紙基材熱硬化性樹脂硬化物を、50メッシュアンダーに微粉砕し、この粉砕物と未硬化フェノール樹脂を比率90/10の割合で均一に混合したものを、上記プリプレグAの上に、2kg/m2載せ、さらに、その上に上記プリプレグAを載せて、プレスにて温度160℃、圧力1000N/cm2で1時間加熱加圧し、ドリル加工用バックアップボードを製造し、このバックアップボードとしてのドリル加工性を確認した。結果は、表1の通りである。
[比較例1]
坪量200g/m2、密度0.65の紙基材に、フェノール樹脂を含浸させ、これを、乾燥機にて加熱し、R.C.45%のプリプレグAを作成する。
【0018】
このプリプレグAを、8枚積層し、プレスにて温度160℃、圧力1000N/cm2で1時間加熱加圧し、ドリル加工用バックアップボードを製造し、このバックアップボードとしてのドリル加工性を確認した。結果は、表1の通りである。
【0019】
表1の試験データ並びに評価方法は、次の通りである。
【0020】
加工基板:FR−4 1.6mm、2枚
ドリル:0.3mm径、
加工ショット数:4,000ショット
[ドリル加工性評価方法]
ドリル刃摩耗:ドリル加工を行った後、使用したドリル刃の幅を測定し加工前と比較した
銅箔バリ量:ドリル加工を行った後、エントリーボードと接する基板のドリル加工開始から5穴と、加工終了穴から前5穴の加工された穴周囲に発生する銅箔バリ量を測定し、その平均値を求めた
反り量:300×500mmサイズに切断した板を定盤上に乗せ、最大浮き上がり量を測定した
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】
この発明に係るドリル加工用バックアップボードは、表面は堅くて平滑であるため、銅箔を平坦に保持することができ、内部はドリルヘの負荷が少ないように構成されているので、ドリル侵入時におけるドリル刃先の磨耗が少なく、ドリルの直進性もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るドリル加工用バックアップボードの拡大断面図
【符号の説明】
1 表面層
2 中間層
Claims (2)
- 紙基材熱硬化性樹脂硬化物の粉砕物と未硬化フェノール樹脂とを均一に混合した混合物を、紙基材に熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグの間に入れて、加熱加圧成形した積層板からなるドリル加工用バックアップボード。
- 上記プリプレグの間に入れる紙基材熱硬化性樹脂硬化物の粉砕物の粒径を、50メッシュアンダーとし、粉砕物と未硬化フェノール樹脂との混合比率が80〜95/20〜5の範囲にある請求項1記載のドリル加工用バックアップボード。
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