JP2587870B2 - 紙基材積層板用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

紙基材積層板用エポキシ樹脂組成物

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JP2587870B2 JP63308257A JP30825788A JP2587870B2 JP 2587870 B2 JP2587870 B2 JP 2587870B2 JP 63308257 A JP63308257 A JP 63308257A JP 30825788 A JP30825788 A JP 30825788A JP 2587870 B2 JP2587870 B2 JP 2587870B2
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    • H05K1/00Printed circuits
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    • H05K1/0326Organic insulating material consisting of one material containing O

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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、プリント配線板に加工して使用される紙基
材積層板用のエポキシ樹脂組成物に関するものである。
【従来の技術】
ガラス布を基材とする積層板の孔あけはパンチング加
工では困難であるためにドリル加工でおこなわれている
の対して、紙を基材とする積層板はパンチング加工で効
率の良い孔あけが可能である。そして紙基材積層板とし
ては紙基材に含浸させる樹脂としてフェノール樹脂を用
いた紙フェノール積層板が一般的であるが、耐熱性等を
要求される場合などには紙基材に含浸させる樹脂として
エポキシ樹脂を用いた紙エポキシ積層板が使用されてい
る。
【発明が解決しようとする課題】
この紙エポキシ積層板にあって、低温打抜きをおこな
ってもパンチングの際にクラック等が発生しないよう
に、エポキシ樹脂の硬化剤として、無水マイレン酸に桐
油を付加させた可塑化硬化剤を用いることが本出願人に
よって検討されている。そして、このように無水マイレ
ン酸に桐油を付加させた可塑硬化剤を配合したエポキシ
樹脂組成物を用いて紙エポキシ積層板を製造することに
よって紙エポキシ積層板の低温打抜加工性を高めること
ができるが、この反面、プレス金型でパンチングして孔
をあけた後に孔あけによって生じるバリで孔が再び塞が
れることなどによって発生する孔詰まりが多発するとい
う問題があった。 本発明は上記の点に鑑みて為されたものであり、紙基
材積層板をパンチング加工によって孔加工する際に孔詰
まりが発生することを低減できる紙基材積層板用エポキ
シ樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
本発明に係る紙基材積層板用エポキシ樹脂組成物は、
エポキシ樹脂を主成分とし、無水マイレン酸に桐油を付
加させた可塑化硬化剤と、フェノール樹脂とを配合して
成ることを特徴とするものである。 以下本発明を詳細に説明する。 エポキシ樹脂としてはビスフェノールA型エポキシ樹
脂などプリント配線板用の積層板に使用されているもの
であれば、特に限定されることなく用いることができ
る。またこのエポキシ樹脂を硬化させる硬化剤として
は、硬化剤として作用する無水マイレン酸と可塑剤とし
て作用する桐油とを予め付加させた可塑化硬化剤を用い
る。無水マイレン酸と桐油とは、桐油1モルに対して無
水マイレン酸0.5〜1.5モル反応させるのが好ましく、特
に等モルの場合が最も桐油と無水マイレン酸との反応性
が良好であるために好ましい。付加は無水マイレン酸と
桐油とを常温乃至80℃の温度で1〜10時間反応させるこ
とによって達成できる。この可塑化硬化剤はエポキシ樹
脂100重量部に対して24重量部配合して用いるのが現状
であるが、本発明ではこの1/2以下程度に設定するのが
好ましい。すなわち本発明ではエポキシ樹脂100重量部
に対して可塑化硬化剤を5〜15重量部程度に設定するの
が好ましい。可塑化硬化剤を15重量部を超えて配合する
と、孔詰まりの発生を低減することが困難になる。逆に
5重量部よりも少ないと低温打抜加工性が悪くなる。 そしてエポキシ樹脂にこのように可塑化硬化剤を配合
し、本発明ではさらにフェノール樹脂を配合してエポキ
シ樹脂組成物を得ることができるものである。フェノー
ル樹脂としては、ノボラック型及びレゾール型のいずれ
でもよく、また桐油変性等の変性フェノール樹脂でもよ
く、積層板の製造に用いられるものであれば特に限定さ
れない。フェノール樹脂の配合量は、エポキシ樹脂100
重量部に対してフェノール樹脂10〜40重量部の範囲に設
定される。フェノール樹脂の配合量が10重量部未満であ
れば、フェノール樹脂を配合することによるパンチング
孔あけ加工の際の孔詰まりを低減させる効果を十分に期
待することができず、また40重量部を超えると耐熱性や
電気絶縁性が低下してエポキシ樹脂積層板としての特性
が低くなる。 しかして、エポキシ樹脂と可塑化硬化剤及びフェノー
ル樹脂、その他必要に応じて他の成分を配合し、これを
溶剤に溶解させることによって樹脂ワニスを調整するこ
とができる。この樹脂ワニスに紙基材を浸漬等して紙基
材に樹脂ワニスを含浸させた後に、これを加熱乾燥する
ことによってプリプレグを調製する。そしてこの複数枚
のプリプレグ及び銅箱などの金属箱を重ね、これを加熱
加圧して積層成形することによって、金属箔張りの紙基
材エポキシ樹脂積層板を得ることができる。
【実施例】
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。 まず、桐油1モルと無水マイレン酸1モルとを50℃で
5時間加熱して、無水マイレン酸に桐油を付加させた可
塑化硬化剤を調製した。そして第1表に示す配合で得た
エポキシ樹脂組成物をワニスに調製し、これを厚み0.2m
mのクラフト紙に樹脂量が50重量%になるように含浸し
て乾燥することによってプリプレグを作成した。このプ
リプレグを8枚重ねると共にその上下にそれぞれ35μ厚
の銅箔を重ね、これを50kg/cm2、165℃、90分の条件で
加熱加圧して積層成形することによって、厚み1.6mmの
両面銅張り紙エポキシ積層板を得た。 このようにして得た実施例1,2及び比較例の両面銅張
り紙エポキシ積層板について、各種の特性を測定した。
結果を第1表に示す。「孔詰まり」は温度を50℃に設定
して積層板をプレス金型で打抜きした際の孔100個のう
ち孔詰まりの発生個数を測定することによって試験をお
こなった。「打抜加工性」はプレス金型で積層板をパン
チングして孔を打抜加工する際の層間剥離やクラック等
の発生の有無を調べることによって評価し、発生無しを
○、やや発生を△で表示した。「絶縁抵抗」及び「吸水
率」はJIS C 6481に従って試験した。 第1表にみられるように、無水マイレン酸と桐油とを
付加させた可塑化硬化剤とフェノール樹脂とを配合した
各実施例のものは、パンチング加工の際の孔詰まりの発
生が低減できることが確認される。
【発明の効果】
上述のように本発明にあっては、エポキシ樹脂に無水
マイレン酸に桐油を付加させた可塑化硬化剤とフェノー
ル樹脂とを配合するようにしたので、可塑化硬化剤によ
って積層板のパンチングによる打抜加工性を高めること
ができると共に、フェノール樹脂によってパンチングの
際の孔詰まりの発生を低減するこができるものである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂を主成分とし、無水マイレン
    酸に桐油を付加させた可塑化硬化剤と、フェノール樹脂
    とを配合して成ることを特徴とする紙基材積層板用エポ
    キシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】エポキシ樹脂100重量部に対してフェノー
    ル樹脂を10〜40重量部配合することを特徴とする請求項
    1記載の紙基材積層板用エポキシ樹脂組成物。
JP63308257A 1988-12-06 1988-12-06 紙基材積層板用エポキシ樹脂組成物 Expired - Lifetime JP2587870B2 (ja)

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