JPH0576740A - 複合半透膜の製造方法 - Google Patents

複合半透膜の製造方法

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JPH0576740A
JPH0576740A JP4053670A JP5367092A JPH0576740A JP H0576740 A JPH0576740 A JP H0576740A JP 4053670 A JP4053670 A JP 4053670A JP 5367092 A JP5367092 A JP 5367092A JP H0576740 A JPH0576740 A JP H0576740A
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    • B01DSEPARATION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】オゾン層を破壊することがなく、取扱い時に安
全で、しかも回収が容易な高引火点の炭化水素系溶媒を
用いて高い分離性能と高い透水量の逆浸透性能を有する
複合半透膜を製造する。 【構成】多孔性高分子膜状での多官能性アミンと多官能
性アシルハライドの界面重縮合によって複合半透膜を製
造するに際し、多官能性アシルハライドの溶媒として引
火点が20℃以上の炭化水素系溶媒を用い、反応終了後
に該溶媒を蒸発させる際に膜面での風速2〜20m/s
ec、温度10〜80℃、絶対湿度が乾燥気体1kgあ
たり1g以上の水分量の気体を吹きつける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は溶液中の溶質の選択的分
離のための複合半透膜の製造法に関する。さらに詳しく
は、カン水や海水の脱塩に好適な架橋ポリアミド系複合
半透膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶媒(例えば水)に溶解した物質(例え
ば塩)を除くための技術には様々なものがあるが、近
年、省エネルギーおよび省資源プロセスとして逆浸透分
離技術が注目されている。この技術の用途は海水または
低濃度の塩水(カン水)を脱塩して工業用、農業用また
は家庭用の水を提供することにある。本技術によれば、
塩分を含んだ水を浸透圧以上の圧力をもって逆浸透膜を
透過させることで、脱塩された水を製造することができ
る。例えば飲料水はこの技術によって海水、汚水、低濃
度の塩水などから得ることが出来、またこの技術は工業
用超純水の製造、廃水処理、有価物質濃縮などにも用い
られてきた。
【0003】逆浸透法に用いられる膜は当初はロブ(Loe
b )およびスリラジャン(Sourirajan )によって開発さ
れた酢酸セルロース膜が主に用いられてきた("Sea Wat
er Demineralization by means of an Osmotic Membran
e",in Advances in Chemistry Series #38,American
Chem. Soc.,Washington D.C.(1963)) 。この膜はその優
れた基本性能および製造が簡便であるという長所を有し
ていたが、より高い純度の水を得る目的には塩排除率、
造水性能の面で不足であり、しかも長期間の運転の際に
は膜面で微生物の発生による劣化が生じたり、加水分解
による劣化が起きやすいなどの欠点があった。この膜は
相分離法といわれる方法で調製される非対称膜と呼ばれ
るものであり、分離に関与する緻密層と膜の強度保持に
関与する多孔質層が同一の素材から成っているものであ
る。この酢酸セルロース膜の欠点を補うために合成高分
子による新しい非対称膜型の逆浸透膜、例えば芳香族ポ
リアミドによる逆浸透膜も提案された(USP 3567632)
が、微生物分解性などの点での改善はなされたが、その
逆浸透性能においては酢酸セルロース膜と同様の問題が
あり、基本性能の飛躍的改善が期待されていた。
【0004】その様な産業界の要請に対して、予め多孔
質層をある素材で調製しておき、その膜面上で親水性の
反応性ポリマーおよび/またはモノマーと架橋剤を反応
せしめ、極めて薄い緻密層を形成させる方法が提案さ
れ、基本性能の向上に加えて加水分解性、微生物分解
性、耐圧密性、乾燥保存性等に大幅な改善が見られる事
が示唆された。このような膜は複合膜と呼ばれるもので
あり、優れた性能特性のため現在、このタイプの膜が広
く使用される様になってきている。このタイプの膜の最
初の例は、アメリカのノーススター研究所で開発された
ものであるが、これは多孔性支持膜としてポリスルホン
多孔膜を用い、これにポリエチレンイミンを含浸させ、
これをトルエンジイソシアナートで架橋して得られるも
のである。(USP 4039440 )かくして得られた膜はポリ
エチレンイミンのアミン含量が大きすぎるために形成さ
れた架橋層が非常に弱くなり、モジュール化など、取扱
い上大きな問題があることがわかった。また、ユニヴァ
ーサル・オイル・プロダクツ社では、上記の欠点を改善
するためにアミン変性ポリエピクロルヒドリンを親水性
反応性ポリマーとして用いることにより新たな膜を開発
したが(USP 3951815 )、透水性の大きな膜が得にくい
ことと、長期の耐久性に問題があることが判明してい
る。
【0005】以上の膜は架橋層の形成に反応性のポリマ
ーを用いた物であったが、フィルムテック社では反応性
モノマーを用いた複合膜を開発した(USP 3926798 )。
この膜はポリスルホン系の多孔質膜を支持膜に用い、メ
タフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミンなどの
多官能性アミンの水溶液を含浸し、その膜面上でトリメ
ソイルクロライドの様な多官能性アシルハライドの溶液
を塗布して上記のアミンを架橋してなる、いわゆる架橋
ポリアミド系の複合膜である。この架橋ポリアミド系複
合膜は現在知られている逆浸透膜の中で最も高い性能を
有しており、使用者の高度な要求を満たすものであるた
め、このタイプの膜が数社から発表されている(USP 462
6468、USP 4830885 、特開昭60-185903 、特開平 2-187
135)。
【0006】しかし、この架橋ポリアミド系複合膜にも
その製造工程に重大な欠点があることが指摘できる。す
なわち、多官能性アシルハライド溶液の溶媒として一般
的に用いられているのはヘキサンまたはCFC−113
(トリクロロトリフルオロエタン)の様な溶媒である。
ヘキサンは引火点および沸点が低く、その溶液保存など
に防爆など十分な安全上の対策を取らなければならず、
工業的規模の製造プロセスとしては経済性という観点か
らも著しく不利である。CFC−113などのCFC
(クロロフルオロカ−ボン)系溶媒は安全性が高く、良
好な性能の膜を製造し易いため最も多用されていると考
えられるが、最近地球的規模の環境破壊の原因物質とし
てその使用が重大問題視されている。CFC系溶媒に
は、様々なタイプのものがあるが、分子中にフッ素原子
をもつため不燃性である、無毒である、容易に気化また
は液化できる、適度な親油性をもつ、などの極めて特徴
的な性質を有し、洗浄剤、冷媒、発泡剤を始めとする数
多くの用途に用いられている物質である。ところがCF
C系溶媒には成層圏のオゾン層を破壊する性質があり、
地球環境に重大な影響をもたらす恐れがあることが指摘
されている。現在、太陽から放射された光線のうち30
0nm付近よりも短波長の紫外線は、オゾン層がそれを
吸収することによって地上には到達していない。この紫
外線は強いエネルギーをもつ光線であるため、生態系に
は極めて有害なものであり、もしオゾン層がCFCによ
って破壊されれば地球上の全生物にとって重大な問題と
なることは明らかである。このため、UNEP(国連環
境計画)の呼びかけでオゾン層保護に関するウィーン条
約(1985年)、モントリオール議定書(1987
年)、ヘルシンキ宣言(1989年)が採択されたよう
に全世界的な規模でCFC使用に対する規制が行なわれ
ようとしている。例えばヘルシンキ宣言では、工業用途
に使用されている全ての種類のCFCの生産と消費を西
暦2000年までに全廃することを宣言するに至ってい
る。
【0007】この様な状況を省みると、複合膜製造に関
してもCFCを使用しないプロセスを開発することが急
務である。特に、回収しやすく取扱い上安全な溶媒を使
用したプロセスを開発することが望ましい。複合膜製造
の際のCFC使用の具体例を見ると、例えば特公昭63-3
6803号公報にはポリスルホンを支持膜の素材として用
い、膜表面でm−フェニレンジアミンまたはp−フェニ
レンジアミンをトリメソイルクロライドまたはイソフタ
ロイルクロライドを用いて架橋させる複合膜の製造方法
が示されているが、上記酸クロライドの溶媒にはCFC
−113が用いられている。また、特開平1-130707号公
報にはアミンにピペラジンを用いて同様の反応を行なう
製造法が示されているが、これも反応溶媒としてCFC
−113を用いているので問題である。
【0008】CFCの代替溶媒を探索する際にはオゾン
層破壊能が無い、あるいは小さいことと同時に取扱い時
の安全性について考慮する必要がある。特開昭62-49909
号公報にはポリスルホン製多孔膜を支持膜とし、ポリビ
ニルアルコールと、ピペラジンなどのアミノ化合物をト
リメシン酸クロライドを用いて同時に架橋する方法が示
されている。ここではトリメソイルクロライドを溶解す
る溶媒としてn−ヘキサン、シクロヘキサンなどに代表
される低沸点の炭化水素系溶媒が用いられているが、こ
れらにはオゾン層破壊能はないものの、これらの多くは
0℃以下の引火点をもっており、極めて引火しやすい取
扱い上非常に危険な溶媒といえる。このことは工業的な
規模での生産では特に問題となる。また、低沸点である
ため溶媒の回収が困難であり、回収されない溶媒の蒸気
がそのまま大気中に放出されるため、環境面でも問題の
ある溶媒といえる。支持膜上での界面重縮合反応によっ
て複合膜を製造するプロセスには多官能性アシルハライ
ド溶液を反応性のモノマーまたはポリマーと接触させた
後、溶媒を蒸発させる過程があるので、溶媒の沸点は、
従来はある程度低くなくてはならないものと考えられて
きた。しかしながら、一般に低〜中沸点の溶媒はそれに
伴って引火点も低く、前記の安全上の要請と両立しない
問題があった。特開昭59−179103、特公昭63
−36803には架橋剤の溶媒に適する物質としてCF
C−113、n−ヘキサンなどの低沸点溶媒の他にn−
ノナン、n−デカンの様な高沸点の溶媒も示されてい
る。しかしながら実際にこれらの溶媒を用い、上記公知
例に示された通りの方法で複合膜を製造して見ると、低
沸点の溶媒を用いた場合には上記公知例に示された性能
の膜が得られるが、高沸点の溶媒を用いると著しく低造
水量の膜しか得られないという欠点がある。上記公知例
には溶媒蒸発の際に必要に応じて加熱をしても良いこと
が述べられているが、雰囲気温度を高くして鋭意検討し
ても依前として低造水量の膜しか得ることができないこ
とが判明した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はオゾン層を破
壊することがなく、取扱い時に安全で、しかも回収が容
易な高引火点の炭化水素系溶媒を用いて、高い逆浸透性
能(分離性能および透水量)を有する複合半透膜を製造
する方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を有
する。すなわち、 「多孔性支持膜上に、多官能性アミンと多官能性アシル
ハライドを界面重縮合させて得られる、架橋ポリアミド
系超薄膜層をもうけてなる複合半透膜を製造するに際し
て、引火点が10℃以上の炭化水素系溶媒を多官能性ア
シルハライドの溶媒として用い、反応終了後に架橋ポリ
アミド系超薄膜の表面に、膜面での風速が2〜20m/
sec、温度が10〜80℃の範囲でしかも使用する炭
化水素系溶媒の引火点よりも低温であり、絶対湿度が乾
燥気体1kgあたり1g以上の水分量の気体を吹き付け
ることによって、残存した炭化水素系溶媒を蒸発させる
ことを特徴とする複合半透膜の製造方法。」 本発明における多孔性支持膜とは、膜断面方向に非対称
構造を有するものである。表面には一般に平均孔径(直
径)が20〜5000オングストロームの微孔を有し、
特に30〜300オングストロームのものが好ましく使
用される。膜の厚さは10〜300μm、特に好ましく
は30〜200μmのものが適している。また、その素
材は例えばポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ
アクリロニトリル、セルロースエステル、ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
フェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルホ
ン等が用いられ、形状は平膜状であっても中空糸状、管
状であってもよい。 また、これらの膜は織布や不織布
等で裏うち補強されていてもかまわない。織布、不織布
の素材にはポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミ
ド、ポリアクリロニトリル、再生セルロ−ス、アセチル
セルロ−スなどが好適である。不織布を用いる際には、
その目付け量としては40〜200g/mが適当であ
る。これよりも少ないと支持膜強度が損なわれると同時
に、支持膜製造時に不織布上に流延した高分子溶液が裏
面に浸み透ってしまい、好ましくない。
【0011】この多孔性支持膜の製造法は一例を挙げれ
ば、12〜25重量%の濃度のポリスルホンのジメチル
ホルムアミド溶液を不織布などの支持体上に流延し、こ
れを凝固浴に浸漬する。凝固浴としては水、あるいは水
と溶媒の混合物などが好ましい。該ポリスルホン溶液を
支持体上に流延後、溶媒を一定時間蒸発させてから凝固
浴に浸漬してもよい。一般には溶媒を蒸発させる時間は
0〜60分、特に好ましくは1〜10分、その際の温度
は0℃〜溶媒の沸点、より好ましくは5℃〜(溶媒の沸
点−50℃)の範囲で行なわれる。
【0012】製造した多孔性支持膜の保存は純水中で行
なうことが可能であるが、膜面での微生物の発生を防止
するため、1〜10ppmの濃度の次亜塩素酸ナトリウ
ム水溶液中で行なうことが望ましい。本発明に於いて用
いる多官能性アミンとは第1級、第2級アミノ基を同一
分子内に2個以上もつ脂肪族、芳香族、ヘテロ環化合
物、脂環式化合物であって、しかも常温において水に対
して0.1重量%以上の溶解性をもつものが好ましい。
具体例としては、m−またはp−フェニレンジアミン、
ピペラジン、2−メチルピペラジン、エチレンジアミ
ン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、1,3,5−
トリアミノベンゼン等を挙げることが出来る。また、こ
れらの混合物を用いてもよい。
【0013】この多官能性アミン水溶液を調製する場合
に使用する水には、好ましくは純水を使用すべきであ
り、特にアミンとアシルハライドとの反応を阻害する物
質を含まないことが必要である。具体的には蒸留水、逆
浸透膜透過水などが好ましく使用される。
【0014】多官能性アミン水溶液の濃度は0.5〜5
重量%とすることが望ましく、架橋剤との反応時に塩酸
などが生じる場合にはそれらの捕捉剤、たとえば水酸化
ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等を共
存させてもよい。
【0015】本発明で用いる多官能性アシルハライドと
は同一分子内にアシルハライド基を2個以上含む脂肪
族、芳香族、ヘテロ化合物、脂環式化合物であって、特
に好ましく用いられる物質としてはイソフタロイルハラ
イド、テレフタロイルハライド、トリメソイルハライ
ド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリハライド
等、を挙げることが出来る。また、これらのハライドが
クロライドの場合、より好ましい。
【0016】かかる多官能性アシルハライドの溶液(架
橋剤溶液)を調製する際の溶媒としては、10℃以上の
引火点を持ち、300℃以下、さらに好ましくは220
℃以下の沸点を有し、しかもその溶媒の沸点における気
化熱が60〜78cal/gの範囲に入っている溶媒の
うち多孔性支持膜を侵さないものであって、しかも性能
の高い膜が得られるものが選ばれる。なお、この場合
「性能の高い膜」とは、例えば芳香族アミンと芳香族ア
シルハライドを用いた界面重縮合反応による製造の場
合、500〜2000ppmの濃度の食塩水に対する逆
浸透性能が25℃、50〜60kg/cmの条件で、
食塩排除率が90%以上であり、透水量が400m
・日以上である膜をいう。
【0017】溶媒の引火点は10℃よりも低ければ取扱
い上の危険が大きく、沸点が300℃よりも高くなる
と、後で述べる溶媒蒸発に要する時間が著しく長くな
り、操作上の都合が悪くなるばかりか性能の高い膜が得
られなくなる。また、溶媒の気化熱が上記の範囲よりも
高いと蒸発にかかる時間が長くなりすぎる傾向があり、
また低いと溶媒蒸発が急激に行なわれて膜面付近の温度
が下がり、水蒸気が結露して界面重縮合反応の進行が妨
げられるため問題である。上記の条件に適合した溶媒と
しては、一般的には炭素数が約8以上の、より好ましく
は炭素数が約8〜12の、飽和脂肪族および脂環式脂肪
族炭化水素が用いられる。また、不飽和炭化水素であっ
ても不飽和度の比較的小さい、炭素数が8以上のモノオ
レフィンであれば使用可能である。ハロゲン原子を含む
溶媒や極性の強い溶媒は、例えばポリスルホンの多孔性
高分子支持膜を用いた場合には性能の高い膜が得られ
ず、しかも支持膜を侵す傾向があるため適当ではない。
適当な溶媒の具体例としてはn−オクタン、n−ノナ
ン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン、シク
ロオクタン、エチルシクロヘキサン、1−オクテン、1
−デセン等を挙げることが出来る。また、それらの混合
物を使用してもよい。
【0018】架橋剤溶液の濃度は0.01〜1重量%が
好ましい。これよりも濃度が低いと架橋ポリアミド系超
薄膜層が形成されにくく、塩排除率の低い膜が得られ、
逆に濃度が高いと透水量の低い膜が形成される。
【0019】膜面に架橋剤溶液を塗布する時間は10秒
〜5分が好ましい。これよりも長時間塗布すると透水量
の低い膜が形成される傾向がある。
【0020】架橋液を塗布して架橋ポリアミド層を形成
させた後には、溶媒を蒸発させる必要がある。これは、
溶媒を蒸発させていくことによって架橋剤液の濃度を高
めて架橋反応を促進し、完全に蒸発させた時点で反応が
終了するという意味をもつものである。蒸発にかかる時
間が長すぎると反応が長時間にわたって進行し、厚い架
橋ポリアミド層が形成されて透水量の低い膜ができる傾
向がある。
【0021】本発明の方法では、溶媒蒸発の際に膜面で
の風速が2〜20m/sec、特に好ましくは3〜10
m/sec、温度が10〜80℃、特に好ましくは20
〜40℃の気体を膜に吹き付けることが重要である。風
速および風温は膜面上10mmの点で測定する。上に示
した範囲よりも低温、低風速の気体を使用すると蒸発の
効率が悪くなって膜の性能が低下し、高温の気体を用い
るとアミンの酸化や、水分の過度な蒸発による多孔性支
持膜の収縮が引き起こされて透水量の低い膜ができる傾
向がある。
【0022】溶媒蒸発のために用いる気体には、空気、
窒素または窒素を体積分率で70%以上含む気体を用い
ることができる。
【0023】膜中の水分の過度な蒸発を防ぐためには、
膜面に当てる気体の湿度が低くないことが重要である。
気体の湿度は、乾燥気体1kgあたり1g以上の絶対湿
度であれば良いが、より好ましくは、乾燥気体1kgあ
たり7g以上の絶対湿度が良い。
【0024】本発明では水よりも高沸点の溶媒を用いて
いることに特徴があるが、もし、本発明の方法を用いず
に、雰囲気温度上昇のみによって溶媒蒸発を行なえば、
溶媒の蒸発が終了するまでに膜中の水分の過度な蒸発が
起こって性能が低下する傾向がある。
【0025】取扱い上の安全のためには、吹き付ける気
体の温度を架橋剤溶媒の引火点よりも低くすることが重
要である。もし、気体の温度が溶媒の引火点よりも高く
すると危険が大きくなり、問題である。また同時に、溶
媒の蒸気圧が高すぎない温度で製膜する必要がある。本
発明では製造時の溶媒蒸気圧が0.0001〜0.02
kg/cmの範囲に入っていることが重要である。こ
れよりも蒸気圧が低いと蒸発速度が著しく遅くなって性
能の高い膜が得られず、逆に高いと危険が大きくなる。
特に工業的規模で本発明を実施する場合には好ましくな
い。
【0026】反応を終了し、溶媒を蒸発させた後の膜は
未反応のアシルハライドを除くために十分に水洗する必
要がある。
【0027】以上の操作によって得られる複合半透膜の
架橋ポリアミド層の厚さは10〜10000オングスト
ロ−ムの範囲である。
【0028】
【実施例】以下の実施例により、本発明の説明を更に詳
しく行うが、これらによって本発明は何ら限定されるも
のではない。
【0029】以下のすべての実施例においては、膜面の
溶媒蒸発は空気を吹き付けることによって行なった。そ
の絶対湿度は特にことわり書きのない限り乾燥空気1k
gあたり18〜23gの水分量である。
【0030】なお、実施例で得られた膜の逆浸透性能
は、1500ppm食塩水溶液を温度25℃、圧力15
kg/cmの条件で供給して、その食塩排除率と造水
量を測定することで評価した。また、食塩排除率は次式
によって求めた。
【0031】食塩排除率(%) =(1−透過液中の食塩濃
度/供給液中の食塩濃度)×100 実施例1 ポリエステル製タフタ上にポリスルホン15重量%から
なるジメチルホルムアミド溶液を厚さ約100ミクロン
にキャストし、ただちにこれを室温の水浴中に浸漬して
ゲル化させ、不織布補強ポリスルホン多孔性支持膜を得
た。かくして得たポリスルホン多孔性支持膜は十分水洗
して膜中の溶媒を置換した。
【0032】このポリスルホン多孔性支持膜を、m−フ
ェニレンジアミンの水溶液(濃度1.0%)中に1分間
浸漬した後、引上げた。膜表面に残った液滴を除いてか
ら、トリメソイルクロライドの溶液(濃度:0.1重量
%、溶媒:エチルシクロヘキサン)を膜面に1分間塗布
した。膜面に残った溶媒を蒸発させるために膜表面での
風速が6m/sec、温度が80℃の空気を15秒間吹
きつけた。製造した複合膜は未反応の酸クロライドを除
去するため、流水で20分間洗浄した。
【0033】得られた膜の逆浸透性能は、食塩排除率−
透水量が99.3%−0.68m/m・日の高性能
であった。
【0034】実施例2 実施例1で得たポリスルホン多孔性支持膜を、ピペラジ
ンの水溶液(濃度5%)中に1分間浸漬した後、引上げ
た。膜表面に残った液滴を除いてから、トリメソイルク
ロライドの溶液(濃度:0.5重量%、溶媒:シクロオ
クタン)を膜面に2分間塗布した。膜面に残った溶媒を
蒸発させるために膜表面での風速が20m/sec、温
度が20℃の空気を1分半吹きつけた。製造した複合膜
は未反応の酸クロライドを除去するために流水で20分
間洗浄した。 得られた膜の逆浸透性能を評価した。そ
の結果、食塩排除率−透水量が73.0%−0.98m
/m・日の性能が得られた。
【0035】実施例3 実施例1で得たポリスルホン多孔性支持膜を、m−フェ
ニレンジアミンの水溶液(濃度3%)に1分間浸漬した
後、引き上げた。膜表面に残った液滴を除いてからトリ
メソイルクロライドの溶液(濃度:0.1重量%、溶媒
n−オクタン)の膜面に1分間塗布した。膜面に残った
溶媒を蒸発させるために膜面での風速が10m/se
c、温度が25℃の空気を1分間吹き付けた。製造した
複合膜は未反応の酸クロライドを除去するために流水で
20分間洗浄した。
【0036】得られた膜の逆浸透性能を評価した。その
結果、食塩排除率−透水量が99.3%−0.91m
/m・日の性能が得られた。
【0037】実施例4 実施例1で得たポリスルホン多孔性支持膜をN,N−ジ
メチルエチレンジアミンの水溶液(濃度2%)中に1分
間浸漬した後、引上げた。膜表面に残った液滴を除いて
から、トリメソイルクロライドの溶液(濃度:0.05
重量%、溶媒:n−ノナン)を膜面に1分間塗布した。
膜面に残った溶媒を蒸発させるために、膜表面での風速
が10m/sec、温度が10℃の空気を1分間吹きつ
けた。製造した複合膜は、未反応の酸クロライドを除去
するために流水で20分間洗浄した。
【0038】得られた膜の逆浸透性能を評価した。その
結果、食塩排除率−透水量が68.3%−1.06m
/m・日の性能が得られた。
【0039】実施例5 実施例1で得たポリスルホン多孔性支持膜を、m−フェ
ニレンジアミンとトリアミノベンゼンの混合水溶液(モ
ル比50/50、総アミン濃度2%)中に1分間浸漬し
た後、引上げた。膜表面に残った液滴を除いてから、ト
リメソイルクロライドとテレフタロイルクロライドの混
合溶液(モル比50/50、濃度:0.1重量%、溶
媒:n−デカン)を膜面に1分間塗布した。膜面に残っ
た溶媒を蒸発させるために膜表面での風速が10m/s
ec、温度が30℃の空気を1分間吹きつけた。製造し
た複合膜は未反応の酸クロライドを除去するために流水
で20分間洗浄した。
【0040】得られた膜の逆浸透性能を評価した。その
結果、食塩排除率−透水量が99.6%−1.04m
/m・日の高性能が得られた。
【0041】実施例6 実施例1で得たポリスルホン多孔性支持膜を、トリアミ
ノベンゼンの水溶液(濃度3%)に1分間浸漬した後、
引き上げた。膜表面に残った液滴を除いてからテレフタ
ロイルクロライドの溶液(濃度:0.1重量%、溶媒n
−ウンデカン)の膜面に1分間塗布した。膜面に残った
溶媒を蒸発させるために膜面での風速が10m/se
c、温度が30℃の空気を2分間吹き付けた。製造した
複合膜は未反応の酸クロライドを除去するために流水で
20分間洗浄した。
【0042】得られた膜の逆浸透性能を評価した。その
結果、食塩排除率−透水量が99.5%−1.03m
/m・日の性能が得られた。
【0043】実施例7 実施例1で得たポリスルホン多孔性支持膜を、p−フェ
ニレンジアミン水溶液(濃度2%)に1分間浸漬した
後、引き上げた。膜表面に残った液滴を除いてからトリ
メソイルクロライドの溶液(濃度:0.1重量%、溶媒
n−ドデカン)の膜面に1分間塗布した。膜面に残った
溶媒を蒸発させるために膜面での風速が10m/se
c、温度が30℃の空気を3分間吹き付けた。製造した
複合膜は未反応の酸クロライドを除去するために流水で
20分間洗浄した。 得られた膜の逆浸透性能を評価し
た。その結果、食塩排除率−透水量が99.4%−0.
85m/m・日の性能が得られた。
【0044】実施例8 実施例1で得たポリスルホン多孔性支持膜を、p−フェ
ニレンジアミンの水溶液(濃度3%)中に1分間浸漬し
た後、引上げた。膜表面に残った液滴を除いてから、ト
リメソイルクロライドの溶液(濃度:0.1重量%、溶
媒:1−オクテン)を膜面に1分間塗布した。膜面に残
った溶媒を蒸発させるために膜表面での風速が6m/s
ec、温度が30℃の空気を2分間吹きつけた。製造し
た複合膜は未反応の酸クロライドを除去するために流水
で20分間洗浄した。
【0045】得られた膜の逆浸透性能を評価した。その
結果、食塩排除率−透水量が98.1%−1.17m
/m・日の性能が得られた。
【0046】実施例9 実施例1で得たポリスルホン多孔性支持膜を、トリアミ
ノベンゼンの水溶液(濃度3%)中に1分間浸漬した
後、引上げた。膜表面に残った液滴を除いてから、テレ
フタロイルクロライドの溶液(濃度:0.1重量%、溶
媒:1−デセン)を膜面に1分間塗布した。膜面に残っ
た溶媒を蒸発させるために膜表面での風速が6m/se
c、温度が30℃の空気を1分間吹きつけた。製造した
複合膜は未反応の酸クロライドを除去するために流水で
20分間洗浄した。
【0047】得られた膜の逆浸透性能を評価した。その
結果、食塩排除率−透水量が99.2%−0.82m
/m・日の性能が得られた。
【0048】実施例10 ポリエステル製タフタ上にポリエーテルスルホン18重
量%、残部ジメチルホルムアミドの溶液を厚さ約100
ミクロンにキャストし、ただちにこれを室温の水浴中に
浸漬してゲル化させ、ポリエーテルスルホン多孔性支持
膜を得た。かくして得たポリエーテルスルホン多孔性支
持膜は十分水洗して膜中の溶媒を置換し、後の検討に使
用した。
【0049】このポリエーテルスルホン多孔性支持膜
を、m−フェニレンジアミンの水溶液(濃度4%)中に
1分間浸漬した後、引上げた。膜表面に残った液滴を除
いてから、トリメソイルクロライドの溶液(濃度:0.
1重量%、溶媒:エチルシクロヘキサン)を膜面に1分
間塗布した。膜面に残った溶媒を蒸発させるために膜表
面での風速が6m/sec、温度が30℃の空気を1分
間吹きつけた。製造した複合膜は未反応の酸クロライド
を除去するために流水で20分間洗浄した。
【0050】得られた膜の逆浸透性能を評価した。その
結果、食塩排除率−透水量が98.8%−1.12m
/m・日の性能が得られた。
【0051】実施例11 実施例7で得たポリエーテルスルホン多孔性支持膜を、
m−フェニレンジアミンの水溶液(濃度4%)中に1分
間浸漬した後、引上げた。膜表面に残った液滴を除いて
から、トリメソイルクロライドの溶液(濃度:0.1重
量%、溶媒:n−デカン)を膜面に1分間塗布した。膜
面に残った溶媒を蒸発させるために膜表面での風速が6
m/sec、温度が30℃の空気を1分間吹きつけた。
製造した複合膜は未反応の酸クロライドを除去するため
に流水で20分間洗浄した。
【0052】得られた膜の逆浸透性能を評価した。その
結果、食塩排除率−透水量が98.9%−1.21m
/m・日の性能が得られた。
【0053】実施例12 ポリエステル製不織布(目付け量120g/m)上に
ポリフェニレンスルフィドスルホン20重量%、残部
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンの溶液を厚さ
約100ミクロンにキャストし、ただちにこれを室温の
水浴中に浸漬してゲル化させ、ポリフェニレンスルフィ
ドスルホン多孔性支持膜を得た。かくして得たポリフェ
ニレンスルフィドスルホン多孔性支持膜は十分水洗して
膜中の溶媒を置換し、後の検討に使用した。
【0054】このポリフェニレンスルフィドスルホン多
孔性支持膜を、m−フェニレンジアミンの水溶液(濃度
2%)中に1分間浸漬した後、引上げた。膜表面に残っ
た液滴を除いてから、トリメソイルクロライドの溶液
(濃度:0.2重量%、溶媒:エチルシクロヘキサン)
を膜面に1分間塗布した。膜面に残った溶媒を蒸発させ
るために膜表面での風速が6m/sec、温度が30℃
の空気を1分間吹きつけた。製造した複合膜は未反応の
酸クロライドを除去するために流水で20分間洗浄し
た。
【0055】得られた膜の逆浸透性能を評価した。その
結果、食塩排除率−透水量が99.0%−0.72m
/m・日の性能が得られた。
【0056】比較例1 実施例1で得たポリスルホン多孔性支持膜を、m−フェ
ニレンジアミンの水溶液(濃度1%)中に1分間浸漬し
た後、引上げた。膜表面に残った液滴を除いてから、ト
リメソイルクロライドの溶液(濃度:0.1重量%、溶
媒:エチルシクロヘキサン)を膜面に1分間塗布した。
膜面に残った溶媒を蒸発させるために温度60℃、内部
は無風状態の乾燥器中で5分間放置した。得られた複合
膜は未反応の酸クロライドを除去するために流水で20
分間洗浄した。
【0057】得られた膜の逆浸透性能を評価した。その
結果、食塩排除率−透水量が89.1%−0.42m
/m・日と、実施例1と比較して(溶媒蒸発方法以外
はすべて同条件であるが)食塩排除率、透水量ともに低
い膜しか得ることができなかった。
【0058】比較例2 実施例1で得たポリスルホン多孔性支持膜を、m−フェ
ニレンジアミンとトリアミノベンゼンの混合水溶液(モ
ル比50/50、総アミン濃度2%)中に1分間浸漬し
た後、引上げた。膜表面に残った液滴を除いてからトリ
メソイルクロライドとテレフタロイルクロライドの混合
溶液(モル比50/50、濃度:0.1重量%、溶媒:
n−デカン)を膜面に1分間塗布した。膜面に残った溶
媒を蒸発させるために温度60℃、内部は無風状態の乾
燥器中で5分間放置した。製造した複合膜は未反応の酸
クロライドを除去するために流水で20分間洗浄した。
【0059】得られた膜の逆浸透性能を評価した。その
結果、食塩排除率−透水量が90.2%−0.51m
/m・日と、実施例5と比較して(溶媒蒸発法以外は
すべて同条件であるが)食塩排除率、透水量ともに低い
膜しか得ることができなかった。
【0060】比較例3 実施例1で得たポリスルホン多孔性支持膜を、p−フェ
ニレンジアミンの水溶液(濃度3%)中に1分間浸漬し
た後、引上げた。膜表面に残った液滴を除いてから、ト
リメソイルクロライドの溶液(濃度:0.1重量%、溶
媒:1−オクテン)を膜面に1分間塗布した。膜面に残
った溶媒を蒸発させるために温度60℃、内部は無風状
態の乾燥器中で5分間放置した。製造した複合膜は未反
応の酸クロライドを除去するために流水で20分間洗浄
した。
【0061】得られた膜の逆浸透性能を評価した。その
結果、食塩排除率−透水量が82.3%−0.56m
/m・日と、実施例8と比較して(溶媒蒸発方法以外
はすべて同条件であるが)食塩排除率、透水量ともに低
い膜しか得ることができなかった。
【0062】比較例4 実施例1で得たポリスルホン多孔性支持膜を、m−フェ
ニレンジアミンとトリアミノベンゼンの混合水溶液(モ
ル比50/50、総アミン濃度2%)中に1分間浸漬し
た後、引き上げた。膜表面に残った液滴を除いてからト
リメソイルクロライドとテレフタロイルクロライドの混
合溶液(モル比50/50、濃度:0.1重量%、溶媒
n−デカン)の膜面に1分間塗布した。膜面に残った溶
媒を蒸発させるために膜面での風速が10m/sec、
温度が30℃、絶対湿度が乾燥空気1kgあたり0.1
5gの水分量の空気を1分間吹き付けた。製造した複合
膜は未反応の酸クロライドを除去するために流水で20
分間洗浄した。
【0063】得られた膜の逆浸透性能を評価した。その
結果、食塩排除率−透水量が99.1%−0.78m
/m・日と、実施例5と比較して(溶媒蒸発法以外は
すべて同条件であるが)透水量の低い膜が得られた。
【0064】比較例5 実施例1で得たポリスルホン多孔性支持膜を、m−フェ
ニレンジアミンの水溶液(濃度3%)中に1分間浸漬し
た後、引き上げた。膜表面に残った液滴を除いてからト
リメソイルクロライドの溶液(濃度:0.1重量%、溶
媒n−オクタン)の膜面に1分間塗布した。膜面に残っ
た溶媒を蒸発させるために膜面での風速が10m/se
c、温度が25℃、絶対湿度が乾燥空気1kgあたり
0.15gの水分量の空気を1分間吹き付けた。製造し
た複合膜は未反応の酸クロライドを除去するために流水
で20分間洗浄した。
【0065】得られた膜の逆浸透性能を評価した。その
結果、食塩排除率−透水量が99.5%−0.80m
/m・日と、実施例3と比較して(溶媒蒸発法以外は
すべて同条件であるが)透水量の低い膜が得られた。
【0066】
【発明の効果】本発明によって、オゾン層を破壊するこ
とがなく、しかも取扱い上安全かつ回収の容易な高引火
点の炭化水素系溶媒によって高性能の複合逆浸透膜を製
造することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔性支持膜上に、多官能性アミンと多官
    能性アシルハライドを界面重縮合させて得られる、架橋
    ポリアミド系超薄膜層を設けてなる複合半透膜を製造す
    るに際して、引火点が10℃以上の炭化水素系溶媒を多
    官能性アシルハライドの溶媒として用い、反応終了後に
    架橋ポリアミド系超薄膜の表面に、膜面での風速が2〜
    20m/sec、温度が10〜80℃の範囲でしかも使
    用する炭化水素系溶媒の引火点よりも低温であり、絶対
    湿度が乾燥気体1kgあたり1g以上の水分量の気体を
    吹き付けることによって、残存した炭化水素系溶媒を蒸
    発させることを特徴とする複合半透膜の製造方法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の炭化水素系溶
    媒の沸点が水の沸点以上であることを特徴とする複合半
    透膜の製造方法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載の炭化水素系溶
    媒の沸点における気化熱が60〜78cal/gの範囲
    にあることを特徴とする複合半透膜の製造方法。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項において、炭化水素
    系溶媒の蒸気圧が0.0001〜0.02kg/cm
    の範囲で製造することを特徴とする複合半透膜の製造方
    法。
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