JPH0572457B2 - - Google Patents

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JPH0572457B2
JPH0572457B2 JP17016386A JP17016386A JPH0572457B2 JP H0572457 B2 JPH0572457 B2 JP H0572457B2 JP 17016386 A JP17016386 A JP 17016386A JP 17016386 A JP17016386 A JP 17016386A JP H0572457 B2 JPH0572457 B2 JP H0572457B2
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silicon
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JP17016386A
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JPS6326329A (ja
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Yoshiichi Takada
Junichi Inagaki
Yasushi Tanaka
Masahiro Abe
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JFE Engineering Corp
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Nippon Kokan Ltd
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  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は化学気相蒸着(以下、CVDと称す)
処理法、詳細には、CVD処理を利用して低鉄損
の方向性珪素鉄板を製造する方法に関する。 [従来の技術及びその問題点] 大型トランスの磁芯等に使われる軟磁性材には
高い磁束密度、低い鉄損が要求され、このような
軟磁性材として珪素鉄板が用いられている。従
来、所謂方向性珪素鉄板を製造する場合、方向性
付与の観点からSi量の最適値を3.2wt%に設定し、
所謂ゴス法を発展させた極めて精巧な処理方法に
より、集積度の高い{110}<001>集合組織を形
成し、高磁束度、低鉄損を実現した技術が確立さ
れている。 しかしながら近年、エネルギ損失をより一層低
下させる等の要請から、磁気特性、特に鉄損がさ
らに低い材料が要求されている。鉄損は板厚を小
さくして渦電流を抑えることにより低下させるこ
とができ、このため0.3mm厚以下の方向性珪素鉄
板の製造が試みられたが、板厚を小さくすると
{110}<001>集合組織を形成する上で必要不可欠
な2次再結晶現象が不安定となり、この方法にも
限度がある。このようなことから、{110}<001>
方位を持つ単結晶に近い鋼板を作る試みもなされ
ているが、製造コストが高く、また磁圧幅が拡が
るため思うように鉄損が下がならいなど、実用化
する上で未解決の多くの問題がある。 このようなことから、本発明者等は方向性珪素
鉄板のSi含有量について検討を行い、この結果、
この種の珪素鉄板でもSi含有量の増大が鉄損を下
げることに有効であることが判つた。従来、Si含
有量が増すと鉄損が下がることはよく知られてい
るが、方向性珪素鉄板の場合、方向性付与の観点
からSi量に最適値(約3.2wt%)があるとされ、
このため従来では、この種の珪素鉄板においてSi
量を増すことは全く考えられていなかつたもので
ある。 高いSi含有量を有する珪素鉄板を得る方法とし
て、2通りの方法が考えられる。そのうちの一つ
は、溶製時に必要量のSiを添加する方法である
が、Siが3.2wt%以上となると2次再結晶が不安
定となり、この方法は採用できない。もう一方の
方法は、CVD処理によりSiを添加する方法であ
り、この方法は集合組織形成後にSi添加がなされ
るため、上述したような2次再結晶の不安定化等
の問題を生じるおそれはない。しかし、この方法
で方向性珪素鉄板を製造する場合、カーケンダ
ルボイドが生成し鉄損が増大する、処理時間が
長い、方向性珪素鉄板の集合組織が乱れる、等
の問題がある。 本発明はこのような従来の問題に鑑み、CVD
処理法を利用し磁気特性の優れた方向性珪素鉄板
を効率的に製造することができる方法を提供せん
とするものである。 [問題を解決するための手段] このため本発明は、Siを1.0wt%以上、4.0wt%
未満含み、総ての結晶粒の圧延方向に平行な結晶
軸と、その結晶の<100>軸とのなす角度が30°以
下である{110}<001>集合組織を有する方向性
珪素鉄板について、その表面酸化膜を除去する処
理を施し、次いで直ちに1000〜1250℃に加熱し
SiCl4を5〜40vol%含む雰囲気ガスと接触させて
滲珪し、次いで1000〜1400℃の保護雰囲気ガス中
で拡散均一化焼鈍した後冷却し、しかる後、絶縁
皮膜コーテンイングを施し、Si含有量が4.0〜
7.0wt%の方向性珪素鉄板を製造するようにした
ことをその基本的特徴とする。 以下、本発明を具体的に説明する。 本発明は、Siを1.0wt%以上、4.0wt%未満含
み、総ての結晶粒の圧延方向に平行な結晶軸と、
その結晶の<110>軸とのなす角度が30°以下であ
る{110}<001>集合組織を有する方向性珪素鉄
板を素材とする。 本発明の目的は方向性珪素鉄板の鉄損改善にあ
り、通常方向性珪素鉄板には1.0wt%以上、4.0wt
%未満のSi(最適値3.2%Si)が含有される。ま
た、方向性珪素鉄板は{110}<001>集合組織が
形成されており、このような組織において、総て
の結晶粒の圧延方向に平行な結晶軸と、その結晶
粒の<100>軸とのなす最大角度を集積度と定義
した場合、この集積度が30°を越えると磁気特性
が劣化してしまい、このため集積度が30°以下の
方向性珪素鉄板に限定される。 本発明はこのような方向性珪素鉄板を素材と
し、まずその表面酸化膜を除去する処理を施し、
次いで直ちに1000〜1250℃に加熱し、SiCl4を5
〜40vol%含む雰囲気ガスと接触させて滲珪処理
を行う。 本発明者等は上記のような方向性珪素鉄板を素
材とし、この集合組織を乱すことなくCVD滲珪
することにより鉄損を低下させる方法について検
討を行つた。この結果、次のような条件で滲珪処
理を行うことによい低鉄損が実現されることを見
い出した。 (1) CVDで滲珪処理する。 (2) 滲珪前に鉄板表面の軽酸化層を除去する。 (3) 滲珪速度を適正値とする。 (4) {110}<001>方位が安定な1000℃以上で滲
珪する。 以下これらの条件について詳述すると、まず、
上記(1)の条件は滲珪処理後の鉄損を下げるために
必要である。すなわち、滲珪方法としては、固体
滲珪、液体滲珪及び気相滲珪の3通りの方法があ
るが、前二者の場合、反応時に表面が荒れ、この
ため鉄損が増大するとともに占積率が下がつてし
まう。この点気相滲珪法はこのような問題を回避
できる。このCVD処理は所定温度に加熱された
方向性珪素鉄板をCiCl4を含む雰囲気ガス(SiCl4
蒸気を含む中性ガス)を接触させることにより行
う。接触させる時間はSi添加量に応じて決められ
るが、板面内の均一性を考えると、10秒以上とす
ることが好ましい。 上記(2)の条件も滲珪後の鉄損を下げるために必
要である。すなわち、滲珪により鉄板内にカーケ
ンダルボイドと呼ばれる穴が生成する。この穴は
滲珪後焼鈍すると粒内または粒界を空孔として拡
散し消失する傾向にあるが、表面に酸化皮膜があ
ると消失しにくくなる。特に、方向性珪素鉄板の
ように粒径が大きいと残留し易く、鉄損を増大さ
せてしまう。このような問題は、滲珪処理前に鉄
板表面の酸化膜を除去する処理を施すことにより
回避することができる。この処理は軽研磨、或い
は酸洗等によりなされる。しかし、軽研磨あるい
は酸洗された鋼板の表面は活性であり処理直後か
ら酸化膜が生成し始め、この厚さは徐々に厚くな
る。このような軽微な酸化膜であつても、カーケ
ンダルボイドの消失に悪影響を与えるため、軽研
磨或いは酸洗後直ちに(好ましくは5分以内に)
次の工程(滲珪)で処理することが重要である。 上記(3)の条件は、カーケンダルボイドの生成を
抑制するためのものである。滲珪後のボイドの量
は、滲珪速度にほぼ比例する。したがつてボイド
生成の抑制という観点からは滲珪速度は低いほう
が好ましいが、遅過ぎると滲珪時間が長くなり不
経済である。滲珪速度はガス中のSiCl4濃度によ
り決まる。第1図は、このSiCl4濃度と鉄損との
関係(0.3mmt、1150℃で滲珪し、4.5%Siとした)
を示すものであり、これによれば滲珪速度との関
係からSiCl4濃度を40vol%以下とすべきことが判
る。なお、SiCl4濃度を過度に低くすると滲珪時
間が長くなり、このため5vol%を下限とする。 上記条件(4)は、CVD滲珪処理する再{110}<
001>集合組織が破壊されるのを防ぐためのもの
である。{110}<001>方位を持つ結晶粒の安定性
は高温ほど増し、1000℃以上では、他の方位を持
つ粒より安定となる。本発明者等は、このような
条件下でCVD滲珪することにより初めて低鉄損
が実現できることを見い出した。第2図は滲珪処
理温度と鉄損との関係(0.3mmt、SiCl4濃度
10vol%、最終Si量4.5%)を示すもので、同図か
ら1000℃以上の板温で滲珪を行うことにより良好
な鉄損値が得られることが判る。なお、滲珪直後
には鉄板表面にFe3Siが形成されており、この
Fe2Siの融点は約1250℃であるため、滲珪温度
(板温)の上限は1250℃とする。 以上のような4つの基本条件を総て満足する滲
珪処理を行うことにより、方向性珪素鉄板(Si<
4.0%)を素材とし、鉄損のより低い方向性高珪
素鉄板を製造できる。 なお、本発明では、上記のような滲珪処理直後
は板厚方向のSi濃度が不均一であるため、滲珪後
保護雰囲気ガス(中性ガス)中で拡散均一化焼鈍
を行う必要があり、拡散均一焼鈍の後冷却し、絶
縁皮膜コーテイング処理を施し製品とする。 上記拡散均一化焼鈍では、1000〜1400℃の雰囲
気ガス中で処理がなされる。雰囲気ガス温度が
1000℃未満では均一化に時間がかかり過ぎ、一
方、1400℃を越えると鉄板が溶融してしまう。 本発明ではこのようにしてSi:4.0〜7.0wt%の
方向性高珪素鉄板が得られる。方向性高珪素鉄板
はSi含有量が4.0wt%以上になるとその低鉄損が
顕著になる。一方、Si含有量が7.0wt%を超える
と飽和磁化が低下することによつて鉄損が増大す
る。このため滲珪は拡散均一化後のSi量が7.0wt
%を超えないような限度で行われる。 [実施例] ○実施例 1 3.19%Siを含有し、{110}<001>集合組織の集
積度が15°である絶縁皮膜付きの方向性珪素鉄板
について、その絶縁皮膜を除去した後、第1表に
示す条件でCVD滲珪処理し、これを均一化焼鈍
した後、シリカ−リン酸マグネシウム系の絶縁皮
膜をコーテイングし、4.7%Siの方向性高珪素鉄
板を製造した。なお、第1表の本発明例では前処
理たる軽研磨を実施した後、直ちに滲珪処理を行
つた。これらの鉄板について鉄損、磁束密度を測
定した。その結果を製造条件とともに第1表に示
す。これによれば、比較例に対し本発明法により
得られた方向性高珪素鉄板が優れた磁気特性を得
ていることが判る。 ○実施例 2 3.21%Siを含む鉄合金スラブに、加熱−熱延−
熱延板焼鈍−冷延−中間焼鈍−冷延−脱炭焼鈍−
焼鈍の一連の処理を施して{110}<001>集合組
織の集積度が10°の方向性珪素鉄板を得た。 この鉄板コイルを軽研磨した後、直ちに10%の
SiCl4を含む雰囲気中で1150℃の温度で滲珪処理
し、しかる後1200℃で1時間均一化焼鈍し、4.5
%Si鉄板とした。 そして、このようにして得られたコイルと、未
滲珪処理のコイルの双方に絶縁皮膜を施した後、
これらについて鉄損を求めたところ、滲珪により
鉄損(W17/50)が0.28W/Kg低下したことが判つ
た。 ○実施例 3 実施例1の素材である3.19%方向性珪素鋼板の
絶縁皮膜をフツ酸酸洗で除去後2分割し、一方は
直ちに第1表のNo.1の条件(前処理を除く)で
CVD処理して4.7%方向性珪素鋼板を製造した。
他方は酸洗後、9時間経つてからCVD処理した。
前者の鉄損(W17/50)は0.90W/Kgであつたのに
対し、後者のそれは1.53W/Kgであつた。これに
より酸化皮膜除去後、直ちにCVD処理すること
が必要なことが判る。
【表】 [発明の効果] 以上述べたように本発明法によればCVD滲珪
法を利用し、磁気特性の優れた方向性珪素鉄板を
効率的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はCVD滲珪処理におけるSiCl4濃度と鉄
損特性との関係を示すものである。第2図は同じ
く滲珪温度と鉄損特性との関係を示すものであ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 Siを1.0wt%以上、4.0wt%未満含み、総ての
    結晶粒の圧延方向に平行な結晶軸と、その結晶の
    <100>軸とのなす角度が30°以下である{110}<
    001>集合組織を有する方向性珪素鉄板について、
    その表面酸化膜を除去する処理を施し、次いで直
    ちに1000〜1250℃に加熱し、SiCl4を5〜40vol%
    含む雰囲気ガスと接触させて滲珪し、次いで1000
    〜1400℃の保護雰囲気ガス中で拡散均一化焼鈍し
    た後冷却し、しかる後、絶縁皮膜コーテンイング
    を施し、Si含有量が4.0〜7.0wt%の方向性珪素鉄
    板を製造することを特徴とする化学気相蒸着処理
    方法。
JP17016386A 1986-07-18 1986-07-18 化学気相蒸着処理方法 Granted JPS6326329A (ja)

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JPS6326329A JPS6326329A (ja) 1988-02-03
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DE60320448T2 (de) * 2002-11-11 2009-05-07 Posco, Pohang Verfahren zur herstellung eines siliciumreichen kornorientierten elektrostahlblechs mit überlegener ummagnetisierungsverlusteigenschaft
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