JPH056824A - インダクタ−素子 - Google Patents

インダクタ−素子

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JPH056824A
JPH056824A JP18302091A JP18302091A JPH056824A JP H056824 A JPH056824 A JP H056824A JP 18302091 A JP18302091 A JP 18302091A JP 18302091 A JP18302091 A JP 18302091A JP H056824 A JPH056824 A JP H056824A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lead wire
shape
ferrite
inductor element
magnetic material
Prior art date
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Pending
Application number
JP18302091A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Suzuki
正彦 鈴木
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Pilot Precision KK
Original Assignee
Pilot Precision KK
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Filing date
Publication date
Application filed by Pilot Precision KK filed Critical Pilot Precision KK
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Publication of JPH056824A publication Critical patent/JPH056824A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リード線の抜け落ちがなく、ノイズフィルタ
ーとしての性能のばらつきの少ないインダクタ−素子を
得る。 【構成】 リード線の外周に焼失性物質を被覆する。任
意形状としたリード線の周囲に磁性体を形成する。次に
焼成時に焼失性物質を除去し、磁性体を焼結させる。得
られた成形体に電極を付け、インダクター素子とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ノイズフィルターなど
に用いられるインダクター素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、素子の高密度化に伴い素子と素子
とを結ぶリード線から生ずる高周波等の影響が無視でき
ないものとなっている。このため、この影響を遮断する
方法として、従来はリード線にフェライトビーズをさし
こむ方法が用いられてきた。つまり、フェライトは高周
波等の遮断効果に優れており、またリード線をフェライ
トで包むことによりインダクタンスを向上させるという
特徴も有するのである。
【0003】しかしこの方法では、リード線上をフェラ
イトビーズが移動してしまうため充分な効果が得られ
ず、そのためフェライトビーズとリード線とを接着剤で
固定したり、フェライトビーズの両端面側のリード線に
カシメ部を設けたり、あるいはリード線を波型にして貫
通孔中に圧入し固定する方法などが試みられている。ま
たこの方法の他に、リード線の周囲にフェライトと樹脂
から成る無焼成の成形体を被覆し、固着する方法も挙げ
られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法では次のような問題がある。 1)接着剤やカシメなど後工程が煩雑となり、量産化が
困難となる。また、リード線が完全に固定されないた
め、振動によりフェライトビーズに割れや欠けが生じ易
くなる。 2)貫通孔にリード線を挿入しただけでは、リード線は
貫通孔の中心に対してその位置が定まらず、インダクタ
ンスにばらつきが生じる。 3)リード線を基板にはんだ付けなどで実装するのであ
るが、より高密度の方向に進んでいる現在では十分では
なく、チップ化が要求されている。 4)また、リード線の周囲に樹脂によりフェライトを固
着させる方法では、1)および2)の問題は生じないも
のの、無焼成であるため従来の焼結フェライトと比べ、
遮断効果が劣るという問題がある。そこで、遮断効果を
上げるため固着させた状態で焼結させると、フェライト
の収縮によりリード線の形状が変化し、しかもリード線
からの応力によりフェライトの焼結が阻害され、ひび割
れなどの焼結性の低いフェライト成形体となり易いので
ある。
【0005】以上要するに、ノイズフィルターとしての
性能の向上あるいはインダクタンスの向上も含めて、リ
ード線の形状を保持しつつフェライトの焼結性を高め、
かつ性能のばらつきの小さい量産化可能のものは得られ
難かったのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題を
解決したものであって、リード線の外周に焼失性物質を
被覆させ、任意形状としたリード線の周囲に主要成分と
しての磁性体を形成し、焼成時に焼失性物質を除去する
と同時に磁性体を焼結させることにより、従来にない良
好なインダクタ−素子を提供するものである。
【0007】リード線としては従来通常のリード線が使
用でき、たとえばPt、Pd、Ag−Pd、Ag、Cuなどが挙げら
れる。
【0008】このリード線の外周に、焼失性物質を被覆
させる。焼失性物質としては樹脂、油脂、ワックス類な
ど焼成時において酸化、無酸化雰囲気中で燃焼、昇華、
気散するものが用いられ、たとえば樹脂の場合、酸化雰
囲気では通常の合成樹脂、天然樹脂など酸素と反応して
燃焼除去できる樹脂であればなんでもよく、また無酸化
雰囲気中では熱分解性樹脂、解重合型樹脂など熱により
分解除去できる樹脂であればなんでもよい。また油脂、
ワックス類は酸化、無酸化雰囲気のどちらでも可能であ
り、その材質は任意である。ここで焼失性物質が除去で
きる温度は任意であるが、好ましくは磁性体が焼結によ
り収縮を始める温度以前が良好であり、たとえば200
〜500℃の範囲がよい。
【0009】リード線の外周に上記焼失性物質を被覆さ
せる。被覆させる方法としては、水、アセトンなどの溶
媒に焼失性物質を溶解させた溶液または熱により溶融し
た焼失性物質の溶液中にリード線を通過させて被覆させ
たり、あるいは一般的には塗布などにより焼失性物質の
溶液をコーティングする方法などが挙げられる。この時
被覆させる焼失性物質の膜厚としては、後述する磁性体
の収縮率に合わせて設定する必要がある。
【0010】次に、焼失性物質が被覆されたリード線を
任意の形状とする。通常は直線状のものであるが、コの
字状、螺旋状、矩形状なども挙げられ、高周波の遮断効
果と同時にリード線の長さが長くなるため、インダクタ
ンスが向上するという特徴も有することになる。
【0011】任意の形状に設定されたリード線の周囲に
磁性体を形成させる。磁性体としては代表的にはフェラ
イト系のものが用いられ、たとえばMn−Zn系、Ni−Cu−
Zn系、Ni−Zn系、またはCu−Zn系フェライトなどが挙げ
られる。勿論、高周波等の遮断効果を有する磁性体であ
ればどの材質も可能である。
【0012】リード線の周囲に磁性体を形成させる方法
として、上記磁性体に必要に応じて合成樹脂、天然樹脂
などのバインダーを添加した混練物を用い、たとえば粉
末成形法や押出成形法、あるいはリード線を張架した容
器内に磁性体の泥奨物を投入して乾燥させる方法、また
は射出成形法などが挙げられ、リード線の形状にしたが
って任意選択すればよい。たとえば螺旋状のリード線の
場合は、磁性体の泥奨物にリード線を投入してその周囲
に磁性体を形成させたり、あるいはコの字状、矩形状の
場合は粉末成形法により直方体の磁性体の中にリード線
が固定されるように成形してもよい。
【0013】リード線の周囲に磁性体を形成された成形
体の形状は丸棒状、直方体状など任意であり、また成形
体の断面形状も基板の実装に応じて適宜設定でき、円
状、四角状、六角状等任意である
【0014】上記方法により得られた成形体を、乾燥し
たのち焼成する。この時、概ね200〜500℃におい
て焼失性物質は除去され、リード線と磁性体の間に空隙
が生じるため、磁性体の収縮によってリード線が変化す
ることなく形状を保持したまま磁性体中に固定すること
ができるのである。また焼成時の酸化、無酸化雰囲気は
任意であるが、無酸化雰囲気の場合には耐酸化性の劣る
銅線などを利用することができる。
【0015】次に、得られたリード線付きの成形体を所
定の長さに切断もしくは切断せずに両端に電極を設けて
インダクター素子とする。電極としては、たとえば銀ペ
ーストを塗布したり、メッキ膜、あるいは金属の蓋をか
ぶせて電極とする。次に、実施例を述べる。部は、重量
部を示す。
【0016】
【実施例】実施例1 外径0.10mmΦの白金からなるリード線をポリビニル
アルコールの樹脂溶液中に浸漬して引上げ、膜厚が0.
01mmのポリビニルアルコール皮膜を有するリード線を
作製した。次に、Ni−Zn系フェライト80部と、水10
0部に溶解されたポリビニルアルコール20部から成る
混練物を押出成形機に充填し、同時に上記リード線を混
練物中に内包させながら押し出した。得られた成形体
は、断面形状が四角状で中心にリード線を有している。
この成形体を乾燥後、酸化雰囲気中において1200℃
の温度で焼成を行い、ポリビニルアルコール皮膜を除去
してリード線が抜け落ちない程度にフェライト成形体を
収縮、焼結させた。次に、このフェライト成形体を所定
の長さに切断し、両端に銀ペーストを塗布して電極と
し、直方体のインダクター素子とした。
【0017】実施例2 外径0.05mmΦの銅からなるリード線をポリエチレン
の樹脂溶液中に浸漬して引上げ、膜厚が0.006mmの
ポリエチレン皮膜を有するリード線を作製し、螺旋状と
した。次にMn−Zn系フェライト80部と、水100部に
溶解されたポリビニルアルコール20部から成る混練物
を用いて螺旋状のリード線を包みこむようにして成形
し、断面形状が丸状で螺旋状リード線が内包された成形
体を作製した。次に、無酸化雰囲気中において950℃
の温度で焼成を行い、ポリエチレン皮膜を除去してリー
ド線を変形させずにフェライト成形体を収縮、焼結させ
た。次に、このフェライト成形体を所定の長さに切断し
たのち、両端に銀ペーストを塗布して電極とし、直方体
のインダクター素子とした。
【0018】
【発明の効果】本発明のインダクター素子は次のような
種々の特徴を有し、工業上多大の効果を奏する。 1)磁性体の焼成時の収縮によりリード線を完全に固定
するため、接着、カシメなどの後工程での煩雑さがなく
なると同時に、振動などによる磁性体の割れや欠けが生
じ難くなる。 2)リード線と磁性体の間に隙間がなくなり、リード線
の形状を保ったまま磁性体内に固定できる。したがっ
て、インダクタンスの向上やフィルターとしての性能が
向上すると同時に性能的にばらつきの少ないインダクタ
ー素子となる。 3)リード線の形状を保持し、かつ抜け落ちない程度に
成形体が収縮するので、収縮時に成形体がリード線より
受ける応力による特性の劣化が減少し、なおかつ前記の
理由により、ひび割れのない焼結性の高い成形体が得ら
れる。通常遮断効果を有するビーズは、高周波を熱に変
えているため耐熱性が要求されるが、本発明のインダク
ター素子は上記したように焼結性が高いため、耐熱性に
おいても優れた効果を呈する。 4)リード線の形状を保ったまま固定することができる
ため、生産ロット内、ロット間におけるインダクター素
子の性能のばらつきが減少する。したがって、量産化が
可能となる。 5)大電流が流せるリード線を用いたチップ化が量産可
能となり、しかも長さや形状など任意に設定できるた
め、種々の用途における高密度実装に最適なインダクタ
ー素子となる。 6)リード線が細くなるほど(たとえば数100μ以
下)、磁性体の遮断効果はきわめて大きくなるが、それ
だけリード線の形状を保持しつつ固定することは困難と
なり、従来の方法では殆ど不可能である。これに対し、
本発明によれば細いリード線でも十分に可能であり、そ
の効果はより顕著なものとなる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 リード線の外周に焼失性物質を被覆さ
    せ、任意形状としたリード線の周囲に主要成分としての
    磁性体を形成し、焼成時に焼失性物質を除去すると同時
    に磁性体を焼結させて成るインダクター素子。
JP18302091A 1991-06-27 1991-06-27 インダクタ−素子 Pending JPH056824A (ja)

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JP18302091A JPH056824A (ja) 1991-06-27 1991-06-27 インダクタ−素子

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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