JPH0567990U - ディスクドライブの防塵ドア装置 - Google Patents

ディスクドライブの防塵ドア装置

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JPH0567990U
JPH0567990U JP759592U JP759592U JPH0567990U JP H0567990 U JPH0567990 U JP H0567990U JP 759592 U JP759592 U JP 759592U JP 759592 U JP759592 U JP 759592U JP H0567990 U JPH0567990 U JP H0567990U
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door
state
cabinet
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force
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昇 青山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 極めて簡単な構造でありながら、操作性およ
び密封性に優れ、かつ装置全体の小形化、低消費電力化
にも寄与することのできるディスクドライブの防塵ドア
装置の提供を目的としている。 【構成】 キャビネット(フレーム109)とドア11
1に固定された連結体113との2点でトーションバネ
112の両端をそれぞれ支持するようにし、ドア111
がある一定の回転角度(中立点)よりも開いた状態にあ
るとき、トーションバネ112の力がドア111を開く
方向に働き、またドア111がある一定の回転角度(中
立点)よりも閉じた状態にあるときは、トーションバネ
112の力がドア111を閉じる方向に働くよう構成さ
れている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、CD−ROMおよび光磁気ディスク装置などのディスクドライブ の防塵ドア装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図18は従来からのCD−ROMドライブの外観を示す斜視図である。
【0003】 同図において、1はこのディスクドライブのキャビネットである。このキャビ ネット1内には、ディスクを回転駆動するターンテーブル、ディスクの情報を読 み取るピックアップヘッド、このピックアップヘッドを駆動するモータ、ディス クケースをローディングするローディングモータおよびこれに連結される一連の ローディング部材などが収納されている。また、このキャビネット1の前面部に はディスク2を収納したディスクケース3を出し入れするための開口部1aが設 けられており、この開口部1aはドア4により開閉されるようになっている。さ らに5はフロントパネルを示しており、このフロントパネル5上にはディスクイ ジェクト(アンローティング)用のイジェクトボタン(スウィッチ)が配置され ている。
【0004】 このディスクドライブにディスクケース3を装着(ローディング)する場合、 まずドア4を指で開けてからディスクケース3はローディング機構により自動的 に装置内部に引き込まれ、所定のディスク装置位置に設置される。その後は、装 置内部へのごみ、ホコリなどの侵入を阻止すべく指でドア4を閉じる操作が行わ れる。
【0005】 また、ディスクケース3を排出(アンローディング)する場合には、イシェク トボタン6を指で押すことにより、モータの力でディスクケース3は自動的に送 り出される。このときドア4は内側よりディスクケース3によって押されること により自動的に開かれる。
【0006】 ところで、このCD−ROMドライブのように光学式のピックアップを使用す る装置の場合、レンズの表面がホコリや油膜、タバコのヤニなどで覆われるとデ ータの読み書きに支障を来すといった重大な問題が生じる。この問題は、実際に 故障・修理の原因の最も大きな要因となっているほどである。このため、装置内 部を密封するために上述したようなドア4を設けることが必要となる。そしてこ のドア4は、その目的上、以下に示すような密封性の高い構造のものが望まれる 。 図19はこのドア4の構造を詳細に示した分解斜視図である。
【0007】 同図に示すように、ドア4には取っ手用の摘み部4a、ヒンジ部4b、4c, およびバネ受け部4dが設けられている。一方、キャビネット1の前面部にはヒ ンジ部4b,4cを受ける軸受け部1b,1cが設けられている。またドア4に 設けられたバネ受け部4dには、一端部をキャビネット1のスリット部1dに挿 通したトーションバネ6がピン(止め具)7によって固定されており、このトー ションバネ6の働きでドア4は常に開口部1aを閉じる方向に付勢されている。 またドア4に設けられた各ヒンジ部4b,4cはそれぞれの軸受け部1b,1c の穴に挿通されている。そのうち一方のヒンジ部4bの先端には断面四角形状の 突起部4eにはロック部材8が固定されている。また他方のヒンジ部4cの鍵状 のピン(止め具)9によって軸受け部1cに回転自在に支持されている。
【0008】 しかして、このような構造からなるドア4は、指で開けられるとき、もしくは モータの力でディスクケース3が排出(アンローディング)されるとき以外は閉 じられた状態に固定される。但し、ディスクケース3を挿入するときにはドア4 を開いた状態に保つことが好ましい。そこで、上述した装置においては、キャビ ネット1の側面に止めネジ10で板バネ11を固定し、ドア4を開いた状態で板 バネ11に前記のロック部材8を係合させてドア4を開放状態にロックする機構 が設けられている。
【0009】 またフロントパネル5の両端には取付開口部5bがそれぞれ対向して設けられ ており、これらの取付開口部5bとキャビネット1に設けられた凸状部1eとを 嵌合させることによってフロントパネル5はキャビネット1に取り付けられる。 さらにこのフロントパネル5にはイジェクトボタン6を露出するための開口部5 aが設けられている。
【0010】 次にこのドア4の開閉動作を図20および図21を用いて説明する。
【0011】 図20は前述のロック機構を拡大して示した図である。同図に示すように、ド ア4は常に矢印A方向に力を受けているから、ディスクケースを挿入する場合は 、ドア4に設けた摘み部4aに指を押し当ててドア4を矢印B方向に回転させる ことによってドア4を開放する。このときドア4はロック部材8と共に回転軸1 2を中心に一体に回転する。そしてこのドア4を開く動作に伴い、ロック部材8 の端部8aが板バネ11のテーバ部11aを押し上げるために、板バネ11は矢 印C方向に弾性的に変形(回転)する。
【0012】 このようにしてドア4が全開した状態を図21に示す。同図に示すように、こ のときロック部材8の端部8aが板バネ11のアール部分11bの上に乗り上げ る。したがって、このときロック部材8が板バネ11より受ける弾性力f1が、 トーションバネの力によって回転軸12の回りに生じる回転モーメント(矢印A 方向)に逆らう力となって作用するため、ドア4はこの回転位置でロックされる 。 ディスクケースの装着後は、ドア4を指で矢印A方向に回転させることで、 ロック部材8は板バネ11のアール部分11bでの拘束状態から解放されて弾性 力f1が消滅し、その後、ドア4はトーションバネの力によって閉じられる。
【0013】 しかしながら、この防塵ドア装置の場合、密封性においては優れた点を持つも のの次のような様々な問題も有している。
【0014】 1,部品の数が多く、組み立て作業性が悪い。
【0015】 2,ドアのロック機構の信頼性に乏しい。
【0016】 3,ドアに無理な力が加わる。(熱による変形が生じ易い。) 4,操作感覚が悪い。
【0017】 5,意匠性・高級(品質)感に乏しい。
【0018】 すなわち、項目1について詳述すると、ドア4を開けるためのトーションバネ 6をドア4に装着するための止め具7をはじめ、ドアロック用の止め具10や板 バネ11などが必要であることから部品の点数が多くなり、これに伴い必然的に 組み立て工数が増えてコスト高になる。
【0019】 項目2については、ドアロックに使用する板バネ11には、常にトーションバ ネ6による逆(ロックを外す)方向の力が働いているため、力のバランスを保つ には不安定な状態である。加えて部品形状や取り付け位置のばらつきなどにより 弾性力の値が変化することが問題を増長する原因となる。
【0020】 項目3については、ドア4はトーションバネ6により適当な圧力でキャビネッ ト1に押さえ付けられることにより開口部1aを密閉する役目を持つわけである が、ドア4がしまった状態で最小限必要な圧力が加えられるように設定しても、 ドア4を開いた状態では、その構造上、回転角に比例した分だけ大きな力がドア 4に対して働くといった問題が生じる。一方、トーションバネ6はドア4の中央 分に配設されるために、ドア4が変形する(たわむ)恐れもある。一般的に、デ ザイン性を考慮して、ドア4はモールド(樹脂)で成形されるが、この場合、特 に環境温度の高い場所で装置が使われると、熱でドア4が変形するといった問題 が発生する。こうなった場合は、見掛けが損なわれるだけでなく、本来の目的で ある開口部1aの密閉性が大きく損なわれることになる。また、この問題を回避 するためには、ドア4を丈夫に作るといったような工夫が必要となり、設計が難 しくなるばかりではなく、ドア4を含むフロント部分の小型、薄型化に支障を来 すことになる。さらに、装置の使用環境の温度条件が制限され、汎用性が劣化す る。
【0021】 項目4については、ドア4を開けるに従って負荷(反力)が大きくなり、最も 負荷が大きくなった状態でロックされることになるため、ロック後もドア4が閉 まるのではないかといったような感覚が残るため、使用者に精神的な不安定感を 与える。
【0022】 項目5については、得にドア4を開けたときに、ドア4の内側部にトーション バネ6及びバネを支持する部分が直接見える構造であるため、見た目の上での高 級感が失われる。
【0023】
【考案が解決しようとする課題】
このように従来のディスクドライブの防塵ドア装置は、組立作業性、ロック安 定性、操作性、意匠性の様々な点で問題を残していた。
【0024】 本考案はこのような課題を解決するためのもので、極めて簡単な構造でありな がら、操作性および密封性に優れ、かつ装置全体の小形化、低消費電力化にも寄 与することのできるディスクドライブの防塵ドア装置の提供を目的としている。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本考案のディスクドライブの防塵ドア装置は上記した目的を達成するために、 ディスクケースに収納されたディスクに対する再生もしくは記録を行うディスク ドライブにおいて、前記ディスクケースを出し入れするための開口を有するキャ ビネットと、前記開口を開閉するよう前記キャビネットに回転自在に支持された ドアと、前記キャビネットと前記ドアもしくはこのドアと一体に回転する連結部 材とに両端が支持され、前記ドアがある一定の回転角度よりも開いた状態にある ときこのドアを開く方向に付勢すると共に、前記ドアが前記一定の回転角度より も閉じた状態にあるときこのドアを閉じる方向に付勢する弾性部材とを具備して いる。
【0026】
【作用】
本考案では、ドアの回転過程における所定の回転角度上に中立点を設定し、こ の中立点よりドアが開いた角度状態にあるときはドアを開く方向に、また中立点 よりドアが閉じた角度状態にあるときはドアを閉じる方向にそれぞれ弾性部材を 利して付勢する構造としたので、構造の大幅な簡素化(ドアのロック機構の省略 化など)が図れ、同時に操作性および密閉性の向上、ひいては装置全体の小形化 、低消費電力化等をも図ることができる。
【0027】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。
【0028】 図1は本考案に係る一実施例のディスクドライブの内部構成を示した分解斜視 図である。
【0029】 同図において、100はメカユニットを示している。このメカユニット100 は、ディスク(例えばCD)を回転駆動するターンテーブル101、ディスクの 情報を読み取るピックアップヘッド102、ピックアップヘッド102を駆動す るモータ103、ディスクケースをローティングするローティングモータ104 およびこれに連結される一連のローディング部材、さらにディスクケース(図示 せず)を搭載してこのディスクケースを所定の装置位置まで案内するためのホル ダー(ガイド)105などによって全体が構成されている。なお、ホルダー10 5の奥にはローティング部材の一部に構成するフック106がホルダー105の 案内方向に沿ってスライド移動可能に支持されており、ホルダー105にディス クケースが挿入されると、その挿入途中からディスクケースはフック106に係 合されて自動的に装置内部に引き込まれるようになっている。また107はロー ディングの解除時(アンローティング時)、ディスクケースをホルダー105よ り押し出すべく旋回駆動される解除レバーである。
【0030】 このメカユニット100は、衝撃緩衝用のクッション108を介してキャビネ ットの一部(下側)をなすフレーム109に取り付けられ、同様にキャビネット の一部(上側)をなすカバー110で覆われ密閉される。さらにこのカバー11 0にはディスクケース出し入れ用の開口部を密閉するためのドア111が取り付 けられている。
【0031】 図2はこのドア111の構造すなわち防塵ドア装置の構成を詳細に示した図で ある。
【0032】 同図に示すように、ドア111には取っ手用の摘み部111aおよびヒンジ部 111b、111cが設けられている。一方、キャビネット(カバー110)の 全面部には上述のヒンジ部111b、111cを受ける軸受け部110b、11 0cが突設されている。各ヒンジ部111b、111cのうち一方のヒンジ部1 11bの先端には、図3にも示すように、断面四角形状の突起部111eが設け られており、この突起部111eにはトーションバネ112の一端を挿通(係合 )した連結体113が固定されている。なお、トーションバネ112の反対側の 一端は、キャビネット(フレーム109)に開けられた長穴部109aに挿通( 係合)されている。また他方のヒンジ部111cは鍵状のピン(止め具)114 によって軸受け部110cに回転自在に支持される。
【0033】 図4はドア111を取り付けた後の状態を示す図である。同図に示すように、 キャビネット(フレーム109)の全面部のドア111の下方には、ローディン グ解除の指令をモータ部へ伝える図示しない電気スウィッチを内臓したイジェク トボタン115が装着されている。一方、フロントパネル116の両端には取付 開口部116bが設けられており、これらの取付開口部116bとキャビネット (フレーム109およびカバー110)に設けられた凸状部109b、110d とを嵌合させることによって、フロントパネル116はキャビネット(フレーム 109およびカバー110)に取り付けられる。なお、イジェクトボタン115 はフロントパネル116に設けられた開口部116aを通じて外部露出されてい る。
【0034】 次に本実施例の防塵ドア装置の動作を第5図乃至図10を用いて説明する。
【0035】 図5はドア111が閉じられているときの状態を示した図である。このときト ーションバネ112は圧縮された(縮められた)状態にあり、ドア111を閉じ ようとする方向に付勢力が働いている。このため連結体113にはトーションバ ネ112より図に示すfaなる力が作用し、ドア111には回転軸117を中心 にして、力faに腕の長さlaを乗じたすなわちfa*laの大きさのモーメン トが働いている。これによりドア111は完全に閉じられ、装置内部は密閉され る。
【0036】 図6はドア111を開け始めるときの状態を示した図である。同図に示すよう に、ドア111は、摘み部111aに指を押し当てて手前に引くことによって矢 印B方向に回転し開き始める。このときドア111には上述したfb*lbの大 きさのモーメントがドア111を閉じる方向(矢印A方向)に働いているが、ド ア111の動きに連動してトーションバネ112は回転しかつ変形するため、力 の大きさfbおよび方向(角度θ)は連続的に変化して行く。なお、ここで表す 角度θは、力の向きと力の作用点および回転軸117を結ぶ線分とがなす角度で ある。そしてこの角度θは、ドア111が開くに従ってしだいに小さくなって行 く。
【0037】 図7は角度θが0度になったときの状態を示す図である。同図に示すように、 このときトーションバネ112からの力fcは回転軸117の方向に働くため、 ドア111を回転させるモーメントは生じない。この状態を中立点と呼ぶことに する。
【0038】 さらに続けてドア111を矢印B方向に回転させて行くと、すなわち中立点よ りドア111が開いた角度状態になると、トーションバネ112の弾性力はこれ までと反対方向、すなわちドア111を開こうとする方向に働くようになり、ド ア111は手で力を加えることなく自動的に開くようになる。
【0039】 図8はドア111が完全に開ききったときの状態を示す図である。このとき、 ドア111に対して矢印B方向にfd*ldの大きさのモーメントが働き、これ により安定した状態でドア111を開いておくことができる。
【0040】 ドア111を閉める場合は、これまで説明した動作とまったく逆の経過を辿る 。すなわち、手である過程までドア111を閉じる方向に回転してやると、中立 点を越えたところでトーションバネ112の弾性力がドア111を閉める方向に 反転し、この力によってドア111は自動的に閉じられる。
【0041】 また、使用状態すなわちディスクケース(ディスク)を装着してドア111が 閉じた状態からのディスクケースの排出(アンローディング)は、イジェクトボ タン115を押してローディングモータ104を作動させることによって行われ る。このとき、ディスクケースの排出途中でディスクケースの排出方向先端部が ドア111を内側より押圧することでドア111の開放が行われる。
【0042】 図9はこのディスクケース118の排出時においてドア111の回転がちょう ど中立点に達したときの状態を示す図である。見方を変えれば、ドア111を閉 める方向に力(モーメント)が働く状態はここまでであるから、ドア111が閉 じた状態からこの時点までのトーションバネ112の変形量は非常に小さくて済 み、ドア111からディスクケース118に及ぼす反力をかなり弱めに設定でき る。これにより、ローディングモータ104に対する負荷を減らして消費電力を 少なく押さえることができ、ソフトな動作を実現させることができる。
【0043】 さらに、本実施例の防塵ドア装置では、ディスクケース118の装置からの突 出量を小さく押さえることができ、コンパクトで使い勝手の良い装置を実現する ことができる。
【0044】 この点について図10を用いてさらに詳しく説明する。同図はアンローディン グ動作が完了した時点の状態を示している。すなわち、ドア111は図9に示し た状態(Iで示す)を越えると、自動的に全開状態(Hの状態)まで回転する。 したがって、ディスクケース118の吐き出し量(L寸法)をあまり大きく設定 しなくても、差し障りなくディスクケース118を指で掴んで取り出すことがで きる。
【0045】 これに対し、従来例で示した防塵ドア装置の場合、ドア111は図中破線で示 す状態(Iで示す)に止まり、ドア111がディスクケース118にかかったま まになってしまうため、手でディスクケース118に取り出すためにはL寸法を 大きくせざるを得ない。ところが、このL寸法が大きくなるとディスクケース1 18を弾いて外に出したり、ローディング(アンローディング)機構でディスク ケース118を大きなストロークで動かす仕組みが必要になる。前者の場合、デ ィスクケース118が勢いよく前に飛び出してくることになり、使用者に不安な 感じを与える。また後者の場合は、ローディング(アンローディング)機構が複 雑になり、製造コストや部品の信頼性などに不利な条件を与える。特にディスク ケース118の厚み(tで示す寸法)が装置の寸法に対して大きめであったり小 さめであったりする場合、ドア111の形と寸法Lとのバランスがうまく取れず 、上述した問題が顕著になる可能性が大きくなる。
【0046】 これに対し、本実施例の防塵ドア装置では、中立点の位置をうまく設定しさえ すれば、寸法Lを自由に設計することが可能である。なお、中立点の位置は、図 10に示す連結体113の腕の長さαや、トーションバネ112の腕の長さβ、 γで示す寸法などを調整することによって自由に設定することができる。
【0047】 以上説明したよう本実施例のディスクドライブの防塵ドア装置によれば次のよ うな数々の効果が得られる。
【0048】 ドア111の開閉力が力学的に非常に安定したものとなり、ごみやホコリ等の 進入を防止する密封性の高いドアを提供でき、装置全体の信頼性を向上すること ができる。
【0049】 ドア111のロック機構を省略でき、しかもヒンジ機後部を簡略化できるため 、部品点数を削減でき、組立作業性の向上、製造コストの低減化を図れる。
【0050】 ドア111に無理な力がかからなくなるため、設計の自由度が上がり、薄くて も丈夫なドア111を実現できる。
【0051】 トーションバネ112の小さなストローク(動き)でダイナミックなドアの開 閉動作が行えるため、装置を可及的に小型・薄型にすることができる。
【0052】 軽い(小さな)力でドア111を開閉できるため、ローディングモータ等の負 担を小さくすることができる。
【0053】 トーションバネ112の力が連続的に変化するため、ごく自然な感じでドア1 11の開閉が行える。
【0054】 ドア111が完全に開ききる構造のため、ディスクケース118の挿入、取り 出しが楽に行え、人にやさしい人間工学に見合った装置を提供できる。
【0055】 高級感、デザイン性を高めることができる。
【0056】 次に本考案の他の実施例を説明する。
【0057】 図11はこの実施例のディスクドライブの防塵ドア装置の構成を詳細に示した 図である。なお、同図において、先の実施例の構成と同じ部分には対応する符号 を付してある。
【0058】 本実施例の防塵ドア装置は、ディスクケースの挿入に際し、これまではドアを 手で開けていたのに対し、イジェクトボタンを押すだけでドアが開くように構成 されたものである。
【0059】 すなわち、図11において、219はトーションバネ212を回転操作するた めのレバーを示している。このレバー219は、キャビネット(フレーム209 )上にカシメ固定された回転軸220にEリング(止め具)221を介して回転 自在に支持されている。またレバー219の一端部には曲げ部219aが設けら れており、この曲げ部219aにトーションバネ212の一部が係合されている (挟まれている)。さらにレバー219の他端部には突状部219bが設けられ 、この突状部219bは、アンローディングの指示を電気的に受けるイジェクト スウィッチ222と共にイジェクトボタン215の中に納められている。そして イジェクトボタン215はフロントパネル216に設けられた開口部216aを 通じて外部露出されている。
【0060】 次にこの実施例の防塵ドア装置の動作を図12乃至図14を用いて説明する。 図12はドア211が閉じられているときの状態を示す図である。同図に示す ように、このときトーションバネ212は圧縮された(縮められた)状態にあり 、ドア211を閉じようとする方向に弾性力が働いている。このため、連結体2 13にはトーションバネ212より図に示すfaなる力が作用し、ドア211に は回転軸217を中心にして、力faに腕の長さlaを乗じたすなわちfa*l aの大きさのモーメントが働くことになる。これによりドア211はしっかりと 閉じられ、装置の内部は密閉される。またこのとき、レバー219の突起部21 9bとイジェクトスウィッチ222(図示せず)の各先端部はイジェクトボタン 215の内壁と単に接した状態となっている。
【0061】 この後、図13に示すように、イジェクトボタン215を指で矢印E方向に押 し込むと、レバー219は回転軸220を中心に矢印F方向に回転する。これに よりレバー219の曲げ部219aに係合されているトーションバネ212は、 キャビネット(フレーム209)に設けた長穴部209aとの係合部分212a を中心に矢印G方向に回転する。この結果、ドア211は回転軸217を中心に して矢印B方向すなわち開く方向に回転する。
【0062】 なお、同図はドア211がちょうど中立点まで開いた状態を示しており、この 状態より僅かにイジェクトボタン215を奥に押し込むと、トーションバネ21 2による弾性力fcがドア211を開ける方向(B方向)に働きはじめ、しかる 後、ドア211は自動的に全開状態に至る。
【0063】 図14はドア211が全開した状態を示している。この状態では、トーション バネ212の力fdでドア211は開く方向に付勢されているため、ドア211 はこのままの状態を維持する。
【0064】 またこの防塵ドア装置において、イジェクトボタン215はアンローディング 用のスイッチの役割も兼ねているから、このイジェクトボタン215を押せば、 まずドア211が開き、その後ディスクケースがローディングモータなどにより 排出されるといった具合に、順序を踏まえた理想的なアンローディング動作を行 うことができる。このように構成することによって、ディスクケースが排出され るときに、ディスクケースが直接ドア211の内壁を押し開けるといった原始的 な方法をとる必要がなくなり、ディスクケースやドア211にキズがついたり、 摩耗したりする心配もなくなる。
【0065】 次に本考案のさらに他の実施例を図15乃至図17を用いて説明する。
【0066】 図15はこの実施例のディスクドライブの防塵ドア装置の構成を示す側断面図 である。
【0067】 同図において、310はキャビネットであり、その一面にはディスクDを収納 したディスクケース318を出し入れするための開口部310aが設けられてい る。また305は開口部310aを通じて挿入されたディスクケース318を、 ターンテーブル301上の所定の装着位置に案内するホルダー305である。さ らに311は開口部310aを開閉するドアで、回転軸317を中心に回転自在 となるようキャビネット310に支持されている。そしてドア311は、先に説 明した実施例のトーションバネを用いた機構(図示せず)によって開閉操作され るようになっている。またドア311には板バネ323が取り付けられており、 この板バネ323は、ドア311の開閉過程においてその一端部がホルダー30 5の下面と当接されるよう、回転軸317を挟んでドア311と反対方向に張出 されている。
【0068】 次にこの防塵ドア装置の動作を図16および図17を用いて説明する。
【0069】 キャビネット310の開口部310aを通じてディスクケース318をホルダ ー305内に挿入すると、その途中で、ディスクケース318は図示しないロー ディング機構によってさらに装置内部へ向けて水平方向(矢印方向)に引き込ま れ、この後、ディスクケース318はホルダー305と共に下降することで、デ ィスクケース318内のディスクDがターンテーブル301上にセットされる。 図16はディスクケース318(ディスクD)が下降し始めたときの状態を示 している。同図に示すように、ホルダー305が下降すると、ドア311に取り 付けられた板バネ323が下方向に押されるためドア311は矢印A方向に回転 する。そしてドア311の回転角度が中立点を越えると、ドア311はトーショ ンバネの力で自動的に閉まり、板バネ323はホルダー305から離れる。
【0070】 図17はディスクケース318がディスク受け324上に載り、ディスクDが 図示しないクランプ部材によりターンテーブル301上に固定されてディスクD の装着(ローディング動作)が終了したときの状態を示す。このときドア311 は、トーションバネの力により矢印A方向に付勢され、キャビネット310の開 口部310aはこのドア311によって完全に閉じられる。
【0071】 かくしてこの実施例のディスクドライブの防塵ドア装置によれば、極めて簡単 な構成で(ドア311に板バネ323を取り付けるだけで)、ローディング動作 に連動して自動的にドア311を閉じることができる。
【0072】 なお、以上説明した実施例において、トーションバネとしては金属性のもの以 外に、例えばモールド(樹脂)成形品として連結体と一体に作られた、いわゆる モールドバネを用いてもよい。このモールドバネを用いることで、部品点数をよ り少なくでき、組立作業性も向上する。また、ドアは上から開けるものに限らず 、したから開けるもの、あるいは横から開けるものでもよい。
【0073】
【考案の効果】
以上説明したよう本考案のディスクドライブの防塵ドア装置によれば、弾性部 材をキャビネットとドアもしくはこのドアと一体に回転する連結部材との間に介 挿するだけで、ドアのロック機能を兼ね備えたドアの自動開閉機構を構成するこ とができ、操作感覚および密閉性の向上、ひいは装置全体の小形化、低消費電力 化等をも図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る一実施例のディスクドライブの内
部構成を示した分解斜視図である。
【図2】図1のディスクドライブの防塵ドア装置の構成
を詳細に示した分解斜視図である。
【図3】図2に示した防塵ドア装置におけるヒンジ取付
部分を詳細に示す断面図である。
【図4】ドアをキャビネットに取り付けた後の防塵ドア
装置を示す側面図である。
【図5】図4に示した防塵ドア装置においてドアが閉じ
られているときの状態を示す側面図である。
【図6】図4に示した防塵ドア装置においてドアが開け
始めるるときの状態を示す側面図である。
【図7】図4に示した防塵ドア装置においてドアの回転
角度がトーションバネの弾性力方向に対して0度になっ
たときの状態を示す側面図である。
【図8】図4に示した防塵ドア装置においてドアが完全
に開ききったときの状態を示す側面図である。
【図9】図4に示した防塵ドア装置においてディスクケ
ースの排出時にドアの回転が中立点に達したときの状態
を示す側面図である。
【図10】図4に示した防塵ドア装置においてディスク
ケースの排出量に関する効果を説明するための側面図で
ある。
【図11】本考案に係る他の実施例のディスクドライブ
の防塵ドア装置の構成を示す分解斜視図である。
【図12】図11に示した防塵ドア装置においてドアが
閉じられているときの状態を示す側面図である。
【図13】図11に示した防塵ドア装置においてイジェ
クトボタンを指で押したときの状態を示す側面図であ
る。
【図14】図11に示した防塵ドア装置においてドアが
全開した状態を示す側面図である。
【図15】本考案のさらに他の実施例のディスクドライ
ブの防塵ドア装置を説明するための断面図である。
【図16】図15に示したディスクドライブにおいてデ
ィスクケースが下降し始めたときの状態を示す側面図で
ある。
【図17】図15に示したディスクドライブにおいてロ
ーディング動作が終了したときの状態を示す側面図であ
る。
【図18】従来のCD−ROMドライブの外観を示す斜
視図である。
【図19】従来の防塵ドア装置の構造を示す分解斜視図
である。
【図20】従来の防塵ドア装置におけるロック機構を拡
大して示す側面図である。
【図21】従来の防塵ドア装置においてドアが全開して
いるときの状態を示す側面図である。
【符号の説明】
109,110…キャビネット、111…ドア,112
…トーションバネ,113…連結体、117…回転軸、
118…ディスクケース。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクケースに収納されたディスクに
    対する再生もしくは記録を行うディスクドライブにおい
    て、前記ディスケースを出し入れするための開口を有す
    るキャビネットと、前記開口を開閉するよう前記キャビ
    ネットに回転自在に支持されたドアと、前記キャビネッ
    トと前記ドアもしくはこのドアと一体に回転する連結部
    材とに両端が支持され、前記ドアがある一定の回転角度
    よりも開いた状態にあるときこのドアを開く方向に付勢
    すると共に、前記ドアが前記一定の回転角度よりも閉じ
    た状態にあるときこのドアを閉じる方向に付勢する弾性
    部材とを具備することを特徴とするディスクドライブの
    防塵ドア装置。
JP759592U 1992-02-21 1992-02-21 ディスクドライブの防塵ドア装置 Withdrawn JPH0567990U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012209002A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Teac Corp ベゼル及びディスク装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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