JPH0566783A - 能動型騒音制御装置 - Google Patents

能動型騒音制御装置

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JPH0566783A
JPH0566783A JP3230518A JP23051891A JPH0566783A JP H0566783 A JPH0566783 A JP H0566783A JP 3230518 A JP3230518 A JP 3230518A JP 23051891 A JP23051891 A JP 23051891A JP H0566783 A JPH0566783 A JP H0566783A
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filter
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Kenichiro Muraoka
健一郎 村岡
Akio Kinoshita
明生 木下
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御音源と残留騒音検出手段との間の伝達関
数の変化などに関わらず発散を抑制し、適格な騒音制御
を可能にすると共に、演算負荷の増大を抑制することを
可能とする 【構成】 騒音に干渉させる制御音を発生して評価点の
騒音低減を図る制御音源と、前記干渉後の所定位置の残
留騒音を検出する手段と、騒音源の騒音発生状態に関す
る信号を検出する手段と、前記騒音発生状態の検出信号
を所定のフィルタ係数によってフィルタ処理し前記制御
音源を駆動する信号を出力する適応ディジタルフィルタ
と、前記制御音源と残留騒音検出手段との間の伝達関数
を含む制御アルゴリズムを用いて前記残留騒音検出手段
の出力信号を低減するように前記適応ディジタルフィル
タのフィルタ係数を更新する手段と、前記フィルタ係数
の更新量に基づいて制御音源の発散を予測し信号を出力
する手段と、前記発散予測の信号により発散を規制する
手段とを備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車の車室や航空
機の客室等の騒音を能動的に低減する能動型騒音制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の能動型騒音制御装置とし
ては、例えば英国公開特許公報第2149614号記載
の図16に示すようなものがある。
【0003】この従来装置は航空機の客室やこれに類す
る閉空間に適用されるもので、閉空間101内にラウド
スピーカ103a,103b,103cおよびマイクロ
ホン105a,105b,105c,105dを備えて
おり、ラウドスピーカ103a,103b,103cに
よって騒音に干渉させる制御音を発生し、マイクロホン
105a,105b,105c,105dによって残差
信号(残留騒音)を測定するようになっている。これら
ラウドスピーカ103a,103b,103c、マイク
ロホン105a,105b,105c,105dは信号
処理機107に接続されており、信号処理機107は基
本周波数測定手段によって測定した騒音源の基本周波数
とマイクロホン105a,105b,105c,105
dからの入力信号とを受けとり、閉空間101内の音圧
レベルを最小にするようラウドスピーカ103a,10
3b,103cに駆動信号を出力するものである。
【0004】ここで閉空間101内には、3個のラウド
スピーカ103a,103b,103cと4個のマイク
ロホン105a,105b,105c,105dとが設
けられているが、説明を単純化するため、それぞれ10
3a,105aの一個ずつ設けられているものとする。
今、騒音源からマイクロホン105aまでの伝達関数を
Gとし、ラウドスピーカ103aからマイクロホン10
5aまでの伝達関数をCとし、騒音源が発生する音源情
報信号をXp とすると、マイクロホン105aで観測さ
れる残留騒音としてのノイズ信号Eは、 E=Xp ・G+Xp ・W・C となる。ここでWは、消音するために必要な伝達関数で
ある。消音対象点(マイクロホン105aの位置)にお
いて、騒音が完全に打ち消されたとき、E=0となる。
このときWは、 W=−G/C となる。そして、マイク検出信号Eが最小となるWを求
め、このWに基づいて信号処理機107内のフィルタ係
数を適応的に更新するようにしている。マイク検出信号
Eを最小にするようフィルタ係数を求める手法としては
最急降下法の一種であるLMSアルゴリズム(Leas
t Mean Square)を用いている。
【0005】また図16のように、マイクロホンが複数
設置されている場合には、例えば各マイクロホン105
a,105b,105c,105dで検出した信号の総
和が最小となるように制御されるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な制御により、信号処理機107内のフィルタ係数を適
応的に更新する場合、ノイズ信号Eが最小となるWを求
める制御アルゴリズムにラウドスピーカー103aから
マイクロホン105aまでの伝達関数Cを含んでいるた
め、次のような問題がある。
【0007】すなわち、前記伝達関数Cは閉空間101
内の温度変化、ラウドスピーカー103a、マイクロホ
ン105aの経時的な劣化による影響等で変化してしま
い、制御アルゴリズムの収束特性が低下し、さらに条件
が悪化した場合には評価点での音圧上昇を招き、いわゆ
る発散状態となってしまうからである。
【0008】このような課題を解決するためには、本出
願人は特願平3−176980号等で発散と相関のある
信号処理機107内のフィルタ係数の絶対値の和、フィ
ルタ係数の自乗和、ラウドスピーカ103a,103
b,103cへの駆動信号のレベル等に基づき発散を予
測することを提案している。当該装置によれば発散を規
制するように装置を補正することが可能となる。しか
し、フィルタ係数の絶対値の和などについては制御に必
要な本来の演算とは別の演算を行なう必要があり、演算
装置に対する演算負荷が増加するという課題がある。
【0009】そこでこの発明は、演算装置に対する演算
負荷の増加を抑制しながら発散を予測し、且つ規制する
ことのできる能動型騒音制御装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、騒音に干渉させる制御音を発生
して評価点の騒音低減を図る制御音源と、前記干渉後の
所定位置の残留騒音を検出する手段と、騒音源の騒音発
生状態に関する信号を検出する手段と、前記騒音発生状
態の検出信号を所定のフィルタ係数によってフィルタ処
理し前記制御音源を駆動する信号を出力する適応フィル
タと、前記制御音源と残留騒音検出手段との間の伝達関
数を含む制御アルゴリズムを用いて前記残留騒音検出手
段の出力信号を低減するように前記適応フィルタのフィ
ルタ係数を更新する手段と、前記フィルタ係数の更新量
に基づいて制御音源の発散を予測し信号を出力する手段
と、前記発散予測の信号により発散を規制する手段とを
備えたことを特徴する。
【0011】また、請求項2の発明は、請求項1記載の
能動型騒音制御装置であって、前記発散予測手段は、前
記フィルタ係数の更新量が、所定の値を越えた場合に発
散として予測することを特徴とする。
【0012】また、請求項3の発明は、請求項1記載の
能動型騒音制御装置であって、前記発散手段は、前記フ
ィルタ係数の更新量が所定の値を越えた回数が所定回を
越える場合に発散として予測することを特徴とする。
【0013】また、請求項4の発明は、請求項2又は3
記載の能動型騒音制御装置であって、前記発散予測手段
は、前記発散を予測するための更新量の所定値を前記騒
音発生状態と制御対象空間の状態との少なくとも一方に
対応して変化させることを特徴とする。
【0014】さらに、請求項5の発明は、請求項3記載
の能動型騒音制御装置であって、前記発散予測手段は、
前記フィルタ係数の更新量が所定の値を越えた回数が所
定時間内に所定回を越えない場合に、前記カウントした
回数を0として再カウントすることを特徴とする。
【0015】
【作用】請求項1の発明では、騒音源の騒音発生状態に
関する信号を騒音発生状態検出手段が検出し、適応フィ
ルタは騒音発生状態検出信号を所定のフィルタ係数によ
ってフィルタ処理し、制御音源を駆動する信号を出力す
る。これによって制御音源は騒音に干渉させる制御音を
発生して、評価点の騒音低減を図ることができる。この
とき、フィルタ係数更新手段が制御音源と残留騒音検出
手段との間の伝達関数を含む制御アルゴリズを用いて残
留騒音検出手段の出力信号を低減するように前記適応フ
ィルタのフィルタ係数を更新する。また、発散予測手段
が適応フィルタのフィルタ係数の更新量に基づいて制御
音源の発散を予測した場合、その出力信号により発散規
制手段が装置の発散を規制するように動作する。
【0016】請求項2の発明では、発散予測手段が、フ
ィルタ係数の更新量が所定の値を越えた場合に発散とし
て予測する。
【0017】請求項3の発明では、発散予測手段が、フ
ィルタ係数の更新量が所定の値を越えた回数が所定回を
越える場合に発散として予測する。
【0018】請求項4の発明では、発散予測手段が、発
散を予測するための更新量の所定値を騒音発生状態と制
御対象空間の状態との少なくとも一方に対応して変化さ
せる。
【0019】請求項5の発明では、フィルタ係数の更新
量が所定の値を越えた回数が所定時間内に所定回を越え
ない場合に、カウントした回数を0としてから再カウン
トする。
【0020】
【実施例】以下、この発明の実施例を説明する。
【0021】なお説明は車室内空間を例として行う。
【0022】第1実施例 図1はこの発明の第1実施例を示す概略図である。
【0023】図1のように車体1は前輪2a,2b、後
輪2c,2dによって支持され、前輪2a,2bは車体
1の前部に配置されたエンジン4によって回転駆動さ
れ、いわゆる前置きエンジン前輪駆動車を構成してい
る。
【0024】前記車室内の騒音は、例えばエンジン4が
騒音源となっており、騒音発生状態検出手段としては、
例えばクランク角センサ5が用いられている。そして、
クランク角センサ5からエンジン騒音に相関しクランク
角に対応するパルス検出信号xが基準信号として出力さ
れるようになっている。このパルス検出信号xは例えば
レシプロ4気筒の場合は180°回転する毎に1つであ
る。
【0025】なお、騒音発生状態検出手段は、騒音源の
騒音発生状態に関する信号を検出できれば良く、エンジ
ンを騒音源とした場合、信号としては、例えばエンジン
外表面に設けられた振動センサの出力信号、エンジンの
点火パルス信号、クランク軸の回転速度、回転速度セン
サで検出した回転速度信号等を用いることもできる。
【0026】また、車体1内の音響閉空間としての車室
6内には制御音源としてラウドスピーカ7a,7b,7
c及び7dがそれぞれ前席S1,S2、及び後席S3,
S4に対向するドア部に配置されている。
【0027】さらに各座席S1〜S4のヘッドレスト位
置にそれぞれ残留騒音検出手段としてのマイクロホン8
a〜8hが配設されている。
【0028】これらマイクロホン8a〜8hに入力され
る車室6内の残留騒音は、その音圧に応じた電気信号と
してノイズ信号e1 〜e8 が出力される構成となってい
る。
【0029】前記クランク角センサ5及びマイクロホン
8a〜8hの出力信号は制御手段としてのコントローラ
10に個別に供給されるように構成されている。このコ
ントローラ10から出力される駆動信号y1 〜y4 は個
別にラウドスピーカ7a〜7dに供給され、これらスピ
ーカ7a〜7dから車室6内に音響信号(制御音)が出
力される構成となっている。
【0030】前記コントローラ10は図2に示すよう
に、第一ディジタルフィルタ12、第二ディジタルフィ
ルタ(適応フィルタ)13、マイクロプロセッサ16、
発散予測手段としての発散予測回路21及び発散規制手
段としての発散規制回路22を備えている。
【0031】そして、クランク角センサ5から入力され
るパルス検出信号xは周波数−電圧変換回路11によっ
てディジタル信号に変換され、基準信号xとして第一デ
ィジタルフィルタ12及び適応ディジタルフィルタ13
に入力される構成となっている。
【0032】また、前記マイクロホン8a〜8hの出力
信号であるノイズ信号e1 〜e8 は、アンプ14a〜1
4hによって増幅され、A/D変換器15a〜15hに
よってA/D変換され、前記第一ディジタルフィルタ1
2の出力信号と共に前記マイクロプロセッサ16に入力
される構成となっている。前記第二ディジタルフィルタ
13から出力される駆動信号y1 〜y4 はD/A変換器
17a〜17dによってD/A変換され、アナログスイ
ッチ28a〜28d及びアンプ18a〜18dを介して
ラウドスピーカ7a〜7dに出力される構成となってい
る。
【0033】ここで、前記第一ディジタルフィルタ12
は、基準信号xを入力し、前記マイクロホン8a〜8h
及びスピーカ7a〜7d間の伝達関数の組合せ数に応じ
てフィルタ処理された基準信号rlm(後述する第
(4),(5)式参照)を生成するものである。
【0034】前記第二ディジタルフィルタ13は機能的
にはスピーカ7a〜7dへの出力チャンネル数に応じた
フィルタを個々に有し、基準信号xを入力し、その時点
で設定されているフィルタ係数(後述する(5)式参
照)に基づき適応信号処理(フィルタ処理)を行ってス
ピーカ駆動信号y1 〜y4 を出力するものである。
【0035】前記マイクロプロセッサ16は前記ノイズ
信号e1 〜e8 並びにフィルタ処理された基準信号rlm
を入力し、第二ディジタルフィルタ13のフィルタ係数
を最急降下法の一種であるLMSアルゴリズムを用いて
更新する構成となっている。
【0036】前記基準信号rlmにはラウドスピーカ7a
〜7bとマイクロホン8a〜8hとの間の伝達関数をデ
ィジタルフィルタのフィルタ係数(インパルス応答関
数)として表したClmが含まれており、マイクロプロセ
ッサ16は制御音源と残留騒音検出手段との間の伝達関
数を含む制御アルゴリズムを用いて前記残留騒音検出手
段であるマイクロホン8a〜8hの出力信号を低減する
ように前記適応ディジタルフィルタ13のフィルタ係数
Wを更新する手段を構成している。
【0037】ここで、コントローラ10の騒音低減制御
原理を一般式を用いて説明する。
【0038】今、l番目のマイクロホンが検出したノイ
ズ信号をel (n)、ラウドスピーカ7a〜7dからの
制御音(二次音)が無いときのl番目のマイクロホンが
検出した残留騒音検出信号をepl(n)、m番目のラウ
ドスピーカとl番目のマイクロホンとの間の伝達関数
(FIR(有限インパルス応答)関数)HlmのJ番目
(J=0,1,2,…,Ic −1)[Ic は定数]に対
応するフィルタ係数をClm j 、基準信号をX(n)、基
準信号を入力しm番目のラウドスピーカを駆動する適応
フィルタのi番目(i=0,1…Ik −1)[Ikは定
数]の係数をWmiとすると、
【0039】
【数1】
【0040】が成立する。ここで、(n)がつく項は、
何れもサンプリング時刻nのサンプル値であり、また、
Mはラウドスピーカの数(本実施例では4個)、Ic
FIRディジタルフィルタで表現されたフィルタ係数C
lmのタップ数(フィルタ次数)、Ik は適応フィルタの
フィルタ係数Wmiのタップ数(フィルタ次数)である。
【0041】上式(1)中、右辺の「ΣWmix(n−j
−i)」(=ym )の項は第二ディジタルフィルタ13
に基準信号xを入力したときの出力を表し、「ΣClmj
{ΣWmix(n−j−i)}」の項はm番目のスピーカ
に入力された信号エネルギがこれらスピーカから音響エ
ネルギとして出力され、車室6内の伝達関数Clmを経て
l番目のマイクロホンに到達したときの信号を表し、更
に、「Σ ΣClmj {ΣWmix(n−j−i)}」の右
辺全体は、l番目のマイクロホンへの到達信号を全スピ
ーカについて足し合わせているから、l番目のマイクロ
ホンに到達する制御音の総和を表す。
【0042】ついで評価関数(最小にすべき変数)Je
を、
【0043】
【数2】
【0044】とおく。ここで、Lはマイクロホンの数
(本実施例では8個)である。
【0045】そして、評価関数Jeを最小にするフィル
タ係数Wmiを求めるために、本実施例ではLMSアルゴ
リズムを採用する。つまり、評価関数Jeを各フィルタ
係数Wmiについて偏微分した値で当該フィルタ係数Wmi
を更新する。そこで、(2)式より、
【0046】
【数3】
【0047】となるが、(1)式より、
【0048】
【数4】
【0049】となるから、この(4)式右辺をrlm(n
−i)とおけば、フィルタ係数の書換え式は重み係数γ
l も含めた形で以下の(5)式により得られる。
【0050】
【数5】
【0051】ここで、αは収束係数であり、フィルタが
最適に収束する速度や、その際の安定性に関与する。な
お、収束係数αを本実施例では一つの定数のように扱っ
ているが、各フィルタ毎に異なる収束係数(αmi)とす
ることもできるし、また重み係数γl を一緒に取り込ん
だ係数(αl )として演算することもできる。
【0052】次に図3,図4のフローチャートを用いて
作用を説明する。
【0053】図3は、スピーカ駆動信号を出力するため
のフローチャートであり、図4は、第二ディジタルフィ
ルタ13のフィルタ係数更新のためのフローチャートで
ある。
【0054】まず、図3においてステップS31では、基
準信号xを入力する。すなわち、クランク角センサ5か
ら入力されるパルス検出信号xは、周波数−電圧変換回
路11によってディジタル信号に変換され、基準信号x
として第二ディジタルフィルタ13に入力される。つい
でステップS32において、基準信号xがフィルタ処理さ
れる。すなわち、第二ディジタルフィルタ13におい
て、その時点で設定されているフィルタ係数(前記
(5)式参照)に基づきフィルタ処理を行なってスピー
カ駆動信号y1 〜y4 を出力する。次にステップS33
おいて、スピーカ駆動を行なう。すなわち、スピーカ駆
動信号y1 〜y4 はD/A変換器17a〜17dによっ
てD/A変換され、アナログスイッチ28〜28
およびアンプ18〜18を介してラウドスピーカ7
〜7に出力され、これによってラウドスピーカ7
〜7はエンジン4から車室6内に伝達される騒音に対
して逆位相の制御音を出力し、車室6内の騒音低減を図
る。
【0055】次に図4において、まずステップS41では
基準信号検出が行われる。すなわち、第一ディジタルフ
ィルタ12は基準信号xを入力し、マイクロホン8a〜
8hおよびスピーカ7a〜7d間の伝達関数の組合せ数
に応じてフィルタ処理された基準信号rlm(前記
(4),(5)式参照)を生成し、マイクロプロセッサ
16に出力する。同時にステッフS42では、車室内騒音
eの検出が行なわれる。すなわち、前記のようにしてラ
ウドスピーカ7a〜7dによって制御音が出力されると
車室6内の騒音は相殺され、その残差信号として残留騒
音がマイクロホン8a〜8hで検出される。そして、マ
イクロホン8a〜8hの出力信号であるノイズ信号e1
〜e8 はアンプ14a〜14hによって増幅され、A/
D変換器15a〜15dによってA/D変換され、マイ
クロプロセッサ16に入力される。
【0056】次に、ステップS43では、音圧の自乗e2
の総和演算が行なわれる(前記(2)式参照)。
【0057】次にステップS44において、第二ディジタ
ルフィルタ13のフィルタ係数の更新が行なわれる。す
なわち、マイクロプロセッサ16において前記基準信号
lmおよび音圧の自乗e2 の総和演算に基づき音圧の自
乗和を最小とするように前記(5)式を演算し、これに
よって第二ディジタルフィルタ13のフィルタ係数を更
新する。したがって、第二ディジタルフィルタ13のフ
ィルタ係数を適応的に更新しながら基準信号xをフィル
タ処理し、ラウドスピーカ7a〜7dを駆動することが
でき、これによって車室6内の騒音低減を図ることがで
きるのである。
【0058】前記発散予測回路21は、前記第二ディジ
タルフィルタ13のフィルタ係数Wmiの更新量に基づい
て制御音源としてのラウドスピーカ7a〜7dの発散を
予測し信号を出力するものである。そこで、図5,図6
を用いてフィルタ係数の更新量と発散との関係について
述べる。
【0059】図5は、前記(5)式の演算を模式図的に
表したもので、横軸および縦軸をフィルタ係数W01,W
11とし、紙面に直交方向を音圧の自乗値としている。な
お、説明を簡単にするため、フィルタ係数はW01とW11
の2個としている。楕円で表しているのは、等音圧線
(イ)であり、これら等音圧線(イ)の集まりとして、
フィルタ係数W01,W11の時の音圧の自乗値として二次
局面が存在している。そして、音圧の自乗値を最小とす
る点pがフィルタ係数の最適値となる。スタートポイン
ト(ロ)から制御が開始され、(5)式が収束する場合
には、(ハ)のように最適点pに収束する。発散する場
合には、(ニ)のように最適点pから離れてしまうもの
となる。
【0060】また、図6は、1スピーカ,1マイクロホ
ンのシステムにおける適応ディジタルフィルタのフィル
タ係数の更新量を示すもので、これを見ると点線で示す
発散した場合の更新量
【0061】
【数6】
【0062】の値は、実線で示す収束する場合の更新量
ΔWmiの値と比較して大きくなっていることが分かる。
そこで、あるΔWmiの値がある所定の値ΔW0 を越えた
場合に発散として予測し信号を出力するのである。
【0063】すなわち、図7において、システムが起動
すると、ステップS71においてΔWmiの値を所定の値Δ
0 と比較し、ΔW0 を越えるものであればステップS
72に移行し、発散規制回路22に信号を出力するもので
ある。これによって発散規制回路22は所定の発散規制
動作を行なうのである。
【0064】この発散規制回路22の所定の発散規制動
作としては、例えば前記LMSアルゴリズム(前記
(5)式参照)に含まれるラウドスピーカ7a〜7dと
マイクロホン8a〜8hとの間の伝達関数Clmを車室6
内の実際の伝達関数の変化に追従して適宜更新したり、
あるいはLMSアルゴリズムが最適に収束する速度やそ
の際の安定性に関与する係数である前記(5)式の収束
係数αを小さくしたり、更には制御を停止するなどを行
なう。
【0065】ここでは伝達関数Clmを更新することによ
り、発散規制を行なう例について述べる。
【0066】図2において、前記発散規制回路21は、
例えばホワイトノイズ発生記とホワイトノイズ信号に対
して帯域通過処理を行なう帯域通過フィルタを備えてい
る。この帯域通過フィルタから出力されるテスト信号は
図2のアナログスイッチ28a〜28dの切換えによっ
てスピーカ駆動信号y1 〜y4 に換えランダムノイズ信
号としてラウドスピーカ7a〜7dに供給される。前記
アナログスイッチ28a〜28dの切換えは、発散予測
回路21からの選択信号によって行なわれる。したがっ
て、前記テスト信号が出力されると、このときマイクロ
ホン8a〜8hで検出して出力されるノイズ信号e1
8 と前記ラウドスピーカ7a〜7dのテスト音とに基
づいて各ラウドスピーカ7a〜7dと各マイクロホン8
a〜8hとの間の新たな伝達関数を算出することができ
るものとなる。
【0067】次に発散規制回路22の伝達関数更新処理
手順を図8により説明する。
【0068】発散規制回路22は、発散予測回路21が
発散を予測した際に起動され、図8に示す伝達関数更新
処理を実行する。
【0069】先ず、ステップS81で、発散予測回路21
が発散を予測すると、発散規制回路22にテスト開始信
号を出力すると共に、アナログ・スイッチ28a〜28
dをテスト信号側に切り換える切り換え信号を出力す
る。発散規制回路22への信号によって、発散規制回路
22からテスト信号が出力される。
【0070】次いで、ステップS82に移行し、各マイク
ロホン8a〜8hからのノイズ信号e1 〜e8 に基づい
て各ラウドスピーカ7a〜7dとマイクロホン8a〜8
hとの間の新たな伝達関数として、第一ディジタルフィ
ルタ12のフィルタ係数Clm N (N=1,2,…Ns
s は任意の整数であり、演算回数を表す)を演算し、
その演算結果を所定の記憶領域に更新記憶しておく。
【0071】次いで、ステップS83に移行し、演算回数
Nを”1”だけインクリメントし、次いでステップS84
に移行して演算回数Nが予め設定した設定回数N0 以上
であるか否かを判定し、N<N0 であるときには、前記
ステップS81に戻り、N≧N0 であるときには、ステッ
プS85に移行する。このステップS85では、演算回数N
を”0”にクリアし、次いでステップS86に移行し、演
算したフィルタ係数ClmN を新たなフィルタ係数Clm
して第一ディジタルフィルタ12に出力し、そのフィル
タ係数を更新し、処理を終了する。
【0072】したがって、このような制御によりラウド
スピーカ7a〜7d,マイクロホン8a〜8hの機械的
特性が経時劣化によって変化し、あるいは車室6内の温
度変化などがあっても第一ディジタルフィルタ12にお
いて適正なフィルタ係数(伝達関数)Clmを用いること
ができ、装置の発散を規制することが可能となる。しか
も、発散予測回路21は前記(5)式で用いるフィルタ
係数の更新量ΔWmiをそのまま用いて発散予測を行なう
ため演算装置に対する演算負荷の増加も抑制することが
できる。
【0073】第2実施例 図9は第2実施例に係るフローチャートを示すものであ
る。この実施例ではフィルタ係数の更新量ΔWmiの値
が、ある所定の値ΔW0 を越えた回数nをカウントし、
回数nの値が所定回Nを越えた場合に発散として予測す
るものである。
【0074】以下、図9に基づいて動作を説明すると、
ステップS91においてn=0として初期設定を行ない、
ステップS92に移行する。ステップS92では、フィルタ
係数の更新量ΔWmiの値を所定の値ΔW0 と比較し、Δ
0 を越えるものがあれば、ステップS93へ移行し、n
を1だけインクリメントする。ついで、ステップS94
越えた回数nを所定回Nと比較し、nがNを上回ればス
テップS95へ移行し発散防止動作、すなわち発散規制回
路22へ出力するのである。したがって、発散規制回路
22は上記同様な作用によって装置の発散規制を行な
う。
【0075】このようにして、この実施例においても上
記実施例とほぼ同様な作用効果を奏する他、フィルタ係
数の更新量ΔWmiの値が所定の値ΔW0 を越えたときに
直ちに発散規制を行なうのではなく、越えた回数nをカ
ウントし所定回Nを越えたとき発散として予測し、発散
規制回路22を作動させるようにしたので、発散規制回
路22の不必要な作動を抑制することができる。
【0076】第3実施例 図10はこの発明の第3実施例のフローチャートを示す
ものである。第1実施例の図7のフローチャートと第3
実施例の図10のフローチャートとではステップS71
133 ,ステップS72,S134が同一であり、第3実施
例のフローチャートでは、更に騒音発生状態としてのエ
ンジン回転速度の読込みのステップS13 1 および収束係
数αに対応してテーブル化された所定値ΔW0 を選定す
るステップS132 を加えている。
【0077】この実施例は、上記第1実施例と基本的に
同様であり、同様のアルゴリズムを用いてフィルタ係数
の更新を行なう能動型騒音制御装置である。
【0078】一方、この実施例では、図11のように、
収束係数α(前記(5)式参照)の値が例えばアクセル
開度変化量の違いによりテーブル化されている場合に、
この収束係数αの変化に対応してテーブル化された所定
の値ΔW0 を持つものとし、フィルタ係数の更新量ΔW
miの値が所定の値ΔW0 を越えたときに発散として予測
する。
【0079】すなわち、アクセル開度の変化量が大きく
なるとエンジン回転速度も上昇し、車室内の一次音レベ
ルおよび周波数も変化してくる。例えば、一次音レベル
が大きくなると、フィルタ係数Wの最適値の変化量も大
きくなるため、収束係数αを大きな値にして前記(5)
式の収束の追従性を高める必要があり、図11のような
テーブルとなる。この場合、フィルタ係数Wの変化量は
図12,図13で示すようにアクセル開度変化量,エン
ジン回転速度変化量に応じて大きくなり、これらの関係
を考慮して収束係数αに対応した所定値ΔW0 をテーブ
ル化するものである。したがって、この実施例では第1
実施例とほぼ同様な作用効果を奏する他、騒音源の騒音
発生状態、例えばエンジン回転速度の変化に関わらず、
適正な所定値ΔW0 とし、適格な発散予測を行なうこと
ができる。
【0080】第4実施例 図14は第4実施例に係るフローチャートを示すもので
ある。この実施例は第2実施例に第3実施例を組合せた
ものである。
【0081】すなわち、収束係数αの値が騒音発生状態
の違いによりテーブル化されている場合に、収束係数α
に対応してテーブル化された所定の値ΔW0を持ってい
る。且つ、各ΔWmiの値が所定の値ΔW0 を越えた回数
nをカウントし、回数nが所定回Nを越えた場合に発散
として予測するものである。
【0082】そして、第2実施例の図9のフローチャー
トとこの実施例の図14のフローチャートとを比較した
場合、ステップS91,S141 ,S92,S143 ,ステップ
93,S145 ,S94,S146 およびステップS95,S
147 がそれぞれ同一となっており、更に図14ではエン
ジン回転読込みのステップS142 と収束係数αに対応し
てテーブル化された所定値ΔW0 の選定を行なうステッ
プS143 を加えている。
【0083】したがって、この実施例では、上記第1実
施例と同様な作用効果を奏する他、騒音発生状態、例え
ばエンジン回転上昇に関わらず適正な所定値ΔW0 によ
って発散予測を行なうことができ、且つ、回数nを所定
回Nと比較することによって発散規制回路22の無駄な
動作を抑制することができる。
【0084】第5実施例 図15は第5実施例に係るフローチャートを示すもので
あり、この実施例では第2実施例又は第4実施例と同様
にフィルタ係数の更新量ΔWmiの値が所定の値ΔW0
越えた回数nをカウントし、回数nが所定回Nを越えた
場合に発散として予測するのであるが、所定の時間Tの
間に回数nが所定回Nを越えなかった場合には回数nを
0にリセットするものである。
【0085】すなわち、第2実施例の図9のフローチャ
ートに対しこの実施例の図15のフローチャートでは、
ステップS92,S152 ,S93,S153 ,ステップS94
15 4 、ステップS95,S156 が同一のステップとなっ
ており、更に図15のフローチャートでは初期設定のス
テップS151 においてn=0とすると共にタイマーON
とするものである。
【0086】また、ステップS154 において、回数nが
所定回Nを下回ると判断された場合でもステップS157
において回数nをカウントした時からの経過時間tが所
定時間Tを上回ると判断されたときには、同様にステッ
プS151 において回数nが0にリセットされるものであ
る。
【0087】したがって、この実施例においても第2実
施例とほぼ同様な作用効果を奏する他、所定時間Tの間
に回数nが所定回Nを越えなければ発散とは予測されな
いので、より安定した制御が可能となる。
【0088】なお、上記各実施例において、適応ディジ
タルフィルタ13のフィルタ係数Wmiの更新量ΔWmi
基づいて判定を行なうものとしたが、
【0089】
【数7】
【0090】により、あるいは、フィルタ係数の更新量
の変化率により発散予測を行なうこともできる。また、
収束係数αが一定値に固定されている場合には、
【0091】
【数8】
【0092】により発散予測を行なうこともできる。ま
た、上記各実施例では騒音源としてエンジンを適用した
場合について説明したが、これに限定されるものではな
く、ロードノイズに相関のあるサスペンション振動のピ
ックアップ信号,ドアミラー付近における風切音のピッ
クアップ信号,デファレンシャルギヤやトランスミッシ
ョンギヤのケース振動に対するピックアップ信号(駆動
力伝達系のケース振動起因した騒音に相関のある信
号)、車速計測用としてのトランスミッションの出力軸
の回転に応じたパルス信号(トランスミッションやデフ
ァレンシャルギヤの噛合いによる騒音に相関のある信
号)をも取り込んだ多チャンネルであってもよいし、こ
れらの任意のものを組合わせたものであってもよい。ま
た、ラウドスピーカ,マイクロホンの個数は任意に選択
することができる。また、騒音低減を図る評価点とマイ
クロホンとが空間的に離れたものであっても、所定比に
基づいて評価点の残留騒音を推定し制御を行なわせるこ
とができる。また、適応ディジタルフィルタのフィルタ
係数の更新アルゴリズムとしては時間領域のLMSアル
ゴリズムに限らず周波数領域のLMSアルゴリズムなど
他のアルゴリズムを適用することもできる。更に、この
発明は振動制御に応用することも可能である。
【0093】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明では、適応フィルタのフィルタ係数の更新量に基づい
て制御音源の発散として予測し発散規制手段を動作させ
ることができるから、制御音源、残留騒音検出手段など
の機械的特性が経時劣化によって変化し、あるいは制御
空間の温度変化などがあっても発散現象を抑制すること
が可能となる。しかも、フィルタ係数の更新量に基づい
て発散予測を行なうため演算装置の演算負荷の増大も抑
制することが可能となる。
【0094】請求項2の発明では、フィルタ係数の更新
量が所定の値を越えた場合に発散として予測するため、
フィルタ係数の更新量に基づいて容易に発散予測を行な
うことができる。
【0095】請求項3の発明では、フィルタ係数の更新
量が所定の値を越えた回数が所定回を越える場合に発散
として予測するため、発散規制手段の無駄な動作を抑制
することができる。
【0096】請求項4の発明では、発散を予測するため
の更新量の所定値を騒音発生状態と制御対象空間の状態
との少なくとも一方に対応して変化させるため、例えば
自動車のエンジン回転が上昇し、あるいは車室内空間の
温度変化などがあっても、これに応じて適格な所定値を
選択することができ、より適格な発散予測を行なわせる
ことができる。
【0097】請求項5の発明では、フィルタ係数の更新
量が所定値を越えた回数が所定時間内に所定回を越えな
い場合に、カウントした回数を0としてから再びカウン
トするため、長い時間かかってカウントされた場合にも
発散として予測するという、無駄な動作を抑制すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る能動型騒音制御装置を車両に
適用した状態の概略ブロック図である。
【図2】第1実施例に係る制御ブロック図である。
【図3】スピーカ駆動のフローチャートである。
【図4】フィルタ係数更新のフローチャートである。
【図5】LMSアルゴリズムの模式図である。
【図6】フィルタ係数更新量の変化説明図である。
【図7】発散予測,防止のフローチャートである。
【図8】伝達関数更新のフローチャートである。
【図9】第2実施例に係る発散予測,防止のフローチャ
ートである。
【図10】第3実施例に係る発散予測,防止のフローチ
ャートである。
【図11】収束係数とアクセル開度変化量との関係のマ
ップである。
【図12】フィルタ係数変化量とアクセル開度変化量と
の関係のグラフである。
【図13】フィルタ係数変化量とエンジン回転速度変化
量との関係のグラフである。
【図14】第4実施例に係る発散予測,防止のフローチ
ャートである。
【図15】第5実施例に係る発散予測,防止のフローチ
ャートである。
【図16】従来例に係る制御ブロック図である。
【符号の説明】
4 エンジン(騒音源) 5 クランク角センサ(騒音発生状態検出手段) 7a ラウドスピーカ(制御音源) 7b ラウドスピーカ(制御音源) 7c ラウドスピーカ(制御音源) 7d ラウドスピーカ(制御音源) 8a マイクロホン(残留騒音検出手段) 8b マイクロホン(残留騒音検出手段) 8c マイクロホン(残留騒音検出手段) 8d マイクロホン(残留騒音検出手段) 8e マイクロホン(残留騒音検出手段) 8f マイクロホン(残留騒音検出手段) 8g マイクロホン(残留騒音検出手段) 8h マイクロホン(残留騒音検出手段) 12 第一ディジタルフィルタ(フィルタ係数を更新す
る手段) 13 第二ディジタルフィルタ(適応フィルタ) 16 マイクロプロセッサ(フィルタ係数を更新する手
段) 21 発散予測回路(発散予測手段) 22 発散規制回路(発散規制手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音に干渉させる制御音を発生して評価
    点の騒音低減を図る制御音源と、前記干渉後の所定位置
    の残留騒音を検出する手段と、騒音源の騒音発生状態に
    関する信号を検出する手段と、前記騒音発生状態の検出
    信号を所定のフィルタ係数によってフィルタ処理し前記
    制御音源を駆動する信号を出力する適応フィルタと、前
    記制御音源と残留騒音検出手段との間の伝達関数を含む
    制御アルゴリズムを用いて前記残留騒音検出手段の出力
    信号を低減するように前記適応フィルタのフィルタ係数
    を更新する手段と、前記フィルタ係数の更新量に基づい
    て制御音源の発散を予測し信号を出力する手段と、前記
    発散予測の信号により発散を規制する手段とを備えたこ
    とを特徴とする能動型騒音制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の能動型騒音制御装置であ
    って、前記発散予測手段は、前記フィルタ係数の更新量
    が所定の値を越えた場合に発散として予測することを特
    徴とする能動型騒音制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の能動型騒音制御装置であ
    って、前記発散予測手段は、前記フィルタ係数の更新量
    が所定の値を越えた回数が所定回を越える場合に発散と
    して予測することを特徴とする能動型騒音制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載の能動型騒音制御装
    置であって、前記発散予測手段は、前記発散を予測する
    ための更新量の所定値を前記騒音発生状態と制御対象空
    間の状態との少なくとも一方の変化に対応して変化させ
    ることを特徴とする能動型騒音制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の能動型騒音制御装置であ
    って、前記発散予測手段は、前記フィルタ係数の更新量
    が所定の値を越えた回数が所定時間内に所定回を越えな
    い場合に、前記回数を0として再カウントすることを特
    徴とする能動型騒音制御装置。
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