JPH0566335A - 光学系鏡筒 - Google Patents

光学系鏡筒

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JPH0566335A
JPH0566335A JP25296991A JP25296991A JPH0566335A JP H0566335 A JPH0566335 A JP H0566335A JP 25296991 A JP25296991 A JP 25296991A JP 25296991 A JP25296991 A JP 25296991A JP H0566335 A JPH0566335 A JP H0566335A
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moving
optical axis
barrel
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学性能調整を行うことができる光学系鏡筒
を簡単な構成で小型かつ安価に得ること。 【目的】 移動光学系21b,21cを保持する移動鏡
筒28,29に設けられたスリーブ部と、このスリーブ
に嵌入する光軸と平行に配設されたガイドバー34と、
このガイドバー34の保持される部分の少なくとも1カ
所に形成した偏心部分34aを備えた構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフォーカス調整、ズーム
調整のために光軸方向に移動させるレンズ等の光学系を
保持する光学系鏡筒に関する。
【0002】
【従来の技術】図13は従来のこの種の光学系鏡筒を示
す縦断面図である。図13において、1a,1b,1
c,1dは光学系であり、1aはフォーカス調整用レン
ズ、1bと1cはズーム調整用レンズ、1dは固定レン
ズ、2は光軸、3は結像面、4は一端部にネジ部4aを
有する固定鏡筒、5はレンズ1aを保持する鏡筒であ
り、上記ネジ4aに螺合するネジ部5aを有する。
【0003】6はレンズ1bと1cを光軸方向に移動さ
せるためのカムが設けられているカム筒であり、このカ
ム筒6は固定鏡筒4の内部に回転自在に保持されてい
る。7は上記固定鏡筒4の外部に回転自在に保持されて
いるズーム操作環、8はレンズ1bを保持する移動鏡
筒、9は上記レンズ1cを保持する移動鏡筒、10は上
記移動鏡筒8に植設されたコロであり、このコロ10は
カム筒6に設けられたカム(図示せず)と固定鏡筒4に
設けられた光軸と平行な溝部(図示せず)とに係合して
いる。
【0004】11は上記移動鏡筒9に植設されたコロで
あり、このコロ11はカム筒6に設けられた上記カムと
固定鏡筒4に設けられた光軸に平行な上記溝部と係合し
ている。12はカム筒6に植設されズーム操作環7に係
合しているピン、13は固定鏡筒4に保持された絞りユ
ニットである。
【0005】ここで、コロ10や11の少なくとも1本
を偏心コロとすれば、ズーム調整用レンズ1bや1cを
光軸に対し傾けることができ、光学性能調整を行うこと
ができるもので、このことは公知である。
【0006】この構成の光学系鏡筒において、ズーム操
作環7を回転させると、カム筒6が回転して該カム筒の
カムにより、レンズ1bと1cが光軸方向に移動してズ
ーミングを行う。また、鏡筒5を回転させると、レンズ
1aが光軸方向へ移動して焦点合わせを行うことができ
る。
【0007】ここで上記移動鏡筒9は図14に示すよう
に、レンズ1cを保持する両端環状部9−1,9−2間
を、光軸方向と平行な複数の腕部9aにより連結した構
成である。そして、上記固定鏡筒4に保持されている絞
りユニット13と固定レンズ1dは、上記腕部9aのな
い部分から移動鏡筒9内に挿入されて光軸上に配置され
る。
【0008】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
記従来例では、移動鏡筒9の環状部9−1の周面に設け
た3本のコロ11によりズーミング等の移動力を伝達す
るため、この移動鏡筒9を光軸方向へ移動させるのに大
きなトルクを必要とする。特に、モータ等のアクチュエ
ーターにより上記移動鏡筒を移動させる場合には、大出
力のアクチュエーターが必要となる。つまり、容積が大
きく、消費エネルギーが大きいアクチュエーターを光学
系鏡筒に搭載する必要性があり、形状、価格、消費電力
の各点で不利であるという問題点があった。
【0009】一方、前記図13と同一部分に同一符号を
付して重複説明を省略した図15に示されるように、バ
ー14とコロ10,11とカム(図示せず)により、レ
ンズ1b,1cを保持した移動鏡筒8,9を光軸方向へ
移動させる光学系鏡筒は低トルクであるが、コロ10,
11を偏心コロとしてもレンズ1b,1cを光軸に対し
傾けることはできない。つまり、図15の従来例では、
光学性能調整を行うことができないという問題点があっ
た。
【0010】また、前記図11と同一部分に同一符号を
付して重複説明を省略した図16に示されるように、最
像面側のレンズ1dを保持する移動鏡筒15を固定鏡筒
4にねじ15a,4aで係合し、この移動鏡筒15を回
転させて光軸方向へ移動させ、トラッキング調整を行っ
ていた。しかし、最像面側のズーミングやフォーカシン
グ等により移動するレンズのトラッキング調整を行う場
合(結像面と撮像面側のレンズの間に保持ガラスを有す
る場合を含む)、光学系のバランスが狂う等の理由によ
り移動光学系の光軸方向位置の調整は行わず、固定鏡筒
4と結像面3の間にスペーサー等の部材を入れ、その厚
さを調整することにより、トラッキング調整を行ってい
る。しかし、スペーサー等の部材の差し換えを行う必要
から調整に手間と時間がかかるとともに高精度でトラッ
キング調整を行うことが難しいという問題点があった。
【0011】さらに、撮像面側のレンズを光軸方向へ移
動させ、トラッキング調整をしようとしても、固定鏡筒
4から撮像面側のレンズを付勢し、ガタ取りを行うこと
は、このレンズの含まれるレンズ群がズーミングやフォ
ーカッシングで移動するため困難であるという問題点が
あった。
【0012】本発明は上記のような問題点を解消し、移
動光学系を光軸に対し傾ける。または、トラッキング調
整することにより光学性能調整を行うことができる光学
系鏡筒を簡単な構成で小型かつ安価に得ることを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする光学系鏡筒である。
【0014】(1)移動光学系を保持する移動鏡筒に設
けられたスリーブ部と、このスリーブ部に嵌入する光軸
と平行に配設されたガイドバーと、このガイドバーの保
持される部分の少なくとも1カ所に形成した偏心部分を
備えたことにより、上記偏心部分を回転させて、上記ガ
イドバーを光軸に対し傾け、光学系全体の光学性能調整
を行うことができる。
【0015】(2)単数または複数の固定光学系または
移動光学系を挟む一対の移動光学系を保持する移動鏡筒
に設けられたスリーブ部と、このスリーブ部に嵌入する
光軸と平行に配設されたガイドバーと、このガイドバー
の保持される部分の少なくとも1ケ所に偏心コマを備え
たことを特徴とする光学系鏡筒である。
【0016】(3)偏心部分はスリーブと嵌合する部分
と直径が異なることを特徴とする光学系鏡筒である。
【0017】(4)移動光学系を保持する鏡筒に設けら
れたスリーブ部と、このスリーブ部に嵌入する光軸と平
行に配設されたガイドバーと、このガイドバーの保持さ
れる部分の少なくとも1カ所に形成した2重の偏心部分
を備えたことを特徴とする光学系鏡筒である。
【0018】(5)2重の偏心部分は2重の偏心コマよ
りなることを特徴とする光学系鏡筒である。
【0019】(6)2重の偏心部分はガイドバーのスリ
ーブと嵌合する部分に対し偏心した部分の少なくとも1
カ所に偏心コマを設けることにより構成されることを特
徴とする光学系鏡筒である。
【0020】(7)フォーカス調整またはズーム調整の
ために光軸方向に移動させる移動光学系を保持する第1
の移動鏡筒と、前記移動光学系の一部または全部を保持
してトラッキング調整のために光軸方向に移動させる第
2の移動鏡筒とを備えたことにより、光学系により結像
面に結像する物体の距離と、前記光学系の物体距離表示
の調整、すなわち、トラッキング調整を移動光学系の一
部または全部を光軸方向に移動させることで行うことが
できる。
【0021】(8)フォーカス調整またはズーム調整の
ために光軸方向に移動させる移動光学系を保持する第1
の移動鏡筒と、単数または複数の固定光学系または移動
光学系を挟む前記移動光学系の一部または全部を保持し
てトラッキング調整のために光軸方向に移動させる移動
光学系を保持する第2の移動鏡筒とを備えたことによ
り、上記(7)項と同様にトラッキング調整ができる。
【0022】(9)第1の移動鏡筒と第2の移動鏡筒の
間に付勢部材を配設したことにより、鏡筒間のガタを除
去してトラッキング調整が容易かつ正確に行われる。
【0023】
【実施例】図1は本発明の特徴を最もよく表わす図面で
あり、同図において、21a,21b,21c,21
d,21eは光学系であり、21aはフォーカス調整用
レンズ、21bと21cはズーム調整用レンズ、21d
と21eは固定レンズ、22は光軸、23は光学系によ
り結像面、24は一端部にねじ部24aを有する固定鏡
筒、25はレンズ21aを保持する鏡筒であり、上記ネ
ジ24aに螺合するネジ部25aを有する。
【0024】26はレンズ21bと21cを光軸方向に
移動させるためのカム溝26a,26bが設けられてい
るカム筒であり、このカム筒26は固定鏡筒24の内部
に回転自在に保持されている。27は上記固定鏡筒24
の外部に回転自在に保持されているズーム操作環、28
はレンズ21bを保持し光軸方向に移動する移動鏡筒、
29は上記レンズ21cを保持し光軸方向に移動する移
動鏡筒、30は上記移動鏡筒28に植設されたコロであ
り、上記カム筒26に設けられたカム溝26aと係合し
ている。31は上記移動鏡筒29に植設されたコロであ
り、カム筒26に設けられた上記カム溝26bと係合し
ている。32はカム筒26に植設され、ズーム操作環2
7の凹部27aに係合しているピン、33は絞りユニッ
ト、34は光軸と平行に配設され両端部を固定鏡筒24
に固定された複数本のガイドバーであり、移動鏡筒2
8,29を光軸方向へ移動可能に保持している。
【0025】図2は上記移動鏡筒29の斜視図であり、
図2において、29aはスリーブ、29bはスリーブ2
9aに設けたバー34の通る穴、29cは別のガイドバ
ー(不図示)の係合する切欠き凹部、29dはズーム調
整用レンズ21cを保持する両端環状部29−1,29
−2をつなぐ腕部であり、この腕部は何ケ所であっても
よい。29e,29fは環状部29−1,29−2の中
心にあけられたズーム調整用レンズが嵌入される穴であ
る。
【0026】絞りユニット33と固定レンズ21dは移
動鏡筒29の腕部29dのない空間より、例えば図示A
方向から移動鏡筒29内に挿入して光軸22上に位置さ
れる。
【0027】図3はバー34を示す斜視図であり、固定
鏡筒の穴部24bへ嵌入する片端部には突起部34aが
形成されており、この突起部34aの中心軸34cとバ
ー34の中心軸34bはある一定の間隔を持って離れ偏
心している。そして、このバー34と切欠き凹部29c
に係合するガイドバーとの2本によって移動鏡筒29を
光軸方向へ移動可能に支持する。
【0028】なお、他方の移動鏡筒28等は従来より用
いられている、ごく一般的なレンズ鏡筒であるため、そ
の詳細な説明は省略する。
【0029】次に、上記の構成よりなる光学系鏡筒の焦
点調整(フォーカス)動作および焦点距離調整(ズー
ム)動作について説明する。
【0030】鏡筒25を回転させると、ネジ部25aが
固定鏡筒24のネジ部24aと係合しているため、固定
鏡筒に対し鏡筒25が光軸方向に移動する。つまり、フ
ォーカス調整用レンズ21aが光軸方向に移動し、焦点
調整が行なわれる。
【0031】ズーム操作環27を回転させると、ピン3
2を介してズーム操作環27とカム筒26が連結してい
るため、カム筒26が回転する。ここで、移動鏡筒28
と29は、光軸方向へ移動可能に保持されており、また
移動鏡筒28,29に植設されたコロ30,31がカム
筒26のカム溝26a,26bに係合しているため、カ
ム筒の回転により、移動鏡筒28,29、つまり、ズー
ム調整用レンズ21b,21cが光軸方向へ移動し、焦
点距離調整を行うことができる。
【0032】なお、上記実施例において移動鏡筒29
は、一体的に構成しているが、これは複数の部品で構成
してもよいし、移動鏡筒28,29は同一のガイドバー
34でなく別々のガイドバーにより保持してもよい。こ
こで、移動鏡筒28,29を別々のガイドバーにより保
持すると、ズーム調整用レンズ21bと21cを別々に
傾けることができるし、どちらか一方だけを傾けること
もできる。
【0033】また、移動鏡筒29の両端環状部29−
1,29−2に保持されたズーム調整用レンズ21cの
間には、図示例のように固定レンズ21dや絞りユニッ
ト33でなく、光軸方向へ移動するレンズを配設しても
よい。移動鏡筒28はガイドバーでなく、キーにより固
定鏡筒24に対し保持してもよい。
【0034】図4は本発明の第2の実施例を示す縦断面
図であり、前記図1と同一部分には同一符号を付して重
複説明を省略する。本実施例は前記図3に示されるガイ
ドバーの突起部34aを図5に示される偏心コマ35の
嵌入穴35aに嵌入し、この偏心コマ35を図4に示さ
れるように固定鏡筒24の穴部24bに組み込んだ構成
である。
【0035】ここで、上記偏心コマ35は穴部24bの
中心102(これは偏心コマ35と穴部24bの嵌合部
の中心でもある。)と該偏心コマのバー34の嵌入穴3
5aの中心101とがある一定の間隔を持って離れ偏心
している。
【0036】この構成により、バー34と偏心コナ35
を独立にまわすことにより、ズーム調整用レンズ21b
または21cを光軸に対して自由に傾けることができ、
光学系全体の性能調整を行うことができる。
【0037】図6は本発明の第3の実施例を示す要部の
分解斜視図であり、バー34の突起部34aを偏心構造
とせず、この突起部34aを嵌入する偏心コロ35と該
偏心コロを嵌入する偏心コロ36を設けたもので、この
2重の偏心コロ35と36を相対的に回すことによっ
て、前記第2の実施例と同様に光学全体の性能調整を行
うことができる。
【0038】そして、このような2重の偏心コマ35と
36を用いると、複数用いられるガイドバー34を同じ
形状とすることができる。またガイドバー34は必ずし
も突起部34aを形成する必要がなく、単純な円柱形状
とすることができるメリットがある。
【0039】なお、上記各実施例においては、ガイドバ
ーの被写体側端に偏心構造が設けられたが、この偏心構
造はガイドバーの結像面側端に設けられても、上記実施
例と同一の効果を奏する。
【0040】図7は本発明の第4の実施例を示す縦断面
図であり、前記図4と同一部分には同一符号を付して重
複説明を省略する。図7において、38はレンズ21f
を保持し光軸方向に移動する移動鏡筒であり、移動鏡筒
29の環状部29−2の内周面に形成されたねじ部29
−2aに、外周面に形成されたねじ部38aをねじ込
み、このねじ込み量によって光軸方向の位置を調整す
る。
【0041】ここで、光学系のトラッキング調整(バッ
ク調整)は、図8に示すように、固定鏡筒24の結像端
面に形成した円弧状の穴部37より図9に示すように移
動鏡筒38の穴部38bに不図示のカニ目工具を挿入し
て該移動鏡筒を回わし、ズーム用レンズ21fを光軸方
向に移動させることにより行う。
【0042】そして、このトラッキング調整により、ズ
ーム光学系のバランスが変わるので、ズームレンズのバ
ランス出し調整をフォーカス用レンズ21a等を光軸方
向に移動させて行う。また、ここで再びズーム用レンズ
21fを光軸方向に移動させてトラッキング調整(バッ
ク調整)を行う。この調整を複数回くり返すことで、光
学系の性能をある範囲内に調整することができる。
【0043】図10は本発明の第5の実施例を示す縦断
面図である。図10において、41a,41b,41
c,41dは光学系であり、41a,41cはフォーカ
ス調整用レンズ、41b,41dは固定レンズ、42は
光軸、43は光学系による結像面、44は固定レンズ4
1b,41dを保持する固定鏡筒、45はネジ部45a
を有するフォーカス操作環であり、固定鏡筒44に対し
回転自在に保持されている。
【0044】46はレンズ41aを保持する移動鏡筒で
あり、ネジ部46aでフォーカス操作環5のネジ部45
aと螺合している。この移動鏡筒46は前記図2に示す
移動鏡筒29の腕部29dと同様の腕部46bを有して
いる。47は移動鏡筒46の回転止めを行うキーであ
り、移動鏡筒44に固定されて保持鏡筒46と係合して
いる。
【0045】48は絞りユニット、49はレンズ41c
を保持する移動鏡筒であり、上記腕部46bの端部環状
部46−1の内周面のねじ部46−1aに、外周面に形
成されたねじ部49aをねじ込み、このねじ込み量によ
って光軸方向の位置を調整するように、光学系鏡筒外部
より回わすことができるようになっている。次に、本実
施例のフォーカス動作について説明する。
【0046】フォーカス操作環45を回転させると、ネ
ジ部45a,46aを介して係合している保持鏡筒46
は、固定鏡筒44に対し回転しないため、光軸方向に移
動する。つまり、レンズ41a,41cが光軸方向に移
動し焦点合わせを行うことができる。
【0047】ここで、トラッキング調整は保持鏡筒49
を回わすことにより、レンズ41cを光軸方向へ移動さ
せて行う。図11は図7の移動鏡筒29の環状部29−
2と移動鏡筒38間にバネ39を配設した第6の実施例
を示す縦断面図、図12は図10の移動鏡筒46の腕部
46bと移動鏡筒49の間にバネ50を配設した第7の
実施例を示す縦断面図である。この両実施例によれば、
鏡筒間のガタがバネの付勢力により取り除かれ、トラッ
キング調整が容易かつ正確に行われる。
【0048】なお、前記第6および第7の実施例におい
て移動鏡筒間のガタを取り除くために用いられるバネ
は、コイルスプリングや板バネ等のようなバネであって
もよい。またバネのかわりにゴムのような弾性部材を用
いてもよい。
【0049】この他、ガイドバー保持部の一端に設けら
れた偏心コロ(図4の35)のかわりに、同部分に光軸
と垂直な面内でガイドバー保持部の位置を自由に調整で
きる構造を設けても良い。このようにすれば偏心コロを
用いた時と同様に、ガイドバーを光軸に対して傾け、光
学系の性能調整を行うことができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば下
記のような効果が得られる。 (1)焦点調整や焦点距離調整等の移動光学系を保持す
るガイドバーを光軸に対して傾けられるように構成した
ので、光学系全体の光学性能調整を行うことができる光
学系鏡筒を簡単な構成で小形かつ安価に得ることができ
る。 (2)結像面に結像する物体の距離と光学系鏡筒の物体
距離表示の調整(いわゆるトラッキング調整)を移動光
学系の一部または全部を光軸方向に移動させて行うよう
に構成したので、このトラッキング調整によって光学性
能調整ができる。この場合、トラッキング調整を行う光
学系の移動鏡筒と、この光学系と一体的に移動するズー
ム調整用光学系の移動鏡筒間のガタを付勢部材により取
り除くように構成したので、トラッキング調整を容易か
つ正確に行うことのできる光学系鏡筒を提供できる。 (3)撮像面側のレンズが焦点調整や焦点距離調整等の
ために光軸方向に光学系移動を行う光学系である場合
(結像面と撮像面側のレンズの間に保持ガラスを有する
場合を含む)、トラッキング調整は撮像面側の単数また
は複数のレンズを光軸方向に移動させて行うことが多い
ので、上記(2)の構成は特に効果がある。 (4)固定部からの大きな付勢力がかからないため、鏡
筒がひずみ、光学性能が劣化することもなく、大きなズ
ーミング駆動力が必要とならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す光学系鏡筒の縦断面
図。
【図2】第1実施例に適用する移動鏡筒の斜視図。
【図3】第1実施例に適用するガイドバーの斜視図。
【図4】本発明の第2実施例を示す光学系鏡筒の縦断面
図。
【図5】第2実施例に適用する偏心コマの斜視図。
【図6】本発明の第3実施例の要部であるガイドバーと
偏心コマとを示す分解斜視図。
【図7】本発明の第4実施例を示す光学系鏡筒の縦断面
図。
【図8】第4実施例に適用する固定鏡筒端部の斜視図。
【図9】第4実施例に適用するトラッキング調整用レン
ズを保持する移動鏡筒端部の斜視図。
【図10】本発明の第5実施例を示す光学系鏡筒の縦断
面図。
【図11】本発明の第6実施例を示す光学系鏡筒の縦断
面図。
【図12】本発明の第7実施例を示す光学系鏡筒の縦断
面図。
【図13】従来の光学系鏡筒の縦断面図。
【図14】従来の光学系鏡筒に適用する移動鏡筒の斜視
図。
【図15】図14に示す移動鏡筒を適用した従来の光学
系鏡筒の縦断面図。
【図16】トラッキング調整を行う従来の光学系鏡筒の
縦断面図。
【符号の説明】
21b 移動光学系(ズーム調整用レンズ) 21c 移動光学系(ズーム調整用レンズ) 28 移動鏡筒 29 移動鏡筒 34 ガイドバー 34a 偏心部分

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動光学系を保持する移動鏡筒に設けら
    れたスリーブ部と、このスリーブ部に嵌入する光軸と平
    行に配設されたガイドバーと、このガイドバーの保持さ
    れる部分の少なくとも1カ所に形成した偏心部分を備え
    たことを特徴とする光学系鏡筒。
  2. 【請求項2】 単数または複数の固定光学系または移動
    光学系を挟む一対の移動光学系を保持する移動鏡筒に設
    けられたスリーブ部と、このスリーブ部に嵌入する光軸
    と平行に配設されたガイドバーと、このガイドバーの保
    持される部分の少なくとも1ケ所に偏心コマを備えたこ
    とを特徴とする光学系鏡筒。
  3. 【請求項3】 偏心部分はスリーブと嵌合する部分と直
    径が異なることを特徴とする請求項1記載の光学系鏡
    筒。
  4. 【請求項4】 移動光学系を保持する移動鏡筒に設けら
    れたスリーブ部と、このスリーブ部に嵌入する光軸と平
    行に配設されたガイドバーと、このガイドバーの保持さ
    れる部分の少なくとも1カ所に形成した2重の偏心部分
    を備えたことを特徴とする光学系鏡筒。
  5. 【請求項5】 2重の偏心部分は2重の偏心コマよりな
    ることを特徴とする請求項3記載の光学系鏡筒。
  6. 【請求項6】 2重の偏心部分はガイドバーのスリーブ
    と嵌合する部分に対し偏心した部分の少なくとも1カ所
    に偏心コマを設けることにより構成されることを特徴と
    する請求項4記載の光学系鏡筒。
  7. 【請求項7】 フォーカス調整またはズーム調整のため
    に光軸方向に移動させる移動光学系を保持する第1の移
    動鏡筒と、前記移動光学系の一部または全部を保持して
    トラッキング調整のために光軸方向に移動させる第2の
    移動鏡筒とを備えたことを特徴とする光学系鏡筒。
  8. 【請求項8】 フォーカス調整またはズーム調整のため
    に光軸方向に移動させる移動光学系を保持する第1の移
    動鏡筒と、単数または複数の固定光学系または移動光学
    系を挟む前記移動光学系の一部または全部を保持してト
    ラッキング調整のために光軸方向に移動させる移動光学
    系を保持する第2の移動鏡筒とを備えたことを特徴とす
    る光学系鏡筒。
  9. 【請求項9】 第1の移動鏡筒と第2の移動鏡筒の間に
    付勢部材を配設したことを特徴とする請求項7又は請求
    項8記載の光学系鏡筒。
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