JPH0563964U - 車両用シートの電動移動装置 - Google Patents

車両用シートの電動移動装置

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JPH0563964U
JPH0563964U JP1374292U JP1374292U JPH0563964U JP H0563964 U JPH0563964 U JP H0563964U JP 1374292 U JP1374292 U JP 1374292U JP 1374292 U JP1374292 U JP 1374292U JP H0563964 U JPH0563964 U JP H0563964U
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electric motor
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両用シートの前後平行移動と左右揺動とを
電動モータの駆動力によつて自動的に行うようにしたも
のにおいて、使用する電動モータを一つにして装置の軽
量コンパクト化や簡略化を計る。 【構成】 シート1に設けた可動ブラケツト3に、電動
モータ4、前後方向を向く第一、第二螺子軸8、9、螺
子軸8、9の回動で前後相対移動する第一、第二駒体1
0、11を設け、更に第二駒体11に前後相対移動が可
能状態と規制状態となる移動規制制御手段を設け、躯体
側に設けた固定ブラケツト12には、第一駒体10が縦
軸回りにのみ回動自在な第一軸支部12a、第二駒体1
1が縦軸回りに回動自在で左右移動自在な第二軸支部1
2bを設けて、第一駒体10が移動可能状態のときは可
動ブラケツト3が前後平行移動し、移動規制状態のとき
は第二軸支部を支点として可動ブラケツト3が左右揺動
する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自家用車やトラツク等の車両に取付けられる車両用シートの電動移 動装置に関するものである。
【0002】
【従来技術及び考案が解決しようとする課題】
一般に、自家用車やトラツク等に取付けられるシートは、搭乗者の体格等にあ わせて前後に移動調整できるようになつているが、この様なシートの前後移動を 、電動モータの駆動により自動的に行うようにしたものがある。一方、車両への 乗り降りを容易にする等の目的のため、シートを左右方向に揺動できるようにし たものが例えば実公昭63−24019号公報において知られており、そして、 この様なシートの左右揺動を電動モータを用いて行うことが提唱される。しかる に、シートの前後移動と左右揺動とは、作動方向が異なるため、それぞれ専用の 電動モータを設けて各別の電動作動を行う必要があり、そうすると、部品点数が 増加して構造が複雑化する許りでなく、シートの移動装置全体がどうしても大型 化し、シートにこれ以外の種々の機能を設けるためのスペースを確保できなくな る惧れもあり、さらに組立作業が煩雑になるうえコスト高となる等の問題がある 。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記の如き実情に鑑みこれらの欠点を一掃することができる車両用 シートの電動移動装置を提供することを目的として創案されたものであつて、電 動モータの正逆駆動に基づいてシートを移動させるにあたり、シートに一体的に 設けられる可動ブラケツトに、正逆駆動制御ができる電動モータと、軸心線が前 後方向を向き、前記電動モータの駆動に連繋して軸心回りに回動する第一、第二 の螺子軸とを設け、これら各螺子軸には、対応する螺子軸の相対回動に基づいて 軸方向に前後移動できるよう螺合せしめた第一、第二の駒体を設けると共に、該 第一駒体を回動自在に支持せしめた支持体には、第一駒体が第一螺子軸に対して 前記相対回動して前後移動する移動可能状態から第一駒体を第一螺子軸と一体回 動させて前後移動の規制をする移動規制状態に切換え制御できる移動規制制御手 段を設ける一方、車両躯体側の固定ブラケツトには、前記第一駒体の支持体を、 縦軸回りに回動自在にのみ支持する第一軸支部と、第二駒体を縦軸回りに回動自 在でかつ左右方向に移動自在に支持する第二軸支部とを設けて、前記電動モータ の駆動に基づくシート移動を、移動規制制御手段が移動可能状態のときには両駒 体の一体的な前後移動に伴う可動ブラケツトの前後平行移動とし、移動規制制御 手段が移動規制状態のときには第二駒体のみの前後移動に伴う可動ブラケツトの 第一軸支部を支軸とする縦軸回りの揺動とするように構成したことを特徴とする ものである。
【0004】 そして本考案は、この構成によつて、シートの前後移動と左右揺動とを電動モ ータを用いて行うことができるものでありながら、電動モータは一つで良いよう にして軽量コンパクト化と構造の簡略化を計れるようにしたものである。
【0005】
【実施例】
次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図面において、1は自家 用車、トラツク等の車両に配設される運転席用のシートであつて、該シート1に 本考案が実施されている。つまり、シート1の下部に本考案が実施されたシート 1の電動移動装置2が配設されていて、シート1の前後平行移動と左右揺動とを 自動的に行うことができるようになつている。
【0006】 即ち、前記シート1の底面に一体的に設けられる可動ブラケツト3の前部には 、電動移動装置2を構成する電動モータ4が設けられているが、該電動モータ4 からは出力軸4aが左右両方向に向けて突出しており、該出力軸4aの両端部は 、第一、第二の減速ギア機構(減速比は同じ)5、6に入力されている。8、9 は軸心線が前後方向を向き、前記電動モータ4の駆動に連繋して軸心回りに回動 する第一、第二の螺子軸であつて、該螺子軸8、9の後端は可動ブラケツト3の 後端縁部に設けた支持部3aに回動自在に設けられており、また螺子軸8、9の 前端は、前記減速ギア機構5、6に連結されていて、電動モータ4の駆動力が減 速された状態で伝達される構成になつている。尚、減速ギア機構5、6のケーシ ングに突設したピン5a、6aが可動ブラケツト3の前端部に設けた支持部3b に取付け支持されている。
【0007】 さらに、前記第一、第二螺子軸8、9には、第一、第二の駒体10、11が設 けられているが、該第一、第二駒体10、11は、螺子軸8、9の相対回動に基 づいて螺子軸8、9の軸方向に対して前後移動できるように螺合せしめられてい る。つまり、第一駒体10は、筒形状に形成されており、その内周面には第一螺 子軸8に螺合する螺子溝10aが、外周面中央部にはスプライン溝状の係合溝1 0bが形成されており、さらに外周面前後両端部は、ボツクス形状をしたケーシ ング12(本考案の支持体に相当する)に軸受13を介して回動自在に軸支され ている。また、14はケーシング12に一体的に設けられたアクチユエータであ つて、本考案の移動規制制御手段に相当するものであるが、該アクチユエータ1 4は、図示しないスイツチ操作によつて係合ピン14aの出没作動をするように 構成されており、そして係合ピン14aが突出したときには、該係合ピン14a が第一駒体10に形成の前記係合溝10bに係合して第一駒体10の回動を規制 し、この状態では、第一駒体10はケーシング12と一体化することになつて、 第一螺子軸8が回動した場合に、第一駒体10はケーシング12と共に前後相対 移動を行うことができる状態(本考案の「移動可能状態」に相当する)になり、 一方、係合ピン14aが没入したときには、係合ピン14aの係合溝10bとの 係合が解除されてケーシング12との前記一体化が解消し、これによつて第一駒 体10は、第一螺子軸8が回動した場合に、該第一螺子軸8と共に一体回動する ことになつて、第一駒体10の第一螺子軸8に対する前後相対移動がない移動規 制状態となるように構成されている。因みに、該第一駒体10の第一螺子軸8と の一体回動は、ケーシング12と第一駒体10とのあいだに介装される軸受13 の回動抵抗が、第一駒体10と第一螺子軸8との螺子溝嵌合の回動抵抗よりも小 さいことによつて保証される。また、第二駒体11は外形が略四角形状に形成さ れ、その内周面に第二螺子軸9が螺合する螺子溝11aが形成されており、そし て、第二駒体11は、ボツクス形状のケーシング12に内装された状態では、ケ ーシング12の内側面に係止することで駒体自体の回動が規制されてケーシング 12と一体化する構成になつており、これによつて、第二駒体11は、ケーシン グ12と共に第二螺子軸9の相対回動に基づく前後移動を行うように構成されて いる。
【0008】 一方、15は車両躯体側に一体的に設けられる固定ブラケツトであつて、該固 定ブラケツト15の第一駒体10に対向する部位には、該第一駒体10のケーシ ング12の下端部から突出した支持ピン12aを縦軸回りに回動自在にのみ支持 する孔、つまり第一軸支部15aと、第二駒体11のケーシング12の下端部か ら突出した支持ピン12bを縦軸回りに回動自在でかつ左右方向に移動自在に支 持する長孔、つまり第二軸支部15bとが設けられている。そして、前述したよ うに、アクチユエータ14の係合ピン14aが突出して第一駒体10の係合溝1 0bに係合する移動可能状態となつたときには、第一駒体10は、第二駒体11 と同様に両螺子軸8、9の相対回動に基づいて同時一体的に前後相対移動するこ とになり、これに伴い可動ブラケツト3がシート1と共に前後平行移動する構成 になつている。一方、係合ピン14aが没入して係合溝10bとの係合が解除さ れる移動規制状態になつたときには、第一駒体10は、第一螺子軸8と共に一体 回動することになつて第一螺子軸8に対する前後相対移動をすることはなく、第 二駒体11のみが第二螺子軸9に対して前後相対移動することになり、この結果 、第二駒体11は第二軸支部15bに左右ガイドされる状態で第二螺子軸9に対 して前後相対移動をし、これに基づいて、可動ブラケツト3はシート1と共に第 一軸支部15aを支軸とする縦軸回りの左右揺動をする構成になつている。尚、 電動モータ4の正逆駆動制御、並びにアクチユエータ14の作動制御は適宜スイ ツチを用いて行うことができるようになつている。
【0009】 叙述の如く構成された本考案の実施例において、前述したように、シート1を 前後方向に平行移動させたい場合には、第一駒体8のケーシング12に設けたア クチユエータ14を、第一駒体10に形成した係合溝10bに係合させた移動可 能状態で電動モータ4を正逆駆動させれば良く、また、シート1を左右揺動させ たい場合には、アクチユエータ14の係合溝10bへの係合を解除した移動規制 状態で電動モータ4を正逆駆動させればよい。
【0010】 つまり、アクチユエータ14の係合ピン14aが突出してケーシング12と一 体化した移動可能状態にしたときには、第一駒体8は第二駒体9と同様の構成に なつて、螺子軸8、9の回動に基づき両駒体10、11は同時の前後相対移動を 行い、これによつてシート1は前後平行移動をすることになる。一方、アクチユ エータ14の係合ピン14aが没入して移動規制状態にしたときには、螺子軸8 、9に対する前後相対移動は、第一駒体10は規制されて、第二駒体11のみが 行うよう制御されることになり、この結果、可動ブラケツト3は、第二駒体11 が第二軸支部15bによつて左右方向にガイドされながらの、第一駒体10の第 一軸支部15aを軸心とする左右揺動を行うことになる。
【0011】 このように本考案にあつては、シート1の前後平行移動と左右揺動とを電動駆 動力によつて行うものであるが、この前後平行移動と左右揺動とを、一つの電動 モータ4を用い、アクチユエータ14の出没切換えによつて使い分けることがで き、それぞれ専用の電動モータおよびその移動機構を用いる必要がない。この結 果、シート1の前後移動と左右揺動とを行うための部品が大幅に兼用化されて部 品点数の削減と共に装置自体の軽量コンパクト化と簡略化が計れ、組立作業が煩 雑になる様なこともなく、コスト的にも低く押さえることができる。 しかもこのものでは、前後平行移動と左右揺動とを単一の電動モータ4で行う ことができるものでありながら、アクチユエータ14によつて第一駒体10の第 一螺子軸8に対する前後相対移動の許容と規制との切換え制御を行えば良く、こ のため構造が簡略化することになつて、一層の軽量コンパクト化に寄与できるこ とになる。
【0012】
【作用効果】
以上要するに、本考案は叙述の如く構成されたものであるから、シートの前後 平行移動を行うには、第一駒体の支持体に設けた移動規制制御手段を第一駒体の 移動可能状態として電動モータの正逆駆動を行えば良く、また、シートの左右揺 動を行うには、移動規制制御手段を第一駒体の移動規制状態として電動モータの 正逆駆動を行えば良いことになる。
【0013】 つまり、移動規制制御手段が第一駒体の移動可能状態としたときには、第一駒 体は第二駒体と同様の構成になつて、両螺子軸の回動に基づき両駒体が同時に前 後相対移動を行うこととなり、これによつてシートが前後平行移動をすることに なる。一方、移動規制制御手段が第一駒体の移動規制状態としたときには、第一 駒体は第一螺子軸に対する前後相対移動を規制され、第二駒体のみが第二螺子軸 に対して前後相対移動するよう制御されることになり、この結果、可動ブラケツ トは、第二駒体が第二軸支部によつて左右方向にガイドされながら、第一駒体の 第一軸支部を軸心とする左右揺動を行うことになる。
【0014】 このように、シートの前後平行移動と左右揺動とを電動駆動力によつて行うも のであるが、この前後平行移動と左右揺動とを、一つの電動モータを用い、移動 規制制御手段を移動可能状態と移動規制状態とに切換えることによつて使い分け ることができ、それぞれ専用の電動モータおよびその移動機構を用いる必要がな い。この結果、シートの前後移動と左右揺動とを行うための部品が大幅に兼用化 されて部品点数の削減と共に装置自体の軽量コンパクト化と簡略化が計れ、組立 作業が煩雑になる様なこともなく、コスト的にも低く押さえることができる。 しかもこのものでは、前後平行移動と左右揺動とを単一の電動モータで行うこ とができるものでありながら、移動規制制御手段によつて第一駒体の第一螺子軸 に対する前後相対移動の許容と規制との切換え制御を行えば良く、このため一層 の軽量コンパクト化を計ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シートの概略斜視図である。
【図2】シートの電動移動装置を示す分解斜視図であ
る。
【図3】シートの電動移動装置の作用説明図である。
【図4】第一駒体部のA−A断面図である。
【図5】第一駒体部のB−B断面図である。
【図6】第二駒体部のC−C断面図である。
【符号の説明】
2 電動移動装置 3 可動ブラケツト 4 電動モータ 8 第一螺子軸 10 第一駒体 10b 係合溝 12 ケーシング 14 アクチユエータ 14a 係合ピン 15 固定ブラケツト 15b 第二軸支部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動モータの正逆駆動に基づいてシート
    を移動させるにあたり、シートに一体的に設けられる可
    動ブラケツトに、正逆駆動制御ができる電動モータと、
    軸心線が前後方向を向き、前記電動モータの駆動に連繋
    して軸心回りに回動する第一、第二の螺子軸とを設け、
    これら各螺子軸には、対応する螺子軸の相対回動に基づ
    いて軸方向に前後移動できるよう螺合せしめた第一、第
    二の駒体を設けると共に、該第一駒体を回動自在に支持
    せしめた支持体には、第一駒体が第一螺子軸に対して前
    記相対回動して前後移動する移動可能状態から第一駒体
    を第一螺子軸と一体回動させて前後移動の規制をする移
    動規制状態に切換え制御できる移動規制制御手段を設け
    る一方、車両躯体側の固定ブラケツトには、前記第一駒
    体の支持体を、縦軸回りに回動自在にのみ支持する第一
    軸支部と、第二駒体を縦軸回りに回動自在でかつ左右方
    向に移動自在に支持する第二軸支部とを設けて、前記電
    動モータの駆動に基づくシート移動を、移動規制制御手
    段が移動可能状態のときには両駒体の一体的な前後移動
    に伴う可動ブラケツトの前後平行移動とし、移動規制制
    御手段が移動規制状態のときには第二駒体のみの前後移
    動に伴う可動ブラケツトの第一軸支部を支軸とする縦軸
    回りの揺動とするように構成したことを特徴とする車両
    用シートの電動移動装置。
JP1374292U 1992-02-12 1992-02-12 車両用シートの電動移動装置 Expired - Lifetime JP2561587Y2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016510280A (ja) * 2013-01-23 2016-04-07 ゾディアック シーツ フランス コンパクトな座席運動機構
JP2021104705A (ja) * 2019-12-26 2021-07-26 シロキ工業株式会社 シート装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016510280A (ja) * 2013-01-23 2016-04-07 ゾディアック シーツ フランス コンパクトな座席運動機構
JP2021104705A (ja) * 2019-12-26 2021-07-26 シロキ工業株式会社 シート装置

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