JPH0562522A - 耐雷電線 - Google Patents

耐雷電線

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Publication number
JPH0562522A
JPH0562522A JP10672691A JP10672691A JPH0562522A JP H0562522 A JPH0562522 A JP H0562522A JP 10672691 A JP10672691 A JP 10672691A JP 10672691 A JP10672691 A JP 10672691A JP H0562522 A JPH0562522 A JP H0562522A
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JP
Japan
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wire
lightning
aluminum
strand
core
Prior art date
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Pending
Application number
JP10672691A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Samejima
正洋 鮫島
Yoshiaki Nishino
祥昌 西野
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大規模な落雷に対しても十分な耐雷性を有す
る耐雷電線を得ることを目的とする。 【構成】 心線1の周囲には複数本の第1の素線2が撚
り合わされて配置されており、この第1の素線2の周囲
には複数本の第2の素線3が撚り合わされて配置されて
いる。この第1及び第2の素線2,3は、夫々鋼製の芯
材2a,3a及びアルミニウム又はアルミニウム合金製
の被覆材2b,3bからなる偏心複合線である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は送電線又は光ファイバー
入り架空地線(以下、OPGWという)等の電線におい
て、落雷による断線事故等を抑制する機能を備えた耐雷
電線に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、落雷によるOPGW等の断線を防
止するために、OPGW等の周囲に複数本の耐雷素線を
撚り合わせて配置し、これによりOPGW等を耐雷化す
ることが行われている。前記耐雷素線としては、アルミ
ニウム被覆綱線(以下、AC線という)等が使用されて
いる。
【0003】図7は、耐雷素線として使用されている従
来のAC線を示す断面図である。このAC線は断面形状
が扇形をなしており、鋼からなる芯材41の周囲にアル
ミニウムからなる被覆材42を被覆して構成されてい
る。このような複数本のAC線をOPGW等の周囲に撚
り合わせて配置して構成された撚り線においては、落雷
時にAC線のアルミニウム被覆材42が優先的に溶損す
る。これにより、芯材41の溶損を回避でき、芯材41
の断線を防止することができるので、延いては、落雷に
よるOPGW等の溶断事故を防止することができる。
【0004】しかし、上述した従来の耐雷素線の場合
は、十分な耐雷性を得ようとすると、アルミニウム被覆
材42の厚さを厚くする必要があり、素線の重量が増大
するという欠点がある。そこで、本願発明者等は、耐雷
性が優れた素線として、AC線の芯材を偏心させた複合
線からなる耐雷素線を提案した(特願平2-170454号
等)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特願平
2-170454号に開示した耐雷素線をその外層に配置した撚
り線は、比較的軽量であって小規模の落雷に対しては十
分な耐雷性を有しているものの、例えば落雷時の電荷が
200C(クーロン)を超える大規模な落雷の場合には、
耐雷素線の内側に配置された素線に熱影響又は溶損が発
生し、その結果、撚り線の機械的特性が劣化してしまう
という問題点がある。機械的特性が劣化した撚り線は、
早急に張り替える必要がある。
【0006】なお、撚り線の外周にMo等の高融点金属
をテープ状にして巻き付けたり、アルミナ等のセラミッ
クスを溶射等の方法により撚り線の周囲に配置すること
によって撚り線の耐雷性を向上させることも考えられ
る。しかし、撚り線を保守する必要上、例えば撚り線を
吊架する金具との接触による接触腐食の発生を防止する
ために、送電線及びOPGW等は、その最外層がアルミ
ニウム又は亜鉛からなることが必要である。また、撚り
線の周囲にセラミックスを配設すると、セラミックスの
高融点性のために表面の溶融は防止できるものの、熱放
射性が劣化して内部のアルミニウム部分が優先的に溶融
する等の難点があり、実用上満足できる耐雷性を確保す
ることができない。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、大規模な落雷に対しても十分な耐雷性を有
する耐雷電線を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る耐雷電線
は、鋼製の芯材及びこの芯材を被覆するアルミニウム又
はアルミニウム合金製の被覆材からなる第1の素線が複
数本撚り合わされて構成された第1の素線群と、鋼製の
芯材及びこの芯材を被覆するアルミニウム又はアルミニ
ウム合金製の被覆材からなる第2の素線が前記第1の素
線群の周囲に撚り合わされて構成された第2の素線群と
を有し、前記第1の素線及び第2の素線はいずれも前記
芯材が偏心し、この偏心部を各素線群の中央側にして配
置されていることを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明においては、第1の素線群の周囲に第2
の素線群が配置されており、この第1及び第2の素線群
を夫々構成する第1及び第2の素線はいずれも鋼製の芯
材とアルミニウム又はアルミニウム合金製の被覆材とか
らなる偏心複合線である。OPGWにあっては落雷によ
る光ファイバーユニットの溶融及び溶損を防止すること
が重要であり、送電線にあっては落雷によるテンション
メンバーの溶融及び溶損を防止することが重要である。
本発明をOPGWに適用した場合は、第1及び第2の素
線によりアーク点(落雷点)と光ファイバーユニットと
の間の物理的距離を十分に確保できる。また、本発明を
送電線に適用した場合は、アーク点とテンションメンバ
ーである鋼製の芯材との物理的距離を大きくとれるの
で、落雷に対する芯材の熱影響を抑制できる。
【0010】更に、本発明においては、落雷によって溶
融するアルミニウムの体積が大きいためその潜熱によ
り、従来の偏心していないAC線を使用した耐雷電線に
比して芯材及び光ファイバーユニットに対する熱影響が
著しく低減される。更にまた、本発明においては、層厚
が厚いアルミニウム層(素線の芯材よりも外側の部分)
が円周方向に連続するため、熱の伝導流路を確保するこ
とができる。即ち、本発明に係る耐雷電線は、熱影響が
円周方向に広がりやすく、半径方向には熱影響が発生し
にくいという特性を有しており、この特性のため撚り線
の内層を熱影響から保護することができる。これによ
り、従来に比して著しく耐雷性が優れた耐雷電線を得る
ことができる。
【0011】なお、本発明をOPGWに適用する場合
は、例えばアルミニウム等からなるパイプの外周に前記
第1の素線により構成された第1の素線群及び前記第2
の素線により構成された第2の素線群を配置し、前記パ
イプの内側に光ファイバーを布設すればよい。
【0012】
【実施例】次に、本発明の実施例について添付の図面を
参照して説明する。
【0013】図1は本発明の第1の実施例に係る耐雷電
線を示す断面図である。心線1の周囲には、複数本(図
では6本)の第1の素線2が撚り合わされて配置されて
おり、この第1の素線2の周囲には複数本(図では12
本)の第2の素線3が撚り合わされて配置されている。
この第1の素線2及び第2の素線3は、いずれもその断
面形状が扇形をなしており、鋼からなる芯材2a,3a
の周囲にアルミニウム又はアルミニウム合金からなる被
覆材2b,3bが被覆された複合線である。そして、芯
材2a,3aは、夫々第1及び第2の素線2,3の小弧
面側に偏った位置に配置されている。
【0014】これにより、第1及び第2の素線2,3は
その大弧面側に落雷を受けても、落雷時に発生する熱が
芯材2a,3aに伝達されにくく、芯材2a,3aの損
傷が抑制される。また、本実施例においては、このよう
な素線が心線1を取り囲んで配設されているため、落雷
による熱影響が円周方向に拡散され、心線1に対する熱
影響が少ない。更に、本実施例においては、このような
偏心複合線が心線の周囲に二重に配置されているため、
耐雷性が極めて高い。従って、落雷時の放熱性を著しく
向上させることができ、大規模な落雷においてもOPW
G等の溶断事故を防止することができる。
【0015】次に、本実施例に係る耐雷電線を実際に製
造し、その特性を調べた結果について説明する。
【0016】図1に示す構成の撚り線を用意し、これを
実施例とした。但し、心線1としては硬銅線を使用し
た。一方、比較例1,2として、夫々図2,図3に示す
構成の撚り線を用意した。即ち、比較例1,2はいずれ
も硬銅線を心線11とし、この心線11の周囲に偏心し
ていないAC線からなる第1の素線12を撚り合せて配
置し、最外層のみに偏心複合線からなる第2の素線1
3,14を配置したものである。なお、比較例1に使用
した第2の素線13は、比較例2の第2の素線14に比
して外側のアルミウム層の層厚が厚くなっている。
【0017】これらの実施例及び比較例の撚り線の耐雷
性を、図4に示す装置を使用して調べた。即ち、撚り線
20を碍子21間に引留クランプ22を介して張架し、
撚り線20の両端を電源(図示せず)の負極(−極)に
接続した。また、この電源の正極(+極)に接続した対
向電極23を、撚り線20から所定の距離だけ離隔させ
て配置した。その後、電源電圧を所定電圧とし、対向電
極23と撚り線20との間に放電を発生させた。そし
て、このときのアーク電荷と放電後の硬銅線の引張強さ
との関係を調べた。その結果から撚り線の残存強度を求
め、実際の落雷における撚り線の最内層及び光ファイバ
ーユニットの損傷の度合いを評価した。その結果を下記
表1に示す。なお、本願発明者等の実験研究の結果か
ら、心線として硬銅線を使用した場合に放電後の強度残
存率が80%以上であれば、硬銅線に替えて光ファイバ
ーユニットを配置した場合に、実際の落雷において光フ
ァイバーユニットに深刻な熱影響を及ぼすことを回避で
きることが判明している。
【0018】
【表1】
【0019】この表1から明らかなように、本発明に係
る実施例では、強度残存率が80%以下になる臨界電荷
量が 300C以上と大きく、従来に比して良好な耐雷性を
有している。一方、第1の素線に偏心していない複合線
を使用した比較例1,2においては、残存強度が80%
以下になる臨界電荷量が夫々 250C以下及び 200C以下
であり、満足できる性能を得ることができなかった。
【0020】図5は本発明の第2の実施例に係る耐雷電
線を示す断面図である。本実施例においては、アルミニ
ウムパイプ31の内側に光ファイバー32が配置されて
おり、このアルミニウムパイプ31の周囲に第1の素線
33を撚り合わせた第1の素線群及びこの第1の素線群
の周囲に第2の素線34を撚り合わせた第2の素線群が
配設されている。この第1及び第2の素線33,34
は、夫々鋼製の芯材33a,34a及びアルミニウム製
の被覆材33b,34bにより構成された偏心複合線で
ある。本実施例に係る耐雷電線も、第1の実施例と同様
に、優れた耐雷性を有している。
【0021】図6は本発明の第3の実施例に係る耐雷素
線を示す断面図である。本実施例が第2の実施例と異な
る点は第2の素線35の芯材35aの断面形状が円形で
あることにあり、その他の構成は第2の実施例と同様で
ある。この第3の実施例においても、第2の実施例と同
様の効果を得ることができる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数本の第1の素線が撚り合わされて構成された第1の素
線群とこの第1の素線群の周囲に配置され複数本の第2
の素線が撚り合わされて構成された第2の素線群とを有
し、前記第1及び第2の素線はいずれも鋼製の芯材及び
アルミニウム又はアルミニウム合金製の被覆材からなる
偏心複合線であるから、耐雷性が極めて高く、送電線及
びOPGW等の落雷による機械的特性の劣化及び断線事
故を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る耐雷電線を示す断
面図である。
【図2】本発明の比較例に係る耐雷電線を示す断面図で
ある。
【図3】本発明の他の比較例に係る耐雷電線を示す断面
図である。
【図4】耐雷電線の特性試験に使用した装置を示す模式
図である。
【図5】本発明の第2の実施例に係る耐雷電線を示す断
面図である。
【図6】本発明の第3の実施例に係る耐雷電線を示す断
面図である。
【図7】従来の耐雷電線に使用されている耐雷素線を示
す断面図である。
【符号の説明】
1;心線 2,3,12,13,14,33,34,35;素線 2a,3a,33a,34a,41;芯材 2b,3b,33b,34b,42;被覆材 31;パイプ 32;光ファイバー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼製の芯材及びこの芯材を被覆するアル
    ミニウム又はアルミニウム合金製の被覆材からなる第1
    の素線が複数本撚り合わされて構成された第1の素線群
    と、鋼製の芯材及びこの芯材を被覆するアルミニウム又
    はアルミニウム合金製の被覆材からなる第2の素線が前
    記第1の素線群の周囲に撚り合わされて構成された第2
    の素線群とを有し、前記第1の素線及び第2の素線はい
    ずれも前記芯材が偏心し、この偏心部を各素線群の中央
    側にして配置されていることを特徴とする耐雷電線。
  2. 【請求項2】 前記第1の素線群の中央に光ファイバー
    が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の耐
    雷電線。
JP10672691A 1991-04-10 1991-04-10 耐雷電線 Pending JPH0562522A (ja)

Priority Applications (1)

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JP10672691A JPH0562522A (ja) 1991-04-10 1991-04-10 耐雷電線

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JP10672691A JPH0562522A (ja) 1991-04-10 1991-04-10 耐雷電線

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JPH0562522A true JPH0562522A (ja) 1993-03-12

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3002001U (ja) * 1994-01-01 1994-09-13 アキレス株式会社 射出成形長靴
JPH07111901A (ja) * 1993-10-19 1995-05-02 Honma Shoji Kk 防寒性射出成形ブーツとその製造方法
KR100716276B1 (ko) * 2005-11-04 2007-05-10 부덕실업 주식회사 부동급수주
JP2015191788A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 株式会社ジェイ・パワーシステムズ 光ファイバ複合架空地線

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