JPH07182923A - 耐雷架空地線 - Google Patents

耐雷架空地線

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JPH07182923A
JPH07182923A JP32761993A JP32761993A JPH07182923A JP H07182923 A JPH07182923 A JP H07182923A JP 32761993 A JP32761993 A JP 32761993A JP 32761993 A JP32761993 A JP 32761993A JP H07182923 A JPH07182923 A JP H07182923A
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JP
Japan
Prior art keywords
wire
ground wire
aluminum
layer
overhead ground
Prior art date
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Pending
Application number
JP32761993A
Other languages
English (en)
Inventor
Munehisa Yokoya
宗久 横谷
Haruki Usuda
春樹 薄田
Shigeru Toyama
繁 遠山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chubu Electric Power Co Inc
SWCC Corp
Original Assignee
Chubu Electric Power Co Inc
Showa Electric Wire and Cable Co
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Publication date
Application filed by Chubu Electric Power Co Inc, Showa Electric Wire and Cable Co filed Critical Chubu Electric Power Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電力線への雷撃を防止するために架空送電線
路に使用される架空地線において、耐雷性を向上させ、
雷撃を受けた場合にも本体に素線切れや損傷が生じない
ようにする。 【構成】 アルミニウム被覆鋼線1の複数本をセグメン
ト形状に成形しつつより合わせてなる架空地線本体4の
周りに、亜鉛テープの巻回層5が設けられ、その外周
に、モリブデンの細線を編組してなる層7が設けられて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐雷架空地線に係わ
り、特に耐雷性に優れ、雷撃による架空地線本体の損傷
が防止された架空地線に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に架空送電線路においては、電力線
への雷撃を防止する目的で、鉄塔最上部に亜鉛めっき鋼
より線や鋼心アルミニウム合金より線(IACSR)の
ような架空地線が架設されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の架空地線はいずれも雷撃に弱く、大きな雷撃
を受けた場合には素線切れ(溶断)や損傷(溶損)が発
生するという問題があった。
【0004】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、雷撃を受けた場合にも架空地線本体に
素線切れや損傷が生じない、耐雷性に優れた架空地線を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の耐雷架空地線
は、少なくともより合わせ最外層がアルミニウム線また
はアルミニウム被覆鋼線で構成されたより線の周りに、
亜鉛層を被覆し、その外周に高融点金属の細線からなる
被覆層を設けてなることを特徴とする。
【0006】本発明において、架空地線の本体をなすよ
り線としては、アルミニウム被覆鋼線をより合わせたア
ルミニウム被覆鋼より線や、鋼線の周りにイ号アルミ合
金線をより合わせた鋼心イ号アルミ合金より線(IAC
SR)のように、少なくともより合わせ最外層がアルミ
ニウム線またはアルミニウム被覆鋼線で構成されたアル
ミニウム系より線が用いられる。
【0007】また、このようなアルミニウム系より線の
架空地線本体の周りに被覆される亜鉛層としては、例え
ば亜鉛テープを端部をラップさせて重ね巻きすることに
より形成された巻回層などがある。
【0008】さらに、最外層の接地被覆層を構成する高
融点金属の細線としては、例えば融点が2610℃のモ
リブデンの細線が使用される。このような高融点金属の
細線により最外被覆層を形成するには、細線を前記した
亜鉛層の外周に単に隙間なく巻き付けてもよいが、より
線を立体的に包み込みながら前記細線を編組するか、あ
るいは前記細線を編組した筒状体をテープ状に圧接延伸
してなる平編線を、亜鉛層の外周にらせん状に緊密に巻
き付けることにより、被覆層を形成しても良い。 また
さらに本発明においては、このような被覆層を構成する
高融点金属の細線の表面に亜鉛またはアルミニウムのめ
っきを施しておくことにより、前記アルミニウム系より
線の最外アルミニウム層の、高融点金属との接触による
電気的腐食(電食)をより完全に防止することができ
る。
【0009】
【作用】本発明の耐雷架空地線においては、少なくとも
より合わせ最外層がアルミニウム線またはアルミニウム
被覆鋼線で構成された架空地線本体の最も外側に、モリ
ブデンのような高融点金属の細線からなる被覆層が設け
られているので、雷撃を受けた場合の、架空地線本体の
素線切れや損傷が防止される。また、このような被覆層
と架空地線本体との間には、亜鉛テープの重ね巻き等に
よる亜鉛層が設けられているので、架空地線本体のより
合わせ最外層をなすアルミニウム線またはアルミニウム
被覆鋼線のアルミニウム層と、細線の高融点金属とが、
直接接触することがない。したがって、前記架空地線本
体のアルミニウム層の電気的腐食が防止され、長期的使
用が可能となる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。
【0011】図1は、本発明の耐雷架空地線の一実施例
を示す横断面図である。
【0012】図において符号1は、鋼線2の外周にアル
ミニウム被覆3が設けられたアルミニウム被覆鋼線を示
し、このようなアルミニウム被覆鋼線1の複数本が、断
面扇形のセグメント形状に成形されてより合わせられ、
架空地線本体4が形成されている。そして、このような
架空地線本体4の周りには、亜鉛テープの巻回層5が設
けられており、その外周には、モリブデンの細線を編組
したものをテープ状に成形してなる平編線がらせん状に
巻き付けられ、平編巻層6が設けられている。このよう
に構成された実施例の架空地線においては、アルミニウ
ム被覆鋼線1をより合わせてなる架空地線本体4の最外
側に、極めて高い融点を有するモリブデンの細線からな
る平編線をらせん状に巻回してなる平編巻層6が設けら
れているので、耐アーク性が向上し、雷撃を受けた場合
の架空地線本体4におけるアルミニウム被覆鋼線1の溶
断や損傷が防止される。また、モリブデン細線の平編巻
層6と架空地線本体4との間に、亜鉛テープの巻回層5
が設けられているので、この層が犠極の働きをして、架
空地線本体4を構成するアルミニウム被覆鋼線1の最外
アルミニウム被覆3の電気的腐食が防止される。すなわ
ち、架空地線本体4の最外アルミニウム被覆3がモリブ
デンと直接接触しないので、アルミニウム被覆3が電気
的腐食を受けることがなく、長期間使用することができ
る。さらに、架空地線本体4を構成するアルミニウム被
覆鋼線1がセグメント形状に成形されてより合わせられ
ているので、占積率が90%以上と高く、同等の断面積
を有する丸形より線に比べて、より線外径を縮小するこ
とができる。
【0013】次に、このような実施例の架空地線の耐雷
性を調べるために、以下に示す実験を行った。
【0014】すなわち、アルミニウム被覆鋼線1の10
本を断面扇形のセグメント形状に成形しつつ各層交互反
対に撚り合わせ、断面積180mm2 の架空地線本体4を
形成した後、その周りに、厚さ0.1mm、幅25mmの亜
鉛テープを 1/2ラップさせてらせん状に巻き付け、次い
でその上に、直径0.18mmのモリブデン細線からなる
平編線(14mm2 )をらせん状に緊密に巻き付けて、平
編巻層6を形成した。こうして得られた実施例の架空地
線、及び従来から使用されている直径3.3mmのアルミ
ニウム被覆鋼線17本をより合わせてなる架空地線(断面
積180mm2)について、それぞれ電荷量とアルミニウ
ム被覆鋼線1の強度残存率との関係を測定した。測定結
果を、図2のグラフに示す。このグラフから明らかなよ
うに、実施例の架空地線は従来の架空地線に比べて、加
えられた電荷量に対する強度残存率がはるかに大きく、
雷撃を受けた場合の架空地線本体4の損傷が少ない。
【0015】また、実施例の架空地線と従来の架空地線
に対してそれぞれ直流アーク試験を行い、各電荷量での
アルミニウム被覆鋼線の溶損+溶断本数と溶損量とをそ
れぞれ測定した。これらの測定結果を、図3および図4
のグラフにそれぞれ示す。これらのグラフから明らかな
ように、電荷量と溶損乃至溶断本数との関係では、実施
例の架空地線は従来例に比べ、いずれの電荷量において
も溶損乃至溶断本数が1/2〜1/3に減少しており、
また電荷量と溶損量との関係では、実施例の架空地線は
従来例に比べ、いずれの電荷量においても溶損量が約1
/4に減少している。
【0016】次に、本発明の別の実施例についてそれぞ
れ説明する。
【0017】図5に示す実施例においては、アルミニウ
ム被覆鋼線1の複数本をセグメント形状に成形しつつよ
り合わせてなる架空地線本体4の周りに、亜鉛テープの
巻回層5が設けられ、その外周に、モリブデンの細線を
編組してなる層7が設けられている。また図6に示す実
施例においては、前記実施例と同様に構成された架空地
線本体4の周りに、亜鉛テープの巻回層5が設けられ、
その外周に、表面に亜鉛またはアルミニウムめっきが施
されたモリブデンの細線を編組してなる層8が設けられ
ている。
【0018】このように構成された図5および図6にそ
れぞれ示した実施例においては、架空地線本体4の周り
に亜鉛テープの巻回層5が設けられ、さらにその外周
に、モリブデン細線の編組層7、8が設けられているの
で、耐アーク性が向上し、雷撃を受けた場合の、架空地
線本体4の素線であるアルミニウム被覆鋼線1の溶断や
損傷が防止されるうえに、亜鉛テープの巻回層5が犠極
の働きをして、アルミニウム被覆鋼線1の最外アルミニ
ウム被覆3の電気的腐食が防止される。
【0019】また、特に図6に示した実施例の架空地線
においては、表面に亜鉛またはアルミニウムめっきが施
されたモリブデン細線により編組層8が形成されている
ので、前記したアルミニウム被覆鋼線1の最外アルミニ
ウム被覆3の電気的腐食がより完全に防止される。すな
わち、亜鉛テープの巻回層5の消失までの時間が大幅に
延長され、この層による電食防止効果が長期間発揮され
るうえに、万一亜鉛テープの巻回層5が消失した場合で
も、モリブデン細線の表面に亜鉛またはアルミニウムめ
っきが施されているので、アルミニウム被覆鋼線1の最
外アルミニウム被覆3がモリブデンと直接接触すること
がなく、電気的腐食の防止が効果的になされる。
【0020】なお、このような実施例の架空地線におい
ては、モリブデン細線の編組層7あるいは亜鉛またはア
ルミニウムめっきされたモリブデン細線の編組層8の上
から、防食グリースの塗布層を設け、防食グリースが細
線間に充填されるように構成することもできる。このよ
うな構造にした場合には、アルミニウム被覆3の電気的
腐食をより完全に防止することができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の耐雷架空
地線によれば、雷撃を受けた場合の架空地線本体の素線
切れや損傷が防止されるうえに、架空地線本体の最外側
のアルミニウム層の電気的腐食が防止される。したがっ
て、長期間架空送電線路における電力線への雷撃を効果
的に防止することができる。
【0022】また、従来から行われている保守点検作業
を軽減し作業コストの低下を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐雷架空地線の一実施例を示す横断面
図。
【図2】実施例の架空地線と従来の架空地線において、
電荷量と強度残存率との関係をそれぞれ示したグラフ。
【図3】実施例の架空地線と従来の架空地線において、
電荷量と溶損乃至溶断本数との関係をそれぞれ示したグ
ラフ。
【図4】実施例の架空地線と従来の架空地線において、
電荷量と溶損量との関係をそれぞれ示したグラフ。
【図5】本発明の耐雷架空地線の別の実施例を示す横断
面図。
【図6】本発明の耐雷架空地線のもう一つの実施例を示
す横断面図。
【符号の説明】
1………アルミニウム被覆鋼線 2………鋼線 3………アルミニウム被覆 4………架空地線本体 5………亜鉛テープの巻回層 6………モリブデン細線の平編巻層 7………モリブデン細線の編組層 8………亜鉛またはアルミニウムめっきが施されたモリ
ブデン細線の編組層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 薄田 春樹 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 遠山 繁 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともより合わせ最外層がアルミニ
    ウム線またはアルミニウム被覆鋼線で構成されたより線
    の周りに、亜鉛層を被覆し、その外周に高融点金属の細
    線からなる被覆層を設けてなることを特徴とする耐雷架
    空地線。
JP32761993A 1993-12-24 1993-12-24 耐雷架空地線 Pending JPH07182923A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32761993A JPH07182923A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 耐雷架空地線

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JP32761993A JPH07182923A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 耐雷架空地線

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JPH07182923A true JPH07182923A (ja) 1995-07-21

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ID=18201080

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JP32761993A Pending JPH07182923A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 耐雷架空地線

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