JPH02247905A - 耐雷性電線 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は送電線、架空地線又はオプティカルファイバグ
ランドワーイヤ（以下、０ＰＧＷという）等の架空送電
系統として使用され、耐雷性の向上を図った耐５雷性電
線に関する。

［従来の技術］ 高圧、中圧又は低圧の架空送電系統として、送電線、架
空地線又は０ＰＧＷ等が架設されている。

この送電線又は架空地線（グランドワイヤ）は、従来、
鋼線を芯材としこの鋼線の周囲にアルミニウムを被覆し
たアルミニウム被覆鋼線又はアルミニウム合金線を素線
とし、この素線を複数本撚り合わせた撚線が一般的に使
用されている。また、０ＰＧＷもアルミニウム（Ａり製
パイプ内に光ケーブルを挿入したものを中心に配置し、
その周囲に複数本のへ！被覆鋼線からなる素線を撚り合
わせて配置することにより構成されている。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、これらの従来の送電線、架空地線又は０
ＰＧＷ（以下、架空送電線という）は落雷による被害を
受けやすいという問題点がある。

つまり、架空送電線は落雷しやすく、雷撃を受けてその
高熱により撚線を構成している金属素線が溶損し、この
素線が溶断する溶断事故が従来から多発している。極端
な場合には、溶断した素線の本数が多数であるために電
線の張り替えを余儀なくされる場合がある。このような
、架空送電線の素線の溶断事故による被害は山岳地域に
おいて甚大である。

本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、
落雷による被害が軽減され、雷撃を受けても素線が溶損
しない耐雷性電線を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明に係る耐雷性電線は、複数本の素線を撚り合わせ
た撚線により構成される耐雷性電線において、この撚線
の外周面の少なくとも一部の領域にセラミック層を被着
してなることを特徴とする。

［作用］ 本発明においては、素線の周面に、又は素線を撚り合わ
せた後の撚線の外周面に、例えば、セラミックを溶射す
ることにより、撚線の外周面の少なくとも一部の領域に
セラミック層を被着しであるから、落雷を受けてもその
熱はセラミック層に遮断されるので、素線の溶断が回避
される。従って、落雷による被害が著しく軽減される。

［実施例］ 以下、本発明の実施例について添付、の図面を参照して
具体的に説明する。

第１図は本発明の第１の実施例に係る耐雷性電線を示す
断面図である。この実施例は本発明を送電線（ＡＣ８Ｒ
）に適用したものである。

この送電線においては、中心部に７本のＺｎめっき鋼線
１を撚り合わせた撚線を配置し、更にその外側に１２本
のセラミック被覆アルミニウム線２を撚り合わせである
。この各アルミニウム線２の周面には、Ａｊ２０ａ５０
重量％−ＺｒＯ２５０重量％の組成を有するセラミック
層３が被着されている。このように本実施例の送電線に
おいては、ｚｎめっき鋼線１の撚線の周囲にセラミック
層３を被着したアルミニウム線２が配置されている。

上述の如く構成された送電線においては、撚線の外周面
はセラミック層３により覆われているので、落雷があっ
ても、その熱はセラミック層３により遮断されて素線で
あるアルミニウム線２又はＺｎめっき鋼線ｌは熱を受け
にくい。このため、素線の溶断が防止される。

第２図は本発明の第２の実施例に係る耐雷性電線を示す
断面図である。この実施例は本発明を０ＰＧＷに適用し
たものである。

中心部には、アルミニウム製パイプ４が配置すれ、この
パイプ内には光ケーブル５がパイプ４の内周面この間に
空隙を存して挿入されている。そして、このパイプ４の
外周面には、７本のアルミニウム被覆鋼線６が撚り合わ
せられている。このアルミニウム被覆鋼線６は鋼線を芯
材とし、その周面にアルミニウムの層を被覆したもので
ある。

そして、上述の如く構成された撚線の外周面にＺｒＯ＊
を溶射してセラミックＪＩ７を被着しである。

本実施例においても、撚線の外周面にセラミックＪＩ７
が設けられているので、落雷による熱から素線であるア
ルミニウム被覆鋼線６及び光ケーブル５を挿入したアル
ミニウムパイプ４の溶断が防止される。

次に、第３図を参照して本発明の第３の実施例について
説明する。本実施例も本発明を０ＰＧＷに適用したもの
である。

中心部には、光ケーブル５がアルミニウム製パイプ４内
に挿入されて配置されている。そして、このパイプ４の
周囲には６本の断面扇形のアルミニウム被覆鋼線８が撚
り合わせられて配設されている。この撚線は第２図の実
施例と同様にパイプ４の周囲に断面円形のアルミニウム
被覆鋼線を撚り合わせて製造される。このようにして、
アルミニウム被覆鋼線の断面形状が変形し、アルミニウ
ム被覆鋼線８間に隙間がなく、それが密に詰まった撚線
が得ら、れる。そして、この撚線の周面にＡｊＱＯａ等
のセラミックＪｉ１９が被覆形成されている。

このようにして構成された０ＰＧＷにおいては、素線と
してのアルミニウム被覆鋼線８が圧縮変形されて密に詰
まっているため、第２の実施例のように、素線を単に撚
り合わせただけの耐雷性電線に比して素線間の接触面積
が著しく増大するため、耐雷性電線の周面近傍にて発生
した熱がその中心近傍に伝達されやすい。つまり、本実
施例の耐雷性電線は熱放散性が優れているために、更に
一層耐溶断特性が向上する。また、素線としての扇形ア
ルミニウム被覆鋼線８の相互間は密着しているため、セ
ラミック層９の被覆性が向上し、撚線はセラミック層９
により十分に被覆されて保護される。従って、素線の溶
断が更に一層確実に防止される。

次に、第１図乃至第３図に示す耐雷性電線を実際に製造
し、その耐雷特性を試験した結果について、従来の耐雷
性電線の場合と比較して説明する。

なお、この従来例は第２図に示す実施例において、セラ
ミックを溶射せず、従ってセラミック層７を形成しなか
った場合のものである。そして、これらの各耐雷性電線
に対し、第４図に示す装置を使用して直流アーク溶断試
験を実施した。試験電線１１はその両端が耐張クランプ
１２により握持されていて、この１対の耐張クランプ１
２は夫々碍子１３と張力計１４又はターンバックル１６
とを介して支持部材１５．１７に張架されている。

このように構成される直流アーク溶断試験装置において
は、耐張クランプ１２を介して試験電線１１に直流電源
（図示せず）を接続し、試験電線１１の近傍に配設した
電極１８にも前記直流電源を接続することにより、この
電極１８と試験電線１１この間に直流アークを印加して
落雷を模擬した試験を実施した。

試験条件は以下の通りである。

張力　　　　　；２０％ＵＴＳ　（公称応力）電極１８
と試験電線１１この間のギャップ長；１０．■ 電極１８の直径；５１■ アーク直流電流；３ｋＡ その結果、実施例１乃至３（第１図乃至第３図）におい
ては、溶断が発生せず、優れた耐雷効果が得られた。

これに対し、セラミックを溶射しなかった従来例の耐雷
性電線の場合は７本の素線のうち４本の素線が溶断した
。

なお、本発明は上記実施例に限定されないことは勿論で
ある。例えば、素線の本数は上記第１図乃至第３図に示
すものに限定されないことは勿論である。

また、上記実施例では、製造コストを考慮してセラミッ
ク層の材質をＡｌ２０ａ又はＺ　ｒ　Ｏ３にしているが
、このセラミック層としては上記材質に限らず種々のセ
ラミックを使用することができる。

［発明の効果］ 本発明によれば、撚線の外周面の少なくとも一部にセラ
ミック層を被着しであるので、落雷を受けても素線の溶
断が回避され、落雷による被害を軽減することができる
。このように、本発明は架空送電系統に使用される耐雷
性電線として極めて有益である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例に係る耐雷性電線の構造
を示す断面図、第２図は本発明の第２の実施例に係る耐
雷性電線を示す断面図、第３図は本発明の第３の実施例
に係る耐雷性電極を示す断面図、第４図は直流アーク溶
断試験装置を示す模式図である。 １　：　Ｚ　ｎめっき鋼線、２；アルミニウム線、３゜
７１９；セラミック層、５；光ケーブル、６．８；アル
ミニウム被覆鋼線

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）複数本の素線を撚り合わせた撚線により構成され
   る耐雷性電線において、この撚線の外周面の少なくとも
   一部の領域にセラミック層を被着してなることを特徴と
   する耐雷性電線。