JPH01276507A - 耐雷性電線 - Google Patents
耐雷性電線Info
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- JPH01276507A JPH01276507A JP10687088A JP10687088A JPH01276507A JP H01276507 A JPH01276507 A JP H01276507A JP 10687088 A JP10687088 A JP 10687088A JP 10687088 A JP10687088 A JP 10687088A JP H01276507 A JPH01276507 A JP H01276507A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、架空送電系統に使用され、接地電位に保持さ
れたグランドワイヤに好適の耐雷性電線に関する。
れたグランドワイヤに好適の耐雷性電線に関する。
[従来の技術]
高圧、中圧又は低圧の架空送電系統には、その最上部に
接地電位に保持されたグランドワイヤが架線されている
。このグランドワイヤは、従来、鋼線を芯材としこの鋼
線の周囲にアルミニウムを被覆したアルミニウム被覆鋼
線又はアルミニウム合金線を素線とし、この素線を複数
本撚り合わせた撚線が一般的に使用されている。
接地電位に保持されたグランドワイヤが架線されている
。このグランドワイヤは、従来、鋼線を芯材としこの鋼
線の周囲にアルミニウムを被覆したアルミニウム被覆鋼
線又はアルミニウム合金線を素線とし、この素線を複数
本撚り合わせた撚線が一般的に使用されている。
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、従来の架空送電系統・のグランドワイヤ
は落雷による被害を受けやすいという問題点がある。つ
まり、グランドワイヤは落雷しやすく、雷を受けてその
素線のアルミニウム被覆鋼線又はアルミニウム合金線が
溶断する溶断事故が従来から多発している。極端な場合
には、溶断した素線の本数が多数であるために電線の張
り替えを余儀なくされる場合がある。このような、グラ
ンドワイヤの素線の溶断事故による被害は山岳地域にお
いて甚大である。
は落雷による被害を受けやすいという問題点がある。つ
まり、グランドワイヤは落雷しやすく、雷を受けてその
素線のアルミニウム被覆鋼線又はアルミニウム合金線が
溶断する溶断事故が従来から多発している。極端な場合
には、溶断した素線の本数が多数であるために電線の張
り替えを余儀なくされる場合がある。このような、グラ
ンドワイヤの素線の溶断事故による被害は山岳地域にお
いて甚大である。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、
落雷による被害が軽減され、溶断事故の発生が抑制され
た耐雷性電線を提供することを目的とする。
落雷による被害が軽減され、溶断事故の発生が抑制され
た耐雷性電線を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明に係る耐雷性電線は、複数本の素線を撚り合わせ
て構成される耐雷性電線において、前記素線は鋼線から
なる芯材と、素線の表面を構成するステンレス鋼からな
る表面層と、前記芯材と表面層との間に設けられ銅、銅
合金、アルミニウム及びアルミニウム合金から選択され
た1種の材料で形成された中間層とを有することを特徴
とする。
て構成される耐雷性電線において、前記素線は鋼線から
なる芯材と、素線の表面を構成するステンレス鋼からな
る表面層と、前記芯材と表面層との間に設けられ銅、銅
合金、アルミニウム及びアルミニウム合金から選択され
た1種の材料で形成された中間層とを有することを特徴
とする。
[作用]
本発明においては、素線の芯材が鋼線であるから、この
芯材により素線の強度が確保されるのに加え、この芯材
とステンレス鋼からなる表面層との間に銅、銅合金、ア
ルミニウム又はアルミニウム合金からなる中間層を配置
したので、この中間層が主として導電層として機能する
。そして、この銅若しくはアルミニウム又はそれらの合
金よりも、高融点で耐溶断特性が良好のステンレス鋼を
最表面の被覆材としているから、落雷を受けても素線の
溶断が回避される。従って、この素、線を撚り合わせて
得られる耐雷性電線は落雷による被害が著しく軽減され
る。
芯材により素線の強度が確保されるのに加え、この芯材
とステンレス鋼からなる表面層との間に銅、銅合金、ア
ルミニウム又はアルミニウム合金からなる中間層を配置
したので、この中間層が主として導電層として機能する
。そして、この銅若しくはアルミニウム又はそれらの合
金よりも、高融点で耐溶断特性が良好のステンレス鋼を
最表面の被覆材としているから、落雷を受けても素線の
溶断が回避される。従って、この素、線を撚り合わせて
得られる耐雷性電線は落雷による被害が著しく軽減され
る。
[実施例]
以下、本発明の実施例について、添付の図面を参照して
具体的に説明する。第1図は本発明の実施例に係る耐電
性電線の素線を示す断面図である。
具体的に説明する。第1図は本発明の実施例に係る耐電
性電線の素線を示す断面図である。
このような素線1を、例えば、7本撚り合わせて耐雷性
電線が得られる。
電線が得られる。
素線1は芯材2として、鋼線を使用する。そして、この
芯材2の周囲を被覆するようにして、銅(Cu)若しく
はアルミニウム(Affl)又はそれらの合金からなる
中間層3を形成する。更に、この中間層3の周囲を被覆
するようにして、ステンレス鋼からなる表面層4を形成
する。
芯材2の周囲を被覆するようにして、銅(Cu)若しく
はアルミニウム(Affl)又はそれらの合金からなる
中間層3を形成する。更に、この中間層3の周囲を被覆
するようにして、ステンレス鋼からなる表面層4を形成
する。
この表面層4の被覆率は十分な耐雷性効果を得るために
、断面面積率で約15%以上であることが好ましい、な
お、芯線2の鋼種は耐雷性電線としての所要強度を考慮
して選択すればよい。
、断面面積率で約15%以上であることが好ましい、な
お、芯線2の鋼種は耐雷性電線としての所要強度を考慮
して選択すればよい。
この素線1を、例えば、7本づつ撚り合わされて耐雷性
電線が構成される。
電線が構成される。
而して、表面層4のステンレス鋼は耐食性が優れている
から、素線1の腐食を防止すると共に、耐雷性層として
も機能する。
から、素線1の腐食を防止すると共に、耐雷性層として
も機能する。
架空送電系統のグランドワイヤに落雷があった場合には
、グランドワイヤの素線はその周面近傍にて温度が上昇
する。そして、落雷が大きくなると、素線周面の温度が
著しく上昇し、周面側が高く、内部側71(低くなるよ
うな温度勾配が急峻になる。その結果、素線の周面部分
にて素線の一部が溶融し、更に温度が高くなると、周面
部分にて素線の一部が蒸発してしまう。このように、素
線の周面部分の溶融又は蒸発が発生することにより、素
線の切断が生じてしまう。
、グランドワイヤの素線はその周面近傍にて温度が上昇
する。そして、落雷が大きくなると、素線周面の温度が
著しく上昇し、周面側が高く、内部側71(低くなるよ
うな温度勾配が急峻になる。その結果、素線の周面部分
にて素線の一部が溶融し、更に温度が高くなると、周面
部分にて素線の一部が蒸発してしまう。このように、素
線の周面部分の溶融又は蒸発が発生することにより、素
線の切断が生じてしまう。
従って、落雷による耐雷性電線の素線の溶断を防止する
ためには、落雷により温度が高くなる周面近傍の領域を
融点が高く耐溶断特性が優れているステンレス鋼で形成
すればよい。つまり、素線の周面側の表面層4をステン
レス鋼が占め、素線の中心側の中間層3を導電性が高い
Cu、Cu合金、Affl又はA1合金が占めるように
素線を構成することにより、グランドワイヤとしての電
気的特性が優れていると共に、落雷による溶断に対する
耐性が優れた耐雷性電線が得られる。
ためには、落雷により温度が高くなる周面近傍の領域を
融点が高く耐溶断特性が優れているステンレス鋼で形成
すればよい。つまり、素線の周面側の表面層4をステン
レス鋼が占め、素線の中心側の中間層3を導電性が高い
Cu、Cu合金、Affl又はA1合金が占めるように
素線を構成することにより、グランドワイヤとしての電
気的特性が優れていると共に、落雷による溶断に対する
耐性が優れた耐雷性電線が得られる。
而して、素線の表面側のステンレス鋼と中心側のCu、
AJ又はこれらの合金を単に組み合わせただけでは素線
の強度が不足する。つまり、ステンレス鋼と、Cu、A
J又はこれらの合金とからなる2N構造の素線において
は、所要の強度はステンレス鋼が担うことになる。従っ
て、強度を高めるために、ステンレス鋼部分の断面面積
比率を上げるか、又はステンレス鋼の加工度を大きくす
る必要がある。
AJ又はこれらの合金を単に組み合わせただけでは素線
の強度が不足する。つまり、ステンレス鋼と、Cu、A
J又はこれらの合金とからなる2N構造の素線において
は、所要の強度はステンレス鋼が担うことになる。従っ
て、強度を高めるために、ステンレス鋼部分の断面面積
比率を上げるか、又はステンレス鋼の加工度を大きくす
る必要がある。
しかしながら、前者の場合には、被覆するステンレス鋼
部分の厚さが厚くなるため、その製造が困難である。即
ち、製造に際し、ロールフォーミング機により、ステン
レス鋼テープをパイプ状に連続的に成形し、これをCu
線等に被覆するときに、厚いステンレス鋼テープを使用
する必要があり、このためその成形性が悪いという問題
点がある。
部分の厚さが厚くなるため、その製造が困難である。即
ち、製造に際し、ロールフォーミング機により、ステン
レス鋼テープをパイプ状に連続的に成形し、これをCu
線等に被覆するときに、厚いステンレス鋼テープを使用
する必要があり、このためその成形性が悪いという問題
点がある。
また、ロールフォーミンク後の伸線加工においては、ス
テンレス鋼部分が厚いと、そのステンレス鋼とAη等と
の間の界面に圧力が印加されにくくなるため、界面の正
常な接合を得にくい。このため、ステンレス鋼部分の断
面面積比率を上げることには限界がある。
テンレス鋼部分が厚いと、そのステンレス鋼とAη等と
の間の界面に圧力が印加されにくくなるため、界面の正
常な接合を得にくい。このため、ステンレス鋼部分の断
面面積比率を上げることには限界がある。
一方、後者のように、ステンレス鋼の加工度を大きくと
って素線の強度を出そうとすると、所要加工度は70%
を超えてしまうため、ステンレス鋼部分が極めて硬くな
り、電線素線として必要な靭性が不足する。このため、
撚線加工等の作業性が劣化したり、架線中の振動等によ
り容易に破断してしまう虞れがある。
って素線の強度を出そうとすると、所要加工度は70%
を超えてしまうため、ステンレス鋼部分が極めて硬くな
り、電線素線として必要な靭性が不足する。このため、
撚線加工等の作業性が劣化したり、架線中の振動等によ
り容易に破断してしまう虞れがある。
そこで、本発明においては、素線1の中心に芯材2とし
て鋼線を配置する。この鋼線芯材2は所要の強度を具有
するようにその鋼種を選定すればよい。
て鋼線を配置する。この鋼線芯材2は所要の強度を具有
するようにその鋼種を選定すればよい。
鋼線芯材2が素線1の強度を担う結果、ステンレス鋼表
面層4は耐雷性の観点のみからその被覆率を決定するこ
とができる。本願発明者等の研究結果によると、ステン
レス鋼表面層4は断面面積比率が15%の場合に十分な
耐雷性を示し、ステンレス鋼表面層4の被覆率が15%
を超えて厚くなっても、その耐雷性効果の顕著な増加は
なく、被覆率15%の場合と同等である。従って、表面
層4の被覆率は断面面積比率で約15%又はその近傍の
値に設定することが好ましい。
面層4は耐雷性の観点のみからその被覆率を決定するこ
とができる。本願発明者等の研究結果によると、ステン
レス鋼表面層4は断面面積比率が15%の場合に十分な
耐雷性を示し、ステンレス鋼表面層4の被覆率が15%
を超えて厚くなっても、その耐雷性効果の顕著な増加は
なく、被覆率15%の場合と同等である。従って、表面
層4の被覆率は断面面積比率で約15%又はその近傍の
値に設定することが好ましい。
このようにして製造された耐雷性電線は落雷に対する耐
性が高いので、落雷しやすい架空送電系統のグランドワ
イヤとして好適である。
性が高いので、落雷しやすい架空送電系統のグランドワ
イヤとして好適である。
耐雷性電線としては、前述の如く、素線1を7本撚り合
わせたものに限らないことは勿論である。
わせたものに限らないことは勿論である。
例えば、素線1を19本撚り合わせて撚線を得た後、こ
の撚線をその断面の中心に向う方向に圧縮変形させて耐
雪性電線を構成してもよい。つまり、19本の素線1を
撚り合わせて最密充填した後、ダイス又はロールを使用
して撚線を圧縮変形させることにより、素線1の断面形
状が変形し、素線1間に隙間がなく素線1が密に詰まっ
た耐雷性電線が得られる。
の撚線をその断面の中心に向う方向に圧縮変形させて耐
雪性電線を構成してもよい。つまり、19本の素線1を
撚り合わせて最密充填した後、ダイス又はロールを使用
して撚線を圧縮変形させることにより、素線1の断面形
状が変形し、素線1間に隙間がなく素線1が密に詰まっ
た耐雷性電線が得られる。
このように、圧縮変形させた耐雷性電線は、素線1同士
が接触する面頂が、素線を単に撚り合わせただけの耐雷
性電線に比して、著しく増大するため、耐雷性電線の周
面近傍にて発生した熱がその中心近傍に伝達されやすい
。従って、圧縮変形させることにより、耐電性電線の熱
放散性が向上し、耐溶断特性が更に一層向上する。
が接触する面頂が、素線を単に撚り合わせただけの耐雷
性電線に比して、著しく増大するため、耐雷性電線の周
面近傍にて発生した熱がその中心近傍に伝達されやすい
。従って、圧縮変形させることにより、耐電性電線の熱
放散性が向上し、耐溶断特性が更に一層向上する。
次に、本発明に係る耐雷性電線を実際に製造してその耐
雷特性を試験した結果について、従来の耐雷性電線の場
合と比較して説明する。
雷特性を試験した結果について、従来の耐雷性電線の場
合と比較して説明する。
先ず、45%lAC3の導電率を有するアルミニウムク
ラツド鋼線(45AC)(直径6關)を、外径が8II
II11、肉厚が0.31のステンレス鋼製パイプ中に
挿入して複合材ワイヤーロッドを製作した。
ラツド鋼線(45AC)(直径6關)を、外径が8II
II11、肉厚が0.31のステンレス鋼製パイプ中に
挿入して複合材ワイヤーロッドを製作した。
なお、パイプ内面及びアルミニウムクラツド鋼線の表面
はブラシで研磨した。その後、この複合材ワイヤーロッ
ドを伸線加工して、4.51の直径に仕上げた。一方、
比較のために、アルミニウム線を芯材としてこれにステ
ンレス鋼からなる表面層を被覆した2層構造のステンレ
ス鋼被覆アルミニウム線を用意した。
はブラシで研磨した。その後、この複合材ワイヤーロッ
ドを伸線加工して、4.51の直径に仕上げた。一方、
比較のために、アルミニウム線を芯材としてこれにステ
ンレス鋼からなる表面層を被覆した2層構造のステンレ
ス鋼被覆アルミニウム線を用意した。
この実施例及び比較例の耐雷性電線素線について、その
強度、導電率及び捻回値等の各特性を測定した結果を、
各層の被覆率及びステンレス鋼の加工度と共に、下記第
1表に示す。この実施例及び比較例の電線は全体として
の引張強さσ8及び導電率が相互に同等のものである。
強度、導電率及び捻回値等の各特性を測定した結果を、
各層の被覆率及びステンレス鋼の加工度と共に、下記第
1表に示す。この実施例及び比較例の電線は全体として
の引張強さσ8及び導電率が相互に同等のものである。
従って、ステンレス鋼部分の加工度及び引張強さ並びに
被覆率は実施例と比較例とでは異なる。
被覆率は実施例と比較例とでは異なる。
この第1表から明らかなように、40AC相当の特性(
引張強さσBが70 kg/mm2以上、導電率が40
%lAC3以上)を2層構造の比較例索線で確保するた
めにはステンレス鋼部分の加工硬化に頼る必要があり、
このため加工度を約80%と高くする必要があった。そ
の結果、比較例素線の捻回値は実施例素線のそれに比し
て約半分と低く、比較例素線は靭性面で問題がある。
引張強さσBが70 kg/mm2以上、導電率が40
%lAC3以上)を2層構造の比較例索線で確保するた
めにはステンレス鋼部分の加工硬化に頼る必要があり、
このため加工度を約80%と高くする必要があった。そ
の結果、比較例素線の捻回値は実施例素線のそれに比し
て約半分と低く、比較例素線は靭性面で問題がある。
次いで、この実施例及び比較例の素線を7本撚り合わせ
て耐雷性電線を製造し、これらの耐雷性電線に対し、第
2図に示す装置を使用して直流アーク溶断試験を実施し
た。試験電線11はその両端が耐張クランプ12により
握持されていて、この1対の耐張クランプ12は夫々碍
子13と張力計14又はターンバックル16とを介して
支持部材15.17に張架されている。
て耐雷性電線を製造し、これらの耐雷性電線に対し、第
2図に示す装置を使用して直流アーク溶断試験を実施し
た。試験電線11はその両端が耐張クランプ12により
握持されていて、この1対の耐張クランプ12は夫々碍
子13と張力計14又はターンバックル16とを介して
支持部材15.17に張架されている。
このように構成される直流アーク溶断試験装置において
は、耐張クランプ12を介して試験電線11に直流電源
(図示せず)を接続し、試験電線11の近傍に配設した
電極18にも前記直流電源を接続することにより、この
電極18と試験電線11との間に直流アークを印加して
落雷を模擬した試験を実施した。
は、耐張クランプ12を介して試験電線11に直流電源
(図示せず)を接続し、試験電線11の近傍に配設した
電極18にも前記直流電源を接続することにより、この
電極18と試験電線11との間に直流アークを印加して
落雷を模擬した試験を実施した。
試験条件は以下のとおりである。
張力;20%UTS (公称応力)
電極18と試験電線11との間のギャップ長;10u+
電極18の直径;5龍
アーク直流電流;3kA
溶断試験はこの条件で1o回行った。その結果各耐雷性
電線の7本の素線のうち、溶断した素線数を下記第2表
に示す。
電線の7本の素線のうち、溶断した素線数を下記第2表
に示す。
第2表
この第2表に示すように、10回の溶断試験における総
数70本の素線中の断線本数により耐雷性を評価した結
果、耐雷性という点に関しては、実施例及び比較例のい
ずれも表面層としてステンレス鋼を使用しているため、
優れた特性を示す。
数70本の素線中の断線本数により耐雷性を評価した結
果、耐雷性という点に関しては、実施例及び比較例のい
ずれも表面層としてステンレス鋼を使用しているため、
優れた特性を示す。
このように、実施例と比較例とは耐雷性の点で同等であ
り、素線の靭性が優れ、加工性が優れている分、本実施
例の耐雷性電線のほうが高品質であるといえる。これに
対し、従来のアルミニウム被覆鋼線を素線とする場合に
は、7本の撚線において1回の溶断試験で平均1.3本
の素線が溶断した。
り、素線の靭性が優れ、加工性が優れている分、本実施
例の耐雷性電線のほうが高品質であるといえる。これに
対し、従来のアルミニウム被覆鋼線を素線とする場合に
は、7本の撚線において1回の溶断試験で平均1.3本
の素線が溶断した。
[発明の効果]
本発明によれば、耐溶断特性が優れたステンレス鋼を表
面層とし、この表面層の内部に導電性が優れたアルミニ
ウム、銅又はそれらの合金からなる中間層を配設したか
ら、落雷を受けても素線の溶断が抑制され、落雷による
被害を軽減することができると共に、耐雷性電線として
の所望の導電性も確保することができる。しかも、本発
明においては、芯材として鋼線を使用したから、耐雷性
電線としての所望の強度はこの鋼線が受は持つ。
面層とし、この表面層の内部に導電性が優れたアルミニ
ウム、銅又はそれらの合金からなる中間層を配設したか
ら、落雷を受けても素線の溶断が抑制され、落雷による
被害を軽減することができると共に、耐雷性電線として
の所望の導電性も確保することができる。しかも、本発
明においては、芯材として鋼線を使用したから、耐雷性
電線としての所望の強度はこの鋼線が受は持つ。
このため、この鋼線がない場合に比して、ステンレス鋼
部分の加工度を低下させることができ、その結果、素線
の靭性を向上させることができる。
部分の加工度を低下させることができ、その結果、素線
の靭性を向上させることができる。
また、ステンレス鋼を厚く被覆する場合には、長尺物の
製造時に、厚い(]、、5mm厚以上)ステンレス鋼製
テープのフォーミング性及びサイジング加工性が問題と
なるが、本発明によればこのような不都合も解消される
。このように、本発明は架空送電線におけるグランドワ
イヤ用等の耐雷性電線として極めて有益である。
製造時に、厚い(]、、5mm厚以上)ステンレス鋼製
テープのフォーミング性及びサイジング加工性が問題と
なるが、本発明によればこのような不都合も解消される
。このように、本発明は架空送電線におけるグランドワ
イヤ用等の耐雷性電線として極めて有益である。
第1図は本発明の実施例に係る耐雷性電線の素線を示す
断面図、第2図は直流アーク溶断試験装置を示す模式図
である。
断面図、第2図は直流アーク溶断試験装置を示す模式図
である。
Claims (1)
- (1)複数本の素線を撚り合わせて構成される耐雷性電
線において、前記素線は鋼線からなる芯材と、素線の表
面を構成するステンレス鋼からなる表面層と、前記芯材
と表面層との間に設けられ銅、銅合金、アルミニウム及
びアルミニウム合金から選択された1種の材料で形成さ
れた中間層とを有することを特徴とする耐雷性電線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10687088A JPH01276507A (ja) | 1988-04-28 | 1988-04-28 | 耐雷性電線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10687088A JPH01276507A (ja) | 1988-04-28 | 1988-04-28 | 耐雷性電線 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01276507A true JPH01276507A (ja) | 1989-11-07 |
Family
ID=14444573
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10687088A Pending JPH01276507A (ja) | 1988-04-28 | 1988-04-28 | 耐雷性電線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01276507A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1017063A1 (fr) * | 1998-12-31 | 2000-07-05 | Alcatel | Câble de transport d'energie et/ou de télécommunications structurellement reforcé |
-
1988
- 1988-04-28 JP JP10687088A patent/JPH01276507A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1017063A1 (fr) * | 1998-12-31 | 2000-07-05 | Alcatel | Câble de transport d'energie et/ou de télécommunications structurellement reforcé |
FR2788162A1 (fr) * | 1998-12-31 | 2000-07-07 | Cit Alcatel | Cable de transport d'energie et/ou de telecommunications structurellement renforce |
US6747213B2 (en) | 1998-12-31 | 2004-06-08 | Alcatel | Structurally-reinforced cable for transporting power and/or for telecommunications |
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