JPH0558564A - エレベータの制御装置 - Google Patents

エレベータの制御装置

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JPH0558564A
JPH0558564A JP3219972A JP21997291A JPH0558564A JP H0558564 A JPH0558564 A JP H0558564A JP 3219972 A JP3219972 A JP 3219972A JP 21997291 A JP21997291 A JP 21997291A JP H0558564 A JPH0558564 A JP H0558564A
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elevator
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Shintaro Tsuji
伸太郎 辻
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特定のカード所有者しか特定階に行けないよ
うにエレベータの運転を制限し、しかもカード使用者が
戸惑うことなくエレベータ乗場の行先釦やエレベータか
ご内の行先釦を操作でき、操作性がよいこと。 【構成】 カード読取手段11により専用カードに記憶
された階床を読取り、この検出した階床に対して一時解
除指令121a〜128aを出力し、検出した階床のか
ご呼登録禁止指令101a〜108aを無効にしてエレ
ベータかご内の行先釦1a〜8aの操作によるかご呼登
録を可能にするとともに、エレベータかご内の行先登録
灯1b〜8bに一時解除階床を表示するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレベータの制御装置
に関するものであり、特に、エレベータかご内や乗場に
設けられた行先釦による呼登録動作を制御するエレベー
タの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、エレベータは不特定多数の人を対
象にし、誰でもがエレベータ乗場またはエレベータかご
内に設けた呼び釦を操作すれば、乗場呼び、またはかご
呼びが登録でき、エレベータかごを呼寄せたり、所望の
階にエレベータかごを運転できるようになっている。
【0003】しかし、建物によっては、部外者の立入り
を制限したい階床(例えば、計算機室、金庫室、情報資
料室、役員室等)が設けられることが多い。このような
使用制限を行なうために、特開昭52−44937号公
報には、上記部外者の立入りを制限したい特定階床のか
ご呼びを通常は登録できないようにしておき、エレベー
タかご内に設けたカード読取手段でカードに記憶された
内容を読取って、その内容に対応する階床のかご呼びを
自動的に登録する技術が掲載されている。しかし、この
方式は、複数の特定階床に行くことが許可されている乗
客(例えば、ビルの管理人等)は行先階毎にカードを使
分けねばならないという煩しさがある。
【0004】そこで、上記のような行先階毎にカードを
使分けねばならないという煩しさを不要にする方式とし
て、通常は特定階のかご呼びを登録できないようにして
おき、エレベータかご内に設けたカード読取手段でカー
ドに書かれた内容を読取り、それが予め決められた内容
と一致すれば、行先釦の操作によって特定階のかご呼び
を登録できるようにする技術が特開昭52−27151
号公報に掲載されている。この方式は、1枚のカードで
複数の特定階床に行くことができるため、複数の特定階
床に行くことが許可されている乗客にとっては非常に便
利な方式である。しかも、行くことのできる特定階の組
合わせを乗客毎に自由に設定することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、1枚のカード
で複数の特定階床に行くことができる上記方式の従来の
エレベータの制御装置では、行先釦を押してみるまで、
このカードでどの階のかご呼びが登録できるようになっ
ているのかわからなかった。そのため、カードの記憶内
容を変更したのにそれを失念していた場合とか、或いは
カードの記憶内容が破壊されている場合等には、行先釦
を操作してもかご呼びは登録されないので、エレベータ
の故障だと勘違いしてエレベータの保守会社に連絡した
り、適当に行先釦を押してみたりする等、不要な混乱や
操作を乗客に強いるという不具合があった。
【0006】また、エレベータホールに行先釦を設け、
この行先釦を操作することによって目的とする階の行先
呼びを登録し、エレベータかごを呼寄せるとともに、エ
レベータかごが到着すると上記登録した行先呼びをかご
呼びとして自動的に登録するエレベータの運転方式もあ
った。この運転方式では、釦操作が1回で済むという利
点のほかに、エレベータかご内が混雑しているときでも
人を掻分けてエレベータかご内の行先釦を押したり人に
頼んで押してもらうという煩しさはなかった。しかし、
このような運転方式においても、部外者の立入りを制限
する場合には、上記と同様にカードにより特定階の行先
呼びだけを登録できるようにすることが行なわれてい
た。したがって、エレベータホールに行先釦を設けた場
合にも、上記のエレベータかご内の行先釦を操作する場
合と同様の不具合が生じていた。
【0007】そこで、この発明は、特定のカード所有者
しか特定階に行けないようにエレベータの運転を制限
し、しかもカード使用者が戸惑うことなくエレベータ乗
場の行先釦やエレベータかご内の行先釦を操作できる操
作性のよいエレベータの制御装置の提供を課題とするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
エレベータの制御装置は、エレベータかご内に設けられ
た行先釦と、前記行先釦に対応した階のかご呼登録がさ
れていることを表示する行先登録灯と、特定階床のかご
呼登録を阻止するかご呼登録禁止指令を出力するサービ
ス禁止手段と、前記かご呼び、乗場呼びにエレベータか
ごを応答させるべくエレベータかごの運転を制御するか
ご制御手段と、前記エレベータかご内、エレベータホー
ル、エレベータホール近傍の出入口、建物の出入口のい
ずれかに配設され、専用カードに記録されている内容を
読取るカード読取手段と、前記カード読取手段で読取っ
た内容に対応する階床を検出し、該検出階床のかご呼登
録禁止を一時的に解除する一時解除指令を出力する一時
解除手段と、前記エレベータかご内に一時解除された行
先階を表示する行先表示手段と、前記行先釦の操作及び
前記かご呼登録禁止指令の有無に応じてかご呼登録を行
ない前記行先登録灯を点灯させるとともに、前記一時解
除指令に応じて対応する階床の前記かご呼登録禁止指令
を無効にし前記行先釦の操作によるかご呼登録を可能に
して前記行先表示手段に一時解除階床を表示させるかご
呼登録手段とを具備するものである。
【0009】請求項2の発明にかかるエレベータの制御
装置は、エレベータかご内に設けられた行先釦と、前記
行先釦に対応した階のかご呼登録がされていることを表
示する行先登録灯と、特定階床のかご呼登録を阻止する
かご呼登録禁止指令を出力するサービス禁止手段と、前
記かご呼び、乗場呼びにエレベータかごを応答させるべ
くエレベータかごの運転を制御するかご制御手段と、エ
レベータホール、エレベータホール近傍の出入口、建物
の出入口のいずれかに配設され、専用カードに記録され
ている内容を読取るカード読取手段と、前記カード読取
手段で読取った内容に対応する階床を検出し、該検出階
床のかご呼登録禁止を一時的に解除する一時解除指令を
出力するとともに、所定の無効指令により一時解除動作
を無効にする一時解除手段と、前記カード読取手段が動
作した後に所定の条件が成立することにより前記かご呼
登録禁止の一時解除動作を無効にする無効指令を出力す
る強制リセット手段と、前記エレベータかご内に一時解
除された行先階を表示する行先表示手段と、前記行先釦
の操作及び前記かご呼登録禁止指令の有無に応じてかご
呼登録を行ない前記行先登録灯を点灯させるとともに、
前記一時解除指令に応じて対応する階床の前記かご呼登
録禁止指令を無効にし前記行先釦の操作によるかご呼登
録を可能にして前記行先表示手段に一時解除階床を表示
させるかご呼登録手段とを具備するものである。
【0010】請求項3の発明にかかるエレベータの制御
装置は、エレベータホールに設けられた行先釦と、前記
行先釦に対応した階の行先呼登録がされていることを表
示する行先登録灯と、特定階床の行先呼登録を阻止する
行先呼登録禁止指令を出力するサービス禁止手段と、前
記行先呼びによりエレベータかごを呼寄せて対応する階
床のかご呼びを自動登録し、エレベータかごを応答させ
るべくエレベータかごの運転を制御するかご制御手段
と、前記エレベータホール、エレベータホール近傍の出
入口、建物の出入口のいずれかに配設され、専用カード
に記録されている内容を読取るカード読取手段と、前記
カード読取手段で読取った内容に対応する階床を検出
し、該検出階床の行先呼登録禁止を一時的に解除する一
時解除指令を出力する一時解除手段と、前記エレベータ
ホールに一時解除された行先階を表示する行先表示手段
と、前記行先釦の操作及び前記行先呼登録禁止指令の有
無に応じて行先呼登録を行ない前記行先登録灯を点灯さ
せるとともに、前記一時解除指令に応じて対応する階床
の前記行先呼登録禁止指令を無効にし前記行先釦の操作
による行先呼登録を可能にして前記行先表示手段に一時
解除階床を表示させる行先呼登録手段とを具備するもの
である。
【0011】
【作用】請求項1の発明のエレベータの制御装置におい
ては、カード読取手段により専用カードに記憶された階
床を読取り、この検出した階床に対して一時解除指令を
出力し、検出した階床のかご呼登録禁止指令を無効にし
てエレベータかご内の行先釦の操作によるかご呼登録を
可能にするとともに、エレベータかご内の行先表示手段
に一時解除階床を表示するものであるから、専用カード
使用者は該カードの記憶内容を読取らせることにより該
カードでかご呼びが登録可能になる階床を知ることがで
き、戸惑うことなくエレベータかご内の所望の行先釦を
操作することができる。
【0012】請求項2の発明のエレベータの制御装置に
おいては、カード読取手段により専用カードに記憶され
た階床を読取り、この検出した階床に対して一時解除指
令を出力し、検出した階床のかご呼登録禁止指令を無効
にしてエレベータかご内の行先釦の操作によるかご呼登
録を可能にするとともに、エレベータかご内の行先表示
手段に一時解除階床を表示し、しかもカード読取手段の
動作後に専用カードの乗客がエレベータを使用しないと
判断した場合には前記一時解除指令を無効にするもので
あるから、専用カード使用者は該カードの記憶内容を読
取らせることにより該カードでかご呼びが登録可能にな
る階床を知ることができ、戸惑うことなくエレベータか
ご内の所望の行先釦を操作することができるだけでな
く、カード読取手段の動作後に専用カードの乗客がエレ
ベータを使用しなかったときでも部外者の特定階床への
立入を制限できる。
【0013】請求項3の発明のエレベータの制御装置に
おいては、カード読取手段により専用カードに記憶され
た階床を読取り、この検出した階床に対して一時解除指
令を出力し、検出した階床の行先呼登録禁止指令を無効
にしてエレベータ乗場の行先釦の操作による行先呼登録
を可能にするとともに、エレベータ乗場の行先表示手段
に一時解除階床を表示するものであるから、専用カード
使用者は該カードの記憶内容を読取らせることにより該
カードで行先呼びが登録可能になる階床を知ることがで
き、戸惑うことなくエレベータ乗場の所望の行先釦を操
作することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の各実施例について説明する。
【0015】〈第一実施例〉図1から図3を用いて第一
実施例を説明する。図1は本発明の第一実施例であるエ
レベータの制御装置の全体構成を示すブロック図であ
る。
【0016】図において、1a〜8aは1階から8階行
きのかご呼びを各々登録するための行先釦、1b〜8b
は1階から8階の行先釦1a〜8aに組込まれて設けら
れ、かご呼びが登録されていることを表示する1階から
8階の行先登録灯、1c〜8cは1階から8階の行先釦
1a〜8aを操作したときだけ各々「H」となる1階か
ら8階の行先釦操作信号、9はエレベータかご内に設け
られたかご制御盤であり、このかご制御盤9に1階から
8階の行先釦1a〜8a及び行先登録灯1b〜8bが各
々配設されている。なお、1階から8階の行先登録灯1
b〜8bはかご呼びの登録禁止を一時的に解除している
階床(一時解除階床)を表示する行先表示手段としても
使用される。
【0017】10は周知のサービス禁止手段であり、交
通の閑散な時間帯(例えば、20:00〜6:00)に
なると1階から8階のかご呼びの登録を禁止するため
に、1階から8階のかご呼登録禁止指令101a〜10
8aを各々「H」にして出力する。11はエレベータか
ご内のかご制御盤9の近くに設けられ、専用カードに記
録されている内容を読取る周知のカード読取手段であ
り、読取信号11aを出力する。12は一時解除手段で
あり、読取信号11aの内容から対応する階床を検出
し、その読取時点から所定時間(例えば、5秒間)だけ
1階から8階の一時解除指令121a〜128aを各々
「H」にして出力する。なお、読取信号11aの内容に
含まれていない階床に対する一時解除指令は全て「L」
にして出力する。
【0018】13はかご呼登録手段であり、1階から8
階の行先釦操作信号1c〜8c、かご呼登録禁止指令1
01a〜108a、及び一時解除指令121a〜128
aに応じて各々かご呼びを登録し、エレベータかごの到
着によりかご呼びの登録を解消する。更に、このかご呼
登録手段13は、かご呼びの登録状態や1階から8階の
一時解除指令121a〜128aに応じて1階から8階
の行先登録灯1b〜8bの点灯を制御する。131a〜
138aは1階から8階のかご呼登録信号であり、かご
呼びが登録されているときは「H」、解消されていると
きは「L」となる。131b〜138bは1階から8階
の行先登録灯点灯指令であり、1階から8階の行先登録
灯1b〜8bを点灯させるときは「H」、消灯させると
きは「L」となる。
【0019】14はかご制御手段であり、乗場呼登録手
段(図示せず)により登録された乗場呼びやかご呼登録
手段13により登録されたかご呼びに応じてエレベータ
かごを運行し、エレベータかごを各呼びに応答させるも
のである。141a〜148aは1階から8階のかご位
置信号であり、各々エレベータかごが1階から8階にい
るときに「L」となる。15はエレベータかごの状態
(停止中/走行中、戸開/戸閉状態、かご呼びの有無
等)を表わすかご状態信号である。
【0020】図2は本発明の第一実施例であるエレベー
タの制御装置の4階用のかご呼登録手段を示す回路図で
あり、図1のかご呼登録手段13のうちの4階用のかご
呼登録回路である。なお、他の階のかご呼登録回路も同
様に構成されている。
【0021】図において、16は周期的なパルス信号1
6a(例えば、0.5秒間「H」、0.5秒間「L」)
を出力する周知の周期パルス発生器、17はNOTゲー
ト、18,19はORゲート、20,21はANDゲー
ト、22はS点に「H」の信号が入力されるとそれを記
憶して出力し、R点に「H」の信号が入力されるとS点
に「H」の信号が入力されていてもその記憶内容を
「L」にリセットするフリップフロップからなる記憶素
子である。
【0022】図3は本発明の第一実施例であるエレベー
タの制御装置の一時解除手段を示す回路図であり、図1
の一時解除手段12の回路である。
【0023】図において、23はカード読取手段9から
入力した読取信号11aの内容を一時的に記憶し、その
記憶内容23aを出力する記憶回路であり、R点の入力
信号が「L」のときに限りI点からの入力信号を新たに
記憶し、R点の入力信号が「H」から「L」に変化した
ときにその内容をクリアするものである。24は階床識
別回路であり、記憶内容23aに含まれる階床データを
抽出して階床毎の信号である1階から8階の階床検出信
号241a〜248aに変換する。なお、この1階から
8階の階床検出信号241a〜248aのうち、記憶内
容23aに含まれている階床に対応する階床検出信号は
「H」となり、含まれていない階床に対応する階床検出
信号は全て「L」となる。251〜258は1階から8
階用の演算回路であり、254は4階用の一時解除指令
124aを作成する演算回路である。26はI点の入力
信号が「L」のときはO点の出力信号を「L」で出力
し、I点の入力信号が「L」から「H」に変化したとき
に時限の計数を開始するとともにO点の出力信号を
「H」で出力し、I点の入力信号が「H」の状態が所定
時間(=5秒)継続するとI点の入力信号が「H」であ
っても、O点の出力信号を「L」にして出力するタイ
マ、27はORゲートである。なお、1階から3階用の
演算回路251〜253、及び5階から8階用の演算回
路255〜258も4階用の演算回路254と同様に構
成されている。
【0024】次に、本実施例のエレベータの制御装置の
動作について説明する。まず、交通の閑散な時間帯以外
の時間帯(例えば、6:00〜20:00)におけるか
ご呼登録手段13の動作について説明する。なお、エレ
ベータかごは1階にいて、このエレベータかご内の乗客
が4階の行先釦4aを操作した場合について述べる。
【0025】図2の4階用のかご呼登録回路において、
上記閑散時間帯以外の時間帯は4階のかご呼登録禁止指
令104aは「L」であるので、NOTゲート17の出
力は「H」であり、更に、ORゲート18の出力も
「H」となっている。したがって、行先釦4aを操作し
行先釦操作信号4cが「H」となったとき、ANDゲー
ト20の出力も「H」となり、記憶素子22の記憶内容
は「H」となる。これにより、4階のかご呼びが登録さ
れ、かご呼登録信号134aは「H」と出力される。ま
た、ORゲート19を介して行先登録灯点灯指令134
bも「H」と出力され、4階の行先登録灯4bが点灯す
る。
【0026】この後、エレベータかごが4階のかご呼登
録信号134aに応答するために1階を出発し、4階に
停止決定をすると4階のかご位置信号144aは「L」
から「H」となるため、記憶素子22の記憶内容は
「L」にリセットされる。これにより、4階のかご呼び
の登録が解消され、かご呼登録信号134aは「H」か
ら「L」となる。同時に、行先登録灯点灯指令134b
も「L」となり、4階の行先登録灯4bは消灯する。上
記の一連の動作が通常の場合のかご呼びの登録・解消動
作である。
【0027】次に、交通の閑散な時間帯(例えば、2
0:00〜6:00)におけるかご呼登録手段13の動
作について説明する。なお、この時間帯は4階から6階
のかご呼びが全て登録禁止となっているものとする。こ
のような状況下において、1階にいるエレベータかごに
乗客が乗込んで4階の行先釦4aを操作した場合につい
て述べる。
【0028】図2の4階用のかご呼登録回路において、
上記閑散時間帯は4階のかご呼登録禁止指令104aは
「H」であるので、NOTゲート17の出力は「L」で
あり、また一時解除指令124aも「L」であるので、
ORゲート18の出力も「L」となっている。したがっ
て、行先釦4aを操作し行先釦操作信号4cが「H」と
なっても、ANDゲート20の出力は「H」にならず、
記憶素子22の記憶内容は「L」のままである。即ち、
上記閑散時間帯は4階のかご呼びは登録できない。
【0029】ところが、4階と5階のかご呼びの登録を
許可する専用カードを持った乗客がエレベータかご内の
カード読取手段11に該専用カードを入れたとする。こ
のとき、図3の回路において、一時解除手段12は読取
信号11aの内容を記憶回路23に一時的に記憶すると
ともに、階床識別回路24により記憶内容23aの中か
ら対応する階床(4階と5階)を検出し、4階と5階の
階床検出信号244a,245aを「L」から「H」に
して出力する。そして、4階用の演算回路254では、
タイマ26により4階の一時解除指令124aが「H」
で出力される。同様に、5階用の演算回路255により
5階の一時解除指令125aも「H」で出力される。他
の階床の一時解除指令はいずれも「L」で出力される。
【0030】また、図2の4階用のかご呼登録回路にお
いて、ANDゲート21の出力信号はパルス信号16a
に応じて「H」と「L」とを繰返すことになるので、O
Rゲート19の出力である行先登録灯点灯指令134b
も「H」と「L」とを繰返し、4階の行先登録灯4bは
点滅を開始する。同様にして、5階の行先登録灯5bも
点滅を開始する。こうして、乗客に4階または5階に行
けること、及びかご呼登録の受付期間中であることを報
せる。
【0031】4階と5階の行先登録灯4b,5bが点滅
している間に、上記専用カードの乗客が4階の行先釦4
aを操作し、行先釦操作信号4cが「H」になると、一
時解除指令124aが「H」で、ORゲート18の出力
も「H」となっているので、ANDゲート20の出力も
「H」となり、記憶素子22の記憶内容は「H」とな
る。これにより、4階のかご呼びが登録され、かご呼登
録信号134aは「H」と出力される。また、ORゲー
ト19を介して行先登録灯点灯指令134bも「H」と
出力されるため、4階の行先登録灯4bは点滅から点灯
に変わり、かご呼びが登録されたことを上記専用カード
の乗客に報せる。
【0032】一方、図3の一時解除手段12において、
4階の一時解除指令124aが「H」になってから5秒
を経過すると、タイマ26により再び4階の一時解除指
令124aが「L」になる。同様にして、5階の一時解
除指令125aが「H」になってから5秒を経過する
と、5階の一時解除指令125aも「L」になり、5階
の行先登録灯5bは点滅から点灯に変わる。これ以後、
5階の行先釦5aを操作しても5階のかご呼びを登録で
きないことは前述の通りである。なお、4階と5階の一
時解除指令124a,125aが共に「H」から「L」
になったとき、ORゲート27の出力も「H」から
「L」になるので、記憶回路23に記憶されている読取
信号11aの内容はクリアされ、結局4階と5階の階床
検出信号244a,245aは再び「L」に設定され
る。
【0033】こうして、特定階のかご呼び登録を許可す
る専用カードを持った乗客がエレベータかご内のカード
読取手段11に専用カードを入れた場合は、その許可さ
れた特定階の行先登録灯を点滅させて、かご呼びを登録
できる階と登録可能期間を乗客に知らせるようにしたの
で、乗客は戸惑うことなくエレベータかご内の行先釦を
操作することができる。
【0034】このように、本実施例のエレベータの制御
装置は、エレベータかご内のかご制御盤9に設けられた
1階から8階の行先釦1a〜8aと、前記各行先釦1a
〜8aに内蔵され、前記1階から8階の行先釦1a〜8
aに対応した階のかご呼登録がされていることを表示す
る1階から8階の行先登録灯1b〜8bと、特定階床の
かご呼登録を阻止するかご呼登録禁止指令101a〜1
08aを出力する周知のサービス禁止手段10と、前記
かご呼び、乗場呼びにエレベータかごを応答させるべく
エレベータかごの運転を制御するかご制御手段14と、
前記エレベータかご内のかご制御盤9の近くに設けら
れ、専用カードに記録されている内容を読取る周知のカ
ード読取手段11と、前記カード読取手段11で読取っ
た内容に対応する階床を検出し、該検出階床のかご呼登
録禁止を一時的に解除する一時解除指令121a〜12
8aを出力する一時解除手段12と、前記エレベータか
ご内に一時解除された行先階を表示する行先表示手段で
ある行先登録灯1b〜8bと、前記行先釦1a〜8aの
操作及び前記かご呼登録禁止指令101a〜108aの
有無に応じてかご呼登録を行ない前記行先登録灯1b〜
8bを点灯させるとともに、前記一時解除指令121a
〜128aに応じて対応する階床の前記かご呼登録禁止
指令101a〜108aを無効にし前記行先釦1a〜8
aの操作によるかご呼登録を可能にして前記行先登録灯
1b〜8b(行先表示手段)に一時解除階床を表示させ
るかご呼登録手段13とを備えている。
【0035】即ち、本実施例のエレベータの制御装置
は、カード読取手段11により専用カードに記憶された
階床を読取り、この検出した階床に対して一時解除指令
121a〜128aを出力し、検出した階床のかご呼登
録禁止指令101a〜108aを無効にしてエレベータ
かご内の行先釦1a〜8aの操作によるかご呼登録を可
能にするとともに、エレベータかご内の行先登録灯1b
〜8b(行先表示手段)に一時解除階床を表示するもの
である。
【0036】したがって、専用カード使用者は該カード
の記憶内容をカード読取手段11に読取らせることによ
り該カードでかご呼びが登録可能になる階床を知ること
ができ、戸惑うことなくエレベータかご内の所望の行先
釦1a〜8aを操作することができるので、特定のカー
ド所有者しか特定階に行けないようにエレベータの運転
を制限でき、しかもカード使用者にとって操作性のよい
エレベータの制御装置となる。
【0037】なお、上記第一実施例では、カード読取手
段11をエレベータかご内に設け、そのカード読取手段
11が専用カードの内容を読取った時点で一時解除指令
121a〜128aを「H」に設定し、それから所定時
間(=5秒)を経過すると、一時解除指令121a〜1
28aを「L」にリセットするようにした。一時解除指
令121a〜128aの設定時間をこのようにしたの
は、エレベータかご内のカード読取手段11に専用カー
ドを読取らせたときは、既にカード使用者は他に乗客が
いないことを確認済みであり、目的とする行先釦を操作
できる体勢が整っていると予想できるからである。
【0038】また、上記第一実施例では、カード読取手
段11をエレベータかご内に設けたが、カード読取手段
11を設ける場所はエレベータかご内に限定されるもの
ではない。例えば、エレベータホール、エレベータホー
ル近くの出入口、または建物の出入口等のようにエレベ
ータかごの外部に設置する場合にも適用できる。また、
複数の階床にカード読取手段11を設置する場合にも当
然適用できる。
【0039】ところで、上記のようにカード読取手段1
1をエレベータかごの外部に設けた場合には、一時解除
指令121a〜128aを「H」にしておく時間が問題
となる。例えば、専用カードの内容を読取った時点で一
時解除指令121a〜128aを「H」にするようにす
ると、専用カードを持った乗客はまだエレベータかごに
乗込む前であるし、エレベータかご内に乗客が残ってい
ることも充分考えられるので、特定階へ行ける乗客を限
定するという本来の目的を達成できなくなるからであ
る。したがって、これらを総合的に勘案して一時解除指
令121a〜128aを「H」にする設定時間を決定す
る必要がある。
【0040】〈第二実施例〉上記の問題点を解決するに
は、エレベータかごがカード読取手段11の設置階に到
着して戸開し、乗客がエレベータかご内に乗込んだ時点
から一時解除指令121a〜128aを「H」にすれば
よい。この実施例を図1から図4を用いて第二実施例と
して説明する。
【0041】図4は本発明の第二実施例であるエレベー
タの制御装置の一時解除手段の4階用の演算回路を示す
回路図であり、図3の一時解除手段12の回路中の4階
用の演算回路254に相当する回路図である。
【0042】図において、141aはエレベータかごが
1階にいるときに「H」となる1階のかご位置信号、1
5aはエレベータかごが停止しているときに「H」とな
る停止中信号、15bはエレベータかごの戸が開いてい
るときに「H」となる戸開中信号、15cはかご呼びが
1つも登録されていないときに「H」となるかご呼無信
号、15dはエレベータかごが乗場呼びに応答したとき
停止決定してから戸開し再び戸閉完了するまでの間
「H」となる乗場呼応答信号、27はANDゲートであ
る。なお、図3中の1階から8階用の演算回路251〜
258は図4の4階用の演算回路254と同様に構成さ
れている。
【0043】次に、本実施例のエレベータの制御装置の
動作について説明する。1階のエレベータホールにおい
て、エレベータかごの外部に設けたカード読取手段11
に4階行き用の専用カードを読取らせたとする。そし
て、エレベータかごを呼寄せるために乗場釦を操作して
乗場呼びを登録したとする。この場合、一時解除手段1
2の階床識別回路24により4階の階床検出信号244
aが「L」から「H」になる。しかし、エレベータかご
は3階に下り方向で停止中であるとすると、1階のかご
位置信号141aは「L」であり、図4のANDゲート
27の出力も「L」となるので、結局タイマ26の出力
である一時解除指令124aも「L」のままとなる。な
お、この状態では4階のかご呼びはまだ登録されていな
い。
【0044】この後、エレベータかごが1階の乗場呼び
に応答して1階に到着すると、かご位置信号141aと
乗場呼応答信号15dは「H」となり、停止すると停止
中信号15aが「H」となり、更に戸開を開始すると戸
開中信号15bも「H」となる。また、エレベータかご
が1階に到着したとき他の階にかご呼びが1つも登録さ
れてなければ、かご呼無信号15cは「H」である。し
たがって、図4のANDゲート27の出力が「H」とな
り、ここで初めてタイマ26により4階の一時解除指令
124aが「H」で出力され、4階の行先登録灯4bが
点滅を開始し、4階のかご呼登録が可能になる。
【0045】こうして、かご位置やかご状態(停止中/
走行中、戸開/戸閉状態、かご呼びの有無、乗場呼び応
答の有無等)を考慮して一時解除指令121a〜128
aの「H/L」のタイミングと期間を決めるようにした
ので、特定乗客以外は特定階へ行かせないというかご呼
登録制限機能をより確実に果すことができる。
【0046】なお、上記第二実施例では、エレベータか
ごが1階に到着して戸を開いても他の階にかご呼びが登
録されていれば、エレベータかご内に乗客がいるという
ことで4階の一時解除指令124aが「H」にならない
ようにした(この場合、エレベータかごが他階のかご呼
びに全て応答し終って1階に戻って来て初めて4階の一
時解除指令124aが「H」になる)。また、エレベー
タかごが戸開開始し初めて一時解除指令124aが
「H」になるようにした。しかし、必しもこのようなか
ご状態に関する厳しい条件を全て満足しなければ、特定
客以外を特定階へ行かせないという目的を全く達成でき
ないわけではない。「少なくとも、その設置階にエレベ
ータかごが到着するまでは一時解除指令121a〜12
8aを「H」にしない。」、言換えれば、「エレベータ
かごがその設置階に到着すると一時解除指令121a〜
128aを「H」にする。」程度に条件を緩和しても、
十分にかご呼登録制限に対する効果を得ることができ
る。
【0047】ところで、上記第二実施例のようにエレベ
ータかごの外部(例えば、エレベータホール内)にカー
ド読取手段11を設けたものにおいては、乗客が専用カ
ードの内容を読取らせた後、別の用事を思い出して乗場
呼びを登録せずに、エレベータホールから出て行ってし
まう場合や、乗場呼びを登録したがエレベータかごがな
かなか来ないので、エレベータホールから出て行ってし
まう場合のように、かご呼びの登録禁止の一時解除動作
が無駄になってしまうことが考えられる。このような無
駄な操作は、後からエレベータかごを呼寄せた無関係な
乗客に対して特定階のかご呼登録を有効にしてしまう虞
れがあり、特定乗客以外は特定階へ行かせないというか
ご呼登録制限機能を発揮できないという問題を引起こ
す。これを解決するために、下記のような各種の方策を
適宜採ることができる。
【0048】第1の対策として、カード読取手段11が
動作(専用カードの内容を読取った時点)してから所定
時間(カード読取手段11を設けた場所と乗場釦との所
用時間、及びエレベータかごを呼寄せるのに必要な待時
間を考慮して、例えば、1分というように適宜決めれば
よい。)を経過すると、強制的に記憶回路23の記憶内
容をクリアし、エレベータかごがカード読取手段11の
設置階に到着しても一時解除指令121a〜128aが
「H」にならないようにする。
【0049】第2の対策として、カード読取手段11が
動作してから所定時間(カード読取手段11とエレベー
タホールとの距離に応じて設定するもので、例えば20
秒)内に乗場呼びが登録されなければ、直ちに記憶回路
23の記憶内容をクリアし、一時解除動作を無効にす
る。
【0050】第3の対策として、カード読取手段11が
動作してから上記の所定時間内に乗場呼びが登録された
場合、この乗場呼登録から第2の所定時間(エレベータ
かごがこの乗場呼びに応答するのに十分な時間、例えば
3分)を経過してもエレベータかごが到着しなければ、
直ちに記憶回路23の記憶内容をクリアし、一時解除動
作を無効にする。
【0051】第4の対策として、エレベータホールに待
客検出手段(例えば、天井に設けたテレビカメラの映像
を分析して待客の有無を検出できる手段)を設置する。
そして、カード読取手段11が動作してから所定時間
(カード読取手段11とエレベータホールとの距離に応
じて設定するもので、例えば20秒)内に上記待客検出
手段が待客を検出しなければ、直ちに記憶回路23の記
憶内容をクリアし、一時解除動作を無効にする。
【0052】第5の対策として、上記第4の対策でカー
ド読取手段11が動作してから所定時間内に上記待客検
出手段が待客を検出したとしても、その待客がエレベー
タホールから出ていったことを検出すると、直ちに記憶
回路23の記憶内容をクリアし、一時解除動作を無効に
する。
【0053】〈第三実施例〉エレベータかごの外部にカ
ード読取手段11を設けた場合に起り得る問題を解決す
る上記第1の対策について、図5及び図6を用いて第三
実施例として詳細に説明する。
【0054】図5は本発明の第三実施例であるエレベー
タの制御装置の全体構成を示すブロック図である。図
中、第一及び第二実施例と同一符号及び記号は第一及び
第二実施例の構成部分と同一または相当する構成部分を
示す。
【0055】図において、28は強制リセット手段、2
8aは一時解除動作が可能な期間を表す一時解除有効信
号であり、専用カードの内容を読取った時点からの経過
時間が所定時間(=1分)未満のとき「H」に設定さ
れ、上記経過時間が上記所定時間以上になると「L」に
リセットされる。
【0056】図6は本発明の第三実施例であるエレベー
タの制御装置の一時解除手段及び強制リセット手段を示
す回路図であり、図5中の一時解除手段12と強制リセ
ット手段28の回路図である。
【0057】図において、29はORゲート、30はタ
イマ26と同じ機能を持つタイマであり、I点の入力信
号が「L」のときはO点の出力信号を「L」で出力し、
I点の入力信号が「L」から「H」に変化したときに時
限の計数を開始するとともにO点の出力信号を「H」で
出力し、I点の入力信号が「H」の状態が所定時間(=
1分)継続するとI点の入力信号が「H」であっても、
O点の出力信号を「L」にして出力する。なお、図6中
の1階から8階用の演算回路251〜258は図4の4
階用の演算回路254と同様に構成されている。また、
記憶回路23は一時的に記憶した内容(I点から入力し
たデータ)をクリアするための2つの入力端子R1,R
2を有しており、R1点とR2点の入力信号がいずれも
「L」のときに限りI点からの入力信号を新たに記憶
し、R1点またはR2点の入力信号のいずれかが「H」
から「L」に変化したときにその内容をクリアするもの
である。
【0058】次に、本実施例のエレベータの制御装置の
動作について説明する。1階のエレベータホールにおい
て、専用カードを持つ乗客がエレベータホールに設けた
カード読取手段11に4階行き用の専用カードを読取ら
せたとする。すると、図6の一時解除手段12の階床識
別回路24により4階の階床検出信号244aが「L」
から「H」になる。このとき、エレベータかごは3階で
戸閉状態のまま停止中であるとすると、上記第二実施例
の場合と同様に、一時解除指令124aは「L」のまま
となる。この状態では4階のかご呼びはまだ登録できな
い。一方、4階の階床検出信号244aが「L」から
「H」になったとき、強制リセット手段28のORゲー
ト29の出力も「L」から「H」になり、タイマ30の
経過時間の計数が開始されると同時に、一時解除有効信
号28aは「H」に設定される。
【0059】この後、上記専用カードの乗客が1階の乗
場釦を操作せずにエレベータホールから出ていったとす
る。この場合、1階の乗場呼びが登録されないのでエレ
ベータかごは3階に停止したままとなる。このような状
態が1分続くと、タイマ30の出力信号、即ち一時解除
有効信号28aは「H」から「L」になる。したがっ
て、記憶回路23のR2点の入力信号が「H」から
「L」になるため、記憶回路23に記憶されている読取
信号11aの内容はクリアされ、結局4階の階床信号2
44aは再び「L」に設定される。それ故、この後に他
の一般乗客が1階の乗場呼びを登録してエレベータかご
を呼寄せても、既に記憶回路23の記憶内容はクリアさ
れ、4階の階床信号244aは「L」になっているの
で、上記一般乗客によって4階のかご呼びが登録される
心配はない。
【0060】こうして、専用カードの内容を読取った時
点から十分長い時間を経過すると、一時解除手段12の
記憶回路23の内容を強制的にクリアするようにしたの
で、専用カードの乗客が乗場呼びを登録せずにエレベー
タホールから出て行ってしまっても、一般乗客による特
定階のかご呼び登録を防止することができる。また、カ
ード読取手段11をエレベータホールの出入口や建物の
出入口等の乗場釦から或る程度離れた場所に設置した場
合にも効果がある。
【0061】ところで、上記第三実施例では、エレベー
タかごが1階に到着して4階の一時解除指令124aを
「H」で出力した直後に一時解除有効信号28aが
「H」から「L」になったとき、4階の一時解除指令1
24aも直ちに「L」にリセットするようにしたが、必
ずしも強制リセット手段による無効指令を優先する必要
はない。一時解除指令を一旦「H」で出力した後に一時
解除有効信号28aが「H」から「L」になっても、そ
のまま一時解除指令を「H」のまま保持するようにして
もよい。
【0062】〈第四実施例〉エレベータかごの外部にカ
ード読取手段11を設けた場合に起り得る問題を解決す
る上記第2及び第3の対策について、図5から図7を用
いて第四実施例として詳細に説明する。なお、図5及び
図6は上記第三実施例と共通である。
【0063】図7は本発明の第四実施例であるエレベー
タの制御装置の強制リセット手段を示す回路図であり、
図6の強制リセット手段28に相当する。
【0064】図において、31はタイマ26と同じ機能
を持つタイマで、時限が3分と設定されている。32,
33はANDゲート、34はORゲート、35はNOT
ゲート、361aは1階の上り呼びが登録されていると
き「H」となる1階上り呼信号である。なお、タイマ3
0は時限が20秒に設定されている。
【0065】次に、本実施例のエレベータの制御装置の
動作について説明する。1階のエレベータホールにおい
て、専用カードを持つ乗客がエレベータホールに設けた
カード読取手段11に4階行き用の専用カードを読取ら
せたとする。すると、図6の一時解除手段12の階床識
別回路24により4階の階床検出信号244aが「L」
から「H」になる。このとき、エレベータかごは3階で
戸閉状態のまま停止中であるとすると、上記第二実施例
の場合と同様に、一時解除指令124aは「L」のまま
となる。この状態では4階のかご呼びはまだ登録できな
い。一方、図7の1階上り呼信号361aは「L」であ
るので、NOTゲート35の出力は「H」になってい
る。したがって、4階の階床検出信号244aが「L」
から「H」になったとき、図7の強制リセット手段28
のORゲート29の出力も「L」から「H」になり、更
にANDゲート33の出力も「L」から「H」になり、
タイマ30の経過時間の計数が開始されると同時に、タ
イマ30の出力は「H」になり、結局ORゲート34を
介して一時解除有効信号28aは「H」に設定される。
【0066】この後、上記専用カードの乗客が1階の乗
場釦を操作せずにエレベータホールから出て行ったとす
る。この場合、1階の乗場呼びが登録されないのでエレ
ベータかごは3階に停止したままとなる。このような状
態が20秒間続くと、タイマ30の出力は「H」から
「L」になる。一方、ANDゲート32の出力は「L」
のままであるので、タイマ31の出力も「L」である。
したがって、ORゲート34の出力信号、即ち一時解除
有効信号28aは「H」から「L」になる。この結果、
図6の記憶回路23のR2点の入力信号が「H」から
「L」になるため、記憶回路23に記憶されている読取
信号11aの内容はクリアされ、結局4階の階床信号2
44aは再び「L」に設定される。それ故、このあとに
他の一般乗客が1階の乗場呼びを登録してエレベータか
ごを呼寄せても、既に記憶回路23の記憶内容はクリア
され、4階の階床信号244aは「L」になっているの
で、上記一般乗客によって4階のかご呼びが登録される
心配はない。
【0067】また、上記専用カードの乗客がカード読取
手段11を動作させた10秒後に1階の乗場釦を操作し
た場合は、1階上り呼信号361aが「L」から「H」
になるため、NOTゲート35の出力は「L」、AND
ゲート33の出力も「L」となり、結局タイマ30の出
力も「H」から「L」になる。一方、ANDゲート32
の出力は「L」から「H」になるので、タイマ31の出
力は「L」から「H」になる。結局ORゲート34の出
力信号、即ち一時解除有効信号28aは「H」を保つこ
とになる。そして、1階上り呼登録から3分経過しても
何らかの原因でエレベータかごが1階に到着できないと
きは、タイマ31の出力は「H」から「L」になり、結
局記憶回路23の記憶内容はクリアされることになる。
【0068】こうして、上記第二実施例の第2及び第3
の対策では、専用カードを持つ乗客が乗場呼びを登録し
たか否かでエレベータ使用意志の有無を判断して一時解
除動作の有効期間を決めるものであり、上記専用カード
の乗客がエレベータを利用しなかったときに無関係な乗
客による特定階床のかご呼登録を防止できる。
【0069】また、上記第二実施例の第4の対策のよう
に待客検出手段を使用する方式では、専用カードを持つ
乗客がエレベータホールに入ってきたか否かでエレベー
タ使用意志の有無を判断して一時解除動作の有効期間を
決めるものであり、上記専用カードの乗客がエレベータ
を利用しなかったときに無関係な乗客による特定階床の
かご呼登録を防止できる。なお、図7の1回上り呼信号
361aの代わりに上記待客検出手段からの出力信号
(待客を検出しているときに「H」となる)を用いれば
よく、容易に実現できる。
【0070】なお、上記記憶回路23は、一時解除動作
の有効期間が一旦切れないと新しい読取信号11aが入
力されても、その記憶内容を更新しないようにしている
ため、エレベータかごが到着するか何かの要件により現
在入力されている一時解除動作が終了しない限り、別の
専用カードを持つ乗客はいつまでたっても目的階に行け
ないことになる。この点、上記第二実施例の第3の対策
では、乗場呼びが登録されているときの有効期間に上限
を設けたものであるから、上記第二実施例の第2の対策
と同様の効果の他に、別の専用カードを持つ乗客もエレ
ベータを利用することができる。
【0071】また、上記第二実施例の第5の対策のよう
に待客検出手段を使用する方式では、最初はエレベータ
を使用する意志があったが、途中で考えが変わったこと
(即ち、エレベータホールから出て行くこと)を検出す
ると、一時解除動作を終了させるものであり、上記第二
実施例の第4の対策よりも早目に別の専用カードを持つ
乗客にエレベータを利用してもらうかどうかの判断がで
きる。
【0072】このように、上記第二から第四実施例のエ
レベータの制御装置は、エレベータかご内のかご制御盤
9に設けられた1階から8階の行先釦1a〜8aと、前
記各行先釦1a〜8aに内蔵され、前記1階から8階の
行先釦1a〜8aに対応した階のかご呼登録がされてい
ることを表示する1階から8階の行先登録灯1b〜8b
と、特定階床のかご呼登録を阻止するかご呼登録禁止指
令101a〜108aを出力する周知のサービス禁止手
段10と、前記かご呼び、乗場呼びにエレベータかごを
応答させるべくエレベータかごの運転を制御するかご制
御手段14と、エレベータホール、エレベータホール近
傍の出入口、建物の出入口のいずれかに配設され、専用
カードに記録されている内容を読取る周知のカード読取
手段11と、前記カード読取手段11で読取った内容に
対応する階床を検出し、該検出階床のかご呼登録禁止を
一時的に解除する一時解除指令121a〜128aを出
力するとともに、前記一時解除指令121a〜128a
を出力する前に下記強制リセット手段28からの所定の
無効指令により一時解除動作を無効にする一時解除手段
12と、前記カード読取手段11が動作した後に所定の
条件が成立することにより前記かご呼登録禁止の一時解
除動作を無効にする無効指令を出力する強制リセット手
段28と、前記エレベータかご内に一時解除された行先
階を表示する行先表示手段である行先登録灯1b〜8b
と、前記行先釦1a〜8aの操作及び前記かご呼登録禁
止指令101a〜108aの有無に応じてかご呼登録を
行ない前記行先登録灯1b〜8bを点灯させるととも
に、前記一時解除指令121a〜128aに応じて対応
する階床の前記かご呼登録禁止指令101a〜108a
を無効にし前記行先釦1a〜8aの操作によるかご呼登
録を可能にして前記行先登録灯1b〜8b(行先表示手
段)に一時解除階床を表示させるかご呼登録手段13と
を備えている。
【0073】即ち、第二から第四実施例のエレベータの
制御装置は、カード読取手段11により専用カードに記
憶された階床を読取り、この検出した階床に対して一時
解除指令121a〜128aを出力し、検出した階床の
かご呼登録禁止指令101a〜108aを無効にしてエ
レベータかご内の行先釦1a〜8aの操作によるかご呼
登録を可能にするとともに、エレベータかご内の行先登
録灯1b〜8b(行先表示手段)に一時解除階床を表示
し、しかもカード読取手段11の動作後に専用カードの
乗客がエレベータを使用しないと判断した場合には前記
一時解除指令121a〜128aを無効にするものであ
る。
【0074】したがって、専用カード使用者は該カード
の記憶内容をカード読取手段11に読取らせることによ
り該カードでかご呼びが登録可能になる階床を知ること
ができ、戸惑うことなくエレベータかご内の所望の行先
釦1a〜8aを操作することができるので、特定のカー
ド所有者しか特定階に行けないようにエレベータの運転
を制限でき、しかもカード使用者にとって操作性のよい
エレベータの制御装置となる。加えて、カード読取手段
11の動作後に専用カードの乗客がエレベータを使用し
なかったときでも部外者の特定階床への立入を制限で
き、上記専用カードの乗客がエレベータを利用しなかっ
たときに無関係な乗客による特定階床のかご呼登録を防
止できるので、特定のカード所有者しか特定階に行けな
いようにエレベータの運転をより確実に制限できる。
【0075】ところで、上記第一から第四各実施例で
は、かご呼びの登録禁止を一時解除した階床を表示する
行先表示手段と、かご呼びの登録を表示するための行先
登録灯とを兼用し、一時解除した階床を表示するときは
対応する行先登録灯をかご呼登録時とは異なる表示形態
(点滅)で表示するようにしたが、一時解除した階床を
表示する方式はこれに限定されるものではない。例え
ば、行先登録灯と行先表示手段とを並べて設置したり、
行先釦内に行先登録灯と行先表示手段の両方を内蔵して
別々に点灯させたりしてもよい。また、かご制御盤9に
ディスプレイを設置して文字で一時解除した階床を表示
する等、種々の方式が考えられる。更に、行先表示手段
の点灯色と行先登録灯の点灯色とを変える等してその違
いを分り易くしてもよい。
【0076】〈第五実施例〉上記各実施例では、かご呼
びの登録禁止を専用カードにより一時的に解除する場合
について説明したが、ここではエレベータホールに設け
た行先釦による行先呼びの登録禁止を専用カードで一時
的に解除する場合について図8及び図9を用いて第五実
施例として説明する。
【0077】図8は本発明の第五実施例であるエレベー
タの制御装置の全体構成を示すブロック図である。図
中、上記各実施例と同一符号及び記号は上記各実施例の
構成部分と同一または相当する構成部分を示す。
【0078】図において、50はエレベータホールに配
設された乗場操作盤、501a〜508aは乗場操作盤
50に設けられた1階から8階の行先呼びを各々登録す
るための1階から8階の行先釦、501b〜508bは
1階から8階の行先釦501a〜508a内に組込まれ
て設けられ、行先呼びが登録されていることを表示する
1階から8階の行先登録灯、501c〜508cは1階
から8階の行先釦501a〜508aを操作したときだ
け各々「H」となる1階から8階の行先釦操作信号であ
る。1階から8階の行先登録灯501b〜508bは行
先呼びの登録禁止を一時的に解除している階床(一時解
除階床)を表示する行先表示手段としても使用される。
【0079】51は行先呼登録手段であり、1階から8
階の行先釦操作信号501c〜508c、行先呼登録禁
止指令101a〜108a、及び一時解除指令121a
〜128aに応じて各々行先呼びを登録し、エレベータ
かごの到着により行先呼びをかご呼びとして登録すると
行先呼びの登録を解消する。更に、この行先呼登録手段
51は、行先呼びの登録状態や1階から8階の一時解除
指令121a〜128aに応じて1階から8階の行先登
録灯501b〜508bの点灯を制御する。511a〜
518aは1階から8階の行先呼登録信号であり、行先
呼びが登録されているときは「H」、解消されていると
きは「L」となる。511b〜518bは1階から8階
の行先登録灯点灯指令であり、1階から8階の行先登録
灯501b〜508bを点灯させるときは「H」、消灯
させるときは「L」となる。
【0080】36は乗場呼登録手段であり、1階では行
先呼登録信号511a〜518aにより上り呼びを登録
して1階上り呼信号361aを出力し、2階から8階で
は通常の上り釦と下り釦(図示せず)に応じて乗場呼び
を登録する。
【0081】なお、カード読取手段11は乗場操作盤5
0の近くに設けられ、一時解除手段12は図3に示す一
時解除手段12と同様に構成されている。また、かご呼
登録手段13は図2の行先釦操作信号4cのところに、
エレベータかごが1階に到着したときに行先呼登録信号
514aを並列入力するように構成されている。
【0082】図9は本発明の第五実施例であるエレベー
タの制御装置の4階用の行先登録手段を示す回路図であ
り、図8の行先呼登録手段51のうちの4階用の行先呼
登録回路である。なお、他の階の行先呼登録回路も同様
に構成されている。
【0083】図において、61は周期的なパルス信号6
1a(例えば、0.5秒間「H」、0.5秒間「L」)
を出力する周知の周期パルス発生器、62はNOTゲー
ト、63,64はORゲート、65〜67はANDゲー
ト、68はS点に「H」の信号が入力されるとそれを記
憶して出力し、R点に「H」の信号が入力されるとS点
に「H」の信号が入力されていてもその記憶内容を
「L」にリセットするフリップフロップからなる記憶素
子である。
【0084】次に、本実施例のエレベータの制御装置の
動作について説明する。第一実施例と同様に、4階から
6階のサービスが禁止されているときに、4階と5階の
行先呼びの登録を許可する専用カードをもった乗客が1
階のエレベータホールのカード読取手段11に該専用カ
ードを入れ、その後で4階の行先釦504aを操作した
場合について述べる。
【0085】このとき、一時解除手段12により4階と
5階の一時解除指令124a,125aが「H」に設定
されて出力されるので、図9の4階用の行先呼登録回路
において、周期パルス発生器61、ANDゲート66、
及びORゲート64によって4階の行先登録灯504b
は点滅する。即ち、ANDゲート66の出力信号は周期
パルス発生器61からのパルス信号61aに応じて
「H」と「L」とを繰返すことになるので、ORゲート
64の出力である行先登録灯点灯指令514bも「H」
と「L」とを繰返し、4階の行先登録灯504bは点滅
を開始する。同様にして、5階の行先登録灯505bも
点滅を開始する。こうして、乗客に4階または5階に行
けること、及び行先呼登録の受付期間中であることを報
せる。
【0086】4階と5階の行先登録灯504b,505
bが点滅している間に、上記専用カードの乗客が4階の
行先釦504aを操作し、行先釦操作信号504cが
「H」になると、一時解除指令124aが「H」で、O
Rゲート63の出力も「H」となっているので、AND
ゲート65の出力も「H」となり、記憶素子68の記憶
内容は「H」となる。これにより、4階の行先呼びが登
録され、行先呼登録信号514aは「H」と出力され
る。また、ORゲート64を介して行先登録灯点灯指令
514bも「H」と出力されるため、4階の行先登録灯
504bは点滅から点灯に変わり、行先呼びが登録され
たことを上記専用カードの乗客に報せる。同時に、乗場
呼登録手段36では1階の上り呼びが登録され1階にエ
レベータかごを呼寄せる。なお、エレベータかごが1階
に到着し停止するとANDゲート67により4階の行先
呼びは解消されるが、それにより以前にかご呼登録手段
13において4階のかご呼びとして自動登録される。
【0087】こうして、特定階に行くことを許可する専
用カードを持った乗客がエレベータ乗場のカード読取手
段11に専用カードを入れた場合は、その許可された特
定階の行先登録灯を点滅させて、行先呼びを登録できる
階と登録可能期間を乗客に知らせるようにしたので、乗
客は戸惑うことなくエレベータ乗場の行先釦を操作する
ことができる。
【0088】このように、本実施例のエレベータの制御
装置は、エレベータホールの乗場操作盤50に設けられ
た1階から8階の行先釦501a〜508aと、前記各
行先釦501a〜508aに内臓され、前記1階から8
階の行先釦501a〜508aに対応した階の行先呼登
録がされていることを表示する1階から8階の行先登録
灯501b〜508bと、特定階床の行先呼登録を阻止
する行先呼登録禁止指令101a〜108aを出力する
周知のサービス禁止手段10と、前記行先呼びによりエ
レベータかごを呼寄せて対応する階床のかご呼びを自動
登録し、エレベータかごを応答させるべくエレベータか
ごの運転を制御するかご制御手段14と、前記エレベー
タホール、エレベータホール近傍の出入口、建物の出入
口のいずれかに配設され、専用カードに記録されている
内容を読取る周知のカード読取手段11と、前記カード
読取手段11で読取った内容に対応する階床を検出し、
該検出階床の行先呼登録禁止を一時的に解除する一時解
除指令121a〜128aを出力する一時解除手段12
と、前記エレベータホールに一時解除された行先階を表
示する行先表示手段である行先登録灯501b〜508
bと、前記行先釦501a〜508aの操作及び前記行
先呼登録禁止指令101a〜108aの有無に応じて行
先呼登録を行ない前記行先登録灯501b〜508bを
点灯させるとともに、前記一時解除指令121a〜12
8aに応じて対応する階床の前記行先呼登録禁止指令1
01a〜108aを無効にし前記行先釦501a〜50
8aの操作による行先呼登録を可能にして前記行先登録
灯501b〜508b(行先表示手段)に一時解除階床
を表示させる行先呼登録手段51とを備えている。
【0089】即ち、本実施例のエレベータの制御装置
は、カード読取手段11により専用カードに記憶された
階床を読取り、この検出した階床に対して一時解除指令
121a〜128aを出力し、検出した階床の行先呼登
録禁止指令101a〜108aを無効にしてエレベータ
乗場の行先釦501a〜508aの操作による行先呼登
録を可能にするとともに、エレベータ乗場の行先登録灯
501b〜508b(行先表示手段)に一時解除階床を
表示するものである。
【0090】したがって、専用カード使用者は該カード
の記憶内容をカード読取手段11に読取らせることによ
り該カードで行先呼びが登録可能になる階床を知ること
ができ、戸惑うことなくエレベータ乗場の所望の行先釦
501a〜508aを操作することができるので、特定
のカード所有者しか特定階に行けないようにエレベータ
の運転を制限でき、しかもカード使用者にとって操作性
のよいエレベータの制御装置となる。
【0091】ところで、上記実施例では、行先呼びの登
録禁止を一時解除した階床を表示する行先表示手段と、
行先呼びの登録を表示するための行先登録灯とを兼用
し、一時解除した階床を表示するときは対応する行先登
録灯を行先呼登録時とは異なる表示形態(点滅)で表示
するようにしたが、一時解除した階床を表示する方式は
これに限定されるものではない。例えば、行先登録灯と
行先表示手段とを並べて設置したり、行先釦内に行先登
録灯と行先表示手段の両方を内蔵して別々に点灯させた
りしてもよい。また、乗場操作盤50にディスプレイを
設置して文字で一時解除した階床を表示する等、種々の
方式が考えられる。更に、行先表示手段の点灯色と行先
登録灯の点灯色とを変える等してその違いを分り易くし
てもよい。
【0092】また、上記第一から第五の各実施例では、
いずれもエレベータが1台の場合について説明したが、
複数台のエレベータが併設されている場合にも当然適用
できる。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明の
エレベータの制御装置は、エレベータかご内に設けられ
た行先釦と、かご呼登録がされていることを表示する行
先登録灯と、かご呼登録禁止指令を出力するサービス禁
止手段と、エレベータかごの運転を制御するかご制御手
段と、専用カードに記録されている内容を読取るカード
読取手段と、かご呼登録禁止を一時的に解除する一時解
除指令を出力する一時解除手段と、一時解除された行先
階を表示する行先表示手段と、かご呼登録を行なうかご
呼登録手段とを備え、カード読取手段により専用カード
に記憶された階床を読取り、この検出した階床に対して
一時解除指令を出力し、検出した階床のかご呼登録禁止
指令を無効にしてエレベータかご内の行先釦の操作によ
るかご呼登録を可能にするとともに、エレベータかご内
の行先表示手段に一時解除階床を表示することにより、
専用カード使用者は該カードの記憶内容を読取らせるこ
とにより該カードでかご呼びが登録可能になる階床を知
ることができ、戸惑うことなくエレベータかご内の所望
の行先釦を操作することができるので、特定のカード所
有者しか特定階に行けないようにエレベータの運転を制
限でき、しかもカード使用者にとって操作性のよいエレ
ベータの制御装置となる。
【0094】請求項2の発明のエレベータの制御装置
は、エレベータかご内に設けられた行先釦と、かご呼登
録がされていることを表示する行先登録灯と、かご呼登
録禁止指令を出力するサービス禁止手段と、エレベータ
かごの運転を制御するかご制御手段と、専用カードに記
録されている内容を読取るカード読取手段と、かご呼登
録禁止を一時的に解除する一時解除指令を出力するとと
もに一時解除動作を無効にする一時解除手段と、一時解
除動作を無効にする無効指令を出力する強制リセット手
段と、一時解除された行先階を表示する行先表示手段
と、かご呼登録を行なうかご呼登録手段とを備え、カー
ド読取手段により専用カードに記憶された階床を読取
り、この検出した階床に対して一時解除指令を出力し、
検出した階床のかご呼登録禁止指令を無効にしてエレベ
ータかご内の行先釦の操作によるかご呼登録を可能にす
るとともに、エレベータかご内の行先表示手段に一時解
除階床を表示し、しかもカード読取手段の動作後に専用
カードの乗客がエレベータを使用しないと判断した場合
には前記一時解除指令を無効にすることにより、専用カ
ード使用者は該カードの記憶内容を読取らせることによ
り該カードでかご呼びが登録可能になる階床を知ること
ができ、戸惑うことなくエレベータかご内の所望の行先
釦を操作することができるだけでなく、カード読取手段
の動作後に専用カードの乗客がエレベータを使用しなか
ったときでも部外者の特定階床への立入を制限できるの
で、特定のカード所有者しか特定階に行けないようにエ
レベータの運転をより確実に制限でき、しかもカード使
用者にとって操作性のよいエレベータの制御装置とな
る。
【0095】請求項3の発明のエレベータの制御装置
は、エレベータホールに設けられた行先釦と、行先呼登
録がされていることを表示する行先登録灯と、行先呼登
録禁止指令を出力するサービス禁止手段と、エレベータ
かごの運転を制御するかご制御手段と、専用カードに記
録されている内容を読取るカード読取手段と、行先呼登
録禁止を一時的に解除する一時解除指令を出力する一時
解除手段と、一時解除された行先階を表示する行先表示
手段と、行先呼登録を行なう行先呼登録手段とを備え、
カード読取手段により専用カードに記憶された階床を読
取り、この検出した階床に対して一時解除指令を出力
し、検出した階床の行先呼登録禁止指令を無効にしてエ
レベータ乗場の行先釦の操作による行先呼登録を可能に
するとともに、エレベータ乗場の行先表示手段に一時解
除階床を表示することにより、専用カード使用者は該カ
ードの記憶内容を読取らせることにより該カードで行先
呼びが登録可能になる階床を知ることができ、戸惑うこ
となくエレベータ乗場の所望の行先釦を操作することが
できるので、特定のカード所有者しか特定階に行けない
ようにエレベータの運転を制限でき、しかもカード使用
者にとって操作性のよいエレベータの制御装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第一実施例であるエレベータの
制御装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】図2は本発明の第一実施例であるエレベータの
制御装置の4階用のかご呼登録手段を示す回路図であ
る。
【図3】図3は本発明の第一実施例であるエレベータの
制御装置の一時解除手段を示す回路図である。
【図4】図4は本発明の第二実施例であるエレベータの
制御装置の一時解除手段の4階用の演算回路を示す回路
図である。
【図5】図5は本発明の第三実施例であるエレベータの
制御装置の全体構成を示すブロック図である。
【図6】図6は本発明の第三実施例であるエレベータの
制御装置の一時解除手段及び強制リセット手段を示す回
路図である。
【図7】図7は本発明の第四実施例であるエレベータの
制御装置の強制リセット手段を示す回路図である。
【図8】図8は本発明の第五実施例であるエレベータの
制御装置の全体構成を示すブロック図である。
【図9】図9は本発明の第五実施例であるエレベータの
制御装置の4階用の行先登録手段を示す回路図である。
【符号の説明】
1a〜8a 1階から8階の行先釦(かご操作盤) 1b〜8b 1階から8階の行先登録灯(かご操作盤) 1c〜8c 1階から8階の行先釦操作信号(かご操作
盤) 9 かご制御盤 10 サービス禁止手段 101a〜108a 1階から8階のかご呼登録禁止指
令 11 カード読取手段 11a 読取信号 12 一時解除手段 121a〜128a 1階から8階の一時解除指令 13 かご呼登録手段 131a〜138a 1階から8階のかご呼登録信号 131b〜138b 1階から8階の行先登録灯点灯指
令(かご操作盤) 14 かご制御手段 141a〜148a 1階から8階のかご位置信号 15 かご状態信号 23 一時解除手段の記憶回路 24 階床識別回路 251〜258 1階から8階用の演算回路 28 強制リセット手段 36 乗場呼登録手段 50 乗場操作盤 501a〜508a 1階から8階の行先釦(乗場操作
盤) 501b〜508b 1階から8階の行先登録灯(乗場
操作盤) 501c〜508c 1階から8階の行先釦操作信号
(乗場操作盤) 51 行先呼登録手段 511a〜518a 1階から8階の行先呼登録信号 511b〜518b 1階から8階の行先登録灯点灯指
令(乗場操作盤)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年12月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 エレベータの制御装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレベータの制御装置
に関するものであり、特に、エレベータかご内や乗場に
設けられた行先釦による呼登録動作を制御するエレベー
タの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、エレベータは不特定多数の人を対
象にし、誰でもがエレベータ乗場またはエレベータかご
内に設けた呼び釦を操作すれば、乗場呼び、またはかご
呼びが登録でき、エレベータかごを呼寄せたり、所望の
階にエレベータかごを運転できるようになっている。
【0003】しかし、建物によっては、部外者の立入り
を制限したい階床(例えば、計算機室、金庫室、情報資
料室、役員室等)が設けられることが多い。このような
使用制限を行なうために、特開昭52−44937号公
報には、上記部外者の立入りを制限したい特定階床のか
ご呼びを通常は登録できないようにしておき、エレベー
タかご内に設けたカード読取手段でカードに記憶された
内容を読取って、その内容に対応する階床のかご呼びを
自動的に登録する技術が掲載されている。しかし、この
方式は、複数の特定階床に行くことが許可されている乗
客(例えば、ビルの管理人等)は行先階毎にカードを使
分けねばならないという煩しさがある。
【0004】そこで、上記のような行先階毎にカードを
使分けねばならないという煩しさを不要にする方式とし
て、通常は特定階のかご呼びを登録できないようにして
おき、エレベータかご内に設けたカード読取手段でカー
ドに書かれた内容を読取り、それが予め決められた内容
と一致すれば、行先釦の操作によって特定階のかご呼び
を登録できるようにする技術が特開昭52−27151
号公報に掲載されている。この方式は、1枚のカードで
複数の特定階床に行くことができるため、複数の特定階
床に行くことが許可されている乗客にとっては非常に便
利な方式である。しかも、行くことのできる特定階の組
合わせを乗客毎に自由に設定することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、1枚のカード
で複数の特定階床に行くことができる上記方式の従来の
エレベータの制御装置では、行先釦を押してみるまで、
このカードでどの階のかご呼びが登録できるようになっ
ているのかわからなかった。そのため、カードの記憶内
容を変更したのにそれを失念していた場合とか、或いは
カードの記憶内容が破壊されている場合等には、行先釦
を操作してもかご呼びは登録されないので、エレベータ
の故障だと勘違いしてエレベータの保守会社に連絡した
り、適当に行先釦を押してみたりする等、不要な混乱や
操作を乗客に強いるという不具合があった。
【0006】また、エレベータホールに行先釦を設け、
この行先釦を操作することによって目的とする階の行先
呼びを登録し、エレベータかごを呼寄せるとともに、エ
レベータかごが到着すると上記登録した行先呼びをかご
呼びとして自動的に登録するエレベータの運転方式もあ
った。この運転方式では、釦操作が1回で済むという利
点のほかに、エレベータかご内が混雑しているときでも
人を掻分けてエレベータかご内の行先釦を押したり人に
頼んで押してもらうという煩しさはなかった。しかし、
このような運転方式においても、部外者の立入りを制限
する場合には、上記と同様にカードにより特定階の行先
呼びだけを登録できるようにすることが行なわれてい
た。したがって、エレベータホールに行先釦を設けた場
合にも、上記のエレベータかご内の行先釦を操作する場
合と同様の不具合が生じていた。
【0007】そこで、この発明は、特定のカード所有者
しか特定階に行けないようにエレベータの運転を制限
し、しかもカード使用者が戸惑うことなくエレベータ乗
場の行先釦やエレベータかご内の行先釦を操作できる操
作性のよいエレベータの制御装置の提供を課題とするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
エレベータの制御装置は、エレベータかご内に設けられ
た行先釦と、前記行先釦に対応した階のかご呼登録がさ
れていることを表示する行先登録灯と、特定階床のかご
呼登録を阻止するかご呼登録禁止指令を出力するサービ
ス禁止手段と、前記かご呼び、乗場呼びにエレベータか
ごを応答させるべくエレベータかごの運転を制御するか
ご制御手段と、前記エレベータかご内、エレベータホー
ル、エレベータホール近傍の出入口、建物の出入口のい
ずれかに配設され、専用カードに記録されている内容を
読取るカード読取手段と、前記カード読取手段で読取っ
た内容に対応する階床を検出し、該検出階床のかご呼登
録禁止を一時的に解除する一時解除指令を出力する一時
解除手段と、前記エレベータかご内に一時解除された行
先階を表示する行先表示手段と、前記行先釦の操作及び
前記かご呼登録禁止指令の有無に応じてかご呼登録を行
ない前記行先登録灯を点灯させるとともに、前記一時解
除指令に応じて対応する階床の前記かご呼登録禁止指令
を無効にし前記行先釦の操作によるかご呼登録を可能に
して前記行先表示手段に一時解除階床を表示させるかご
呼登録手段とを具備するものである。
【0009】請求項2の発明にかかるエレベータの制御
装置は、エレベータかご内に設けられた行先釦と、前記
行先釦に対応した階のかご呼登録がされていることを表
示する行先登録灯と、特定階床のかご呼登録を阻止する
かご呼登録禁止指令を出力するサービス禁止手段と、前
記かご呼び、乗場呼びにエレベータかごを応答させるべ
くエレベータかごの運転を制御するかご制御手段と、エ
レベータホール、エレベータホール近傍の出入口、建物
の出入口のいずれかに配設され、専用カードに記録され
ている内容を読取るカード読取手段と、前記カード読取
手段で読取った内容に対応する階床を検出し、該検出階
床のかご呼登録禁止を一時的に解除する一時解除指令を
出力する一時解除手段と、前記カード読取手段が動作し
てから前記カード読取手段の設置階にエレベータかごが
到着するまでの間、前記かご呼登録禁止の一時解除指令
の出力を保留する一時解除保留手段と、前記行先釦の操
作及び前記かご呼登録禁止指令の有無に応じてかご呼登
録を行ない前記行先登録灯を点灯させるとともに、前記
一時解除指令に応じて対応する階床の前記かご呼登録禁
止指令を無効にし前記行先釦の操作によるかご呼登録を
可能にするかご呼登録手段とを具備するものである。
【0010】請求項3の発明にかかるエレベータの制御
装置は、エレベータかご内に設けられた行先釦と、前記
行先釦に対応した階のかご呼登録がされていることを表
示する行先登録灯と、特定階床のかご呼登録を阻止する
かご呼登録禁止指令を出力するサービス禁止手段と、前
記かご呼び、乗場呼びにエレベータかごを応答させるべ
くエレベータかごの運転を制御するかご制御手段と、エ
レベータホール、エレベータホール近傍の出入口、建物
の出入口のいずれかに配設され、専用カードに記録され
ている内容を読取るカード読取手段と、前記カード読取
手段で読取った内容に対応する階床を検出し、該検出階
床のかご呼登録禁止を一時的に解除する一時解除指令を
出力するとともに、所定の無効指令により一時解除動作
を無効にする一時解除手段と、前記カード読取手段が動
作した後に所定の条件が成立することにより前記かご呼
登録禁止の一時解除動作を無効にする無効指令を出力す
る強制リセット手段と、前記行先釦の操作及び前記かご
呼登録禁止指令の有無に応じてかご呼登録を行ない前記
行先登録灯を点灯させるとともに、前記一時解除指令に
応じて対応する階床の前記かご呼登録禁止指令を無効に
し前記行先釦の操作によるかご呼登録を可能にするかご
呼登録手段とを具備するものである。
【0011】請求項4の発明にかかるエレベータの制御
装置は、エレベータホールに設けられた行先釦と、前記
行先釦に対応した階の行先呼登録がされていることを表
示する行先登録灯と、特定階床の行先呼登録を阻止する
行先呼登録禁止指令を出力するサービス禁止手段と、前
記行先呼びによりエレベータかごを呼寄せて対応する階
床のかご呼びを自動登録し、エレベータかごを応答させ
るべくエレベータかごの運転を制御するかご制御手段
と、前記エレベータホール、エレベータホール近傍の出
入口、建物の出入口のいずれかに配設され、専用カード
に記録されている内容を読取るカード読取手段と、前記
カード読取手段で読取った内容に対応する階床を検出
し、該検出階床の行先呼登録禁止を一時的に解除する一
時解除指令を出力する一時解除手段と、前記エレベータ
ホールに一時解除された行先階を表示する行先表示手段
と、前記行先釦の操作及び前記行先呼登録禁止指令の有
無に応じて行先呼登録を行ない前記行先登録灯を点灯さ
せるとともに、前記一時解除指令に応じて対応する階床
の前記行先呼登録禁止指令を無効にし前記行先釦の操作
による行先呼登録を可能にして前記行先表示手段に一時
解除階床を表示させる行先呼登録手段とを具備するもの
である。
【0012】
【作用】請求項1の発明のエレベータの制御装置におい
ては、カード読取手段により専用カードに記憶された階
床を読取り、この検出した階床に対して一時解除指令を
出力し、検出した階床のかご呼登録禁止指令を無効にし
てエレベータかご内の行先釦の操作によるかご呼登録を
可能にするとともに、エレベータかご内の行先表示手段
に一時解除階床を表示するものであるから、専用カード
使用者は該カードの記憶内容を読取らせることにより該
カードでかご呼びが登録可能になる階床を知ることがで
き、戸惑うことなくエレベータかご内の所望の行先釦を
操作することができる。
【0013】請求項2の発明のエレベータの制御装置に
おいては、カード読取手段により専用カードに記憶され
た階床を読取り、この検出した階床に対して一時解除指
令を出力し、検出した階床のかご呼登録禁止指令を無効
にしてエレベータかご内の行先釦の操作によるかご呼登
録を可能にするが、カード読取手段が動作してからカー
ド読取手段の設置階にエレベータかごが到着するまでの
間は、前記一時解除指令の出力を保留するものであるか
ら、専用カード使用者は該カードの記憶内容を読取らせ
ることにより該カードで特定階床のかご呼びが登録可能
になるが、その際にエレベータかごの位置が考慮され、
カード読取手段の動作後もエレベータかごが到着するま
ではかご呼登録禁止指令が有効に機能し、部外者の特定
階床への立入を制限できる。
【0014】請求項3の発明のエレベータの制御装置に
おいては、カード読取手段により専用カードに記憶され
た階床を読取り、この検出した階床に対して一時解除指
令を出力し、検出した階床のかご呼登録禁止指令を無効
にしてエレベータかご内の行先釦の操作によるかご呼登
録を可能にするとともに、カード読取手段の動作後に専
用カードの乗客がエレベータを使用しないと判断した場
合には前記一時解除指令を無効にするものであるから、
専用カード使用者は該カードの記憶内容を読取らせるこ
とにより該カードで特定階床のかご呼びが登録可能にな
り、エレベータかご内の所望の行先釦を操作することが
できるだけでなく、カード読取手段の動作後に専用カー
ドの乗客がエレベータを使用しなかったときでも部外者
の特定階床への立入を制限できる。
【0015】請求項4の発明のエレベータの制御装置に
おいては、カード読取手段により専用カードに記憶され
た階床を読取り、この検出した階床に対して一時解除指
令を出力し、検出した階床の行先呼登録禁止指令を無効
にしてエレベータ乗場の行先釦の操作による行先呼登録
を可能にするとともに、エレベータ乗場の行先表示手段
に一時解除階床を表示するものであるから、専用カード
使用者は該カードの記憶内容を読取らせることにより該
カードで行先呼びが登録可能になる階床を知ることがで
き、戸惑うことなくエレベータ乗場の所望の行先釦を操
作することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の各実施例について説明する。
【0017】〈第一実施例〉図1から図3を用いて第一
実施例を説明する。図1は本発明の第一実施例であるエ
レベータの制御装置の全体構成を示すブロック図であ
る。
【0018】図において、1a〜8aは1階から8階行
きのかご呼びを各々登録するための行先釦、1b〜8b
は1階から8階の行先釦1a〜8aに組込まれて設けら
れ、かご呼びが登録されていることを表示する1階から
8階の行先登録灯、1c〜8cは1階から8階の行先釦
1a〜8aを操作したときだけ各々「H」となる1階か
ら8階の行先釦操作信号、9はエレベータかご内に設け
られたかご操作盤であり、このかご操作盤9に1階から
8階の行先釦1a〜8a及び行先登録灯1b〜8bが各
々配設されている。なお、1階から8階の行先登録灯1
b〜8bはかご呼びの登録禁止を一時的に解除している
階床(一時解除階床)を表示する行先表示手段としても
使用される。
【0019】10は周知のサービス禁止手段であり、交
通の閑散な時間帯(例えば、20:00〜6:00)に
なると1階から8階のかご呼びの登録を禁止するため
に、1階から8階のかご呼登録禁止指令101a〜10
8aを各々「H」にして出力する。11はエレベータか
ご内のかご操作盤9の近くに設けられ、専用カードに記
録されている内容を読取る周知のカード読取手段であ
り、読取信号11aを出力する。12は一時解除手段で
あり、読取信号11aの内容から対応する階床を検出
し、その読取時点から所定時間(例えば、5秒間)だけ
1階から8階の一時解除指令121a〜128aを各々
「H」にして出力する。なお、読取信号11aの内容に
含まれていない階床に対する一時解除指令は全て「L」
にして出力する。
【0020】13はかご呼登録手段であり、1階から8
階の行先釦操作信号1c〜8c、かご呼登録禁止指令1
01a〜108a、及び一時解除指令121a〜128
aに応じて各々かご呼びを登録し、エレベータかごの到
着によりかご呼びの登録を解消する。更に、このかご呼
登録手段13は、かご呼びの登録状態や1階から8階の
一時解除指令121a〜128aに応じて1階から8階
の行先登録灯1b〜8bの点灯を制御する。131a〜
138aは1階から8階のかご呼登録信号であり、かご
呼びが登録されているときは「H」、解消されていると
きは「L」となる。131b〜138bは1階から8階
の行先登録灯点灯指令であり、1階から8階の行先登録
灯1b〜8bを点灯させるときは「H」、消灯させると
きは「L」となる。
【0021】14はかご制御手段であり、乗場呼登録手
段(図示せず)により登録された乗場呼びやかご呼登録
手段13により登録されたかご呼びに応じてエレベータ
かごを運行し、エレベータかごを各呼びに応答させるも
のである。141a〜148aは1階から8階のかご位
置信号であり、各々エレベータかごが1階から8階にい
るときに「H」となる。15はエレベータかごの状態
(停止中/走行中、戸開/戸閉状態、かご呼びの有無
等)を表わすかご状態信号である。
【0022】図2は本発明の第一実施例であるエレベー
タの制御装置の4階用のかご呼登録手段を示す回路図で
あり、図1のかご呼登録手段13のうちの4階用のかご
呼登録回路である。なお、他の階のかご呼登録回路も同
様に構成されている。
【0023】図において、16は周期的なパルス信号1
6a(例えば、0.5秒間「H」、0.5秒間「L」)
を出力する周知の周期パルス発生器、17はNOTゲー
ト、18,19はORゲート、20,21はANDゲー
ト、22はS点に「H」の信号が入力されるとそれを記
憶して出力し、R点に「H」の信号が入力されるとS点
に「H」の信号が入力されていてもその記憶内容を
「L」にリセットするフリップフロップからなる記憶素
子である。
【0024】図3は本発明の第一実施例であるエレベー
タの制御装置の一時解除手段を示す回路図であり、図1
の一時解除手段12の回路である。
【0025】図において、23はカード読取手段9から
入力した読取信号11aの内容を一時的に記憶し、その
記憶内容23aを出力する記憶回路であり、R点の入力
信号が「L」のときに限りI点からの入力信号を新たに
記憶し、R点の入力信号が「H」から「L」に変化した
ときにその内容をクリアするものである。24は階床識
別回路であり、記憶内容23aに含まれる階床データを
抽出して階床毎の信号である1階から8階の階床検出信
号241a〜248aに変換する。なお、この1階から
8階の階床検出信号241a〜248aのうち、記憶内
容23aに含まれている階床に対応する階床検出信号は
「H」となり、含まれていない階床に対応する階床検出
信号は全て「L」となる。251〜258は1階から8
階用の演算回路であり、254は4階用の一時解除指令
124aを作成する演算回路である。26はI点の入力
信号が「L」のときはO点の出力信号を「L」で出力
し、I点の入力信号が「L」から「H」に変化したとき
に時限の計数を開始するとともにO点の出力信号を
「H」で出力し、I点の入力信号が「H」の状態が所定
時間(=5秒)継続するとI点の入力信号が「H」であ
っても、O点の出力信号を「L」にして出力するタイ
マ、27はORゲートである。なお、1階から3階用の
演算回路251〜253、及び5階から8階用の演算回
路255〜258も4階用の演算回路254と同様に構
成されている。
【0026】次に、本実施例のエレベータの制御装置の
動作について説明する。まず、交通の閑散な時間帯以外
の時間帯(例えば、6:00〜20:00)におけるか
ご呼登録手段13の動作について説明する。なお、エレ
ベータかごは1階にいて、このエレベータかご内の乗客
が4階の行先釦4aを操作した場合について述べる。
【0027】図2の4階用のかご呼登録回路において、
上記閑散時間帯以外の時間帯は4階のかご呼登録禁止指
令104aは「L」であるので、NOTゲート17の出
力は「H」であり、更に、ORゲート18の出力も
「H」となっている。したがって、行先釦4aを操作し
行先釦操作信号4cが「H」となったとき、ANDゲー
ト20の出力も「H」となり、記憶素子22の記憶内容
は「H」となる。これにより、4階のかご呼びが登録さ
れ、かご呼登録信号134aは「H」と出力される。ま
た、ORゲート19を介して行先登録灯点灯指令134
bも「H」と出力され、4階の行先登録灯4bが点灯す
る。
【0028】この後、エレベータかごが4階のかご呼登
録信号134aに応答するために1階を出発し、4階に
停止決定をすると4階のかご位置信号144aは「L」
から「H」となるため、記憶素子22の記憶内容は
「L」にリセットされる。これにより、4階のかご呼び
の登録が解消され、かご呼登録信号134aは「H」か
ら「L」となる。同時に、行先登録灯点灯指令134b
も「L」となり、4階の行先登録灯4bは消灯する。上
記の一連の動作が通常の場合のかご呼びの登録・解消動
作である。
【0029】次に、交通の閑散な時間帯(例えば、2
0:00〜6:00)におけるかご呼登録手段13の動
作について説明する。なお、この時間帯は4階から6階
のかご呼びが全て登録禁止となっているものとする。こ
のような状況下において、1階にいるエレベータかごに
乗客が乗込んで4階の行先釦4aを操作した場合につい
て述べる。
【0030】図2の4階用のかご呼登録回路において、
上記閑散時間帯は4階のかご呼登録禁止指令104aは
「H」であるので、NOTゲート17の出力は「L」で
あり、また一時解除指令124aも「L」であるので、
ORゲート18の出力も「L」となっている。したがっ
て、行先釦4aを操作し行先釦操作信号4cが「H」と
なっても、ANDゲート20の出力は「H」にならず、
記憶素子22の記憶内容は「L」のままである。即ち、
上記閑散時間帯は4階のかご呼びは登録できない。
【0031】ところが、4階と5階のかご呼びの登録を
許可する専用カードを持った乗客がエレベータかご内の
カード読取手段11に該専用カードを入れたとする。こ
のとき、図3の回路において、一時解除手段12は読取
信号11aの内容を記憶回路23に一時的に記憶すると
ともに、階床識別回路24により記憶内容23aの中か
ら対応する階床(4階と5階)を検出し、4階と5階の
階床検出信号244a,245aを「L」から「H」に
して出力する。そして、4階用の演算回路254では、
タイマ26により4階の一時解除指令124aが「H」
で出力される。同様に、5階用の演算回路255により
5階の一時解除指令125aも「H」で出力される。他
の階床の一時解除指令はいずれも「L」で出力される。
【0032】また、図2の4階用のかご呼登録回路にお
いて、ANDゲート21の出力信号はパルス信号16a
に応じて「H」と「L」とを繰返すことになるので、O
Rゲート19の出力である行先登録灯点灯指令134b
も「H」と「L」とを繰返し、4階の行先登録灯4bは
点滅を開始する。同様にして、5階の行先登録灯5bも
点滅を開始する。こうして、乗客に4階または5階に行
けること、及びかご呼登録の受付期間中であることを報
せる。
【0033】4階と5階の行先登録灯4b,5bが点滅
している間に、上記専用カードの乗客が4階の行先釦4
aを操作し、行先釦操作信号4cが「H」になると、一
時解除指令124aが「H」で、ORゲート18の出力
も「H」となっているので、ANDゲート20の出力も
「H」となり、記憶素子22の記憶内容は「H」とな
る。これにより、4階のかご呼びが登録され、かご呼登
録信号134aは「H」と出力される。また、ORゲー
ト19を介して行先登録灯点灯指令134bも「H」と
出力されるため、4階の行先登録灯4bは点滅から点灯
に変わり、かご呼びが登録されたことを上記専用カード
の乗客に報せる。
【0034】一方、図3の一時解除手段12において、
4階の一時解除指令124aが「H」になってから5秒
を経過すると、タイマ26により再び4階の一時解除指
令124aが「L」になる。同様にして、5階の一時解
除指令125aが「H」になってから5秒を経過する
と、5階の一時解除指令125aも「L」になり、5階
の行先登録灯5bは点滅から消灯に変わる。これ以後、
5階の行先釦5aを操作しても5階のかご呼びを登録で
きないことは前述の通りである。なお、4階と5階の一
時解除指令124a,125aが共に「H」から「L」
になったとき、ORゲート27の出力も「H」から
「L」になるので、記憶回路23に記憶されている読取
信号11aの内容はクリアされ、結局4階と5階の階床
検出信号244a,245aは再び「L」に設定され
る。
【0035】こうして、特定階のかご呼び登録を許可す
る専用カードを持った乗客がエレベータかご内のカード
読取手段11に専用カードを入れた場合は、その許可さ
れた特定階の行先登録灯を点滅させて、かご呼びを登録
できる階と登録可能期間を乗客に知らせるようにしたの
で、乗客は戸惑うことなくエレベータかご内の行先釦を
操作することができる。
【0036】このように、本実施例のエレベータの制御
装置は、エレベータかご内のかご操作盤9に設けられた
1階から8階の行先釦1a〜8aと、前記各行先釦1a
〜8aに内蔵され、前記1階から8階の行先釦1a〜8
aに対応した階のかご呼登録がされていることを表示す
る1階から8階の行先登録灯1b〜8bと、特定階床の
かご呼登録を阻止するかご呼登録禁止指令101a〜1
08aを出力する周知のサービス禁止手段10と、前記
かご呼び、乗場呼びにエレベータかごを応答させるべく
エレベータかごの運転を制御するかご制御手段14と、
前記エレベータかご内のかご操作盤9の近くに設けら
れ、専用カードに記録されている内容を読取る周知のカ
ード読取手段11と、前記カード読取手段11で読取っ
た内容に対応する階床を検出し、該検出階床のかご呼登
録禁止を一時的に解除する一時解除指令121a〜12
8aを出力する一時解除手段12と、前記エレベータか
ご内に一時解除された行先階を表示する行先表示手段で
ある行先登録灯1b〜8bと、前記行先釦1a〜8aの
操作及び前記かご呼登録禁止指令101a〜108aの
有無に応じてかご呼登録を行ない前記行先登録灯1b〜
8bを点灯させるとともに、前記一時解除指令121a
〜128aに応じて対応する階床の前記かご呼登録禁止
指令101a〜108aを無効にし前記行先釦1a〜8
aの操作によるかご呼登録を可能にして前記行先登録灯
1b〜8b(行先表示手段)に一時解除階床を表示させ
るかご呼登録手段13とを備えている。
【0037】即ち、本実施例のエレベータの制御装置
は、カード読取手段11により専用カードに記憶された
階床を読取り、この検出した階床に対して一時解除指令
121a〜128aを出力し、検出した階床のかご呼登
録禁止指令101a〜108aを無効にしてエレベータ
かご内の行先釦1a〜8aの操作によるかご呼登録を可
能にするとともに、エレベータかご内の行先登録灯1b
〜8b(行先表示手段)に一時解除階床を表示するもの
である。
【0038】したがって、専用カード使用者は該カード
の記憶内容をカード読取手段11に読取らせることによ
り該カードでかご呼びが登録可能になる階床を知ること
ができ、戸惑うことなくエレベータかご内の所望の行先
釦1a〜8aを操作することができるので、特定のカー
ド所有者しか特定階に行けないようにエレベータの運転
を制限でき、しかもカード使用者にとって操作性のよい
エレベータの制御装置となる。
【0039】なお、上記第一実施例では、カード読取手
段11をエレベータかご内に設け、そのカード読取手段
11が専用カードの内容を読取った時点で一時解除指令
121a〜128aを「H」に設定し、それから所定時
間(=5秒)を経過すると、一時解除指令121a〜1
28aを「L」にリセットするようにした。一時解除指
令121a〜128aの設定時間をこのようにしたの
は、エレベータかご内のカード読取手段11に専用カー
ドを読取らせたときは、既にカード使用者は他に乗客が
いないことを確認済みであり、目的とする行先釦を操作
できる体勢が整っていると予想できるからである。
【0040】また、上記第一実施例では、カード読取手
段11をエレベータかご内に設けたが、カード読取手段
11を設ける場所はエレベータかご内に限定されるもの
ではない。例えば、エレベータホール、エレベータホー
ル近くの出入口、または建物の出入口等のようにエレベ
ータかごの外部に設置する場合にも適用できる。また、
複数の階床にカード読取手段11を設置する場合にも当
然適用できる。
【0041】ところで、上記のようにカード読取手段1
1をエレベータかごの外部に設けた場合には、一時解除
指令121a〜128aを「H」にしておく時間が問題
となる。例えば、専用カードの内容を読取った時点で一
時解除指令121a〜128aを「H」にするようにす
ると、専用カードを持った乗客はまだエレベータかごに
乗込む前であるし、エレベータかご内に乗客が残ってい
ることも充分考えられるので、特定階へ行ける乗客を限
定するという本来の目的を達成できなくなるからであ
る。したがって、これらを総合的に勘案して一時解除指
令121a〜128aを「H」にする設定時間を決定す
る必要がある。
【0042】〈第二実施例〉上記の問題点を解決するに
は、エレベータかごがカード読取手段11の設置階に到
着して戸開し、乗客がエレベータかご内に乗込んだ時点
から一時解除指令121a〜128aを「H」にすれば
よい。この実施例を図1から図4を用いて第二実施例と
して説明する。
【0043】図4は本発明の第二実施例であるエレベー
タの制御装置の一時解除手段の4階用の演算回路を示す
回路図であり、図3の一時解除手段12の回路中の4階
用の演算回路254に相当する回路図である。
【0044】図において、141aはエレベータかごが
1階にいるときに「H」となる1階のかご位置信号、1
5aはエレベータかごが停止しているときに「H」とな
る停止中信号、15bはエレベータかごの戸が開いてい
るときに「H」となる戸開中信号、15cはかご呼びが
1つも登録されていないときに「H」となるかご呼無信
号、15dはエレベータかごが乗場呼びに応答したとき
停止決定してから戸開し再び戸閉完了するまでの間
「H」となる乗場呼応答信号、27はANDゲートであ
る。なお、図3中の1階から8階用の演算回路251〜
258は図4の4階用の演算回路254と同様に構成さ
れている。
【0045】次に、本実施例のエレベータの制御装置の
動作について説明する。1階のエレベータホールにおい
て、エレベータかごの外部に設けたカード読取手段11
に4階行き用の専用カードを読取らせたとする。そし
て、エレベータかごを呼寄せるために乗場釦を操作して
乗場呼びを登録したとする。この場合、一時解除手段1
2の階床識別回路24により4階の階床検出信号244
aが「L」から「H」になる。しかし、エレベータかご
は3階に下り方向で停止中であるとすると、1階のかご
位置信号141aは「L」であり、図4のANDゲート
27の出力も「L」となるので、結局タイマ26の出力
である一時解除指令124aも「L」のままとなる。な
お、この状態では4階のかご呼びはまだ登録されていな
い。
【0046】この後、エレベータかごが1階の乗場呼び
に応答して1階に到着すると、かご位置信号141aと
乗場呼応答信号15dは「H」となり、停止すると停止
中信号15aが「H」となり、更に戸開を開始すると戸
開中信号15bも「H」となる。また、エレベータかご
が1階に到着したとき他の階にかご呼びが1つも登録さ
れてなければ、かご呼無信号15cは「H」である。し
たがって、図4のANDゲート27の出力が「H」とな
り、ここで初めてタイマ26により4階の一時解除指令
124aが「H」で出力され、4階の行先登録灯4bが
点滅を開始し、4階のかご呼登録が可能になる。
【0047】こうして、かご位置やかご状態(停止中/
走行中、戸開/戸閉状態、かご呼びの有無、乗場呼び応
答の有無等)を考慮して一時解除指令121a〜128
aの「H/L」のタイミングと期間を決めるようにした
ので、特定乗客以外は特定階へ行かせないというかご呼
登録制限機能をより確実に果すことができる。
【0048】このように、本実施例のエレベータの制御
装置は、エレベータかご内のかご操作盤9に設けられた
1階から8階の行先釦1a〜8aと、前記各行先釦1a
〜8aに内蔵され、前記1階から8階の行先釦1a〜8
aに対応した階のかご呼登録がされていることを表示す
る1階から8階の行先登録灯1b〜8bと、特定階床の
かご呼登録を阻止するかご呼登録禁止指令101a〜1
08aを出力する周知のサービス禁止手段10と、前記
かご呼び、乗場呼びにエレベータかごを応答させるべく
エレベータかごの運転を制御するかご制御手段14と、
エレベータホール、エレベータホール近傍の出入口、建
物の出入口のいずれかに配設され、専用カードに記録さ
れている内容を読取る周知のカード読取手段11と、前
記カード読取手段11で読取った内容に対応する階床を
検出し、該検出階床のかご呼登録禁止を一時的に解除す
る一時解除指令121a〜128aを出力する一時解除
手段12と、前記カード読取手段11が動作してから前
記カード読取手段11の設置階にエレベータかごが到着
するまでの間、かご位置信号141a〜148aにより
前記かご呼登録禁止の一時解除指令の出力を保留する一
時解除保留手段である一時解除手段12の演算回路25
1〜258と、前記行先釦1a〜8aの操作及び前記か
ご呼登録禁止指令101a〜108aの有無に応じてか
ご呼登録を行ない前記行先登録灯1b〜8bを点灯させ
るとともに、前記一時解除指令121a〜128aに応
じて対応する階床の前記かご呼登録禁止指令101a〜
108aを無効にし前記行先釦1a〜8aの操作による
かご呼登録を可能にするかご呼登録手段13とを備えて
いる。
【0049】即ち、本実施例のエレベータの制御装置
は、カード読取手段11により専用カードに記憶された
階床を読取り、この検出した階床に対して一時解除指令
121a〜128aを出力し、検出した階床のかご呼登
録禁止指令101a〜108aを無効にしてエレベータ
かご内の行先釦1a〜8aの操作によるかご呼登録を可
能にするが、そのときにカード読取手段11が動作して
からカード読取手段11の設置階にエレベータかごが到
着するまでの間は、前記一時解除指令121a〜128
aの出力を保留するものである。
【0050】したがって、専用カード使用者は該カード
の記憶内容をカード読取手段11に読取らせることによ
り特定階床のかご呼びが登録可能になるが、その際にエ
レベータかごの位置が考慮され、カード読取手段11の
動作後もエレベータかごが到着するまではかご呼登録禁
止指令101a〜108aが有効に機能し、部外者の特
定階床への立入を制限できるので、特定乗客以外は特定
階へ行かせないというかご呼登録制限機能をより確実に
果すことができる。
【0051】なお、上記第二実施例では、エレベータか
ごが1階に到着して戸を開いても他の階にかご呼びが登
録されていれば、エレベータかご内に乗客がいるという
ことで4階の一時解除指令124aが「H」にならない
ようにした(この場合、エレベータかごが他階のかご呼
びに全て応答し終って1階に戻って来て初めて4階の一
時解除指令124aが「H」になる)。また、エレベー
タかごが戸開開始し初めて一時解除指令124aが
「H」になるようにした。しかし、必しもこのようなか
ご状態に関する厳しい条件を全て満足しなければ、特定
客以外を特定階へ行かせないという目的を全く達成でき
ないわけではない。「少なくとも、その設置階にエレベ
ータかごが到着するまでは一時解除指令121a〜12
8aを「H」にしない。」、言換えれば、「エレベータ
かごがその設置階に到着すると一時解除指令121a〜
128aを「H」にする。」程度に条件を緩和しても、
十分にかご呼登録制限に対する効果を得ることができ
る。
【0052】ところで、上記第二実施例のようにエレベ
ータかごの外部(例えば、エレベータホール内)にカー
ド読取手段11を設けたものにおいては、乗客が専用カ
ードの内容を読取らせた後、別の用事を思い出して乗場
呼びを登録せずに、エレベータホールから出て行ってし
まう場合や、乗場呼びを登録したがエレベータかごがな
かなか来ないので、エレベータホールから出て行ってし
まう場合のように、かご呼びの登録禁止の一時解除動作
が無駄になってしまうことが考えられる。このような無
駄な操作は、後からエレベータかごを呼寄せた無関係な
乗客に対して特定階のかご呼登録を有効にしてしまう虞
れがあり、特定乗客以外は特定階へ行かせないというか
ご呼登録制限機能を発揮できないという問題を引起こ
す。これを解決するために、下記のような各種の方策を
適宜採ることができる。
【0053】第1の対策として、カード読取手段11が
動作(専用カードの内容を読取った時点)してから所定
時間(カード読取手段11を設けた場所と乗場釦との所
用時間、及びエレベータかごを呼寄せるのに必要な待時
間を考慮して、例えば、1分というように適宜決めれば
よい。)を経過すると、強制的に記憶回路23の記憶内
容をクリアし、エレベータかごがカード読取手段11の
設置階に到着しても一時解除指令121a〜128aが
「H」にならないようにする。
【0054】第2の対策として、カード読取手段11が
動作してから所定時間(カード読取手段11とエレベー
タホールとの距離に応じて設定するもので、例えば20
秒)内に乗場呼びが登録されなければ、直ちに記憶回路
23の記憶内容をクリアし、一時解除動作を無効にす
る。
【0055】第3の対策として、カード読取手段11が
動作してから上記の所定時間内に乗場呼びが登録された
場合、この乗場呼登録から第2の所定時間(エレベータ
かごがこの乗場呼びに応答するのに十分な時間、例えば
3分)を経過してもエレベータかごが到着しなければ、
直ちに記憶回路23の記憶内容をクリアし、一時解除動
作を無効にする。
【0056】第4の対策として、エレベータホールに待
客検出手段(例えば、天井に設けたテレビカメラの映像
を分析して待客の有無を検出できる手段)を設置する。
そして、カード読取手段11が動作してから所定時間
(カード読取手段11とエレベータホールとの距離に応
じて設定するもので、例えば20秒)内に上記待客検出
手段が待客を検出しなければ、直ちに記憶回路23の記
憶内容をクリアし、一時解除動作を無効にする。
【0057】第5の対策として、上記第4の対策でカー
ド読取手段11が動作してから所定時間内に上記待客検
出手段が待客を検出したとしても、その待客がエレベー
タホールから出ていったことを検出すると、直ちに記憶
回路23の記憶内容をクリアし、一時解除動作を無効に
する。
【0058】〈第三実施例〉エレベータかごの外部にカ
ード読取手段11を設けた場合に起り得る問題を解決す
る上記第1の対策について、図5及び図6を用いて第三
実施例として詳細に説明する。
【0059】図5は本発明の第三実施例であるエレベー
タの制御装置の全体構成を示すブロック図である。図
中、第一及び第二実施例と同一符号及び記号は第一及び
第二実施例の構成部分と同一または相当する構成部分を
示す。
【0060】図において、28は強制リセット手段、2
8aは一時解除動作が可能な期間を表す一時解除有効信
号であり、専用カードの内容を読取った時点からの経過
時間が所定時間(=1分)未満のとき「H」に設定さ
れ、上記経過時間が上記所定時間以上になると「L」に
リセットされる。
【0061】図6は本発明の第三実施例であるエレベー
タの制御装置の一時解除手段及び強制リセット手段を示
す回路図であり、図5中の一時解除手段12と強制リセ
ット手段28の回路図である。
【0062】図において、29はORゲート、30はタ
イマ26と同じ機能を持つタイマであり、I点の入力信
号が「L」のときはO点の出力信号を「L」で出力し、
I点の入力信号が「L」から「H」に変化したときに時
限の計数を開始するとともにO点の出力信号を「H」で
出力し、I点の入力信号が「H」の状態が所定時間(=
1分)継続するとI点の入力信号が「H」であっても、
O点の出力信号を「L」にして出力する。なお、図6中
の1階から8階用の演算回路251〜258は図4の4
階用の演算回路254と同様に構成されている。また、
記憶回路23は一時的に記憶した内容(I点から入力し
たデータ)をクリアするための2つの入力端子R1,R
2を有しており、R1点とR2点の入力信号がいずれも
「L」のときに限りI点からの入力信号を新たに記憶
し、R1点またはR2点の入力信号のいずれかが「H」
から「L」に変化したときにその内容をクリアするもの
である。
【0063】次に、本実施例のエレベータの制御装置の
動作について説明する。1階のエレベータホールにおい
て、専用カードを持つ乗客がエレベータホールに設けた
カード読取手段11に4階行き用の専用カードを読取ら
せたとする。すると、図6の一時解除手段12の階床識
別回路24により4階の階床検出信号244aが「L」
から「H」になる。このとき、エレベータかごは3階で
戸閉状態のまま停止中であるとすると、上記第二実施例
の場合と同様に、一時解除指令124aは「L」のまま
となる。この状態では4階のかご呼びはまだ登録できな
い。一方、4階の階床検出信号244aが「L」から
「H」になったとき、強制リセット手段28のORゲー
ト29の出力も「L」から「H」になり、タイマ30の
経過時間の計数が開始されると同時に、一時解除有効信
号28aは「H」に設定される。
【0064】この後、上記専用カードの乗客が1階の乗
場釦を操作せずにエレベータホールから出ていったとす
る。この場合、1階の乗場呼びが登録されないのでエレ
ベータかごは3階に停止したままとなる。このような状
態が1分続くと、タイマ30の出力信号、即ち一時解除
有効信号28aは「H」から「L」になる。したがっ
て、記憶回路23のR2点の入力信号が「H」から
「L」になるため、記憶回路23に記憶されている読取
信号11aの内容はクリアされ、結局4階の階床信号2
44aは再び「L」に設定される。それ故、この後に他
の一般乗客が1階の乗場呼びを登録してエレベータかご
を呼寄せても、既に記憶回路23の記憶内容はクリアさ
れ、4階の階床信号244aは「L」になっているの
で、上記一般乗客によって4階のかご呼びが登録される
心配はない。
【0065】こうして、専用カードの内容を読取った時
点から十分長い時間を経過すると、一時解除手段12の
記憶回路23の内容を強制的にクリアするようにしたの
で、専用カードの乗客が乗場呼びを登録せずにエレベー
タホールから出て行ってしまっても、一般乗客による特
定階のかご呼び登録を防止することができる。また、カ
ード読取手段11をエレベータホールの出入口や建物の
出入口等の乗場釦から或る程度離れた場所に設置した場
合にも効果がある。
【0066】ところで、上記第三実施例では、エレベー
タかごが1階に到着して4階の一時解除指令124aを
「H」で出力した直後に一時解除有効信号28aが
「H」から「L」になったとき、4階の一時解除指令1
24aも直ちに「L」にリセットするようにしたが、必
ずしも強制リセット手段による無効指令を優先する必要
はない。一時解除指令を一旦「H」で出力した後に一時
解除有効信号28aが「H」から「L」になっても、そ
のまま一時解除指令を「H」のまま保持するようにして
もよい。
【0067】〈第四実施例〉エレベータかごの外部にカ
ード読取手段11を設けた場合に起り得る問題を解決す
る上記第2及び第3の対策について、図5から図7を用
いて第四実施例として詳細に説明する。なお、図5及び
図6は上記第三実施例と共通である。
【0068】図7は本発明の第四実施例であるエレベー
タの制御装置の強制リセット手段を示す回路図であり、
図6の強制リセット手段28に相当する。
【0069】図において、31はタイマ26と同じ機能
を持つタイマで、時限が3分と設定されている。32,
33はANDゲート、34はORゲート、35はNOT
ゲート、361aは1階の上り呼びが登録されていると
き「H」となる1階上り呼信号である。なお、タイマ3
0は時限が20秒に設定されている。
【0070】次に、本実施例のエレベータの制御装置の
動作について説明する。1階のエレベータホールにおい
て、専用カードを持つ乗客がエレベータホールに設けた
カード読取手段11に4階行き用の専用カードを読取ら
せたとする。すると、図6の一時解除手段12の階床識
別回路24により4階の階床検出信号244aが「L」
から「H」になる。このとき、エレベータかごは3階で
戸閉状態のまま停止中であるとすると、上記第二実施例
の場合と同様に、一時解除指令124aは「L」のまま
となる。この状態では4階のかご呼びはまだ登録できな
い。一方、図7の1階上り呼信号361aは「L」であ
るので、NOTゲート35の出力は「H」になってい
る。したがって、4階の階床検出信号244aが「L」
から「H」になったとき、図7の強制リセット手段28
のORゲート29の出力も「L」から「H」になり、更
にANDゲート33の出力も「L」から「H」になり、
タイマ30の経過時間の計数が開始されると同時に、タ
イマ30の出力は「H」になり、結局ORゲート34を
介して一時解除有効信号28aは「H」に設定される。
【0071】この後、上記専用カードの乗客が1階の乗
場釦を操作せずにエレベータホールから出て行ったとす
る。この場合、1階の乗場呼びが登録されないのでエレ
ベータかごは3階に停止したままとなる。このような状
態が20秒間続くと、タイマ30の出力は「H」から
「L」になる。一方、ANDゲート32の出力は「L」
のままであるので、タイマ31の出力も「L」である。
したがって、ORゲート34の出力信号、即ち一時解除
有効信号28aは「H」から「L」になる。この結果、
図6の記憶回路23のR2点の入力信号が「H」から
「L」になるため、記憶回路23に記憶されている読取
信号11aの内容はクリアされ、結局4階の階床信号2
44aは再び「L」に設定される。それ故、このあとに
他の一般乗客が1階の乗場呼びを登録してエレベータか
ごを呼寄せても、既に記憶回路23の記憶内容はクリア
され、4階の階床信号244aは「L」になっているの
で、上記一般乗客によって4階のかご呼びが登録される
心配はない。
【0072】また、上記専用カードの乗客がカード読取
手段11を動作させた10秒後に1階の乗場釦を操作し
た場合は、1階上り呼信号361aが「L」から「H」
になるため、NOTゲート35の出力は「L」、AND
ゲート33の出力も「L」となり、結局タイマ30の出
力も「H」から「L」になる。一方、ANDゲート32
の出力は「L」から「H」になるので、タイマ31の出
力は「L」から「H」になる。結局ORゲート34の出
力信号、即ち一時解除有効信号28aは「H」を保つこ
とになる。そして、1階上り呼登録から3分経過しても
何らかの原因でエレベータかごが1階に到着できないと
きは、タイマ31の出力は「H」から「L」になり、結
局記憶回路23の記憶内容はクリアされることになる。
【0073】こうして、上記第二実施例の第2及び第3
の対策では、専用カードを持つ乗客が乗場呼びを登録し
たか否かでエレベータ使用意志の有無を判断して一時解
除動作の有効期間を決めるものであり、上記専用カード
の乗客がエレベータを利用しなかったときに無関係な乗
客による特定階床のかご呼登録を防止できる。
【0074】また、上記第二実施例の第4の対策のよう
に待客検出手段を使用する方式では、専用カードを持つ
乗客がエレベータホールに入ってきたか否かでエレベー
タ使用意志の有無を判断して一時解除動作の有効期間を
決めるものであり、上記専用カードの乗客がエレベータ
を利用しなかったときに無関係な乗客による特定階床の
かご呼登録を防止できる。なお、図7の1回上り呼信号
361aの代わりに上記待客検出手段からの出力信号
(待客を検出しているときに「H」となる)を用いれば
よく、容易に実現できる。
【0075】なお、上記記憶回路23は、一時解除動作
の有効期間が一旦切れないと新しい読取信号11aが入
力されても、その記憶内容を更新しないようにしている
ため、エレベータかごが到着するか何かの要件により現
在入力されている一時解除動作が終了しない限り、別の
専用カードを持つ乗客はいつまでたっても目的階に行け
ないことになる。この点、上記第二実施例の第3の対策
では、乗場呼びが登録されているときの有効期間に上限
を設けたものであるから、上記第二実施例の第2の対策
と同様の効果の他に、別の専用カードを持つ乗客もエレ
ベータを利用することができる。
【0076】また、上記第二実施例の第5の対策のよう
に待客検出手段を使用する方式では、最初はエレベータ
を使用する意志があったが、途中で考えが変わったこと
(即ち、エレベータホールから出て行くこと)を検出す
ると、一時解除動作を終了させるものであり、上記第二
実施例の第4の対策よりも早目に別の専用カードを持つ
乗客にエレベータを利用してもらうかどうかの判断がで
きる。
【0077】このように、上記第三及び第四実施例のエ
レベータの制御装置は、エレベータかご内のかご操作盤
9に設けられた1階から8階の行先釦1a〜8aと、前
記各行先釦1a〜8aに内蔵され、前記1階から8階の
行先釦1a〜8aに対応した階のかご呼登録がされてい
ることを表示する1階から8階の行先登録灯1b〜8b
と、特定階床のかご呼登録を阻止するかご呼登録禁止指
令101a〜108aを出力する周知のサービス禁止手
段10と、前記かご呼び、乗場呼びにエレベータかごを
応答させるべくエレベータかごの運転を制御するかご制
御手段14と、エレベータホール、エレベータホール近
傍の出入口、建物の出入口のいずれかに配設され、専用
カードに記録されている内容を読取る周知のカード読取
手段11と、前記カード読取手段11で読取った内容に
対応する階床を検出し、該検出階床のかご呼登録禁止を
一時的に解除する一時解除指令121a〜128aを出
力するとともに、前記一時解除指令121a〜128a
を出力する前に下記強制リセット手段28からの所定の
無効指令により一時解除動作を無効にする一時解除手段
12と、前記カード読取手段11が動作した後に所定の
条件が成立することにより前記かご呼登録禁止の一時解
除動作を無効にする無効指令を出力する強制リセット手
段28と、前記エレベータかご内に一時解除された行先
階を表示する行先表示手段である行先登録灯1b〜8b
と、前記行先釦1a〜8aの操作及び前記かご呼登録禁
止指令101a〜108aの有無に応じてかご呼登録を
行ない前記行先登録灯1b〜8bを点灯させるととも
に、前記一時解除指令121a〜128aに応じて対応
する階床の前記かご呼登録禁止指令101a〜108a
を無効にし前記行先釦1a〜8aの操作によるかご呼登
録を可能にして前記行先登録灯1b〜8b(行先表示手
段)に一時解除階床を表示させるかご呼登録手段13と
を備えている。
【0078】即ち、第三及び第四実施例のエレベータの
制御装置は、カード読取手段11により専用カードに記
憶された階床を読取り、この検出した階床に対して一時
解除指令121a〜128aを出力し、検出した階床の
かご呼登録禁止指令101a〜108aを無効にしてエ
レベータかご内の行先釦1a〜8aの操作によるかご呼
登録を可能にするとともに、エレベータかご内の行先登
録灯1b〜8b(行先表示手段)に一時解除階床を表示
し、しかもカード読取手段11の動作後に専用カードの
乗客がエレベータを使用しないと判断した場合には前記
一時解除指令121a〜128aを無効にするものであ
る。
【0079】したがって、専用カード使用者は該カード
の記憶内容をカード読取手段11に読取らせることによ
り該カードでかご呼びが登録可能になる階床を知ること
ができ、戸惑うことなくエレベータかご内の所望の行先
釦1a〜8aを操作することができるので、特定のカー
ド所有者しか特定階に行けないようにエレベータの運転
を制限でき、しかもカード使用者にとって操作性のよい
エレベータの制御装置となる。加えて、カード読取手段
11の動作後に専用カードの乗客がエレベータを使用し
なかったときでも部外者の特定階床への立入を制限で
き、上記専用カードの乗客がエレベータを利用しなかっ
たときに無関係な乗客による特定階床のかご呼登録を防
止できるので、特定のカード所有者しか特定階に行けな
いようにエレベータの運転をより確実に制限できる。
【0080】ところで、上記第一から第四各実施例で
は、かご呼びの登録禁止を一時解除した階床を表示する
行先表示手段と、かご呼びの登録を表示するための行先
登録灯とを兼用し、一時解除した階床を表示するときは
対応する行先登録灯をかご呼登録時とは異なる表示形態
(点滅)で表示するようにしたが、一時解除した階床を
表示する方式はこれに限定されるものではない。例え
ば、行先登録灯と行先表示手段とを並べて設置したり、
行先釦内に行先登録灯と行先表示手段の両方を内蔵して
別々に点灯させたりしてもよい。また、かご操作盤9に
ディスプレイを設置して文字で一時解除した階床を表示
する等、種々の方式が考えられる。更に、行先表示手段
の点灯色と行先登録灯の点灯色とを変える等してその違
いを分り易くしてもよい。
【0081】〈第五実施例〉上記各実施例では、かご呼
びの登録禁止を専用カードにより一時的に解除する場合
について説明したが、ここではエレベータホールに設け
た行先釦による行先呼びの登録禁止を専用カードで一時
的に解除する場合について図8及び図9を用いて第五実
施例として説明する。
【0082】図8は本発明の第五実施例であるエレベー
タの制御装置の全体構成を示すブロック図である。図
中、上記各実施例と同一符号及び記号は上記各実施例の
構成部分と同一または相当する構成部分を示す。
【0083】図において、50はエレベータホールに配
設された乗場操作盤、501a〜508aは乗場操作盤
50に設けられた1階から8階の行先呼びを各々登録す
るための1階から8階の行先釦、501b〜508bは
1階から8階の行先釦501a〜508a内に組込まれ
て設けられ、行先呼びが登録されていることを表示する
1階から8階の行先登録灯、501c〜508cは1階
から8階の行先釦501a〜508aを操作したときだ
け各々「H」となる1階から8階の行先釦操作信号であ
る。1階から8階の行先登録灯501b〜508bは行
先呼びの登録禁止を一時的に解除している階床(一時解
除階床)を表示する行先表示手段としても使用される。
【0084】51は行先呼登録手段であり、1階から8
階の行先釦操作信号501c〜508c、行先呼登録禁
止指令101a〜108a、及び一時解除指令121a
〜128aに応じて各々行先呼びを登録し、エレベータ
かごの到着により行先呼びをかご呼びとして登録すると
行先呼びの登録を解消する。更に、この行先呼登録手段
51は、行先呼びの登録状態や1階から8階の一時解除
指令121a〜128aに応じて1階から8階の行先登
録灯501b〜508bの点灯を制御する。511a〜
518aは1階から8階の行先呼登録信号であり、行先
呼びが登録されているときは「H」、解消されていると
きは「L」となる。511b〜518bは1階から8階
の行先登録灯点灯指令であり、1階から8階の行先登録
灯501b〜508bを点灯させるときは「H」、消灯
させるときは「L」となる。
【0085】36は乗場呼登録手段であり、1階では行
先呼登録信号511a〜518aにより上り呼びを登録
して1階上り呼信号361aを出力し、2階から8階で
は通常の上り釦と下り釦(図示せず)に応じて乗場呼び
を登録する。
【0086】なお、カード読取手段11は乗場操作盤5
0の近くに設けられ、一時解除手段12は図3に示す一
時解除手段12と同様に構成されている。また、かご呼
登録手段13は図2の行先釦操作信号4cのところに、
エレベータかごが1階に到着したときに行先呼登録信号
514aを並列入力するように構成されている。
【0087】図9は本発明の第五実施例であるエレベー
タの制御装置の4階用の行先登録手段を示す回路図であ
り、図8の行先呼登録手段51のうちの4階用の行先呼
登録回路である。なお、他の階の行先呼登録回路も同様
に構成されている。
【0088】図において、61は周期的なパルス信号6
1a(例えば、0.5秒間「H」、0.5秒間「L」)
を出力する周知の周期パルス発生器、62はNOTゲー
ト、63,64はORゲート、65〜67はANDゲー
ト、68はS点に「H」の信号が入力されるとそれを記
憶して出力し、R点に「H」の信号が入力されるとS点
に「H」の信号が入力されていてもその記憶内容を
「L」にリセットするフリップフロップからなる記憶素
子である。
【0089】次に、本実施例のエレベータの制御装置の
動作について説明する。第一実施例と同様に、4階から
6階のサービスが禁止されているときに、4階と5階の
行先呼びの登録を許可する専用カードをもった乗客が1
階のエレベータホールのカード読取手段11に該専用カ
ードを入れ、その後で4階の行先釦504aを操作した
場合について述べる。
【0090】このとき、一時解除手段12により4階と
5階の一時解除指令124a,125aが「H」に設定
されて出力されるので、図9の4階用の行先呼登録回路
において、周期パルス発生器61、ANDゲート66、
及びORゲート64によって4階の行先登録灯504b
は点滅する。即ち、ANDゲート66の出力信号は周期
パルス発生器61からのパルス信号61aに応じて
「H」と「L」とを繰返すことになるので、ORゲート
64の出力である行先登録灯点灯指令514bも「H」
と「L」とを繰返し、4階の行先登録灯504bは点滅
を開始する。同様にして、5階の行先登録灯505bも
点滅を開始する。こうして、乗客に4階または5階に行
けること、及び行先呼登録の受付期間中であることを報
せる。
【0091】4階と5階の行先登録灯504b,505
bが点滅している間に、上記専用カードの乗客が4階の
行先釦504aを操作し、行先釦操作信号504cが
「H」になると、一時解除指令124aが「H」で、O
Rゲート63の出力も「H」となっているので、AND
ゲート65の出力も「H」となり、記憶素子68の記憶
内容は「H」となる。これにより、4階の行先呼びが登
録され、行先呼登録信号514aは「H」と出力され
る。また、ORゲート64を介して行先登録灯点灯指令
514bも「H」と出力されるため、4階の行先登録灯
504bは点滅から点灯に変わり、行先呼びが登録され
たことを上記専用カードの乗客に報せる。同時に、乗場
呼登録手段36では1階の上り呼びが登録され1階にエ
レベータかごを呼寄せる。なお、エレベータかごが1階
に到着し停止するとANDゲート67により4階の行先
呼びは解消されるが、それにより以前にかご呼登録手段
13において4階のかご呼びとして自動登録される。
【0092】こうして、特定階に行くことを許可する専
用カードを持った乗客がエレベータ乗場のカード読取手
段11に専用カードを入れた場合は、その許可された特
定階の行先登録灯を点滅させて、行先呼びを登録できる
階と登録可能期間を乗客に知らせるようにしたので、乗
客は戸惑うことなくエレベータ乗場の行先釦を操作する
ことができる。
【0093】このように、本実施例のエレベータの制御
装置は、エレベータホールの乗場操作盤50に設けられ
た1階から8階の行先釦501a〜508aと、前記各
行先釦501a〜508aに内臓され、前記1階から8
階の行先釦501a〜508aに対応した階の行先呼登
録がされていることを表示する1階から8階の行先登録
灯501b〜508bと、特定階床の行先呼登録を阻止
する行先呼登録禁止指令101a〜108aを出力する
周知のサービス禁止手段10と、前記行先呼びによりエ
レベータかごを呼寄せて対応する階床のかご呼びを自動
登録し、エレベータかごを応答させるべくエレベータか
ごの運転を制御するかご制御手段14と、前記エレベー
タホール、エレベータホール近傍の出入口、建物の出入
口のいずれかに配設され、専用カードに記録されている
内容を読取る周知のカード読取手段11と、前記カード
読取手段11で読取った内容に対応する階床を検出し、
該検出階床の行先呼登録禁止を一時的に解除する一時解
除指令121a〜128aを出力する一時解除手段12
と、前記エレベータホールに一時解除された行先階を表
示する行先表示手段である行先登録灯501b〜508
bと、前記行先釦501a〜508aの操作及び前記行
先呼登録禁止指令101a〜108aの有無に応じて行
先呼登録を行ない前記行先登録灯501b〜508bを
点灯させるとともに、前記一時解除指令121a〜12
8aに応じて対応する階床の前記行先呼登録禁止指令1
01a〜108aを無効にし前記行先釦501a〜50
8aの操作による行先呼登録を可能にして前記行先登録
灯501b〜508b(行先表示手段)に一時解除階床
を表示させる行先呼登録手段51とを備えている。
【0094】即ち、本実施例のエレベータの制御装置
は、カード読取手段11により専用カードに記憶された
階床を読取り、この検出した階床に対して一時解除指令
121a〜128aを出力し、検出した階床の行先呼登
録禁止指令101a〜108aを無効にしてエレベータ
乗場の行先釦501a〜508aの操作による行先呼登
録を可能にするとともに、エレベータ乗場の行先登録灯
501b〜508b(行先表示手段)に一時解除階床を
表示するものである。
【0095】したがって、専用カード使用者は該カード
の記憶内容をカード読取手段11に読取らせることによ
り該カードで行先呼びが登録可能になる階床を知ること
ができ、戸惑うことなくエレベータ乗場の所望の行先釦
501a〜508aを操作することができるので、特定
のカード所有者しか特定階に行けないようにエレベータ
の運転を制限でき、しかもカード使用者にとって操作性
のよいエレベータの制御装置となる。
【0096】ところで、上記実施例では、行先呼びの登
録禁止を一時解除した階床を表示する行先表示手段と、
行先呼びの登録を表示するための行先登録灯とを兼用
し、一時解除した階床を表示するときは対応する行先登
録灯を行先呼登録時とは異なる表示形態(点滅)で表示
するようにしたが、一時解除した階床を表示する方式は
これに限定されるものではない。例えば、行先登録灯と
行先表示手段とを並べて設置したり、行先釦内に行先登
録灯と行先表示手段の両方を内蔵して別々に点灯させた
りしてもよい。また、乗場操作盤50にディスプレイを
設置して文字で一時解除した階床を表示する等、種々の
方式が考えられる。更に、行先表示手段の点灯色と行先
登録灯の点灯色とを変える等してその違いを分り易くし
てもよい。
【0097】また、上記第一から第五の各実施例では、
いずれもエレベータが1台の場合について説明したが、
複数台のエレベータが併設されている場合にも当然適用
できる。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明の
エレベータの制御装置は、エレベータかご内に設けられ
た行先釦と、かご呼登録がされていることを表示する行
先登録灯と、かご呼登録禁止指令を出力するサービス禁
止手段と、エレベータかごの運転を制御するかご制御手
段と、専用カードに記録されている内容を読取るカード
読取手段と、かご呼登録禁止を一時的に解除する一時解
除指令を出力する一時解除手段と、一時解除された行先
階を表示する行先表示手段と、かご呼登録を行なうかご
呼登録手段とを備え、カード読取手段により専用カード
に記憶された階床を読取り、この検出した階床に対して
一時解除指令を出力し、検出した階床のかご呼登録禁止
指令を無効にしてエレベータかご内の行先釦の操作によ
るかご呼登録を可能にするとともに、エレベータかご内
の行先表示手段に一時解除階床を表示することにより、
専用カード使用者は該カードの記憶内容を読取らせるこ
とにより該カードでかご呼びが登録可能になる階床を知
ることができ、戸惑うことなくエレベータかご内の所望
の行先釦を操作することができるので、特定のカード所
有者しか特定階に行けないようにエレベータの運転を制
限でき、しかもカード使用者にとって操作性のよいエレ
ベータの制御装置となる。
【0099】請求項2の発明のエレベータの制御装置
は、エレベータかご内に設けられた行先釦と、かご呼登
録がされていることを表示する行先登録灯と、かご呼登
録禁止指令を出力するサービス禁止手段と、エレベータ
かごの運転を制御するかご制御手段と、専用カードに記
録されている内容を読取るカード読取手段と、かご呼登
録禁止を一時的に解除する一時解除指令を出力する一時
解除手段と、前記一時解除指令の出力を保留する一時解
除保留手段と、かご呼登録を行なうかご呼登録手段とを
備え、カード読取手段により専用カードに記憶された階
床を読取り、この検出した階床に対して一時解除指令を
出力し、検出した階床のかご呼登録禁止指令を無効にし
てエレベータかご内の行先釦の操作によるかご呼登録を
可能にするが、カード読取手段が動作してからカード読
取手段の設置階にエレベータかごが到着するまでの間
は、前記一時解除指令の出力を保留することにより、専
用カード使用者は該カードの記憶内容を読取らせること
により該カードで特定階床のかご呼びが登録可能になる
が、その際にエレベータかごの位置が考慮され、カード
読取手段の動作後もエレベータかごが到着するまではか
ご呼登録禁止指令が有効に機能し、部外者の特定階床へ
の立入を制限できるので、特定のカード所有者しか特定
階に行けないようにエレベータの運転をより確実に制限
でき、しかもカード使用者にとって操作性のよいエレベ
ータの制御装置となる。
【0100】請求項3の発明のエレベータの制御装置
は、エレベータかご内に設けられた行先釦と、かご呼登
録がされていることを表示する行先登録灯と、かご呼登
録禁止指令を出力するサービス禁止手段と、エレベータ
かごの運転を制御するかご制御手段と、専用カードに記
録されている内容を読取るカード読取手段と、かご呼登
録禁止を一時的に解除する一時解除指令を出力するとと
もに一時解除動作を無効にする一時解除手段と、一時解
除動作を無効にする無効指令を出力する強制リセット手
段と、かご呼登録を行なうかご呼登録手段とを備え、カ
ード読取手段により専用カードに記憶された階床を読取
り、この検出した階床に対して一時解除指令を出力し、
検出した階床のかご呼登録禁止指令を無効にしてエレベ
ータかご内の行先釦の操作によるかご呼登録を可能にす
るとともに、カード読取手段の動作後に専用カードの乗
客がエレベータを使用しないと判断した場合には前記一
時解除指令を無効にすることにより、専用カード使用者
は該カードの記憶内容を読取らせることにより該カード
で特定階床のかご呼びが登録可能になり、エレベータか
ご内の所望の行先釦を操作することができるだけでな
く、カード読取手段の動作後に専用カードの乗客がエレ
ベータを使用しなかったときでも部外者の特定階床への
立入を制限できるので、特定のカード所有者しか特定階
に行けないようにエレベータの運転をより確実に制限で
き、しかもカード使用者にとって操作性のよいエレベー
タの制御装置となる。
【0101】請求項4の発明のエレベータの制御装置
は、エレベータホールに設けられた行先釦と、行先呼登
録がされていることを表示する行先登録灯と、行先呼登
録禁止指令を出力するサービス禁止手段と、エレベータ
かごの運転を制御するかご制御手段と、専用カードに記
録されている内容を読取るカード読取手段と、行先呼登
録禁止を一時的に解除する一時解除指令を出力する一時
解除手段と、一時解除された行先階を表示する行先表示
手段と、行先呼登録を行なう行先呼登録手段とを備え、
カード読取手段により専用カードに記憶された階床を読
取り、この検出した階床に対して一時解除指令を出力
し、検出した階床の行先呼登録禁止指令を無効にしてエ
レベータ乗場の行先釦の操作による行先呼登録を可能に
するとともに、エレベータ乗場の行先表示手段に一時解
除階床を表示することにより、専用カード使用者は該カ
ードの記憶内容を読取らせることにより該カードで行先
呼びが登録可能になる階床を知ることができ、戸惑うこ
となくエレベータ乗場の所望の行先釦を操作することが
できるので、特定のカード所有者しか特定階に行けない
ようにエレベータの運転を制限でき、しかもカード使用
者にとって操作性のよいエレベータの制御装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第一実施例であるエレベータの
制御装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】図2は本発明の第一実施例であるエレベータの
制御装置の4階用のかご呼登録手段を示す回路図であ
る。
【図3】図3は本発明の第一実施例であるエレベータの
制御装置の一時解除手段を示す回路図である。
【図4】図4は本発明の第二実施例であるエレベータの
制御装置の一時解除手段の4階用の演算回路を示す回路
図である。
【図5】図5は本発明の第三実施例であるエレベータの
制御装置の全体構成を示すブロック図である。
【図6】図6は本発明の第三実施例であるエレベータの
制御装置の一時解除手段及び強制リセット手段を示す回
路図である。
【図7】図7は本発明の第四実施例であるエレベータの
制御装置の強制リセット手段を示す回路図である。
【図8】図8は本発明の第五実施例であるエレベータの
制御装置の全体構成を示すブロック図である。
【図9】図9は本発明の第五実施例であるエレベータの
制御装置の4階用の行先登録手段を示す回路図である。
【符号の説明】 1a〜8a 1階から8階の行先釦(かご操作盤) 1b〜8b 1階から8階の行先登録灯(かご操作盤) 1c〜8c 1階から8階の行先釦操作信号(かご操作
盤) 9 かご操作盤 10 サービス禁止手段 101a〜108a 1階から8階のかご呼登録禁止指
令 11 カード読取手段 11a 読取信号 12 一時解除手段 121a〜128a 1階から8階の一時解除指令 13 かご呼登録手段 131a〜138a 1階から8階のかご呼登録信号 131b〜138b 1階から8階の行先登録灯点灯指
令(かご操作盤) 14 かご制御手段 141a〜148a 1階から8階のかご位置信号 15 かご状態信号 23 一時解除手段の記憶回路 24 階床識別回路 251〜258 1階から8階用の演算回路 28 強制リセット手段 36 乗場呼登録手段 50 乗場操作盤 501a〜508a 1階から8階の行先釦(乗場操作
盤) 501b〜508b 1階から8階の行先登録灯(乗場
操作盤) 501c〜508c 1階から8階の行先釦操作信号
(乗場操作盤) 51 行先呼登録手段 511a〜518a 1階から8階の行先呼登録信号 511b〜518b 1階から8階の行先登録灯点灯指
令(乗場操作盤)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータかご内に設けられた行先釦
    と、 前記行先釦に対応した階のかご呼登録がされていること
    を表示する行先登録灯と、 特定階床のかご呼登録を阻止するかご呼登録禁止指令を
    出力するサービス禁止手段と、 前記かご呼び、乗場呼びにエレベータかごを応答させる
    べくエレベータかごの運転を制御するかご制御手段と、 前記エレベータかご内、エレベータホール、エレベータ
    ホール近傍の出入口、建物の出入口のいずれかに配設さ
    れ、専用カードに記録されている内容を読取るカード読
    取手段と、 前記カード読取手段で読取った内容に対応する階床を検
    出し、該検出階床のかご呼登録禁止を一時的に解除する
    一時解除指令を出力する一時解除手段と、 前記エレベータかご内に一時解除された行先階を表示す
    る行先表示手段と、 前記行先釦の操作及び前記かご呼登録禁止指令の有無に
    応じてかご呼登録を行ない前記行先登録灯を点灯させる
    とともに、前記一時解除指令に応じて対応する階床の前
    記かご呼登録禁止指令を無効にし前記行先釦の操作によ
    るかご呼登録を可能にして前記行先表示手段に一時解除
    階床を表示させるかご呼登録手段とを具備することを特
    徴とするエレベータの制御装置。
  2. 【請求項2】 エレベータかご内に設けられた行先釦
    と、 前記行先釦に対応した階のかご呼登録がされていること
    を表示する行先登録灯と、 特定階床のかご呼登録を阻止するかご呼登録禁止指令を
    出力するサービス禁止手段と、 前記かご呼び、乗場呼びにエレベータかごを応答させる
    べくエレベータかごの運転を制御するかご制御手段と、 エレベータホール、エレベータホール近傍の出入口、建
    物の出入口のいずれかに配設され、専用カードに記録さ
    れている内容を読取るカード読取手段と、 前記カード読取手段で読取った内容に対応する階床を検
    出し、該検出階床のかご呼登録禁止を一時的に解除する
    一時解除指令を出力するとともに、所定の無効指令によ
    り一時解除動作を無効にする一時解除手段と、 前記カード読取手段が動作した後に所定の条件が成立す
    ることにより前記かご呼登録禁止の一時解除動作を無効
    にする無効指令を出力する強制リセット手段と、 前記エレベータかご内に一時解除された行先階を表示す
    る行先表示手段と、 前記行先釦の操作及び前記かご呼登録禁止指令の有無に
    応じてかご呼登録を行ない前記行先登録灯を点灯させる
    とともに、前記一時解除指令に応じて対応する階床の前
    記かご呼登録禁止指令を無効にし前記行先釦の操作によ
    るかご呼登録を可能にして前記行先表示手段に一時解除
    階床を表示させるかご呼登録手段とを具備することを特
    徴とするエレベータの制御装置。
  3. 【請求項3】 エレベータホールに設けられた行先釦
    と、 前記行先釦に対応した階の行先呼登録がされていること
    を表示する行先登録灯と、 特定階床の行先呼登録を阻止する行先呼登録禁止指令を
    出力するサービス禁止手段と、 前記行先呼びによりエレベータかごを呼寄せて対応する
    階床のかご呼びを自動登録し、エレベータかごを応答さ
    せるべくエレベータかごの運転を制御するかご制御手段
    と、 前記エレベータホール、エレベータホール近傍の出入
    口、建物の出入口のいずれかに配設され、専用カードに
    記録されている内容を読取るカード読取手段と、 前記カード読取手段で読取った内容に対応する階床を検
    出し、該検出階床の行先呼登録禁止を一時的に解除する
    一時解除指令を出力する一時解除手段と、 前記エレベータホールに一時解除された行先階を表示す
    る行先表示手段と、 前記行先釦の操作及び前記行先呼登録禁止指令の有無に
    応じて行先呼登録を行ない前記行先登録灯を点灯させる
    とともに、前記一時解除指令に応じて対応する階床の前
    記行先呼登録禁止指令を無効にし前記行先釦の操作によ
    る行先呼登録を可能にして前記行先表示手段に一時解除
    階床を表示させる行先呼登録手段とを具備することを特
    徴とするエレベータの制御装置。
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