JPH1160084A

JPH1160084A - エレベーターの運転装置

Info

Publication number: JPH1160084A
Application number: JP9227802A
Authority: JP
Inventors: Osamu Suzuki; 修鈴木
Original assignee: Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd
Current assignee: Mitsubishi Electric Building Solutions Corp
Priority date: 1997-08-25
Filing date: 1997-08-25
Publication date: 1999-03-02

Abstract

(57)【要約】【課題】エレベーターのかご内にカードリーダを設置
し、ＩＤカードの照合結果が正の場合、行先呼びの登録
を許可するものでは、ＩＤ判別中にかごが出発してしま
うことがある。【解決手段】エレベーターが到着して戸開し、利用者
がかごに乗り込み、ＩＤカードをリーダヘッド４Ａに操
作すると、インタフェース４Ｆからエレベーターの起動
阻止信号４Ｆｇを出力する。これで、ＩＤ判別の時間的
余裕が生じる。同時に、行先呼び登録許可階の行先呼び
登録灯を所定時間点滅して利用者に行先呼びの登録を案
内する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、かご内に設置さ
れたカードリーダ等の識別装置によって、行先呼びの登
録を許可してエレベーターを運転する装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】各階にテナントが入居している建物で
は、それぞれ特定区域へは関係者以外の立入りを禁止す
ることが望まれる。このため、エレベーターのかご内
に、特定個人を識別する識別装置を設置し、この識別装
置でＩＤカード、指紋等の識別媒体を識別し、この照合
が「正」であれば、該当する階の行先呼びの登録を許可
するようにすることが実行されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のエ
レベーターの運転装置では、識別装置で媒体を識別し、
それが「正」と判定されると行先呼びの登録を許可する
ようにしているため、媒体の照合に時間を要し、特に媒
体が指紋である場合には、それが特に著しく、行先呼び
を登録する前にかごが出発してしまい、次階に行きたい
人は行けなくなってしまうという問題点がある。特に、
かご内が混雑しているときは、その頻度が高くなる。

【０００４】この発明は上記問題点を解消するためにな
されたもので、かご内の識別装置で個人を識別する場合
でも、行先呼びの登録に余裕を与えることができるよう
にしたエレベーターの運転装置を提供することを目的と
する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明の第１発明に係
るエレベーターの運転装置は、かご内に設置された識別
装置が操作されると、かごの出発を暫時阻止するように
したものである。

【０００６】また、第２発明に係るエレベーターの運転
装置は、第１発明のものにおいて、識別装置が操作され
ると、かごの起動を所定時間阻止するようにしたもので
ある。

【０００７】また、第３発明に係るエレベーターの運転
装置は、第１発明のものにおいて、識別装置が操作され
ると、かご戸が閉まるのを所定時間阻止するようにした
ものである。

【０００８】また、第４発明に係るエレベーターの運転
装置は、第１発明のものにおいて、かごのいる階の乗場
ボタンが通常と異なる形態で操作されると、かごの起動
又はかご戸が閉まるのを所定時間阻止するようにしたも
のである。

【０００９】また、第５発明に係るエレベーターの運転
装置は、第１〜第４発明のものにおいて、識別装置が特
定個人を識別すると、行先呼びの登録を許可する階をか
ご内に表示するようにしたものである。

【００１０】また、第６発明に係るエレベーターの運転
装置は、第５発明のものにおいて、行先呼びボタンに内
蔵された行先呼び登録灯又はかご内の位置表示器を通常
とは異なる形態で表示して、行先呼びの登録許可階を表
示するようにしたものである。

【００１１】

【発明の実施の形態】

実施の形態１．図１〜図５はこの発明の第１、第２、第
５及び第６発明の一実施の形態を示す図で、図１はカー
ドリーダのブロック線図、図２はエレベーターのかご平
面断面図、図３はかご内操作盤の正面図、図４はカード
リーダの正面図、図５は出発阻止動作フローチャートで
あり、図中同一符号は同一部分を示す（以下の実施の形
態も同じ）。

【００１２】図１〜図４において、１はエレベーターの
かご、２はかご戸、３はかご１内に設置されたかご内操
作盤で、行先呼び登録灯（図示しない）が内蔵された１
階〜６階の行先ボタン３Ａ、戸開ボタン３Ｂ、戸閉ボタ
ン３Ｃ、上り方向灯３Ｄ及び下り方向灯３Ｅが配置され
ている。４はかご内操作盤３の近傍に設置された識別装
置を構成するカードリーダで、カードをリードするリー
ダヘッド４Ａ、カードの照合結果が「正」であることを
表示するＯＫ灯及び「否」であることを表示するＮＧ灯
が配置されている。

【００１３】また、カードリーダ４には、ＣＰＵ４Ｃ、
ＲＯＭ４Ｄ、ＲＡＭ４Ｅ及びインタフェース４Ｆを有し
ており、インタフェース４Ｆからエレベーターの１階〜
６階行先呼び登録灯点滅信号４Ｆａ〜４Ｆｆ及び出発阻
止信号である起動阻止信号４Ｆｇがエレベーター制御盤
５へ出力されている。また、エレベーター制御盤５から
１階〜６階のかご呼び登録信号Ａ１〜Ａ６がインタフェ
ース４Ｆへ入力されている。

【００１４】次に、この実施の形態の動作を図５を参照
して説明する。建物内のテナントは、各自ＩＤ（識別）
カードを所持しており、エレベーターのかご１内のカー
ドリーダ４にＩＤカードを操作した後、かご内操作盤３
で行先ボタン３Ａを操作するものとする。ステップＳ１
でエレベーターが到着して戸開すると、ステップＳ２で
所定時間（行先ボタン３Ａを操作するまでに必要と考え
られる時間）内にＩＤカードがリーダヘッド４Ａでリー
ドされたかを判断し、リードされなければステップＳ１
０へ飛んで起動阻止信号４Ｆｇを出力せず、通常運転す
る。

【００１５】所定時間内にカードがリードされると、ス
テップＳ３で起動阻止信号４Ｆｇがエレベーター制御盤
５へ出力される。これで、かご１の出発は阻止される。
同時に、ステップＳ４では、ステップＳ２でリードした
ＩＤカードのＩＤ番号は許可された所定階（複数階の場
合もあるのでΣＮと表す）の番号かを判断する。ΣＮ階
の番号でなければ、ステップＳ５で表示灯４ＢのＮＧ灯
を一時点灯し、同時にステップＳ１０へ飛んで起動阻止
信号４Ｆｇの出力を停止する。ΣＮ階の番号であれば、
ステップＳ６で表示灯４ＢのＯＫ灯を一時点灯する。

【００１６】同時に、ステップＳ７でΣＮ階（例えば３
階及び４階）の行先ボタン３Ａに内蔵された行先呼び登
録灯を所定時間点滅させて、行先呼びの登録が許可され
た階を知らせる。この点滅により利用者はかご内操作盤
３の行先ボタン３Ａの３階のボタンを操作する。これ
で、エレベーター制御盤５により３階の行先呼びが登録
され、３階の行先呼び登録信号Ａ３がカードリーダ４へ
入力される。ステップＳ８では３階及び４階の行先呼び
の内いずれかの行先呼びが登録されたかを判断する。

【００１７】ステップＳ８で３階の行先呼び登録信号Ａ
３により行先呼び登録が確認されれば、ステップＳ１０
へ飛んで起動阻止信号４Ｆｇの出力を停止する。これ
で、かご１は戸閉して３階へ向かって走行することにな
る。ステップＳ８で３階及び４階のいずれかの行先呼び
も登録されないと、ステップＳ９へ進み、ステップＳ７
による行先呼び登録灯の所定時間の点滅が終了したかを
判断し、終了していなければステップＳ８へ戻り、終了
していればステップＳ１０へ進んで起動阻止信号４Ｆｇ
の出力を停止する。

【００１８】なお、上記実施の形態では、ステップＳ２
でＩＤカードがリードされると、ステップＳ３で起動阻
止信号４Ｆｇを出力するようにしたが、これをステップ
Ｓ４でＩＤ番号がΣＮ階許可の番号であると判断された
とき、起動阻止信号４Ｆｇを出力するようにしてもよ
い。また、ステップＳ７で行先呼び登録可能な階を行先
呼び登録灯の点滅により表示するものとしたが、これを
かご１内に設置されたかご位置表示器（図示しない）の
該当階を通常とは異なる形態で表示するようにしてもよ
く、また、専用の表示器で表示するようにしてもよい。

【００１９】ここで、ステップＳ２，Ｓ３は出発阻止手
段（起動阻止手段）を、ステップＳ４，Ｓ７は許可階表
示手段を構成している。このようにして、かご１内でカ
ードリーダ４が操作されるか、又はＩＤ番号が「正」で
あると判断されると、これをかご１内に表示し、かご１
の起動を所定時間阻止するようにしたため、行先呼びを
登録する時間的余裕が生じ、かご１内でＩＤ番号識別中
にかご１が出発して、乗客の行先階を通過してしまう不
具合をなくすことが可能となる。

【００２０】実施の形態２．この発明の第３発明の一実
施の形態を示し、かご１内でカードリーダ４が操作され
るか、又はＩＤ番号が「正」であると判断されると、起
動阻止信号４Ｆｇを出力する代わりに、かご戸２が閉ま
るのを所定時間阻止する戸閉阻止手段（図示しない）を
設けるようにしたものである。具体的にはかご内操作盤
３の戸開ボタン３Ｂが押し続けられた信号、すなわち戸
閉阻止信号を出力することにより実現可能である。戸閉
が阻止されればかご１の出発は阻止され、実施の形態１
と同様の効果が得られる。

【００２１】実施の形態３．図６〜図８はこの発明の第
４発明の一実施の形態を示す図で、図６はエレベーター
の乗場正面図、図７はカードリーダのブロック線図、図
８は出発阻止動作フローチャートである。図６におい
て、１１はエレベーターの乗場戸、１２は乗場戸１１の
上方に設置されエレベーターのかご位置階を表示する位
置表示器、１３は乗場戸１１の側方の壁に設置された乗
場ボタンである。

【００２２】図７において、Ｂ１〜Ｂ６はかご１が１階
〜６階にいるとき出力される。１階〜６階のかご位置信
号、Ｃ１〜Ｃ５は１階〜５階の乗場上り呼び信号、Ｄ２
〜Ｄ６は２階〜６階の乗場下り呼び信号である。これ以
外は図１〜図４と同様である。

【００２３】次に、この実施の形態の動作を図８を参照
して説明する。ステップＳ１５で乗場呼び登録信号（図
示しない）及びかご位置信号Ｂ１〜Ｂ６により、かごが
乗場呼び登録階に到着するのを待つ。かごが到着する
と、乗場ボタン１３に内蔵された乗場呼び登録灯（図示
しない）が消灯するため、乗場の利用者はかごの到着を
知ることができる。ここで、乗場の利用者は乗場ボタン
１３の上りボタン及び下りボタンを同時に押す。

【００２４】今、利用者が２階にいるとすると上記操作
により２階の乗場呼び信号Ｃ２及び乗場下り呼び信号Ｄ
２がカードリーダ４へ入力される。ステップＳ１６では
上記信号Ｃ２，Ｄ２により乗場ボタン１３の上下同時押
しがあったと判断し、ステップＳ１７へ進んで、所定時
間エレベーターの起動阻止信号４Ｆｇを出力する。な
お、起動阻止信号４Ｆｇを出力する代わりに、実施の形
態２で説明した戸閉阻止信号を出力してもよいことは明
白である。

【００２５】また、乗場ボタン１３の上りボタン及び下
りボタンを同時に押すものとしたが、これに限るもので
はなく、上りボタン及び下りボタンの一方又は両方を所
定回数押すようにしたり、所定の手順（暗号）で押すよ
うにしたりしてもよい。また、かご１の到着により乗場
呼びが解除された方のボタンを所定回数押すようにして
もよい。この場合は、乗場呼びが新たに登録されないで
済む利点がある。

【００２６】ここで、ステップＳ１６，Ｓ１７による起
動阻止及び上記戸閉阻止は出発阻止手段を構成してい
る。このようにして、乗場ボタン１３の特殊操作によ
り、かご１の出発阻止をするようにしたため、乗場で出
発阻止を指令することが可能となる。

【００２７】その他の実施の形態．次のように実施する
ことも可能である。 (1) カードリーダ４を乗場に設置する。このとき、カー
ドリーダ４は外来者が乗車する可能性がある階に限定し
て設置してもよい。 (2) カードリーダ４の媒体として光、磁気、バーコー
ド、ＩＣ等を利用したＩＤカードを用いる。また、指紋
等のバイオメトリクスを利用した識別装置でもよく、両
者を併用してもよい。

【００２８】

【発明の効果】以上説明したとおりこの発明では、識別
装置が操作されると、第１発明ではかごの出発を暫時阻
止し、第２発明ではかごの起動を所定時間阻止し、第３
ではかご戸が閉まるのを所定時間阻止するようにしたた
め、行先呼びを登録する時間的余裕が生じ、かご内で個
人識別中にかごが出発してしまう不具合をなくすことが
できる。

【００２９】また、第４発明では、かごのいる階の乗場
ボタンが通常と異なる形態で操作されると、かごの起動
又はかご戸が閉まるのを所定時間阻止するようにしたた
め、行先呼びを登録する時間的余裕が生じ、かご内で個
人識別中にかごが出発してしまう不具合をなくすことが
でき、しかもこれを乗場で操作することができる。

【００３０】また、第５発明では、識別装置が特定個人
を識別すると、行先呼びの登録を許可する階をかご内に
表示するようにしたため、利用者に便宜を与えることが
できる。

【００３１】また、第６発明では、行先呼びボタンに内
蔵された行先呼び登録灯又はかご内の位置表示器を通常
とは異なる形態で表示して、行先呼びの登録許可階を表
示するようにしたため、専用の表示器を設けることな
く、登録許可階を表示することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の形態１を示すカードリーダ
のブロック線図。

【図２】この発明の実施の形態１を示すエレベーター
のかご平面断面図。

【図３】図２のかご内操作盤の正面図。

【図４】図２のカードリーダの正面図。

【図５】この発明の実施の形態１を示す出発阻止動作
フローチャート。

【図６】この発明の実施の形態２を示すエレベーター
の乗場正面図。

【図７】この発明の実施の形態２を示すかご内のカー
ドリーダのブロック線図。

【図８】この発明の実施の形態２を示す出発阻止動作
フローチャート。

【符号の説明】

１エレベーターのかご、２かご戸、３かご内操作
盤、３Ａ行先ボタン、４識別装置（カードリー
ダ）、４Ｆａ〜４Ｆｆ１階〜６階行先呼び登録灯点滅
信号、４Ｆｇ出発阻止信号（起動阻止信号）、５エ
レベーター制御盤、１２位置表示器、１３乗場ボタ
ン、Ｓ２，Ｓ３出発阻止手段（起動阻止手段）、Ｓ
４，Ｓ７許可階表示手段、Ｓ１６，Ｓ１７出発阻止
手段（起動阻止手段）Ａ１〜Ａ６１階〜６階の行先呼
び登録信号、Ｂ１〜Ｂ６１階〜６階のかご位置信号、
Ｃ１〜Ｃ５１階〜５階の乗場上り呼び信号、Ｄ２〜Ｄ
６２階〜６階の乗場下り呼び信号。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】かご内に特定個人を識別する識別装置を
設置し、この識別装置が上記特定個人を識別すると、所
定階への行先呼びの登録を許可するエレベーターにおい
て、上記識別装置が操作されると上記かごの出発を暫時
阻止する出発阻止手段を備えたことを特徴とするエレベ
ーターの運転装置。
【請求項２】出発阻止手段を、識別装置が操作される
とかごの起動を所定時間阻止する起動阻止手段としたこ
とを特徴とする請求項１記載のエレベーターの運転装
置。
【請求項３】出発阻止手段を、識別装置が操作される
とかご戸が閉まるのを所定時間阻止する戸閉阻止手段と
したことを特徴とする請求項１記載のエレベーターの運
転装置。
【請求項４】出発阻止手段を、かごのいる階の乗場ボ
タンが通常と異なる形態で操作されると上記かごの起動
又はかご戸が閉まるのを所定時間阻止するように構成し
たことを特徴とする請求項１記載のエレベーターの運転
装置。
【請求項５】識別装置が特定個人を識別すると行先呼
びの登録を許可する階をかご内に表示する許可階表示手
段を設けたことを特徴とする請求項１〜請求項４のいず
れかに記載のエレベーターの運転装置。
【請求項６】許可階表示手段を、行先呼びボタンに内
蔵された行先呼び登録灯又はかご内の位置表示器を通常
とは異なる形態で表示するように構成したことを特徴と
する請求項５記載のエレベーターの運転装置。