JPH0556124U - 車椅子 - Google Patents

車椅子

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JPH0556124U
JPH0556124U JP3905392U JP3905392U JPH0556124U JP H0556124 U JPH0556124 U JP H0556124U JP 3905392 U JP3905392 U JP 3905392U JP 3905392 U JP3905392 U JP 3905392U JP H0556124 U JPH0556124 U JP H0556124U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案の目的は、老人や病弱者であっても車椅
子からの乗降を容易に出来るようにすることを目的とす
る。 【構成】車椅子のアームレスト(9) を垂直かつ水平回動
可能に取付け、車椅子側方にベッド等の干渉物がある時
は該アームレスト(9) を上方へ跳ね上げ、干渉物がない
時は側方に開いて乗降する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は車椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車椅子に座った老人や病弱者が転落しないようにするため、あるいは良好な使 用感を得るためには、アームレストをある程度高くする必要がある(例えば20 cm以上)。しかしアームレストを高くすると車椅子に対する乗降が不自由にな る。 そこで従来、アームレストを垂直回動可能とし、乗降の際には該アームレスト を上方に跳ね上げて邪魔にならないようにする構成が提供されている(実願平2 −68678号)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成においては、特に手の不自由な人が車椅子に坐 った場合には、降りる際に自分でアームレストを上方へ跳ね上げる動作には無理 があり困難なものであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記従来の課題を解決するための手段として、車椅子(1) のアームレ スト(9) を使用位置から上方へ跳ね上げまた外側に開くことが出来るように垂直 回動および水平回動可能に取付けた車椅子を提供し、更に該車椅子(1) に車体の 後側下部にくの字状に屈曲し先端部にペダル板(19)が設けられているペダル杆(2 0)の中央部を回動可能に取付け、該ペダル杆(20)の根端部はリンク(23)を介して 車体の後縁部に枢着せられている回動杆(22)の先端部と接続し、該回動杆(22)か らは先端部が車輪(17)に当接するブレーキ片(21)が100°〜170°の角度を なして差出され、該ブレーキ片(21)はスプリング(25)によって下方に付勢されて いる足踏式ブレーキ機構を取付けるものである。
【0005】
【作用】
車椅子(1) の側方にベット等の干渉物があってアームレスト(9)を外側に開く ことが出来ない場合には、該アームレスト(9)を上方に跳ね上げて乗降する。車 椅子(1) の側方に干渉物がない場合にはアームレスト(9)を外側に開いて乗降す る。
【0006】 また上記車椅子(1) にあってはアームレスト(9)を外側に開くので手動式のパ ーキングブレーキ機構を車体側部に取付けると、ブレーキハンドルがアームレス ト(9)を外側に開く時干渉してしまう。そこで上記車椅子(1) では車体の後側に 足踏式ブレーキ機構を取付ける。該足踏式ブレーキ機構において、パーキングブ レーキ時には足でペダル板(19)を踏んでペダル杆(20)をブレーキ方向に回動させ る。ペダル杆(20)の回動によりリンク(23)を介して回動杆(22)とブレーキ片(21) とが回動してブレーキ片(21)が車輪(17)に圧接する。この状態ではペダル杆(20) 上部とリンク(23)とのなす角度が180°以下になり、ブレーキ状態はスプリン グ(25)のチェック力によって保持される。 更にペダル杆(20)を足でブレーキ解除方向に回動させると回動杆(22)とブレー キ片(21)とが一体となって回動してブレーキ状態が解除される。
【0007】 上記のようにペダル杆(20)を操作する時、ブレーキ片(21)と回動杆(22)とのな す角度は100°〜170°となっているので回動杆(22)がテコの作用をしてペ ダル杆(20)の操作力を軽減する。
【0008】
【実施例】
本考案を図1〜図11に示す一実施例によって説明すれば、車椅子(1) は左右 一対の上側フレーム(2) と、左右一対の下側フレーム(3) と左右一対の前側フレ ーム(4) と、左右一対の後側フレーム(5) と、左上側フレーム(2) と、右下側フ レーム(3) および右上側フレーム(2) と左下側フレーム(3) とを連絡する前後一 対のX形フレーム(6) と、左右上側フレーム(2) に左右一対の支棒(7) を介して 差渡されている座部(8) と、該座部(8) の両側に配置されている一対のアームレ スト(9) と、該左右一対の後側フレーム(5) の上部に差渡されている背もたれ部 (10)と、該左右一対の後側フレーム(5) の上端部を夫々屈曲して形成された把手 部(11)と、該左右一対の上側フレーム(2) の前部を下方に屈曲して形成された足 のせ台支持フレーム(12)と、該足のせ台支持フレーム(12)の下端に上下回動可能 に取付けられている左右一対の足のせ台(13)と、該左右一対の前側フレーム(4) の下端に左右回動可能に取付けられた軸受(14)に回転可能に支持されている前輪 (15)と、該左右一対の後側フレーム(5) の下端に軸(16)を介して回動可能に取付 けられている後輪(17)とからなり、該アームレスト(9) はコの字形のフレーム(9 A)と、該フレーム(9A)上辺に取付けられているクッション(9B)とからなり、該フ レーム(9A)の後縁下端部は軸(9C)および回転フレーム(91A) を介して該後側フレ ーム(5)に垂直回転可能に取付けられ、そして該フレーム(9A)の後縁下端部は該 回転フレーム(91A) に水平回転可能に取付けられている。即ち図3および図4に 示すように該回転フレーム(91A) は軸(9C)に垂直回転可能に嵌着せられ、袋ナッ ト(92)、ワッシャ(92)A を介して止着されており、該回転フレーム(91A) の上面 (91B) は曲面をなし、中央部からは芯棒(91C) から立設され、更に該芯棒(91C) からは螺杆(91D) が延設されている。
【0009】 該芯棒(91C) には内筒(93)が水平回転可能に被着され、該内筒(93)の下端部に は該回転フレーム(91A) の上面(91B) の形状に適合する下面形状を有する摺動部 (93A) が形成され、該内筒(93)の上面(93A) と該回転フレーム(91A) の螺杆(91D ) に螺着したナット(91E,91E) との間にはワッシャ(91F) を介してコイルスプリ ング(91G) が差渡されており、該内筒(93)に該フレーム(9A)の後縁部が嵌着され 、該内筒(93)と該フレーム(9A)後縁部はリベット(94,94) によって止着されてい る。
【0010】 一方該フレーム(9A)の前縁下端部(9D)は図5に示すように平坦状に潰され、該 嵌着溝(9E)が下縁から形成されており、左右一対のボルト(9F)によってロック孔 (9H)を有し下縁が外側に屈曲されているロック片の上縁部が該前縁下端部(9D)に 枢着されており、該ロック片は該ボルト(9F)の外側に嵌着されているスプリング (9I)によって内側に付勢されており、一方前側フレーム(4) には係合ボルト(18) が突設されている。更に該フレーム(9A)には着物の裾が車輪に触れたり巻き込ま れないようにするための遮板(9J)が張設されている。
【0011】 更に図6および図7に示すように後側フレーム(5) の下部にはくの字状に屈曲 し下端部にペダル板(19)が設けられているペダル杆(20)の中央部が軸(20A) を介 して回動可能に取付けられ、更にその上方には100°〜170°の角度θをな してブレーキ片(21)が差出されている回動杆(22)の上端部が軸(22A) を介して回 動可能に取付けられ、該ペダル杆(20)の上端部と該回動杆(22)の下端部とはリン ク(23)を介して接続されており、該ブレーキ片(21)の根端部と後側フレーム(5) から差出されているブラケット(24)との間にはスプリング(25)が介在し、該スプ リング(25)によって該ブレーキ片(21)は回動杆(22)とともに矢印ハ方向へ付勢さ れている。
【0012】 更に該ブレーキ片(21)の根端部には車椅子(1) の把手部(11)のブラケット(26) に枢着されているハンドブレーキ(27)から差出されている操作ワイヤ(28)が接続 されており、該操作ワイヤ(28)にはチューブ(29)が被覆されており、該チューブ (29)の末端フランジ(30)とブラケット(24)との間にはスプリング(31)が差渡され て該チューブ(29)を矢印ロ方向に付勢し、該チューブ(29)の根端フランジ(32)を 該ブラケット(26)に押付けて該チューブ(29)を該ブラケット(26)の嵌着溝(26A) からはずれないようにしている。なおスプリング(31)内では操作ワイヤ(28)は短 パイプ(33)に被覆されている。
【0013】 上記構成において、図2に示すように車椅子(1) の側方にベット等の干渉物B がある場合に該車椅子(1) に人が干渉物の存在する側から乗降する場合には、乗 降する側のアームレスト(9) を図1に示す使用状態から図8に示す跳ね上げ状態 にする。図1に示す使用状態では該アームレスト(9) のフレーム(9A)の前縁下端 部(9D)の平坦部の嵌着溝(9E)に前側フレーム(4) の係合ボルト(18)が嵌合し、更 にロック片(9G)のロック孔(9H)が該係合ボルト(18)に係合しているので、該ロッ ク片(9G)を外側に指で開いてロック孔(9H)から係合ボルト(18)をはずしてから、 該アームレスト(9) をフレーム(9A)を介して軸(9C)を中心として上方へ回動させ る。
【0014】 このように該アームレスト(9) は上方へ回動させることによって撤去すること が出来るから図2に示すように車椅子(1) の側方にベッドBや壁等があっても、 これらにアームレスト(9) は干渉することがなく、例えば病人や老人等が車椅子 (1) からベッドへ移ることが極めて容易に出来る。
【0015】 アームレスト(9) を図8に示す跳ね上げ状態から使用状態に戻す時は、フレー ム(9A)を介して軸(9C)を中心として該アームレスト(9) を下方へ回動させれば、 該アームレスト(9) のフレーム(9A)前縁下端部(9D)のロック片(9G)は下縁部が外 側に屈曲されているから、前側フレーム(4) の係合ボルト(18)によって外側へ押 しのけられ、該係合ボルト(18)は該フレーム(9A)の前縁下端部(9D)の嵌着溝(9E) に嵌着し、それから該ロック片(9G)はスプリング(9I)の付勢力によって内側へ戻 され、該ロック片(9G)のロック孔(9H)に該係合ボルト(18)が係合する。このよう にして自動的にアームレスト(9) は使用状態にロックされる。したがって図9に 示すように、人Pが乗った車椅子(1) が階段Sを降りる時、介護者Aが車椅子(1 ) の背もたれ部(10)の把手部(11)とアームレスト(9) とを両手で掴んで車椅子(1 ) を安全に保持することが出来る。なお通常介護者Aは左右両側に2名配置する 。
【0016】 次いで車椅子(1) の側方に干渉物がない場合には上記と同様にしてロックを解 除してアームレスト(9) を若干上方へ回動させてから側方に開いて図10の点線 状態とする。この際、コイルスプリング(91G) の伸長力によって回転フレーム(9 1A) の上面(91B) に内筒(93)の摺動部(93)A が圧接しているから、曲面ー曲面の 圧接によりチェック力が発生し、アームレスト(9) は点線に示す開いた位置から 実線に示す閉じた位置に円滑かつ正確に戻るようにされている。
【0017】 更に下り坂等で車椅子の速度を緩める時にはハンドブレーキ(27)を操作して操 作ワイヤ(28)を介してブレーキ片(21)を矢印ハ逆方向に回動させてブレーキをか け、パーキング時にはペダル板(19)を足で踏んでパーキングブレーキをかけるの であるが、ブレーキ片(21)と回動杆(22)とのなす角度θは90°<θ<180° であり、この範囲内で回動杆(22)のテコの作用が顕著になり、ペダル操作が大巾 に軽減される。更に望ましくは角度θは120°〜150°、また更に望ましく は角度θは130°〜140°の範囲で更に足踏み操作が容易となる。
【0018】 そして該ペダル板(19)を足で踏んでペダル杆(20)を矢印ニ方向へ回動させ図1 1に示すように該ペダル板(19)が下側フレーム(3) に当接する状態とすると、リ ンク(23)を介して回動杆(22)が矢印ホ方向に回動し、ブレーキ片(21)が矢印ヘ方 向に回動して車軸(16)に支持されている後輪(17)のタイヤに圧接する。この状態 で図11に示すようにペダル杆(20)上部とリンク(23)との角度α<180°にな るとスプリング(25)によるチェック力が発生し、このようにしてパーキングブレ ーキがかゝる。角度αを180°以下に調節するにはペダル板(19)の段部(19A) の位置でペダル板(19)の曲げ角度を調節する。
【0019】 本実施例以外、該アームレスト(9) は使用状態から下方に回動させて撤去状態 とされてもよい。また車椅子(1) のアームレスト(9) を側方に開く場合にチェッ ク力を発生させる手段としては、図12に示すように回転フレーム(91A) の上面 (91B) と内筒(93)の摺動部(93A) とに夫々段部(91E,93C) を形成してもよい。な お段部(91E) の上縁にはアールをつけておく。
【0020】
【考案の効果】
したがって本考案では車椅子の側方に干渉物がない場合はアームレストを側方 に開いて乗降出来るから、手の不自由な人であっても車椅子の乗降が極めて容易 に出来る。また本考案において足踏式ブレーキ機構を適用すれば、アームレスト を側方に開く時該足踏式ブレーキ機構は全く干渉せず、そして車椅子等のハンド ルを手で持ったまゝ、足踏みによりパーキングブレーキをかけることが出来るの で、パーキングブレーキ時、車椅子を手で安定に保持出来るのであるが、本考案 ではブレーキ機構において回動杆を介在させてそのテコ作用によって操作力を大 巾に軽減し軽くペダルが作動するようになっており、介護者の労力が大巾に軽減 される。
【図面の簡単な説明】
図1〜図11は本考案の一実施例の実施例を示すもので
ある。
【図1】アームレスト使用状態側面図
【図2】正面図
【図3】アームレスト後縁部取付機構分解斜視図
【図4】アームレスト後縁部の断面図
【図5】アームレストフレーム前縁下端部付近の分解図
【図6】ブレーキ機構側面図
【図7】ブレーキ片平面図
【図8】アームレスト跳ね上げ状態側面図
【図9】車椅子で階段を降りる場合の状態を示す斜視図
【図10】平面図
【図11】パーキングブレーキ時のブレーキ機構側面図
【図12】他の実施例のアームレスト後縁部取付機構分
解斜視図
【符号の説明】
1 車椅子 8 座部 9 アームレスト 9A フレーム 9C 軸 91A 回転フレーム 91C 芯棒 17 車輪(後輪) 19 ペダル板 20 ペダル杆 21 ブレーキ片 22 回動杆 23 リンク 25 スプリング

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車椅子のアームレストを使用位置から上方
    へ跳ね上げまた外側に開くことが出来るように垂直回動
    および水平回動可能に取付けたことを特徴とする車椅子
  2. 【請求項2】車体の後側下部にくの字状に屈曲し先端部
    にペダル板が設けられているペダル杆の中央部を回動可
    能に取付け、該ペダル杆の根端部はリンクを介して車体
    の後縁部に枢着せられている回動杆の先端部と接続し、
    該回動杆からは先端部が車輪に当接するブレーキ片が1
    00°〜170°の角度をなして差出され、該ブレーキ
    片はスプリングによって下方に付勢されている足踏式ブ
    レーキ機構を有する請求項1に記載の車椅子
JP3905392U 1991-10-31 1992-05-15 車椅子 Expired - Lifetime JP2586130Y2 (ja)

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JP3-98513 1991-10-31
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