JP3511289B2 - 手押し車 - Google Patents
手押し車Info
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Description
老人の歩行訓練、機能回復、買い物、散歩等に用いら
れ、シルバーカー又は老人車と呼称されるような手押し
車に関する。
ば左右の前脚間を前脚連結部材により連結し、左右の後
脚間を後脚連結部材により連結してなる折畳み式の手押
し車(特開平11−115763号)がある。
車は、後部車輪を把持部の略下方に接地する構造である
ので、利用者の身体を手押し車に近接すると、手押し車
を手押し操作するとき、利用者の足が、枠体や車輪に当
接しやすく、体勢を崩したり、転倒したりすることがあ
る。また、歩行が妨げられないように、利用者の身体を
手押し車に対して所定間隔に離間した場合、利用者の体
重を手押し車に掛けることができず、利用者の足に付与
される負担が大きくなるため、歩行時の疲労が増大する
という問題点を有している。
を手押し車に近接した状態で手押し操作することによ
り、利用者の足に与える負担を小さく、歩行時の疲労を
軽減することができると共に、歩行及び走行がスムース
に行える手押し車の提供を目的とする。
左右一対の前部枠体及び後部枠体、背部枠体を連結し、
該前後枠体の下端部に車輪を枢着し、背部枠体の上端部
に把持部を設けた手押し車であって、上記把持部を、上
記利用者の身体を沿わせることが可能で、上記背部枠体
の上端部よりも前方に位置する状態に設け、上記左右の
後部枠体を上記把持部よりも後方側に延出して、該左右
の後部枠体及び後部車輪の間を、上記利用者の歩行が許
容される足の前後動を妨げない間隔に離間すると共に、
上記左右の後部枠体を連結する連結部材を、上記利用者
の歩行が許容される足の前後動を妨げない高さに架設し
て、上記手押し車の後方側下部に、利用者の歩行を許容
する空間部を設けた手押し車であることを特徴とする。
の構成と併せて、上記把持部を、上記利用者の身体前面
と略対応する湾曲形状に形成した手押し車であることを
特徴とする。
2記載の構成と併せて、上記把持部を、上記背部枠体の
上端部に対して略前方に向けた水平状態と、略鉛直に向
けた起立状態とに回動可能に設けた手押し車であること
を特徴とする。
の構成と併せて、上記後部枠体の上端部を、該後部枠体
の内側に取付けられる前部枠体の中間部に枢着して、上
記前後枠体が前後方向に対して所定角度に開角される走
行形態と、該前後枠体が所定角度に閉角される折畳み形
態とに変形可能に連結した手押し車であることを特徴と
する。
するとき、利用者の身体(胸や腹)を背部枠体の上端部
よりも前方に位置する把持部に沿わせるので、身体を手
押し車に近接した状態で手押し操作することができ、利
用者の体重を手押し車に掛けやすく、利用者の足に与え
る負担が小さくなるため、歩行時の疲労を軽減すること
ができる。且つ、左右の後部枠体を斜め下方に延出し
て、左右の後部車輪を把持部の両端部よりも後方側に接
地するので、前後車輪の間隔が広くなり、その間に利用
者の体重が付与されるため、走行時の安定性が良く、手
押し車が転倒するのを防止することができる。
て、左右の後部枠体間と左右の後部車輪間とを利用者の
身体幅よりも幅広間隔で足の前後動を妨げない間隔に離
間し、連結部材を利用者の歩行が許容される足の前後動
を妨げない高さに架設して、手押し車の後方側下部に、
利用者の歩行(足の前後動)を許容する空間部を設けて
いるので、手押し車を手押し操作するとき、利用者の足
が枠体や車輪に当接したり、引っ掛かったりせず、スム
ースに歩行及び走行することができる。
述する。 図面は老人車として用いられる手押し車を示
し、図1、図2、図3、図4に於いて、この手押し車1
は、フレーム2を構成する前部枠体3,3と、後部枠体
4,4と、背部枠体5,5とを連結して走行形態と折畳
み形態とに変形可能に設けている。
し、後部車輪7を、前部枠体3の外側に取付けられる後
部枠体4の後方側斜め下方に延出した下端部に枢着し、
前部枠体3の上端部を、背部枠体5に取付けたブラケッ
ト8に対して上下回動可能に枢着すると共に、そのブラ
ケット8を、背部枠体5に対して上下動可能に取付けて
いる。且つ、少なくとも後部枠体4,4の間と、車輪
7,7の間とを、利用者の歩行が許容される間隔(足の
前後動を妨げない間隔)に離間して、その間に、後方か
ら見て利用者の歩行を許容する空間部Sを設けている。
の内側に取付けられる前部枠体3の上端部と中間部との
間に対して上下回動可能に枢着し、後部枠体4の中間部
を、背部枠体5の下端部に枢着したブラケット9により
斜め上下方向に対して摺動可能に保持し、そのブラケッ
ト9の後端側を、背部枠体5の下端部に対して上下回動
可能に枢着している。
9の前端側に対して上下回動可能に枢着し、その連結杆
14の前端側を、前部枠体3の下端部と中間部との間に
対して上下回動可能に枢着し、左右のブラケット8,9
の間を短尺の支軸10,11で連結し、背部枠体5の上
端部に取付けた左右のブラケット12の間を短尺の支軸
13で連結して、左右の枠体3,4,5及び車輪6,7
の間を、利用者(老人)の身体幅(肩幅)よりも幅広と
なるサイズに離間している。例えば女性用は幅狭サイズ
に設定し、男性用は長尺の支軸で連結して幅広サイズに
設定する。なお、支軸11及び連結杆14を、利用者の
歩行が許容される高さ(足の前後動を妨げない高さ)に
設けて、支軸11及び連結杆14と接地面との間に、上
述の空間部Sを設けている。
15(又はカバン、ケース等)を搭載すると共に、その
バッグ15の背部側を支軸11,13に固定している。
6は、図5にも示すように、ブラケット8に枢着したロ
ックレバー17を、背部枠体5に突設した突起18(又
は凹部、段部等の係止部)に対して係止される方向に付
勢し、前部枠体3の上端側を背部枠体5に沿って下方に
引下げながら、前後枠体3,4を前後方向に対して所定
角度に開角したとき、ロックレバー17の爪部17aが
突起18に係止され、図1に示すように、フレーム2全
体が走行形態にロック固定される。
して、前部枠体3の上端側を背部枠体5に沿って上方に
引上げながら、前後枠体3,4を互いに近接又は重合し
て所定角度に閉角すると、図4の実線に示すように、バ
ッグ15を取外したフレーム2が折畳み形態に変形又は
保持される。また、ロックレバー17を、例えば後部枠
体4の上端側に形成した突起(図示省略)に係止した
り、フックや帯状、紐状の拘束具を用いる等して、フレ
ーム2全体を折畳み形態に固定又は保持してもよい。
た略楕円形の枠体3,4,5で構成しているが、例えば
略円形、略矩形等の断面形状に形成したり、中実に形成
した枠体3,4,5で構成してもよい。
20は、利用者の身体前面(胸や腹、腰等)に沿う形状
で、正面から見て略アーチ形状又は略門形状となる形状
に形成され、その両端部を、左右の背部枠体5上端部に
対して前後回動可能に枢着すると共に、両端部(手で把
持する部分)を、利用者が把持しやすく、手が平面的に
接地される太さや形状に形成している。また、把持部2
0の両端部を、左右独立して前後回動可能に枢着しても
よい。
した背部枠体5上端部に対して上下動可能に挿入し、背
部枠体5上端部のブラケット12に取付けた調節ネジ2
1の締付け力(圧接力)により、把持部20の挿入側端
部を所望する挿入位置で抜止め固定して、把持部20
を、利用者の身長に略対応して、利用者が把持するに適
した高さに上下調節(伸縮調節)する。また、例えばラ
チットやピン等で高さ調節してもよい。
構23は、図6、図7、図8に示すように、ロック部材
24を、背部枠体5上端部に固定したケース25と、把
持部20端部に固定したカバー26との対向面間に対し
て前後移動可能に収容保持すると共に、そのロック部材
24の操作部24aを、カバー26に形成した開口部2
6aに対して露出又は突出した状態に設け、操作部24
a外面に、指を係止するための凹部又は凸部を形成して
いる。
部に形成した軸部27,28を、ロック部材24に形成
した横長の長孔29を介して回動可能に合致すると共
に、溝部28aを、軸部28周面に対して逆向きに形成
し、爪部29aを、溝部28aと対向して長孔29の上
下内面に形成し、ロック部材24を、コイルバネ30に
より常時係止される方向に牽引付勢している。
持部20を上方に略90度回動したとき、軸部28の上
側溝部28aに、長孔29の上側爪部29aが係止さ
れ、図6に示すように、把持部20が略鉛直状態に起立
固定される。
たとき、軸部28の下側溝部28aに、長孔29の下側
爪部29aが係止され、図7に示すように、把持部20
が略水平状態に回動固定される。また、把持部20を回
動するときは、ロック部材24を、コイルバネ30に抗
して手前側に移動させ、長孔29の爪部29aを、軸部
28の溝部28aに対して係止解除される位置に後退す
る。ロック部材24を、例えばオルタネイト機構やカム
機構等により位置規制してもよい。
構31は、図9に示すように、車輪6(キャスター)を
前部枠体3下端部に対して水平回転可能に取付け、左右
の車輪6,6を連結杆32により首振り可能に連結し
て、前部枠体3下端部に取付けたロック部材24と、把
持部20に設けた首振り操作部34とを、利用者の歩行
を妨げないように配線した線条体35で連結して、首振
り操作部34の操作により、左右の車輪6を略正面向け
た状態にロック固定する。その固定を解除すると、左右
の車輪6が首振り可能となる。なお、上述の首振り機構
31及び首振り操作部34は、既に出願した特開平8−
67254号のロック装置と略同一の構成であるので、
その詳細な説明を省略する。
36は、図10に示すように、車輪7に対して圧接され
る形状に形成した制動部材37を後部枠体4下端部に対
して上下回動可能に枢着し、制動部材37の基端部と、
把持部20に設けたレバー型の制動操作部38とを、利
用者の歩行を妨げないように配線した線条体39で連結
して、制動操作部38の操作により、制動部材37を、
渦巻きバネ40に抗して車輪7に圧接し、制動(回転停
止)する。その制動を解除すると、渦巻きバネ40の復
元力により圧接が解除される方向に復帰する。制動操作
部38は、スライダー38aにより制動位置及び又は解
除位置に回動固定される。なお、上述の制動機構36
は、既に出願した特開平8−67255号のブレーキ装
置と略同一の構成であるので、その詳細な説明を省略す
る。
ー機構42は、ロックレバー43を後部枠体4の下端側
後縁部に対して上下移動可能に枢着し、手押し車1を所
望の場所に停止しておくとき、足や手でロックレバー4
3を引下げ操作して、そのレバー側部に突出したピン4
4を、車輪7の内側中心部に形成した放射形状を有する
係止片45…の谷間に係止(相互の接触抵抗により抜止
め)して、車輪7を回転不可にロック固定する。その固
定を解除すると、車輪7が回転可能となる。係止片45
…は、車輪7の軸芯を中心として円周方向に対して所定
間隔に隔てて形成している。また、上述の制動機構36
とストッパー機構42とを、前部枠体3下端部に設け
て、車輪6を制動したり、ロック固定してもよい。
制動操作部38の操作により、制動部材46を、例えば
コイルバネやゴム等の弾性体に抗して車輪7に圧接(径
方向)し、制動(回転停止)する。その圧接を解除する
と、弾性体の復元力により圧接が解除される方向に復帰
する。
材37に連結した線条体39の端部を、ジョイント47
内部に収容したスライダー48の一端側に形成した略U
字状の孔部に差込んで、その復元力又は抜止め具により
抜止めし、制動操作部38に連結した線条体39の端部
を、スライダー48の他端側に形成した段違いの孔部に
差込み又は抜止め具により抜止めして、一つの制動操作
部38の操作により左右の制動部材37を連動して動作
する。また、上述の制動機構36やストッパー機構42
を、車輪6側にも設けてもよく、前後及び左右の制動機
構36を、一つの制動操作部38により連動して操作し
てもよい。
て、以下、手押し車1を、老人が歩行するときに使用す
る方法を説明する。
1を走行形態に変形(又は変形する前)した後、左右の
回動機構23による固定を解除し、把持部20を前方に
略90度回動して、図6に示す略水平状態に回動固定す
る。
持部20の湾曲部分に沿わせて、利用者の身体を手押し
車1に近接すると共に、利用者の体重を把持部20に掛
けたり、把持部20の両端部を手で把持する等して、手
押し車1を手押し操作しながら走行又は歩行する。
を、利用者の歩行が許容される足の前後動を妨げない間
隔に離間しているので、利用者の足が当たったり、歩行
が妨げられるのを防止する。且つ、左右後部車輪7を把
持部20の両端部よりも後方側に接地して、前後車輪
6,7の間に利用者の体重が付与し、走行時の安定性が
向上させる。また、把持部20を、図5に示す略鉛直状
態に起立固定した状態で使用してもよい。
た連結杆14を、利用者(老人)が着座するための座部
としても利用することもできる。
合、図4の実線に示すように、バッグ15を取外(又は
取外さず)して折畳み形態に変形するので、運搬時、保
管時のスペースが小さくて済み、持ち運びに便利であ
る。
車1を手押しするとき、利用者(老人)の身体(胸や
腹)を、略水平状態に固定した把持部20の湾曲部分に
沿わせて、利用者の身体を手押し車1に近接した状態で
手押し操作するので、利用者の体重を手押し車1に掛け
やすく、利用者の足に与える負担が小さくなるため、歩
行時の疲労を軽減することができる。且つ、左右の後部
枠体4を後方側斜め下方に延出して、左右の車輪7を把
持部20の両端部よりも後方側に接地するので、車輪
6,7の前後間隔が広くなり、その間に利用者の体重が
付与されるため、走行時の安定性が良く、手押し車20
が転倒するのを防止することができる。
に延出して、左右後部枠体4の間と左右車輪7の間とを
利用者の身体幅よりも幅広間隔で足の前後動を妨げない
間隔に離間し、支軸11及び連結杆14を利用者の歩行
が許容される足の前後動を妨げない高さに架設して、手
押し車20の後方側下部に、利用者の足の前後動を許容
する空間部Sを設けているので、手押し車1を手押し操
作するとき、利用者の足が後部枠体4や車輪7、支軸1
1に当接したり、引っ掛かったりせず、スムースに歩行
及び走行することができる。
において、この発明の連結部材は、実施例の支軸11,
14に対応するも、この発明は、上述の実施例の構成の
みに限定されるものではない。
として用いた例を説明したが、例えばショッピングや荷
物運搬等の用途にも用いることができ、実施例の用途の
みに限定されるものではない。
る動作を示す側面図。
た状態を示す側面図。
面図。
示す縦断側面図。
Claims (4)
- 【請求項1】左右一対の前部枠体及び後部枠体、背部枠
体を連結し、該前後枠体の下端部に車輪を枢着し、背部
枠体の上端部に把持部を設けた手押し車であって、上記把持部を、上記利用者の身体を沿わせることが可能
で、 上記背部枠体の上端部よりも前方に位置する状態に
設け、 上記左右の後部枠体を上記把持部よりも後方側に延出し
て、該左右の後部枠体及び後部車輪の間を、上記利用者
の歩行が許容される足の前後動を妨げない間隔に離間す
ると共に、上記左右の後部枠体を連結する連結部材を、
上記利用者の歩行が許容される足の前後動を妨げない高
さに架設して、上記手押し車の後方側下部に、利用者の
歩行を許容する空間部を設けた 手押し車。 - 【請求項2】上記把持部を、上記利用者の身体前面と略
対応する湾曲形状に形成した請求項1記載の手押し車。 - 【請求項3】上記把持部を、上記背部枠体の上端部に対
して略前方に向けた水平状態と、略鉛直に向けた起立状
態とに回動可能に設けた請求項1又は2記載の手押し
車。 - 【請求項4】上記後部枠体の上端部を、該後部枠体の内
側に取付けられる前部枠体の中間部に枢着して、 上記前後枠体が前後方向に対して所定角度に開角される
走行形態と、該前後枠体が所定角度に閉角される折畳み
形態とに変形可能に連結した請求項1記載 の手押し車。
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