JP4610969B2 - ハンドカート - Google Patents

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Description

本発明は、荷物を載せて手押しで搬送するためのハンドカートに関する。
荷物を載せて手押しで搬送するためのハンドカートとしては、空港内でトランクを載せるもの、ショッピングカート、手押し運搬車等がある。ハンドカートは、下部に車輪の付いたカート本体に荷物を載せて、カート本体に連結されたハンドルを手押しするものである。このようなハンドカートでは、可動のハンドルがホームポジションにあるときにはブレーキがかかった状態となり、ハンドルを動作させることによりブレーキが解除された状態となる。
しかし、上記従来のハンドカートのブレーキ機構では、ブレーキをかけた状態のホームポジションのハンドルに何らかの衝撃や接触があるだけで、ハンドルが下がり、ブレーキが解除されてしまうことがあった。特にスロープ等の坂道での停止時には、ハンドルへの衝撃や接触といった利用者が意図しないブレーキの解除によって、ハンドカートが勝手に自重で坂をくだるおそれもあり、利用者にとって不便であった。
そこで、特許文献1,2には、ブレーキ機構をハンドルから分離し、ブレーキレバーを別に用意するハンドカートが開示されている。しかしながら、特許文献1,2でも、ハンドルの上部にあるブレーキレバーへの何らかの衝撃や接触があると、ブレーキが解除されてしまうことがあり、意図しないブレーキの解除は生じてしまうものであり、また従来のハンドルによるブレーキ機構に慣れた利用者にとってブレーキレバーを操作することはかえって操作し難く不便であった。
特開平10−250587号公報 特開2001−151118号公報
本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ホームポジションに位置するハンドルへの衝撃や接触があってもブレーキが直ぐに解除されない、操作性に優れたハンドカートを提供することにある。
また、カート本体と、
前記カート本体の下部に回転自在に配置される車輪と、
前記車輪に接触してブレーキをかける前記車輪に接離可能なブレーキ部材と、
前記ブレーキ部材を前記車輪に接触させるように前記ブレーキ部材を付勢する第1付勢手段と、
手押しする際に握られる押し下げ可能なハンドルと、
前記ハンドルが押し下げられると上方向に移動する伝達手段と、
前記伝達手段に連結されると共に前記ブレーキ部材に係止する係止手段と、
前記ハンドルを押し下げていないホームポジションに前記ハンドルを引き上げる第2付勢手段と、
を有し、
前記ハンドルを押し下げると、その力が前記伝達手段から前記係止手段を経て前記ブレーキ部材に伝達され、前記第1付勢手段及び前記第2付勢手段の付勢力に抗して前記ブレーキ部材を前記車輪から離してブレーキを解除するハンドカートであって、
前記係止手段の前記ブレーキ部材と係止する位置を、前記ハンドルを押し下げていないホームポジションから前記ハンドルを所定量押し下げた時に前記ブレーキ部材と係止するように位置させ、
前記ハンドルをホームポジションから所定量押し下げる間は、ブレーキに対する遊びとなり、前記係止手段は前記ブレーキ部材に係止せず、ブレーキはかかった状態に維持され、
所定量を越えてさらに前記ハンドルを押し下げると、前記係止手段は前記ブレーキ部材に係止し、前記ハンドルを押し下げる力によって前記ブレーキ部材が前記車輪から離されてブレーキが解除されるハンドカートにおいて、
前記伝達手段は、前記車輪側先端にねじの切られたネジ部を有するロッドであり、
前記係止手段は、前記ロッドの前記車輪側先端の前記ネジ部に螺合する第1ナットであり、前記第1ナットの位置を変更することで、前記ハンドルのホームポジションからブレーキが解除されるまでの所定量を調整でき、
前記ロッドの前記車輪側先端にて前記ロッドを下方向へ引き下げる前記第2付勢手段を係止するためのナットであって、前記ロッドの前記車輪側先端の前記ネジ部に螺合する第2ナットを有し、前記第2ナットの位置を変更することで、前記第2付勢手段の付勢力による前記ハンドルをホームポジションに引き上げる力を調整できることを特徴とするハンドカートである。
なお、ブレーキ部材が接離する車輪の部分は、車輪のどの部分であってもよく、例えば、車輪の外側や内側、車軸等であってよい。また、車輪に接離可能なブレーキ部材は、車輪の外側から車輪に押圧する外接式のブレーキだけでなく、ドラム式ブレーキ、ギヤーブレーキ方式等の内接式のブレーキも含まれる。
本発明は、ハンドルのホームポジションではブレーキが解除されないように、ブレーキ解除の位置を所定量だけハンドルを動作させて到達する地点にしたことに特徴を有するものである。
ハンドルを動作させてもブレーキが解除されない所定量の間は、ハンドルとブレーキとの連動を行わせず、ある程度のハンドルだけが動きうる余裕を持たせたいわゆる遊びの部分である。
このため、ハンドルをホームポジションから所定量だけ動作させてもブレーキは解除されず、所定量を超えて動作させればブレーキが解除される。したがって、スロープ等の坂道での停止時に、不意のハンドルへの衝撃や接触といったことが発生しても、ハンドルの動作量は所定量以内に収まるので、利用者が意図しないブレーキの解除は生じ難く、ブレーキを解除されたハンドカートが勝手に自重で坂をくだるようなことが起こり難くなり、利用者にとって使い勝手が良好となる。
加えて、従来と同様のハンドルによるブレーキ操作が行えるので、従来のハンドルによるブレーキ機構に慣れた利用者にとっても操作し易く、操作性も良い。
これによると、利用者がハンドルを離せばハンドルが第2付勢手段の付勢力によってホームポジションに自動的に戻ることになる。また、所定量の間の押し下げは第2付勢手段に抗するだけの小さい力で済むが、所定量を超えての押し下げは第1、第2付勢手段に抗するために大きな力が必要となり、両者の間に押し下げに必要な力の差があり、ハンドルを押し下げる際にブレーキの解除位置も判別でき、不用意なブレーキ解除が行われなく操作性が良い。
これによると、ハンドルのホームポジションからブレーキが解除されるまでの所定量の遊びの調整やハンドルをホームポジションに引き上げる力の調整を、ロッドの車輪側先端のネジ部に螺合した第1、第2ナットの位置の移動だけで可能となり、調整者は調整を1箇所でまとめて行うことができ、ハンドカートの調整が容易となる。
本発明によると、ホームポジションに位置するハンドルへの衝撃や接触があってもブレーキが直ぐに解除されず、操作性に優れることができる。
(第1の実施の形態)
(全体構成)
図1は第1の実施の形態に係るハンドカートを示す斜視図である。本実施の形態に係るハンドカート1は、空港内等において旅行者等がトランク等の荷物を載せて荷物を手押しで搬送するためのものである。
図1において、ハンドカート1は、トランク等の荷物を載せるカート本体2と、カート本体2を転がすためにカート本体2の下部に設けられる前輪部3及び後輪部4と、カート本体2の後部上方に設けられるハンドル5と、ハンドル5の手前に設けられるバスケット6と、を備えて構成される。
(カート本体)
カート本体2は、2本のサイドパイプ21,22、その間に配される2本の細めのガイドパイプ23,24及び2本のサイドパイプ21,22に接合された前部のフロントパイプ25から構成されて荷物を下から支える荷台26を有する。荷台26は、緩やかに後方に下がる傾斜を有しており、荷物が前方に投げ出されることがないようにしている。
また、荷台26は、前部側にコ字状に曲げられたパイプ製のストッパー27を有する。ストッパー27は、鉛直に立ち上がると共に荷台の回動支点を基準に後方に回動して折畳まれるようになっている。折畳まれた場合のストッパー27は、先端部がガイドパイプ23,24に設けられた凹部23a,24aに嵌り、サイドパイプ21,22及び荷台26と平行に収められ、荷台26の平面上にストッパー27が突出せず、荷台26が平坦となるようになっている。
さらに、荷台26におけるフロントパイプ25に沿った前部及び側部前側には、ハンドカート1が壁等と衝突した時の衝撃を緩衝させるゴム製のバンパー28が周設されている。
そして、荷台26の後部には、鉛直に延びて上端部にハンドル5が接続される2本の鉛直パイプ29,30が設けられている。鉛直パイプ29,30の間には広告板31を有する。
(前輪部)
前輪部3は、荷台26の前側下部で自由に方向を変えることのできるキャスターとなっている。前輪部3の車輪32,33は2つ並べて設けられている。
(後輪部)
後輪部4は、2本の鉛直パイプ29,30の下部に1つの車輪34,35を有する構成でそれぞれ設けられている。後輪部4は、車輪34,35を覆う後輪カバー36,37を有しており、後輪カバー36,37内部のブレーキ機構が露出しないようになっている。ブレーキ機構については後述する。
(ハンドル)
ハンドル5は、手押しする際に握られるもので、鉛直パイプ29,30の上部に両端が接続されるコ字状のパイプ製である。ハンドル5のハンドカート1の幅方向に延びる中央部38は、使用者が握る部分である。
このハンドル5は、両端部の接続部分を回動支点として上げ下げ可能に設けられている。ハンドル5を使用者が押し下げることでブレーキが解除できる構成になっている。
また、ハンドル5の鉛直パイプ29,30との接続部分には、ハンドルカバー39,40が設けられ、支持機構が収納されている。
(バスケット)
バスケット6は、使用者が荷台に載せるには小さすぎる小物を収納するもので、天面が開口した箱である。このバスケット6は、ハンドル5を操作する使用者の手が届くように、鉛直パイプ29,30の間で広告板31の上部に設置される。
(ブレーキ機構)
図2は、第1の実施の形態に係るブレーキ機構を示す断面図である。ブレーキ機構は、ハンドルでブレーキ操作を行い、後輪部の車輪にブレーキをかける機構である。ブレーキ機構は左右同じ構成であるので、鉛直パイプ30側について説明する。
図2において、ブレーキ機構101は、概略、ハンドル5を回動可能に支持するハンドル支持部102と、ハンドル5の動作をブレーキシュー(ブレーキ部材)103まで伝達する鉛直パイプ30内に挿通されるブレーキロッド(伝達手段)104と、後輪部4の車輪35と接触するブレーキシュー103と、ブレーキシュー103周辺の第1、第2スプリング(第1、第2付勢手段)105,106、第1ナット(係止手段)107、第2ナット108等と、を備えて構成される。
(ハンドル支持部)
ハンドル支持部102は、ハンドルカバー39に収められているもので、回動支点109でハンドル5の端部をブレーキロッド104の上端部と回動可能に連結している。この
回動支点109は、ブレーキロッド104が鉛直パイプ30内で上下に移動可能であるために、ハンドル5の位置によって回動支点109の位置が移動する。
また、鉛直パイプ30の外周面には支持板110が固定されており、支持板110の回動支点111にハンドル5が回動可能に支持されている。この回動支点111は、支持板110が移動不可能であることから、回動支点111の位置は動かずにハンドル5だけを回動可能に支持する。
このため、図2(a)から図2(b)を経て図2(c)に展開するように、回動支点111を支点としてハンドル5が使用者によって押し下げられると、回動支点109で連結されたブレーキロッド104がハンドル5の押し下げに応じて引き上げられるようになっている。
(ブレーキロッド)
ブレーキロッド104は、鉛直パイプ30の内部に挿通された上下に移動可能な棒状部材である。ブレーキロッド104の上端部は、前述したように回動支点109が設けられてハンドル5と連結されている。
一方、ブレーキシュー103周辺の拡大断面図である図3に示すように、ブレーキロッド104の車輪側先端である下端部には、ねじの切られたネジ部104aが形成されており、このネジ部104aに第2ナット108が螺合されている。第2ナット108は、下方に付勢された第2スプリング106を受ける第2スプリング受け112を位置固定している。よって、第2ナット108及び第2スプリング受け112を介してブレーキロッド104は、第2スプリング106によって下方へ付勢された状態にある。
(ブレーキシュー)
ブレーキシュー103は、図3(a)に示すように、接触部113が後輪部4の車輪35に接触してブレーキをかけるものである。接触部113は、車輪35を覆うように半筒形状をしており、車輪35の前側に当接する。
この接触部113を有するブレーキシュー103は、接触部113を車輪35に当接及び離間可能なように回動支点114を基準に回動可能となっている。
ブレーキシュー103は、接触部113の車輪35との当接面と90°の角度をずらした水平面を有し、第1スプリング105を受ける押圧板115を備えている。また、接触部113の車輪35と接触する側の背面には厚みのあるブロック116が設けられている。ブロック116は、第1スプリング105の付勢力を受けた押圧板115からの力を接触部113に伝達する部材である。
よって、ブレーキシュー103は、第1スプリング105によって押圧板115を下方に押され、この押圧板115の下方への移動が回動支点114により接触部113を後方の車輪35に向けて水平方向に移動させることとなり、ハンドル5によるブレーキの解除が行われないときは、図2(a)、図3(a)に示すように、接触部113が車輪35に圧接した状態となり、ブレーキが常にかかった状態に維持される。
(第1、第2スプリング、第1、第2ナット)
第1スプリング105は、鉛直パイプ30の下端部に固定配置された第1スプリング受け117の外径側に嵌め込まれ、ブレーキシュー103の押圧板115を下方へ付勢する。
第2スプリング106は、第1スプリング105の内部で第1スプリング受け117の内径側凹部に収められ、ブレーキロッド104に配された第2スプリング受け112を下方へ付勢する。
第1ナット107は、ブレーキロッド104のネジ部104aに螺合している。第1ナット107は、ブレーキロッド104が上に移動するとブレーキシュー103の押圧板115に下方から係止し、押圧板115を上方向へ移動させるものである。このように、第1ナット107に係止された押圧板115が第1スプリング105の下方への付勢力に抗して上方向に移動すると、図3(c)に示すように、回動支点114を支点にブレーキシュー103が回動して接触部113も前方へ車輪35から離間するように移動し、ブレーキが解除される。
ここで、第1ナット107は、ブレーキロッド104が上に移動しても所定距離の間は押圧板115に係止しないように位置させてある。具体的には、ハンドル5がホームポジションにある図3(a)の状態で、第1ナット107と押圧板115との間に隙間D1を設けてある。このため、ブレーキロッド104が上に移動するとすぐに押圧板115が上に移動してブレーキが解除されるものではない。ブレーキロッド104が上に移動し始めた時から第1ナット107が押圧板115に係止するまでの所定の間は、ブレーキはかかった状態に維持されている。
なお、第1ナット107のネジ部104aにおける位置の移動は、ブレーキロッド104が上に移動し始めた時から第1ナット107と押圧板115が係止するまでのブレーキロッド104の移動距離を変更するものであり、ハンドル5の操作によるブレーキが解除される位置を調整するために用いられる。
第2ナット108は、第1ナット107よりも上側でブレーキロッド104のネジ部104aに螺合している。第2ナット108の上部には、下方に付勢された第2スプリング106を受ける第2スプリング受け112が位置しており、第2スプリング106の下方への付勢力によって第2スプリング受け112が下方に移動しようとするところを第2ナット108が留め、第2スプリング受け112の位置を固定している。
このため、第2スプリング106の付勢力は、第2スプリング受け112及び第2ナット108を介してブレーキロッド104に伝達されるため、ブレーキロッド104が第2スプリング106によって常時下方へ付勢される。
なお、第2ナット108のネジ部104aにおける位置の移動は、第2スプリング106の付勢力を調整するために用いられる。
(ハンドカートのブレーキ動作)
以上の構成のため、ハンドカート1は、使用者がハンドル5に触れていない通常の状態では、図2(a)、図3(a)に示すように、ブレーキがかかった状態にある。すなわち、第1スプリング105がブレーキシュー103の押圧板115を下方に付勢しているため、回動支点114により回動するブレーキシュー103の接触部113は後方の車輪35に押し当たり、接触部113が車輪35に圧接して車輪35の動きが規制される。
また、この時、使用者がハンドル5に触れていないので、第2スプリング106が第2スプリング受け112を下方に付勢しているため、第2スプリング受け112及び第2ナット108を介してブレーキロッド104も下方に押し下げられ、ブレーキロッド104に連結したハンドル5は最も引き上げられた位置に固定されたままとなる。この図2(a)に示す最も引き上げられたハンドル5の位置を、ハンドル5を押し下げていないホーム
ポジションという。
次に、使用者がホームポジションからハンドル5を押し下げても、ホームポジションから図2(b)に示すハンドル5の位置までの所定量押し下げる間は、ブレーキはかかった状態にある。つまり、この間のハンドル5の押し下げは、ブレーキに対する遊びであり、ブレーキを解除するには到らない。すなわち、ホームポジションからハンドル5を押し下げ始めると、ブレーキロッド104が上に移動し始める。しかし、ブレーキロッド104が上に移動し始めても第1ナット107は押圧板115に係止していない。このため、第1ナット107が押圧板115に係止することで、ブレーキロッド104の上への移動に伴ってブレーキシュー103が回動してブレーキが解除されるということが生じ得ない。よって、ブレーキはかかった状態に維持される。
そして、図2(b)に示す位置までハンドル5を押し下げることで、図3(b)に示すように、第1ナット107が押圧板115に係止することになる。すなわち、図3(a)に示す第1ナット107と押圧板115との隙間D1の距離がハンドル5の所定量の押し下げ量を決定している。
さらに、使用者が所定量を超えて押し下げると、図3(b)に示す位置から第1ナット107が押圧板115に係止しているので、図3(c)に示すように、ブレーキロッド104の上への移動に伴って押圧板115が上へ持ち上げられて回動支点114を基点にブレーキシュー103が回動して接触部113が前方へ移動して車輪35から離間し、ブレーキが解除され、手押しが可能となる。
ここで、図2(a)の状態から図2(b)の状態へ至る際にはブレーキロッド104への付勢力が第2スプリング106だけであったので、ハンドル5の押し下げ力は第2スプリング106に抗するだけの小さいものであった。しかし、図2(b)から図2(c)へ至る際のハンドル5の押し下げ力は、押圧板115の受けている第1スプリング105の付勢力に対しても抗するため、第1、第2スプリング105,106の両方に抗する大きな力が必要となる。
(効果)
以上説明した本実施の形態では、ハンドル5をホームポジションから所定量だけ動作させてもブレーキは解除されず、所定量を超えて動作させればブレーキが解除される。したがって、スロープ等の坂道での停止時に、不意のハンドル5への衝撃や接触といったことが発生しても、ハンドル5の動作量は所定量以内に収まれば、利用者が意図しないブレーキの解除は生じず、ブレーキを解除されたハンドカートが勝手に自重で坂をくだるようなことが起こり難くなり、利用者にとって使い勝手が良好となる。
加えて、従来と同様のハンドル5によるブレーキ操作が行えるので、従来のハンドルによるブレーキ機構に慣れた利用者にとっても操作し易く、操作性も良い。
さらに、利用者がハンドル5を離せばハンドル5が第2スプリング106の付勢力によってホームポジションに自動的に戻ることになる。また、所定量の間の押し下げは第2スプリング106に抗するだけの小さい力で済むが、所定量を超えての押し下げは第1、第2スプリング105,106に抗するために大きな力が必要となり、両者の間に押し下げに必要な力の差があり、ハンドル5を押し下げる際にブレーキの解除位置も判別でき、不用意なブレーキ解除が行われなく操作性が良い。
さらにまた、ハンドル5のホームポジションからブレーキが解除されるまでの所定量の遊びの調整やハンドル5をホームポジションに引き上げる力の調整を、ブレーキロッド1
04の車輪35側先端のネジ部104aに螺合した第1、第2ナット107,108の位置の移動だけで可能となり、調整者は調整を1箇所でまとめて行うことができ、ハンドカート1の調整が容易となる。
参考例
図4、図5には、参考例が示されている。上記第1の実施の形態では、調整の容易化のためにブレーキ機構の第1、第2スプリング105,106がほぼ等しい位置に設けられていた。本参考例では、鉛直パイプ30の上下に分かれて第1、第2スプリング105,106を配置する構成のブレーキ機構201となっている
その他の構成および作用については第1の実施の形態と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
(ハンドル支持部)
ハンドル5は先端が板状になっており、2枚の板部材202,203を連結しており、ハンドル5を押し下げると板部材203の先端でブレーキロッド104の上端部104bを持ち上げる構成である。
(ブレーキロッド)
ブレーキロッド104は、下端部がブレーキシュー103まで延びておらず、第2ロッド204の孔205に係止する。第2ロッド204は、ブレーキシュー103に接続されている。
このブレーキロッド104を第2ロッド204に係止した孔205の隙間D2が第1の実施の形態での第1ナット107と押圧板115との隙間D1に相当する。
(第1、第2スプリング)
第1スプリング105は、図5(a)に示すように、鉛直パイプ30の下部で、第2ロッド204及びブレーキシュー103を下方へ付勢する。本実施の形態では、ブレーキシュー103が下方へ向かうと車輪35と接触する構成である。
第2スプリング106は、鉛直パイプ30の上部で、ブレーキロッド104を下方へ付勢している。第2スプリング106がブレーキロッド104を下方に付勢することで、図5(a)に示すように、ブレーキロッド104の下端部は第2ロッド204を係止する位置よりも下方に下がり、いわゆる遊びを形成している。
(ハンドカートのブレーキ動作)
以上の構成のため、ハンドカート1は、使用者がハンドル5に触れていない通常の状態では、図4(a)、図5(a)に示すように、ブレーキがかかった状態にある。すなわち、第1スプリング105がブレーキシュー103を下方に付勢して、ブレーキシュー103の接触部113は下方の車輪35に押し当たり、接触部113が車輪35に圧接して車輪35の動きが規制される。
また、この時、使用者がハンドル5に触れていないので、第2スプリング106が第2スプリング受け112を下方に付勢しているため、第2スプリング受け112を介してブレーキロッド104も下方に押し下げられ、ブレーキロッド104に係止したハンドル5は最も引き上げられた位置に固定されたままとなる(図4(a)参照)。
次に、使用者がホームポジションからハンドル5を押し下げても、ホームポジションか
ら図4(b)に示すハンドル5の位置までの所定量押し下げる間は、ブレーキはかかった状態にある。つまり、この間のハンドル5の押し下げは、ブレーキに対する遊びであり、ブレーキを解除するには至らない。すなわち、ホームポジションからハンドル5を押し下げ始めると、ブレーキロッド104が上に移動し始める。しかし、ブレーキロッド104が上に移動し始めてもブレーキロッド104は隙間D2を埋める間は第2ロッド204に係止しない。このため、ブレーキロッド104が第2ロッド204に係止することで、ブレーキロッド104の上への移動に伴ってブレーキシュー103が上に移動してブレーキが解除されるということが生じ得ない。よって、ブレーキはかかった状態に維持される。
そして、図4(b)に示す位置までハンドル5を押し下げることで、ブレーキロッド104の下端部が第2ロッド204に係止することになる。すなわち、図5(a)に示すブレーキロッド104と第2ロッド204との係止するまでの隙間D2の距離がハンドル5の所定量の押し下げ量を決定している。
さらに、使用者が所定量を超えて押し下げると、図5(b)に示す位置からブレーキロッド104が第2ロッド204に係止しているので、図5(c)に示すように、ブレーキロッド104の上への移動に伴ってブレーキシュー103が上に移動して接触部113が上方へ車輪35から離間し、ブレーキが解除され、手押しが可能となる。
以上説明した本参考例でも、上記実施の形態と同様な効果を奏することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るハンドカートを示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るブレーキ機構を示す断面図であり、(a)はブレーキがかかった状態、(b)はブレーキが解除され始める状態、(c)はブレーキを解除した状態である。 本発明の第1の実施の形態に係るブレーキ機構のブレーキシュー周辺を拡大して示す断面図であり、(a)はブレーキがかかった状態、(b)はブレーキが解除され始める状態、(c)はブレーキを解除した状態である。 本発明の参考例に係るブレーキ機構を示す断面図であり、(a)はブレーキがかかった状態、(b)はブレーキが解除され始める状態、(c)はブレーキを解除した状態である。 本発明の参考例に係るブレーキ機構のブレーキシュー周辺を拡大して示す断面図であり、(a)はブレーキがかかった状態、(b)はブレーキが解除され始める状態、(c)はブレーキを解除した状態である。
符号の説明
1 ハンドカート
2 カート本体
3 前輪部
4 後輪部
5 ハンドル
6 バスケット
29,30 鉛直パイプ
34,35 車輪
101 ブレーキ機構
102 ハンドル支持部
103 ブレーキシュー
104 ブレーキロッド
105 第1スプリング
106 第2スプリング
107 第1ナット
108 第2ナット
109 回動支点
110 支持板
111 回動支点
113 接触部
114 回動支点
115 押圧板
201 ブレーキ機構
202,203 板部材
204 第2ロッド
205 孔

Claims (1)

  1. カート本体と、
    前記カート本体の下部に回転自在に配置される車輪と、
    前記車輪に接触してブレーキをかける前記車輪に接離可能なブレーキ部材と、
    前記ブレーキ部材を前記車輪に接触させるように前記ブレーキ部材を付勢する第1付勢手段と、
    手押しする際に握られる押し下げ可能なハンドルと、
    前記ハンドルが押し下げられると上方向に移動する伝達手段と、
    前記伝達手段に連結されると共に前記ブレーキ部材に係止する係止手段と、
    前記ハンドルを押し下げていないホームポジションに前記ハンドルを引き上げる第2付勢手段と、
    を有し、
    前記ハンドルを押し下げると、その力が前記伝達手段から前記係止手段を経て前記ブレーキ部材に伝達され、前記第1付勢手段及び前記第2付勢手段の付勢力に抗して前記ブレーキ部材を前記車輪から離してブレーキを解除するハンドカートであって、
    前記係止手段の前記ブレーキ部材と係止する位置を、前記ハンドルを押し下げていないホームポジションから前記ハンドルを所定量押し下げた時に前記ブレーキ部材と係止するように位置させ、
    前記ハンドルをホームポジションから所定量押し下げる間は、ブレーキに対する遊びとなり、前記係止手段は前記ブレーキ部材に係止せず、ブレーキはかかった状態に維持され、
    所定量を越えてさらに前記ハンドルを押し下げると、前記係止手段は前記ブレーキ部材に係止し、前記ハンドルを押し下げる力によって前記ブレーキ部材が前記車輪から離されてブレーキが解除されるハンドカートにおいて、
    前記伝達手段は、前記車輪側先端にねじの切られたネジ部を有するロッドであり、
    前記係止手段は、前記ロッドの前記車輪側先端の前記ネジ部に螺合する第1ナットであり、前記第1ナットの位置を変更することで、前記ハンドルのホームポジションからブレーキが解除されるまでの所定量を調整でき、
    前記ロッドの前記車輪側先端にて前記ロッドを下方向へ引き下げる前記第2付勢手段を係止するためのナットであって、前記ロッドの前記車輪側先端の前記ネジ部に螺合する第2ナットを有し、前記第2ナットの位置を変更することで、前記第2付勢手段の付勢力に
    よる前記ハンドルをホームポジションに引き上げる力を調整できることを特徴とするハンドカート。
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