JP4610969B2 - ハンドカート - Google Patents
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Description
前記カート本体の下部に回転自在に配置される車輪と、
前記車輪に接触してブレーキをかける前記車輪に接離可能なブレーキ部材と、
前記ブレーキ部材を前記車輪に接触させるように前記ブレーキ部材を付勢する第1付勢手段と、
手押しする際に握られる押し下げ可能なハンドルと、
前記ハンドルが押し下げられると上方向に移動する伝達手段と、
前記伝達手段に連結されると共に前記ブレーキ部材に係止する係止手段と、
前記ハンドルを押し下げていないホームポジションに前記ハンドルを引き上げる第2付勢手段と、
を有し、
前記ハンドルを押し下げると、その力が前記伝達手段から前記係止手段を経て前記ブレーキ部材に伝達され、前記第1付勢手段及び前記第2付勢手段の付勢力に抗して前記ブレーキ部材を前記車輪から離してブレーキを解除するハンドカートであって、
前記係止手段の前記ブレーキ部材と係止する位置を、前記ハンドルを押し下げていないホームポジションから前記ハンドルを所定量押し下げた時に前記ブレーキ部材と係止するように位置させ、
前記ハンドルをホームポジションから所定量押し下げる間は、ブレーキに対する遊びとなり、前記係止手段は前記ブレーキ部材に係止せず、ブレーキはかかった状態に維持され、
所定量を越えてさらに前記ハンドルを押し下げると、前記係止手段は前記ブレーキ部材に係止し、前記ハンドルを押し下げる力によって前記ブレーキ部材が前記車輪から離されてブレーキが解除されるハンドカートにおいて、
前記伝達手段は、前記車輪側先端にねじの切られたネジ部を有するロッドであり、
前記係止手段は、前記ロッドの前記車輪側先端の前記ネジ部に螺合する第1ナットであり、前記第1ナットの位置を変更することで、前記ハンドルのホームポジションからブレーキが解除されるまでの所定量を調整でき、
前記ロッドの前記車輪側先端にて前記ロッドを下方向へ引き下げる前記第2付勢手段を係止するためのナットであって、前記ロッドの前記車輪側先端の前記ネジ部に螺合する第2ナットを有し、前記第2ナットの位置を変更することで、前記第2付勢手段の付勢力による前記ハンドルをホームポジションに引き上げる力を調整できることを特徴とするハンドカートである。
(全体構成)
図1は第1の実施の形態に係るハンドカートを示す斜視図である。本実施の形態に係るハンドカート1は、空港内等において旅行者等がトランク等の荷物を載せて荷物を手押しで搬送するためのものである。
カート本体2は、2本のサイドパイプ21,22、その間に配される2本の細めのガイドパイプ23,24及び2本のサイドパイプ21,22に接合された前部のフロントパイプ25から構成されて荷物を下から支える荷台26を有する。荷台26は、緩やかに後方に下がる傾斜を有しており、荷物が前方に投げ出されることがないようにしている。
前輪部3は、荷台26の前側下部で自由に方向を変えることのできるキャスターとなっている。前輪部3の車輪32,33は2つ並べて設けられている。
後輪部4は、2本の鉛直パイプ29,30の下部に1つの車輪34,35を有する構成でそれぞれ設けられている。後輪部4は、車輪34,35を覆う後輪カバー36,37を有しており、後輪カバー36,37内部のブレーキ機構が露出しないようになっている。ブレーキ機構については後述する。
ハンドル5は、手押しする際に握られるもので、鉛直パイプ29,30の上部に両端が接続されるコ字状のパイプ製である。ハンドル5のハンドカート1の幅方向に延びる中央部38は、使用者が握る部分である。
バスケット6は、使用者が荷台に載せるには小さすぎる小物を収納するもので、天面が開口した箱である。このバスケット6は、ハンドル5を操作する使用者の手が届くように、鉛直パイプ29,30の間で広告板31の上部に設置される。
図2は、第1の実施の形態に係るブレーキ機構を示す断面図である。ブレーキ機構は、ハンドルでブレーキ操作を行い、後輪部の車輪にブレーキをかける機構である。ブレーキ機構は左右同じ構成であるので、鉛直パイプ30側について説明する。
ハンドル支持部102は、ハンドルカバー39に収められているもので、回動支点109でハンドル5の端部をブレーキロッド104の上端部と回動可能に連結している。この
回動支点109は、ブレーキロッド104が鉛直パイプ30内で上下に移動可能であるために、ハンドル5の位置によって回動支点109の位置が移動する。
ブレーキロッド104は、鉛直パイプ30の内部に挿通された上下に移動可能な棒状部材である。ブレーキロッド104の上端部は、前述したように回動支点109が設けられてハンドル5と連結されている。
ブレーキシュー103は、図3(a)に示すように、接触部113が後輪部4の車輪35に接触してブレーキをかけるものである。接触部113は、車輪35を覆うように半筒形状をしており、車輪35の前側に当接する。
第1スプリング105は、鉛直パイプ30の下端部に固定配置された第1スプリング受け117の外径側に嵌め込まれ、ブレーキシュー103の押圧板115を下方へ付勢する。
以上の構成のため、ハンドカート1は、使用者がハンドル5に触れていない通常の状態では、図2(a)、図3(a)に示すように、ブレーキがかかった状態にある。すなわち、第1スプリング105がブレーキシュー103の押圧板115を下方に付勢しているため、回動支点114により回動するブレーキシュー103の接触部113は後方の車輪35に押し当たり、接触部113が車輪35に圧接して車輪35の動きが規制される。
ポジションという。
以上説明した本実施の形態では、ハンドル5をホームポジションから所定量だけ動作させてもブレーキは解除されず、所定量を超えて動作させればブレーキが解除される。したがって、スロープ等の坂道での停止時に、不意のハンドル5への衝撃や接触といったことが発生しても、ハンドル5の動作量は所定量以内に収まれば、利用者が意図しないブレーキの解除は生じず、ブレーキを解除されたハンドカートが勝手に自重で坂をくだるようなことが起こり難くなり、利用者にとって使い勝手が良好となる。
04の車輪35側先端のネジ部104aに螺合した第1、第2ナット107,108の位置の移動だけで可能となり、調整者は調整を1箇所でまとめて行うことができ、ハンドカート1の調整が容易となる。
図4、図5には、参考例が示されている。上記第1の実施の形態では、調整の容易化のためにブレーキ機構の第1、第2スプリング105,106がほぼ等しい位置に設けられていた。本参考例では、鉛直パイプ30の上下に分かれて第1、第2スプリング105,106を配置する構成のブレーキ機構201となっている。
ハンドル5は先端が板状になっており、2枚の板部材202,203を連結しており、ハンドル5を押し下げると板部材203の先端でブレーキロッド104の上端部104bを持ち上げる構成である。
ブレーキロッド104は、下端部がブレーキシュー103まで延びておらず、第2ロッド204の孔205に係止する。第2ロッド204は、ブレーキシュー103に接続されている。
第1スプリング105は、図5(a)に示すように、鉛直パイプ30の下部で、第2ロッド204及びブレーキシュー103を下方へ付勢する。本実施の形態では、ブレーキシュー103が下方へ向かうと車輪35と接触する構成である。
以上の構成のため、ハンドカート1は、使用者がハンドル5に触れていない通常の状態では、図4(a)、図5(a)に示すように、ブレーキがかかった状態にある。すなわち、第1スプリング105がブレーキシュー103を下方に付勢して、ブレーキシュー103の接触部113は下方の車輪35に押し当たり、接触部113が車輪35に圧接して車輪35の動きが規制される。
ら図4(b)に示すハンドル5の位置までの所定量押し下げる間は、ブレーキはかかった状態にある。つまり、この間のハンドル5の押し下げは、ブレーキに対する遊びであり、ブレーキを解除するには至らない。すなわち、ホームポジションからハンドル5を押し下げ始めると、ブレーキロッド104が上に移動し始める。しかし、ブレーキロッド104が上に移動し始めてもブレーキロッド104は隙間D2を埋める間は第2ロッド204に係止しない。このため、ブレーキロッド104が第2ロッド204に係止することで、ブレーキロッド104の上への移動に伴ってブレーキシュー103が上に移動してブレーキが解除されるということが生じ得ない。よって、ブレーキはかかった状態に維持される。
2 カート本体
3 前輪部
4 後輪部
5 ハンドル
6 バスケット
29,30 鉛直パイプ
34,35 車輪
101 ブレーキ機構
102 ハンドル支持部
103 ブレーキシュー
104 ブレーキロッド
105 第1スプリング
106 第2スプリング
107 第1ナット
108 第2ナット
109 回動支点
110 支持板
111 回動支点
113 接触部
114 回動支点
115 押圧板
201 ブレーキ機構
202,203 板部材
204 第2ロッド
205 孔
Claims (1)
- カート本体と、
前記カート本体の下部に回転自在に配置される車輪と、
前記車輪に接触してブレーキをかける前記車輪に接離可能なブレーキ部材と、
前記ブレーキ部材を前記車輪に接触させるように前記ブレーキ部材を付勢する第1付勢手段と、
手押しする際に握られる押し下げ可能なハンドルと、
前記ハンドルが押し下げられると上方向に移動する伝達手段と、
前記伝達手段に連結されると共に前記ブレーキ部材に係止する係止手段と、
前記ハンドルを押し下げていないホームポジションに前記ハンドルを引き上げる第2付勢手段と、
を有し、
前記ハンドルを押し下げると、その力が前記伝達手段から前記係止手段を経て前記ブレーキ部材に伝達され、前記第1付勢手段及び前記第2付勢手段の付勢力に抗して前記ブレーキ部材を前記車輪から離してブレーキを解除するハンドカートであって、
前記係止手段の前記ブレーキ部材と係止する位置を、前記ハンドルを押し下げていないホームポジションから前記ハンドルを所定量押し下げた時に前記ブレーキ部材と係止するように位置させ、
前記ハンドルをホームポジションから所定量押し下げる間は、ブレーキに対する遊びとなり、前記係止手段は前記ブレーキ部材に係止せず、ブレーキはかかった状態に維持され、
所定量を越えてさらに前記ハンドルを押し下げると、前記係止手段は前記ブレーキ部材に係止し、前記ハンドルを押し下げる力によって前記ブレーキ部材が前記車輪から離されてブレーキが解除されるハンドカートにおいて、
前記伝達手段は、前記車輪側先端にねじの切られたネジ部を有するロッドであり、
前記係止手段は、前記ロッドの前記車輪側先端の前記ネジ部に螺合する第1ナットであり、前記第1ナットの位置を変更することで、前記ハンドルのホームポジションからブレーキが解除されるまでの所定量を調整でき、
前記ロッドの前記車輪側先端にて前記ロッドを下方向へ引き下げる前記第2付勢手段を係止するためのナットであって、前記ロッドの前記車輪側先端の前記ネジ部に螺合する第2ナットを有し、前記第2ナットの位置を変更することで、前記第2付勢手段の付勢力に
よる前記ハンドルをホームポジションに引き上げる力を調整できることを特徴とするハンドカート。
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- 2004-09-01 JP JP2004254068A patent/JP4610969B2/ja not_active Expired - Lifetime
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