JP2001151118A - ハンドカート - Google Patents

ハンドカート

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JP2001151118A
JP2001151118A JP33439299A JP33439299A JP2001151118A JP 2001151118 A JP2001151118 A JP 2001151118A JP 33439299 A JP33439299 A JP 33439299A JP 33439299 A JP33439299 A JP 33439299A JP 2001151118 A JP2001151118 A JP 2001151118A
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brake
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cart
brake lever
handle
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JP33439299A
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Toru Kakehi
亨 懸樋
Yasuhiko Eguchi
康彦 江口
Heiji Fukutake
平二 福武
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Exedy Corp
Original Assignee
Exedy Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハンドルに近接させてブレーキレバーを設け
たハンドカートにおいてブレーキ操作力を低減させる。 【解決手段】 ハンドカートは、カート本体、車輪、ブ
レーキシュー、ハンドル4、及びブレーキレバー51を
備える。ブレーキシューは車輪を制動する。ハンドル4
は、カート本体に固定されている。ブレーキレバー51
は、ハンドル4に近接するようにカート本体に支持され
ており、ハンドル4とともに握られることでブレーキシ
ューによる車輪の制動を解除する部材である。このブレ
ーキレバー51は、握り部51aと、ブレーキ連結部
と、被支持平面54hとを有している。ブレーキ連結部
は、ピン59及びブレーキロッド53を介してブレーキ
シューに連結される。被支持平面54hは、カート本体
に固定される支持突出部55cに点支持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷物を手押しで搬
送するためのハンドカート、特に、空港等においてトラ
ンク等の手荷物の搬送に使われるハンドカートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、空港における手荷物の搬送などに
利用されるハンドカートは、荷物をカート本体に積載し
て手押しで移動できるように構成されている。具体的に
は、ハンドカートのカート本体の下部に前輪及び後輪が
装着されており、カート本体の後方上部にはカート本体
を手押しする際に握られるハンドルが取り付けられてい
る。そして、ハンドカートには、通常、後輪を制動する
ためのブレーキが設けられている。
【0003】このハンドカートに設けられるブレーキ装
置は、後輪の制動を操作するブレーキレバー、ブレーキ
レバーの操作状態に連動するリンク部材、およびリンク
部材の動作に連動して後輪の周端面を押圧または離隔す
るブレーキ部材を備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなハンドカー
トが、例えば特開平10−250587号公報に記載さ
れている。ここに示されているカートでは、ブレーキレ
バー6がハンドル4に近接して設けられており、カート
本体1を手押しする際にハンドル4と同時に握られる。
ブレーキレバー6が離された状態では、リンク部材(連
結ロッド7a)に連動したブレーキ部材(制動部材9)
が、後輪2の周端面を押圧して後輪2を制動する。一
方、ハンドル4と同時にブレーキレバー6が握られた状
態では、制動部材9が後輪2の周端面から離隔して後輪
を回転可能とする。
【0005】上記公報に開示されているカートは、空港
で利用されるものではなく、駅構内のゴミ収集などで利
用されるものである。しかし、上記のようなブレーキ機
構は、空港で使用されるハンドカートにとっても有用な
ものである。従来、空港で使用されているハンドカート
では、可動のハンドルがホームポジションにあるときに
はブレーキがかかった状態となり、ハンドルを押し下げ
たり引き上げたりすることによりブレーキが解除された
状態となる。したがって、利用者は、例えばハンドルを
押し下げた状態でカートを動かすことになる。しかしな
がら、このようなブレーキ機構の場合、ハンドルを握る
利用者がブレーキがかかっている状態か解除されている
状態かを認識し難いこと、押し動作から引き動作に移行
するときに可動ハンドルをホームポジションに戻してし
まってカートに制動がかかる状態が発生し易いこと、カ
ートを持ち上げたいときにハンドルが可動である分だけ
余計な持ち上げストロークが必要となること等、利用者
にとって不便な点が多い。
【0006】このような空港で利用されている従来のカ
ートに対して、上記公報にあるようなブレーキ機構、す
なわちブレーキレバーを固定ハンドルに近接して設ける
ブレーキ機構を採用すれば、上記の各問題が解消され、
利用者にとって使いやすいハンドカートになると考えら
れる。しかし、上記公報のカートがゴミ収集などにおい
て特定の人間が利用するものであるのに対し、空港で使
用されるカートは不特定の様々な人間が利用するもので
ある。したがって、ハンドル近傍に設けられるブレーキ
レバーを操作する力(以下、ブレーキ操作力という。)
については、小さければ小さいほど望ましい。上記公報
のカートでは、ブレーキレバー6の持ち手部6aをハン
ドル4とともに握ると、ブレーキレバー6がピン6bを
中心として回動し、ブレーキレバー6の先端に連結され
た連結ロッド7aが上昇してブレーキが解除されるよう
な構成となっている。この構成の場合、ブレーキレバー
6がピン6bに軸支されており、両者の相対回動時には
両者の間に摩擦抵抗が生じる。この摩擦抵抗は、ブレー
キ操作力を大きくする要因となる。摩擦抵抗を低減する
ために軸受を用いることも考えられるが、高価な軸受を
使うとカートの製造コストが高くなってしまう。また、
ピン6bは片持ち状態で本体フレーム1bに固定されて
おり、ピン自身の強度の他、本体フレーム1bへの固定
強度も必要となる。
【0007】本発明の課題は、ハンドルに近接させてブ
レーキレバーを設けたハンドカートにおいてブレーキ操
作力を低減させ、女性や老人等の力の弱い人にも利用し
やすいハンドカートを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のハンド
カートは、カート本体と、車輪と、ブレーキ部材と、ハ
ンドルと、可動のブレーキレバーとを備えている。車輪
は、カート本体の下部に装着される。ブレーキ部材は、
車輪を制動する部材である。ハンドルは、カート本体を
手押しする際に握られるものであり、カート本体に固定
されている。ブレーキレバーは、ハンドルに近接するよ
うにカート本体に支持されており、ハンドルとともに握
られることでブレーキ部材による車輪の制動を解除する
部材である。このブレーキレバーは、握り部と、ブレー
キ連結部と、被支持部とを有している。握り部は、ハン
ドルとともに握られる部位である。ブレーキ連結部は、
ブレーキ部材に連結される部位である。被支持部は、カ
ート本体に支持される部位であり、握り部とブレーキ連
結部との間に位置している。また、カート本体は支持部
を有しており、この支持部は、ブレーキレバーの被支持
部を点支持する。点支持とは、ブレーキレバーの被支持
部の一部に当接することにより支持することであり、線
支持や複数点による支持を含む概念である。
【0009】このハンドカートでは、使用者がハンドル
とともにブレーキレバーを握ることによってブレーキ部
材による車輪の制動が解除されるため、ハンドルとブレ
ーキレバーとを一緒に握った状態であれば、押したり引
いたりして動かすことが可能である。そして、ハンドル
がカート本体に固定されているため、ハンドルあるいは
ハンドル及びブレーキレバーを握った状態で、ハンドカ
ートを持ち上げることも可能である。
【0010】また、このハンドカートでは、ブレーキレ
バーの握り部がハンドルとともに握られると、ブレーキ
レバーが被支持部を中心に回動し、ブレーキ連結部が移
動してブレーキ部材を動かす、このブレーキ部材の動き
によって、車輪の制動が解除される。そして、ここで
は、ブレーキレバーの被支持部が、カート本体の支持部
によって、点支持されている。したがって、ピン支持さ
れている場合に較べてブレーキレバーの被支持部とカー
ト本体の支持部との接触面積が小さくなっており、ブレ
ーキレバーが回動するときに両者間に発生する摩擦抵抗
の値も小さくなる。このため、ブレーキレバーを握ると
きのブレーキ操作力が小さくなり、女性や老人等の握力
の弱い人にとっても利用しやすいハンドカートとなる。
【0011】さらに、ブレーキレバーを点支持している
ため、ピンや軸受といった部品を使う必要がなくなり、
部品点数の削減が図られる。請求項2に記載のハンドカ
ートは、請求項1に記載のハンドカートであって、ブレ
ーキレバーの動きに従って、カート本体の支持部による
ブレーキレバーの被支持部の支持位置が変わる。
【0012】ここでは、カート本体の支持部とブレーキ
レバーの被支持部との接触位置(支持位置)が、ブレー
キレバーの動きに従い変化する。具体的には、カート本
体の支持部に支持されるブレーキレバーの被支持部の位
置(点支持される位置)がずれたり、ブレーキレバーの
被支持部を点支持するカート本体の支持部の位置(点支
持する位置)がずれたりする構成が挙げられる。また、
支持部が点支持する位置、及び被支持部が点支持される
位置が両方ともずれる構成も考えられる。
【0013】この場合には、支持部あるいは被支持部の
摩耗が抑えられ、カートのブレーキ操作に関する機構の
寿命が向上する。請求項3に記載のハンドカートは、請
求項1又は2に記載のハンドカートであって、カート本
体の支持部は、ブレーキレバーの被支持部に向かって凸
形状となる湾曲面を有している。
【0014】ここでは、カート本体の支持部が湾曲面を
有しているため、カート本体の支持部及びブレーキレバ
ーの被支持部の接触部分の位置がずれる(移動する)場
合にも、その移動が滑らかとなり、よりブレーキ操作力
が小さくなる。また、ブレーキレバーの回動によってカ
ート本体の支持部とブレーキレバーの被支持部との接触
部分の位置がずれる場合に、カート本体の支持部を湾曲
させることにより、そのずれの量を小さくすることが可
能である。これによっても、ブレーキ操作力をより低減
することができる。
【0015】請求項4に記載のハンドカートは、請求項
3に記載のハンドカートであって、カート本体の支持部
の湾曲面は、面取りの寸法よりも大きな曲率半径を有す
る。カート本体の支持部を角部に設定する場合に、通常
の面取りをその角部(支持部)に施すことによっても上
記請求項3の説明に記載の効果は期待できるが、それよ
りも大きな寸法の曲率半径を持つように湾曲面を形成す
ることによって、支持部と被支持部との間に発生する摩
擦抵抗をより小さく抑えることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】[第1実施形態] <全体構成>本発明の一実施形態に係るハンドカートを
図1に示す。このハンドカートは、空港において旅行者
が利用するものであって、トランク等の荷物を積載した
状態で手押しされるカートである。図1に示すように、
ハンドカートは、主として、カート本体1と、前輪キャ
スタ2と、左右の後輪キャスタ3とから構成されてい
る。また、このハンドカートには、カート本体1の後部
上方に固定されるハンドル4や、図2から図4に示すブ
レーキ機構が設けられている。
【0017】<カート本体、ハンドル、前輪キャスタ、
後輪キャスタ>カート本体1は、複数種類のパイプを曲
成することにより形成されている。このカート本体1
は、鉛直パイプ11と、荷台パイプ12と、ガードパイ
プ13〜16とを含んでいる。鉛直パイプ11は、両後
輪キャスタ3の上方に位置し、鉛直方向に延びている。
荷台パイプ12は、鉛直パイプ11の下部から前方に延
びており、トランク等の荷物の下面を支える。この荷台
パイプ12の荷物を支える部分は、前上がりに傾いてい
る。ガードパイプ13〜16は、鉛直パイプ11あるい
は荷台パイプ12に固定されており、斜め後方に傾くよ
うに立設している。これらのガードパイプ13〜16
は、荷物の積載スペースを区切るとともに、荷物の前後
面をガードする役割を果たす。
【0018】前輪キャスタ2は、双輪式のキャスタであ
り、カート本体1の前部の幅方向中心部分に固定されて
いる。後輪キャスタ3は、単輪式のキャスタであり、カ
ート本体1の後部下端の左右両端部分にそれぞれ設けら
れている。具体的には、後輪キャスタ3は車輪3aとこ
れを軸支するブラケット3bとを有しており、ブラケッ
ト3bの上部がカート本体1の鉛直パイプ11の下面に
固定されている。
【0019】ハンドル4は、カート本体1の両鉛直パイ
プ11の上部後面に両端が固定されるコの字状のパイプ
部材である。ハンドカートの幅方向に延びるハンドル4
の中央部分は、使用者が握る部位であり、図2に示すよ
うに、後述するブレーキレバー51の握り部51aの下
面湾曲形状に対応する上面形状を有している。このハン
ドル4は、鉛直パイプ11に固定されることにより、カ
ート本体1と一体となっている。
【0020】<ブレーキ機構>ブレーキ機構は、後輪キ
ャスタ3の車輪3aの回転を制動及び制動解除する機構
である。このブレーキ機構は、図2〜図4に示すよう
に、主として、ブレーキレバー51と、ブレーキシュー
(ブレーキ部材)52と、ブレーキロッド53と、ブレ
ーキアウタブロック(ブレーキレバー51と一体となる
部材)54と、ブレーキインナブロック(カート本体1
に固定される部材)55と、ブレーキスプリング56と
から構成されている。
【0021】(ブレーキレバー)ブレーキレバー51
は、概ねコの字状のパイプ部材であり、ハンドカートの
幅方向に延びる部分が握り部51aとなっている。ブレ
ーキレバー51の両端部51bは、図4に示すように、
後述するブレーキアウタブロック54の円孔54cに嵌
合している。すなわち、ブレーキレバー51の両端部5
1bにブレーキアウタブロック54が固定された状態と
なっている。また、図4に示すように、ブレーキレバー
51の両端部51bには上下面に長円孔51cが開けら
れており、ブレーキロッド53の上端部や後述するブレ
ーキインナブロック55の支持突出部55cが通る。さ
らに、ブレーキレバー51の両端部51bには両側面に
小円孔が設けられており、この小円孔に後述するボルト
59が通される。
【0022】(ブレーキシュー)ブレーキシュー52
は、後輪キャスタ3の車輪3aに当接可能な位置に配置
されており、ブレーキレバー51がハンドル4とともに
握られていないときには、ブレーキスプリング56の付
勢力によって車輪3aに圧接した状態にある(図2及び
図3参照)。このブレーキシュー52は、ブレーキロッ
ド53の下端に固定されている。
【0023】(ブレーキロッド)ブレーキロッド53
は、パイプ部材であるカート本体1の鉛直パイプ11内
において鉛直方向に延びる部材である。このブレーキロ
ッド53の上端部には幅方向に貫通する孔が設けられて
おり、この孔を貫通するボルト59を介してブレーキロ
ッド53は後述するブレーキアウタブロック54に軸支
されている。また、ブレーキロッド53に固定されたピ
ン57(図2及び図3参照)をブレーキスプリング56
が下方に付勢しており、ブレーキロッド53は常に下方
に付勢された状態にある。
【0024】(ブレーキスプリング)ブレーキスプリン
グ56は、上述のように、下端がブレーキロッド53の
ピン57に係止している。そして、ブレーキスプリング
56の上端は、ブレーキインナブロック55を介してカ
ート本体1の鉛直パイプ11に係止する(図9参照)。
【0025】(ブレーキアウタブロック)ブレーキアウ
タブロック54は、ブレーキレバー51の両端に装着さ
れるものであり、図5及び図6に示す構成の部材であ
る。このブレーキアウタブロック54は、内部に種々の
切欠きや孔が形成された部材である。まず、ブレーキア
ウタブロック54の下部には、下方が開放されている角
孔54aが設けられている。この角孔54aの上方に
は、長円孔54bが形成されており、さらに上方には、
長円孔54bよりも前後長の短い長円孔54dが形成さ
れている。また、ブレーキアウタブロック54の中央部
分には、前後に延びる円孔54cが形成されている。こ
の円孔54cは、後方に開放しており、後方から挿入さ
れるブレーキレバー51の端部の外径と等しい内径を有
している。円孔54cのうち長円孔54dの後方部分に
おいては、その上面が水平面となるように加工されてお
り、図5(a)及び図6に示すような被支持平面54h
となっている。この被支持平面54hには、後述するブ
レーキインナブロック55の支持突出部55cが当接す
る。
【0026】ブレーキアウタブロック54の両側部に
は、内部の円孔54cと外部とを結ぶ小円孔54e及び
小円孔54eの外側部分の回りを切り欠いた筒状切欠き
54fが形成されている。小円孔54eは、ブレーキレ
バー51がブレーキアウタブロック54に挿嵌したとき
にブレーキレバー51の側部小円孔と連通する位置に設
けられている。そして、ブレーキレバー51がブレーキ
アウタブロック54に挿嵌された後、ボルト59が筒状
切欠き54fから小円孔54eに差し込まれ、逆側の筒
状切欠き54fに入るナット60で締められ、ブレーキ
レバー51及びブレーキアウタブロック54が一体化さ
れる(図4参照)。また、このボルト59がブレーキロ
ッド53の上端部の孔を貫通するため、ブレーキロッド
53の上端部は、ブレーキレバー51及びブレーキアウ
タブロック54に、ボルト59を介して軸支された状態
となる。
【0027】さらに、ブレーキアウタブロック54の下
部には、ラバーブーツ58を取り付けるための取り付け
部54gが形成されている。 (ブレーキインナブロック)ブレーキインナブロック5
5は、図9に示すようにカート本体1の鉛直パイプ11
の上端部に装着され、ブレーキレバー51と一体となっ
たブレーキアウタブロック54を下方から支持する部材
である。このブレーキインナブロック55は、図7及び
図8に示すように、鉛直パイプ11内に入る円筒部55
aと、円筒部55a上方に形成される八角筒部55b
と、八角筒部55bの側方から上に向かって延びる支持
突出部55cとから構成されている。円筒部55a及び
八角筒部55bの中央を鉛直方向に貫通する円孔55
d,55e内を、ブレーキロッド53が通る。円筒部5
5aの側部には小孔55fが設けられており、鉛直パイ
プ11に対して上方から円筒部55aを挿入した状態
で、小孔55fを通るタッピンネジ61(図3参照)に
よってブレーキインナブロック55が鉛直パイプ11に
固定される。なお、ブレーキインナブロック55を鉛直
パイプ11に差し込む前に、ブレーキスプリング56が
鉛直パイプ11内にセットされる。
【0028】ブレーキインナブロック55の八角筒部5
5bは、図9に示すように、ブレーキアウタブロック5
4の角孔54a内に位置することになる。また、支持突
出部55cは、ブレーキアウタブロック54の長円孔5
4b及びブレーキレバー51の長円孔51cに延び、ブ
レーキアウタブロック54の被支持平面54hに下方か
ら線接する。当接する部分は支持突出部55cの後部上
面であるが(図9参照)、その後部上面は、図8に示す
ように曲率半径約2mmの湾曲面となっている。なお、
その他の隅部あるいは角部は、最大面取り寸法0.8m
mで面取り加工が行われている。
【0029】<ハンドカートの動作>このハンドカート
は、使用者がブレーキレバー51をハンドル4とともに
握らない限り、通常の状態においてはブレーキがかかっ
た状態にある。すなわち、カート本体1に固定されたブ
レーキインナブロック55に上端が係止しているブレー
キスプリング56が、ピン57を介してブレーキロッド
53を下方に付勢しているため、ブレーキロッド53の
下端に固定されたブレーキシュー52が後輪キャスタ3
の車輪3aに押し当たり、車輪3aに転動が規制されて
いる状態にある。
【0030】そして、ハンドカートを手押しするときに
は、使用者は、図9の点線に示すようにブレーキレバー
51を押し下げ、ハンドル4とともにブレーキレバー5
1を握りながら手押しすることになる。ブレーキレバー
51が押し下げられると、ブレーキレバー51及びブレ
ーキアウタブロック54が、ブレーキインナブロック5
5の支持突出部55cの湾曲上面との線接触部分を中心
として回動する。すると、支持突出部55cとの線接触
部分よりも前方にあるブレーキロッド53との連結部分
(ボルト59による連結部分)が鉛直上方に持ち上が
り、ブレーキロッド53の下端に固定されているブレー
キシュー52が車輪3aから離反する。これにより、ブ
レーキが解除された状態となり、手押しが可能となる。
【0031】<本実施形態のハンドカートの特徴> (1)上記ハンドカートにおいては、固定のハンドル4
に対して可動のブレーキレバー51を近接して配置し
(図1及び図2参照)、両者を一緒に握ることによって
ブレーキが解除され手押しが可能となるようにしてい
る。そして、両者を握ったときに一体感があって握りや
すくなるように、ハンドル4の形状に工夫を凝らしてい
る(図2参照)。このため、ブレーキを解除して手押し
を始めるときにはブレーキレバー51を押し下げてハン
ドル4とともに握らなければならないということを、使
用者が容易に認識できるようになる。また、ハンドカー
トを押し進めている状態から逆に後進させるときにも、
ハンドル4及びブレーキレバー51の両者を握り続けて
いる限り、途中でブレーキがかかることなくスムーズに
後進へと移行させることができる。さらに、ハンドル4
がカート本体1に固定されているため、両者を握った状
態で、そのままハンドカートを持ち上げることも容易で
ある。
【0032】(2)また、上記ハンドカートでは、ブレ
ーキレバー51が回動するときの支点が、ピン支持では
なく、線支持となっている。具体的には、カート本体1
に固定されたブレーキインナブロック55の支持突出部
55cが、ブレーキレバー51と一体となっているブレ
ーキアウタブロック54の被支持平面54hを、下方か
ら線支持(断面視では、図9に示すように、点支持)し
ている。したがって、ピン支持する場合に較べて両者の
接触面積が小さくなっており、ブレーキレバー51及び
ブレーキアウタブロック54が回動するときにブレーキ
インナブロック55の支持突出部55cとの間に発生す
る摩擦抵抗の値も小さくなっている。このため、ブレー
キレバー51を押し下げて握るときのブレーキ操作力
(図9において矢印Fで表示)が小さくなり、女性や老
人等の握力の弱い人にとっても利用しやすいハンドカー
トとなっている。
【0033】(3)さらに、上記ハンドカートでは、ブ
レーキレバー51をブレーキアウタブロック54の被支
持平面54hを介して支持突出部55cによって線支持
しているため、ピン支持するためのピン、あるいは支点
として使用する軸受といった部品を使う必要がなく、部
品点数が削減されている。 (4)上記ハンドカートでは、ブレーキロッド53の移
動可能方向が、ブレーキインナブロック55の円孔55
eの内面によって、鉛直方向だけに規制されている。ま
た、図8及び図9に示すように、ブレーキアウタブロッ
ク54の被支持平面54hに下方から線接してブレーキ
レバー51を支持する支持突出部55cは、その上面が
曲率半径約2mmの湾曲面となっている。
【0034】したがって、図9に示すように、ブレーキ
レバー51が押し下げられ傾いていくと、支持突出部5
5cに線支持される被支持平面54hの位置がずれ、ま
た被支持平面54hを線支持する支持突出部55cの位
置もずれる。具体的には、ブレーキレバー51を押し下
げる前には、線支持ポイントP1において支持突出部5
5cが被支持平面54hを支持しているが、ブレーキレ
バー51を押し下げた後は、線支持ポイントP2におい
て支持突出部55cが被支持平面54hを支持するよう
になる。すなわち、線支持ポイントがP1からP2に距
離L1だけずれるようになる。ブレーキレバー51を押
し下げた状態(図9の点線で示す状態)においては、ブ
レーキレバー51を押し下げる前にポイントP1におい
て支持突出部55cによって支持されていた被支持平面
54hの被支持部位は、ポイントP3へと距離L2だけ
移動する。このため、ブレーキレバー51の押し下げに
より、支持突出部55cに支持される被支持平面54h
のポイントは、P3(=P1)からP2へと移行するこ
とになる。そして、この移行は、被支持平面54hの上
面が湾曲面となっていることから、連続的にスムーズな
ものとなり、また移行距離L3(=L2−L1)も短く
なっている。さらに、支持突出部55cに支持される被
支持平面54hのポイントの移行により、被支持平面5
4hの摩耗が抑えられる。
【0035】一方、図9に示すように、ブレーキレバー
51の押し下げにより被支持平面54hを支持する支持
突出部55cの線支持ポイントがP1からP2に移行す
るため、支持突出部55cの摩耗も抑えられ、ハンドカ
ートのブレーキ機構の寿命が向上する。 [第2実施形態]上記実施形態では、ブレーキインナブ
ロック55の支持突出部55cの上面を湾曲面としてい
る。このように湾曲面とすることが望ましいが、支持突
出部55cの後部上面を角部のまま、あるいは面取りを
するだけに留めることも可能である。
【0036】この場合には、図10に示すように、ブレ
ーキレバー51が押し下げられ傾いていくと、支持突出
部55cの角部に線支持される被支持平面54hの位置
がずれる。具体的には、ブレーキレバー51を押し下げ
る前には、線支持ポイントP4において支持突出部55
cが被支持平面54hを支持しているが、ブレーキレバ
ー51を押し下げた後は、線支持ポイントP5において
支持突出部55cが被支持平面54hを支持するように
なる。すなわち、支持されるほうの被支持平面54hの
被線支持ポイントが、P4からP5へと距離L4だけず
れるようになる。距離L4は、上記第1実施形態の距離
L2に相当する距離である。
【0037】ここでは、被支持平面54hを支持する支
持突出部55cの線支持ポイントは角部から動かないも
のの、支持されるほうの被支持平面54hの線支持ポイ
ントがP4からP5にずれる。このため、少なくとも被
支持平面54hの摩耗は抑えられ、ブレーキ機構の寿命
が向上する。
【0038】
【発明の効果】本発明では、カート本体の支持部によっ
てブレーキレバーの被支持部が点支持されるため、ピン
支持の場合に較べてブレーキレバーの被支持部とカート
本体の支持部との接触面積が小さくなり、ブレーキレバ
ーが回動するときに両者間に発生する摩擦抵抗の値も小
さくなる。これによりブレーキレバーを握るときのブレ
ーキ操作力が小さくなるので、女性や老人等の握力の弱
い人にとってもハンドカートが利用しやすいものとな
る。また、ブレーキレバーを点支持することで、ピン等
の部品を使う必要がなくなり、部品点数の削減が図られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるハンドカートの概略
斜視図。
【図2】ブレーキ機構の側面図。
【図3】ブレーキ機構の裏面一部断面図。
【図4】ブレーキ機構の上面一部断面図。
【図5】(a)ブレーキアウタブロックの側面図。 (b)ブレーキアウタブロックの下面図。
【図6】ブレーキアウタブロックの裏面図。
【図7】(a)ブレーキインナブロックの裏面図。 (b)ブレーキインナブロックの下面図。
【図8】図7(a)のVIII-VIII矢視断面図。
【図9】ブレーキ機構上部の動作概念図。
【図10】第2実施形態のブレーキ機構上部の動作概念
図。
【符号の説明】
1 カート本体 3a 車輪 4 ハンドル 51 ブレーキレバー 51a 握り部 51b 両端部(ブレーキ連結部) 52 ブレーキシュー(ブレーキ部材) 53 ブレーキロッド 54 ブレーキアウタブロック 54h 被支持平面(被支持部) 55 ブレーキインナブロック 55c 支持突出部(支持部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福武 平二 大阪府寝屋川市木田元宮1丁目1番1号 株式会社エクセディ内 Fターム(参考) 3D050 BB01 CC02 DD03 EE08 EE14 GG06 JJ02 JJ07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カート本体と、 前記カート本体の下部に装着される車輪と、 前記車輪を制動するブレーキ部材と、 前記カート本体に固定され、前記カート本体を手押しす
    る際に握られるハンドルと、 前記ハンドルに近接するように前記カート本体に支持さ
    れ、前記ハンドルとともに握られることで前記ブレーキ
    部材による前記車輪の制動を解除する可動のブレーキレ
    バーと、を備え、 前記ブレーキレバーは、前記ハンドルとともに握られる
    握り部と、前記ブレーキ部材に連結されるブレーキ連結
    部と、前記握り部と前記ブレーキ連結部との間に位置し
    前記カート本体に支持される被支持部とを有し、 前記カート本体は、前記ブレーキレバーの被支持部を点
    支持する支持部を有している、ハンドカート。
  2. 【請求項2】前記ブレーキレバーの動きに従って、前記
    カート本体の支持部による前記ブレーキレバーの被支持
    部の支持位置が変わる、請求項1に記載のハンドカー
    ト。
  3. 【請求項3】前記カート本体の支持部は、前記ブレーキ
    レバーの被支持部に向かって凸形状となる湾曲面を有し
    ている、請求項1又は2に記載のハンドカート。
  4. 【請求項4】前記カート本体の支持部の湾曲面は、面取
    りの寸法よりも大きな曲率半径を有する、請求項3に記
    載のハンドカート。
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