JPH0555521U - 変圧器の構造 - Google Patents
変圧器の構造Info
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- JPH0555521U JPH0555521U JP10631491U JP10631491U JPH0555521U JP H0555521 U JPH0555521 U JP H0555521U JP 10631491 U JP10631491 U JP 10631491U JP 10631491 U JP10631491 U JP 10631491U JP H0555521 U JPH0555521 U JP H0555521U
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- winding
- secondary winding
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 本考案は、従来のこの種、トランスにおける
欠点を除去し、コストアップを招かず、小型で確実に絶
縁破壊を防止することができる変圧器の構造を提供す
る。 【構成】 流れる電流により磁束を発生する1次巻線
と、上記磁束の鎖交磁束によって電圧を発生する2次巻
線3と、上記巻線の端部を固定する端子2aとを有する
変圧器において、上記2次巻線3の巻き始め部Aと、少
なくとも積層された2次巻線3との間に隔壁7を設け
る。
欠点を除去し、コストアップを招かず、小型で確実に絶
縁破壊を防止することができる変圧器の構造を提供す
る。 【構成】 流れる電流により磁束を発生する1次巻線
と、上記磁束の鎖交磁束によって電圧を発生する2次巻
線3と、上記巻線の端部を固定する端子2aとを有する
変圧器において、上記2次巻線3の巻き始め部Aと、少
なくとも積層された2次巻線3との間に隔壁7を設け
る。
Description
【0001】
この考案は、変圧器の構造、特にDC/DCコンバータ等に使用される変圧器 に関するものである。
【0002】
カメラ等におけるストロボ装置は、周知のように、その電源回路に乾電池の低 電圧を昇圧するためのDC/DCコンバータが用いられており、このコンバータ には変圧器(以下、トランスという)が使用されている。 そして、このトランスは一般的に、図8に示すように構成されている。即ち、 矩形状に形成されていて比較的厚味のあるフランジ部としての側壁1a,1bを 対向させ、その内面中央部を連結すると共に、外周面に巻線が施される巻回部と してのブリッジ部1cとからなる合成樹脂等の電気絶縁材で形成されたボビン1 と、このボビン1の両側壁1a,1bの上面にそれぞれ対向して固植された導電 性ピンからなる端子2a,2bおよび2c,2d(なお、2c,2dは図示され ず)と、上記端子2a,2bに両端部が固定されて上記ブリッジ部1cの周面に 層状に巻かれた2次巻線3と、この2次巻線3の外周面に被覆された絶縁テープ 5と、上記端子2c,2dに両端部が固定され、上記絶縁テープ5を介して上記 2次巻線3上に層状に巻かれた1次巻線4とで構成されている。なお、コアは省 略してある。また上記1次巻線4および2次巻線3は、導線にポリウレタン等の 絶縁被膜が施されたものである。
【0003】 図9は、上記2次巻線3をボビン1に巻回する様子を示したものである。2次 巻線3をブリッジ部1c上に層状に巻き付けるには、先ず、一方の端子2aに巻 線3の一端部をからげて巻き付け、ろう付けや半田付け等でこれを固定する。こ の部分からブリッジ部1cに巻き付けられるまでの部分が巻始め引き込み線部A となり、この引き込み線部Aによってボビン底部である上記ブリッジ部1c上に 導線を下ろして同ブリッジ部1cの周面に層状に巻き付けていく。1層目を巻き 終えたら2層目,3層目と矢印で示すように積み重ねて巻いていく。そして、他 方の端子2bの近傍で巻き終り、その終端である他端部を他方の端子2bにから げて巻き付け、ろう付けや半田付け等でこれを固定する。これが巻終り引き出し 線部Bとなる。
【0004】 また、上記ボビン1には上記巻始め引き込み線部Aをブリッジ部1c上に引き 下ろすとき、導線に無理がかからないように、また側壁1aの角部によって断線 を生じないように、側壁1aの内面には図10,図11に示すように、端子2a の側近からブリッジ部1cの端部にかけて切込6による斜面6aが設けられてい る。即ち、この斜面6aは上記巻始め引き込み線部Aをブリッジ部1c上に円滑 に導くためのガイド用の斜面を形成している。また、同様の斜面6b(図8,9 参照)は側壁1bの内面の、他方の端子2bの側近にも設けられている。以上が 従来のトランスの代表的な構成である。
【0005】
ところで、近年においてはこの種のトランスは、カメラ等の小型化に伴って急 速に小型化が進んでいる。従って、当然上記ボビンも小型化され、図10に示す 如く、側壁1a(1b)の厚味dも薄くなり、上記斜面6aの傾斜角度θも大き くとれなくなる。すると、2次巻線3の最上層の、上記巻始め引き込み線部A寄 りの導線3aと巻始め引き込み線部Aが接近する。このトランスの巻始め引き込 み線部Aと上記導線3a間は、巻線の巻始めと巻き終りに近い部分となり、スト ロボのトランスの場合、この部分に1000V以上の高電圧が発生する。従って 、この間隔が接近すると絶縁破壊を起こす恐れがある。
【0006】 これを防ぐには、上記側壁1a(1b)の厚味dを厚くすればよいが、これを 厚くするとトランスが大型化し、スペースをとるのでカメラ等の小型化を阻害す る。また、巻線の終了後に、上記導線3aと巻始め引き込み線部A間にエポキシ 系等の絶縁材を抽入する手段も考えられるが、この手段はコストアップとなるば かりでなく、上記導線3aと巻始め引き込み線部A間が最初から接触している場 合には、全く効果がない。
【0007】 本考案の目的は、上述した従来のこの種、トランスにおける欠点を除去し、コ ストアップを招かず、小型で確実に絶縁破壊を防止することができる変圧器の構 造を提供するにある。
【0008】
本考案は、流れる電流により磁束を発生する1次巻線と、上記磁束の鎖交磁束 によって電圧を発生する2次巻線と、上記巻線の端部を固定する端子と、を有す る変圧器において、上記2次巻線の巻き始め部と、少なくとも積層された2次巻 線との間に隔壁を設けたことを特徴とする。
【0009】
ボビンの側壁に一体的に設けられた隔壁によって、2次巻線の巻き始め部と、 これに対向する、積層された2次巻線との間が完全に遮断されるので、高電圧が 発生しても、これによって導線が絶縁破壊されることがない。
【0010】
以下、図示の実施例によって本考案を説明する。 図1は、本考案の第1実施例を示すトランスにおけるボビン1の要部拡大斜視 図であり、図2は、上記図1のボビン要部の平面図である。 本実施例においては、上記切込6によって形成された斜面6aに対向し、ボビ ンの側壁1aに壁面を同じにして一体に形成され、上記切込6内に向けて延び出 す隔壁7が設けられる。この隔壁7は、薄板状であって、切込6の一方の内側縁 部から他方の内側縁部に向けて切込6の開口を覆うように延びだしていて、その 先端部7aと切込6の他方の内側縁部との間には、2次巻線3の巻き始め端部で ある一端部の導線、即ち巻始め引き込み線部Aが切込6内に出入りできるだけの 間隙8が形成されている。また、この隔壁7の下部は、その先端部7aから基部 に向けて傾斜するように切り欠かれた傾斜縁部7bに形成されている。このよう に形成される上記隔壁7は、ボビン1のモールド成形時に一体に成形によって形 成される。その他の構成は、上記従来のものと同様であるので、同一の部材には 同じ符号を付してその説明は省略する。
【0011】 次に、このように形成されたボビン1に対して、2次巻線3の巻き方を説明す る。図3に示すように、先ず最初に、巻線3の一端部を上記間隙8を通して切込 6内に入れ斜面6aに沿わせると共に、その先端部を導電性ピンからなる端子2 aにからげて巻き付け、ろう付けや半田付け等でこれを固定する。次いで、矢印 aで示すようにブリッジ部1c上に向けて巻線3を引っ張ると、図4に示すよう に、巻始め引き込み線部Aは切込6内の隔壁7の基部に向けて引き込まれる。こ の後は、前記従来のものと同様にブリッジ部1c上に層状に積み重ねて巻線を施 せば良い。
【0012】 このようなトランスの巻線動作は、通常は自動巻線機で行われるが、図3に示 すように巻線3の一端部を上記間隙8を通して切込6内に入れ、その後、矢印a 方向に引くことは、一連の巻き動作の中で簡単に行われる。
【0013】 そして、巻上がった2次巻線3の要部の形を、図5に示す。この図5からも明 瞭に判るように、巻上がった状態においては、2次巻線3の、上記巻始め引き込 み線部A寄りの導線3aと巻始め引き込み線部A間に、隔壁7が介在する。従っ て、これによって導線3aと巻始め引き込み線部A間での絶縁破壊が確実に防止 される。
【0014】 図6および図7は、本考案の第2実施例を示したものである。この第2実施例 が上記第1実施例と異なるところは、隔壁の形成手段が異なる。即ち、上記第1 実施例では隔壁7をボビン1のモールド成形時に同時に形成するようにしたが、 モールド成形上、同時に設けることができないときや、従来の形で製作されたト ランスに、後で絶縁破壊対策を追加する場合等には、この第1実施例の手段は不 適である。このような場合に、この第2実施例が有効である。
【0015】 この第2実施例では、隔壁9は絶縁材からなる帯状薄板を逆L字状に折曲げて 、その上部の水平面部の中央部に、上記導電性ピンからなる端子2aに嵌合する 貫通孔9aを穿設して形成される。このように形成した隔壁9を、ボビン1に2 次巻線3を巻回した後、その貫通孔9aを端子2aに嵌合させ固定すると、隔壁 9は図7に示す如く、2次巻線3の、上記巻始め引き込み線部A寄りの導線3a と巻始め引き込み線部A間に介在する。よって、これによって導線3aと巻始め 引き込み線部A間での絶縁破壊が確実に防止される。 この第2実施例によれば、隔壁9は上記側壁1aとは無関係に形成でき、かつ 非常に薄くできるので、トランスの小型化に寄与できる。
【0016】
以上述べたように本考案によれば、2次巻線の巻始め部と積層された2次巻線 との間に隔壁を設けるようにしたので、トランスを大型化することなく、また、 エポキシ系等の絶縁材を抽入する手段に比べて確実に、かつコストアップするこ となく、絶縁破壊を防ぐことができるトランスの構造を提供することができる。
【図1】本考案の第1実施例を示すトランスにおけるボ
ビンの要部拡大斜視図。
ビンの要部拡大斜視図。
【図2】上記図1のボビン要部の平面図。
【図3】ボビンに対して、2次巻線の巻き始めの巻き方
を説明する要部拡大斜視図。
を説明する要部拡大斜視図。
【図4】上記図3に示す2次巻線の巻き始めの次の工程
を説明する要部拡大斜視図。
を説明する要部拡大斜視図。
【図5】巻上がった2次巻線の要部を示す拡大側面図。
【図6】本考案の第2実施例を示すトランスにおけるボ
ビンの要部拡大斜視図。
ビンの要部拡大斜視図。
【図7】巻上がった2次巻線の要部を示す拡大側面図。
【図8】従来の代表的なトランスの構造を示す側面図。
【図9】2次巻線のボビンに対する巻き方を示す要部側
面図。
面図。
【図10】2次巻線の巻始め引き込み線部のガイド用斜
面を示す要部側面図。
面を示す要部側面図。
【図11】2次巻線の巻始め引き込み線部のガイド用斜
面を示す要部斜視図。
面を示す要部斜視図。
1………………ボビン 2a,2b……端子 3………………2次巻線 4………………1次巻線 A………………巻始め引き込み線部 7,9…………隔壁
Claims (1)
- 【請求項1】 流れる電流により磁束を発生する1次
巻線と、上記磁束の鎖交磁束によって電圧を発生する2
次巻線と、上記巻線の端部を固定する端子と、を有する
変圧器において、 上記2次巻線の巻き始め部と、少なくとも積層された2
次巻線との間に隔壁を設けたことを特徴とする変圧器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10631491U JPH0555521U (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 変圧器の構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10631491U JPH0555521U (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 変圧器の構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0555521U true JPH0555521U (ja) | 1993-07-23 |
Family
ID=14430522
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10631491U Withdrawn JPH0555521U (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 変圧器の構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0555521U (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012105484A (ja) * | 2010-11-11 | 2012-05-31 | Yaskawa Electric Corp | ボビン及び回転電機 |
JP2012125057A (ja) * | 2010-12-08 | 2012-06-28 | Mitsubishi Electric Corp | 回転電機の固定子のコイルボビンおよびこのコイルボビンを使用した回転電機の固定子の巻線方法 |
JP2015146689A (ja) * | 2014-02-03 | 2015-08-13 | 株式会社安川電機 | インシュレータ及び回転電機 |
JP2016092069A (ja) * | 2014-10-30 | 2016-05-23 | スミダコーポレーション株式会社 | 磁性素子 |
JP2017073484A (ja) * | 2015-10-08 | 2017-04-13 | Fdk株式会社 | 巻線部品 |
JP2020162300A (ja) * | 2019-03-27 | 2020-10-01 | 三菱電機株式会社 | 回転電機 |
-
1991
- 1991-12-24 JP JP10631491U patent/JPH0555521U/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN102570650A (zh) * | 2010-11-11 | 2012-07-11 | 株式会社安川电机 | 线圈骨架及旋转电机 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19960404 |