JPH055293U - レーザ溶接におけるブレードチツプ固定保持装置 - Google Patents

レーザ溶接におけるブレードチツプ固定保持装置

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JPH055293U
JPH055293U JP030234U JP3023491U JPH055293U JP H055293 U JPH055293 U JP H055293U JP 030234 U JP030234 U JP 030234U JP 3023491 U JP3023491 U JP 3023491U JP H055293 U JPH055293 U JP H055293U
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Inventor
泰雄 鰺坂
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株式会社オリイ
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 クランプ部材によるチップクランプ時にブレ
ード基板が回転ディスクに対しずれないブレードチップ
固定保持装置の提供。 【構成】 上面に基板載置面12及びチップ載置面1
6、下面に回転駆動軸50との係合連結部18が形成さ
れた回転ディスク10と、回転ディスクの周縁部に周方
向に複数配設され、ディスク周縁部下方の揺動支点回り
に縦方向に揺動し、チップ2をブレード基板1の周縁部
に圧接状態に固定保持するコ字型レバー式クランプ部材
20と、クランプ部材20にチップ固定方向への回転付
勢力を与えるばね部材30とを備え、クランプ部材の揺
動により、力の作用線を揺動支点29の反対側に移動さ
せて、ばね部材によるクランプ部材の回転付勢方向を切
替えるようにしたレーザ溶接におけるブレードチップ固
定保持具。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はコンクリート製品や石やタイル等の固い製品を切削するための切削機 に用いられる切削用ブレードの製造技術に係り、特に円盤型のブレード基板の外 周縁部に高硬度のチップを溶接する際に用いられるブレードチップ固定保持装置 に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の切削用ブレードは、図10に示されるように、円盤型のブレード基板 1の外周に高硬度のチップ2が溶接一体化された構造となっている。符号3は、 ブレード基板1の周縁部に等間隔で形成され、チップの溶接対応位置を形成する ためのスリットである。そして従来の切削用ブレードは、チップ2をロウ付けに よってブレード基板1に溶接するようになっていた。しかしロウ材を溶かしてチ ップを基板に接合するロウ付に比べて、レーザ溶接はチップと基板の当接部を直 接溶接するためブレードの片面側だけを溶接すればよく、従って短時間で溶接が でき、さらに溶接強度も高く、しかも溶接部が巾狭にできること等から、最近で はロウ付に代わってレーザ溶接が主流となっている。
【0003】 しかしレーザ溶接の際に、溶接中のチップには、溶接熱による熱応力によって 、チップの外側縁部2aを反り上がらせようとする力が作用する。このためブレ ード基板1に対しチップ2を真っ直に溶接するためには、チップが反らないよう に大きな力Fでチップをクランプすることが必要である。そして従来のレーザ溶 接におけるチップ固定保持装置は、図11に示されるように、円盤形状の基台4 のブレード基板載置面4aとチップ載置面4bにそれぞれブレード基板1とチッ プ2を載置し、チップに対応させてトグル式クランプ機構(図示せず)によって ブレード基板1の外周にチップ2を大きな力Fで押圧保持する構造となっており 、チップ2とブレード基板1との圧接部に上方よりレーザ6を照射して溶接を行 なうようになっている。
【0004】
【考案の解決しようとする課題】
ところが、従来のブレードチップ固定保持具では、レーザ溶接終了後、チップ の溶接されたブレードを取り出す際に、クランプ機構によるクランプを解除しな ければならず、クランプ力が大きい分だけクランプ機構のクランプを解除する力 もそれだけ大きな力を必要とするという問題があった。
【0005】 本考案は前記従来技術の問題点に鑑みなされたもので、その第1の目的は、溶 接時に個々のチップが浮き上がらないように確実に固定保持することができると ともに、軽い力でクランプ部材によるチップのクランプを解除できるブレードチ ップ固定保持装置を提供することである。また第2の目的は、クランプ部材によ るクランプ時にブレード基板が回転ディスクに対し周方向にずれないブレードチ ップ回転保持具を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本考案に係るレーザ溶接におけるブレードチップ 固定保持装置においては、上面に円盤型ブレード基板位置決め用の円形の基板載 置面及びブレード基板周縁部に溶接するチップを載置する円環状のチップ載置面 が形成され、下面に回転駆動軸との係合連結部が形成された回転ディスクと、 前記回転ディスクの周縁部に周方向に複数配設され、ディスク周縁部下方に設 けられた揺動支点である枢支軸回りに縦方向に揺動し、チップ載置面に載置され たチップを基板載置面に載置されたブレード基板の周縁部に圧接状態に固定保持 するコ字型レバー式クランプ部材と、 前記各クランプ部材と回転ディスク間にそれぞれ介装され、クランプ部材にチ ップ固定方向への回転付勢力を与えるばね部材とを備え、 前記クランプ部材の揺動支点をばね部材による力の作用線の揺動範囲内に設け 、クランプ部材の揺動により、力の作用線を揺動支点の反対側に移動させて、ば ね部材によるクランプ部材の回転付勢方向を自動的に切替えるようにしたもので あって、 前記回転ディスクの基板載置面に、ブレード基板の周縁部に形成されているス リットと係合する周方向位置決めピンを突設するようにしたものである。
【0007】 また請求項2においては、請求項1記載のブレードチップ固定保持装置におい て、各クランプ部材は、クランプ解除用突き押し部材によって下方に突き押しさ れて、揺動支点回りにそれぞれ揺動する構造で、前記クランプ解除用突き押し部 材を、チップの固定保持を解除する方向にすべてのクランプ部材を同時に揺動さ せることのできる大きさに形成し、クランプ部材の突き押し部材によって突き押 しされる部位に、突き押し部材の突き押し面に沿って転動する転動部材を設ける ようにしたものである。
【0008】
【作用】
レーザ溶接の際には、チップに生じる溶接熱応力に起因した力がコ字型レバー 式クランプ部材に作用するが、チップをクランプするクランプ部材のチップクラ ンプ点とクランプ部材の揺動支点とは、回転ディスクの半径方向に接近して配置 されているので、溶接熱応力に起因してクランプ部材に作用する曲げモーメント が小さい。即ち、力の作用点とクランプ部材の揺動支点間の長さが短いので、溶 接熱応力に起因してクランプを解除する方向にクランプ部材に作用する曲げモー メントが小さい。またチップ内に生じる熱応力は、クランプ部材に剪断力として 作用し、この剪断力はクランプ部材の揺動支点である耐剪断強度の高い枢支軸に よって支持される。従って従来のように大きな力でチップを押圧保持しなくとも 、ばね部材による小さな力でチップを付勢保持するだけで、チップを溶接熱変形 させることなく固定保持できる。そしてクランプ部材によるチップのクランプ及 びクランプの解除は、クランプ部材を揺動させて、クランプ部材に作用するばね 部材の付勢方向を切替えることにより行うが、ばね部材のばね力は、チップをク ランプする力としてそれ程寄与しないので、クランプ部材を回転付勢するだけの 小さいばね力であればよく、従って軽い力でクランプ部材のクランプを解除する ことができる。またブレード基板側のスリットと係合する回転ディスク側の位置 決めピンが、クランプ部材のチップクランプ時にブレード基板が回転ディスクに 対し円周方向にずれることを抑制する。
【0009】 また請求項2では、クランプ部材側の転動部材が、クランプ解除の際のクラン プ解除用突き押し部材とクランプ部材間の摩擦力を軽減し、スムーズなクランプ の解除を可能とする。
【0010】
【実施例】
次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図1〜図9は本考案の一実施例を示すもので、図1はブレードチップ固定保持 装置の平面図、図2は同装置の縦断面図(図2に示す線II−IIに沿う断面図)、 図3は回転ディスクに突設されたブレード基板の位置決めピン周辺の斜視図、図 4はクランプ部材の右側面図、図5はチッププッシャー及びクランプ作動用プッ シャの動きを説明する説明図、図6はチッププッシャーによって供給されたチッ プの状態を示す図、図7はチップがクランプ部材によってクランプされる様子を 説明する説明図、図8は同装置を使った自動レーザ溶接工程を説明する工程説明 図である。
【0011】 これらの図において、符号10は円盤形状の回転ディスクで、回転ディスク1 0の上面中央部にはブレード基板位置決用のマンドレル11が上方に突出形成さ れ、マンドレル11の周りには円形状のブレード基板載置面12が形成され、さ らにこのブレード基板載置面12の周りには円環状凹部14を隔てて円環状のチ ップ載置面16が形成されている。また回転ディスク10の上面周縁には、ブレ ード基板1の周縁部に形成されているスリット3と係合できる1本の周方向位置 決めピン13が突設されている。即ち回転ディスク12の上面には半径方向に延 びる長孔12aが形成され、この長孔12aに位置決めピン13のベース部13 aがねじ固定されている。ブレード基板1の大きさは種々の直径のものがあるが 、ブレード基板1の大きさに合わせてこのピン取付位置をずらすことにより、種 々の大きさのブレード基板に適用できる。この位置決めピン13の作用について は後述する。一方回転ディスク10の下面中央には、垂直に配設された回転駆動 軸50に係合連結可能な係合連結部である円筒部18が突出形成されている。
【0012】 また回転ディスク10の周縁部には、周方向等間隔にチップを固定保持する複 数のレバー式クランプ部材20が設けられて、ブレードチップ固定保持具(以下 、単に固定保持具という)として一体化されている。そしてこの固定保持具は、 間欠回転する回転駆動軸50に係合連結されて、回転駆動軸50と一体に間欠回 転するようになっている。なお符号52は回転駆動軸50の係合先端部51の基 部において軸と直交する方向に延びる凸条で、この凸条52は回転ディスク10 の円筒部18に形成されている凹部19と係合し、円筒部18と軸50とが周方 向に一体化されている。回転ディスク周縁部の下面にはL字ブラケット28が周 方向等間隔に設けられており、このL字ブラケット28にコ字型のクランプ部材 20が枢着されている。クランプ部材20のコ字上側横棒状部21の先端には、 チップ2の外側周縁部に係合できるクランプ用係合凹部21aが形成され、クラ ンプ部材20の揺動支点である枢支軸29はディスク周縁部真下近傍位置(枢支 軸29がクランプ用係合凹部21aに接近した位置)に設けられている。またク ランプ部材20は後述するばね部材である引張コイルスプリング30によってチ ップ2をブレード基板周縁部に圧接する方向に付勢されている。このためチップ 2は高剛性のコ字型クランプ部材20によって上下方向に固定保持されて、レー ザ溶接の際の溶接熱に起因した熱応力によって変形することなく保持される。即 ち、ブレード基板1とチップ2との圧接部をレーザ溶接する際の熱応力は、チッ プ2の外側周縁部2aを上方に反らす方向に作用するが、揺動支点(枢支軸)2 9が溶接熱応力のクランプ部材20への作用点(クランプ用係合凹部21a)に 近接しているため、即ちチップクランプ点と揺動支点間の距離dが短いため、熱 応力によってクランプ部材20のクランプを解除する方向に作用する曲げモーメ ントは非常に小さく、引張コイルスプリング30のばね力によって十分対抗でき る。そして熱応力によってクランプ部材20に作用する力は縦方向の力、即ち剪 断力としてクランプ部材20のコ字上側横棒状部21に作用するが、この剪断力 は剛性の高いクランプ部材20の縦棒状部22を介してL字ブラケット28に支 承されている耐剪断強度の高い枢支軸29に支えられるので、チップ2は変形す ることなく、即ち反り返ることなく保持される。
【0013】 L字ブラケット28とクランプ部材20との間には、クランプ部材20にチッ プのクランプ作用及びクランプ解除作用のためのばね付勢力を与える引張コイル スプリング30が介装されている。即ち、引張コイルスプリング30は、力の作 用線Lが枢支軸29の近傍位置となるように配設されており、クランプ部材20 が揺動することによって力の作用線Lが枢支軸29の内側となったり外側となっ たりする。このため図2で示す状態では、スプリング30のばね力はクランプ部 材20をしてチップをクランプする方向に作用しているが、クランプ部材20を 外側に揺動させて、図2仮想線に示すように、力の作用線Lが枢支軸29より外 側となると、クランプ部材20に作用するスプリング30のばね付勢方向が切り 替わり、スプリング30のばね力はチップのクランプを解除する方向に作用する こととなる。即ち、クランプ部材20を揺動支点回りに揺動させた場合に、当初 揺動を妨げる方向に作用していたスプリング30のばね付勢力が途中から揺動を 促進する方向に切替わるので、クランプ部材20によるチップのクランプ及びク ランプ解除を簡単に行うことができる。
【0014】 またクランプ部材20のコ字縦棒状部22には縦ブラケット23が垂設され、 この縦ブラケット23の先端部に転動部材であるガイドローラ24が設けられて いる。そして上方からクランプ解除用突き押し部材60を下降させてこのガイド ローラ24を突き押しし、クランプ部材20を外側に揺動させてクランプ部材2 0のクランプを解除する構造となっている。即ち、突き押し部材60は、中央に 孔が開けられ、クランプ部材20配設位置に対応する形状の円盤型で、突き押し 部材60の下降により、ガイドローラ24は突き押し部材の下面62に沿って外 側に転動し、これに伴ってクランプ部材20が枢支軸29回りに拡開方向に揺動 する。そしてスプリング30の作用線Lが枢支軸29を越えると、スプリング3 0の引張力はクランプ部材20を拡開する方向に作用し、クランプ部材20はス プリング30のばね力によって自動的に拡開され、チップ2の固定保持が解除さ れる。
【0015】 符号120は、固定保持具のチップ載置面16にチップ2を供給するチッププ ッシャーで、間欠回転する回転駆動軸50に係合連結された固定保持具近傍に配 置されている。このチッププッシャー120は、チップ2が積層されているチッ プスタッカー121内の最下部のチップをプッシャープレート122が突き押し する構造となっている。符号123はプッシャープレート122を支持するスラ イドプレートで、プッシャープレート122が直接連結されているシリンダロッ ド124aとこのスライドプレート123間には圧縮コイルスプリング125が 介装されている。符号126はスライドプレート123のストッパ兼スライドガ イドである。即ち、固定保持具の間欠回転の一時停止するタイミングに合わせて 、エアシリンダ124が作動し、スライドプレート123及びプッシャープレー ト122を前進させて回転ディスク10に接近した位置(図5仮想線位置)とす る。さらにプッシャープレート122だけが前進してチップ載置面16上にチッ プ2を押し出すとともに、チッププッシャー120は元の位置に復帰する。
【0016】 符号130はチッププッシャー120の下方に配置され、固定保持具のクラン プ部材20をチップクランプ方向に揺動させるクランプ作動用プッシャーである 。クランプ作動用プッシャー130は、エアシリンダ132の作動により、シリ ンダロッド133の先端の突き押し部材65が拡開状態に保持されているクラン プ部材20を斜め上方に突き押しする構造となっており、チッププッシャー12 0によりチップ2が供給されてスライドプレート123が元の位置に復帰し始め 、スライドプレート123がクランプ部材20の揺動と干渉しない位置となるや 否や、クランプ作動用プッシャー130が作動する。そしてばね部材30のばね 付勢によりクランプ部材20が図5反時計方向に揺動し、基板載置面16上のチ ップをブレード基板1に圧接状態に固定保持する。そして再び回転ディスク10 が所定角度回転すると、チッププッシャー120及びクランプ作動用プッシャー 130が作動する。このように間欠回転する回転ディスク10の一時停止のタイ ミングに合わせて、チップの供給及びクランプが行われ、固定保持具が一回転す ることによってすべてのチップがクランプ部材20によってクランプされた状態 となる。
【0017】 また回転ディスク側の位置決めピン13がブレード基板側のスリット3に係合 する構造となっている旨、説明したが、このピン13とスリット3との係合構造 には次の様な働きがある。即ち、チップ2はブレード基板1の外周面と整合する 当接面の形成された円弧形状とされているが、高硬度材料で形成されているため 、バリ等が付着していたり、いびつ形状である等、中には寸法精度の悪いチップ もある。またチッププッシャー120のプッシャープレート122の先端は、図 6に示されるように、チップ2を収容し、適正な位置まで押し出すことができる ように平面形状コ字型とされている。そしてプッシャープレート123がチップ 2をブレード基板1の外周縁に当接させて戻る際に、チップのバリ等が原因で、 図6仮想線で示すように、チップ2を引っかけてブレード基板側取付部に対する チップの位置を適正位置からずらす場合がある。この様な不適正な位置のチップ 2をクランプ部材20がクランプすると、クランプ部材20がチップ2をクラン プする際に、チップ2を介してブレード基板1に周方向の回転力(図7時計方向 への力)が作用し、ブレード基板1が基板載置面16上において周方向にスライ ドしてしまう場合がある。これはブレード基板周方向へのチップの取付位置にバ ラつきが生じ好ましいことではない。しかし本実施例では、クランプ部材のチッ プクランプ時にブレード基板1を周方向にスライド回転させようとする力が作用 しても、ブレード基板1は回転ディスク側の位置決めピン13と周方向に係合し ているため、ブレード基板1が回転ディスク10に対しずれるようなことはない 。従って本実施例では、ブレード基板1の周縁部の適正なチップ取付部にチップ を確実に固定保持することができる。
【0018】 なおブレードチップ固定保持具の上方に突出しているマンドレル11の側面に は矩形状の凹部11aが形成されており、この凹部11aに係合する凸部42を 備えたチャック機構40が上方から下降し、チャック機構40がこのブレードチ ップ固定保持装置を吊り下げて所定位置まで移送できるようになっている。 図8はこのブレードチップ固定保持装置を使ってブレード基板にチップをレー ザ溶接する工程を示す平面図で、この図8を参照してチップ自動溶接工程を説明 する。
【0019】 まずA位置には、枠状ケース内に多数のブレード基板2が積層されたブレード 基板スタッカー72が設けられており、吸着搬入機構70Aがスタッカー72か らブレード基板1を取り出してB位置に搬入する。B位置には、ブレードチップ 固定保持装置(以下、これを治具という)Wが担持されており、ブレード基板1 は治具Wの基板載置面12に位置決めされて載置される。次にブレード基板1を 載置した治具Wは、昇降動作かつ左右スライド可能なチャック機構40(40A )によってチャックされ、隣のC位置へ移送される。C位置にはチップ2を供給 するチッププッシャー120が設けられており、C位置に移送されて回転駆動軸 50に係合連結された治具Wのチップ載置面16にはチッププッシャー120に よってチップが供給される。即ち、治具WはC位置において回転駆動軸50によ って間欠回転し、回転ディスク10の静止するタイミングに合わせてチッププッ シャー120からチップが供給される。またこのC位置にはチップクランプ作動 用プッシャー130が設けられており、チッププッシャー120によりチップが 供給されると同時に、このクランプ作動用プッシャー130が作動し、クランプ 部材20が揺動してチップ2をブレード基板1の周縁部に圧接状態に固定保持す る。そして治具Wが間欠1回転することにより、ブレード基板1の外周縁部にチ ップ2が等間隔に固定保持された状態となる。次にC位置においてチップを固定 保持した治具Wは、チャック機構40(40B)によってチャックされ、隣のD 位置に移送される。D位置には、垂設された回転駆動軸50及びこの回転駆動軸 を駆動させる駆動モータ(図示せず)等の一体化されたスライドユニットが位置 しており、治具Wはこの回転駆動軸50に係合連結される。このスライドユニッ トは、チャック機構40A,40B,40Cによる移送方向と直交する方向に延 びるボールねじ82に沿ってスライドするスライド搬送機構80を構成しており 、D位置に移送された治具Wは、このスライド搬送機構80によってE位置にス ライド搬送される。なお符号Mはボールねじ82を回転させる駆動モータである 。E位置の上方には、レーザ照射部84が垂下されており、このE位置において 治具Wを回転しつつ、上方のレーザ照射部84からブレード基板1とチップ2と の圧接部にレーザを照射して、チップをレーザ溶接する。回転ディスク10の1 回転により、全チップについての溶接が終了すると、治具Wは再びスライド搬送 機構80によってD位置に搬送される。D位置にはチャック機構40(40C) の下降に連動して下降するクランプ解除用突き押し部材60が設けられており、 この突き押し部材60が下降することによって、クランプ部材20が外側に揺動 してチップのクランプが解除される。同時に治具Wはチャック機構40Cによっ てチャックされ、F位置に移送される。そしてクランプの解除されたブレードは 、ブレード吸着搬出機構70Bによってブレード搬出位置であるG位置に搬出さ れる。なおF位置においてブレードが搬出されて空となった治具Wは、F位置の 下方からB位置の下方まで延びる搬送ベルトコンベア(図示せず)で搬送されて 再びB位置に戻される。
【0020】 図9は本考案の他の実施例であるブレードチップ固定保持装置の縦断面図であ る。 前記した実施例では、クランプ部材20とL字ブラケット28間に介装された ばね部材が引張コイルスプリング30であったが、本実施例では、引張コイルス プリング30に代えて圧縮コイルスプリング35が用いられている。またガイド ローラ24に代えて、軸受25によって両側を支承されて自由に回動できる転動 部材である鋼球24Aが設けられている。その他は前記した実施例と同一であり 、同一の符号を付すことによりその説明を省略する。
【0021】
【考案の効果】
以上の説明から明らかなように、本考案に係るレーザ溶接におけるブレードチ ップ固定保持装置によれば、チップをクランプするクランプ部材のチップクラン プ点とクランプ部材の揺動支点間の距離が短いので、溶接熱応力に起因してクラ ンプ部材に生じる曲げモーメントが小さく、またチップ内に生じる熱応力に起因 してクランプ部材に生じる剪断力は耐剪断強度の高い揺動支点である枢支軸によ って支持されるので、わずかなばね力でクランプ部材を付勢するだけで、溶接時 のチップを変形させることなく確実に固定保持することができる。またクランプ 部材によるチップのクランプを解除するには、ばね付勢力に抗してクランプ部材 を揺動させて、ばね部材の力の作用線位置をクランプ部材の揺動支点の外側に位 置させれば、ばね部材によるばね付勢力がクランプ部材のクランプを解除する方 向に作用するので、小さな力でしかも簡単にクランプ部材によるチップのクラン プを解除することができる。
【0022】 またブレード基板と回転ディスクとは、回転ディスク側の位置決めピンとブレ ード基板側のスリットとの係合により周方向に固定されているので、クランプ部 材によるチップクランプ時にブレード基板が回転ディスクに対し周方向にずれる おそれは全くなく、従って本考案に係るブレードチップ固定保持装置を用いれば 、チップがブレード基板外周に等間隔にレーザ溶接された切削用ブレードが得ら れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例であるレーザ溶接におけるブ
レードチップ固定保持装置の平面図
【図2】同装置の縦断面図(図1に示す線II−IIに沿う
断面図)
【図3】回転ディスクに突設されたブレード基板位置決
めピン周辺の斜視図
【図4】クランプ部材の右側面図
【図5】チッププッシャー及びクランプ作動用プッシャ
ーの動きを説明する説明図
【図6】チッププッシャーによって供給されたチップの
状態を示す平面図
【図7】クランプ部材によってクランプされるチップの
様子を説明する説明図
【図8】同装置を使ったレーザ溶接工程を説明する工程
説明図
【図9】本考案の他の実施例であるレーザ溶接における
ブレードチップ固定保持装置の縦断面図
【図10】切削用ブレードの斜視図
【図11】従来のブレードチップ固定保持装置の全体概
要図
【符号の説明】
1 ブレード基板 2 ブレードチップ 3 ブレード基板周縁に形成されているスリット 10 回転ディスク 11 マンドレル 12 基板載置面 13 ブレード基板の周方向位置決めピン 16 チップ載置面 18 回転駆動軸との係合連結部である円筒部 20 コ字型レバー式クランプ部材 24 転動部材であるガイドローラ 24A 転動部材である鋼球 29 クランプ部材の揺動支点である枢支軸 30 ばね部材である引張コイルスプリング 35 ばね部材である圧縮コイルスプリング 40 チャック機構 50 回転駆動軸 60 クランプ解除用突押部材 65 クランプ作動用突押部材 120 チッププッシャー 130 クランプ作動用プッシャー W ブレードチップ固定保持装置であるブレードチップ
固定保持具

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に円盤型ブレード基板位置決め用の
    円形の基板載置面及びブレード基板周縁部に溶接するチ
    ップを載置する円環状のチップ載置面が形成され、下面
    に回転駆動軸との係合連結部が形成された回転ディスク
    と、 前記回転ディスクの周縁部に周方向に複数配設され、デ
    ィスク周縁部下方に設けられた揺動支点である枢支軸回
    りに縦方向に揺動し、チップ載置面に載置されたチップ
    を基板載置面に載置されたブレード基板の周縁部に圧接
    状態に固定保持するコ字型レバー式クランプ部材と、 前記各クランプ部材と回転ディスク間にそれぞれ介装さ
    れ、クランプ部材にチップ固定方向への回転付勢力を与
    えるばね部材とを備え、 前記クランプ部材の揺動支点は、ばね部材による力の作
    用線の揺動範囲内に設けられて、クランプ部材の揺動に
    より、力の作用線が揺動支点の反対側に移動して、ばね
    部材によるクランプ部材の回転付勢方向が自動的に切替
    わるレーザ溶接におけるブレードチップ固定保持装置で
    あって、 前記回転ディスクの基板載置面には、ブレード基板の周
    縁部に形成されているスリットと係合する周方向位置決
    めピンが突設されたことを特徴とするレーザ溶接におけ
    るブレードチップ固定保持装置。
  2. 【請求項2】 前記各クランプ部材は、クランプ解除用
    突き押し部材によって下方に突き押しされることによ
    り、揺動支点回りにそれぞれ揺動する構造で、このクラ
    ンプ解除用突き押し部材は、チップの固定保持を解除す
    る方向にすべてのクランプ部材を同時に揺動させること
    のできる大きさに形成され、一方クランプ部材の前記突
    き押し部材により突き押しされる部位には、突き押し部
    材の突き押し面に沿って転動する転動部材が支承された
    ことを特徴とする請求項1記載のレーザ溶接におけるブ
    レードチップ固定保持装置。
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