JPH05177476A - ワーククランプ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 作動カムの近傍位置に作動レバーを配設し、
該作動レバーを定位置に位置決め保持可能な保持機構を
設け、該作動レバーに押動部を設けると共に該作動カム
に被押動部を設け、かつ該作動カムと該作動レバーとの
間にクランプバネを掛架して構成される。 【効果】 ワーク寸法のばらつきによってクランプされ
る部分の厚さの不揃いがあったとしても、ワークのクラ
ンプ、アンクランプ動作をなす作動レバーのクランプ位
置、アンクランプ位置を定位置とすることができ、この
ため他の加工機、作業機との同期を取ることが容易とな
り、よってワーク加工の自動化を容易に行うことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は例えば各種部品加工に際
して用いられるワーククランプ装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来この種のワーククランプ装置として
例えばワークを保持可能な保持部と、この保持部に保持
されたワークを保持部と協働して挟着保持可能なクラン
プアームと、このクランプアームをクランプ、アンクラ
ンプ動作させる作動カムとを備えて構成したものが知ら
れている。

【０００３】しかしてワークを人為的又は自動的に保持
部に載置し、作動カムに設けたハンドルにより作動カム
を回動させ、作動カムのカム作用によりクランプアーム
をワークに圧接させ、これにより保持部とクランプアー
ムとでワークを挟着保持し、また作動カムを逆のアンク
ランプ方向に回動させてカム作用を解除し、ワークを釈
放するように構成されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
構造の場合、例えばワーク寸法のばらつきによってクラ
ンプされる部分の厚さが異なってくると、クランプ時に
おける作動カムの位置も個々定まらないことになり、よ
ってアンクランプ位置も不定となり、このため例えば人
為的にクランプ、アンクランプさせる構造にあってはそ
れほど影響はないが、クランプ、アンクランプを自動的
に行う場合にクランプ位置、アンクランプ位置が不定で
あると他の加工機、作業機との同期が取り難く、よって
ワーク加工の自動化の隘路になるという不都合を有して
いる。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決することを目的とするもので、その要旨は、ワー
クを保持可能な保持部と、該保持部に保持されたワーク
を保持部と協働して挟着保持可能なクランプアームと、
該クランプアームをクランプ、アンクランプ動作させる
作動カムとを備えてなり、上記作動カムの近傍位置に作
動レバーを配設し、該作動レバーを定位置に位置決め保
持可能な保持機構を設け、該作動レバーに押動部を設け
ると共に該作動カムに被押動部を設け、かつ該作動カム
と該作動レバーとの間にクランプバネを掛架して構成し
たことを特徴とするワーククランプ装置である。

【０００６】

【作用】クランプ作動時、作動レバーをクランプ方向に
回動させるとクランプバネが作動カムを弾引して作動カ
ムは回動し、この作動カムの作用によりクランプアーム
はワークをクランプし、クランプされた後も作動レバー
をクランプ方向に回動させると作動レバーは保持機構に
より定位置に位置決め保持される。

【０００７】またアンクランプ時、作動レバーをクラン
プ方向とは逆のアンクランプ方向に回動させると作動レ
バーは保持機構から釈放され、クランプバネのバネ圧に
より弾引されて作動レバーはアンクランプ方向に回動
し、作動レバーに設けた押動部は作動カムに設けた被押
動部に当接し、更に作動レバーをアンクランプ方向に回
動させると押動部が被押動部を押動することにより作動
カムはアンクランプ方向に回動し、作動カムのカム作用
が解除され、クランプアームはワークを釈放することに
なる。

【０００８】

【実施例】図１ないし図６は本発明を含油メタルの圧入
機に適用した実施例を示し、１は割出テ−ブルであっ
て、割出テ−ブル１に下ガイド筒部２を配設し、下ガイ
ド筒部２を割出テーブル１の位置決め穴３に挿通して取
付けボルト４により取付け、下ガイド筒部２に内穴５を
形成して構成されている。

【０００９】６は保持部であって、この場合上記下ガイ
ド筒部２の上面に取付ボルト７により取り付けられ、そ
の上面に突出したパイロットピン８によりワークＷを位
置決め状態で載置保持可能に形成されている。

【００１０】９はクランプアームであって、この場合上
記下ガイド筒部２の側面にブラケット１０を取付ボルト
１１により取付け、ブラケット１０に支点軸１２を横設
し、支点軸１２にクランプアーム９を回動可能に軸受
し、クランプアーム９の先端部に略Ｙ字状のクランプ部
９ａを形成し、クランプアーム９の後端部に被圧接ボル
ト１３を螺着し、かつクランプアーム９の上部にワーク
Ｗの横倒れを防ぐ支持ブロック１４を取り付け、上記割
出テ−ブル１に支持台１５を取付け、支持台１５とクラ
ンプアーム９との間に釈放用バネ１６を掛架して構成し
ている。

【００１１】１７は作動カムであって、この場合上記支
持台１５に支持軸１８を横設し、支持軸１８に略扇形状
の作動カム１７を回動可能に軸受し、作動カム１７の外
周面を図中反時計回りに行くに従って次第に高くなるカ
ム面１９に形成し、作動カム１７にストッパーゴム１７
ａを取り付けて構成している。

【００１２】２０は作動レバーであって、この場合上記
支持軸１８に回動可能に軸受され、作動レバー２０の側
面にピン状の押動部２１を突設し、この押動部２１によ
り押動されるピン状の被押動部２２を作動カム１７の側
面に突設し、かつ作動レバー２０と作動カム１７との間
にクランプバネ２３を掛架し、作動レバー２０の側部に
ハンドル２４を取り付けると共に作動レバー２０の下部
にアンクランプ時にアンクランプ用カムレール２５上に
乗上げ転動するアンクランプ用ローラ２６を取付けて構
成している。

【００１３】２７は保持機構であって、この場合作動レ
バー２０に係止凹部２８を形成し、支持台１５に係止ボ
ール２９ａ及び突出用バネ２９ｂを内装してなるナット
部材２９を螺着配設し、係止ボール２９ａが係止凹部２
８に嵌入することにより作動レバー２０を図２の定位置
に位置決め保持し、作動レバー２０を反時計回りに回動
させると係止ボール２９ａがナット部材２９内に没入し
て作動レバー２０が反時計回りのアンクランプ方向に回
動し得るように構成されている。

【００１４】この実施例は上記構成であるから、たとえ
ば図６のアンクランプ状態でワークＷを保持部６上に載
置し、この状態からハンドル２４を持って作動レバー２
０を支持軸１８を中心として時計回り方向に回動させる
と、クランプバネ２３により作動カム１７は弾引され、
作動カム１７のカム面１９によりクランプアーム９は支
点軸１２を中心として反時計回りにクランプ方向に回動
し、クランプアーム９のクランプ部９ａはワークＷに当
接し、カム面１９は次第に高くなっている（支点軸１２
の中心より次第に離れる面となっている）ため、図５の
如く作動カム１７のカム面は被圧接ボルト１３を圧接し
てクランプ部９ａはワークＷを圧接し、ワークＷは保持
部６とクランプアーム９とにより挟着状態でクランプさ
れ、更に作動レバー２０を時計回り方向に回動させ、保
持機構２７の係止凹部２８が係止ボール２９ａに対向す
ると係止ボール２９ａは突出用バネ２９ｂにより突出し
て係止凹部２８内に嵌入し、この嵌入係止作用により作
動レバー２０は図２の如く定位置に位置決め保持される
ことになる。

【００１５】この図２のクランプ状態で割出テーブル１
の各ステーションでワークＷへの含油メタルの圧入作業
等が行われ、この各作業が終了してアンクランプ時にな
ると、アンクランプ用ローラ２６がアンクランプ用カム
レール２５上に乗上げ転動し、アンクランプ用カムレー
ル２５のカム作用により作動レバー２０は上記クランプ
方向とは逆の反時計回り方向のアンクランプ方向に回動
され、作動レバー２０は保持機構２７から釈放され、ク
ランプバネ２３のバネ圧により作動レバー２０は弾引さ
れてアンクランプ方向に回動し、図５の如く作動レバー
２０に設けた押動部２１は作動カム２０に設けた被押動
部２２に当接し、アンクランプ用カムレール２５の作用
により更に作動レバー２０がアンクランプ方向に回動す
ると押動部２１が被押動部２２を押動して作動カム２０
はアンクランプ方向に回動し、作動カム２０のカム作用
が解除され、クランプアーム９は図６の如く釈放用バネ
１６により時計回り方向のアンクランプ回動してワーク
Ｗを釈放することになる。

【００１６】このようにしてワークＷのクランプ、アン
クランプ動作を行うことができるから、例えばワーク寸
法のばらつきによってクランプされる部分の厚さが異な
ったとしても、作動レバー２０のクランプ位置、アンク
ランプ位置を定位置とすることができ、このため他の加
工機、作業機との同期を取ることが容易となり、よって
ワーク加工の自動化を容易に行うことができる。

【００１７】尚、本発明は上記実施例で示す構造に限ら
れるものではなく、例えば上記実施例ではクランプ作動
を人為的に行うように構成しているが、アクチュエータ
等によって自動化することもあり、適宜変更して設計さ
れる。

【００１８】また上記実施例は含油メタル圧入機に本発
明を適用しているが、他の加工機、例えば穴明け加工機
等々にも適用できる。

【００１９】

【発明の効果】本発明は上述の如く、クランプ作動時、
作動レバーをクランプ方向に回動させるとクランプバネ
が作動カムを弾引して作動カムはクランプ回動し、この
作動カムの作用によりクランプアームはワークをクラン
プし、クランプされた後も作動レバーをクランプ方向に
回動させると作動レバーは保持機構により定位置に位置
決め保持され、また作動レバーをクランプ方向とは逆の
アンクランプ方向に回動させると作動レバーは保持機構
から釈放され、クランプバネのバネ圧により弾引されて
作動レバーはアンクランプ方向に回動し、作動レバーに
設けた押動部は作動カムに設けた被押動部に当接し、更
に作動レバーをアンクランプ方向に回動させると押動部
が被押動部を押動することにより作動カムはアンクラン
プ方向に回動し、作動カムのカム作用が解除され、クラ
ンプアームはワークを釈放することになり、このためワ
ーク寸法のばらつきによってクランプされる部分の厚さ
の不揃いがあったとしても、ワークのクランプ、アンク
ランプ動作をなす作動レバーのクランプ位置、アンクラ
ンプ位置を定位置とすることができ、このため他の加工
機、作業機との同期を取ることが容易となり、よってワ
ーク加工の自動化を容易に行うことができる。

【００２０】以上、所期の目的を充分達成することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の断面図である。

【図２】図１で示す実施例の部分拡大断面図である。

【図３】図１で示す実施例の部分平面図である。

【図４】図１で示す実施例の部分平断面図である。

【図５】図１で示す実施例の部分拡大断面図である。

【図６】図１で示す実施例の部分拡大断面図である。

【符号の説明】

Ｗ ワーク ６ 保持部 ９ クランプアーム １７ 作動カム ２０ 作動レバー ２７ 保持機構

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ワークを保持可能な保持部と、該保持部
   に保持されたワークを保持部と協働して挟着保持可能な
   クランプアームと、該クランプアームをクランプ、アン
   クランプ動作させる作動カムとを備えてなり、上記作動
   カムの近傍位置に作動レバーを配設し、該作動レバーを
   定位置に位置決め保持可能な保持機構を設け、該作動レ
   バーに押動部を設けると共に該作動カムに被押動部を設
   け、かつ該作動カムと該作動レバーとの間にクランプバ
   ネを掛架して構成したことを特徴とするワーククランプ
   装置。