JPH0552358B2 - - Google Patents

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JPH0552358B2
JPH0552358B2 JP59092689A JP9268984A JPH0552358B2 JP H0552358 B2 JPH0552358 B2 JP H0552358B2 JP 59092689 A JP59092689 A JP 59092689A JP 9268984 A JP9268984 A JP 9268984A JP H0552358 B2 JPH0552358 B2 JP H0552358B2
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slurry
line
water
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concentration
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Yajuro Seike
Isamu Motomura
Hirohisa Yoshida
Koji Ogawa
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は石炭高濃度水スラリーの製造方法にお
いて、スラリーの性状を良好に作る方法に関する
ものである。
石炭高濃度水スラリー(以下、高濃度スラリー
と記す)とは、微粉砕した石炭60〜90重量%と水
40〜10重量%とに若干の添加剤を加えた混合物
で、脱水を行なうことなくそのままボイラ等で燃
焼可能な流体燃料のことであり、固体燃料である
石炭を流体化することにより利用範囲を飛躍的に
拡大するものである。
従来、高濃度スラリーの製造法には、大別して
乾式法、高濃度湿式法及び低濃度湿式法の3種類
があつた。
乾式法はミルを使用し空気中で石炭を微粉砕し
た後、これを水及び添加剤と一諸に混合・撹拌
(以下、混合撹拌と記す)して高濃度スラリーと
するものである。
また、高濃度湿式法はチユーブミルに石炭、水
及び添加剤を同時に投入し、微粉砕と混合撹拌を
同時に行なうものである。
さらに、低濃度湿式法はチユーブミルに石炭と
ミル供給水とを投入して低濃度で微粉砕し、いつ
たん石炭20〜60重量%と水40〜80重量%の石炭低
濃度水スラリー(以下、低濃度スラリーと記す)
とした後、これを脱水機にて脱水して脱水ケーキ
とし、これを混合撹拌機内において改めて少量の
調整水と添加剤と一諸に混合撹拌して高濃度スラ
リーとするものである。
第1図に図示するものは、従来の低濃度湿式高
濃度スラリーの製造方法に関するフローシイート
である。
第1図において、aは石炭の供給用貯留槽、b
は石炭の供給ライン、cはミル供給水用のタン
ク、dはミル供給水の供給ライン、eは湿式ミ
ル、fは湿式ミルeで得られた低濃度スラリーの
輸送ライン、gは脱水機で、同脱水機gは低濃度
スラリーを脱水するものである。hは脱水機gで
脱水して得られる脱水水を排水するライン、iは
脱水機gで脱水して得られたスラリー(以下脱水
ケーキと記す)の輸送ライン、jは混合撹拌機、
kは半混合撹拌機jに調整水の供給ラインlを介
して調整水を供給する調整水用のタンク、mは混
合撹拌機jに添加剤の供給ラインnを介し添加剤
を供給する添加剤用のタンク、oは製品である高
濃度スラリーの輸送ライン、pは製品である高濃
度スラリーの貯蔵タンク又はボイラの燃焼手段等
(以下製品スラリー用タンクと記す)である。
このようなフローシイートにおいて、貯留槽a
およびタンクcからラインbおよびラインdを介
して石炭およびミル供給水を湿式ミルeに供給
し、低濃度で粉砕処理して低濃度スラリーを作
る。この低濃度スラリーをラインfによつて脱水
機gへ供給する。脱水機gでは低濃度スラリーを
脱水し、脱水水はラインhから排水し、脱水ケー
キはラインiを介して混合撹拌機jに供給する。
この混合撹拌機jでは、供給されてきた脱水ケー
キにタンクkおよびmからラインlおよびnを介
して供給される調整水および添加剤を一諸に混合
撹拌して粘性の低い高濃度スラリーに調整し製品
として高濃度スラリーのラインoから製品スラリ
ー用タンクpに供給する。
このような、従来の低濃度湿式法高濃度スラリ
ーの製造方法においては、供給石炭自体の影響又
は湿式ミルeで粉砕処理されて生じる灰分の影響
で、スラリーが酸性(又はアルカリ性)になるこ
とがある。そして、スラリーが酸性(又はアルカ
リ性)である場合には、混合撹拌機jでは供給さ
れてきた脱水ケーキが酸性(又はアルカリ性)で
あることによつて添加剤の分散効果がうまく発揮
せず、したがつて良質の高濃度スラリーを得るこ
とが出来ないという問題点があつた。
本発明は、上記する従来の低濃度湿式高濃度ス
ラリーの製造方法の問題点を解消し、粘性の低い
均一性のある良質の高濃度スラリーを得ることを
目的として提供するものである。
すなわち、本発明の第1発明は、石炭を水中で
湿式ミルによつて湿式粉砕して低濃度スラリーを
調整し、ついで上記低濃度スラリーを脱水して脱
水ケーキとし、上記脱水ケーキを混合撹拌機に導
き上記混合撹拌機で調整水と添加剤とを供給し一
諸に混合して石炭高濃度スラリーを作るととも
に、上記の製造工程において、上記石炭水スラリ
ーにアルカリ剤を注入して上記石炭スラリーのPH
値を調整することを特徴とする石炭高濃度水スラ
リーの製造方法である。
以下、本発明の第1発明の好ましい実施例を第
2図および第3図に図示する実施例で詳述する。
第2図に図示する実施例は、第1発明に係る第
1実施例のフローシイートである。
第2図において、1は石炭の供給貯留槽、2は
石炭の供給ライン、3はミル供給水用のタンク、
4はミル供給水の供給ライン、5は湿式ミル、6
は湿式ミル5で得られた低濃度スラリーの輸送ラ
イン、7は脱水機で、同脱水機7は低濃度スラリ
ーを脱水して脱水ケースとするものである。8は
脱水機7で得られる脱水水の排水ライン、9は脱
水機7で脱水して得られた脱水ケーキの輸送ライ
ン、10は混合撹拌機、11はPH調整用の
NaOH等のタンク(以下PH調整薬剤用タンクと
記す)、12はPH調整用のNaOH等薬剤又はその
溶液の供給ライン(以下PH調整剤の供給ライと記
す)で、PH調整剤は石炭水スラリーのPHを適当な
PH値(例えばPH=7〜10)にPH調整するものであ
る。13はPH調整剤を含有しかつ混合撹拌機10
のスラリーのPH値および水分濃度を調整するため
に供給する水(以下調整水と記す)を貯蔵する調
整水用タンク、14は調整水の供給ライン、15
は混合撹拌機10に供給する界面活性剤などの添
加剤(以下添加剤と略記する)を貯蔵するタンク
(以下添加剤用タンクと記す)、16は添加剤の供
給ライン、17は混合撹拌機10で撹拌されて製
品として又は次工程へ供給される高品質の高濃度
スラリー(以下製品高濃度スラリーと記す)の輸
送ライン、18は製品として又は次工程へ供給す
る製品高濃度スラリーを貯留するタンク(以下製
品高濃度スラリー用タンクと記す)である。な
お、ライン17は図示省略のボイラ燃焼手段等に
連結されることもあるが、この事についての説明
は以下同様なので省略する。
第2図に図示するこのような実施例において、
石炭貯留槽1の石炭および供給水用タンク3のミ
ル供給水をライン2および4を介して湿式ミル5
に供給し、低濃度で粉砕処理し石炭20〜60重量%
の低濃度スラリーを作る。この低濃度スラリーを
ライン6によつて脱水機7に供給し、脱水して生
じる脱水水はライン8から排水し、一方脱水ケー
キはライン9を介して混合撹拌機10に供給す
る。混合撹拌機10では脱水ケーキ、PH調整剤を
含有しかつスラリーのPH値および水分濃度(以下
水分濃度と略記する)を調整するために調整水用
タンク13からライン14を介して供給される調
整水および添加剤用タンク15からライン16を
介して供給される添加剤と一諸に混合撹拌する。
この混合撹拌機10で混合撹拌により調整された
製品高濃度スラリーはライン17から製品高濃度
スラリー用のタンク18に輸送して貯留する。
なお、第2図に図示する実施例においては、破
線で示すようにPH調整剤の供給ライン19をPH調
整剤用タンク11とライン6との間に連結してPH
調整剤をライン6の低濃度スラリーに供給してPH
調整をして脱水機7に送り込んでも良いし、また
は一点鎖線で示すようにPH調整剤の供給ライン2
0をPH調整剤用タンク11と供給水用のタンク3
との間に連結してPH調整剤をライン4の供給水に
含有させて湿式ミル5中でスラリーのPH調整を行
なつても良い。あるいはPH調整剤の供給ライン1
2,19,20のいずれか任意の組合せでスラリ
ーのPH調整を行なつても良い。
第3図は第1発明に係る第2実施例のフローシ
イートである。第3図に図示する第2実施例は、
第2図に図示する第1実施例の調整水用タンク1
3の代りに脱水機7からライン8を介して排水さ
れる脱水水を貯留する循環水用タンク21を設
け、さらに、循環水用タンク21とライン14と
を連結してPH調整剤の供給もかねた循環水の送水
ライン22を加えたものである。なお、23は循
環水用タンク21の水が不足を生じた場合に清水
を補充するラインである。そして、脱水機7で得
られた脱水水はライン8から一時循環水用タンク
21に蓄える。そして、必要量だけPH調整剤とと
もにライン22から調整水をライン14を介して
混合撹拌機10に供給する。
このように、第2実施例においては、脱水水を
ライン14に循環することによつて系外からの水
の供給を出来るだけ節減したものである。また、
第3図に図示する実施例においては、破線で示す
ようにPH調整剤の供給もかねた循環水の送水ライ
ン24を循環水用タンク21とライン6との間に
連結してPH調整剤をライン6の低濃度スラリーに
供給してPH調整して脱水機7に送り込んでも良い
し、または一点鎖線で示すようにPH調整剤の供給
をかねた循環水の送水ライン25を循環水用タン
ク21とライン4との間に連結して供給水用タン
ク3の省略によるコストダウンを図るとともにPH
調整剤をライン4の供給水に含有させて湿式ミル
5中でスラリーのPH調整を行なつても良い。ある
いは、循環水の輸送ライン22,24,25のい
ずれか任意の組合せでスラリーのPH調整を行つて
も良い。
以上、本発明の第1発明に係る実施例を示す第
2図および第3図のフローシイートに基づいて詳
述したように本発明の第1発明によつて次のよう
な効果が得られる。
(1) 湿式ミルでは、粉枠動力が最小となる低濃度
(石炭20〜60重量%)で粉砕を行なうので、粉
砕動力が最小の点で運転が可能となる。
(2) 供給された石炭自体の性質又は湿式ミルで粉
砕処理されて生じる灰分によつて石炭水スラリ
ーが酸性(アルカリ性)を呈しても、スラリー
のPH値を調整して中性又はアルカリ性(酸性)
に調整するので混合撹拌の場合、添加剤が有効
に働き、したがつて良質で熟成された製品高濃
度スラリーを得ることが出来る。
次に、本発明の第2発明は次に述べるような上
記第1発明の問題点を解消しさらに良質の高濃度
スラリーを得るために提供するものである。
すなわち、第2図および第3図に図示するフロ
ーによる製造においては、ライン6を介して混合
撹拌機10に供給される脱水ケーキは板状又は大
塊状のため、混合撹拌機10で調整水と添加剤と
を一緒に混合する際に、なかなか微粒化されなか
つた。したがつて、均一な混合を得るためには混
合撹拌機10での長時間運転が必要となり動力費
が高価になり、しかも良質な高濃度スラリーを得
るための単位時間当りの生産性が充分でなかつ
た。
したがつて、本発明の第2発明は、第1発明に
おける低濃度湿式法高濃度スラリーの製造法の問
題点を解消し、良質な製品高濃度スラリーを低コ
ストで、しかも単位時間当りの生産性が高くなる
ようにすることを目的として提供するものであ
る。
すなわち、本発明の第2発明は、石炭を水中で
湿式ミルによつて湿式粉砕した低濃度スラリーを
調整し、ついで上記低濃度スラリーを脱水して脱
水ケーキとし、上記脱水ケーキを塊砕装置又はト
ルク均等型塊砕装置で塊砕したのち混合撹拌機に
導き上記混合撹拌機に調整水と添加剤とを供給し
一諸に混合撹拌して高濃度水スラリーを作るとと
もに、上記の製造工程において、上記石炭水スラ
リーにアルカリ剤を注入して上記石炭水スラリー
のPH値を調整することを特徴とする石炭高濃度水
スラリーの製造方法である。
以下、本発明の第2発明の好ましい実施例を第
4図および第5図に図示する実施例で詳述する。
第4図および第5図に図示する実施例は第2発
明に係る第1実施例および第2実施例のフローシ
イートである。
第4図および第5図に図示する実施例におい
て、符号1乃至25は第2図および第3図を図示
する実施例における符号1乃至25と均等物であ
るので説明を省略する。そして、26は塊砕装
置、27は第6図に図示するトルク均等型塊砕装
置であり、この塊砕装置26又は27でライン9
を介して供給された板状または塊状の脱水ケーキ
を小塊状または微小塊状に塊砕するものである。
28は、この小塊状または微小塊状の脱水ケーキ
(以下小塊状脱水ケーキと記す)を輸送するライ
ンである。
また、第6図は上記各実施例に適用されるトル
ク均等型塊砕装置の斜視一部断面図である。第6
図において、27aは脱水ケーキの入口、27b
は小塊状脱水ケーキの出口、27cは適宜な間隔
を有して並行に架設され上端側に細くなつたくさ
び形のスリツト用棒群、27dはスリツト用棒群
27cの長手方向とほぼ直角に配設された回転
軸、27eは回転軸27dを回転させるモータ、
27fは回転軸27dの円周方向に見て位相をず
らして設けられており、かつスリツト用棒27c
で作られる各々のスリツトに各々が咬合するよう
に嵌装された塊砕用棒群である。
第4図に図示するこのような実施例において、
石炭貯留槽1の石炭および供給水用タンク3のミ
ル供給水をライン2および4を介して湿式ミル5
に供給し、低濃度で粉砕処理し石炭20〜60重量%
の低濃度スラリーを作る。この低濃度スラリーを
ライン6によつて脱水機7に供給し、脱水して生
じる脱水水はライン8から排水し、一方脱水ケー
キはライン9を介して塊砕装置26又はトルク均
等型塊砕装置27へ供給する。この塊砕装置26
又はトルク均等型塊砕装置27では供給されて来
た板状または塊状の脱水ケーキを生塊状または微
小塊状に塊砕する。この小塊状脱水ケーキをライ
ン28を介して混合撹拌機10に供給する。混合
撹拌機10では小塊状脱水ケーキ、PH調整剤を含
有しかつスラリーの水分濃度を調整するために調
整水用タンク13からライン14を介して供給す
る調整水および添加剤タンク15からライン16
を介して供給される添加剤と一諸に混合撹拌す
る。この混合撹拌機10で混合撹拌により調整さ
れた製品高濃度スラリーはライン17から製品高
濃度スラリー用のタンク18に輪送して貯留す
る。
また、第4図に図示する実施例においては、第
2図に図示する実施例に示すように、破線のPH調
整剤の供給ライン19や、または一点鎖線のPH調
整剤の供給ライン20を設けて第2図に図示する
実施例で説明した作用効果を求めても良い。
第5図は第2発明に係る第2実施例のフローシ
イートである。第5図に図示する第2実施例は、
第4図に図示する第1実施例の調整水用タンク1
3の代りに脱水機7からライン8を介して排水さ
れる脱水水を貯留する循環水用タンク21を設
け、さらに、循環水用タンク21と調整水の供給
ライン14とを連結してPH調整液の供給もかねた
循環水の送水ライン26を加えたものである。そ
して、この循環水用タンク21および循環水の送
水ライン26によつて第3図に図示する実施例と
同様な作用効果をねらつたものである。
また、第5図に図示する実施例においては、第
3図に図示する実施例で示すように破線のPH調整
剤の供給をかねた循環水の供給ライン22や、ま
たは一点鎖線のPH調整剤の供給をかねた循環水の
供給ライン25を設けて、第3図に図示する実施
例で説明した作用効果を求めても良い。
以上、本発明の第2発明に係る実施例を示す第
4図および第5図のフローシイートに基づいて詳
述したように、本発明の第2発明は、第1発明で
得られる上記の効果の他に次のような効果が得ら
れる。
(1) 混合撹拌機に供給する脱水ケーキを小塊状に
塊砕して供給するために、混合撹拌機に供給さ
れるスラリー調整のための調整水および添加剤
との均一な混合撹拌がスムーズに行き良質で均
一な製品高濃度スラリーを得ることが出来る。
(2) また、均一混合がスムーズに出来るので製品
高濃度スラリーの単位時間当りの生産量が著し
く多くなり、したがつて生産性が向上する。
(3) 第6図に図示する場合には、塊砕装置がトル
ク均等型であるので、モータにかかるトルクが
均等になりモータのオーバーヒートも防止出
来、小容量のモータで塊砕作業がスムーズに行
く。このように塊砕作業が非常にスムーズに行
くので、大量の製品高濃度スラリーをスムーズ
に作ることが出来る。
次に、本発明の第3発明は次に述べるような上
記第1発明の問題点を解消しさらに良質の高濃度
スラリーを得るために提供されたものである。
すなわち、第2図および第3図に図示する実施
例による製造においては、石炭を水中で低濃度で
粉砕するので超微粒石炭粒子は少量しか生成され
ない。
したがつて、出来上がつた高濃度スラリー中に
も超微粒石炭粒子は少量しか含まれないので、高
濃度スラリーのレオロジー特性はダイラタントに
なり貯蔵安定性が劣るという問題点があつた。
一方、出来上がつた高濃度スラリー中には粗粒
が多量に含まれているため従来の低濃度湿式法高
濃度スラリーの製造方法で調整された高濃度スラ
リーを図示省略のボイラ等の燃焼手段で燃焼させ
た場合に、未燃炭素分が多くボイラ内の残滓が多
量となり、しかも燃焼効率が充分でないという問
題点があつた。
本発明の第3発明は、これらの知見に基づき、
上記する低濃度湿式高濃度スラリーの製造方法の
問題点を解消し、貯蔵安定性が良く、しかも燃焼
効率のさらに高い良質の製品高濃度スラリーを提
供することを目的とするものである。
すなわち、本発明の第3発明は石炭を水中で湿
式ミルによつて湿式粉砕して低濃度スラリーを調
整し、ついで上記低濃度スラリーを分級器にて粗
粒を含む石炭低濃度水スラリー(以下粗粒含有低
濃度スラリーと記す)と粗粒が除去された石炭低
濃度水スラリー(以下粗粒カツト低濃度スラリー
と記す)とに分級し、上記粗粒含有低濃度スラリ
ーは上記湿式ミルに返送循環させ、一方上記粗粒
カツト低濃度スラリーは脱水して粗粒カツト脱水
ケーキとし、上記粗粒カツト脱水ケーキを混合撹
拌器に導き上記混合撹拌機に調整水と添加剤とを
提供し一諸に混合撹拌して調整高濃度スラリーを
作るとともに、上記の製造工程において、上記石
炭水スラリーにアルカリ剤を注入して上記石炭水
スラリーのPH値を調整することを特徴とする高濃
度スラリーの製造方法である。
以下、本発明の第3発明の好ましい実施例を第
7図および第8図に図示する実施例で詳述する。
第7図および第8図に図示する実施例は第3発
明に係る第1実施例および第2実施例のフローシ
イートである。
第7図および第8図に図示する実施例におい
て、符号1乃至25のうち同符号のものは第2図
および第3図に図示する実施例における符号1乃
至25のうち同符号のものと均等物であるので説
明を省略する。そして、9aは粗粒カツト脱水ケ
ーキの輸送ライン、29はライン6から供給され
てきた低濃度スラリー中の粗粒を分離し粗粒含有
低濃度スラリーと粗粒カツト低濃度スラリーとに
分級する分級器、30は分級器29で分級された
粗粒を湿式ミル5で再度湿式粉砕するための粗粒
含有低濃度スラリーの返送循環ライン、31は分
級器29で分級された粗粒カツト低濃度スラリー
の輸送ラインである。
第7図に図示するこのような実施例において、
石炭貯留槽1の石炭および供給水用タンク3のミ
ル供給水をライン2および4を介して湿式ミル5
に供給し、低濃度で粉砕処理し石炭20〜60重量%
の低濃度スラリーを作る。この低濃度スラリーを
ライン6によつて分級器29に供給して粗粒含有
低濃度スラリーと粗粒カツト低濃度スラリーとに
分級する。粗粒含有低濃度スラリーはライン30
を介して湿式ミル5に返送し、含有されている粗
粒はさらに湿式ミル5で微粒炭または超微粒炭に
粉砕する。一方、分級器29にて得られる粗粒カ
ツト低濃度スラリーは輸送ライン31から脱水機
7に供給する。脱水機7では粗粒カツト低濃度ス
ラリーを脱水し、脱水水はライン8から排水し、
一方組粒カツト脱水ケーキはライン9aを介して
混合撹拌機10に供給する。混合撹拌機10では
粗粒カツト脱水ケーキ、PH調整剤を含有しかつス
ラリーの水分濃度度を調整するために調整水用タ
ンク13からライン14を介して供給される調整
水および添加剤タンク15からライン16を介し
て供給する添加剤と一諸に混合調整する。この混
合撹拌機10で混合により調整された製品高濃度
スラリーはライン17から製品高濃度スラリー用
のタンク18に輸送して貯留する。
また、第7図に図示する実施例においては、第
2図に図示する実施例のように破線のPH調整剤の
供給ライン19や、または一点鎖線のPH調整剤の
供給ライン20を設けて第2図に図示する実施例
で説明した作用効果を求めても良い。
第8図は第3発明に係る第2実施例のフローシ
イートである。第8図は図示する第2実施例は、
第7図に図示する第1実施例の調整水用タンク1
3の代りに脱水機7からライン8を介して排水さ
れる脱水水を貯留する循環水用タンク21を設
け、さらに、循環水用タンク21と調整水の供給
ライン14とを連結してPH調整剤の供給もかねた
循環水の輸送送水ライン22を加えたものであ
る。そして、この循環水用タンク21および循環
水の送水ライン22によつて第3図に図示する実
施例と同様な作用効率をねらつたものである。
また、第8図に図示する実施例においては、第
3図に図示する実施例で示すように破線のPH調整
剤の供給をかねた循環水の供給ライン24やまた
は一点鎖線のPH調整剤の供給をかねた循環水の送
水ライン25を設けて、第3図に図示する実施例
で説明した作用効果を求めても良い。
以上、本発明の第3発明に係る実施例を示す第
7図および第8図のフローシイートに基づいて詳
述したように本発明の第3発明は、第1発明で得
られる上記の効果の他に次のような効果が得られ
る。
(1) 粗粒含有低濃度スラリーを再度湿式ミルで粉
砕するので、高濃度スラリー中には粗粒が非常
に少なくなり微粉粒石炭粒子が増大することに
より高濃度スラリーのレオロジー特性が擬塑性
となり貯蔵安定性が向上する。
(2) 分級器で分級し、粗粒含有低濃度スラリーは
再度湿式ミルで粉砕するので高濃度スラリー中
の粗粒の最大径を任意に選ぶことが出来る。し
たがつて、所望の粒度分布の高濃度スラリーを
得ることが容易になる。
(3) 分級器で分級し、粗粒含有低濃度スラリーは
再度湿式ミルで粉砕するので、高濃度スラリー
中の粗粒が非常に少なくなる。したがつて、ボ
イラ等の燃焼手段で燃焼させた場合に、未燃炭
分が極めて少くなりボイラ内の残滓も殆んどな
くなつて、しかも燃焼効率が良くなる。
次に、本発明の第4発明は、第2発明および第
3発明が有する効果の相乗効果をねらつてさらに
良質の製品高濃度スラリーを得る目的で提供され
たものである。
すなわち、本発明の第4発明は、石炭を水中で
湿式ミルによつて湿式粉砕して低濃度スラリーを
調整し、ついで上記低濃度スラリーを分級器にて
粗粒含有低濃度スラリーと粗粒カツト低濃度スラ
リーとに分級し、上記粗粒含有低濃度スラリーは
上記湿式ミルに返送循環させ、一方上記粗粒カツ
ト低濃度スラリーは脱水して粗粒カツト脱水ケー
キとし、上記粗粒カツト脱水ケーキを塊砕装置又
はトルク均等型塊砕装置で塊砕したのち、混合撹
拌機に導き、上記混合撹拌機で調整水と添加剤と
を供給し、一諸に混合撹拌して高濃度スラリーを
作るとともに、上記製造工程において、上記石炭
水スラリーにアルカリ剤を注入して上記石炭水ス
ラリーのPH値を調整することを特徴とする高濃度
スラリーの製造方法である。
以下、本発明の第4発明の好ましい実施例を第
9図および第10図に図示する実施例で詳述す
る。
第9図および第10図に図示する実施例は第4
発明に係る第1実施例および第2実施例のフロー
シイートである。
第9図および第10図に図示する実施例におい
て、符号1乃至31のうち同符号のものは第2図
乃至第8図に図示する実施例における符号1乃至
31のうちの同符号のものと均等物であるので説
明を省略する。なお、9aは粗粒カツト脱水ケー
キの輸送ライン、28aは小塊状粗粒カツト脱水
ケーキの輸送ラインである。
第9図に図示するようような実施例において、
石炭貯留槽1の石炭および供給水用タンク3のミ
ル供給水をライン2および4を介して湿式ミル5
に供給し、低濃度で粉砕処理し石炭20〜60重量%
の低濃度スラリーを作る。この低濃度スラリーを
ライン6によつて分級器29に供給して粗粒含有
低濃度スラリーと粗粒カツト低濃度スラリーとに
分級する。粗粒含有低濃度スラリーはライン30
を介して湿式ミル5に返送し、含有されている粗
粒はさらに湿式ミル5で微粒炭または超微粒炭に
粉砕する。一方、分級器29にて得られる粗粒カ
ツト低濃度スラリーはライン31から脱水機7に
供給する。脱水機7では粗粒カツト低濃度スラリ
ーを脱水し、脱水水はライン8から排水し、一方
粗粒カツト脱水ケーキはライン9aを介して塊砕
装置26又は第6図に示すトルク均等型塊砕装置
27へ供給する。この塊砕装置26又はトルク均
等型塊枠装置27では供給されて来た板状または
塊状の粗粒カツト脱水ケーキを小塊状または微小
塊状に塊砕する。この小塊状粗粒カツト脱水ケー
キをライン28aを介して混合撹拌機10に供給
する。混合撹拌機10では小塊状粗粒カツト脱水
ケーキ、PH調整剤を含有しかつスラリーの水分濃
度を調整するために調整水用タンク13からライ
ン14を介して供給する調整水および添加剤用タ
ンク15からライン16を介して供給する添加剤
と一諸に混合調整する。この混合撹拌機10で混
合撹拌により調整された高濃度スラリーを製品高
濃度スラリーとしてライン17から製品高濃度ス
ラリー用のタンク18に転送して貯留する。
また、第9図に図示する実施例において、第2
図、第4図および第7図に図示する実施例のよう
に破線のPH調整剤の供給ライン19や、または一
点鎖線のPH調整剤の供給ライン20を設けて第2
図、第4図および第7図に図示する実施例で説明
した作用効果を求めても良い。
第10図は第4発明に係る第2実施例のフロー
シイートである。第10図に図示する第2実施例
は、第9図に図示する第1実施例の調整水用タン
ク13の代りに脱水機7からライン8を介して排
水される脱水水を貯留する循環水用タンク21を
設け、さらに、循環水タンク21とライン14と
を連結してPH調整剤の供給もかねた循環水の送水
ライン22を加えたものである。
また、第10図に図示する実施例においては、
第3図、第5図および第8図に図示する実施例で
示すように破線のPH調整剤の供給をかねた循環水
の送水ライン24やまたは一点鎖線のPH調整剤の
供給をかねた循環水の送水ライン25を設けて、
第3図、第5図および第8図に図示する実施例で
説明した作用効果を求めても良い。
以上、本発明の第4発明に係る実施例を示す第
9図および第10図のフローシイートに基づいて
詳述したように本発明の第4発明は、第1発明乃
至第3発明で得られる上記の効果の他に次のよう
な効果が得られる。
(1) 脱水する前の分級し、組粒含有低濃度スラリ
ーは湿式ミルへ返送して再度粉砕し、組粒がカ
ツトされた低濃度スラリーのみを脱水し、さら
に脱水後の板状又は塊状の粗粒カツト脱水ケー
キを塊砕装置又はトルク均等型塊砕装置で小塊
状に塊状に塊砕してスラリー調整槽に供給する
ため、また、スラリー調整槽では常に熟成機で
熟成された高濃度スラリーが返送されて来て一
諸に調整されるのでこれらの相乗効果によつて
極めて良質な製品高濃度スラリーを得ることが
出来る。
次に、本発明の第5発明は、第3発明を再に改
良したものである。すなわち第3発明では、石炭
20〜60重量%の低濃度スラリーを直接分級するた
めの分級能率が充分でなかつた。そのため分級す
るのに過剰なエネルギーが必要であり、また分級
時間が長くかかり生産効率に問題が生じることが
ある。
本発明の第5発明は、上記の問題点を解消する
ために提示されたものである。すなわち、第5発
明は石炭を水中で湿式ミルによつて湿式粉砕して
低濃度スラリーに調整し、ついで上記低濃度スラ
リーを希釈水にて希釈したのち分級器にて粗粒含
有希釈低濃度スラリーと粗粒カツト希釈低濃度ス
ラリーとに分級し、上記粗粒含有希釈低濃度スラ
リーは上記湿式ミルに返送循環させ、一方上記粗
粒カツト希釈低濃度スラリーは脱水して粗粒カツ
ト脱水ケーキとし、上記粗粒カツト脱水ケーキを
混合撹拌機に導き上記混合撹拌機で調整水と添加
剤と一諸に混合して高濃度スラリーを作るととも
に上記製造工程において、上記石炭水スラリーに
アルカリ剤を注入して上記石炭水スラリーのPH値
を調整することを特徴とする高濃度スラリーの製
造方法である。
以下、本発明の第5発明の好ましい実施例を第
11図および第12図に図示する実施例で詳述す
る。
第11図および第12図に図示する実施例は第
5発明に係る第1実施例および第2実施例のフロ
ーシイートである。
第11図および第12図に図示する実施例にお
いて、符号1乃至29のうち同符号のものは第2
図乃至第10図に図示する実施例における符号1
乃至29のうちの同符号のものと均等物であるの
で説明を省略する。そして、9aは粗粒カツト脱
水ケーキの輸送ライン、30aは粗粒含有希釈低
濃度スラリーの返送循環ライン、31aは粗粒カ
ツト希釈低濃度スラリーの輸送ライン、32はラ
イン6を介して供給されてきた低濃度スラリー希
釈水で分級しやすい濃度まで薄める希釈用タン
ク、33は希釈水用のタンク、34は希釈水を供
給する希釈水の供給ライン、35は希釈用タンク
32で希釈されて得られた石炭15〜40重量%、水
60〜85重量%の低濃度スラリー(以下希釈低濃度
スラリーと記す)を輸送するラインである。
第11図に図示するこのような実施例におい
て、石炭貯留槽1の石炭および供給水用タンク3
のミル供給水をライン2および4を介して湿式ミ
ル5に供給し、低濃度で粉砕処理し石炭20〜60重
量%の低濃度スラリーを作る。この低濃度スラリ
ーをライン6によつて希釈用タンク32に導き、
この希釈用タンク32でタンク33からライン3
4を介して供給される希釈水で分級しやすい濃度
まで薄める。すなわち、石炭15〜40重量%の希釈
低濃度スラリーにする。この希釈低濃度スラリー
をライン35によつて分級器29に供給して粗粒
含有希釈低濃度スラリーと粗粒カツト光沢希釈低
濃度スラリーとに分級する。粗粒含有希釈低濃度
スラリーはライン30aを介して湿式ミル5に返
送し、含有されている粗粒はさらに湿式ミル5で
微粒炭または超微粒炭に粉砕する。一方、分級器
29にて得られる粗粒カツト希釈低濃度スラリー
はライン31aから脱水機7に供給する。脱水機
7では粗粒カツト希釈低濃度スラリーを脱水し、
脱水水はライン8から排水し、一方粗粒カツト脱
水ケーキはライン9aを介して混合撹拌機10に
供給する。恩合撹拌機10では粗粒カツト脱水ケ
ーキ、PH調整剤を含有し、かつスラリーの水分濃
度を調整するために調整水用タンク13からライ
ン14を介して供給する調整水および添加剤用タ
ンク15からライン16を介して供給する添加剤
と一緒に混合撹拌する。この混合撹拌機10では
混合撹拌により調整された高濃度スラリーを製品
高温度スラリーとしてライン17から製品スラリ
ー用のタンク18に転送して貯留する。
また、第11図に図示する実施例においては、
第2図および第7図に図示する実施例のように破
線のPH調整剤の供給ライン20や、または一点鎖
線のPH調整剤の供給ライン20を設けて第2図お
よび第7図に図示する実施例で説明した作用効果
を求めても良い。さらには二点鎖線で示すように
PH調整剤の供給ライン36をPH調整用タンク11
と希釈水用タンク32との間に連結してPH調整剤
をライン34の希釈水に含有させて希釈用タンク
32に供給して、同希釈用タンク32でスラリー
のPH調整を行なつても良い。
あるいは、PH調整剤の供給ライン12,19,
20,36のいずれか任意の組合せでスラリーの
PH調整を行なつても良い。
第12図は、第5発明に係る第2実施例のフロ
ーシイートである。第12図に図示する第2実施
例は、第11図に図示する第1実施例の調整水用
タンク13の代りに脱水機7からライン8を介し
て排水される脱水水を貯留する循環水用タンク2
1を設け、さらに循環水タンク21とライン14
とを連結してPH調整剤の供給もかねた循環水の送
水ライン22を加えたものである。そして、この
循環水用タンク21および循環水の送水ライン2
2によつて第3図および第8図に図示する実施例
と同様の作用効果をねらつたものである。
また、第12図に図示する実施例においては、
第3図および第8図に図示する実施例で示すよう
に破線のPH調整剤の供給をかねた循環水の送水ラ
イン24や、または一点鎖線のPH調整剤の供給を
かねた循環水の送水ライン25を設けて第3図お
よび第8図に図示する実施例で説明した作用効果
を求めても良い。
さらに二点鎖線で示すようにPH調整剤の供給を
かねた循環水の送水ライン37をPH調整用タンク
21とライン34との間に連結してPH調整剤をラ
イン34の希釈水に含有させて希釈用タンク32
に供給して、同希釈用タンク32でスラリーのPH
調整を行なうとともに希釈用タンク32の省略を
図つてさらにコストダウンを図つても良い。ある
いは、PH調整剤の供給ライン22,24,25,
37のいずれか任意の組合せでスラリーのPH調整
を行つても良い。
以上、本発明の第5発明に係る実施例を示す第
11図および第12図のフローシイートに基づい
て詳述したように、本発明の第3発明は、第1発
明および第3発明で得られる上記の効果の他に次
のような効果が得られる。
(1) 分級器で分級する前に石炭20〜60重量%の低
濃度スラリーを希釈して石炭15〜40%の薄い希
釈低濃度スラリーにするので、分級器での分級
能率が向上し、製品高濃度スラリーの大量生産
が可能である。
次に、本発明の第6発明は上記第1発明乃至第
5発明を再に改良したものである。
すなわち、本発明の第6発明は、石炭は水中で
湿式ミルによつて湿式粉砕して低濃度スラリーに
調整し、ついで上記低濃度スラリーを希釈水にて
希釈したのち分級器にて粗粒含有希釈低濃度スラ
リーと粗粒カツト希釈低濃度スラリーとに分級
し、上記粗粒含有希釈低濃度スラリーは上記湿式
ミルに返送循環させ、一方上記粗粒カツト希釈低
濃度スラリーは脱水して粗粒カツト脱水ケーキと
し、上記粗粒カツト脱水カツトを塊砕装置又はト
ルク均等型塊砕装置で塊砕したのち混合撹拌機に
導き、上記混合撹拌機で調整水と添加剤とを一諸
に混合して高濃度スラリーを作るとともに上記製
造工程において、上記石炭水スラリーにアルカリ
剤を注入して上記石炭水スラリーのPH値を調整す
ることを特徴とする高濃度スラリーの製造方法で
ある。
以下、本発明の第6発明の好ましい実施例を第
13図および第14図に図示する実施例で詳述す
る。
第13図および第14図に図示する実施例は第
6発明に係る第1実施例および第2実施例のフロ
ーシイートである。
第13図および第14図に図示する実施例にお
いて、符号1乃至37のうち同符号のものおよび
符号9a,30a,31aは第2図乃至第12図
に図示する実施例における符号1乃至37のうち
の同符号のものおよび符号9a,30a,31a
と均等物であるので説明を省略する。そして、2
8aは小塊状粗粒カツト脱水ケーキの輸送ライン
である。第13図に図示するこのような実施例に
おいて、石炭貯留槽1の石炭および供給水用タン
ク3のミル供給水をライン2および4を介して湿
式ミル5に供給し、低濃度で粉砕処理し石炭20〜
60重量%の低濃度スラリーを作る。この低濃度ス
ラリーをライン6によつて希釈用タンク32に導
き、この希釈用タンク32でライン34から供給
される希釈水で分級しやすい濃度まで薄める。す
なわち、石炭15〜40重量%の希釈低濃度スラリー
にする。この希釈低濃度スラリーをライン35に
よつて分級器29に供給して粗粒含有希釈低濃度
スラリーと粗粒カツト希釈低濃度スラリーとに分
級する。粗粒含有希釈低濃度スラリーはライン3
0aを介して湿式ミル5に返送され、含有されて
いる粗粒はさらに湿式ミル5で微粒炭または超微
粒炭に粉砕する。一方、分級器29にて得られる
粗粒カツト希釈低濃度スラリーはライン31aか
ら脱水機7に供給する。脱水機7では粗粒カツト
希釈低濃度スラリーを脱水し、脱水水はライン8
から排水し、一方粗粒カツト脱水ケーキはライン
9aを介して塊砕装置26又はトルク均等型塊砕
装置27へ供給する。この塊砕装置26又は第6
図に図示するトルク均等型塊砕装置27では供給
されて来た板状または塊状の粗粒カツト脱水ケー
キを小塊状または微小塊状に塊砕する。この小塊
状粗粒カツト脱水ケーキをライン28aを介して
混合撹拌機10に供給する。混合撹拌機10では
小塊状組粒カツト脱水ケーキ、PH調整剤を含有し
かつスラリーの水分濃度を調整するために調整水
用タンク13からライン14を介して供給する調
整水および添加剤用タンク15からライン16を
介して供給する添加剤と一諸に混合撹拌する。こ
の混合撹拌機10は混合撹拌により調整された高
濃度スラリーを製品高濃度スラリーとしてライン
17から製品スラリー用のタンク18に輸送して
貯留する。
また、第13図に図示する実施例においては、
第2図、第4図、第7図、第9図および第11図
に図示する実施例のように破線のPH調整剤の供給
ライン19や、または一点鎖線のPH調整剤の供給
ライン20を、さらには二点鎖線のPH調整剤の供
給ライン36を設けて第2図、第4図、第7図、
第9図および第11図に図示する実施例で説明し
た作用効果を求めても良い。
第14図は、第6発明に係る第2実施例のフロ
ーシイートである。第14図に図示する第2実施
例は、第13図に図示する第1実施例の調整水用
タンク13の代りに脱水機7からライン8を介し
て排水される脱水水を貯留する循環水用タンク2
1を設け、さらに、循環水用タンク21とライン
14とを連結してPH調整剤の供給もかねた循環水
の送水ライン22を加えたものである。そして、
この循環水用タンク21および循環水の送水ライ
ン22によつて、第3図、第5図、第8図、第1
0図および第12図に図示する実施例と同様に作
用効果をねらつたものである。
また、第14図に図示する実施例においては、
第3図、第5図、第8図、第10図および第12
図に図示する実施例で示すように、破線のPH調整
剤の供給をかねた循環水の送水ライン24や、ま
たは一点鎖線のPH調整剤の供給をかねた循環水の
送水ライン25をさらには二点鎖線のPH調整剤の
供給をかねた循環水の送水ライン37を続けて第
3図、第5図、第8図、第10図および第12図
に図示する実施例で説明した作用効果を求めても
良い。
以上、本発明の第6発明に係る実施例を示す第
13図および第14図のフローシイートに基づい
て詳述したように、本発明の第6発明は、第1発
明乃至第5発明で得られる上記の効果の他に次の
ような効果が得られる。
(1) 分級する前に分級しやすいように希釈し、ま
た分級によつて粗粒をカツトし粗粒含有希釈低
濃度スラリーは湿式ミルへ返送して再度粉砕
し、粗粒がカツトされた希釈低濃度スラリーの
みを脱水し、さらに脱水後の板状又は塊状の粗
粒カツト脱水ケーキを塊砕装置又はトルク均等
型塊砕装置で小塊状又は微小塊状に塊砕して混
合撹拌機に供給し混合撹拌するため、これらの
相乗効果によつて極めて良質の製品高濃度スラ
リーを得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の低濃度湿式高濃度スラリーの製
造方法に関するフローシイート、第2図乃至第1
4図は本発明に係るもので、第2図は本発明の第
1発明に係る第1実施例のフローシイート、第3
図はその第2実施例のフローシイート、第4図は
本発明の第2発明に係る第1実施例のフローシイ
ート、第5図はその第2実施例のフローシイー
ト、第6図は関連実施例に適用されるトルク均等
型塊砕装置の斜視一部断面図、第7図は本発明の
第3発明に係る第1実施例のフローシイート、第
8図はその第2実施例のフローシイート、第9図
は本発明の第4発明に係る第1実施例のフローシ
イート、第10図はその第2実施例のフローシイ
ート、第11図は本発明の第5発明に係る第1実
施例のフローシイート、第12図はその第2実施
例のフローシイート、第13図は本発明の第6発
明に係る第1実施例のフローシイート、第14図
はその第2実施例のフローシイートである。 1……石炭の供給貯留槽、2……石炭の供ライ
ン、3……ミル供給水用タンク、4……ミル供給
水の供給ライン、5……湿式ミル、6……低濃度
スラリーの輸送ライン、7……脱水機、8……脱
水水の排水ライン、9……脱水ケーキの輸送ライ
ン、9a……粗粒カツト脱水ケーキの輸送ライ
ン、10……混合撹拌機、11……PH調整薬剤用
タンク、12……PH調整剤の供給ライン、13…
…調整水用タンク、14……調整水の供給ライ
ン、15……添加剤用タンク、16……添加剤の
供給ライン、17……製品高濃度スラリーの輸送
ライン、18……製品高濃度スラリー用貯留タン
ク、19,20……PH調整剤の供給ライン、21
……循環水用タンク、22……循環水の輸送ライ
ン、23……清水の補充ライン、24,25……
循環水の輸送ライン、26……塊砕装置、27…
…トルク均等型塊砕装置、28……小塊状脱水ケ
ーキの輸送ライン、28a……小塊状粗粒カツト
脱水ケーキの輸送ライン、29……分級品、30
……粗粒含有低濃度スラリーの返送循環ライン、
30a……粗粒含有希釈低濃度スラリーの返送循
環ライン、31……粗粒カツト低濃度スラリーの
輸送ライン、31a……粗粒カツト希釈低濃度ス
ラリーの輸送ライン、32……希釈用タンク、3
3……希釈水用タンク、34……希釈水の供給ラ
イン、35……希釈低濃度スラリーの輸送ライ
ン、36……PH調整剤の供給ライン、37……循
環水の送水ライン。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 石炭を水中で湿式ミルによつて湿式粉砕して
    石炭低濃度水スラリーを調整し、ついで上記石炭
    低濃度水スラリーを脱水して脱水ケーキとし、上
    記脱水ケーキを混合攪拌機に導き上記混合攪拌機
    に調整水と添加剤とを供給し一諸に混合攪拌して
    石炭高濃度水スラリーを作るとともに、上記の製
    造工程において、上記石炭水スラリーにアルカリ
    剤を注入して上記石炭水スラリーのPH値を調整す
    ることを特徴とする石炭高濃度水スラリーの製造
    方法。
JP9268984A 1984-05-09 1984-05-09 石炭高濃度水スラリー Granted JPS60235896A (ja)

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