JPH0546806U - 自動倉庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スタッカークレーンと物品収納棚との間での
物品の受け渡し時間を短縮する。 【構成】 スタッカークレーン１７と物品収納棚６との
間で物品Ｗの受け渡しを行なう際、物品収納棚６の上面
と揺動荷台２３の上面とを、物品Ｗを載せたい側に下り
傾斜した一連の傾斜面とすることによって、物品Ｗを滑
らせて移動させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は自動倉庫に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のこの種自動倉庫として以下の如きものは知られている。即ち、上下・左 右に多数の物品収納棚を有するラック装置と、このラック装置の前方において左 右動自在に設けられたスタッカークレーンとを有しており、前記スタッカークレ ーンが、走行台車と、この走行台車に設けられたマストに昇降自在となされた昇 降台と、この昇降台に前後方向に摺動自在に設けられたスライドフォークとを有 しており、また、前記物品収納棚が、スライドフォークの上下方向の移動を許容 するフォーク通過間隙を有しているものは知られている。 上記において、前記スライドフォークは、物品の下方への突出・昇降台の上昇 による物品の持ち上げ・昇降台側への退入という動作を行なって物品を昇降台に 引き込み、前記と逆の動作によって物品収納棚等に物品を降ろすことが出来る。

【０００３】

【従来技術の欠点】

前記従来の自動倉庫には以下の如き欠点があった。即ち、スタッカークレーン と物品収納棚との間で物品の受け渡しを行なう際、スライドフォークが前後に摺 動するため、塵埃が発生し易いと共に、前記したごとく、スライドフォークの進 退作動・昇降台の昇降作動を必ず行なう必要があったため、それら作動に時間を 要し、物品の受け渡しに時間が掛かるという欠点があった。

【０００４】

【前記欠点を解消するための手段】

この考案は前記欠点を解消するために以下の如き手段を採用した。 この考案は、上下・左右に多数の物品収納棚を有するラック装置と、このラッ ク装置の前方において左右動自在に設けられたスタッカークレーンとを有してお り、前記スタッカークレーンの昇降台に揺動荷台が軸心を左右方向に向けた枢軸 によって上下揺動自在に設けられ、前記物品収納棚が軸心を左右方向に向けた枢 軸によって上下揺動自在に設けられているものである。

【０００５】

【考案の作用】

この考案は以下の如き作用をなすものである。 スタッカークレーンと物品収納棚との間で物品の受け渡しを行なう際、物品収 納棚の上面と揺動荷台の上面とを、物品を載せたい側に下り傾斜した一連の傾斜 面とすることによって、物品を滑らせて移動させることが出来る。

【０００６】

【実施例】

以下にこの考案を図面に示す実施例に基づいて説明する。なお、この明細書に おいて、前とは図１下側を、後とは同図上側をいい、左とは図１左側を、右とは 同同図右側をいう。

【０００７】 前後方向にスタッカークレーン通路２をあけるようにして前後一対のラック装 置１が配されている。 ラック装置１は、所定間隔で左右に並ぶ前側の多数の支柱４と、これら前側の 支柱４の後方にそれとの間に所定間隔をあけて並ぶ後側の支柱４と、これら左右 の、スタッカークレーン通路２側の支柱４に、軸心を左右方向に向けた枢軸５を 介して上下揺動自在に設けられた、上下・左右に並ぶ多数の物品収納棚６とを有 している。 前記物品収納棚６は、枠体７と、軸心方向を左右方向に向けた複数のフリーロ ーラー８とによって構成されている。枠体７の、スタッカークレーン通路２側の 部分だけがフリーローラー８の包絡上面より突出しておらず、また、枠体７の自 由端側の部分はストッパーとしての機能を果たすようになされている。 また、前記物品収納棚６は、通常状態では、スタッカークレーン通路２側が高 くなるような傾斜状態で、支柱４に渡された横桟９に載っている。

【０００８】 前記ラック装置１の左側方には入出庫ローラーコンベア１０が配されている。 前記入出庫ローラーコンベア１０の、後述のスタッカークレーン１７との間で 、物品Ｗの受渡しをする、物品移載ステーション部１２は、軸心を左右方向に向 けた枢軸１３を介して上下揺動自在となされている。また、物品移載ステーショ ン部１２の、スタッカークレーン通路２側の基枠は物品移載ステーション部１２ の搬送面より突出しておらず、また、物品移載ステーション部１２の、スタッカ ークレーン通路２と逆側の基枠はストッパーとしての機能を果たすようになされ ている。また、物品移載ステーション部１２は流体圧シリンダ１４等によって昇 降作動させられるようになされている。

【０００９】 前記スタッカークレーン通路２に上下一対のガイドレール１６が長手方向を左 右方向に向けるようにして配され、これらガイドレール１６にスタッカークレー ン１７が、左右動自在に案内されるようになされており、このスタッカークレー ン１７が、走行台車１８と、この走行台車１８に設けられたマスト１９に昇降自 在となされた昇降台２０と、この昇降台２０に、軸心を左右方向に向けた枢軸２ ２によってシーソー状の上下揺動自在に設けられた揺動荷台２１とを有している 。

【００１０】 前記揺動荷台２３は、枠体２４と、軸心方向を左右方向に向けた複数のフリー ローラー２５とによって構成されている。揺動荷台２３の、前後部分はフリーロ ーラー２５の包絡上面より突出していない。そして、前記揺動荷台２３の前後部 には、流体圧シリンダ等によって作動させられるストッパー２６が昇降自在に設 けられている。 前記揺動荷台２３は正逆回転自在なモーター２７によって揺動させられるよう になされている。

【００１１】 前記昇降台２０には、流体圧シリンダ等によって水平動自在となされた２つの プッシャー２９が設けられ、その内の１つは前側に突出するようになされ、他の １つは後側に突出するようになされている。

【００１２】 前記揺動荷台２３の左右部各々と、前後の支柱４に渡された横桟３１とには、 ２つ折れのリンク３２が枢着されており、左右のリンク３２は中間枢軸３３によ って連結されている。また、リンク３２は中間枢軸３３側をスタッカークレーン 通路２側に向けるようにして側面から見てくの字状に折曲されている。このよう な構成によって、中間枢軸３３をプッシャー２９によって押すことによって、揺 動荷台２３を揺動させて、揺動荷台２３の自由端を上側にすることが出来る。

【００１３】

【実施例の作用】

次に実施例装置の作用を説明する。 揺動荷台２３を図３の状態とすることによって、物品収納棚６の上面と揺動荷 台２３の上面とを、物品収納棚６側に下り傾斜した一連の傾斜面とすることによ って、物品Ｗを滑らせて、揺動荷台２３上の物品Ｗを物品収納棚６に収納するこ とが出来る。 他方、揺動荷台２３を図４の状態とすると共に、プッシャー２９を作動して中 間枢軸３３を押して、物品収納棚６の上面と揺動荷台２３の上面とを、揺動荷台 ２３側に下り傾斜した一連の傾斜面とすることによって、物品Ｗを滑らせて、物 品収納棚６上の物品Ｗを揺動荷台２３に移載することが出来る。なお、揺動荷台 ２３に載った物品Ｗが反対側から脱出しないように、反対側のストッパー２６を 予め突出させておく。 入出庫ローラーコンベア１０の物品移載ステーション部１２と、揺動荷台２３ との間での物品Ｗの移載も前記と同様に行なうことが出来る。

【００１４】 なお、ラック装置１をスタッカークレーン通路２の片側にだけ設けるようにし た場合は、揺動荷台２３の、ラック装置１に対向しない方に、ストッパー２６を 固定設置するようにすればよい。

【００１５】

【考案の効果】

この考案は、前記した如き構成によって、以下の如き効果を奏するものである 。 従来と相違してスライドフォークがないので、塵埃が発生しにくくクリーン ルーム等において好適に使用することが出来る。 スタッカークレーンと物品収納棚との間で物品の受け渡しを行なう際、物品 収納棚の上面と揺動荷台の上面とを、物品を載せたい側に下り傾斜した一連の傾 斜面とするだけで良いので、即ち、従来と相違して、スライドフォークの進退作 動・昇降台の昇降作動を行なわなくてよいので、物品の受け渡し時間を短縮する ことが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例を示す簡略平面図である。

【図２】図１Ａ部分拡大図である。

【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線断面図である。

【図４】物品を揺動荷台に載せるときの状態を示す側断
面図である。

【符号の説明】

１ ラック装置 ５ 枢軸 ６ 物品収納棚 １７ スタッカークレーン ２０ 昇降台 ２２ 枢軸 ２３ 揺動荷台

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上下・左右に多数の物品収納棚を有する
   ラック装置と、このラック装置の前方において左右動自
   在に設けられたスタッカークレーンとを有しており、前
   記スタッカークレーンの昇降台に揺動荷台が軸心を左右
   方向に向けた枢軸によって上下揺動自在に設けられ、前
   記物品収納棚が軸心を左右方向に向けた枢軸によって上
   下揺動自在に設けられている自動倉庫。
2. 【請求項２】 前記物品収納棚がスタッカークレーンに
   設けられた作動装置によって揺動作動させられるように
   なっている請求項１記載の自動倉庫。