JPH0654609U - 物品移載装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 １つのスライドフォークに２個の物品Ｗを載
せる。 【構成】 スライドフォーク１７の突出先端部に載せら
れた物品Ｗを、昇降台１６側に引き込んで、下降した状
態の昇降駆動コンベア１９の上方に位置させた後、昇降
駆動コンベア１９を上昇させて物品Ｗをスライドフォー
ク１７から昇降駆動コンベア１９上に移載し、その後、
昇降駆動コンベア１９を駆動して、物品Ｗを今までの位
置から完全に移動し、然る後、昇降駆動コンベア１９を
下降させて、物品Ｗをスライドフォーク１７の、物品収
納棚３から物品Ｗを取り出した位置と反対の位置に載
せ、その後、スライドフォーク１７の空いた部分を利用
して２個目の物品Ｗを１個目の物品Ｗが収納されていた
物品収納棚３と同一の側の物品収納棚３から取り出す。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は水平動自在なスライドフォークを有する物品移載装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の物品移載装置を利用した自動倉庫として図８に示す如きものは 知られている。 スタッカークレーン通路１０をあけるようにして前後（前とは図８下側を、後 とは同図上側をいい、左とは図８左側を、右とは同図右側をいう。）一対のラッ ク装置１が床面に立設されている。 前記ラック装置１は、所定間隔で左右に並ぶ前側の多数の支柱２と、これら前 側の支柱２の後方にそれとの間に所定間隔をあけて並ぶ後側の支柱２と、これら 前後の支柱２に高さ方向に所定間隔で設けられた多数の物品支承部材４とを有し ており、支柱２を介することなく対向する左右一対の物品支承部材４によって物 品収納棚３が構成されている。左右一対の物品支承部材４間は、後述のスライド フォーク１７の上下方向の移動を許容するフォーク通過間隙５となされている。 前記前後のラック装置１の物品収納棚３の出し入れ口６は相互に対向している 。

【０００３】 前記ラック装置１の左側方には入出庫ローラーコンベア８が設けられている。 入出庫ローラーコンベア８のラック装置１側には公知の物品昇降機（図示略） が設けられている。この物品昇降機は、入出庫ローラーコンベア８のローラー下 方の公知の昇降装置によって昇降自在な昇降台と、この昇降台に立設されていて 、入出庫ローラーコンベア８のローラー間に位置する一対の支承枠とを有してい る。この物品昇降機は、支承枠によって物品Ｗを持ち上げることによって、入出 庫ローラーコンベア８の搬送面と物品Ｗの下面との間にフォーク挿入間隙を形成 したり、上昇した位置の支承枠によってスライドフォーク１７から物品Ｗを受け 取り、その後、下降することによって入出庫ローラーコンベア８に物品Ｗを降ろ す作用をなすものである。

【０００４】 前記スタッカークレーン通路１０に上下一対のガイドレール１１が長手方向を 左右方向に向けるようにして配され、これらガイドレール１１にスタッカークレ ーン１３が左右動自在に案内されるようになされており、このスタッカークレー ン１３は、走行台車１４と、この走行台車１４に設けられたマスト１５に昇降自 在となされた昇降台１６と、この昇降台１６に公知の進退機構によって前後方向 に水平摺動自在に設けられたスライドフォーク１７とを有している。このスライ ドフォーク１７は、公知のごとく、物品Ｗの下方への突出・昇降台１６の上昇に よる物品Ｗの持ち上げ・昇降台１６側への退入という動作を行なって物品Ｗを昇 降台１６に引き込み、前記と逆の動作によって物品収納棚３等に物品Ｗを降ろす ことが出来る。

【０００５】

【従来技術の欠点】

前記従来の物品移載装置には以下の如き欠点があった。即ち、図８に示す如く 、１つの物品収納棚３に２つの物品Ｗ（なお、各物品収納棚３に収納される物品 Ｗは種類が相違している。）を前後方向に並ぶようにして収納するようにした場 合において、同一のラック装置１の別個の物品収納棚３から１個づつの物品Ｗを 搬出しなければならない事態となったとき、スライドフォーク１７の、前記した 作用からの制限を受けて、１個づつしか入出庫ローラーコンベア８に搬出するこ とが出来なかったため、スタッカークレーン１３が物品収納棚３と入出庫ローラ ーコンベア８との間を各物品Ｗの搬出毎に往復動しなければならず、効率が悪い という欠点があった。勿論、スタッカークレーン１３が物品収納棚３と入出庫ロ ーラーコンベア８との間を往復動する回数を少しでも減少させるために、空の物 品収納棚３が搬出しようとする物品Ｗの近くにあれば、その空の物品収納棚３に 搬出しようとする２個の物品Ｗを各物品収納棚３から１個づつ搬出して、一旦、 その空の物品収納棚３に前後に並べて仮収納し、その後、それら仮収納された２ 個の物品Ｗをスライドフォーク１７によって同時に搬出するようなことも行なわ れてはいるが、物品Ｗの仮収納作業に手間を要するため、前記欠点をそれ程に解 消し得るものではなかった。

【０００６】

【前記欠点を解消するための手段】

請求項１の考案は前記欠点を解消するために以下の如き手段を採用した。 請求項１の考案は、昇降台に前後摺動自在に設けられたスライドフォークと、 昇降台にスライドフォークの左右側において昇降自在に設けられた一対の昇降駆 動コンベアとを有しているものである。

【０００７】

【考案の作用】

請求項１の考案は以下の如き作用をなすものである。 スライドフォークの突出先端部に載せられた物品を、昇降台側に引き込んで、 下降した状態の昇降駆動コンベアの上方に位置させた後、昇降駆動コンベアを上 昇させて物品をスライドフォークから昇降駆動コンベア上に移載し、その後、昇 降駆動コンベアを駆動して、物品を今までの位置から完全に移動し、然る後、昇 降駆動コンベアを下降させて、当該物品をスライドフォークの、物品収納棚から 当該物品を取り出した位置と反対の位置に載せ、その後、スライドフォークの空 いた部分を利用して２個目の物品を、前記１個目の物品が収納されていた物品収 納棚と同一の側の物品収納棚から取り出すことによって、同一のラック装置の別 個の物品収納棚に収納されていた２個の物品を一挙に入出庫ローラーコンベアに 搬出することが出来る。

【０００８】

【請求項３の考案】 この考案者は、請求項１の考案を完成した後、その請求項１の考案をヒントに 請求項３の考案を完成したものである。 請求項３の考案は、車の荷台に昇降自在で且つ左右摺動自在に設けられたスラ イドフォークと、車の荷台にスライドフォークの左右側において昇降自在に設け られた一対の昇降駆動コンベアとを有しているものである。 その作用は請求項１の考案と同様である。

【０００９】

【実施例】

以下にこの考案を図面に示す２つの実施例に基づいて説明する。２つの実施例 において従来例と同一の部材は同一の符号で示すと共に、２つの実施例において 同一の部材は同一の符号で示す。

【００１０】 実施例１（図１〜図４参照） なお、この実施例１において、前とは図１下側を、後とは同図上側をいい、左 とは図１左側を、右とは同図右側をいう。

【００１１】 昇降台１６に、スライドフォーク１７の左右側に位置するようにして、左右一 対の正逆駆動自在な昇降駆動コンベア１９が、公知の昇降装置によって昇降自在 に設けられている。昇降駆動コンベア１９の上側搬送面は、スライドフォーク１ ７の上面より下降したり、上昇したりするようになされている。 このような構成によって、スライドフォーク１７の突出先端部に載せられた物 品Ｗを、昇降台１６側に引き込んで、下降した状態の昇降駆動コンベア１９の上 方に位置させた後、昇降駆動コンベア１９を上昇させて物品Ｗをスライドフォー ク１７から昇降駆動コンベア１９上に移載し、その後、昇降駆動コンベア１９を 駆動して、物品Ｗを今までの位置から完全に移動し、然る後、昇降駆動コンベア １９を下降させて、物品Ｗをスライドフォーク１７の、物品収納棚３から物品Ｗ を取り出した位置と反対の位置に載せ、その後、スライドフォーク１７の空いた 部分を利用して同一のラック装置１の別個の物品収納棚３に収納されていた２個 目の物品Ｗを物品収納棚３から取り出すことによって、２個の物品Ｗを一挙に入 出庫ローラーコンベア８に搬出することが出来る。

【００１２】 なお、スライドフォーク１７を昇降自在として、実施例１の昇降駆動コンベア １９を昇降しない単なる駆動コンベアとしてもよい。

【００１３】 実施例２（図５〜図７参照） なお、この実施例２において、前とは図５右側を、後とは同図左側をいい、左 とは図５上側を、右とは同図下側をいう。 無人搬送車２２の荷台２３にスライドフォーク１７が公知の昇降装置によって 昇降自在で、且つ、公知の摺動機構によって左右摺動自在に設けられている。こ のような構成によって、スライドフォーク１７は、公知のごとく、物品Ｗの下方 への突出・スライドフォーク１７の上昇による物品Ｗの持ち上げ・スライドフォ ーク１７の荷台２３側への退入・下降という動作を行なって物品Ｗを荷台２３に 引き込み、前記と逆の動作によって所定の場所に物品Ｗを降ろすことが出来る。 前記荷台２３にスライドフォーク１７の前後側において、一対の昇降駆動コン ベア１９が昇降自在に設けられている。 このような構成によって、搬出コンベア２４の端部（この端部は、スライドフ ォーク１７の上下動を許容するフォーク通過間隙２５を有している。）からスラ イドフォーク１７の左端部に載せられた物品Ｗを、荷台２３側に引き込んで、下 降した状態の昇降駆動コンベア１９の上方に位置させた後、昇降駆動コンベア１ ９を上昇させて物品Ｗをスライドフォーク１７から昇降駆動コンベア１９上に移 載し、その後、昇降駆動コンベア１９を駆動して、物品Ｗを今までの位置から完 全に右移動し、然る後、昇降駆動コンベア１９を下降させて、物品Ｗをスライド フォーク１７の右端部に載せ、その後、スライドフォーク１７の空いた左端部を 利用して２個目の物品Ｗを別の搬出コンベア２４から取り出し、その後、荷降ス テーションにおいて２個の物品Ｗを一挙に降ろすことが出来る。

【００１４】

【考案の効果】

この考案は前記した如き構成によって以下の如き効果を奏するものである。 請求項１の考案によれば、スライドフォークと昇降駆動コンベアとを実施例 で説明したようにうまく組み合わせて作動させることによって、同一のラック装 置の別個の物品収納棚に収納されていた２個の物品を一挙に入出庫ローラーコン ベアに搬出することが出来る。その結果、スタッカークレーンの作動効率を高め ることが出来る。 請求項３の考案によれば、スライドフォークと昇降駆動コンベアとを実施例 で説明したようにうまく組み合わせて作動させることによって、同一側の別の搬 出コンベアから取り出した２個の物品を一挙に荷降ステーションに降ろすことが 出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例１を示す簡略平面図である。

【図２】図１のＡ部分拡大図である。

【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線断面図である。

【図４】図２のＩＶ−ＩＶ線断面図である。

【図５】この考案の実施例２を示す簡略平面図である。

【図６】図５のＶＩ−ＶＩ線拡大断面図である。

【図７】図５のＶＩＩ−ＶＩＩ線断面図である。

【図８】従来例を示す簡略平面図である。

【符号の説明】

１６ 昇降台 １７ スライドフォーク １９ 昇降駆動コンベア ２３ 荷台

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 昇降台に前後摺動自在に設けられたスラ
   イドフォークと、昇降台にスライドフォークの左右側に
   おいて昇降自在に設けられた一対の昇降駆動コンベアと
   を有している物品移載装置。
2. 【請求項２】 昇降台に昇降自在で且つ前後摺動自在に
   設けられたスライドフォークと、昇降台にスライドフォ
   ークの両側に位置するようにして設けられたコンベアと
   を有している物品移載装置。
3. 【請求項３】 車の荷台に昇降自在で且つ左右摺動自在
   に設けられたスライドフォークと、車の荷台にスライド
   フォークの左右側において昇降自在に設けられた一対の
   昇降駆動コンベアとを有している物品移載装置。