JPH0556810U - 自動倉庫の入出庫コンベア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 入出庫コンベアの物品移載ステーションにお
いてスタッカークレーンのスライドフォークとの間で物
品の授受を行なうために従来必要であった物品持ち上げ
機・物品降ろし機をなくする。 【構成】 入庫ローラーコンベア９の物品移載ステーシ
ョン部１０の下方のフォーク挿入空間１２にスライドフ
ォーク２２を突出させた後、昇降台２１を上昇させて、
物品移載ステーション部１０に搬入された、又は物品移
載ステーション部１０に既に搬入されていた物品Ｗを、
持ち上げ、然る後、スライドフォーク２２を昇降台２１
側へ退入させて、物品Ｗを昇降台２１に載せる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は自動倉庫の入出庫コンベア（なお、この明細書において、入出庫コ ンベアとは、少なくとも入庫用又は出庫用として使用されるコンベアをいう。） に関する。

【０００２】

【従来の自動倉庫】

従来の自動倉庫として以下の如きものは知られている。即ち、前後方向に所定 間隔をあけるようにして設けられた、フォーク通過間隙が形成された多数の物品 収納棚を有する前後一対のラック装置と、前記ラック装置に近接して設けられた 入庫ローラーコンベア及び出庫ローラーコンベアと、前記前後のラック装置間に おいて左右動自在に設けられたスタッカークレーンとを有しており、前記スタッ カークレーンが、走行台車と、この走行台車に設けられたマストに昇降自在とな された昇降台と、この昇降台に前後方向に摺動自在に設けられたスライドフォー クとを有しているものは知られている。

【０００３】 前記入庫ローラーコンベアの端部の物品移載ステーション部に物品持ち上げ機 が設けられている。この物品持ち上げ機は、ローラー下方の公知の昇降装置によ って昇降自在な昇降台と、この昇降台に立設されていて、入庫ローラーコンベア のローラー間に位置して仮想平面形状矩形の各角に位置するようになされた４本 の支承柱とを有している。この物品持ち上げ機は、支承柱によって物品を持ち上 げることによって、入庫ローラーコンベアの搬送面と物品の下面との間にフォー ク挿入間隙を形成するものである。

【０００４】 また、前記出庫ローラーコンベアの端部の物品移載ステーション部に前記物品 持ち上げ機と同様の構成の物品降ろし機が設けられている。物品降ろし機は、上 昇した位置の支承柱によってスライドフォークから物品を受け取り、その後、下 降することによって出庫ローラーコンベアに物品を降ろす作用をなすものである 。 前記スライドフォークは、物品の下方への突出・昇降台の上昇による物品の持 ち上げ・昇降台側への退入という動作を行なって物品を昇降台に引き込み、前記 と逆の動作によって物品収納棚等に物品を降ろすことが出来る。

【０００５】

【従来技術の欠点】

前記従来自動倉庫の入出庫コンベアには以下の如き欠点があった。即ち、物品 移載ステーション部においてスタッカークレーンのスライドフォークとの間で物 品の授受を行なうため、前記したごとく、物品持ち上げ機・物品降ろし機が必要 であり、その分コスト高であるという欠点があった。

【０００６】

【前記欠点を解消するための手段】

この考案は前記欠点を解消するために以下の如き手段を採用した。 この考案は、自動倉庫の入出庫コンベアであって、その端部の物品移載ステー ション部下方にスタッカークレーンのスライドフォーク用のフォーク挿入空間が 形成されると共に、物品移載ステーション部にスタッカークレーンのスライドフ ォークの上下動を許容するフォーク通過間隙が形成されているものである。

【０００７】

【考案の作用】

この考案は以下の如き作用をなすものである。 物品移載ステーション部下方のフォーク挿入空間にスライドフォークを突出さ せた後、昇降台を上昇させて、物品移載ステーション部に搬入された、又は物品 移載ステーション部に既に搬入されていた物品を、持ち上げ、然る後、スライド フォークを昇降台側へ退入させて、物品を昇降台に載せることが出来る。 他方、前記と逆の作動によって物品移載ステーション部に物品を降ろすことが 出来る。

【０００８】

【実施例】

以下にこの考案を図面に示す実施例に基づいて説明する。なお、この明細書に おいて、前とは図１下側を、後とは同図上側をいい、左とは図１左側を、右とは 同右側をいう。

【０００９】 スタッカークレーン通路２をあけるようにして前後一対のラック装置１が床面 に立設されている。 前記ラック装置１は、所定間隔で左右に並ぶ前側の多数の支柱３と、これら前 側の支柱３の後方にそれとの間に所定間隔をあけて並ぶ後側の支柱３と、これら 前後の支柱３に設けられた多数の物品支承部材４とを有しており、支柱３を介す ることなく対向する左右一対の物品支承部材４によって物品収納棚５が構成され ている。左右一対の物品支承部材４間は、後述のスライドフォーク２２の上下方 向の移動を許容するフォーク通過間隙６となされている。 前記前後のラック装置１の物品収納棚５の出し入れ口７は相互に対向している 。

【００１０】 前記後側のラック装置１の左右方向中央下部に物品移載ステーション部１０を 位置させるようにして、且つ、搬送方向を前後方向に向けるようにして、入庫ロ ーラーコンベア９が設置されている。 前記物品移載ステーション部１０の下方に後述のスライドフォーク２２用のフ ォーク挿入空間１２が形成されると共に、物品移載ステーション部１０にスライ ドフォーク２２の上下動を許容するフォーク通過間隙１１が形成されている。前 記フォーク通過間隙１１はローラーや入庫ローラーコンベア９の基枠を左右に完 全に分断することによって形成されている。なお、物品移載ステーション部１０ の分断されたローラーが駆動ローラーであることに変わりはない。

【００１１】 前記前側のラック装置１の左右方向中央下部に物品移載ステーション部１４を 位置させるようにして、且つ、搬送方向を前後方向に向けるようにして、出庫ロ ーラーコンベア１３が設置されている。 前記物品移載ステーション部１４の下方にスライドフォーク２２用のフォーク 挿入空間１２が形成されると共に、物品移載ステーション部１４にスライドフォ ーク２２の上下動を許容するフォーク通過間隙１１が形成されている。前記フォ ーク通過間隙１１はローラーや出庫ローラーコンベア１３の基枠を左右に完全に 分断することによって形成されている。なお、物品移載ステーション部１４の分 断されたローラーが駆動ローラーであることに変わりはない。

【００１２】 前記スタッカークレーン通路２に上下一対のガイドレール１７が長手方向を左 右方向に向けるようにして配され、これらガイドレール１７にスタッカークレー ン１８が左右動自在に案内されるようになされており、このスタッカークレーン １８は、走行台車１９と、この走行台車１９に設けられたマスト２０に昇降自在 となされた昇降台２１と、この昇降台２１に公知の進退機構によって前後方向に 水平摺動自在に設けられたスライドフォーク２２とを有している。このスライド フォーク２２は、平面から見て十字状をしている。このスライドフォーク２２が 前記フォーク挿入空間１２に入り込むようになされると共に、フォーク通過間隙 １１を上下移動し得るようになされている。

【００１３】

【実施例の作用】

次に実施例装置の作用を説明する。 先ず、物品収納棚５に物品Ｗを収納する場合について説明する。 入庫ローラーコンベア９の物品移載ステーション部１０の下方のフォーク挿入 空間１２にスライドフォーク２２を突出させた後、昇降台２１を上昇させて、物 品移載ステーション部１０に搬入された、又は物品移載ステーション部１０に既 に搬入されていた物品Ｗを、持ち上げ、然る後、スライドフォーク２２を昇降台 ２１側へ退入させて、物品Ｗを昇降台２１に載せる。その後、スタッカークレー ン１８を左右走行させると共に昇降台２１を昇降させて、昇降台２１を所望の物 品収納棚５に対向させると共に物品Ｗの下面が物品収納棚５（物品支承部材４） の上面より上方に位置するようにする。その後、スライドフォーク２２を物品収 納棚５の上方に突出させた後、昇降台２１を下降させて、物品Ｗを物品収納棚５ に載せ、然る後、スライドフォーク２２を昇降台２１側に退入させる。 物品収納棚５の物品Ｗの搬出は前記と逆の作動によって、出庫ローラーコンベ ア１３の物品移載ステーション部１４に物品Ｗを降ろすことによって、行なわれ る。

【００１４】

【考案の効果】

この考案は、前記した如き構成によって、以下の如き効果を奏するものである 。 物品移載ステーション部下方にスタッカークレーンのスライドフォーク用のフ ォーク挿入空間が形成されると共に、物品移載ステーション部にスタッカークレ ーンのスライドフォークの上下動を許容するフォーク通過間隙が形成されている ので、実施例の作用の欄で説明したごとき作動を行なわせることによって、従来 は必要であった物品持ち上げ機・物品降ろし機なしで、物品移載ステーション部 においてスライドフォークとの間で物品の授受を行なうことが出来るので、その 分コストを低減することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例を示す中間省略の簡略水平断
面図である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線拡大断面図である。

【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線断面図である。

【符号の説明】

９ 入庫ローラーコンベア １０ 物品移載ステーション部 １１ フォーク通過間隙 １２ フォーク挿入空間 １３ 出庫ローラーコンベア １４ 物品移載ステーション部 １８ スタッカークレーン ２１ 昇降台 ２２ スライドフォーク

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動倉庫の入出庫コンベアであって、そ
   の端部の物品移載ステーション部下方にスタッカークレ
   ーンのスライドフォーク用のフォーク挿入空間が形成さ
   れると共に、物品移載ステーション部にスタッカークレ
   ーンのスライドフォークの上下動を許容するフォーク通
   過間隙が形成されている自動倉庫の入出庫コンベア。