JPH0524607U

JPH0524607U - 先入先出物品保管棚装置

Info

Publication number: JPH0524607U
Application number: JP079767U
Authority: JP
Inventors: 晟森清; 均小室; 義一下平; 茂吉川; 和也大南; 俊夫神戸; 修一新保
Original assignee: Tsubakimoto Chain Co
Current assignee: Tsubakimoto Chain Co
Priority date: 1991-09-06
Filing date: 1991-09-06
Publication date: 1993-03-30
Anticipated expiration: 2006-06-26
Also published as: US5314078A; KR930005873A; JP2502549Y2

Abstract

(57)【要約】【目的】高所から搬入した物品を、互いに逆方向に傾
斜した複数段の棚に保管し、搬入順に低所から搬出する
ための物品保管棚装置を提供すること。【構成】物品保管棚装置は、右下がりの傾斜棚と左下
がりの傾斜棚とを上下方向に交互に有する物品収納棚
と、傾斜棚に物品を搬入する物品搬入手段と、上段の傾
斜棚から送られてきた物品を下段の傾斜棚に送り込む搬
送方向変換手段と、傾斜棚に保管された物品を搬出する
物品搬出手段とを具えている。物品搬入手段によって高
所の傾斜棚に搬入された物品は、その傾斜棚を自重によ
って滑り降り、搬送方向変換手段に受け止められて下段
の傾斜棚に後向きに送り込まれる。このようにして、物
品は、走行方向を変換させられながら次々に傾斜棚を滑
り降りていき、物品搬出手段に受け止められて停止し、
保管される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、高所から搬入した物品を、互いに逆方向に傾斜した複数段の棚に保管し、搬入順に低所から搬出するための物品保管棚装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種物品保管棚装置の一種として、傾斜した棚に物品を保管し、この傾斜を利用して物品を搬出するようにした特公平３−２７４４６号公報に記載の物品保管設備がある。この物品保管設備（図示省略）は、物品を保管する物品保管棚に沿って走行する入庫用走行体と、出庫用走行体と、入庫用走行体を昇降し各段の棚毎に停止して物品の入庫を行なう入庫用昇降台と、出庫を行なう出庫用昇降台とを有し、各段の棚毎に物品の搬入搬出を行なうようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、このような物品保管設備は、走行体や、走行体に具えられた昇降台等を有し、構造が複雑であるという問題点を有している。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、右下がりの傾斜棚と左下がりの傾斜棚とを上下方向に交互に有する物品収納棚と、前記傾斜棚に物品を搬入する物品搬入手段と、上段の傾斜棚から送られてきた前記物品を下段の傾斜棚に送り込む搬送方向変換手段と、前記傾斜棚に保管された前記物品を搬出する物品搬出手段とを具えた先入先出物品保管棚装置により、前記の課題を解決したものである。

【０００５】

【作用】

物品搬入手段は高所の傾斜棚に物品を搬入する。搬入された物品は傾斜棚を自重によって滑り降り、搬送方向変換手段に受け止められる。搬送方向変換手段は、受け止めた物品を下段の傾斜棚に後向きに送り込む。このため、上段の棚を前向に滑り降りてきた物品は下段の傾斜棚を後向きになって滑り降りていく。物品は、次の搬送方向変換手段に受け止められ、さらに下段の傾斜棚に今度は前向きに送り込まれ、そのまま下段の傾斜棚を滑り降りていく。このようにして、物品は走行方向を変換させられながら次々に傾斜棚を滑り降りていき、物品搬出手段に受け止められて停止し、保管される。次に搬入された物品は、同様にして、次々に傾斜棚を滑り降り、先に搬入された物品に当接して停止し、保管される。物品の搬出は、物品搬出手段によって搬入順に行なわれる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。物品保管棚装置２０は、右下がりの右傾斜棚２１と左下がりの左傾斜棚２２とを上下方向に交互に有する物品収納棚２３と、最上段の右傾斜棚２１に物品Ｗを搬入する物品搬入手段２４と、上段の傾斜棚から送られてきた物品Ｗを下段の傾斜棚に送り込む搬送方向変換手段２５と、傾斜棚に保管された物品Ｗを搬出する物品搬出手段２６とを具えている。なお、右下がりとは図１において右側が下がっていることであり、左下がりとは左側が下がっていることをいう。

【０００７】右傾斜棚２１と左傾斜棚２２はそれぞれ複数のローラ３０（図３、図４、図７参照）を有している。ローラ３０は物品Ｗを自重によって滑り降ろさせるため回転自在に設けられている。右傾斜棚２１と左傾斜棚２２は上下方向に交互に複数配列され、上下方向の１つの配列によって１つの物品収納エリア２７（図３参照）を構成している。物品収納棚２３は、図１において紙面の表裏方向に（図２において左右方向に）複数の物品収納エリア２７を有している。最上段の右傾斜棚２１の物品搬入口は、各物品収納エリア２７の物品搬入部２８になっている。このため、物品搬入手段２４は各物品収納エリア２７に共通に使用され、搬送方向変換手段２５と物品搬出手段２６は各物品収納エリア２７毎に具えられている。

【０００８】物品搬入手段２４（図１乃至図５参照）は、各物品収納エリア２７の各物品搬入部２８に沿って図２の左右方向に（図１において紙面の表裏方向に）敷設されたレール３１，３１上を走行し、所望の物品搬入部２８の前で停止し、その物品搬入部２８に物品Ｗを搬入するようになっている。レール（図３参照）３１と物品収納棚２３との間には、物品Ｗを各物品搬入部２８に沿って搬送するコンベヤ３２が設けられている。

【０００９】物品搬入手段２４（図３参照）は、コンベヤ３２の上方を横切って移動するプッシャー３３と、このプッシャー３３を移動させるロッドレスシリンダ３４と、走行車輪３５、サイドローラ３６を有している。このプッシャー３３はコンベヤ３２上の物品Ｗを物品搬入部２８に押込む機能を備えている。ロッドレスシリンダ３４は、ピストンロッドを有していない公知のシリンダであり、エアー、磁力、ワイヤ等によってシリンダ内を往復移動する可動体（図示省略）を有している。従って、プッシャー３３はこの可動体に取付けられている。

【００１０】物品搬入手段２４の電源ケーブル、制御信号ケーブル等は、公知のケーブルドラグチェーン３７に保護されている。ケーブルドラグチェーン３７はＵ字を横にしたような形状しており、物品搬入手段２４の移動にともなって屈曲しながら物品搬入手段２４に接続された側が移動するようになっている。この移動経路の途中には、ケーブルドラグチェーン３７を支持する回転自在なローラ３８，３８が設けられている。

【００１１】物品搬入手段２４の動作を説明する。物品搬入手段２４は、制御信号にコントロールされ、チェーン７０の牽引によってレール３１上を走行し、所望の物品収納エリア２７の物品搬入部２８の前で停止する。その後、物品搬入手段２４は、コンベヤ３２によって搬送されてきた物品Ｗをフレーム３９で受け止めて停止させ、プッシャー３３で押して物品搬入部２８に送り込む。

【００１２】搬送方向変換手段２５（図１参照）は、右、左傾斜棚２１，２２の両端近くに具えられている。この搬送方向変換手段２５（図６参照）は、物品収納棚２３の支柱４０にピン４９によって傾動自在に設けられた傾動ストッパー４１と、支柱４０に沿って昇降する昇降フレーム４２と、昇降フレーム４２にピン４３によって傾動自在に設けられた傾動テーブル４４と、昇降フレーム４２と一体で傾動ストッパー４１に当接する傾動ストッパー作動片４５と、昇降フレーム４２を昇降させる昇降用エアーシリンダ４６と、傾動テーブル４４を傾動させる傾動用エアーシリンダ４７とを有している。傾動テーブル４４には複数のローラ４８が回転自在に設けられている。

【００１３】搬送方向変換手段２５の動作を説明する。昇降フレーム４２は、上段の右傾斜棚２１を滑り降りてくる物品Ｗを受け止めるため、昇降用エアーシリンダ４６によって右傾斜棚２１まで上昇させられ、想像線で示すように搬入待機状態になっている。このとき、傾動ストッパー作動片４５は、傾動ストッパー４１を想像線の位置に押し上げ、物品Ｗが昇降フレーム４２上に滑り込めるようにしている。また、傾動テーブル４４は、図６において右下がりの状態になっている。

【００１４】右傾斜棚２１を滑り降りてきた物品Ｗは、そのまま傾動テーブル４４上に滑り込み、傾動テーブル４４に受け止められる。その後、昇降フレーム４２は支柱４０上のストッパー５０に当接するまで下降し、傾動テーブル４４は左傾斜棚２２と同じ高さになる。このとき、傾動ストッパー作動片４５も昇降フレーム４２と一体に下降するため、傾動ストッパー４１は、傾動ストッパー作動片４５の下降に伴って自重により傾動し、図６の実線の状態になる。このため、次に滑り降りてくる物品Ｗは、傾動ストッパー４１の先端に受け止められ、右傾斜棚２１の右端から落下するようなことがない。

【００１５】左傾斜棚２２と同じ高さになった傾動テーブル４４は、傾動用エアーシリンダ４７の作動によって図６において右端が上昇させられ、左下がりの状態になる。このことによって、物品Ｗは自重によって傾動テーブル４４から後向きに滑り出て、左傾斜棚２２を滑り降り次の搬送方向変換手段２５に受け止められる。

【００１６】物品搬出手段２６（図７乃至図１０参照）は、搬出テーブル６０と、搬出ストッパー６１と、エアーシリンダ６２とを有している。搬出テーブル６０は、複数の回転自在なローラ６３を有し、搬出テーブル用ピン６４によってフレーム６５に傾動自在に設けられている。搬出ストッパー６１は搬出阻止片６６を有し、搬出ストッパーピン６７によってフレーム６５に傾動自在に設けられている。エアーシリンダ６２は、搬出テーブル６０と搬出ストッパー６１とにピン６８を介して接続されている。

【００１７】物品搬出手段２６の動作を説明する。搬出テーブル６０と搬出ストッパー６１は、エアーシリンダ６２（図７参照）によって、実線のように、左傾斜棚２２の勾配と略々同じ勾配になっている。このとき、搬出阻止片６６は搬出テーブル６０から突出している。左傾斜棚２２を滑り降りてきた物品Ｗは、そのまま、搬出テーブル６０上に滑り込み、搬出阻止片６６によって停止させられる。

【００１８】その後、エアーシリンダ６２が作動し、搬出テーブル６０と搬出ストッパー６１との右端は押し上げられ、搬出テーブル６０の右端が左傾斜棚２２の上面より突出させられる。このとき、ピン６８と搬出ストッパー用ピン６７との距離は、ピン６８と搬出テーブル用ピン６４の距離より短いため、搬出ストッパー６１は想像線で示すように搬出テーブル６０より大きく傾斜させられ、搬出ストッパー６１の搬出阻止片６６は搬出テーブル６０に没入する。これによって、物品Ｗは搬送コンベヤ６９上に送り出されるとともに、次に滑り降りてくる物品Ｗは搬出テーブル６０の右端によって搬出テーブル６０への進入が阻止される。

【００１９】次に、物品保管棚装置２０全体の動作を説明する。物品搬入手段２４は選択した物品収納エリア２７の最上段の右傾斜棚２１に物品Ｗを搬入する。搬入された物品Ｗは右傾斜棚２１を自重によって滑り降り搬送方向変換手段２５に受け止められる。搬送方向変換手段２５は受け止めた物品Ｗを下段の左傾斜棚２２に後向きに送り込む。このため、上段の右傾斜棚２１を前向に滑り降りてきた物品Ｗは下段の左傾斜棚２２を後向きに滑り降りていく。物品Ｗは、次の搬送方向変換手段２５に受け止められ、さらに下段の右傾斜棚２１に今度は前向きに送り込まれ、前向きのまま右傾斜棚２１を滑り降りていく。

【００２０】このようにして、物品Ｗは、走行方向を変換させられながら次々に右、左傾斜棚２１，２２を滑り降りていき、物品搬出手段２６に受け止められ停止し、保管される。その後、次に搬入された物品Ｗも、同様にして、次々に右、左傾斜棚２１，２２を滑り降り、先に搬入された物品Ｗに当接して停止し、保管される。かくして、物品Ｗは各物品収納エリア２７毎に収納され、物品搬出手段２６によって搬入順に搬送コンベヤ６９上に搬出される。なお、物品保管棚装置２０は、物品Ｗの滑り降りを搬送方向変換手段２５によって阻止し、中間の段の傾斜棚に物品を保管することもできる。

【００２１】

【考案の効果】

本考案の物品保管棚装置は次の効果を奏する。 (1) 従来必要としていた出庫用走行体等が不必要になるため、全体の構造を簡素化することができる。 (2) 物品は低所から何時でも搬出することができるようになっているため、搬出時間を短縮することができる。 (3) 物品は高所から搬入すると自動的に下段の棚に移替えられて保管されるようになっているため、棚の有効利用を図ることができるとともに、物品の収納効率を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の物品保管棚装置の概略正面図である。

【図２】図１の物品保管棚装置の上部の左側面図であ
る。

【図３】物品搬入手段の平面図である。

【図４】図３を手前側から見た図である。

【図５】図４中５−５矢視断面図である。

【図６】搬送方向変換手段の正面図である。

【図７】物品搬出手段の正面図である。

【図８】図７の左側面図である。

【図９】図７中９−９矢視断面図である。

【図１０】図７中１０−１０矢視断面図である。

【符号の説明】

Ｗ物品２０物品保管棚装置２１右傾斜棚（傾斜棚）２２左傾斜棚（傾斜棚）２３物品収納棚２４物品搬入手段２５搬送方向変換手段２６物品搬出手段

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者吉川茂大阪府大阪市鶴見区鶴見４丁目17番96号株式会社椿本チエイン内 (72)考案者大南和也大阪府大阪市鶴見区鶴見４丁目17番96号株式会社椿本チエイン内 (72)考案者神戸俊夫大阪府大阪市鶴見区鶴見４丁目17番96号株式会社椿本チエイン内 (72)考案者新保修一大阪府大阪市鶴見区鶴見４丁目17番96号株式会社椿本チエイン内

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】右下がりの傾斜棚と左下がりの傾斜棚と
を上下方向に交互に有する物品収納棚と、前記傾斜棚に
物品を搬入する物品搬入手段と、上段の傾斜棚から送ら
れてきた前記物品を下段の傾斜棚に送り込む搬送方向変
換手段と、前記傾斜棚に保管された前記物品を搬出する
物品搬出手段とを具えたことを特徴とする、先入先出物
品保管棚装置。