JPH0545235B2 - - Google Patents

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JPH0545235B2
JPH0545235B2 JP20886285A JP20886285A JPH0545235B2 JP H0545235 B2 JPH0545235 B2 JP H0545235B2 JP 20886285 A JP20886285 A JP 20886285A JP 20886285 A JP20886285 A JP 20886285A JP H0545235 B2 JPH0545235 B2 JP H0545235B2
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JP
Japan
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carnitine
acetylcarnitine
acylcarnitine
produced
medium
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP20886285A
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English (en)
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JPS6269995A (ja
Inventor
Kyoshi Nakayama
Akiko Morita
Yukie Ogawa
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KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Publication date
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明はO−アシルカルニチンを生化学的に加
水分解してカルニチンを製造する方法に関するも
のである。本発明により製造されるカルニチン
は、脂肪酸代謝に関連する物質としてビタミン
Btと呼ばれたこともあり、心臓疾患等に医薬と
して利用される有用な物質である。従来はDL体
が医薬として使われてきたが、最近ではL体が注
目されている(例えば、医学のあゆみ、123巻、
660頁、1982年)。 従来の技術 従来のL−カルニチンの製法としては種々の方
法が知られているが、L体をつくるには生化学的
方法がすぐれているため、最近いくつかのL−カ
ルニチン製造法が研究されている。しかし、工業
的には、それぞれ問題点をもつており、充分なも
のとはいゝ難い。本発明に関係の深い方法につい
て記すと、DL−カルニチンを生化学的に光学分
割する方法としてコリンエステラーゼを用いる方
法が発表されている(Biotechnology and
Bioenineering 26巻、911頁、1984年)。その方法
は、DL−カルニチンをアセチル化したものにデ
ンキウナギのアセチルコリンエステラーゼまたは
ウマ血清のブチリルコリンエステラーゼを作用せ
しめてD体またはL体のみを加水分解してL−カ
ルニチンをえるものである。しかし、この方法で
用いられる酵素はその起源のために極めて高価な
もので、その供給を限られるので工業的には不満
足なものといわざるをえない。 発明が解決しようとする問題と問題を解決する為
の手段 本発明者らは上記したように従来のL−カルニ
チン製造法が工業的製法として難点があるため、
より効率的なL−カルニチンの製法を確立すべく
研究を重ねた。特にコリンエステラーゼを用いる
DL−カルニチンの光学分割の難点が酵素の給源、
価格にあることに注目し、安価な給源として微生
物をしらべた。その結果、従来全く知られていな
かつた知見として、多くの微生物がO−アシルカ
ルニチンからカルニチンを生成する能力をもつこ
とを見いだして本発明を完成するに至つた。 発明の効果、作用 本発明によれば、容易に合成しうるO−アシル
カルニチンに微生物もしくはその酵素系を作用さ
せることによりL−カルニチンをえることができ
る。 本発明に使用する微生物は、シユードモナス
(Pseudomonas)属、バチルス(Bacillus)属、
ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属、フ
ラボバクテリウム(Flavobacterium)属、アス
ペルギルス(Aspergillus)属、ペニシリウム
(Penicillum)属、ブレラ(Bullera)属、ロドト
ルラ(Rhodotorula)属、ストレプトミセス
(Streptomyces)属またはノカルデイア
(Nocardia)属に属し、O−アシルカルニチンか
らL−カルニチンを生成する能力のある微生物で
あれば微生物の分類上の位置に無関係に使用でき
る。 このような能力を有する微生物もしくはその処
理物をO−アシルカルニチンに接触反応せしめる
とL−カルニチンが生成する。本発明に使用する
微生物菌体をえるための培養法は、通常の培養法
によればよく、特に説明を要しないが、基質とし
て用いるO−アシルカルニチンを含有せしめた培
地に微生物を生育させると転換活性の高い菌体を
えることができる。固形培地、液体培地の何れも
が使用できる。このようにしてえた菌体を基質に
作用させてもよく、また菌体抽出液、精製酵素標
品、これらの固定化標品を作用させてもよい。ま
た微生物菌体を培養液から分けることなく、生育
培養の培養液に基質を加えて反応させてもよい。
基質濃度は、バツチ式、連続式の何れによるかに
よつても異るが、バツチ式では一般に媒質中0.1
〜30%好ましくは0.5〜10%程度で、連続式では
これよりやゝ濃度を低下させた方がよい。反応は
普通15〜60℃、好ましくは25〜40℃附近、PH4〜
10附近で行われる。反応時間は静置、撹拌、流下
等の手段あるいは酵素標品の形態、力価によつて
異つてくるので一様ではないが、バツチ法では通
常30分〜72時間程度である。 反応が進行すると反応液中にカルニチンが生成
してくる。反応の進行は、例えばアセトニトリ
ル:38%アンモニヤ水:水(40:10:10)の溶媒
系で、セルロース・プレートを用い薄層クロマト
グラフイーを行い、アンモニヤ性硝酸銀液の噴霧
でRf 0.57のスポツトの濃度の減少とRf0.42のス
ポツトの濃度の増大により追跡できる。またL−
カルニチンの定量は、ペアソンらの方法
(Method of Enzymatic Analysis 第2版、第
4巻、1758〜1771頁、1974年)により行う。反応
終了後、反応液をイオン交換樹脂のカラムにか
け、溶出、濃縮するなどの公知の方法でL−カル
ニチンは回収される。 次に本発明の実施例を示す。 実施例 1 グルコース1%、塩化アンモニウム0.1%、肉
エキス0.5%、ポリペプトン0.5%、燐酸二カリ0.7
%、燐酸一カリ0.3%、硫酸マグネシウム(7水
塩)0.01%、塩化ナトリウム0.5%、硫酸第一鉄
(7水塩)0.001%、アセチルカルニチン1%の滅
菌培地(PH7.0)を5mlふくむ太型試験管に第1
表に示した細菌を植菌して、26℃で96時間振とう
培養した。培養液5mlから遠心分離によりえた菌
体を洗浄後アセチル−DL−カルニチンクロライ
ドを10mg/mlの濃度にふくむPH7.0の燐酸緩衝液
0.5mlを加えて30℃で18時間振とう培養で反応さ
せた結果第1表に示した転換率でL−カルニチン
が生成していた。
【表】 実施例 2 グルコース1%、塩化アンモニウム0.1%、燐
酸一カリ0.8%、燐酸二カリ0.2%、硫際マグネシ
ウム(7水塩)0.01%、硫酸第一鉄(7水塩)
0.001%、塩化ナトリウム0.5%、肉エキス0.5%、
ポリペプトン0.5%、酵母エキス0.3%、アセチル
カルニチン1%の培地(PH6.0)5mlをふくむ太
型試験管に第2表に示したかびまたは酵母を植菌
し、酵母では4日間、かびでは7日間26℃で振と
う培養後、集菌洗浄した菌体を用いる他は実施例
1と同様に実施した場合、第2表に示した転換率
(対アセチルカルニチン、モル%)でL−カルニ
チンが生成していた。
【表】 実施例 3 グルコース1%、塩化アンモニウム0.1%、燐
酸二カリ7.5%、燐酸一カリ0.25%、硫酸マグネ
シウム(7水塩)0.01%、硫酸第一鉄(7水塩)
0.001%、塩化ナトリウム0.5%、肉エキス0.5%、
ポリペプトン0.5%、酵母エキス0.3%、アセチル
カルニチン1%の組成の培地(PH7.2)をふくむ
太型試験管に第3表に示した放線菌を植菌後26℃
で10日間振とう培養した。この培養液から集菌、
洗浄した菌体を用いる他は実施例1と同様に実施
した場合、第3表に示した転換率(対アセチルカ
ルニチン転換率モル%)でL−カルニチンが生成
した。
【表】
【表】 実施例 4 実施例1の培地で、アセチルカルニチンの代り
にブチリルカルニチンを用いた培地20mlをふくむ
300ml三角フラスコにバチルス・ズブチリス
ATCC 9466を植菌して26℃で48時間振とう培養
後遠心分離により菌体を集め、これにブチリルカ
ルニチンクロリド1%をふくむ燐酸緩衝液(PH
7.0)10mlを加えて30℃で20時間振とう反応させ
たところ反応液中にL−カルニチンが1.6mg/ml
の濃度に生成した。 実施例 5 実施例2の培地で、アセチルカルニチンの代り
にブチリルカルニチンを用いる他は実施例2と同
様に実施した場合、第4表に示した転換率(対ブ
チリルカルニチン転換率モル%)でL−カルニチ
ンが生成した。
【表】 実施例 6 実施例1の培地で、アセチルカルニチンの代り
にブチリルカルニチンを用い、菌株としてシユー
ドモナス・エルギノーザIFO 3924を用いる他は
実施例1と同様に実施したとき、L−カルニチン
が7.2%(モル%)の転換率で生成した。 実施例 7 実施例3の培地で、アセチルカルニチンの代り
にブチリルカルニチンを用い、菌株としてストレ
プトミセス・ロゼオフラブスATCC 19920を用い
る他は実施例3と同様に実施した場合、L−カル
ニチンが13.7%(モル%)の転換率で生成した。
この反応でえられた反応液から菌を除いた上澄液
400mlをイオン交換樹脂(ダウエツクス50)のカ
ラムに通し、稀塩酸で溶出し、L−カルニチンの
溶出分画を濃縮後、エチルアルコールを添加し
て、L−カルニチン・クロライドの粗結晶240mg
をえた。 実施例 8 実施例1の培地30mlをふくむ300mlの三角フラ
スコにてバチルス・ズブチリスATCC 9466を26
℃で24時間振とう培養した後、遠心分離により集
菌して、菌体を50mM燐酸緩衝液(PH7.0)で洗
浄後、1%アセチルカルニチンをふくむPH7.0の
燐酸緩衝液1mlに懸濁して26℃で24時間振とう培
養したとき、反応液中にはL−カルニチンが塩酸
塩として4.3mg/mlの濃度に生成していた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 シユードモナス属、バチルス属、ブレビバク
    テリウム属、フラボバクテリウム属、アスペルギ
    ルス属、ペニシリウム属、ブレラ属、ロドトルラ
    属、ストレプトミセス属またはノカルデイア属に
    属し、かつO−アシルカルニチンを加水分解して
    L−カルニチンを生成する活性を有する微生物
    を、水性媒体中でO−アシルカルニチンに作用さ
    せ、L−カルニチンを生成させることを特徴とす
    るカルニチンの製造法。
JP20886285A 1985-09-24 1985-09-24 L−カルニチンの製造法 Granted JPS6269995A (ja)

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JP20886285A JPS6269995A (ja) 1985-09-24 1985-09-24 L−カルニチンの製造法

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JPS6269995A JPS6269995A (ja) 1987-03-31
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JPS6269995A (ja) 1987-03-31

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