JPH06141888A - D−マンデル酸の製法 - Google Patents

D−マンデル酸の製法

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JPH06141888A
JPH06141888A JP4295536A JP29553692A JPH06141888A JP H06141888 A JPH06141888 A JP H06141888A JP 4295536 A JP4295536 A JP 4295536A JP 29553692 A JP29553692 A JP 29553692A JP H06141888 A JPH06141888 A JP H06141888A
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mandelic acid
acid
microorganism
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benzoylformic
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Takao Mori
孝夫 森
Masakatsu Furui
正勝 古井
Katsuhiko Nakamichi
勝彦 中道
Eiji Takahashi
栄二 高橋
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Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ラセミ型マンデル酸に、L−マンデル酸をベ
ンゾイルギ酸に変換する能力を有する微生物の培養液、
該培養液から採取した菌体又は該菌体処理物を作用させ
る第1工程、(2)第1工程の反応液に、ベンゾイルギ
酸をD−マンデル酸に不斉還元する能力を有する微生物
の培養液、該培養液から採取した菌体又は菌体処理物を
作用させる第2工程、及び(3)第2工程の反応液から
D−マンデル酸を分離・採取する第3工程からなるD−
マンデル酸の製法。 【効果】 安価なラセミ型マンデル酸から光学純度の高
いD−マンデル酸を高収率で製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は微生物を利用したD−マ
ンデル酸の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】D−マンデル酸は、ペニシリン系、セフ
ァロスポリン系抗生物質またはエフェドリン等の交感神
経作用薬等の医薬品の原料もしくは合成中間体として有
用な化合物である。
【0003】従来、D−マンデル酸の製法としては、物
理化学的な方法として、ラセミ体の分別晶析による光学
分割法、クロマトグラフィーによる光学分割法、有機化
学的な不斉合成法等が知られているが、これらの方法は
操作が煩雑であったり、生成物の収率、光学純度が低い
等の難点を有している。
【0004】また、微生物を利用した生化学的な方法と
して、ラクトバチルス属微生物 やストレプトコッカス
属微生物等を利用してベンゾイルギ酸を不斉還元する方
法(特開昭57−198096、同63−32492)
等が知られているが、目的とするD−マンデル酸の光学
純度が低い等の難点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、微生物を利
用して、ラセミ型マンデル酸からD−マンデル酸を工業
的有利に製造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の如き状況に鑑み、
本発明者らは研究を重ねた結果、ラセミ型マンデル酸を
原料として、L−マンデル酸をベンゾイルギ酸に変換す
る能力を有する微生物と、ベンゾイルギ酸をD−マンデ
ル酸に不斉還元する能力を有する微生物の両者を作用さ
せることにより、効率良くD−マンデル酸を製造するこ
とができることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】即ち本発明は、(1)一般式[I]、
【0008】
【化1】
【0009】で示されるラセミ型マンデル酸に、L−マ
ンデル酸をベンゾイルギ酸に変換する能力を有する微生
物の培養液、該培養液から採取した菌体又は該菌体の処
理物を作用させる第1工程、(2)第1工程の反応液
に、ベンゾイルギ酸をD−マンデル酸に不斉還元する能
力を有する微生物の培養液、該培養液から採取した菌体
又は菌体の処理物を作用させる第2工程、及び(3)第
2工程の反応液からD−マンデル酸を分離・採取する第
3工程からなることを特徴とするD−マンデル酸の製法
に関する。
【0010】本発明において、原料化合物であるラセミ
型マンデル酸[I]としては、D体およびL体を等量含
むものだけでなく、これら光学活性体を任意の混合割合
で共に含むものであればいずれも用いることができる。
【0011】本発明に使用される微生物としては、L−
マンデル酸をベンゾイルギ酸に変換する能力を有するも
の、および、ベンゾイルギ酸をD−マンデル酸に不斉還
元する能力を有するものであればよく、例えばこのよう
な能力を有するカビ、細菌、酵母、放線菌等の微生物を
好適に使用することができる。
【0012】L−マンデル酸をベンゾイルギ酸に変換す
る能力を有する微生物としては、例えばカビとしてはギ
ベレラ属等に属する微生物を、細菌としてはシュードモ
ナス属、ブレビバクテリウム属等に属する微生物を、酵
母としてはロドトルラ属またはロドスポリジウム属に属
する微生物等を使用することができる。
【0013】かかる微生物の具体例としてはギベレラ・
フジクロイ(Gibberellafujikuro
i)IFO 5268、シュードモナス・アエルギノー
ザ(Pseudomonas aeruginosa)
ATCC 7700、同OUT 8252、シュードモ
ナス・フルオレセンス(Pseudomonas fl
uorescens)IAM 1219、シュードモナ
ス・ポリカラー(Pseudomonas polyc
olor)IFO 3918、シュードモナス・プチダ
(Pseudomonas putida)ATCC
12633、ブレビバクテリウム・アンモニアゲネス
(Brevibacterium ammoniage
nes)IAM 1641、ロドトルラ・グルティニス
(Rhodotorula glutinis)IFO
0389、同IFO 0758、同IFO 089
8、同OUT 6152、ロドトルラ・ルブラ(Rho
dotorula rubra)IFO 0001、同
IFO 0918、同IFO1100、同OUT 61
58、ロドスポリジウム・トルロイデス(Rhodos
poridium toruloides)IFO 0
559等が挙げられる。
【0014】また、ベンゾイルギ酸を不斉還元する能力
を有する微生物としては、例えば、本発明者らにより前
記不斉還元能力を有することが見いだされたマイクロコ
ッカス属、エンテロコッカス属またはストレプトマイセ
ス属等に属する微生物を好適に使用することができる
他、特開昭57−198096記載のラクトバチルス
属、ロイコノストック属、ストレプトコッカス属、ノカ
ルディア属、プロテウス属、シュードモナス属、ヘリコ
ステイルム属、シューデウロテイウム属、フザリウム
属、シンセファラストルム属またはカニングハメラ属等
に属する微生物も使用することができる。
【0015】かかる微生物の具体例としては、マイクロ
コッカス・フロイデンライヒ(Micrococcus
freudenreichii)No.239(微工
研菌寄第13221号)、マイクロコッカス・ルテウス
(Micrococcusluteus)No.240
(微工研菌寄第13222号)、エンテロコッカス・フ
ェカリス(Enterococcus faecali
s)ATCC 11700,同ATCC 11420,
同ATCC 12984、ストレプトマイセス・ラベン
デュレ(Streptomyces lavendul
ae)IFO3145等が挙げられる。
【0016】上記の如き微生物は野性株、変異株のいず
れでもよく、さらにはこれらの微生物から遺伝子組換
え、細胞融合などの生物工学的手法により誘導されるも
のであってもよい。
【0017】上記微生物の培養は例えば、当該微生物
を、通常この分野において用い得る培地、例えば慣用の
炭素源、窒素源および無機塩類含有培地中、常温ないし
加温下(好ましくは20〜40℃)かつ好気的条件下、
pH約5〜8で培養すれば良い。また、L−マンデル酸
をベンゾイルギ酸に変換する能力を有する微生物の培養
に際しては、培地中にラセミ型マンデル酸を0.001
%以上、とりわけ0.1〜1%程度添加することによっ
て酵素活性を上げることもできる。微生物菌体は、上記
のようにして得た培養液から常法により分離・採取する
ことができる。
【0018】微生物菌体の処理物としては、例えば、上
記微生物の凍結乾燥菌体、アセトン乾燥菌体、菌体自己
消化物、菌体抽出物、菌体磨砕物、菌体の超音波処理物
等があげられる。さらに本発明の微生物菌体或いは菌体
処理物は例えばポリアクリルアミドゲル法、含硫多糖ゲ
ル法(カラギーナンゲル法等)、アルギン酸ゲル法、寒
天ゲル法等公知の方法により固定化して使用することも
できる。
【0019】本発明の第1工程は、ラセミ型マンデル酸
中のL体をベンゾイルギ酸へ変換する反応であり、第2
工程は、ベンゾイルギ酸をD−マンデル酸へ不斉還元す
る反応であるが、これらの工程は水溶液系で好適に実施
することが出来る。
【0020】また、本発明においては、第1工程と第2
工程とを段階的に実施することもできるし、同一反応系
で並行して実施することもできる。段階的に実施する場
合は、例えば、ラセミ型マンデル酸の溶液にまず、L−
マンデル酸をベンゾイルギ酸に変換する能力を有する微
生物の培養液、該培養液から採取した菌体又は該菌体処
理物を加えて酵素反応させることによりL−マンデル酸
をベンゾイルギ酸に変換し、次いで、所望により菌体又
は該菌体処理物を除去した後、反応液に、ベンゾイルギ
酸をD−マンデル酸に不斉還元する能力を有する微生物
の培養液、該培養液から採取した菌体又は菌体処理物を
加えて酵素反応させることにより実施できる。また、第
1工程と第2工程を同一反応系で並行して実施する場合
は、ラセミ型マンデル酸の溶液に、L−マンデル酸をベ
ンゾイルギ酸に変換する能力を有する微生物の培養液、
該培養液から採取した菌体又は該菌体処理物と、ベンゾ
イルギ酸をD−マンデル酸に不斉還元する能力を有する
微生物の培養液、該培養液から採取した菌体又は菌体処
理物を加えて酵素反応させることにより実施できる。
【0021】原料化合物であるラセミ型マンデル酸の添
加濃度は、概ね0.05〜10%、とりわけ0.5〜5
%とするのが好ましい。反応は、第1工程及び第2工程
とも常温ないし加温下、好ましくは10〜50℃、とり
わけ好ましくは25〜40℃で好適に進行する。反応液
のpHは、第1工程及び第2工程ともpH4〜10とり
わけ6〜9となるよう調整するのが好ましい。また、ベ
ンゾイルギ酸を不斉還元する第2工程の反応をより好適
に進行させるには、反応系にグルコースを存在させてお
くことが好ましい。この際、グルコースの添加量は、
0.1%〜10%程度が好ましい。
【0022】また、本発明において生菌体を用いる場
合、反応液中に界面活性剤を添加することにより反応時
間の短縮をはかることができる。この目的に用いられる
界面活性剤としては、例えば臭化セチルピリジニウム、
臭化セチルトリメチルアンモニウム、p−イソオクチル
フェニルエーテル(米国、ロームアンドハース社製、商
品名トリトンX−100)等があげられ、反応液に対し
0.0001〜0.1%程度使用するのが好ましい。
【0023】また、これらの反応は所望により、微生物
菌体の培養と並行して行うこともでき、この場合、予め
反応基質を添加した培地を用いて、培養と同様の条件下
で実施することができる。
【0024】第3工程の、反応液からのD−マンデル酸
の分離・採取は、常法にしたがって容易に実施すること
ができる。例えば、反応液から遠心分離によって菌体等
の不溶性物質を除去したのち反応液の液性を酸性とし、
適当な溶媒(例えば酢酸エチル)で抽出後減圧濃縮する
ことにより、D−マンデル酸を結晶として採取すること
ができる。
【0025】以下、本発明を実施例により更に詳細に説
明する。なお、本明細書中、濃度を表す「%」は「重量
/容量(g/dl)」を意味するものとする。
【0026】
【実施例】
実施例1 DL−マンデル酸0.5%、ポリペプトン1.0%、酵
母エキス1.0%、塩化ナトリウム0.5%からなる培
地100ml(pH7.0)を500ml容振盪フラス
コに入れ、120℃で10分間滅菌した。この培地にシ
ュードモナス・ポリカラー(Pseudomonas
polycolor)IFO 3918を1白金耳接種
し、30℃で20時間培養した。上記培養液900ml
より遠心分離によって集めた菌体を生理食塩水に懸濁
後、さらに遠心分離により集菌し、洗浄菌体を得た(菌
体1)。次に、酵母エキス1.25%、肉エキス1.0
%、グルコース0.5%、ポリペプトン1.0%、Na
Cl 0.5%からなる培地100ml(pH7.0)
を500ml容振盪フラスコに入れ、120℃で10分
間滅菌した。この培地にマイクロコッカス・フロイデン
ライヒ(Micrococcus freudenre
ichii)No.239を1白金耳接種し、30℃で
20時間培養した。上記培養液3400mlより遠心分
離によって集めた菌体を生理食塩水に懸濁後、さらに遠
心分離により集菌し、洗浄菌体を得た(菌体2)。上記
菌体1に、DL−マンデル酸15.9gを含む50mM
リン酸緩衝液960ml(pH7.0)を加え、30℃
で24時間撹拌した後、反応液を遠心分離して除菌する
ことにより上清を得た。この上清に、上記菌体2と、2
Mリン酸緩衝液50ml(pH7.0)、40%グルコ
ース溶液50mlを加え、30℃で24時間反応させ
た。反応液を遠心分離により除菌し、得られた上清に塩
酸を加えてpHを1.0に調整後、酢酸エチル2000
mlを加えて抽出した。酢酸エチル層を分取した後減圧
濃縮し、D−マンデル酸の粗結晶を得た。この粗結晶に
ヘキサン:酢酸エチル=1:1の溶媒を添加し、加熱溶
解後冷却して再結晶することにより、D−マンデル酸の
結晶9.52gを得た。 旋光度[α]D 20:−155.4゜ (C=1,H
2 O) 光学純度 : 100%
【0027】実施例2 シュードモナス・ポリカラー(Pseudomonas
polycolor)IFO 3918及びマイクロ
コッカス・フロイデンライヒ(Micrococcus
freudenreichii)No.239を各々
実施例1と同様に培養後、各培養液50ml及び500
mlを合わせた後遠心分離して菌体を集めた。該菌体を
生理食塩水に懸濁後、さらに遠心分離により集菌し洗浄
菌体を得た。該菌体にDL−マンデル酸1.52gを含
む200mMリン酸緩衝液100ml(pH7.0)を
加え、反応液に1%グルコース溶液を連続添加(5ml
/h)し、pHを7.0にコントロールしながら30℃
で48時間撹拌した。反応終了後、反応液中のマンデル
酸の光学活性体の定量を、SUMICHIRALOA−
5000(住化分析センター製)を用い、高速液体クロ
マトグラフィーにより行った(以下、同)。その結果、
反応液中にはD−マンデル酸が1.22g存在してい
た。
【0028】実施例3 酵母エキス1.25%、肉エキス1.0%、グルコース
0.5%、ポリペプトン1.0%、NaCl 0.5%
からなる培地3ml(pH7.0)を試験管に入れ、1
20℃で10分間滅菌した。この培地に下記第1表に示
す微生物を1白金耳接種し、30℃で24時間培養し
た。次に上記培養液に24.8mgのベンゾイルギ酸と
25.1mgのD−マンデル酸ならびに5.5%のグル
コースを含む2.2Mリン酸緩衝液(pH7.0)0.
3mlを加え、24時間反応させた。反応終了後、反応
液中のベンゾイルギ酸とD−マンデル酸をHPLCによ
り定量したところ、第1表のとおりであった。
【0029】
【表1】
【0030】実施例4 酵母エキス1.25%、肉エキス1.0%、グルコース
0.5%、ポリペプトン1.0%、NaCl 0.5%
からなる培地100ml(pH7.0)を500ml容
振盪フラスコに入れ、120℃で10分間滅菌した。こ
の培地にマイクロコッカス・フロイデンライヒ(Mic
rococcus freudenreichii)N
o.239を1白金耳接種し、30℃で20時間培養し
た。上記培養液1000mlより遠心分離によって集め
た菌体を生理食塩水に懸濁後、さらに遠心分離により集
菌した。該菌体に6gのベンゾイルギ酸と4%のグルコ
ースを含む0.2Mリン酸緩衝液400mlを加え、3
0℃で48時間反応させた。反応終了後、遠心分離によ
り除菌した上清に塩酸を加えてpHを1.0に調整後、
酢酸エチル1000mlを加えて抽出し、酢酸エチル層
を分取した後減圧濃縮し、D−マンデル酸5.52gを
粗結晶として得た。この粗結晶にヘキサン:酢酸エチル
=1:1の溶媒を添加し、加熱溶解後冷却して再結晶す
ることにより、D−マンデル酸の結晶5.16gを得
た。 旋光度[α]D 20:−155.9゜ (C=1,H
2 O) 光学純度 : 100%
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、L−マンデル酸をベン
ゾイルギ酸に変換する能力を有する微生物を利用した反
応と、ベンゾイルギ酸をD−マンデル酸に不斉還元する
能力を有する微生物を利用した反応を組み合わせること
により、安価なラセミ型マンデル酸から光学純度の高い
D−マンデル酸を高収率で極めて効率よく取得できるの
で、工業的に有利な製法となるものである。また、両反
応を並行して進行させることにより、L−マンデル酸を
ベンゾイルギ酸に変換する反応の阻害物質となるベンゾ
イルギ酸が、蓄積することなくD−マンデル酸に変換さ
れるため、反応時間が短縮できる等反応効率が高められ
ると同時に高収率でD−マンデル酸が得られるので非常
に有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 41/00 C12R 1:39) (C12P 41/00 C12R 1:38) (C12P 41/00 C12R 1:40) (C12P 41/00 C12R 1:13) (C12P 41/00 C12R 1:265) (C12P 41/00 C12R 1:01) (C12P 41/00 C12R 1:56)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)ラセミ型マンデル酸に、L−マン
    デル酸をベンゾイルギ酸に変換する能力を有する微生物
    の培養液、該培養液から採取した菌体又は該菌体の処理
    物を作用させる第1工程、(2)第1工程の反応液に、
    ベンゾイルギ酸をD−マンデル酸に不斉還元する能力を
    有する微生物の培養液、該培養液から採取した菌体又は
    菌体の処理物を作用させる第2工程、及び(3)第2工
    程の反応液からD−マンデル酸を分離・採取する第3工
    程からなることを特徴とするD−マンデル酸の製法。
  2. 【請求項2】 第1工程と第2工程とを段階的に実施す
    る請求項1記載の製法。
  3. 【請求項3】 第1工程と第2工程とを同一反応系で並
    行して実施する請求項1記載の製法。
  4. 【請求項4】 L−マンデル酸をベンゾイルギ酸に変換
    する能力を有する微生物が、ギベレラ属、シュードモナ
    ス属、ブレビバクテリウム属、ロドトルラ属又はロドス
    ポリジウム属に属する微生物である請求項1記載の製
    法。
  5. 【請求項5】 ベンゾイルギ酸をD−マンデル酸に不斉
    還元する能力を有する微生物が、マイクロコッカス属、
    エンテロコッカス属又はストレプトマイセス属に属する
    微生物である請求項1記載の製法。
  6. 【請求項6】 第2工程の反応をグルコースの存在下に
    実施する請求項1記載の製法。
  7. 【請求項7】 ベンゾイルギ酸に、マイクロコッカス
    属、エンテロコッカス属又はストレプトマイセス属に属
    し、ベンゾイルギ酸をD−マンデル酸に不斉還元する能
    力を有する微生物の培養液、該培養液から採取した菌体
    又は該菌体処理物を作用させてD−マンデル酸を生成さ
    せることを特徴とするD−マンデル酸の製法。
  8. 【請求項8】 ベンゾイルギ酸をD−マンデルに不斉還
    元する工程を、グルコースの存在下に実施する請求項7
    記載の製法。
JP4295536A 1992-11-05 1992-11-05 D−マンデル酸の製法 Pending JPH06141888A (ja)

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US08/142,914 US5441888A (en) 1992-11-05 1993-10-29 Process for producing D-mandelic acid from benzoylformic acid
EP93117801A EP0596466A3 (en) 1992-11-05 1993-11-03 Process for the production of D-mandelic acid.
KR1019930023276A KR940011639A (ko) 1992-11-05 1993-11-04 D-만델산의 제조 방법

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