JPH0542138Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はトイレルームに係り、特に床面が防水
パンにて構成されているトイレルームに関する。

［従来の技術］ 一般の木質系住宅（個人用住宅又は集合住宅）
にあつては、トイレルームの床は木材にて構成さ
れ、その上の合成樹脂製仕上げ材を施装すること
が多い。

［考案が解決しようとする課題］ かかる従来のトイレルームにあつては、水で丸
洗いすることができず、雑巾等による拭き掃除が
主な清掃法であつた。そのため、清掃が大変であ
つたり、十分に清浄にするのが難しいなどの問題
があつた。

［課題を解決するための手段］ 本考案のトイレルームは、防水パンよりなる床
面上に洋風便器が設置されており、該洋風便器
は、台座部の下端が該床面に当接し、該台座部の
内側に下向きの排水口を有しており、該防水パン
には、該洋風便器の排水口を防水パンの下側へ臨
ませるための排水管設置口が設けられているトイ
レルームにおいて、該防水パンの排水管設置口の
周囲に、該排水管設置口内への水の流入防止用の
突部を周設し、前記洋風便器の台座部を該突部の
外方に配置することにより該突部で該台座部で囲
んだことを特徴とするものである。

［作用］ かかるトイレルームにあつては、トイレルーム
の便器や床を水で丸洗いすることができる。

この防水パンの排水管設置口の周囲には突部を
周設してあるので、洗浄排水が設置口に流れ込ま
ず、床下の防水、防湿を図ることができる。

なお、洋風便器は該突部の外方の防水パン床面
上に載置されることになるから、該洋風便器の着
座高さ（便座の座面の高さ）は従来と同一であ
る。さらに、前記突部は該洋風便器の台座部によ
つて囲まれるため、外側からは視認されず、見栄
えが良い。

［実施例］ 以下図面に示す実施例を参照しながら本考案に
ついてさらに詳細に説明する。

第１図は本考案の実施例に係るトイレルームを
示す分解斜視図、第２図は同トイレルームの縦断
面図である。

本考案のトイレルームは、防水パン１と、該防
水パン１の床面上に載設された洋風便器４を備え
ている。

防水パン１は、その周縁部に側壁パネルを立設
させるための段部２を備えている。また、防水パ
ン１には排水管３を洋風便器４の排水口５に接続
させるための排水管設置口６が設けられている。
そして、該設置口６の縁部には壁状の突部７が周
設されている。洋風便器４は、その下部の外殻を
構成する台座部４ａが突部７を取り囲むように、
また、この台座部４ａの下端面が防水パン１の床
面に当接するように設置されている。なお、符号
８は防水パン１に設けられた排水トラツプであ
り、目皿９が被装されている。

このように構成された防水パンを用いてトイレ
ルームの床面を構成すると、該トイレルーム内の
便器や床を丸洗いできる。水は目皿９から排水ト
ラツプ８を経て排出される。なお、トイレルーム
の壁面をも耐水性パネルにて構成しておけば、該
壁面をも水で丸洗いできる。

本考案では、突部７が周設されているので、洗
浄水が設置口６に流れ込むことがなく、トイレル
ーム床下の防水、防湿を図ることができる。

また、洋風便器４の台座部４ａの下端面が防水
パン１の床面に当接するので、該洋風便器４の着
座高さは従来のトイレルームの洋風便器の着座高
さと同一である。さらに、前記突部７は、洋風便
器４の台座部４ａに包囲されるため、外側からは
視認されない。

上記実施例は本考案の一例であつて、本考案は
他の態様をも採り得る。例えば、第３図に示す如
く、突部７を設置口６から離隔させて設置しても
良い。また、第４図に示す如く、防水パン１に湾
曲部を形成することにより突部７を設けても良
い。

さらに、第５図の如く、突部７の外周側に傾斜
部１０を形成しても良い。このようにすれば、洗
浄水が設置口６内に流入することがより確実に防
止されると共に、仮に便座４の下端部と防水パン
１との〓間から水が内部側へ浸入したとしても、
この浸入水が傾斜部１０によつて逆流され、外部
側へ排出され易くなる。なお、この外部側への排
出を促進するために、便器４の下端部に切欠４ａ
を形成しても良い。

もちろん、本考案はその趣旨を逸脱しない限
り、図示以外の各種態様を採り得ることは明らか
である。

［効果］ 以上の通り、本考案のトイレルームにおいて
は、トイレルームの床や便器を水で丸洗いするこ
とができるので、清掃が簡単に、しかも十分に清
浄となるように行なうことが可能となる。また、
本考案の防水パンにあつては、この清浄排水が床
下に流れ込むことがなく、該床下の防水、防湿が
図れる。さらに、洋風便器の台座部下端面が直接
防水パン床面に当接するように載設されるので、
該洋風便器の着座高さは従来の洋風便器の着座高
さと同一である。加えて、防水パンに設けらた排
水管設置口、及び該設置口縁部に周設された壁状
の突部は、洋風便器の台座部に包囲されるため、
外側からは視認されず、洋風便器付近の見栄えが
きわめて良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例に係る防水パンを示す斜視図、
第２図は断面図である。第３図、第４図及び第５
図は別の実施例に係る防水パンの要部断面図であ
る。 １……防水パン、３……排水管、４……洋風便
器、５……排水口、６……設置口、７……突部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 防水パンよりなる床面上に洋風便器が設置され
   ており、 該洋風便器は、台座部の下端が該床面に当接
   し、該台座部の内側に下向きの排水口を有してお
   り、 該防水パンには、該洋風便器の排水口を防水パ
   ンの下側へ臨ませるための排水管設置口が設けら
   れているトイレルームにおいて、 該防水パンの排水管設置口の周囲に、該排水管
   設置口内への水の流入防止用の突部を周設し、 前記洋風便器の台座部を該突部の外方に配置す
   ることにより該突部を該台座部で囲んだことを特
   徴とするトイレルーム。