JPH0541312Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、天井裏等に配設し、ダクトと接続
して、その接続したダクトを通じて換気を行うダ
クト用換気扇に関するものである。

［従来の技術］ 第５図は従来のダクト用換気扇の斜視図、第６
図はその取付け状態を示すダクト用換気扇の側面
図である。

ダクト用換気扇は、送風機（図示しない）を組
込んだ箱状の本体１の側面に、送風機の吐出口に
連結した接続口２を有している。前記本体１は下
面が吸気口として開口し、この開口部の周縁には
本体１を取付けるための取付フランジ３が形成さ
れている。本体１と接続口２を突設している側面
部は、別部材で構成されている。即ち、ダクトと
接続する接続口２は、本体１の垂直方法の一つの
稜角部４を含む側面部を形成する着脱可能に構成
されたプレート部材５からなる。プレート部材５
は本体１の取付フランジ３の一部を構成する部分
と、本体１の天板部の一部を構成する部分と、本
体１の側面の一部を構成する部分とからなるプレ
ートである。本体１の側面の一部を、稜角部４と
ともに形成する二つの平面部５Ａには、その下部
にそれぞれ外方に等しい突出量で突き出す截頭円
錐形の突起６が配設されてる。これらの平面部５
Ａのうち、接続口２を有する平面は、最も面積が
大きく、この平面部５Ａには突起６も横並びに二
つ配設されている。プレート部材５は、単独に天
井に構成した枠構造７に取付けられる。そして、
プレート部材５を除く本体１は、プレート部材５
を枠構造７に取付けた後に、プレート部材５がそ
の一部となるように適合させ、枠構造７に一体に
取付けられるのである。なお、枠構造７は本体１
の取付フランジ３が当接し、本体１の取付フラン
ジ３を除く全体が納まる大きさに枠組みされてい
る。

本体１の好ましい取付け状態は、本他１の周囲
と枠構造７とが等しい隙間で保持されている状
態、即ち、枠構造７の中心に本体１の中心線が一
致しているときである。この状態は、プレート部
材５に設けられた突起６を、枠構造７の内面に当
接させることによつて、プレート部材５を枠構造
７のコーナー部に、適切な隙間を保つて取付ける
ことができる。そして、この枠構造７に取付けら
れたプレート部材５を基準に本体１のプレート部
材５を除く部分が枠構造７に取付けられ、本体１
が枠構造７へ取付けによつて設置が完了する。

したがつて、本体１の開口部、天井板８の開口
部及び天井板８の開口部に被せる化粧ブリル９等
の位置も好ましい位置となる。

また、実公昭60−27857号公報では、換気扇本
体とダクト側プレートとの相対位置が所定の位置
にあるとき両者を蝶ボルトで係止状態とする技術
を開示している。

［考案が解決しようとしている問題点］ しかし、従来のダクト用換気扇は、本体１のプ
レート部材５を除く部分が枠構造７に取付けら
れ、その本体１のプレート部材５を除く部分に本
体１側を取付けるものであるから、荷重の大な本
体１側を取付ける際に、手で前記本体１を押し上
げつつ取付螺子等で取付け作業を行う必要があ
り、作業性が良くないとともに本体とプレート部
材の取付状態は、この作業により左右され組立不
良を発生させるという問題があつた。

そこで、この考案は上記問題点を解消すべく、
ダクト用換気扇本体の取付け作業性を良くしたダ
クト用換気扇の提供を目的とするものである。

［問題点を解決するための手段］ 本考案にかかるダクト用換気扇は、送風機が組
込まれたダクト用換気扇本体と、ダクトに接続さ
れるダクト側プレートとの相互間の移動を上部と
側部で規制する位置決め手段と、前記ダクト用換
気扇本体とダクト側プレートとの相対位置が所定
の位置にある際に、下部で両者を密着させる係止
片と、この両者を係止可能な係止部と、からなる
ものである。

［作用］ 本考案のダクト用換気扇においては、ダクト側
プレートを取付けた後、位置決め手段を用いて、
そのダクト側プレートと送風機が組込まれたダク
ト用換気扇本体との相互間の移動を上部と側部で
規制し、ダクト用換気扇本体とダクト側プレート
との相対位置が所定の位置にある際、下部で係止
片により両者を密着させ、係止部により両者を係
止状態とし、ダクト用換気扇本体を取付するもの
である。

［実施例］ 第１図はこの考案の実施例のダクト用換気扇の
要部斜視図、第２図はその取付け前の状態を示す
ダクト用換気扇の断面図、第３図はその取付け状
態を示すダクト用換気扇の断面図である。

図において、１０は図示しない送風機を組込ん
だ箱状のダクト用換気扇本体、１１は本体取付フ
ランジ、１２は螺子逃げ穴、１３はダボ穴、１４
はダクト用換気扇本体１０の側面１０ａに設けた
底辺を短辺とした台形状の切欠穴、１５は本体上
部フランジである。

そして、２０はダクト側プレートで、折曲部２
０ａを有している。２１はダクトに接続されるダ
クト接続口、２２はダクト側プレート２０を野縁
等の取付枠３０に取付けるプレート取付フラン
ジ、２３は前記プレート取付フランジ２２を螺止
３１で螺止する場合の螺子穴、２４はダクト側プ
レート２０の面から切り起した係止片、２５は前
記係止片２４に配設したダボである。２６はプレ
ート上部フランジ２６で、これは折曲して係合片
２７が設けられている。

前記ダクト用換気扇本体１０の上部の本体上部
フランジ１５等と、プレート上部フランジ２６及
び係合片２７と、ダクト側プレート２０の折曲部
２０ａ等によつて、ダクト用換気扇本体１０とダ
クト側プレート２０との位置決め手段を構成す
る。

また、ダクト用換気扇本体１０の切欠穴１４及
びダボ穴１３は、前記切欠穴１４にダクト側プレ
ート２０の係止片２４を挿入し、ダボ穴１３に前
記係止片２４に配設したダボ２５を嵌合すること
で、前記ダクト用換気扇本体１０とダクト側プレ
ート２０は係合状態となり、これらは相互係止手
段を構成する。

したがつて、この実施例のダクト用換気扇は、
次のように取付けを行うことができる。

まず、第２図に示すように、野縁等の取付枠３
０に、ダクト側プレート２０を取付螺子３１を用
いて螺止する。そして、所定のダクトをダクト接
続口２１に配設する。その後、位置決め手段を構
成するダクト側プレート２０の面及び折曲部２０
ａに沿つて、ダクト用換気扇本体１０を上昇させ
る。前記ダクト用換気扇本体１０の上部の本体上
部フランジ１５とプレート上部フランジ２６が嵌
合を開始する相前後して、ダクト側プレート２０
の係止片２４が、切欠穴１４に嵌合される。更
に、ダクト用換気扇本体１０を上昇させると、前
記切欠穴１４が下方にいくに従つてその幅が狭く
なつているから、嵌合している係止片２４がガイ
ドし、前記係止片２４を所定の位置に移動させ
る。前記ダクト用換気扇本体１０の上部の本体上
部フランジ１５とプレート上部フランジ２６が嵌
合した状態で、ダクト側プレート２０の係止片２
４に配設したダボ２５は、ダボ穴１３に嵌合して
係止片２４の弾性力により、ダクト用換気扇本体
１０の移動を規制する。したがつて、この状態で
ダクト用換気扇本体１０の本体取付フランジ１１
は、前記相互係止手段の作用により仮止めされ、
手で支持する必要がなくなるから、作業者は両手
で本体取付フランジ１１等に螺子で固着し、取付
け作業をしやすくすることができる。

このように、取付けを完了した後、ダクト用換
気扇本体１０を取外す場合には、まず、螺子等の
固着手段を解除し、更に、第４図のダクト用換気
扇の下部からみた要部斜視図に示すように、ドラ
イバー等で係止片２４に配設したダボ２５が、ダ
クト用換気扇本体１０のダボ穴１３に嵌合してい
る状態を、係止片２４を切り起すことで解除す
る。したがつて、ダクト用換気扇本体１０は、仮
止め状態を解除してダクト用換気扇本体１０を下
降させることで取外すことができる。

上記実施例は、ダクト用換気扇本体１０のダボ
穴１３に嵌合しているダボ２５は、係止片２４に
配設したダボ２５は、ダボ穴１３と嵌合状態にあ
るとき、係止片２４の弾力性により、ダクト用換
気扇本体１０とダクト側プレート２０を接触する
方向に弾性力が附与されているから、ダクト用換
気扇本体１０とダクト側プレート２０間に組立時
に隙間を発生させることがないのでこの間隙か
ら、空気漏れを生じることがない。

また、上記実施例においては、取付けの際に、
ダクト用換気扇本体１０の内部から仮止めが確実
に行われているか確認することができる。

上記のように、本実施例のダクト用換気扇は、
送風機が組込まれたダクト用換気扇本体１０と、
前記ダクト用換気扇本体１０と一体となつて機能
するダクト側プレート２０からなるダクト用換気
扇において、前記ダクト用換気扇本体１０とダク
ト側プレート２０との相互間の移動を規制するダ
クト用換気扇本体１０の上部の本体上部フランジ
１５等と、プレート上部フランジ２６及び係止片
２７と、ダクト側プレート２０の折曲部２０ａか
らなる位置決め手段と、前記ダクト用換気扇本体
１０とダクト側プレート２０との相対位置が所定
の位置にあるとき、両者が係止状態となるダクト
用換気扇本体１０の切欠穴１４及びダボ穴１３
と、ダクト側プレート２０の係止片２４及び前記
係止片２４に配設したダボ２５からなる相互係止
手段からなるものである。

しかし、この考案を実施する場合には、ダクト
用換気扇本体１０とダクト側プレート２０との相
互間の移動を規制するダクト用換気扇本体１０の
上部本体フランジ１５等と、プレート上部フラン
ジ２６及び係止片２７と、ダクト側プレート２０
の折曲部２０ａからなる位置決め手段は、ダクト
用換気扇本体１０とダクト側プレート２０の相互
の位置を定めればよいから、前記構成に限定され
るものではく、相互間の一次元または二次元また
は三次元空間的に、ダクト用換気扇本体１０とダ
クト側プレート２０相互の規制を行う位置決め手
段であればよい。

同様に、ダクト用換気扇本体１０とダクト側プ
レート２０との相対位置が所定の位置にあると
き、両者が係止状態となるダクト用換気扇本体１
０の切欠穴１４及びダボ穴１３と、ダクト側プレ
ート２０の係止片２４及び前記係止片２４に配設
したダボ２５は、この考案を実施する場合には、
ダクト用換気扇本体１０の切欠穴１４と、ダクト
側プレート２０の係止片２４の配設を逆にするこ
ともできる。または、ダクト用換気扇本体１０ダ
クト側プレート２０相互の規制を行う位置決め手
段で設定した位置で、ダクト用換気扇本体１０と
ダクト側プレート２０相互が、係止状態を維持で
きる手段が使用できる。

［考案の効果］ 以上のように、この考案のダクト用換気扇は、
送風機が組込まれたダクト用換気扇本体と、ダク
トに接続されるダクト側プレートとの相互間の移
動を上部と側部で規制する位置決め手段と、前記
ダクト用換気扇本体とダクト側プレートとの相対
位置が所定の位置にある際、下部で両者を密着さ
せ、係止部により両者を係止状態とするものであ
るから、ダクト用換気扇本体とダクト側プレート
との相対位置が所定の位置にあるとき、両者を密
着して係止状態とできるから、ダクト用換気扇本
体の取付け作業を容易にすることができるととも
に、ダクト用換気扇本体とダクト側プレート間に
隙間を発生させる等の組立不良の発生が防止でき
るという効果が得られる。

また、ダクト用換気扇本体とダクト側プレート
が、上部と下部にて密着させられるから気密性の
保持を更に向上させることができる。

しかも下部の係止片には突起が設けられている
ので、作業者はこの突起が穴に「入つた」か否か
を、見易い下部で視認できる。更にこの突起の係
合を解除する際は、係止片が有する弾性に抗した
力が加わるだけで解除されるので、結局、作業性
が更に向上する効果も有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例のダクト用換気扇の
要部斜視図、第２図はその取付け前の状態を示す
ダクト用換気扇の断面図、第３図はその取付け状
態を示すダクト用換気扇の断面図、第４図はダク
ト用換気扇の下部からみた要部斜視図、第５図は
従来のダクト用換気扇の斜視図、第６図はその取
付け状態を示すダクト用換気扇の側面図である。 図において、１０……ダクト用換気扇本体、１
３……ダボ穴、１４……切欠穴、１５……本体上
部フランジ、２０……ダクト側プレート、２０ａ
……折曲部、２４……係止部、２５……ダボ、２
６……プレート上部フランジ、２７……係合片で
ある。なお、図中、同一符号及び同一記号は、同
一または相当部分を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 送風機が組込まれたダクト用換気扇本体と、ダ
   クトに接続され、前記ダクト用換気扇本体と一体
   となつて機能するダクト側プレートからなるダク
   ト用換気扇において、 前記ダクト側プレートの上部係合部と側部係合
   部に前記ダクト用換気扇本体の上部と側部を係合
   させて相互間の移動を規制する前記ダクト用換気
   扇本体及びダクト側プレートに設けられた位置決
   め手段と、 前記位置決め手段の位置決めにより、前記ダク
   ト用換気扇本体とダクト側プレートとの相対位置
   が所定の位置にある際に、前記両者の一方の下部
   側に設けられ、弾性力により他方を一方に係合し
   て密着させる係止片と、 前記係止片に設けられた突起と前記係止片によ
   り密着させられた前記ダクト用換気扇本体とダク
   ト側プレートの両者の他方に設けられた穴部によ
   り、両者を係止可能な係止部と、 を備えたことを特徴とするダクト用換気扇。