JPH0536721A - 電界効果トランジスタの製造方法 - Google Patents
電界効果トランジスタの製造方法Info
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- JPH0536721A JPH0536721A JP21481391A JP21481391A JPH0536721A JP H0536721 A JPH0536721 A JP H0536721A JP 21481391 A JP21481391 A JP 21481391A JP 21481391 A JP21481391 A JP 21481391A JP H0536721 A JPH0536721 A JP H0536721A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 逆スタガード型のTFTを含む各種のFET
において、イオン注入を用いることなく、ソース領域お
よびドレイン領域をゲート電極に対して自己整合的に形
成する。 【構成】 ガラス基板1上にノンドープのa−Si:H
薄膜2を形成した後、このa−Si:H薄膜2のうちの
ソース領域およびドレイン領域となる部分の上にPがド
ープされたa−Si:H薄膜3を形成するとともに、チ
ャネル領域となる部分の上にゲート絶縁膜4を介してゲ
ート電極5を形成する。この後、このゲート電極5をマ
スクとしてa−Si:H薄膜3及びa−Si:H薄膜2
にレーザ光6を照射して加熱する。これによって、ソー
ス領域7及びドレイン領域8をゲート電極5に対して自
己整合的に形成する。
において、イオン注入を用いることなく、ソース領域お
よびドレイン領域をゲート電極に対して自己整合的に形
成する。 【構成】 ガラス基板1上にノンドープのa−Si:H
薄膜2を形成した後、このa−Si:H薄膜2のうちの
ソース領域およびドレイン領域となる部分の上にPがド
ープされたa−Si:H薄膜3を形成するとともに、チ
ャネル領域となる部分の上にゲート絶縁膜4を介してゲ
ート電極5を形成する。この後、このゲート電極5をマ
スクとしてa−Si:H薄膜3及びa−Si:H薄膜2
にレーザ光6を照射して加熱する。これによって、ソー
ス領域7及びドレイン領域8をゲート電極5に対して自
己整合的に形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電界効果トランジス
タの製造方法に関し、例えば薄膜トランジスタ(TF
T)の製造に適用して好適なものである。
タの製造方法に関し、例えば薄膜トランジスタ(TF
T)の製造に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】MOS型の電界効果トランジスタ(FE
T)においては、寄生容量を低減して動作速度の向上を
図るために、ソース領域およびドレイン領域をゲート電
極に対して自己整合的に形成するのが一般的である。従
来、このようなソース領域およびドレイン領域は、ゲー
ト電極形成後にこのゲート電極をマスクとして不純物を
イオン注入した後、注入不純物の電気的活性化のための
アニールを行うことにより形成していた。
T)においては、寄生容量を低減して動作速度の向上を
図るために、ソース領域およびドレイン領域をゲート電
極に対して自己整合的に形成するのが一般的である。従
来、このようなソース領域およびドレイン領域は、ゲー
ト電極形成後にこのゲート電極をマスクとして不純物を
イオン注入した後、注入不純物の電気的活性化のための
アニールを行うことにより形成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来の
自己整合構造のFETの製造方法は、イオン注入を行う
のに高価なイオン注入装置を用いる必要があることか
ら、製造コストが高くなるという欠点があった。
自己整合構造のFETの製造方法は、イオン注入を行う
のに高価なイオン注入装置を用いる必要があることか
ら、製造コストが高くなるという欠点があった。
【0004】また、基板から見てゲート電極の上側にチ
ャネル領域が形成される、いわゆる逆スタガード(stag
gered)型(トップゲート型)のTFTにおいては、ソー
ス領域およびドレイン領域をゲート電極に対して自己整
合的に形成することは本質的に不可能であった。
ャネル領域が形成される、いわゆる逆スタガード(stag
gered)型(トップゲート型)のTFTにおいては、ソー
ス領域およびドレイン領域をゲート電極に対して自己整
合的に形成することは本質的に不可能であった。
【0005】従って、この発明の目的は、逆スタガード
型のTFTを含む各種の電界効果トランジスタにおい
て、イオン注入を用いることなく、ソース領域およびド
レイン領域をゲート電極に対して自己整合的に形成する
ことができる電界効果トランジスタの製造方法を提供す
ることにある。
型のTFTを含む各種の電界効果トランジスタにおい
て、イオン注入を用いることなく、ソース領域およびド
レイン領域をゲート電極に対して自己整合的に形成する
ことができる電界効果トランジスタの製造方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、電界効果トランジスタの製造方法にお
いて、チャネル領域、ソース領域およびドレイン領域形
成用の第1の半導体層(2)のうちのソース領域および
ドレイン領域となる部分に接してソース領域およびドレ
イン領域形成用の不純物を含有する第2の半導体層
(3)を形成するとともに、第1の半導体層(2)のう
ちのチャネル領域となる部分にゲート絶縁膜(4)を介
して対向するゲート電極(5)を形成し、ゲート電極
(5)をマスクとして第1の半導体層(2)および/ま
たは第2の半導体層(3)にエネルギービーム(6)を
照射することによりソース領域(7)およびドレイン領
域(8)を形成するようにしたものである。
に、この発明は、電界効果トランジスタの製造方法にお
いて、チャネル領域、ソース領域およびドレイン領域形
成用の第1の半導体層(2)のうちのソース領域および
ドレイン領域となる部分に接してソース領域およびドレ
イン領域形成用の不純物を含有する第2の半導体層
(3)を形成するとともに、第1の半導体層(2)のう
ちのチャネル領域となる部分にゲート絶縁膜(4)を介
して対向するゲート電極(5)を形成し、ゲート電極
(5)をマスクとして第1の半導体層(2)および/ま
たは第2の半導体層(3)にエネルギービーム(6)を
照射することによりソース領域(7)およびドレイン領
域(8)を形成するようにしたものである。
【0007】ここで、エネルギービームとしては、レー
ザ光をはじめとする光のほか、イオンビームや電子ビー
ムなどを用いることができる。第1の半導体層は、TF
Tを製造する場合には半導体薄膜であり、バルクの電界
効果トランジスタを製造する場合には半導体基板のうち
のチャネル領域、ソース領域およびドレイン領域形成部
となる上層部である。
ザ光をはじめとする光のほか、イオンビームや電子ビー
ムなどを用いることができる。第1の半導体層は、TF
Tを製造する場合には半導体薄膜であり、バルクの電界
効果トランジスタを製造する場合には半導体基板のうち
のチャネル領域、ソース領域およびドレイン領域形成部
となる上層部である。
【0008】
【作用】上述のように構成されたこの発明による電界効
果トランジスタの製造方法によれば、ゲート電極(5)
をマスクとして第1の半導体層(2)および/または第
2の半導体層(3)にエネルギービーム(6)を照射す
ることにより、第1の半導体層(2)および第2の半導
体層(3)をゲート電極(5)に対して自己整合的に加
熱することができる。これによって、第2の半導体層
(3)中に含有されるソース領域およびドレイン領域形
成用の不純物が電気的に活性化されるとともに、この不
純物が第1の半導体層(2)中に拡散し、ソース領域
(7)およびドレイン領域(8)がゲート電極(5)に
対して自己整合的に形成される。
果トランジスタの製造方法によれば、ゲート電極(5)
をマスクとして第1の半導体層(2)および/または第
2の半導体層(3)にエネルギービーム(6)を照射す
ることにより、第1の半導体層(2)および第2の半導
体層(3)をゲート電極(5)に対して自己整合的に加
熱することができる。これによって、第2の半導体層
(3)中に含有されるソース領域およびドレイン領域形
成用の不純物が電気的に活性化されるとともに、この不
純物が第1の半導体層(2)中に拡散し、ソース領域
(7)およびドレイン領域(8)がゲート電極(5)に
対して自己整合的に形成される。
【0009】この場合、これらのソース領域(7)およ
びドレイン領域(8)を形成するために、イオン注入は
不要である。また、例えば逆スタガード型のTFTを製
造する場合には、基板を透過するエネルギービームを用
い、このエネルギービームを基板を透過して第1の半導
体層(2)および/または第2の半導体層(3)にゲー
ト電極(5)をマスクとして照射することにより、ソー
ス領域(7)およびドレイン領域(8)をゲート電極
(5)に対して自己整合的に形成することができる。
びドレイン領域(8)を形成するために、イオン注入は
不要である。また、例えば逆スタガード型のTFTを製
造する場合には、基板を透過するエネルギービームを用
い、このエネルギービームを基板を透過して第1の半導
体層(2)および/または第2の半導体層(3)にゲー
ト電極(5)をマスクとして照射することにより、ソー
ス領域(7)およびドレイン領域(8)をゲート電極
(5)に対して自己整合的に形成することができる。
【0010】以上により、逆スタガード型のTFTを含
む各種の電界効果トランジスタにおいて、イオン注入を
用いることなく、ソース領域およびドレイン領域をゲー
ト電極に対して自己整合的に形成することができる。
む各種の電界効果トランジスタにおいて、イオン注入を
用いることなく、ソース領域およびドレイン領域をゲー
ト電極に対して自己整合的に形成することができる。
【0011】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。なお、実施例の全図において、同一
または対応する部分には同一の符号を付す。図1はこの
発明の第1実施例を示す。この第1実施例は、この発明
をプレーナ型(トップゲート型)水素化アモルファスシ
リコン(a−Si:H)TFT(以下「a−Si:H
TFT」という)の製造に適用した実施例である。
しながら説明する。なお、実施例の全図において、同一
または対応する部分には同一の符号を付す。図1はこの
発明の第1実施例を示す。この第1実施例は、この発明
をプレーナ型(トップゲート型)水素化アモルファスシ
リコン(a−Si:H)TFT(以下「a−Si:H
TFT」という)の製造に適用した実施例である。
【0012】この第1実施例においては、図1Aに示す
ように、まずCVD法により例えばガラス基板1上に、
チャネル領域、ソース領域およびドレイン領域形成用の
ノンドープのa−Si:H薄膜2を形成する。このa−
Si:H薄膜2の膜厚の一例を挙げると例えば20nm
程度である。次に、CVD法によりこのa−Si:H薄
膜2上に、ソース領域およびドレイン領域形成用のn型
不純物として例えばリン(P)のようなn型不純物がド
ープされたa−Si:H薄膜3を形成した後、このa−
Si:H薄膜3をエッチングによりパターニングしてa
−Si:H薄膜2のうちのソース領域およびドレイン領
域となる部分の上にのみこのa−Si:H薄膜3を残
す。なお、ソース領域およびドレイン領域形成用のn型
不純物としては、例えばヒ素(As)を用いることも可
能である。
ように、まずCVD法により例えばガラス基板1上に、
チャネル領域、ソース領域およびドレイン領域形成用の
ノンドープのa−Si:H薄膜2を形成する。このa−
Si:H薄膜2の膜厚の一例を挙げると例えば20nm
程度である。次に、CVD法によりこのa−Si:H薄
膜2上に、ソース領域およびドレイン領域形成用のn型
不純物として例えばリン(P)のようなn型不純物がド
ープされたa−Si:H薄膜3を形成した後、このa−
Si:H薄膜3をエッチングによりパターニングしてa
−Si:H薄膜2のうちのソース領域およびドレイン領
域となる部分の上にのみこのa−Si:H薄膜3を残
す。なお、ソース領域およびドレイン領域形成用のn型
不純物としては、例えばヒ素(As)を用いることも可
能である。
【0013】次に、図1Bに示すように、CVD法によ
り例えば二酸化シリコン(SiO2 )膜や窒化シリコン
(Si3 N4 )膜のようなゲート絶縁膜4を形成する。
次に、このゲート絶縁膜4上に例えばアルミニウム(A
l)、モリブデン(Mo)、多結晶Siなどの導体膜を
形成した後、この導体膜をエッチングによりパターニン
グしてゲート電極5を形成する。次に、例えば紫外から
青色の波長域のレーザ光6をゲート電極5側から基板表
面に対して垂直に照射する。具体的には、このレーザ光
6としては、例えばXeClエキシマレーザによるパル
スレーザ光(波長308nm)をはじめとする各種のエ
キシマレーザによるパルスレーザ光を用いることができ
る。
り例えば二酸化シリコン(SiO2 )膜や窒化シリコン
(Si3 N4 )膜のようなゲート絶縁膜4を形成する。
次に、このゲート絶縁膜4上に例えばアルミニウム(A
l)、モリブデン(Mo)、多結晶Siなどの導体膜を
形成した後、この導体膜をエッチングによりパターニン
グしてゲート電極5を形成する。次に、例えば紫外から
青色の波長域のレーザ光6をゲート電極5側から基板表
面に対して垂直に照射する。具体的には、このレーザ光
6としては、例えばXeClエキシマレーザによるパル
スレーザ光(波長308nm)をはじめとする各種のエ
キシマレーザによるパルスレーザ光を用いることができ
る。
【0014】この場合、ゲート電極5に照射されたこの
レーザ光6は、このゲート電極5の材料の種類に応じて
反射または吸収される。この結果、このレーザ光6は、
このゲート電極5に覆われていない部分のa−Si:H
薄膜3、2だけにこのゲート電極5に対して自己整合的
に照射され、ゲート電極5の下側の部分のa−Si:H
薄膜3、2には照射されない。
レーザ光6は、このゲート電極5の材料の種類に応じて
反射または吸収される。この結果、このレーザ光6は、
このゲート電極5に覆われていない部分のa−Si:H
薄膜3、2だけにこのゲート電極5に対して自己整合的
に照射され、ゲート電極5の下側の部分のa−Si:H
薄膜3、2には照射されない。
【0015】このようにして紫外から青色の波長域のレ
ーザ光6が照射された部分のa−Si:H膜3、2は、
このレーザ光6を吸収することにより瞬間的に高温に加
熱される。この結果、a−Si:H薄膜3中のPが電気
的に活性化されるとともに、このPが、a−Si:H薄
膜3が接している部分のa−Si:H薄膜2中に拡散す
る。これによって、図1Cに示すように、例えばn+ 型
のソース領域7およびドレイン領域8がゲート電極5に
対して自己整合的に形成される。この場合、これらのソ
ース領域7およびドレイン領域8の間の部分のa−S
i:H薄膜3がチャネル領域を構成する。
ーザ光6が照射された部分のa−Si:H膜3、2は、
このレーザ光6を吸収することにより瞬間的に高温に加
熱される。この結果、a−Si:H薄膜3中のPが電気
的に活性化されるとともに、このPが、a−Si:H薄
膜3が接している部分のa−Si:H薄膜2中に拡散す
る。これによって、図1Cに示すように、例えばn+ 型
のソース領域7およびドレイン領域8がゲート電極5に
対して自己整合的に形成される。この場合、これらのソ
ース領域7およびドレイン領域8の間の部分のa−S
i:H薄膜3がチャネル領域を構成する。
【0016】次に、ソース領域7およびドレイン領域8
上の部分のゲート絶縁膜4を選択的にエッチング除去し
て開口4a、4bを形成した後、これらの開口4a、4
bを通じてソース領域7およびドレイン領域8上にそれ
ぞれソース電極9およびドレイン電極10を形成し、目
的とするプレーナ型a−Si:H TFTを完成させ
る。
上の部分のゲート絶縁膜4を選択的にエッチング除去し
て開口4a、4bを形成した後、これらの開口4a、4
bを通じてソース領域7およびドレイン領域8上にそれ
ぞれソース電極9およびドレイン電極10を形成し、目
的とするプレーナ型a−Si:H TFTを完成させ
る。
【0017】以上のように、この第1実施例によれば、
Pがドープされたa−Si:H薄膜3およびa−Si:
H薄膜2にゲート電極5をマスクとしてレーザ光6を照
射しているので、これらのa−Si:H薄膜3およびa
−Si:H薄膜2をゲート電極5に対して自己整合的に
加熱することができ、これによってソース領域7および
ドレイン領域8をゲート電極5に対して自己整合的に形
成することができる。この場合、レーザ光6の照射時の
不純物の横方向拡散は有効に抑えられるので、ゲート電
極5とソース領域7およびドレイン領域8との重なりを
極めて小さくすることができ、これによってこの重なり
に起因する寄生容量の低減を図り、a−Si:H TF
Tの動作速度の向上を図ることができる。また、これら
のソース領域7およびドレイン領域8の形成に必要な工
程は、CVD法によるa−Si:H膜3の形成およびレ
ーザ光6の照射によるアニールだけであり、従来必要で
あったイオン注入は不要である。このため、a−Si:
HTFTの製造コストの低減を図ることができる。
Pがドープされたa−Si:H薄膜3およびa−Si:
H薄膜2にゲート電極5をマスクとしてレーザ光6を照
射しているので、これらのa−Si:H薄膜3およびa
−Si:H薄膜2をゲート電極5に対して自己整合的に
加熱することができ、これによってソース領域7および
ドレイン領域8をゲート電極5に対して自己整合的に形
成することができる。この場合、レーザ光6の照射時の
不純物の横方向拡散は有効に抑えられるので、ゲート電
極5とソース領域7およびドレイン領域8との重なりを
極めて小さくすることができ、これによってこの重なり
に起因する寄生容量の低減を図り、a−Si:H TF
Tの動作速度の向上を図ることができる。また、これら
のソース領域7およびドレイン領域8の形成に必要な工
程は、CVD法によるa−Si:H膜3の形成およびレ
ーザ光6の照射によるアニールだけであり、従来必要で
あったイオン注入は不要である。このため、a−Si:
HTFTの製造コストの低減を図ることができる。
【0018】図2は、Pまたはホウ素(B)がドープさ
れたa−Si:H薄膜にXeClエキシマレーザによる
パルスレーザ光を照射した場合におけるSi膜のコンダ
クタンスおよび電気伝導度のレーザ光のエネルギー密度
依存性を示すものである。ただし、a−Si:H薄膜の
膜厚は100nmであり、PまたはBのドーピング濃度
はいずれも2%である。図2からわかるように、レーザ
光のエネルギー密度が140mJ/cm2 よりも大きい
と、形成直後のa−Si:H薄膜に比べて、レーザ光を
照射したSi膜の電気伝導度またはコンダクタンスは6
桁以上も増大する。これより、この第1実施例において
は、ソース領域7およびドレイン領域8を極めて低抵抗
とすることができることがわかる。
れたa−Si:H薄膜にXeClエキシマレーザによる
パルスレーザ光を照射した場合におけるSi膜のコンダ
クタンスおよび電気伝導度のレーザ光のエネルギー密度
依存性を示すものである。ただし、a−Si:H薄膜の
膜厚は100nmであり、PまたはBのドーピング濃度
はいずれも2%である。図2からわかるように、レーザ
光のエネルギー密度が140mJ/cm2 よりも大きい
と、形成直後のa−Si:H薄膜に比べて、レーザ光を
照射したSi膜の電気伝導度またはコンダクタンスは6
桁以上も増大する。これより、この第1実施例において
は、ソース領域7およびドレイン領域8を極めて低抵抗
とすることができることがわかる。
【0019】次に、この発明の第2実施例について説明
する。この第2実施例は、この発明を逆スタガード型a
−Si:H TFTの製造に適用した実施例である。こ
の第2実施例においては、図3Aに示すように、まずガ
ラス基板1上にゲート電極5を形成した後、このゲート
電極5を覆うように全面にゲート絶縁膜4を形成する。
次に、このゲート絶縁膜4上にノンドープのa−Si:
H薄膜2を形成する。次に、このa−Si:H薄膜2の
全面にCVD法により、Si膜のエッチング時にストッ
パーとなる例えばSiO2 膜のような絶縁膜11を形成し
た後、この絶縁膜11をエッチングによりパターニング
してゲート電極5の上方の所定部分だけを残す。
する。この第2実施例は、この発明を逆スタガード型a
−Si:H TFTの製造に適用した実施例である。こ
の第2実施例においては、図3Aに示すように、まずガ
ラス基板1上にゲート電極5を形成した後、このゲート
電極5を覆うように全面にゲート絶縁膜4を形成する。
次に、このゲート絶縁膜4上にノンドープのa−Si:
H薄膜2を形成する。次に、このa−Si:H薄膜2の
全面にCVD法により、Si膜のエッチング時にストッ
パーとなる例えばSiO2 膜のような絶縁膜11を形成し
た後、この絶縁膜11をエッチングによりパターニング
してゲート電極5の上方の所定部分だけを残す。
【0020】次に、全面に例えばPがドープされたa−
Si:H薄膜3を形成した後、このa−Si:H薄膜3
をエッチングによりパターニングしてa−Si:H薄膜
2のうちのソース領域およびドレイン領域となる部分の
上にのみこのa−Si:H薄膜3を残す。この場合、エ
ッチングによるこのa−Si:H薄膜3の分離は、絶縁
膜11上で行うようにする。すなわち、このa−Si:
H薄膜3のうちの絶縁膜11上にある部分をエッチング
除去することにより、このa−Si:H薄膜3を分離す
る。このようにすることによって、このエッチング時に
a−Si:H薄膜2がエッチングされるおそれがなくな
る。
Si:H薄膜3を形成した後、このa−Si:H薄膜3
をエッチングによりパターニングしてa−Si:H薄膜
2のうちのソース領域およびドレイン領域となる部分の
上にのみこのa−Si:H薄膜3を残す。この場合、エ
ッチングによるこのa−Si:H薄膜3の分離は、絶縁
膜11上で行うようにする。すなわち、このa−Si:
H薄膜3のうちの絶縁膜11上にある部分をエッチング
除去することにより、このa−Si:H薄膜3を分離す
る。このようにすることによって、このエッチング時に
a−Si:H薄膜2がエッチングされるおそれがなくな
る。
【0021】次に、ソース領域形成部の上のa−Si:
H薄膜3およびドレイン領域形成部の上のa−Si:H
薄膜3の上にそれぞれソース電極9およびドレイン電極
10を形成する。次に、例えば紫外から青色の波長域の
レーザ光6をガラス基板1を透過してゲート電極5をマ
スクとしてa−Si:H薄膜2、3に照射する。これに
よって、第1実施例と同様に、ゲート電極5に対して自
己整合的に例えばn+ 型のソース領域7およびドレイン
領域8が形成され、目的とする逆スタガード型a−S
i:H TFTが完成される。
H薄膜3およびドレイン領域形成部の上のa−Si:H
薄膜3の上にそれぞれソース電極9およびドレイン電極
10を形成する。次に、例えば紫外から青色の波長域の
レーザ光6をガラス基板1を透過してゲート電極5をマ
スクとしてa−Si:H薄膜2、3に照射する。これに
よって、第1実施例と同様に、ゲート電極5に対して自
己整合的に例えばn+ 型のソース領域7およびドレイン
領域8が形成され、目的とする逆スタガード型a−S
i:H TFTが完成される。
【0022】以上のように、この第2実施例によれば、
逆スタガード型a−Si:H TFTにおいても、イオ
ン注入を用いることなく、ソース領域7およびドレイン
領域8をゲート電極5に対して自己整合的に形成するこ
とができる。以上、この発明の実施例につき具体的に説
明したが、この発明は、上述の実施例に限定されるもの
ではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が
可能である。
逆スタガード型a−Si:H TFTにおいても、イオ
ン注入を用いることなく、ソース領域7およびドレイン
領域8をゲート電極5に対して自己整合的に形成するこ
とができる。以上、この発明の実施例につき具体的に説
明したが、この発明は、上述の実施例に限定されるもの
ではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が
可能である。
【0023】例えば、上述の第1実施例および第2実施
例におけるa−Si:H薄膜2、3の代わりに多結晶S
i薄膜や単結晶Si薄膜を用いることも可能である。ま
た、第1実施例および第2実施例においては、基板とし
てガラス基板1を用いているが、必要に応じてガラス基
板1以外の各種の基板を用いることが可能である。さら
に、上述の第1実施例および第2実施例においては、こ
の発明をnチャネルのa−Si:H TFTの製造に適
用した場合について説明したが、この発明は、pチャネ
ルのa−Si:H TFTの製造に適用することも可能
であることは言うまでもない。この場合、ソース領域お
よびドレイン領域形成用の不純物としては、例えばBの
ようなp型不純物が用いられる。
例におけるa−Si:H薄膜2、3の代わりに多結晶S
i薄膜や単結晶Si薄膜を用いることも可能である。ま
た、第1実施例および第2実施例においては、基板とし
てガラス基板1を用いているが、必要に応じてガラス基
板1以外の各種の基板を用いることが可能である。さら
に、上述の第1実施例および第2実施例においては、こ
の発明をnチャネルのa−Si:H TFTの製造に適
用した場合について説明したが、この発明は、pチャネ
ルのa−Si:H TFTの製造に適用することも可能
であることは言うまでもない。この場合、ソース領域お
よびドレイン領域形成用の不純物としては、例えばBの
ようなp型不純物が用いられる。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
逆スタガード型のTFTを含む各種の電界効果トランジ
スタにおいて、イオン注入を用いることなく、ソース領
域およびドレイン領域をゲート電極に対して自己整合的
に形成することができる。
逆スタガード型のTFTを含む各種の電界効果トランジ
スタにおいて、イオン注入を用いることなく、ソース領
域およびドレイン領域をゲート電極に対して自己整合的
に形成することができる。
【図1】この発明の第1実施例によるプレーナ型a−S
i:H TFTの製造方法を工程順に説明するための断
面図である。
i:H TFTの製造方法を工程順に説明するための断
面図である。
【図2】PまたはBがドープされたa−Si:H薄膜に
XeClエキシマレーザによるパルスレーザ光を照射し
た場合におけるSi膜のコンダクタンスおよび電気伝導
度のレーザ光のエネルギー密度依存性を示すグラフであ
る。
XeClエキシマレーザによるパルスレーザ光を照射し
た場合におけるSi膜のコンダクタンスおよび電気伝導
度のレーザ光のエネルギー密度依存性を示すグラフであ
る。
【図3】この発明の第2実施例による逆スタガード型a
−Si:H TFTの製造方法を工程順に説明するため
の断面図である。
−Si:H TFTの製造方法を工程順に説明するため
の断面図である。
1 ガラス基板 2 ノンドープのa−Si:H薄膜 3 Pがドープされたa−Si:H薄膜 4 ゲート絶縁膜 5 ゲート電極 6 レーザ光 7 ソース領域 8 ドレイン領域
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 1/136 500 9018−2K H01L 21/22 E 9278−4M 21/225 P 9278−4M (72)発明者 クリストフ・シラ 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 ダラム・パル・ゴサイン 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 碓井 節夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 チャネル領域、ソース領域およびドレイ
ン領域形成用の第1の半導体層のうちの上記ソース領域
および上記ドレイン領域となる部分に接してソース領域
およびドレイン領域形成用の不純物を含有する第2の半
導体層を形成するとともに、上記第1の半導体層のうち
の上記チャネル領域となる部分にゲート絶縁膜を介して
対向するゲート電極を形成し、 上記ゲート電極をマスクとして上記第1の半導体層およ
び/または上記第2の半導体層にエネルギービームを照
射することにより上記ソース領域および上記ドレイン領
域を形成するようにした電界効果トランジスタの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21481391A JPH0536721A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 電界効果トランジスタの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21481391A JPH0536721A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 電界効果トランジスタの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0536721A true JPH0536721A (ja) | 1993-02-12 |
Family
ID=16661949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21481391A Pending JPH0536721A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 電界効果トランジスタの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0536721A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003515928A (ja) * | 1999-11-19 | 2003-05-07 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | トップゲート薄膜トランジスタおよびその製造方法 |
US8383974B2 (en) | 2009-02-27 | 2013-02-26 | Omron Corporation | Switch device |
JP2013219341A (ja) * | 2012-03-14 | 2013-10-24 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 半導体装置およびその作製方法 |
-
1991
- 1991-07-31 JP JP21481391A patent/JPH0536721A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003515928A (ja) * | 1999-11-19 | 2003-05-07 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | トップゲート薄膜トランジスタおよびその製造方法 |
US8383974B2 (en) | 2009-02-27 | 2013-02-26 | Omron Corporation | Switch device |
JP2013219341A (ja) * | 2012-03-14 | 2013-10-24 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 半導体装置およびその作製方法 |
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