JPH05341470A - カラー写真感光材料の処理方法 - Google Patents

カラー写真感光材料の処理方法

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JPH05341470A
JPH05341470A JP16828092A JP16828092A JPH05341470A JP H05341470 A JPH05341470 A JP H05341470A JP 16828092 A JP16828092 A JP 16828092A JP 16828092 A JP16828092 A JP 16828092A JP H05341470 A JPH05341470 A JP H05341470A
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JP
Japan
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group
sensitive material
color
compound
processing
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JP16828092A
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Hiroshi Hayashi
博司 林
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】カラー写真感光材料の処理方法において、高温
度高湿度保存時にも色再現性が改良されて、かつ迅速な
処理を実現すること。 【構成】環状マロン酸ジアミドカプラーを含むカラー写
真感光材料を露光後、現像処理する過程において、定着
剤としてスルフィド基を含有する含窒素ヘテロ環化合
物、メソイオン化合物またはチオエーテル化合物の少な
くとも1つの化合物を含有する定着能を有する浴を用い
て処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー写真感光材料の
処理方法に関するものであり、更に詳しくは処理液安定
性や、色再現性に優れ、かつ画像ステインの少ない高品
質なカラー写真感光材料の処理方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料におい
て、最も一般的に使われているカラー画像形成法として
は、露光されたハロゲン化銀を酸化剤として、酸化され
た芳香族第1級アミン系カラー現像主薬とカプラーとを
反応させて、インドフエノール、インドアニリン、イン
ダミン、アゾメチン、フェノキサジン、フェナジン及び
それに類する色素を形成させる方法がある。このような
方式では、減色法によりカラー画像を再現する方法が用
いられており、一般的にはイエロー、マゼンタおよびシ
アンの3色の色素の生成量を変える事によりカラー画像
を形成させている。
【0003】このうち、イエロー色画像を形成させるた
めには、ピバロイル系またはベンゾイル系のイエローカ
プラーが一般的に使用されている。しかしながら、これ
らのカプラーは生成した色素のモル吸光係数が小さく、
カプラーの塗設量やハロゲン化銀乳剤の塗設量を多くす
る必要性があった。特に迅速な処理を行う場合には、カ
プラーなどの高塗設量のために、感光材料の塗設層の厚
みが増し、その結果脱銀が遅れ黄色の高濃度部の濁りを
生じたり、増感色素の感光材料からの除去が遅れ白地部
を汚染するために、望まれている処理時間で高品質な画
像が完成できない事態が生じさせてしまうという大きな
懸念点を持っている。これらの不満足な点を処理液を高
活性にすることで補う場合には、処理の安定性が低下
し、再現性のある高画質な写真性能が得られず、さらに
悪化した場合には、タールなどの不溶解成分が発生し、
これが感材に付着するなどの問題点を有する。これらの
問題点を解決する事が強く望まれている。
【0004】これらの問題を解決するための手段とし
て、カプラー側からの手段として特願平2−23285
7号に記載のN−アルキルマロンジアニリド系カプラー
や、特願平2−296401号に記載のN,N−ジアル
キルマロンジアミド系カプラーなどが提案されている。
これらのカプラーは現像主薬の酸化体との反応性すなわ
ちカップリング活性が低く、かつ生成した色素の熱およ
び光に対する堅牢性が高くない事から、特にカラー印画
紙(以下カラーペーパーと記載する)のような完成した
画像の保存性が重要視される感光材料には実用に供する
ものではなく、より一層の改良が望まれる。
【0005】また、特願平2−286341号には本発
明の環状マロン酸ジアミド系のイエロカプラーが開示さ
れており、低塗設量ですむことや画像の保存性が優れて
いる事のほか、色相も改良されより純粋な黄色に発色し
ていることが記載されている。
【0006】一方、一般にハロゲン化銀カラー写真感光
材料の処理はカラー発色現像過程と銀除去過程からな
る。銀除去過程では、発色現像過程で生じた現像銀が酸
化作用を有する漂白剤により銀塩に酸化(漂白)され、
更に未使用のハロゲン化銀と共に可溶性銀を形成する定
着剤によって感光層より除去される(定着)。
【0007】漂白剤としては主に第2鉄(III) イオン錯
体塩(例えばアミノポリカルボン酸−鉄(III) 錯体塩)
が用いられ、定着剤としてはチオ硫酸塩が通常用いられ
ている。漂白と定着は、それぞれ独立した漂白工程にと
定着工程として行われる場合と、漂白定着工程として同
時に行われる場合とがある。これらの処理工程の詳細
は、ジェームス著「ザ・セオリー・オブ・フォトグラフ
ィック・プロセス」第4版(James,“The Theory
of Photographic Process”4'th edition)(197
7年)に記載されている。
【0008】上記の処理工程は、自動現像機により行わ
れるのが一般的である。特に近年ではミニラボと呼ばれ
る小型の自動現像機が店頭に設置され、顧客に対して迅
速な処理サービスが広まっている。漂白剤と定着剤は現
像機の小型化及び迅速処理化からカラーペーパーの処理
では漂白定着浴として同一浴で使用されている。近年特
に処理工程の迅速化及びメンテナンスの容易さが強く要
望されており、漂白定着工程に関しても、大幅な迅速化
及び液安定性の向上が望まれている。更に、様々な場所
で処理が行われるようになったことで、処理廃液の問題
が大きくなってきた。
【0009】漂白工程において従来からエチレンジアミ
ン四酢酸第2鉄錯塩が用いられてきた。その他に、酸化
力が強く、迅速な漂白を達成する漂白剤としては赤血
塩、塩化鉄等が知られているものの、赤血塩において
は、環境保全上の問題から、塩化鉄においては金属腐蝕
等の取扱い上の不便さ等から広く使用することはできな
い。最近迅速漂白性を有し、汎用性のある漂白剤とし
て、1,3−ジアミノプロパン四酢酸第2鉄錯塩が提案
されている。しかしながら、この漂白剤は漂白に伴う漂
白カブリが生じ易く、漂白剤としては十分ではなかっ
た。
【0010】一方、定着剤として用いられているチオ硫
酸塩は、酸化劣化を受けて硫化し沈澱を生じるため、亜
硫酸塩を酸化防止の保恒剤として添加している場合がほ
とんどである。しかし、低補充化が更に進むにつれ液安
定性の向上が更に望まれてくるが、亜硫酸塩の増量添加
では、溶解性の問題や亜硫酸塩が酸化された場合に芒硝
の沈澱が生成することから、解決できなくなってきてい
る。また、液のpHを低くするほどこれら問題は大きく
なる。また迅速化の観点からもチオ硫酸塩より定着性に
優れた化合物が望まれている。
【0011】また、迅速発色現像後に迅速漂白定着処理
を行うと、従来漂白定着工程で取り除かれていた現像主
薬や感光材料中に使用されている増感色素や染料等が十
分に除去されず、そのため処理後の画像上にステインが
生じるようになってきた。したがって、上記問題点を解
決する定着剤と漂白剤の開発及びそれらを用いた処理組
成、処理方法が強く望まれていた。
【0012】このような問題に対し、特願平3−255
889号には、チオ硫酸塩に代わる酸化安定性に優れた
定着剤として、スルフィド基を有する含窒素ヘテロ環化
合物、メソイオン化合物又はチオエーテル化合物の少な
くとも1つの化合物を含有する漂白定着液を用いること
により、酸化に対して安定で低補充量の時にも沈澱生成
がないこと、また漂白カブリもチオ硫酸塩の場合に較べ
小さく特に高電位酸化剤と組合せた漂白定着剤において
良好な結果が得られることが開示されている。
【0013】さらに、シアン色画像を形成させるために
は、フエノール系またはナフトール系のシアンカプラー
が一般的に使用されている。しかしながら、これらのカ
プラーは緑色光領域及び青色光領域に好ましくない吸収
を持っているため、特に青や緑の色再現性を著しく低下
させてしまうという大きな問題点を持っており、これを
解決するために、近年1H−ピロロ〔1,2−b〕
〔1,2,4〕トリアゾール母核を持つカプラーが見出
されてきた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記の環状
マロン酸ジアミド系のイエローカプラーを用いた感材を
チオ硫酸塩を定着剤として含む処理を行った場合は、従
来よりも色再現性(色の濁り)は改良されるものの、完
成したプリントを高温度や高温、高湿度で保存した場合
に、色の濁りが改良されているが故にかえって、黄色の
汚れが目立ちやすく、低濃度部の色再現性を悪化させる
ことがわかった。特に、処理の迅速化や処理液の低補充
化をした系では、着色物となる懸念のある素材が残留し
やすく、さらに大きな影響を及ぼし、処理時間が短縮さ
れると顕著に画像上にステインとなってその弊害が観察
される。この傾向はシアンカプラーとして1H−ピロロ
〔1,2−b〕〔1,2,4〕トリアゾール母核を持つ
カプラーを用いた場合にさらに顕著であった。さらに、
処理時間を迅速化した場合には、現像時間を短くするた
めに現像を極力促進させる処理処方が望まれるが、環状
マロン酸ジアミド系のイエローカプラーを用いると、白
地の黄色味が多いこともわかった。これは生成した色素
が高モル吸光係数を有しているためと推定される。ま
た、定着剤として汎用されているチオ硫酸ナトリウムを
脱銀浴で使用した場合、完成したプリントを高温度・高
湿度の条件下で経時させると、プリントの黄色味が増加
し、視覚的に画質の低下した写真画像になるなどの問題
を有している。
【0015】また、感光材料の処理はミニラボなどのよ
うに分散化し、閑散処理になる場合もあるが、閑散処理
時に感光材料搬送ローラーに定着剤及び銀塩が付着する
ことが判明した。ここで閑散処理とは、次のような場合
を言う。 1日当たりの処理量が少ないか又は処理時間が短い
場合。 稼働している単位時間当たりの処理量が少ない場
合。
【0016】 稼働と稼働の間隔が長い場合、例えば
1回の稼働で処理する時間が短く(処理量が少なく)、
その割に停止時間が長い場合、又は稼働時間は長くても
次の処理までの停止時間が長い場合。このような閑散処
理時に、搬送ローラーに定着剤や銀塩が付着して汚れる
と、これらが感光材料に転移して感光材料の汚れとなる
ので、搬送ローラーを高頻度で清掃する必要がある。
【0017】本発明の目的は上記問題を解決することに
あり、色再現性(色の濁りが少ない)に優れ、ステイン
を防止して超迅速処理が可能であり、しかも写真感光材
料を搬送するローラーに汚れが生じない写真感光材料の
処理方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係る上記目的
は、下記(1)から(4)に記載の処理方法により達成
される。 (1)支持体上の少なくとも一方の側に、感光性ハロゲ
ン化銀乳剤と芳香族第1級アミン現像主薬の酸化体のカ
ップリングにより色素を形成する耐拡散化された油溶性
カプラーとを含む層を少なくとも1層有するカラー写真
感光材料の処理方法において、該写真感光材料中の該油
溶性カプラーとして下記一般式(I)で表わされるカプ
ラーを少なくとも1種含み、発色現像後に、定着剤とし
てスルフィド基を有する含窒素ヘテロ環化合物、メソイ
オン化合物又はチオエーテル化合物の少なくとも1つの
化合物を含有する定着能を有する浴で処理することを特
徴とするカラー写真感光材料の処理方法。
【0019】
【化3】
【0020】(一般式(I)中、Xは窒素原子とともに
含窒素複素環を形成するために必要な有機残基を表し、
Yは芳香族基または複素環基を表し、Zは該一般式で示
されるカプラーが現像主薬酸化体と反応して離脱する基
を表す。 (2)前記ハロゲン化銀乳剤が、塩化銀が90モル%以
上の感光性ハロゲン化銀粒子を含有することを特徴とす
る(1)に記載のカラー写真感光材料の処理方法。 (3)前記カラー写真感光材料が、下記一般式(II)及
び/または(III)で表されるシアンカプラーの少なくと
も1つの化合物を含有することを特徴とする(1)に記
載のカラー写真感光材料の処理方法。
【0021】
【化4】
【0022】(一般式(II)及び(III)中、Za及びZ
bはそれぞれ−C(R3 )=又は−N=を表わす。但
し、Za及びZbの何れか一方は−N=であり、他方は
−C(R3 )=である。R1 及びR2 はそれぞれハメッ
トの置換基定数σp 値が0.20以上の電子吸引性基を
表わし、且つR1 とR2 のσp 値の和は0.65以上で
ある。R3 は水素原子又は置換基を表わす。Xは水素原
子又は芳香族第1級アミンカラー現像主薬の酸化体との
カップリング反応において離脱しうる基を表わす。
1 、R2 、R3 又はXの基が二価の基になり、二量体
以上の多量体や高分子鎖と結合して単重合体若しくは共
重合体を形成してもよい。) (4)前記写真感光材料の処理時間は、現像過程の開始
から乾燥過程の終了までの時間が120秒以下であるこ
とを特徴とする(1)から(3)に記載のカラー写真感
光材料の処理方法。以下、本発明を詳細に説明する。ま
ず、処理するカラー写真感光材料の油性カプラーとして
用いる一般式(I)で表わされるカプラーについて説明
する。
【0023】Aで示される含窒素複素環基としては、炭
素数1以上、好ましくは1〜20、特に好ましくは2〜
12の、飽和または不飽和、単環または縮合環、置換ま
たは無置換、のいずれであってもよい。窒素原子以外に
酸素原子、イオウ原子またはリン原子などを環内に含ん
でもよい。これらのヘテロ原子は各々1個以上含んでも
よい。環員数としては、3員環以上、好ましくは3〜1
2員環、特に好ましくは5もしくは6員環である。
【0024】Aで表わされる複素環基の具体的例として
は、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、1−イミダ
ゾリジニル、1−ピラゾリル、1−ピペラジニル、1−
インドリニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノキサ
リン−1−イル、1−ピロリニル、ピラゾリジン−1−
イル、2,3−ジヒドロ−1−インダゾリル、イソイン
ドリン−2−イル、1−インドリル、1−ピロリル、ベ
ンゾチアジン−4−イル、4−チアジニル、ベンゾジア
ジン−1−イル、アジリジン−1−イル、ベンゾオキサ
ジン−4−イル、2,3,4,5−テトラヒドロキノリ
ルまたはフェノキサジン−10−イルなどが挙げられ
る。
【0025】一般式(I)においてYが芳香族基を表わ
すとき、炭素数6以上、好ましくは6〜10、置換また
は無置換の芳香族基である。特に好ましくは、フェニル
またはナフチルである。
【0026】一般式(I)においてYが複素環基を表わ
すとき、炭素数1以上、好ましくは1〜10、特に好ま
しくは2〜5、飽和または不飽和、置換または無置換の
複素環基である。ヘテロ原子として好ましくは、窒素原
子、イオウ原子または酸素原子がその例である。環員数
としては、5〜6員環が好ましいがそれ以外であっても
よい。単環または縮合環のいずれでもよい。Yが複素環
基を表わすとき、具体的には例えば2−ピリジル、4−
ピリミジニル、5−ピラゾリル、8−キノリル、2−フ
リルまたは2−ピロリルが挙げられる。
【0027】一般式(I)においてAで示される基およ
びYで示される基が各々置換基を有するとき、置換基の
例としては、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、クロル
原子)、アルコキシカルボニル基(炭素数2〜30、好
ましくは2〜20。例えばメトキシカルボニル、ドデシ
ルオキシカルボニル、ヘキサデシルオキシカルボニ
ル)、アシルアミノ基(炭素数2〜30、好ましくは2
〜20。例えばアセトアミド、テトラデカンアミド、2
−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブタンアミ
ド、ベンズアミド)、スルホンアミド基(炭素数1〜3
0、好ましくは1〜20、例えばメタンスルホンアミ
ド、ドデカンスルホンアミド、ヘキサデカンスルホンア
ミド、ベンゼンスルホンアミド)、カルバモイル基(炭
素数2〜30、好ましくは2〜20。例えばN−ブチル
カルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル)、スル
ファモイル基(炭素数1〜30、好ましくは1〜20。
例えばN−ブチルスルファモイル、N−ドデシルスルフ
ァモイル、N−ヘキサデシルスルファモイル、N−3−
(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブチルスルファ
モイル)、アルコキシ基(炭素数1〜30、好ましくは
1〜20。例えばメトキシ、ドデシルオキシ)、N−ア
シルスルファモイル基(炭素数2〜30、好ましくは2
〜20。例えばN−プロパノイルスルファモイル、N−
テトラデカノイルスルファモイル)、スルホニル基(炭
素数1〜30、好ましくは1〜20。例えばメタンスル
ホニル、オクタンスルホニル、ドデカンスルホニル)、
アルコキシカルボニルアミノ基(炭素数1〜30、好ま
しく1〜20。例えばメトキシカルボニルアミノ、テト
ラデシルオキシカルボニルアミノ)、シアノ基、ニトロ
基、カルボキシル基、アリールオキシ基(炭素数6〜2
0、好ましくは6〜10。例えばフェノキシ、4−クロ
ールフェノキシ)、アルキルチオ基(炭素数1〜30、
好ましくは1〜20。例えばメチルチオ、ドデシルチ
オ)、ウレイド基(炭素数1〜30、好ましくは1〜2
0。例えばフェニルウレイド)、アリール基(Yが芳香
族基を表わすとき説明したのと同義)、複素環基(Yが
複素環基を表わすとき説明したのと同義)、スルホ基、
アルキル基(炭素数1〜30、好ましくは1〜20の直
鎖、分岐、環状、飽和、不飽和、置換または無置換。例
えば、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピ
ル、トリフルオロメチル、シクロペンチル、ドデシル、
2−ヘキシルオクチル)、アシル基(炭素数1〜30、
好ましくは2〜20。例えばアセチル、ベンゾイル)、
アリールチオ基(炭素数6〜20、好ましくは6〜1
0。例えばフェニルチオ)、スルファモイルアミノ基
(炭素数0〜30、好ましくは0〜20。例えば、N−
ブチルスルファモイルアミノ、N−ドデシルスルファモ
イルアミノ)、N−アシルカルバモイル基(炭素数2〜
30、好ましくは2〜20。例えばN−ドデカノイルカ
ルバモイル)、N−スルホニルカルバモイル基(炭素数
1〜30、好ましくは2〜20。例えばN−ヘキサデカ
ンスルホニルカルバモイル、N−ベンゼンスルホニルカ
ルバモイル、N−(2−オクチルオキシ−5−tert−オ
クチルベンゼンスルホニル)カルバモイル)、N−スル
ファモイルカルバモイル基(炭素数1〜30、好ましく
は1〜20。例えば、N−(エチルスルファモイル)カ
ルバモイル、N−{3−(2,4−ジ−t−アミルフェ
ノキシ)プロピルスルファモイル}カルバモイル)、N
−スルホニルスルファモイル基(炭素数0〜30、好ま
しくは1〜20。例えば、N−ドデカンスルホニルスル
ファモイル、N−ベンゼンスルホニルスルファモイ
ル)、N−カルバモイルスルファモイル基(炭素数1〜
30、好ましくは1〜20。例えばN−(エチルカルバ
モイル)スルファモイル、N−{3−(2,4−ジ−t
−アミルフェノキシ)プロピルカルバモイル}スルファ
モイル)、N−(N−スルホニルカルバモイル)スルフ
ァモイル基(炭素数1〜30、好ましくは1〜20。例
えばN−(ドデカンスルホニルカルバモイル)スルファ
モイル、N−(2−オクチルオキシ−5−t−オクチル
ベンゼンスルホニルカルバモイル)スルファモイル)、
3−スルホニルウレイド基(炭素数1〜30、好ましく
は1〜20。例えば3−ヘキサデカンスルホニルウレイ
ド、3−ベンゼンスルホニルウレイド)、3−アシルウ
レイド基(炭素数2〜30、好ましくは2〜20。例え
ば、3−アセチルウレイド、3−ベンゾイルウレイ
ド)、3−アシルスルファミド基(炭素数1〜30、好
ましくは1〜20。例えば3−プロピオニルスルファミ
ド、3−(2,4−ジクロロベンゾイル)スルファミ
ド)、3−スルホニルスルファミド基(炭素数0〜3
0、好ましくは1〜20。例えば3−メタンスルホニル
スルファミド、3−(2−メトキシエトキシ−5−t−
オクチルベンゼンスルホニル)スルファミド)、ヒドロ
キシル基、アシルオキシ基(炭素数1〜30、好ましく
は1〜20。例えばプロパノイルオキシ、テトラデカノ
イルオキシ)、スルホニルオキシ基(炭素数0〜30、
好ましくは0〜20。ドデカンスルホニルオキシ、2−
オクチルオキシ−5−t−オクチルベンゼンスルホニル
オキシ)が挙げられる。
【0028】Aで示される基が置換基を有するとき置換
基の好ましい例としては、前記に列挙したものの中で、
ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルアミノ基、カルバ
モイル基、アルキル基、スルホンアミド基またはニトロ
基が挙げられるが無置換も好ましい例である。
【0029】Yで示される基が置換基を有するとき、置
換基の好ましい例としては、ハロゲン原子、アルコキシ
カルボニル基、スルファモイル基、カルバモイル基、ス
ルホニル基、スルホンアミド基、アシルアミノ基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、N−アシルカルバモイル
基、N−スルホニルカルバモイル基、N−スルファモイ
ルカルバモイル基、N−スルホニルスルファモイル基、
N−アシルスルファモイル基、N−カルバモイルスルフ
ァモイル基、N−(N−スルホニルカルバモイル)スル
ファモイル基が挙げられる。
【0030】一般式(I)においてZで示される基とし
ては、従来知られているカップリング離脱基のいずれで
あってもよい。好ましいZとしては、窒素原子でカップ
リング位と結合する含窒素複素環基、芳香族オキシ基、
芳香族チオ基、複素環オキシ基、複素環チオ基、アシル
オキシ基、カルバモイルオキシ基、アルキルチオ基また
はハロゲン原子が挙げられる。これらの離脱基は、写真
性有用基もしくはその前駆体(例えば現像抑制剤、現像
促進剤、脱銀促進剤、カブラセ剤、色素、硬膜剤、カプ
ラー、現像主薬酸化体スカベンジャー、けい光色素、現
像主薬、または電子移動剤)または非写真性有用基のい
ずれであってもよい。
【0031】Zが含窒素複素環基を表わすとき、詳しく
は単環または縮合環の、置換または無置換の複素環基で
ある。その例として、スクシンイミド、マレインイミ
ド、フタールイミド、ジグリコールイミド、ピロリノ、
ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,4−トリアゾール
−2−イル(または4−イル)、1−テトラゾリル、イ
ンドリル、ベンゾピラゾリル、ベンズイミダゾリル、ベ
ンゾトリアゾリル、イミダゾリジン−2,4−ジオン−
3−イル(または1−イル)、オキサゾリジン−2,4
−ジオン−3−イル、チアゾリジン−2,4−ジオン−
3−イル、イミダゾリン−2−オン−1−イル、オキサ
ゾリン−2−オン−3−イル、チアゾリン−2−オン−
3−イル、ベンゾオキサゾリン−2−オン−3−イル、
1,2,4−トリアゾリジン−3,5−ジオン−4−イ
ル、2−ピリドン−1−イル、ホルホリン−3,5−ジ
オン−4−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル
または2−イミダゾリン−5−オンが挙げられる。これ
らの複素環基が置換基を有するとき、その置換基として
は、前記A基が有してもよい置換基として列挙した置換
基がその例として挙げられる。
【0032】Zが含窒素複素環基を表わすとき、好まし
くは、1−ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−ト
リアゾール−1−イル、ベンゾトリアゾリル、1,2,
4−トリアゾール−1−イル、オキサゾリジン−2,4
−ジオン−3−イル、1,2,4−トリアゾリジン−
3,5−ジオン−4−イル、またはイミダゾリジン−
2,4−ジオン−3−イルである。これらは置換基を有
する場合も含まれる。
【0033】Zが芳香族オキシ基を表わすとき、好まし
くは置換または無置換のフェノキシ基である。置換基を
有するとき、置換基の例としては、前記Yで示される基
が有してもよい置換基として列挙した置換基が挙げられ
る。フェノキシ基が有する好ましい置換基としては、少
なくとも一個の置換基が電子吸引性置換基である場合で
あり、例えば、スルホニル基、アルコキシカルボニル
基、スルファモイル基、ハロゲン原子、カルボキシル
基、カルバモイル基、アシル基またはニトロ基がその例
である。
【0034】Zが芳香族チオ基を表わすとき、好ましく
は置換または無置換のフェニルチオ基である。置換基を
有するとき、置換基の例としては、前記Yで示される基
が有してもよい置換基として列挙した置換基が挙げられ
る。フェニルチオ基が有する好ましい置換基としては、
置換基の少なくとも一個がアルキル基、アルコキシ基、
スルホニル基、アルコキシカルボニル基、スルファモイ
ル基、ハロゲン原子、カルバモイル基またはニトロ基で
ある場合である。
【0035】Zが、複素環オキシ基を表わすとき、複素
環基の部分としては、前記Yが複素環基を表わすときと
同じ意味である。
【0036】Zが複素環チオ基を表わすとき、5員また
は6員の不飽和複素環チオ基が好ましい例である。例え
ば、テトラゾリルチオ基、1,3,4−チアジアゾリル
チオ基、1,3,4−オキサジアゾリルチオ基、1,
3,4−トリアゾリルチオ基、ベンゾイミダゾリルチオ
基、ベンゾチアゾリルチオ基または2−ピリジルチオ基
が挙げられる。これらが置換基を有するときの例として
は、前記Yが複素環基を表わすとき、有してもよい置換
基として列挙した置換基が挙げられる。これらの中で特
に好ましい置換基としては、芳香族基、アルキル基、ア
ルキルチオ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル
基またはアリールオキシカルボニル基である。
【0037】Zがアシルオキシ基を表わすとき、詳しく
は芳香族アシルオキシ基(炭素数7〜11、好ましくは
ベンゾイルオキシ基)、もしくは脂肪族アシルオキシ基
(炭素数2〜20、好ましくは2〜10)であり、置換
基を有してもよい。置換基の具体的例としては、前記Y
が芳香族基を表わすとき有してもよい置換基として列挙
した置換基が挙げられる。好ましい置換基としては、少
なくとも一個の置換基がハロゲン原子、ニトロ基、アリ
ール基、アルキル基またはアルコキシ基である場合であ
る。
【0038】Zがカルバモイルオキシ基を表わすとき、
炭素数1〜30、好ましくは1〜20の、脂肪族、芳香
族、複素環もしくは無置換のカルバモイルオキシ基であ
る。例えばN,N−ジエチルカルバモイル、N−フェニ
ルカルバモイルモルホリノカルボニルオキシ、1−イミ
ダゾリルカルボニルオキシまたはN,N−ジメチルカル
バモイルオキシが挙げられる。ここでアルキル基、芳香
族基および複素環基についての詳しい説明は、前記Yの
説明のなかで定義したものと同義である。
【0039】Zがアルキルチオ基を表わすとき、炭素数
1〜30、好ましくは1〜20のアルキルチオ基であ
る。アルキル基の詳しい説明は前記Yの説明のなかで定
義したものと同義である。
【0040】一般式(I)においてZで示される基とし
て好ましいものは、5〜6員の含窒素複素環基(窒素原
子でカップリング位と結合する)、芳香族オキシ基、5
〜6員の複素環オキシ基または5〜6員の複素環チオ基
が挙げられる。
【0041】一般式(I)においてYで示される基とし
て好ましいものは、芳香族基である。特に好ましくはオ
ルト位に置換基を少なくとも一個有するフェニル基であ
る。置換基の説明は前記Yが芳香族基であるとき有して
もよい置換基として説明したものが挙げられる。
【0042】一般式(I)においてYで示される基が、
少なくとも一個の置換基をオルト位に有するフェニル基
であるとき、そのオルト位の置換基としては特に好まし
くは、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基または
アリールオキシ基である。
【0043】一般式(I)で示されるカプラーのなかで
特に好ましいカプラーは下記一般式(IV)で示される。
【0044】
【化5】
【0045】式中、YおよびZは一般式(I)において
説明したのと同じ意味を表わし、X1 は−C(R
1 2 )−N<とともに含窒素複素環を形成するために
必要な有機残基を表わし、R1 およびR2 は各々水素原
子もしくは置換基を表わす。
【0046】一般式(IV)においてYおよびZの好まし
い範囲および具体例は一般式(I)において説明したの
と同じである。一般式(IV)においてBで示されるヘテ
ロ環基の具体例および置換基の例は一般式(I)におい
てAの説明の中で述べたものの中から例として挙げられ
る。また、それらの好ましい範囲も同義である。特に好
ましくは、これらの含窒素複素環基がベンゼン縮合環で
あるときである。
【0047】一般式(IV)で示されるカプラーのなか
で、さらにより好ましいカプラーは、下記一般式(V)
で示される。
【0048】
【化6】
【0049】式中、R3 は水素原子もしくは置換基を表
わし、R4 、R5 、R6 は置換基を表わす。Zは一般式
(I)において説明したのと同じ意味を表わし、m、n
はそれぞれ0から4までの整数を表わす。m、nが、そ
れぞれ2以上の整数を表わすとき、それらのR4 および
6 は、同じであっても異なっていても、また互いに結
合してもよい。
【0050】一般式(V)においてR3 、R4 が置換基
を表わすとき、それら置換基の例は、一般式(I)にお
いてAで示される基が置換基を有するときの置換基の例
と同じである。R3 の好ましい例は、水素原子、アルキ
ル基、アリール基であり、R4 の好ましい例として
は、、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルアミノ基、
カルバモイル基、アルキル基、スルホンアミド基または
ニトロ基が挙げられる。mは好ましくは0から2の整
数、特に好ましくは、0もしくは1である。
【0051】一般式(V)において、R5 、R6 で表わ
される置換基の例としては、一般式(I)においてYで
示される基が置換基を有するときの置換基の例と同じも
のが挙げられる。R5 は好ましくは、ハロゲン原子、ア
ルコキシ基、アルキル基またはアリールオキシ基であ
り、R6 の好ましい例は一般式(I)においてYで示さ
れる基が置換基を有するとき、置換基の好ましい例とし
て挙げたのと同じものが挙げられる。nは好ましくは0
から2の整数、より好ましくは1もしくは2である。
【0052】一般式(I)、(IV)および(V)で示さ
れるカプラーは、X,YおよびZにおいて2価もしくは
2価以上の基を介して互いに結合する2量体またはそれ
以上の多量体を形成してもよい。この場合、前記の各置
換基において示した炭素原子数範囲の規定外となっても
よい。
【0053】以下に一般式(I)で示されるカプラーの
具体的例を示すがこれらに限定されるわけではない。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】
【表6】
【0060】
【化7】
【0061】
【化8】
【0062】特に好ましい化合物の具体例は、本発明の
例示化合物(1) 、(2) 、(8) 、(16)、(25)、(37)および
(64)である。感光材料中に塗設する量は要求される性能
で異なるが、一般的には1.0×10-4 mol/m2〜1.
0×10-2 mol/m2、より好ましくは3.0×10-4 m
ol/m2〜5.0×10-3 mol/m2である。
【0063】本発明の化合物の合成法は一般的に従来知
られている公知の方法もしくはそれの類似の方法によっ
て合成することができる。例えば下記の合成ルートによ
って合成することができる。
【0064】
【化9】
【0065】式中、X,YおよびZは一般式(I)にお
いて説明したのと同じ意味である。R10はハロゲン原子
(例えばクロール原子)、−OH、アルコキシ基(例え
ばメトキシ、エトキシ)、またはフェノキシ基(例えば
フェノキシ、4−ニトロフェノキシ)を表わす。Hal
はハロゲンを表わす。(a) の反応条件では、R10がOH
であるときには、脱水縮合剤(例えば、N,N−ジシク
ロヘキシルカルボジイミド、N,N−ジイソプロピルカ
ルボジイミド)を用いて行なう。R10がハロゲン原子の
ときには、脱ハロゲン化水素剤の存在下で反応を行な
う。脱ハロゲン化水素剤としては、有機塩基(例えばト
リエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジ
ン、グアニジン、ブトキシカリ)、または無機塩基(例
えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ソディウムハ
イドライド、炭酸カリウム)などが用いられる。3→4
の反応においては(b) としてハロゲン化剤を用いる。例
えば臭素、塩素、N−ブロモスクシンイミド、N−クロ
ロスクシンイミドなどである。4→最終物の反応では、
(c) として脱ハロゲン化水素剤を用いるのが一般的であ
る。例としては前記の有機塩基または無機塩基が挙げら
れる。各々の反応においては、反応溶媒が一般的に用い
られる。例えば、塩素系溶媒(例えばジクロロメチレ
ン)、芳香族系溶媒(例えば、ベンゼン、クロルベンゼ
ン、トルエン)、アミド系溶媒(例えば、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N
−メチルピロリドン)、ニトリル系溶媒(例えば、アセ
トニトリル、プロピオニトリル)、エーテル系溶媒(例
えばテトラヒドロフラン、エチレングリコールジエチル
エーテル)、スルホン系溶媒(例えばジメチルスルホ
ン、スルホラン)または炭化水素系溶媒(例えばシクロ
ヘキサン、ノルマルヘキサン)が挙げられる。
【0066】上記に示した合成ルート以外の方法によっ
ても合成することができる。例えば、J.Org.Chem.,2
9,2932(1964)に記載の方法によっても合成
することができる。また5よりさらに官能基の変換を行
なって最終目的物に誘導する場合もある。それらの合成
ルートの変更もしくは追加反応については適宜選択する
ことができる。
【0067】以下に具体的合成法について述べる。他の
例示化合物も同様にして合成できる。 合成例1.例示化合物No. 53の合成 下記合成法により合成した。
【0068】
【化10】
【0069】化合物6の3.5g、および7の14gを
N,N−ジメチルホルムアミド100mlおよびアセトニ
トリル100mlに溶解した。この溶液に、室温にてN,
N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド6gを溶解した
アセトニトリル溶液40mlを滴下した。2時間反応させ
た後析出したN,N′−ジシクロヘキシル尿素をロ別し
た。ロ液を水500mlに注加し酢酸エチル500mlで抽
出した。分液ロートを用いて油層をとり水で洗浄した後
油層を芒硝で乾燥させた。溶媒を減圧で留去し、残査に
へキサンを加え、結晶化させた。17.2gの8を得
た。8の16gをジクロロメタン150mlに混合した。
臭素4.8gを含むジクロロメタン10mlの溶液を氷冷
下(5℃〜10℃)滴下した。10分間反応させた後分
液ロートに移し水洗浄した。油層(9を含む溶液)をと
りこのまま次工程に使用した。5,5−ジメチル−2,
4−ジオキソ−1,3−オキサゾリン8.1gおよびト
リエチルアミン8.8mlをN,N−ジメチルホルムアミ
ド160mlに加えた。この溶液に前記で得た9のジクロ
ロメタン溶液を室温にて滴下した。1時間反応後酢酸エ
チル500mlを加え分液ロートに移し水洗浄した。希塩
酸で中和後再び水洗浄し、油層を分離した。溶媒を減圧
で留去し、残査をカラムクロマトグラフィーにより分離
・精製した。充てん剤としてはシリカゲルを用い溶離液
としては、サクエチ/ヘキサン(1/1)を用いた。目
的とする例示化合物(2) を含むフラクションを集め溶媒
を減圧で留去することにより、ワックス状の例示化合物
No. (53)を15.2g得た。
【0070】合成例2.例示化合物(2) の合成 前記合成例1と同様にして合成した。但し、7の代りに
等モル量の下記10を用いた。
【0071】
【化11】
【0072】最終物はカラムクロマトグラフィーを用い
て精製しワックス状の(2)を18.3g得た。
【0073】本発明のスルフィド基を有する含窒素ヘテ
ロ環化合物、メソイオン化合物およびチオエーテル化合
物としては、それぞれ下記の一般式(A)、一般式
(B)および一般式(C)で表される化合物が好まし
い。
【0074】
【化12】
【0075】
【化13】
【0076】
【化14】
【0077】一般式(A)中、Q201 は好ましくは炭素
原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子及びセレン原子の
少なくとも一種の原子から構成される5又は6員の複素
環を形成するのに必要な原子群を表わす。またこの複素
環は炭素芳香環または複素芳香環で縮合していてもよ
い。
【0078】複素環としては例えばテトラゾール類、ト
リアゾール類、イミダゾール類、チアジアゾール類、オ
キサジアゾール類、セレナジアゾール類、オキサゾール
類、チアゾール類、ベンズオキサゾール類、ベンズチア
ゾール類、ベンズイミダゾール類、ピリミジン類、トリ
アザインデン類、テトラアザインデン類、ペンタアザイ
ンデン類等があげられる。
【0079】R201 はカルボン酸またはその塩(例えば
ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、カルシウ
ム塩)、スルホン酸またはその塩(例えばナトリウム
塩、カリウム塩、アンモニウム塩、マグネシウム塩、カ
ルシウム塩)、ホスホン酸またはその塩(例えばナトリ
ウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩)、置換もしくは
無置換のアミノ基(例えば無置換アミノ基、ジメチルア
ミノ基、ジエチルアミノ基、メチルアミノ基、ビスメト
キシエチルアミノ基)、置換もしくは無置換のアンモニ
ウム基(例えばトリメチルアンモニウム基、トリエチル
アンモニウム基、ジメチルベンジルアンモニウム基)か
ら選ばれる少なくとも1つで置換された炭素数1〜10
のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、イソプロピル基、2−ヒドロキシプロピ
ル基、ヘキシル基、オクチル基)、炭素数2〜10のア
ルケニル基(例えばビニル基、プロペニル基、ブテニル
基)、炭素数7〜12のアラルキル基(例えばベンジル
基、フェネチル基)、炭素数6〜12のアリール基(例
えばフェニル基、2−クロロフェニル基、3−メトキシ
フェニル基、ナフチル基)、炭素数1〜10のヘテロ環
基(例えばピリジル基、チエニル基、フリル基、トリア
ゾリル基、イミダゾリル基)または、単結合を表わす。
またR201 は前記のアルキル基、アルケニル基、アラル
キル基、アリール基およびヘテロ環基を任意に組合せた
基(例えばヘテロ環置換されたアルキル基)であっても
よいし、−CO−、−CS−、−SO2 −、−NR202
−、−O−または−S−を任意に組合せた連結基を含ん
でいてもよい。ここでR202 は水素原子、炭素数1〜6
のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、ブチル基、
ヘキシル基)、炭素数7〜10のアラルキル基(例えば
ベンジル基、フェネチル基)、炭素数6〜10のアリー
ル基(例えばフェニル基、4−メチルフェニル基)を表
わす。
【0080】M201 はカチオン基(例えば水素原子、ナ
トリウム原子、カリウム原子のようなアルカリ金属原
子、マグネシウム原子、カルシウム原子のようなアルカ
リ土類金属原子、アンモニウム基、トリエチルアンモニ
ウム基のようなアンモニウム基)を表わす。
【0081】qは1〜3の整数を表わすが、qが2また
は3を表わすときは各々のR201 は同じであっても異っ
ていてもよい。
【0082】一般式(A)中、好ましくはQ201 はテト
ラゾール類、トリアゾール類、イミダゾール類、オキサ
ジアゾール類、トリアザインデン類、テトラアザインデ
ン類、ペンタアザインデン類を表わし、R201 はカルボ
ン酸またはその塩、スルホン酸またはその塩から選ばれ
る基の1つまたは2つで置換された炭素数1〜6のアル
キル基を表わし、qは1または2を表わす。
【0083】次に一般式(B)について詳細に説明す
る。一般式(B)中、Q301 は、炭素原子、窒素原子、
酸素原子、硫黄原子またはセレン原子により構成される
5または6員のメソイオン環を表わし、X301 - は−O
- 、−S- または−N- 301 を表わす。R301 はアル
キル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アラルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表わ
す。
【0084】本発明の一般式(B)で表わされるメソイ
オン化合物とはW.Baker とW.D.Ollis がクオータ
リー・レビュー(Ouart.Rev.)11、15(1957)、
アドバンシイズ・イン・ヘテロサイクリック・ケミスト
リー(Advances in Heterocyclic Chemistry)19、1
(1976)で定義している化合物群であり「5または
6員の複素環状化合物で、一つの共有結合構造式または
極性構造式では満足に表示することができず、また環を
構成するすべての原子に関連したπ電子の六偶子を有す
る化合物で環は部分的正電荷を帯び、環外原子または原
子団上の等しい負電荷とつり合いをたもっている」もの
を表わす。
【0085】Q301 で表わされるメソイオン環としては
イミダゾリウム類、ピラゾリウム類、オキサゾリウム
類、チアゾリウム類、トリアゾリウム類、テトラゾリウ
ム類、チアジアゾリウム類、オキサジアゾリウム類、チ
アトリアゾリウム類、オキサトリアゾリウム類などがあ
げられる。
【0086】一般式(B)中好ましくはX301 - は−S
- を表わす。本発明で用いられる一般式(B)のメソイ
オン化合物の中でより好ましくは以下の一般式(E)が
あげられる。一般式(E)
【0087】
【化15】
【0088】式中、X301 はNまたはC−R303 を表わ
し、Y301 はO、S、NまたはN−R304 を表わし、Z
301 はN、N−R305 またはC−R306 を表わす。R
302 、R303 、R304 、R305 およびR306 はアルキル
基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、
アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基、ア
シルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、スルフ
ァモイルアミノ基、アシル基、チオアシル基、カルバモ
イル基またはチオカルバモイル基を表わす。ただし、R
303 およびR306 は水素原子であってもよい。また、R
302 とR303 、R302 とR305 、R302 とR306 、R
304 とR305 およびR304 とR306 は環を形成してもよ
い。
【0089】上記一般式(E)で示される化合物につい
て詳細に説明する。R302 、R303 、R304 、R305
よびR306 は置換もしくは無置換のアルキル基(例えば
メチル基、エチル基、n−プロピル基、t−ブチル基、
メトキシエチル基、カルボキシエチル基、カルボキシメ
チル基、ジメチルアミノエチル基、スルホエチル基、ス
ルホメチル基、スルホプロピル基、アミノエチル基、メ
チルチオメチル基、トリメチルアンモニオエチル基、ホ
スホノメチル基、ホスホノエチル基)、置換もしくは無
置換のシクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル基、
シクロペンチル基、2−メチルシクロヘキシル基)、置
換もしくは無置換のアルケニル基(例えばアリル基、2
−メチルアリル基)置換もしくは無置換のアルキニル基
(例えばプロパルギル基)置換もしくは無置換のアラル
キル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基、4−スル
ホベンジル基)、アリール基(例えばフェニル基、ナフ
チル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル
基、4−カルボキシフェニル基、4−スルホフェニル
基、3,4−ジスルホフェニル基)、または置換もしく
は無置換のヘテロ環基(例えば、2−ピリジル基、3−
ピリジル基、4−ピリジル基、2−チエニル基、1−ピ
ラゾリル基、1−イミダゾリル基、2−テトラヒドロフ
リル基)、置換もしくは無置換のアミノ基(例えば無置
換アミノ基、ジメチルアミノ基、メチルアミノ基、カル
ボキシメチルアミノ基)、アシルアミノ基(例えばアセ
チルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、メトキシプロピオ
ニルアミノ基)、スルホンアミド基(例えばメタンスル
ホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基、4−トルエ
ンスルホンアミド基)、ウレイド基(例えば、無置換ウ
レイド基、3−メチルウレイド基)、スルファモイルア
ミノ基(例えば無置換スルファモイルアミノ基、3−メ
チルスルファモイルアミノ基)、アシル基(例えばアセ
チル基、ベンゾイル基)、チオアシル基(例えばチオア
セチル基)、カルバモイル基(例えば無置換カルバモイ
ル基、ジメチルカルバモイル基)、またはチオカルバモ
イル基(例えばジメチルチオカルバモイル基)を表わ
す。ただしR303 およびR306 は水素原子であってもよ
い。
【0090】一般式(E)中好ましくはX301 はN、C
−R303 を表わし、Y301 はN−R 304 またはS、Oを
表わし、Z301 はNまたはC−R306 を表わし、
302 、R303 またはR306 は置換もしくは無置換のア
ルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換も
しくは無置換のアルキニル基または置換もしくは無置換
のヘテロ環基を表わす。ただしR303 およびR306 は、
水素原子であってもよい。R304 は、置換もしくは無置
換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、
置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置
換のヘテロ環基、置換もしくは無置換のアミノ基、置換
もしくは無置換のチオアシル基、置換もしくは無置換の
チオカルバモイル基が好ましい。
【0091】一般式(E)中、より好ましくはX301
Nを表わし、Y301 はN−R304 を表わし、Z301 はC
−R306 を表わす。R302 およびR304 は炭素数1〜6
のアルキル基を表わし、R306 は水素原子または炭素数
1〜6のアルキル基を表わす。ただしR302 、R304
よびR306 のうち少なくとも1つのアルキル基は少なく
とも1つのカルボン酸基、スルホン酸基、アミノ基、ホ
スホノ基で置換されているものがより好ましい。
【0092】次に一般式(C)について詳細に説明す
る。L401 及びL403 は置換もしくは無置換の炭素数1
〜10のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ヘキシル基、イソプロピル基、カルボキシエ
チル基、等)、置換もしくは無置換の炭素数6〜12の
アリール基(例えば、フェニル基、4−メチルフェニル
基、3−メトキシフェニル基、等)、置換もしくは無置
換の炭素数7〜12のアラルキル基(例えば、ベンジル
基、フェネチル基、等)または置換もしくは無置換の炭
素数2〜10のアルケニル基、(例えば、ビニル基、プ
ロペニル基、1−メチルビニル基、等)または置換もし
くは無置換の炭素数1〜10のヘテロ環基(例えば、ピ
リジル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、
等)を表わし、L402 は置換もしくは無置換の炭素数1
〜10のアルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン
基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレ
ン基、ヘキサメチレン基、1−メチルエチレン基、1−
ヒドロキシトリメチレン基、等)、置換もしくは無置換
の炭素数6〜12のアリーレン基(例えば、フェニレン
基、ナフチレン基、等)、置換もしくは無置換の炭素数
7〜12のアラルキレン基(例えば1,2−キシリレン
基、等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のヘテ
ロ環連結基(例えば
【0093】
【化16】
【0094】A401 及びB401 は−S−、−O−、−N
420 −、−CO−、−CS−、−SO2 −またはそれ
らを任意に組合せた基を表わし、任意に組合せた基とし
ては例えば−CONR421 −、−NR422 CO−、−N
423 CONR424 −、−COO−、−OCO−、−S
2 NR425 −、−NR426 SO2 −、−CSNR427
−、−NR428 CS−、−NR429 CONR430 −等が
あげられる。
【0095】rは1〜10の整数を表わす。ただし、L
401 及びL403 の少なくとも1つは−SO3 401 、−
PO3 402 403 、−NR401(R402)(塩酸塩、酢酸
塩などの塩の形でもよく、例えば無置換アミノ基、メチ
ルアミノ基、ジメチルアミノ基、N−メチル−N−ヒド
ロキシエチルアミノ基、N−エチル−N−カルボキシエ
チルアミノ基、等)、−N+403(R404) (R405)・X
401 - (例えば、トリメチルアンモニオクロリド基、
等)、−SO2 NR406(R407)(例えば、無置換スルフ
ァモイル基、ジメチルスルファモイル基、等)、−NR
408 SO2 409(例えば、メタンスルホンアミド基、ベ
ンゼンスルホンアミド基、等)、−CONR410(R411)
(例えば、無置換カルバモイル基、N−メチルカルバモ
イル基、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)カルバモイ
ル基、等)、−NR412 COR413 (例えば、ホルムア
ミド基、アセトアミド基、4−メチルベンゾイルアミノ
基、等)、−SO2 14(例えば、メタンスルホニル
基、4−クロルフェニルスルホニル基、等)、−PO
(−NR415(R416)2(例えば、無置換ホスホンアミド
基、テトラメチルホスホンアミド基、等)、−NR417
CONR418(R419)(例えば、無置換ウレイド基、N,
N−ジメチルウレイド基、等)、ヘテロ環基(例えば、
ピリジル基、イミダゾリル基、チエニル基、テトラヒド
ロフラニル基、等)−COOM404 で置換されているも
のとする。
【0096】M401 、M402 、M403 及びM404 は水素
原子または対カチオン(例えば、ナトリウム原子、カリ
ウム原子のようなアルカリ金属原子、マグネシウム原
子、カルシウム原子のようなアルカリ土類金属原子、ア
ンモニウム、トリエチルアンモニウムのようなアンモニ
ウム基、等)を表わす。
【0097】R401 〜R430 は水素原子、置換もしくは
無置換の炭素数1〜10のアルキル基(例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、イソプロピル
基、等)、置換もしくは無置換の炭素数6〜12のアリ
ール基(例えば、フェニル基、4−メチルフェニル基、
3−メトキシフェニル基、等)、置換もしくは無置換の
炭素数7〜12のアラルキル基(例えば、ベンジル基、
フェネチル基、等)または置換もしくは無置換の炭素数
2〜10のアルケニル基(例えば、ビニル基、プロペニ
ル基、1−メチルビニル基、等)を表わし、X- は対ア
ニオン(例えば、塩素イオン、臭素イオンのようなハロ
ゲンイオン、硝酸イオン、硫酸イオン、酢酸イオン、p
−トルエンスルホン酸イオン、等)を表わす。
【0098】ただしrが2以上の時は、A401 及びL
402 は先にあげた基の任意の組合せでよい。また、A
401 、B401 の少なくとも1つは−S−を表わす。
【0099】一般式(C)中好ましくはL401 及びL
403 の少なくとも一方は−SO3 401 、−PO3
402 403 、−NR401(R402)、−N+ 403(R404)
(R405)・X401 - 、ヘテロ環基−COOM404 で置換
された炭素数1〜6のアルキル基を表わし、L402 は炭
素数1〜6のアルキレン基を表わす。A401 及びB401
は−S− −O−または−NR420 −を表わし、
401 、R402 、R403 、R404 、R405 及びR420
水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表わし、r
は1〜6の整数を表わす。一般式(C)中、より好まし
くはL401 及びL403 は−SO3 401 、−PO3
402 403 −COOM404 で置換された炭素数1〜4の
アルキル基であり、A401 及びB401 は−S−を表わ
し、rは1〜3の整数を表わす。
【0100】次に本発明の処理方法で使用する定着剤に
ついて説明する。処理方法全体については後で詳述す
る。以下に本発明のスルフィド基を有する含窒素ヘテロ
環化合物の具体例を示すが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0101】
【化17】
【0102】本発明で用いられるスルフィド基を有する
含窒素ヘテロ環化合物は、ベリヒテ・デア・ドイッチェ
ン・ヘミッシェン・ゲゼルシャフト(Berichte der Deu
tschen Chemischen Gesellschaft)28、77(189
5)、特開昭50−37436号、同51−3231
号、米国特許第3,295,976号、米国特許第3,
376,310号、ベリヒテ・デア・ドイッチェン・ヘ
ミッシェン・ゲゼルシャフト(Berichte der Deutschen
Chemischen Gesellschaft)22、568(188
9)、同29、2483(1896)、ジャーナル・オ
ブ・ケミカル・ソサイアティ」(J. Chem. Soc.)19
32、1806、ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・
ケミカル・ソサイアティ(J. Am. Chem. Soc. )71、
4000(1949)、米国特許第2,585,388
号、同2,541,924号、アドバンシイズ・イン・
ヘテロサイクリック・ケミストリー(Advances in Hete
rocyclicChemistry )9、165(1968)、オーガ
ニック・シンセシス(OrganicSyntheses )IV、56
9(1963)、ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・
ケミカル・ソサイアティ(J. Am. Chem. Soc.)45、
2390(1923)、ヘミッシェ・ベリヒテ(Chemis
che Berichte)9、465(1876)特公昭40−2
8496号、特開昭50−89034号、米国特許第
3,106,467号、同3,420,670号、同
2,271,229号、同3,137,578号、同
3,148,066号、同3,511,663号、同
3,060,028号、同3,271,154号、同
3,251,691号、同3,598,599号、同
3,148,066号、特公昭43−4135号、米国
特許第3,615,616号、同3,420,664
号、同3,071,465号、同2,444,605
号、同2,444,606号、同2,444,607
号、同2,935,404号等に記載されている方法に
準じて合成できる。
【0103】以下に本発明で用いるメソイオン化合物の
具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0104】
【化18】
【0105】
【化19】
【0106】本発明の前記メソイオン化合物はジャーナ
ル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミストリー(J. Het
erocyclic Chem. )2、105(1965)、ジャーナ
ル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J. Org. Che
m. )32、2245(1967)、ジャーナル・オブ
・ケミカル・ソサイアティ(J. Chem. Soc. )3799
(1969)、ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサイアティ(J. Am. Chem .Soc.)80、1
895(1958)、ケミカル・コミュニケーション
(Chem.Commun. )1222(1971)、テトラヘド
ロン・レタース(Tetrahedron Lett.)2939(1
972)、特開昭60−87322号、ベヒリテ・デア
・ドイッチェン・ヘミッシェン・ゲゼルシャフト(Beri
chte der Deutschen Chemischen Gesellshaft )38、
4049(1905)、ジャーナル・オブ・ケミカル・
ソサイアティ・ケミカル・コミュニケーション(J. Che
m. Soc. Chem. Commun. )1224(1971)、特開
昭60−122936号、特開昭60−117240
号、アドバンスィズ・イン・ヘテロサイクリック・ケミ
ストリー(Advances in Heterocyclic Chemistry)1
9、1(1976)、テトラヘドロン・レタース(Tetr
ahedron Letters )5881(1968)、ジャーナル
・オブ・ヘテロサイクリック・ケミストリー(J. Heter
ocyclic Chem. )5、277(1968)、ジャーナル
・オブ・ケミカル・ソサイアティ・パーキン・トランザ
クションI(J. Chem. Soc., Perkin Trans. I)627
(1974)、テトラヘドロン・レタース(Tetrahedro
n Letters )1809(1967)、同1578(19
71)、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティ
(J. Chem.Soc. )899(1935)同2865(1
959)、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミスト
リー(J. Org. Chem. )30、567(1965)等に
記載の方法で合成できる。
【0107】以下に本発明のチオエーテル化合物の具体
例を示すが本発明はこれに限定されるものではない。
【0108】
【化20】
【0109】
【化21】
【0110】本発明の前記チオエーテル化合物はジャー
ナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J. Org. Ch
em. )30、2867(1965)、同27、2846
(1962)、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカ
ル・ソサイアティ(J. Am. Chem. Soc. )69、233
0(1947)等を参考にして容易に合成できる。ま
た、本発明の処理において、漂白定着液が下記一般式(V
I)、(VII) 、(VIII)、(IX) 、(X) で表される化合物
からなる金属キレート化合物の少なくとも1つを含有す
ることが好ましい。一般式(VI)
【0111】
【化22】
【0112】式中、Xは−CO−N(OH)−Ra 、−
N(OH)−CO−Rb (ここでRa は水素原子、脂肪
族基、芳香族基、またはヘテロ環基を表す。Rb は脂肪
族基、芳香族基またはヘテロ環基を表す。)、−SO2
NRc (Rd )または−N(Re )SO2 f (ここで
c 、Rd およびRe は水素原子、脂肪族基、芳香族基
またはヘテロ環基を表す。Rf は脂肪族基、芳香族基ま
たはヘテロ環基を表す。)を表す。L1 は脂肪族基、芳
香族基またはヘテロ環基またはそれらの組合せからなる
基を含む二価の連結基を表す。R11およびR12は同一で
も異なってもよくそれぞれ水素原子、脂肪族基、芳香族
基またはヘテロ環基を表す。一般式(VII)
【0113】
【化23】
【0114】式中、R21は一般式(VI)のR11と同義で
ある。R2aおよびR2bは同一でも異なってもよくそれぞ
れ−Y1 −C(=X1 )−N(Rh )−Rg または−Y
2 −N(Ri )−C(=X2 )−Rj (ここでY1 およ
びY2 は一般式(VI)のL1と同義である。Rg 、Rh
およびRi は一般式(VI)のRa と同義である。Rj
脂肪族基、芳香族基またはヘテロ環基、−NR
k (RL )(ここでRk およびRL は一般式(VI)のR
a と同義である。)または−ORm (ここでRm は脂肪
族基、芳香族基またはヘテロ環基を表す。)を表す。X
1 およびX2 は酸素原子または硫黄原子を表す。)を表
す。一般式(VIII)
【0115】
【化24】
【0116】式中、R31、R32およびR33は一般式(V
I) のR11と同義である。R3aは一般式(VII)のR2a
同義である。Wは二価の連結基を表す。一般式(IX)
【0117】
【化25】
【0118】式中、R41およびR42は一般式(VI)のR
11と同義である。L2 は二価の連結基を表す。Zはヘテ
ロ環基を表す。nは0または1を表す。一般式(X)
【0119】
【化26】
【0120】式中、L3 は脂肪族基、芳香族基、ヘテロ
環基またはそれらの組合せからなる基を含む二価の連結
基を表す。Aはカルボキシ基、ホスホノ基、スルホ基ま
たはヒドロキシ基を表す。R51、R52、R53、R54、R
55、R56およびR57は同一でも異なってもよく各々水素
原子、脂肪族基またはヘテロ環基を表す。R58およびR
59は同一でも異なってもよく各々水素原子、脂肪族基、
芳香族基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、シアノ基、ニト
ロ基、アシル基、スルファモイル基、カルバモイル基、
アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、スルホニル基またはスルフィニル基を表す。またR
58とR59は連結して環を形成してもよい。tおよびuは
0または1を表す。
【0121】本発明は迅速な水洗及び/又は安定化処理
が可能であり、かつ処理浴槽内を搬送させる処理も可能
にしたものであり、実質的に空気に接することなく処理
可能であり、開口率の小さい処理装置でも十分満足のい
く処理を実施することが可能である。更に、同様の理由
で低補充量の処理が可能である。なお、本発明における
開口率とは、処理槽の表面積を処理槽の体積で割った値
であり、処理槽の処理液の易酸化性の指標として多用さ
れている。
【0122】本発明では水洗及び/又は安定化浴の温度
は30℃以上が好ましく、特に40℃以上にすると前述
した画像にステインを与える物質が迅速に除去できるこ
ともわかった。しかしながら、40℃以上では水の蒸発
もきわめて多量になり、開口率は0.001以下にする
ことが好ましかった。本発明は迅速簡易処理を目的とし
た処理方法でも使用でき、アルカリ消費量が3.0mmol
/m2 以下の感光材料を好ましく用いることができる。
アルカリ消費量とは、特開平3−109549号公報に
記載のように、感光材料を支持体を用いて粉砕しpH6
からpH10に上げるのに必要とするアルカリの必要量
を定義する。
【0123】本発明における漂白定着組成物としては、
漂白定着液が一般的であるが、その補充液、供給キット
(液もしくは粘剤)なども意味する。補充液は2種以上
に分割されて補充されてもよい。一般式(VI)から
(X)で表わされる化合物の具体例および合成法は特願
平2−127,479号、同2−175,026号、同
2−196,972号、同2−201,846号、同2
−258,539号に記載されている。
【0124】一般式(VI)から(X)で、表わされる化
合物の代表例を以下に示すがこれらに限定されるもので
はない。
【0125】
【化27】
【0126】
【化28】
【0127】
【化29】
【0128】
【化30】
【0129】
【化31】
【0130】金属キレート化合物に使用される中心金属
としては例えばFe(III) 、Mn(III) 、Co(III) 、
Rh(II)、Rh(III) 、Au(III) 、Au(II)、Ce(I
V)などがあげられる。金属キレート化合物は、金属キレ
ート化合物として単離したものを用いてもよい。
【0131】もちろん、本発明においては一般式(VI)
から(X)で表される化合物と金属塩、例えば、硫酸第
二鉄錯塩、塩化第二鉄塩、硝酸第二鉄塩、硫酸第二鉄ア
ンモニウム、燐酸第二鉄塩などとを、溶液中で反応させ
て使用してもよい。一般式 (VI)から(X)で表される
化合物は金属イオンに対してモル比で1.0以上で用い
られる。この比は金属キレート化合物の安定度が低い場
合には大きいほうが好ましく、通常1から30の範囲で
用いられる。
【0132】次に本発明で特に有効であり、一般式(I
I)または(III)で表されるシアンカプラーについて説
明する。前記一般式(II)または(III)におけるZa及
びZbはそれぞれ−C(R3 )=又は−N=を表わす。
但し、Za及びZbの何れか一方は−N=であり、他方
は−C(R3 )=である。即ち、本発明のシアンカプラ
ーは、具体的には、下記一般式(II−a)、(II−
b)、(III−a)及び(III−b)で表される。
【0133】
【化32】
【0134】(式中の、R1 、R2 、R3 及びXは一般
式(II)又は(III)におけるそれぞれと同義である。)
3 は水素原子又は置換基を表わし、置換基としてはハ
ロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シ
アノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、スル
ホ基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ア
シルアミノ基、アルキルアミノ基、アニリノ基、ウレイ
ド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリ
ールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホン
アミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホ
ニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、
アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリ
ルオキシ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミ
ド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、ホスホニル
基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アゾリル
基等をあげることができる。これらの基は置換基で更に
置換されていてもよい。
【0135】さらに詳しくは、R3 は水素原子、ハロゲ
ン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、アルキル基
(例えば、炭素数1〜32の直鎖、または分岐鎖アルキ
ル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シ
クロアルキル基、シクロアルケニル基で、詳しくは例え
ばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチ
ル、トリデシル、2−メタンスルホニルエチル、3−
(3−ペンタデシルフェノキシ)プロピル、3−{4−
{2−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フ
ェノキシ〕ドデカンアミド}フェニル}プロピル、2−
エトキシトリデシル、トリフルオロメチル、シクロペン
チル、3−(2,4−ジ−t−アミノフェノキシ)プロ
ピル)、アリール基(例えば、フェニル、4−t−ブチ
ルフェニル、2,4−ジ−t−アミルフェニル、4−テ
トラデカンアミドフェニル)、ヘテロ環基(例えば、2
−フリル、2−チェニル、2−ピリミジニル、2−ベン
ゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、
カルボキシ基、アミノ基、アルコキシ基(例えば、メト
キシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−ドデシル
エトキシ、2−メタンスルホニルエトキシ)、アリール
オキシ基(例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキ
シ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキ
シ、3−t−ブチルオキシカルバモイルフェノキシ、3
−メトキシカルバモイル)、アシルアミノ基(例えば、
アセトアミド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、2
−(2,4−ジ−t−アミノフェノキシ)ブタンアミ
ド、4−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキ
シ)ブタンアミド、2−{4−(4−ヒドロキシフェニ
ルスルホニル)フェノキシ}デカンアミド、アルキルア
ミノ基(例えば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ドデシ
ルアミノ、ジエチルアミノ、メチルブチルアミノ)、ア
ニリノ基(例えば、フェニルアミノ、2−クロロアニリ
ノ、2−クロロ−5−テトラデカンアミノアニリノ、2
−クロロ−5−ドデシルオキシカルボニルアニリノ、N
−アセチルアニリノ、2−クロロ−5−{2−(3−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ドデカンアミ
ド}アニリノ、ウレイド基(例えば、フェニルウレイ
ド、メチルウレイド、N,N−ジブチルウレイド)、ス
ルファモイルアミノ基(例えば、N,N−ジプロピルス
ルファモイルアミノ、N−メチル−N−デシルスルファ
モイルアミノ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチ
オ、オクチルチオ、テトラデシルチオ、2−フェノキシ
エチルチオ、3−フェノキシプロピルチオ、3−(4−
t−ブチルフェノキシ)プロピルチオ、アリールチオ基
(例えば、フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オク
チルフェニルチオ、3−ペンタデシルフェニルチオ、2
−カルボキシフェニルチオ、4−テトラデカンアミドフ
ェニルチオ)、アルコキシカルボニルアミノ基(例え
ば、メトキシカルボニルアミノ、テトラデシルオキシカ
ルボニルアミノ)、スルホンアミド基(例えば、メタン
スルホンアミド、ヘキサデカンスルホンアミド、ベンゼ
ンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド、オク
タデカンスルホンアミド、2−メトキシ−5−t−ブチ
ルベンゼンスルホンアミド)、カルバモイル基(例え
ば、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバ
モイル、N−(2−ドデシルオキシエチル)カルバモイ
ル、N−メチル−N−ドデシルカルバモイル、N−{3
−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル}カ
ルバモイル)、スルファモイル基(例えば、N−エチル
スルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、
N−(2−ドデシルオキシエチル)スルファモイル、N
−エチル−N−ドデシルスルファモイル、N,N−ジエ
チルスルファモイル)、スルホニル基(例えば、メタン
スルホニル、オクタンスルホニル、ベンゼンスルホニ
ル、トルエンスルホニル)、アルコキシカルボニル基
(例えば、メトキシカルボニル、ブチルオキシカルボニ
ル、ドデシルオキシカルボニル、オクタデシルオキシカ
ルボニル)、ヘテロ環オキシ基(例えば、1−フェニル
テトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニル
オキシ)、アゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキ
シフェニルアゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、
2−ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ)、ア
シルオキシ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイルオ
キシ基(例えば、N−メチルカルバモイルオキシ、N−
フェニルカルバモイルオキシ)、シリルオキシ基(例え
ば、トリメチルシリルオキシ、ジブチルメチルシリルオ
キシ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(例えば、
フェノキシカルボニルアミノ)、イミド基(例えば、N
−スクシンイミド、N−フタルイミド、3−オクタデセ
ニルスクシンイミド)、ヘテロ環チオ基(例えば、2−
ベンゾチアゾリルチオ、2,4−ジ−フェノキシ−1,
3,5−トリアゾール−6−チオ、2−ピリジルチ
オ)、スルフィニル基(例えば、ドデカンスルフィニ
ル、3−ペンタデシルフェニルスルフィニル、3−フェ
ノキシプロピルスルフィニル)、ホスホニル基(例え
ば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニ
ル、フェニルホスホニル)、アリールオキシカルボニル
基(例えば、フェノキシカルボニル)、アシル基(例え
ば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベンゾイ
ル、4−ドデシルオキシベンゾイル)、アゾリル基(例
えば、イミダゾリル、ピラゾリル、3−クロロ−ピラゾ
ール−1−イル、トリアゾリル)を表わす。
【0136】R3 として好ましくは、アルキル基、アリ
ール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、アシルアミ
ノ基、アニリノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカル
ボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、
スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニ
ル基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイ
ルオキシ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミ
ド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、ホスホニル
基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アゾリル
基を挙げることができる。
【0137】更に好ましくはアルキル基、アリール基で
あり、凝集性の点からより好ましくは、少なくとも一つ
の置換基を有するアルキル基、アリール基であり、更に
好ましくは、少なくとも一つのアルコキシ基、スルホニ
ル基、スルファモイル基、カルバモイル基、アシルアミ
ド基又はアルホンアミド基を置換基として有するアルキ
ル基若しくはアリール基である。特に好ましくは、少な
くとも一つのアシルアミド基又はスルホンアミド基を置
換基として有するアルキル基若しくはアリール基であ
る。アリール基においてこれらの置換基を有する際には
少なくともオルト位に有することがより好ましい。
【0138】本発明のシアンカプラーは、R1 とR2
いずれも0.20以上の電子吸引性基であり、且つR1
とR2 のσp 値の和が0.65以上にすることでシアン
画像として発色するものである。R1 とR2 のσp 値の
和としては、好ましくは0.70以上であり、上限とし
ては1.8程度である。R1 及びR2 はハメットの置換
基定数σp 値が0.20以上の電子吸引性基であり、好
ましくは、0.30以上の電子吸引性基である。上限と
しては1.0以下の電子吸引性基である。ハメット則は
ベンゼン誘導体の反応または平衡に及ぼす置換基の影響
を定量的に論ずるために1935年L.P.Hammettに
より提唱された経験則であるが、これは今日広く妥当性
が認められている。
【0139】ハメット則により求められた置換基定数に
はσp 値とσm 値があり、これらの値は多くの一般的な
成書に記載があるが、例えば、J.A.Dean 編「Lan
ge'sHandbook of Chemistry」第12版、1979年
(Mc Graw-Hill )や「化学の領域増刊」、122
号、96〜103頁、1979年(南江堂)に詳しい。
本発明においてR1 及びR2 はハメットの置換基定数σ
p 値により規定されるが、これらの成書に記載の文献既
知の値がある置換基にのみ限定されるという意味ではな
くその値が文献未知であってもハメット則に基づいて測
定した場合にその範囲内に含まれる限り包含されること
は勿論である。
【0140】σp 値が0.20以上の電子吸引性基であ
るR1 及びR2 の具体例としては、アシル基、アシルオ
キシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、ア
リールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ジア
ルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、ジアリール
ホスフィニル基、アルキルスルフィニル基、アリールス
ルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホ
ニル基、スルホニルオキシ基、アシルチオ基、スルファ
モイル基、チオシアネート基、チオカルボニル基、ハロ
ゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン
化アリールオキシ基、ハロゲン化アルキルアミノ基、ハ
ロゲン化アルキルチオ基、σp 値が0.20以上の他の
電子吸引性基で置換されたアリール基、複素環基、ハロ
ゲン原子、アゾ基、又はセレノシアネート基が挙げられ
る。これらの置換基のうち更に置換基を有することが可
能な基は、R3 におけるのと同様な置換基を更に有して
もよい。
【0141】R1 及びR2 を更に詳しく述べると、σp
値が0.20以上の電子吸引性基としては、アシル基
(例えば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベン
ゾイル、4−ドデシルオキシベンゾイル)、アシルオキ
シ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイル基(例え
ば、カルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−フェ
ニルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N
−(2−ドデシルオキシエチル)カルバモイル、N−
(4−n−ペンタデカンアミド)フェニルカルバモイ
ル、N−メチル−N−ドデシルカルバモイル、N−{3
−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル}カ
ルバモイル)、アルコキシカルボニル基(例えば、メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、iso−プロピ
ルオキシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニ
ル、iso−ブチルオキシカルボニル、ブチルオキシカ
ルボニル、ドデシルオキシカルボニル、オクタデシルオ
キシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(例え
ば、フェノキシカルボニル)、シアノ基、ニトロ基、ジ
アルキルホスホノ基(例えば、ジメチルホスホノ)、ジ
アリールホスホノ基(例えば、ジフェニルホスホノ)、
ジアリールホスフィニル基(例えば、ジフェニルホスフ
ィニル)、アルキルスルフィニル基(例えば、3−フェ
ノキシプロピルスルフィニル)、アリールスルフィニル
基(例えば、3−ペンタデシルフェニルスルフィニ
ル)、アルキルスルホニル基(例えば、メタンスルホニ
ル、オクタンスルホニル)、アリールスルホニル基(例
えば、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル)、ス
ルホニルオキシ基(例えば、メタンスルホニルオキシ、
トルエンスルホニルオキシ)、アシルチオ基(例えば、
アセチルチオ、ベンゾイルチオ)、スルファモイル基
(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロ
ピルスルファモイル、N−(2−ドデシルオキシエチ
ル)スルファモイル、N−エチル−N−ドデシルスルフ
ァモイル、N,N−ジエチルスルファモイル)、チオシ
アネート基、チオカルボニル基(例えば、メチルチオカ
ルボニル、フェニルチオカルボニル)、ハロゲン化アル
キル基(例えば、トリフロロメタン、ヘプタフロロプロ
パン)、ハロゲン化アルコキシ基(例えば、トリフロロ
メチルオキシ)、ハロゲン化アリールオキシ基(例え
ば、ペンタフロロフェニルオキシ)、ハロゲン化アルキ
ルアミノ基(例えば、N,N−ジ−(トリフロロメチ
ル)アミノ)、ハロゲン化アルキルチオ基(例えば、ジ
フロロメチルチオ、1,1,2,2−テトラフロロエチ
ルチオ)、σp 値が0.20以上の他の電子吸引性基で
置換されたアリール基(例えば、2,4−ジニトロフェ
ニル、2,4,6−トリクロロフェニル、ペンタクロロ
フェニル)、複素環基(例えば、2−ベンゾオキサゾリ
ル、2−ベンゾチアゾリル、1−フェニル−2−ベンズ
イミダゾリル、5−クロロ−1−テトラゾリル、1−ピ
ロリル)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原
子)、アゾ基(例えば、フェニルアゾ)またはセレノシ
アネート基を表わす。これらの置換基のうち更に置換基
を有することが可能な基は、R3 におけるのと同様な置
換基を更に有してもよい。
【0142】R1 及びR2 として好ましいものとして
は、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アル
コキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シ
アノ基、ニトロ基、アルキルスルフィニル基、アリール
スルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスル
ホニル基、スルファモイル基、ハロゲン化アルキル基、
ハロゲン化アルキルオキシ基、ハロゲン化アルキルチオ
基、ハロゲン化アリールオキシ基、2つ以上のσp 値が
0.20以上の他の電子吸引性基で置換されたアリール
基、及び複素環基を挙げることができる。更に好ましく
は、アシル基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、シ
アノ基、アリールスルホニル基、カルバモイル基及びハ
ロゲン化アルキル基である。
【0143】R1 として最も好ましいものは、シアノ基
である。R2 として特に好ましいものは、アリールオキ
シカルボニル基及びアルコキシカルボニル基であり、最
も好ましいのは、分岐したアルコキシカルボニル基及び
電子吸引性基を有するアルコキシカルボニル基である。
Xは水素原子または芳香族第1級アミンカラー現像主薬
の酸化体とのカップリング反応において離脱しうる基を
表わすが、離脱しうる基を詳しく述べればハロゲン原
子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ
基、アルキルもしくはアリールスルホニルオキシ基、ア
シルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホンアミ
ド基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシ
カルボニルオキシ基、アルキル、アリールもしくはヘテ
ロ環チオ基、アルキルもしくはアリールスルフィニル
基、カルバモイルアミノ基、5員もしくは6員の含窒素
ヘテロ環基、イミド基、アリールアゾ基などがあり、こ
れらの基は更にR3 の置換基として許容された基で置換
されていてもよい。
【0144】さらに詳しくはハロゲン原子(例えば、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子)、アルコキシ基(例え
ば、エトキシ、ドデシルオキシ、メトキシエチルカルバ
モイルメトキシ、カルボキシプロピルオキシ、メチルス
ルホニルエトキシ、エトキシカルボニルメトキシ)、ア
リールオキシ基(例えば、4−メチルフェノキシ、4−
クロロフェノキシ、4−メトキシフェノキシ、4−カル
ボキシフェノキシ、3−エトキシカルボキシフェノキ
シ、3−アセチルアミノフェノキシ、2−カルボキシフ
ェノキシ)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ、テ
トラデカノイルオキシ、ベンゾイルオキシ)、アルキル
もしくはアリールスルホニルオキシ基(例えば、メタン
スルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)、アシ
ルアミノ基(例えば、ジクロルアセチルアミノ、ヘプタ
フルオロブチリルアミノ)、アルキルもしくはアリール
スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミノ、ト
リフルオロメタンスルホンアミノ、p−トルエンスルホ
ニルアミノ)、アルコキシカルボニルオキシ基(例え
ば、エトキシカルボニルオキシ、ベンジルオキシカルボ
ニルオキシ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(例
えば、フェノキシカルボニルオキシ)、アルキル、アリ
ールもしくはヘテロ環チオ基(例えば、ドデシルチオ、
1−カルボキシドデシルチオ、フェニルチオ、2−ブト
キシ−5−t−オクチルフェニルチオ、テトラゾリルチ
オ)、アルキルもしくはアリールスルフィニル基(例え
ば、イソプロピルスルフィニル)、カルバモイルアミノ
基(例えば、N−メチルカルバモイルアミノ、N−フェ
ニルカルバモイルアミノ)、5員もしくは6員の含窒素
ヘテロ環基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、トリ
アゾリル、テトラゾリル、1,2−ジヒドロ−2−オキ
ソ−1−ピリジル)、イミド基(例えば、スクシンイミ
ド、ヒダントイニル)、アリールアゾ基(例えば、フェ
ニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ)などである。X
はこれら以外に炭素原子を介して結合した離脱基として
アルデヒド類又はケトン類で4当量カプラーを縮合して
得られるビス型カプラーの形を取る場合もある。又、X
は現像抑制剤、現像促進剤など写真的有用基を含んでい
てもよい。
【0145】好ましいXは、ハロゲン原子、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アルキルもしくはアリールチオ
基、アルキルもしくはアリールスルフィニル基、カップ
リング活性位に窒素原子で結合する5員もしくは6員の
含窒素ヘテロ環基である。より好ましいXは、ハロゲン
原子、アルキルもしくはアリールチオ基及びアルキルも
しくはアリールスルフィニル基であり、特に好ましいの
はアリールチオ基及びアリールスルフィニル基である。
【0146】一般式(II)又は(III)で表されるシアン
カプラーは、R1 、R2 、R3 又はXの基が二価の基に
なり、二量体以上の多量体や高分子鎖と結合して単重合
体若しくは共重合体を形成してもよい。高分子鎖と結合
して単重合体若しくは共重合体とは一般式(II)又は
(III)で表されるシアンカプラー残基を有する付加重合
体エチレン型不飽和化合物の単独もしくは共重合体が典
型例である。この場合、一般式(II)又は(III)で表さ
れるシアンカプラー残基を有するシアン発色繰り返し単
位は重合体中に1種類以上含有されていてもよく、共重
合成分として非発色性のエチレン型モノマーの1種また
は2種以上を含む共重合体であってもよい。一般式(I
I)又は(III)で表されるシアンカプラー残基を有する
シアン発色繰り返し単位は好ましくは下記一般式(P)
で表される。
【0147】
【化33】
【0148】式中Rは水素原子、炭素数1〜4個のアル
キル基または塩素原子を示し、Aは−CONH−、−C
OO−または置換もしくは無置換のフェニレン基を示
し、Bは置換もしくは無置換のアルキレン基、フェニレ
ン基またはアラルキレン基を示し、Lは−CONH−、
−NHCONH−、−NHCOO−、−NHCO−、−
OCONH−、−NH−、−COO−、−OCO−、−
CO−、−O−、−S−、−SO2 −、−NHSO2
または−SO2 NH−を表わす。a、b、cは0または
1を示す。Qは一般式(II)又は(III)で表される化合
物のR1 、R2 、R3 又はXより水素原子が離脱したシ
アンカプラー残基を示す。
【0149】重合体としては一般式(II)又は(III)の
カプラーユニットで表されるシアン発色モノマーと芳香
族一級アミン現像薬の酸化生成物とカップリングしない
非発色性エチレン様モノマーの共重合体が好ましい。芳
香族一級アミン現像薬の酸化生成物とカップリングしな
い非発色性エチレン型単量体としては、アクリル酸、α
−クロロアクリル酸、α−アルキルアクリル酸(例えば
メタクリル酸など)これらのアクリル酸類から誘導され
るアミドもしくはエステル(例えば、アクリルアミド、
メタクリルアミド、n−ブチルアクリルアミド、t−ブ
チルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、メチ
ルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルア
クリレート、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアク
リレート、iso−ブチルアクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、ラウ
リルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタ
クリレート、n−ブチルメタクリレートおよびβ−ヒド
ロキシメタクリレート)、ビニルエステル(例えばビニ
ルアセテート、ビニルプロピオネートおよびビニルラウ
レート)、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、芳
香族ビニル化合物(例えばスチレンおよびその誘導体、
例えばビニルトルエン、ジビニルベンゼン、ビニルアセ
トフェノンおよびスルホスチレン)、イタコン酸、シト
ラコン酸、クロトン酸、ビニリデンクロライド、ビニル
アルキルエーテル(例えば、ビニルエチルエーテル)、
マレイン酸エステル、N−ビニル−2−ピロリドン、N
−ビニルピリジンおよび2−および−4−ビニルピリジ
ン等がある。
【0150】特にアクリル酸エステル、メタクリル酸エ
ステル、マレイン酸エステル類が好ましい。ここで使用
する非発色性エチレン型モノマーは2種以上を一緒に使
用することもできる。例えばメチルアクリレートとブチ
ルアクリレート、ブチルアクリレートとスチレン、ブチ
ルメタクリレートとメタクリル酸、メチルアクリレート
とジアセトンアクリルアミドなどが使用できる。
【0151】ポリマーカプラー分野で周知の如く前記一
般式(II)又は(III)に相当するビニル系単量体と共重
合させるためのエチレン系不飽和単量体は形成される共
重合体の物理的性質および/または化学的性質、例えば
溶解度、写真コロイド組成物の結合剤例えばゼラチンと
の相溶性、その可撓性、熱安定性等が好影響を受けるよ
うに選択することができる。
【0152】本発明のシアンカプラーをハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料中、好ましくは赤感光性ハロゲン化銀
乳剤層に含有させるには、いわゆる内型カプラーにする
ことが好ましく、そのためには、R1 、R2 、R3 、X
の少なくとも1つの基が所謂バラスト基(好ましくは、
総炭素数10以上)であることが好ましく、総炭素数1
0〜50であることがより好ましい。
【0153】本発明において一般式(II)で表されるシ
アンカプラーが効果の点で好ましく、特に一般式(II)
で表されるシアンカプラーが効果の点で好ましい。以下
に本発明のカプラーの具体例を示すが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
【0154】
【化34】
【0155】
【化35】
【0156】
【化36】
【0157】
【化37】
【0158】
【化38】
【0159】
【化39】
【0160】
【化40】
【0161】
【化41】
【0162】
【化42】
【0163】
【化43】
【0164】
【化44】
【0165】
【化45】
【0166】
【化46】
【0167】
【化47】
【0168】
【化48】
【0169】本発明で用いるシアンカプラーの中、特に
好ましい化合物は、C−1、C−2、C−3、C−1
9、C−34、C−39、C−52及びC−53であ
る。次に本発明で用いるシアンカプラーの合成例を示
し、合成法を説明する。 合成例1(例示化合物C−1の合成)
【0170】
【化49】
【0171】
【化50】
【0172】3−m−ニトロフェニル−5−メチルシア
ノ−1,2,4−トリアゾール(1)(20.0g、8
7.3mmol)を150mlのジメチルアセトアミドに溶
解し、これに少しずつNaH(60% in oil)(7.
3g、183mmol)を加え、80℃に加熱した。これに
ブロモピルビン酸エチル(13.1ml、105mmol)
の50mlジメチルアセトアミド溶液をゆっくり滴下し
た。滴下後30分間、80℃で攪拌し、室温で冷却し
た。反応液に1N塩酸を加えて酸性にした後、酢酸エチ
ルで抽出し、芒硝乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣を
シリカゲルクロマトグラフィにより精製することにより
化合物(2)を10.79g(38%)得ることができ
た。
【0173】還元鉄(9.26g、166mmol)、塩化
アンモニウム(0.89g、16.6mmol)をイソプロ
パノール300mlに懸濁させ、更に水30ml、濃塩
酸2mlを加え、30分間加熱還流した。加熱還流しな
がら、化合物(2)(10.79g、33.2mmol)を
少しずつ加えた。更に、4時間加熱還流後、即に、セラ
イトを用いて濾過し、濾液は減圧留去した。残渣を40
mlのジメチルアセトアミドと60mlの酢酸エチルの
混液に溶解し、化合物(3)(25.6g、36.5mm
ol)を加えた後、トリエチルアミン(23.1ml、1
66mmol)を加え、70℃で5時間加熱する。反応液を
室温まで冷却後、水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出
液は水洗後、芒硝で乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣
をシリカゲルクロマトグラフィにより精製し、化合物
(4)を16.5g(52%)得ることができた。
【0174】化合物(4)(7.0g、7.30mmol)
をイソブタノール14mlに溶解し、オルトチタン酸テ
トライソプロピル(0.43ml、1.46mmol)を加
え、6時間加熱還流した。反応液は室温まで冷却し、水
を加え、酢酸エチルで抽出した。芒硝乾燥後、溶媒を減
圧留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィにより精
製することにより化合物(5)を5.0g(69%)得
ることができた。
【0175】化合物(5)(5.0g、5.04mmol)
を50mlのテトラヒドロフランに溶解し、水冷下、S
2 Cl2 (0.40ml、5.04mmol)を滴下し、
滴下後、更に4時間水冷下で攪拌した。反応液に水を加
え、酢酸エチルで抽出し、芒硝乾燥後、溶媒を減圧留去
した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィにより精製す
ることにより例示化合物C−1を3.9g(76%)得
ることができた。 合成例2(例示化合物C−39の合成)
【0176】
【化51】
【0177】2−アミノ−5−クロロ−3,4−ジシア
ノピロール(6)(6.78g、40.7mmol)に36
%塩酸を38mlを加え、氷冷攪拌下亜硝酸ナトリウム
(2.95g、42.7mmol)の水5.9ml溶液をゆ
っくり滴下し、そのまま1.5時間攪拌を続け、化合物
(7)を合成した。化合物(8)(9.58g、427
mmol)のエタノール177ml溶液に氷冷攪拌下28%
ナトリウムメチラート102mlを加えて調製した溶液
に、先に合成した化合物(7)の溶液を氷冷攪拌下ゆっ
くりと滴下し、その後1時間攪拌を続けた。次に反応液
を1.5時間加熱還流攪拌した。その後、反応液により
エタノールを減圧留去し、残渣をクロロホルムに溶か
し、飽和食塩水にて洗浄、芒硝乾燥後、減圧下クロロホ
ルムを留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製し、化合物(10)4.19g(収率
(6)より29%)を得た。
【0178】なお、化合物(6)の合成は前記3,4−
ジシアノピロールをクロル化した後、ニトロ化、鉄還元
を行って合成した。又、化合物(8)の合成は、γ−ラ
クトンとベンゼンより公知の方法にて合成した化合物
(a)より、「ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサエティ」(Journal of the American C
hemical Society)、76、3209(1954)に記
載の方法に準じて合成した。
【0179】
【化52】
【0180】粉末の還元鉄(3.3g、59.0mmol)
に水10ml、塩化アンモニウム(0.3g、5.9mm
ol)および酢酸(0.34ml、5.9mmol)を加え、
15分間加熱還流攪拌後、イソプロパノール31mlを
加え、さらに20分間加熱還流攪拌した。次に(10)
(4.1g、11.8mmol)のイソプロパノール14m
l溶液を滴下し、2時間加熱還流攪拌後、反応液をセラ
イトを濾過助剤に用いて濾過し、酢酸エチルで残渣を洗
浄し、溶液を減圧留去した。
【0181】残渣を酢酸エチル16ml、ジメチルアセ
トアミド24mlの混液に溶解し、これに(11)
(5.6g、13.0mmol)加え、更にトリエチルアミ
ン(8.2ml、59.0mmol)を加え、室温で4時間
攪拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽
和食塩水で洗浄した。芒硝乾燥後、溶媒を減圧留去し、
残渣をシリカゲルクロマトグラフィにより精製し、例示
化合物C−39を6.46g(76%)得ることができ
た。
【0182】本発明に用いられるカラー写真感光材料中
のカラー印画紙は、支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤
層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層および赤感性ハロゲン化
銀乳剤層を少なくとも一層ずつ塗設して構成することが
できる。一般のカラー印画紙では、支持体上に前出の順
で塗設されているのが普通であるが、これと異なる順序
であっても良い。
【0183】本発明の使用できる感光材料を処理する処
理方法は、通常使用されているカラープリントの迅速処
理に使用できるが、迅速化をより望まれるインテリジェ
ントカラーハードコピーの処理に使用することができ
る。特に、インテリジェントカラーハードコピーの態様
としては、レーザー(例えば半導体レーザーなど)ある
いは発光ダイオードなどの高密度光をもちいて走査露光
する態様が好ましい。
【0184】半導体レーザーは赤外域に高い感光性を有
するものが多く、そのために使用される感光材料は赤外
感光性ハロゲン化銀乳剤層を前記の乳剤層の少なくとも
一つの替りに用いることができる。これ等の感光性乳剤
層には、それぞれの波長域に感度を有するハロゲン化銀
乳剤と、感光する光と補色の関係にある色素−すなわち
青に対するイエロー、緑に対するマゼンタそして赤に対
するシアン−を形成する所謂カラーカプラーを含有させ
ることで減色法の色再現を行うことができる。ただし、
感光層とカプラーの発色色相とは、上記のような対応を
持たない構成としても良い。
【0185】さらに、要求されている画質や品質によっ
ては、カラーカプラーは2色であっても良い。この場合
各々に対応するハロゲン化銀乳剤層も2層で良い。この
場合、フルカラー画像にはならないが、より迅速に画像
を形成させることが可能である。本発明に用いるハロゲ
ン化銀乳剤としては、90モル%以上の塩化銀を含む塩
臭化銀もしくは塩化銀を用いる。乳剤のハロゲン組成は
粒子間で異なっていても等しくても良いが、粒子間で等
しいハロゲン組成を有する乳剤を用いると、各粒子の性
質を均質にすることが容易である。また、ハロゲン化銀
乳剤粒子内部のハロゲン組成分布については、ハロゲン
化銀粒子のどの部分をとっても組成の等しい所謂均一型
構造の粒子や、ハロゲン化銀乳剤粒子内部のコア(芯)
とそれを取り囲むシェル(殻)〔一層または複数層〕と
でハロゲン組成の異なる所謂積層型構造の粒子あるい
は、粒子内部もしくは表面に非層状にハロゲン組成の異
なる部分を有する構造(粒子表面にある場合は粒子のエ
ッジ、コーナーあるいは面上に異組成の部分が接合した
構造)の粒子などを適宜選択して用いることができる。
高感度を得るには、均一型構造の粒子よりも後二者のい
ずれかを用いることが有利であり、耐圧力性の面からも
好ましい。ハロゲン化銀粒子が上記のような構造を有す
る場合には、ハロゲン組成において異なる部分の境界部
は、明確な境界であっても、組成差により混晶を形成し
て不明確な境界であっても良く、また積極的に連続的な
構造変化を持たせたものであっても良い。
【0186】一方、感光材料が圧力を受けたときの感度
低下を極力抑える目的で、塩化銀含有率90モル%以上
の本発明で用いる高塩化銀乳剤においては、粒子内のハ
ロゲン組成の分布の小さい均一型構造の粒子を用いるこ
とも好ましく行われる。また、現像処理液の補充量を低
減する目的でハロゲン化銀乳剤の塩化銀含有率を更に高
めることも有効である。この様な場合にはその塩化銀含
有率が98モル%〜100モル%であるように、ほぼ純
塩化銀の乳剤も好ましく用いられる。
【0187】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤に含まれ
るハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズ(粒子の投影面積
と等価な円の直径を以て粒子サイズとし、その数平均を
とったもの)は0.1μ〜2μが好ましい。また、それ
らの粒子サイズ分布は変動係数(粒子サイズ分布の標準
偏差を平均粒子サイズで除したもの)20%以下、望ま
しくは15%以下の所謂単分散なものが好ましい。この
とき広いラチチュードを得る目的で上記の単分散乳剤を
同一層にブレンドして使用することや、重層塗布するこ
とも好ましく行われる。
【0188】写真乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の形
状は、立方体、十四面体あるいは八面体のような規則的
な (regular)結晶形を有するもの、球状、板状などのよ
うな変則的な(irregular) 結晶形を有するもの、あるい
はこれらの複合形を有するものを用いることができる。
また、種々の結晶形を有するものの混合したものからな
っていても良い。本発明においてはこれらの中でも上記
規則的な結晶形を有する粒子を50%以上、好ましくは
70%以上、より好ましくは90%以上含有するのが良
い。
【0189】また、これら以外にも平均アスペクト比
(円換算直径/厚み)が5以上、好ましくは8以上の平
板状粒子が投影面積として全粒子の50%を越えるよう
な乳剤も好ましく用いることができる。本発明に係わる
感光材料には、画像のシャープネス等を向上させる目的
で親水性コロイド層に、欧州特許EP0,337,49
0A2号明細書の第27〜76頁に記載の、処理により
脱色可能な染料(なかでもオキソノール系染料)を該感
材の680nmに於ける光学反射濃度が0.70以上に
なるように添加したり、支持体の耐水性樹脂層中に2〜
4価のアルコール類(例えばトリメチロールエタン)等
で表面処理された酸化チタンを12重量%以上(より好
ましくは14重量%以上)含有させるのが好ましい。
【0190】また、本発明に係わる感光材料には、カプ
ラーと共に欧州特許EP0,277,589A2号明細
書に記載のような色像保存性改良化合物を使用するのが
好ましい。特にピラゾロアゾールカプラーとの併用が好
ましい。即ち、発色現像処理後に残存する芳香族アミン
系現像主薬と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質
的に無色の化合物を生成する化合物(F)および/また
は発色現像処理後に残存する芳香族アミン系発色現像主
薬の酸化体と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質
的に無色の化合物を生成する化合物(G)を同時または
単独に用いることが、例えば処理後の保存における膜中
残存発色現像主薬ないしその酸化体とカプラーの反応に
よる発色色素生成によるステイン発生その他の副作用を
防止する上で好ましい。
【0191】また、本発明に係わる感光材料には、親水
性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や
細菌を防ぐために、特開昭63−271247号公報に
記載のような防黴剤を添加するのが好ましい。また、本
発明に係わる感光材料に用いられる支持体としては、デ
ィスプレイ用に白色ポリエステル系支持体または白色顔
料を含む層がハロゲン化銀乳剤層を有する側の支持体上
に設けられた支持体を用いてもよい。更に鮮鋭性を改良
するために、アンチハレーション層を支持体のハロゲン
化銀乳剤層塗布側または裏面上塗設するのが好ましい。
特に反射光でも透過光でもディスプレイが観賞できるよ
うに、支持体の透過濃度を0.35〜0.8の範囲に設
定するのが好ましい。
【0192】本発明に係わる感光材料は可視光で露光さ
れても赤外光で露光されてもよい。露光方法としては低
照度露光でも高照度短時間露光でもよく、特に後者の場
合には一画素当りの露光時間が10-4秒より短いレーザ
ー走査露光方式が好ましい。また、露光に際して、米国
特許第4,880,726号明細書に記載のバンド・ス
トップフィルターを用いるのが好ましい。これらよって
光混色が取り除かれ、色再現性が著しく向上する。
【0193】露光済みの感光材料はカラー現像処理が施
されうるが、迅速処理の目的からカラー現像の後、漂白
定着処理するのが好ましい。特に前記高塩化銀乳剤が用
いられる場合には、漂白定着液のpHは脱銀促進等の目
的から約6.5以下が好ましく、更に約6以下が好まし
い。本発明に係わる感光材料に適用されるハロゲン化銀
乳剤やその他の素材(添加剤など)および写真構成層
(層配置など)、並びにこの感材を処理するために適用
される処理法や処理用添加剤としては、下記の特許公
報、特に欧州特許EP0,355,660A2号(特開
平2−139544号)明細書に記載されている以下の
表のものが好ましく用いられる。
【0194】
【表7】
【0195】
【表8】
【0196】
【表9】
【0197】
【表10】
【0198】
【表11】
【0199】本発明のカラー写真感光材料は、カラー現
像、漂白定着、水洗処理(または安定化処理)が施され
るのが好ましい。漂白と定着は前記のような一浴でなく
て別個に行ってもよい。本発明に使用されるカラー現像
主薬の代表例を以下に示すが、これらに限定されるもの
ではない。 D−1 N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン D−2 4−アミノ−N,N−ジエチル−3−メチルア
ニリン D−3 4−アミノ−N−(β−ヒドロキシエチル)−
N−メチルアニリン D−4 4−アミノ−N−エチル−N−(β−ヒドロキ
シエチル)アニリン D−5 4−アミノ−N−エチル−N−(β−ヒドロキ
シエチル)−3−メチルアニリン D−6 4−アミノ−N−エチル−N−(β−メタンス
ルホンアミドエチル)−3−メチルアニリン D−7 4−アミノ−N,N−ジエチル−3−(β−ヒ
ドロキシエチル)アニリン D−8 4−アミノ−N−エチル−N−(β−メトキシ
エチル)−3−メチルアニリン D−9 4−アミノ−N−(β−エトキシエチル)−N
−エチル−3−メチルアニリン D−10 4−アミノ−N−(3−カルバモイルプロピル
−N−n−プロピル−3−メチルアニリン D−11 4−アミノ−N−(3−カルバモイルブチル−
N−n−プロピル−3−メチルアニリン D−12 N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3
−ヒドロキシピロリジン D−13 N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3
−(ヒドロキシメチル)ピロリジン D−14 N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3
−ピロリジンカルボキサミド 上記p−フェニレンジアミン誘導体のうち特に好ましく
は例示化合物D−5,D−6およびD−10である。ま
た、これらのp−フェニレンジアミン誘導体と硫酸塩、
塩酸塩、亜硫酸塩、ナフタレンジスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸などの塩であってもよい。該芳香族第一
級アミン現像主薬の使用量は現像液(タンク液として)
1リットル当たり好ましくは0.002モル〜0.2モ
ル、さらに好ましくは、0.005モル〜0.1モルで
ある。
【0200】本発明の実施にあたっては、実質的にベン
ジルアルコールを含有しない現像液を使用することが好
ましい。ここで実質的に含有しないとは、好ましくは2
ml/リットル以下、更に好ましくは0.5ml/リッ
トル以下のベンジルアルコール濃度であり、最も好まし
くは、ベンジルアルコールを全く含有しないことであ
る。
【0201】本発明に用いられる現像液又はその補充液
は、亜硫酸イオンを実質的に含有しないことがより好ま
しい。亜硫酸イオンは、現像主薬の保恒剤としての機能
と同時に、ハロゲン化銀溶解作用及び現像主薬酸化体と
反応し、色素形成効率を低下させる作用を有する。この
ような作用が、連続処理に伴う写真特性の変動の増大の
原因の1つと推定される。ここで実質的に含有しないと
は、好ましくは現像主薬1モルに対して0.10モル以
下の亜硫酸イオン濃度であり、最も好ましくは亜硫酸イ
オンを全く含有しないことである。但し、本発明におい
ては、使用液に調整する前に現像主薬が濃縮されている
処理剤キットの酸化防止に用いられるごく少量の亜硫酸
イオンは除外される。
【0202】本発明に用いられる現像液は亜硫酸イオン
を実質的に含有しないことが好ましいが、さらにヒドロ
キシルアミンを実質的に含有しないことがより好まし
い。これは、ヒドロキシルアミンが現像液の保恒剤とし
ての機能と同時に自身が銀現像活性を持ち、ヒドロキシ
ルアミンの濃度の変動が写真特性に大きく影響すると考
えられるためである。ここでいうヒドロキシルアミンを
実質的に含有しないとは、好ましくは5.0×10-3
ル/リットル以下のヒドロキシルアミン濃度であり、最
も好ましくはヒドロキシルアミンを全く含有しないこと
である。
【0203】本発明に用いられる発色現像液及びその補
充液は、前記ヒドロキシルアミンや亜硫酸イオンに替え
て有機保恒剤を含有することがより好ましい。ここで有
機保恒剤とは、カラー写真感光材料の処理液へ添加する
ことで、芳香剤第一級アミンカラー現像主薬の劣化速度
を減じる有機化合物全般を指す。即ち、カラー現像主薬
の空気などによる酸化を防止する機能を有する有機化合
物類であるが、中でも、ヒドロキシルアミン誘導体(ヒ
ドロキシルアミンを除く。以下同様)、ヒドロキサム酸
類、ヒドラジン類、ヒドラジド類、フェノール類、α−
ヒドロキシケトン類、α−アミノケトン類、糖類、モノ
アミン類、ジアミン類、ポリアミン類、四級アンモニウ
ム塩類、ニトロキシラジカル類、アルコール類、オキシ
ム類、ジアミド化合物類、縮環式アミン類などが特に有
効な有機保恒剤である。これらは、特開昭63−423
5号、同63−30845号、同63−21647号、
同63−44655号、同63−53551号、同63
−43140号、同63−56654号、同63−58
346号、同63−43138号、同63−14604
1号、同63−44657号、同63−44656号、
米国特許第3,615,503号、同2,494,90
3号、特開昭52−143020号、特公昭48−30
496号などの各公報又は明細書に開示されている。
【0204】その他保恒剤として、特開昭57−441
48号及び同57−53749号公報に記載の各種金属
類、特開昭59−180588号公報に記載のサリチル
酸類、特開昭54−3532号公報に記載のアルカノー
ルアミン類、特開昭56−94349号公報に記載のポ
リエチレンイミン類、米国特許第3,746,544号
明細書等に記載の芳香族ポリヒドロキシ化合物等を必要
に応じて含有しても良い。特にトリエタノールアミンの
ようなアルカノールアミン類、ジエチルヒドロキシルア
ミンのようなジアルキルヒドロキシルアミン、ヒドラジ
ン誘導体あるいは芳香族ポリヒドロキシ化合物の添加が
好ましい。
【0205】前記の有機保恒剤のなかでもヒドロキシル
アミン誘導体やヒドラジン誘導体(ヒドラジン類やヒド
ラジド類)が特に好ましく、その詳細については、特開
平1−97953号、同1−186939号、同1−1
86940号、同1−187557号公報などに記載さ
れている。また前記のヒドロキシルアミン誘導体または
ヒドラジン誘導体とアミン類を併用して使用すること
が、カラー現像液の安定性の向上、しいては連続処理時
の安定性向上の点でより好ましい。
【0206】前記のアミン類としては、特開昭63−2
39447号公報に記載されたような環状アミン類や特
開昭63−128340号公報に記載されたようなアミ
ン類やその他特開平1−186939号や同1−187
557号公報に記載されたようなアミン類が挙げられ
る。また本発明では、ヒドロキシルアミン誘導体は下記
一般式(XI)で示されるものが好ましく用いられる。
一般式(XI)
【0207】
【化53】
【0208】(式中、Lは置換してもよいアルキレン基
を表わし、Aはカルボキシル基、スルホ基、ホスホン
基、ホスフィン基、ヒドロキシル基、アルキル置換して
もよいアミノ基、アルキル置換してもよいアンモニオ
基、アルキル置換してもよいカルバモイル基、アルキル
置換してもよいスルファモイル基、置換してもよいアル
キルスルホニル基を表わし、Rは水素原子、置換しても
よいアルキル基を表す。)次に、本発明で用いるヒドロ
キシルアミン誘導体の具体的化合物を記すが、これらに
限られるものではない。
【0209】
【化54】
【0210】以下に本発明で用いるスルフィン酸及びそ
の塩の具体例を列挙する。
【0211】
【化55】
【0212】上記化合物は単独で、又は2種以上の混合
物として使用できる。上記スルフィン酸は、例えば特開
昭62−143048号記載の方法又はそれに準じた方
法で合成することができる。また、本発明に用いられる
スルフィン酸の含有量は、0.001〜1.0モル/リ
ットル、好ましくは0.002〜0.2モル/リットル
である。
【0213】本発明においてカラー現像液中に塩素イオ
ンを3.5×10-3〜3.0×10-1モル/リットル含
有することが好ましい。特に好ましくは、1×10-2
2×10-1モル/リットルである。塩素イオン濃度が
3.0×10-1モル/リットルより多いと、現像を遅ら
せるという欠点を有し、迅速で最大濃度の高いという本
発明の目的を達成する上で好ましくない。また、3.5
×10-3モル/リットル未満では、カプリを防止する上
で好ましくない。
【0214】本発明において、カラー現像液中に臭素イ
オンを0.5×10-5モル/リットル〜1.0×10-3
モル/リットル含有することが好ましい。より好ましく
は、3.0×10-5〜5×10-4モル/リットルであ
る。臭素イオン濃度が1×10 -3モル/リットルより多
い場合、現像を遅らせ、最大濃度及び感度が低下し、
0.5×10-5モル/リットル未満である場合、カブリ
を十分に防止することができない。
【0215】ここで塩素イオン及び臭素イオンは現像液
中に直接添加されてもよく、現像処理中に感光材料から
現像液に溶出してもよい。発色現像液に直接添加される
場合、塩素イオン供給物質として、塩化ナトリウム、塩
化カリウム、塩化アンモニウム、塩化リチウム、塩化ニ
ッケル、塩化マグネシウム、塩化マンガン、塩化カルシ
ウム、塩化カドミウムが挙げられるが、そのうち好まし
いものは塩化ナトリウム、塩化カリウムである。
【0216】また、現像液中に添加されている蛍光増白
剤から供給されてもよい。臭素イオンの供給物質とし
て、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化アンモニウ
ム、臭化リチウム、臭化カルシウム、臭化マグネシウ
ム、臭化マンガン、臭化ニッケル、臭化カドミウム、臭
化セリウム、臭化タリウムが挙げられるが、そのうち好
ましいものは臭化カリウム、臭化ナトリウムである。
【0217】現像処理中に感光材料から溶出する場合、
塩素イオンや臭素イオンは共に乳剤から供給されてもよ
く、乳剤以外から供給されても良い。本発明に使用され
る発色現像液は、好ましくはpH9〜12、より好まし
くは9〜11.0であり、そのカラー現像液には、その
他に既知の現像液成分の化合物を含ませることができ
る。
【0218】上記pHを保持するためには、各種緩衝剤
を用いるのが好ましい。緩衝剤としては、炭酸塩、リン
酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、
グリシル塩、N,N−ジメチルグリシン塩、ロイシン
塩、ノルロイシン塩、グアニン塩、3,4−ジヒドロキ
シフェニルアラニン塩、アラニン塩、アミノ酪酸塩、2
−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール塩、
バリン塩、プロリン塩、トリスヒドロキシアミノメタン
塩、リシン塩などを用いることができる。特に炭酸塩、
リン酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩は、溶解
性、pH9.0以上の高pH領域での緩衝能に優れ、発
色現像液に添加しても写真性能面への悪影響(カブリな
ど)がなく、安価であるといった利点を有し、これらの
緩衝剤を用いることが特に好ましい。
【0219】これらの緩衝剤の具体例としては、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カ
リウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン
酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウ
ム、ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、
四ホウ酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム
(サリチル酸ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息香酸カ
リウム、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウ
ム(5−スルホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−
2−ヒドロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル
酸カリウム)などを挙げることができる。しかしながら
本発明は、これらの化合物に限定されるものではない。
【0220】該緩衝剤の発色現像液及びその補充液への
添加量は、0.1モル/リットル以上であることが好ま
しく、特に0.1モル/リットル〜0.4モル/リット
ルであることが特に好ましい。その他、発色現像液中に
はカルシウムやマグネシウムの沈澱防止剤として、ある
いは発色現像液の安定性向上のために、各種キレート剤
を用いることができる。例えば、ニトリロ三酢酸、ジエ
チレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、
N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミ
ン−N,N,N′,N′−テトラメチレンスルホン酸、
トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸、1,2−ジア
ミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢
酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、
2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1
−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、N,
N′−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エレチンジアミ
ン−N,N′−ジ酢酸、1,2−ヒドロキシベンゼン−
4,6−ジスルホン酸等が挙げられる。
【0221】これらのキレート剤は必要に応じて2種以
上併用しても良い。これらのキレート剤の添加量は発色
現像液中の金属イオンを封鎖するのに充分な量であれば
良い。例えば1リットル当り0.1g〜10g程度であ
る。発色現像液には、必要により任意の現像促進剤を添
加できる。現像促進剤としては、特公昭37−1608
8号、同37−5987号、同38−7826号、同4
4−12380号、同45−9019号及び米国特許第
3,813,247号等の各公報又は明細書に表される
チオエーテル系化合物、特開昭52−49829号及び
同50−15554号公報に表されるp−フェニレンジ
アミン系化合物、特開昭50−137726号、特公昭
44−30074号、特開昭56−156826号及び
同52−43429号公報等に表される4級アンモニウ
ム塩類、米国特許第2,494,903号、同3,12
8,182号、同4,230,796号、同3,25
3,919号、特公昭41−11431号、米国特許第
2,482,546号、同2,596,926号及び
3,582,346号等の各公報又は明細書に記載のア
ミン系化合物、特公昭37−16088号、同42−2
5201号、米国特許第3,128,183号、特公昭
41−11431号、同42−23883号及び米国特
許第3,532,501号等の各公報又は明細書に表さ
れるポリアルキレンオキサイド、その他1−フェニル−
3−ピラゾリドン類、イミダゾール類、等及びアスコル
ビン酸を必要に応じて添加することができる。
【0222】補充においては、必要に応じて、任意のカ
ブリ防止剤を添加できる。カブリ防止剤としては、塩化
ナトリウム、臭化カリウム、沃化カリウムの如きアルカ
リ金属ハロゲン化物及び有機カブリ防止剤が使用でき
る。有機カブリ防止剤としては、例えばベンゾトリアゾ
ール、6−ニトロベンズイミダゾール、5−ニトロイソ
イミダゾール、5−メチルベンゾトリアゾール、5−ニ
トロベンゾトリアゾール、5−クロロ−ベンゾトリアゾ
ール、2−チアゾリル−ベンズイミダゾール、2−チア
ゾリルメチル−ベンズイミダゾール、インダゾール、ヒ
ドロキシアザインドリジン、アデニンの如き含窒素ヘテ
ロ環化合物を代表例としてあげることができる。
【0223】本発明に適用されうる発色現像液には、蛍
光増白剤を含有するのが好ましい。蛍光増白剤として
は、4,4′−ジアミノ−2,2′−ジスルホスチルベ
ン系化合物が好ましい。添加量は0〜5g/リットル好
ましくは0.1g〜4/リットルである。又、必要に応
じてポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリスチ
レンスルホン酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロ
リドン、あるいはこれらの共重合体の各種公知の水溶性
ポリマーやアルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、
脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸、ポリエチレンオ
キサイド等の各種界面活性剤を添加しても良い。
【0224】本発明に適用されうる発色現像液の処理温
度は20〜50℃、好ましくは30〜45℃である。処
理時間は5秒〜120秒、好ましくは10秒〜60秒で
ある。補充量は少ない方が好ましいが、感光材料1m2
当たり20〜600mlが適当であり、好ましくは12
0ml以下である。更に好ましくは60mlが、本発明
の効果を有効に発揮できる点で好ましい。
【0225】また、本発明のカラー現像はその液開口率
(空気接触面積(cm2 )/液体積(cm3 ))が小さ
い方が優れた性能を有するが、カラー現像液の安定性の
点から液開口率としては0〜0.1cm-1が好ましい。
連続処理においては、実用的にも0.001cm-1
0.05cm-1の範囲が好ましく、さらに好ましくは
0.002〜0.03cm-1である。
【0226】次に本発明に適用されうる脱銀工程につい
て説明する。脱銀工程は、一般には、漂白工程―定着工
程、定着工程―漂白定着工程、漂白工程―漂白定着工
程、漂白定着工程等いかなる工程に用いても良い。以下
に本発明に適用されうる漂白液、漂白定着液及び定着液
を説明する。漂白液又は漂白定着液において用いられる
漂白剤としては、いかなる漂白剤も用いることができる
が、特に鉄(III) の有機錯塩(例えばエチレンジアミン
四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸などのアミノポリ
カルボン酸類、アミノポリホスホン酸、ホスホノカルボ
ン酸および有機ホスホン酸などの錯塩)もしくはクエン
酸、酒石酸、リンゴ酸などの有機酸;過硫酸塩;過酸化
水素などが好ましい。
【0227】これらのうち、鉄(III) の有機錯塩は迅速
処理と環境汚染防止の観点から特に好ましい。鉄(III)
の有機錯塩を形成するために有用なアミノポリカルボン
酸、アミノポリホスホン酸、もしくは有機ホスホン酸ま
たはそれらの塩を列挙すると、エチレンジアミン四酢
酸、ジエチレントリアミン五酢酸、1,3−ジアミノプ
ロパン四酢酸、プロピレンジアミン四酢酸、ニトリロ三
酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイミノ二
酢酸、イミノ二酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢
酸、などを挙げることができる。これらの化合物はナト
リウム、カリウム、リチウム又はアンモニウム塩のいず
れでも良い。これらの化合物の中で、エチレンジアミン
四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサン
ジアミン四酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、メ
チルイミノ二酢酸の鉄(III) 錯塩が漂白力が高いことか
ら好ましい。これらの第2鉄イオン錯塩は錯塩の形で使
用しても良いし、第2鉄塩、例えば硫酸第2鉄、塩化第
2鉄、硝酸第2鉄、硫酸第2鉄アンモニウム、燐酸第2
鉄などとアミノポリカルボン酸、アミノポリホスホン
酸、ホスホノカルボン酸などのキレート剤とを用いて溶
剤中で第2鉄イオン錯塩を形成させてもよい。また、キ
レート剤を第2鉄イオン錯塩を形成する以上に過剰に用
いてもよい。鉄錯体の中でもアミノポリカルボン酸鉄錯
体が好ましく、更に好ましくは前記一般式(VI)、(VI
I)、(VIII)、(IX)、(X)で表される化合物からなる
金属キレート化合物の少なくとも一つを含有することが
好ましい。その添加量は0.01〜1.0モル/リット
ル、好ましくは0.05〜0.50モル/リットルであ
る。
【0228】漂白液、漂白定着液及び/またはこれらの
前浴には、漂白促進剤として種々の化合物を用いること
ができる。例えば、米国特許第3,893,858号明
細書、ドイツ特許第1,290,812号明細書、特開
昭53−95630号公報、リサーチディスクロージャ
ー第17129号(1978年7月号)に記載のメルカ
プト基またはジスルフィド結合を有する化合物や、特公
昭45−8506号、特開昭52−20832号、同5
3−32735号、米国特許第3,706,561号等
の各公報又は明細書に記載のチオ尿素系化合物、あるい
は沃素、臭素イオン等のハロゲン化物が漂白力に優れる
点で好ましい。
【0229】その他、本発明に適用されうる漂白液又は
漂白定着液には、臭化物(例えば、臭化カリウム、臭化
ナトリウム、臭化アンモニウム)または塩化物(例え
ば、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウ
ム)または沃化物(例えば、沃化アンモニウム)等の再
ハロゲン化剤を含むことができる。必要に応じ硼砂、メ
タ硼砂ナトリウム、酢酸、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、亜燐酸、燐酸、燐酸ナトリウム、
クエン酸、クエン酸ナトリウム、酒石酸などのpH緩衝
能を有する1種類以上の無機酸、有機酸およびこれらの
アルカリ金属またはアンモニウム塩または、硝酸アンモ
ニウム、グアニジンなどの腐蝕防止剤などを添加するこ
とができる。
【0230】漂白定着液又は定着液に使用される定着剤
は、前記スルフィド基を有する含窒素ヘテロ環化合物、
メソイオン化合物又はチオエーテル化合物のハロゲン化
銀溶解剤であり、これら1種あるいは2種以上混合して
使用することができる。1リットルあたりの定着剤の量
は、0.1モル以上が好ましく、更に好ましくは0.3
〜2.0モルの範囲である。漂白定着液又は定着液のp
H領域は、2〜8が好ましく、更には3〜5が特に好ま
しい。ここで従来一般的に用いられていたチオ硫酸塩は
本発明の目的をそこなわない程度に用いてもよい。好ま
しくは実質的に含有しないことである。例えば10-2
ル/リットル以下、特に10-3モル/リットル以下であ
る。
【0231】又、漂白定着液には、その他各種の蛍光増
白剤や消泡剤あるいは界面活性剤、ポリビニルピロリド
ン、メタノール等の有機溶媒を含有させることができ
る。漂白定着液や定着液は、亜硫酸塩(例えば、亜硫酸
ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、な
ど)、重亜硫酸塩(例えば、重亜硫酸アンモニウム、重
亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム、など)、メタ重
亜硫酸塩(例えば、メタ重亜硫酸カリウム、メタ重亜硫
酸ナトリウム、メタ重亜硫酸アンモニウム、など)等の
亜硫酸イオン放出化合物を含有するのが好ましい。これ
らの化合物は亜硫酸イオンに換算して約0.02〜0.
05モル/リットル含有させることが好ましく、さらに
好ましくは0.04〜0.40モル/リットルである。
【0232】その他、アスコルビン酸や、スルフィン酸
類、カルボニル重亜硫酸付加物、あるいは、カルボニル
化合物等を添加しても良い。更には緩衝剤、蛍光増白
剤、キレート剤、消泡剤、防カビ剤等を必要に応じて添
加しても良い。本発明の漂白定着は好ましくは処理時間
5秒〜120秒、さらに好ましくは10秒〜60秒であ
る。温度は25℃〜60℃、好ましくは30℃〜50℃
である。補充量は感光材料1m2 当たり20ml〜25
0ml、好ましくは30ml〜100mlである。
【0233】定着又は漂白定着等の脱銀処理後、水洗及
び/又は安定化処理されるのが一般的である。水洗工程
での水洗水量は、感光材料の特性(例えばカプラー等使
用素材による)や用途、水洗水温、水洗タンクの数(段
数)、向流、順流等の補充方式、その他種々の条件によ
って広範囲に設定し得る。通常多段向流方式における段
数は2〜6が好ましく、特に2〜5が好ましい。
【0234】多段向流方式によれば、水洗水量を大巾に
減少でき、例えば感光材料1m2 当たり0.5リットル
〜1リットル以下が可能であり、本発明の効果が顕著で
あるが、タンク内での水の滞留時間増加により、バクテ
リアが繁殖し、生成した浮遊物が感光材料に付着する等
の問題が生じる。この様な問題の解決策としては、特開
昭62−288838号公報に記載のカルシウム、マグ
ネシウムを低減させる方法を、極めて有効に用いること
ができる。また、特開昭57−8542号に記載のイソ
チアゾロン化合物やサイアベンダゾール類、同61−1
20145号公報に記載の塩素化イソシアヌール酸ナト
リウム等の塩素系殺菌剤、特開昭61−267761号
公報に記載のベンゾトリアゾール、銅イオン等の殺菌剤
を用いることもできる。
【0235】更に、水洗水には、水切り剤として界面活
性剤や、硬水軟化剤としてEDTAに代表されるキレー
ト剤を用いることができる。以上の水洗工程に続くか、
又は水洗工程を経ずに直接安定液で処理することも出来
る。安定液には、画像安定化機能を有する化合物が添加
され、例えばホルマリンに代表されるアルデヒド化合物
や、色素安定化に適した膜pHに調製するための緩衝剤
や、アンモニウム化合物が挙げられる。又、液中でのバ
クテリアの繁殖防止や処理後の感光材料に防黴性を付与
するため、前記した各種殺菌剤や防黴剤を用いることが
できる。
【0236】更に、界面活性剤、蛍光増白剤、硬膜剤を
加えることもできる。本発明の感光材料の処理におい
て、安定化が水洗工程を経ることなく直接行われる場
合、特開昭57−8543号、同58−14834号、
同60−220345号公報等に記載の公知の方法を、
すべて用いることができる。本発明においては、水洗及
び/又は安定化水は逆浸透膜で処理したものを用いても
よい。逆浸透膜の材質としては酢酸セルロース、架橋ポ
リアミド、ポリエーテル、ポリサルホン、ポリアクリル
酸、ポリビニレンカーボネート等が使用できるが特に透
過水量の低下が起こりにくいことから、架橋ポリアミド
系複合膜、ポリサルホン系複合膜が好ましい。
【0237】また装置のイニシャルコストダウン、ラン
ニングコストダウン、小型化、ポンプの騒音防止等の上
から、2〜15kg/cm2 の低い送液圧力で使用でき
る低圧逆浸透膜が好ましい。さらに膜の構造はスパイラ
ル型と呼ばれる平膜をのり巻状に巻き込んだ形のもの
が、透過水量の低下が少なく好ましい。これらの膜の使
用における送液圧力は前記のごとくの範囲であるが、ス
テイン防止効果と透過水量の低下防止により好ましい条
件は2〜10kg/cm2 、特に好ましい条件は3〜7
kg/cm2 である。
【0238】水洗及び/又は安定化工程は複数のタンク
による多段向流方式に接続するのが好ましいが、特に2
〜5個のタンクを用いることが好ましい。逆浸透膜によ
る処理は、このような多段向流式水洗及び/又は安定化
の第2タンク以降の水に対して行うのが好ましい。具体
的には2タンク構成の場合は第2タンク、第3タンク構
成の場合は第2または第3タンク、4タンク構成の場合
は第3または第4タンク内の水を逆浸透膜で処理、透過
水を同一タンク(逆浸透膜処理のために水を採取したタ
ンク;以下採取タンクと記す)またはその後に位置する
水洗及び/又は安定化タンクに戻すことにより行われ
る。更に、濃縮された水洗及び/又は安定化液を採取タ
ンクよりも上流側の漂白定着浴に戻すことも一つの対応
である。
【0239】本発明の水洗処理浴には、キレート剤を用
いることができる。使用可能なキレート剤は、アミノポ
リカルボン酸、アミノポリホスホン酸、ホスホノカルボ
ン酸、アルキリデンジホスホン酸、メタリン酸、ピロリ
ン酸、有機ホスホン酸またはその塩およびポリリン酸な
どから選択して用いることができる。特に特願平2−4
0940号公報に記載の有機ホスホン酸化合物を含有さ
せるのが好ましい。
【0240】これらの有機ホスホン酸または/および有
機ホスホン酸塩は、水洗または安定浴中への添加量は、
感光材料が含有しているエチレンジアミン4酢酸第2鉄
の量で決めることができるが、水洗または安定浴1リッ
トルあたり2.9ミリモル〜290ミリモルの添加量が
好ましい。更に好ましくは14.6ミリモル〜146ミ
リモルである。添加量が多すぎると表面がべたつく可能
性があり、逆に少なすぎると本来のステイン改良の効果
がない。
【0241】またマグネシウムやビスマス化合物を用い
ることも好ましい態様である。その他、1−ヒドロキシ
エチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミン
四メチレンホスホン酸等のキレート剤、マグネシウムや
ビスマス化合物を用いることも好ましい態様である。脱
銀処理後用いられる水洗液または安定化液としていわゆ
るリンス液も同様に用いられる。
【0242】水洗工程または安定化工程の好ましいpH
は4〜10であり、更に好ましくは5〜8である。温度
は感光材料の用途・特性等で種々設定し得るが、一般に
は30〜60℃、好ましくは35〜50℃である。時間
は任意に設定できるが短い方が処理時間の低減の見地か
ら望ましい。好ましくは5秒〜45秒更に好ましくは1
0秒〜35秒である。補充量は、少ない方がランニング
コスト、排出量減、取扱い性等の観点で好ましい。
【0243】具体的な好ましい補充量は、感光材料、単
位面積あたり前浴からの持込み量の0.5〜50倍、好
ましくは2倍〜15倍である。または感光材料1m2
たり300ml以下、好ましくは150ml以下であ
る。また補充は連続的に行っても間欠的に行ってもよ
い。水洗及び/又は安定化工程に用いた液は、更に、前
工程に用いることもできる。この例として多段向流方式
によって削減して水洗水のオーバーフローを、その前浴
の漂白定着浴に流入させ、漂白定着浴には濃縮液を補充
して、廃液量を減らすことが挙げられる。
【0244】本発明では、水洗水及び/又は安定化液そ
の他任意の処理液において、いわゆるジェット噴流を行
なうことができる。噴流は、ポンプにより処理浴内の処
理液を吸引し、感光材料の乳剤面に向かい合った位置に
設けたノズルまたはスリットから乳剤面に向けて該処理
液を吐出させることで発生させることが出来る。より具
体的には、特開昭62−183460号公報第3頁右下
欄〜第4頁右下欄の実施例の項に記載された乳剤面に向
かい合って設けられたスリットまたはノズルからポンプ
で圧送された液を吐出させる方法が採用できる。
【0245】なお、本発明の処理工程時間は、感光材料
がカラー現像液に接触してから乾燥過程の終了までの時
間にて定義されるが、この処理工程時間が3分以下、好
ましくは2分以下である迅速処理工程において本発明の
効果は顕著に発揮される。本発明に使用可能な乾燥工程
について説明する。本発明の超迅速処理で画像を完成さ
せるために乾燥時間も20秒から40秒が望まれる。
【0246】この乾燥時間を短くする手段として、感材
側の手段としては、ゼラチンなどの親水性バインダーを
減量することで膜への水分の持込み量を減じることでの
改善が可能である。また持込み量を減量する観点から水
洗浴から出たあとすぐにスクイズローラーや布などで水
を吸収することで乾燥を早めることも可能である。乾燥
機からの改善手段としては、当然のことではあるが、温
度を高くすることや乾燥風を強くすることなどで乾燥を
早める事が可能である。更に、乾燥風の感材への吹付角
度の調整や、排出風の除去方法によっても乾燥を早める
ことができる。
【0247】次に、本発明の処理方法を実施するのに適
する処理装置を説明する。図1は、本発明を実施するの
に適する銀塩写真式カラーペーパー処理機である。本処
理機はポジ原稿に基づいて露光されたウエブ状カラーペ
ーパーを現像、漂白定着、水洗した後に乾燥して、カラ
ーペーパー上に画像を形成するものである。
【0248】処理機本体10には現像槽12、漂白定着
槽15、水洗槽16a〜16c、水切り部17、乾燥部
18が連続して設けられ、露光後の感光材料20は、現
像、漂白定着、水洗後に乾燥部18において乾燥されて
本体10から搬出される。現像槽12、漂白定着槽1
5、水洗槽16a〜16c、水切り部17、乾燥部18
には、感光材料20を挟持して各処理部を搬送する搬送
ローラ対21が設けられている。また、水切り部17及
び乾燥部18にはおける搬送ローラ対21は、感光材料
20上の水滴をスクイズ、吸収等により除去する機能を
有する除水ローラを兼ねている。感光材料20は搬送ロ
ーラ対21により乳剤面を下にして挟持搬送されながら
処理液に所定時間浸漬されることにより発色現像処理さ
れる。
【0249】水洗槽16a〜16cは3槽配置され、各
槽はカスケード配置されており、最後段槽16cから最
前段槽16aに向かって順次水洗水の清浄度が低くなっ
ている。水洗槽には逆浸透膜(RO膜)装置26が備え
てあり、ポンプ25により最終前槽(第2水洗槽)16
b内の水が逆浸透膜装置26へ圧送され、逆浸透膜装置
26を透過した清浄な透過水は最終水洗槽(第3水洗
槽)16cへ供給され、逆浸透膜装置26を透過しなか
った濃縮水は最終前槽(第2水洗槽)16bへ供給され
る。
【0250】図1に示す処理機概略図の構成において、
各槽の下方に処理液噴出部材22が設けられ、感材20
に向けて処理液が高速で噴出され、感材の表面で処理液
の噴流(ジェット流)が生じるようになっている。噴出
部材22は、直径0.5mmの噴出孔をローラーの軸方
向に沿って5mm間隔で設けたパイプからなり、噴流ノ
ズルから10mm離れて設けられる。このときの噴出量
は、便宜上毎分の噴出量(10リットル)を感材の幅
(20cm)で除した値で表し、この値が0.5リット
ル/cm・分である。感光材料20の表面で処理液の噴
流が生じることにより、感光材料20の表面に常に新鮮
な処理液膜が生じ、迅速かつ良好な処理が行われる。
【0251】乾燥部18の下方には温風を送るファンが
設けられており、ファンにより発生した温風はスリット
24を通って乾燥部18へ供給され、感光材料20から
1cm離れた位置で幅方向に1cmごとに設けたノズル
から、5〜20m/秒の風速で感光材料20に送風され
て感光材料20を乾燥させる。各槽の槽壁には、図2及
び図3に示すように、感光材料20を通すためのスリッ
ト33が設けられ、このスリット33には感光材料20
に付着して処理液が移動するのを減らすためのシャッタ
ー手段30が設けられ、このシャッター手段30の1例
としてブレード31が設けられている。このブレード3
1は、図2のようにスリット33の両側に設けてもよい
し、また図3のようにスリット33の片側に設けて、ス
リット33の槽壁32の端部32aとの間でシャッター
手段30を形成するようにしてもよい。
【0252】(作用)本発明は、油溶性カプラーとして
前記一般式(I)で表されるカプラーを少なくとも1種
含む層を少なくとも1層有するカラー写真感光材料を用
い、それを発色現像後、定着剤としてスルフィド基を有
する含窒素ヘテロ環化合物、イソイオン化合物又はチオ
エーテル化合物の少なくとも1つの化合物を含有する定
着能を有する浴で処理することにより、その処理全体の
時間を短縮してもステインが発生せず、このためその処
理時間を大幅に短縮しても濁りのない色再現を可能とす
ることができ、感材の迅速処理をすることができる。
【0253】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定される
ものではない。 実施例1 (基準感光材料の作成)ポリエチレンで両面ラミネート
した紙支持体表面にコロナ放電処理を施した後、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラチン下塗層
を設け、更に種々の写真構成層を塗布して以下に示す層
構成の多層カラー印画紙(基準感光材料)を作製した。
これを試料100とする。塗布液は下記のように調製し
た。
【0254】第一層塗布液調製 イエローカプラー(ExY)153.0g、色像安定剤
(Cpd−1)15.0g、色像安定剤((Cpd−
2)7.5g、色像安定剤(Cpd−3)16.0g
を、溶媒(Solv−1)25g、溶媒(Solv−
2)25g及び酢酸エチル180ccに溶解し、この溶
液を10%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム60
cc及びクエン酸10gを含む10%ゼラチン水溶液1
000gに乳化分散させて乳化分散物Aを調製した。一
方、塩臭化銀乳剤A(立方体、平均粒子サイズ0.88
μmの大サイズ乳剤Aと0.70μmの小サイズ乳剤A
との3:7混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動
係数は、それぞれ0.08と0.10、各サイズ乳剤と
も臭化銀0.3モル%を粒子表面の一部に局在含有)が
調製された。この乳剤には下記に示す青感性増感色素
A,Bが銀1モル当たり大サイズ乳剤Aに対しては、そ
れぞれ2.0×10-4、また小サイズ乳剤Aに対して
は、それぞれ2.5×10-4モル添加されている。ま
た、この乳剤の化学熟成は硫黄増感と金増感剤が添加し
て行なわれた。前記の乳化分散物Aとこの塩臭化銀乳剤
Aとを混合溶解し、以下に示す組成となるように第一層
塗布液を調製した。
【0255】第二層から第七層用の塗布液も第一層塗布
液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬化剤とし
ては、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジン
ナトリウム塩を用いた。また、各層にCpd−14とC
pd−15をそれぞれ全量が25.0mg/m2 と50
mg/m2 となるように添加した。
【0256】各感光性乳剤層の塩臭化銀乳剤には下記の
分光増感色素をそれぞれ用いた。
【0257】
【表12】
【0258】
【表13】
【0259】
【表14】
【0260】また、青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感
性乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニル)
−5−メルカプトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀
1モル当たり8.5×10-5モル、7.7×10-4
ル、2.5×10-4モル添加した。また、青感性乳剤層
と緑感性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−
1,3,3a,7−テトラザインデンをそれぞれハロゲ
ン化銀1モル当たり1×10-4モルと2×10-4モル添
加した。
【0261】また、イラジェーション防止のために、乳
剤層に下記の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加し
た。
【0262】
【化56】
【0263】写真構成層 この感光材料の写真構成層を以下の表に示す。各物質の
量の単位はg/m2 (感光材料)である。
【0264】
【表15】
【0265】
【表16】
【0266】
【表17】
【0267】次に、この写真構成層に使用した各化合物
を構造式などにより示す。
【0268】
【化57】
【0269】
【化58】
【0270】
【化59】
【0271】
【化60】
【0272】
【化61】
【0273】
【化62】
【0274】
【化63】
【0275】(本発明感光材料の作成)上記の基準感光
材料のイエロカプラーExYを本発明で使用するカプラ
ーの例示化合物No. 3に変更しただけの感光材料の試料
101を作成した。さらに、試料101と第1層のすべ
ての素材の塗設量を70%に減じた以外試料101と同
じにした試料102を作成した。 (感光材料の露光・処理)前記の感光材料の各試料の露
光、現像過程は以下の方法で行った。
【0276】まず、各試料に感光計(富士写真フイルム
株式会社製、FW型、光源の色温度3200°K )を使
用し、センシトメトリー用3色分解フィルターの階調露
光を与えた。この時の露光は0.1秒の露光時間で25
0CMSの露光量になるように行った。露光の終了した
試料は、下記処理工程および処理液組成の液を使用し、
カラー現像のタンク容量の2倍補充するまで連続処理
(ランニングテスト)を実施した。
【0277】 処理工程 温 度 時 間 補充液* タンク容量 カラー現像 38℃ 45秒 75ml 15リットル 漂白定着 35℃ 45秒 60ml 15リットル リンス 35℃ 20秒 ― 5リットル リンス 35℃ 20秒 ― 5リットル リンス 35℃ 20秒 280ml 5リットル 乾 燥 70〜80℃ 60秒 *補充量は感光材料1m2 あたり (リンス→への3タンク向流方式とした。) 処理液の組成は以下の通りである(以下を処理処方10
A(本発明)とする) (カラー現像液) タンク液 補充液 水 700ml 700ml トリイソプロピルナフタレン(β)スルホン酸 ナトリウム 0.1g 0.1g エチレンジアミン四酢酸塩 1.5g 3.0g 1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6−ジス ルホン酸2ナトリウム塩 0.3g 0.5g トリエタノールアミン 6.0g 10.0g 塩化カリウム 6.5g − 臭化カリウム 0.03g ― 炭酸カリウム 21.0g 27.0g 蛍光増白剤(ユビテックス CKチバガイギー社製) 1.6g 3.2g 亜硫酸ナトリウム 0.2g 0.3g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナートエチ ル)ヒドロキシルアミン 10.0g 13.0g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチ ル−3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 5.8g 11.5g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 9.97 11.00 (漂白定着液A) タンク液 補充液 水 400ml 400ml 本発明例示化合物A−4 70g 140g 亜硫酸アンモニウム 20g 60g エチレンジアミン四酢酸鉄(III) アンモニウム・2水塩 73g 183g エチレンジアミン四酢酸 3.4g 8.5g 臭化アンモニウム 20g 50g 硝酸(67%) 9.6g 24g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 5.0 4.0 (リンス液)(タンク液と補充液は同じ) イオン交換水(カルシウム、マグネシウムは各々3ppm以下) 上記の処理処方の漂白定着液Aを以下の処方に変更した
漂白定着液Bを用いた以外同じ処理を10Z(比較例)
とする。 (漂白定着液B) タンク液 補充液 水 400ml 400ml チオ硫酸アンモニウム(70%) 110ml 220ml エチレンジアミン四酢酸 1.5g 3.0g 亜硫酸アンモニウム・1水塩 19.4g 38.80g 臭化アンモニウム 25g 50g 酢酸(90%) 6.57g 13.13g エチレンジアミン四酢酸鉄(III) アンモニウム・2水塩 143g 286g 硝酸(67%) 18.29g 36.58g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 5.00 5.10 感材の試料100を処理処方10Aと10Zでそれぞれ
処理を行い、さらに試料101に対しても同様に処理1
0Aと10Zでそれぞれ処理した。さらに試料102は
10Aを用いて処理した。上記10Aで使用の例示化合
物A−4をB−1又はE−1にした以外同じとした10
B、10Cの処理を行った。これらについても試料10
0、101と組合せて処理を行った。
【0278】連続処理が終了した時の試料を80℃、湿
度70%の条件に2週間放置し、放置前後の最低濃度部
の変化を150mmの積分球を取りつけた分光光度計
(U3410日立製作所製)で測定した。波長は430
および630nmを用いた。処理結果を表18に示す。
【0279】
【表18】
【0280】表18から経時前後の濃度差のバランス
(430nmと630nmの濃度差の比率)は本発明以
外の組合せ以外の組合せでは大きく、本発明の効果がわ
かる。また本発明の組合せでは第1層の塗設量を減じて
も充分な最大濃度(黄色)が得られるばかりか、画像の
まとまりも速く迅速処理適性にも優れていることがわか
る。また試料を観察しても経時後の本発明以外の試料は
黄色味が増し好ましくなかった。また別の処理処方10
Yとして、漂白定着液Aにおいて例示化合物A−4のか
わりにチオ硫酸アンモニウム(70%)をタンク液に1
00g、補充液に250g添加した漂白定着液Cを用い
た以外同じ処理・評価を行ったが、表18の結果と同様
にステインの増加による黄色味が大きかった。また、1
0Aの処理では搬送ローラーに汚れが生じず、10Zの
処理よりも優れていた。さらに、ランニング処理後の漂
白定着槽や水洗槽に処理処方10Yおよび10Zは沈澱
を生じたが、本発明の処理処方10Aでは沈澱は生じて
いなかった。
【0281】実施例2 実施例1の感材試料102のイエローカプラーを以下の
ものに変更(表19に示す)した以外同じ感材試料20
1〜208を作成した。さらに処理処方10Aで処理を
行い、実施例1と同じ評価を行った。結果を以下の表1
9に示す。
【0282】
【表19】
【0283】試料201〜208を用いても、実施例1
と同様の効果があり、経時させても高品質が維持でき、
本発明の効果が著しいことがわかる。さらに比較例のE
x−Yと比較的構造の類似した例示化合物64はExY
に対し大きく性能が上回っており本発明の効果がわか
る。
【0284】実施例3 以下の漂白定着液を作成した。 (漂白定着液) 母液,補充液 例示化合物A−4 0.9モル 漂白剤(下記参照) 0.18モル キレート剤(漂白剤と同種のもの) 0.01モル 硝酸アンモニウム 10g p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 20g 5−メルカプト−1,3,4−トリアゾール 0.5g 水を加えて 1000ml pH(25℃)(酢酸、アンモニアにて調整) 6.20 漂白剤として、1,3−ジアミノプロパン4酢酸第二
鉄、例示化合物BL−1、BL−12およびBL−17
について感材として試料101を用いて実施例1と漂白
定着処理以外同じ処理と評価を行ったが、この実験でも
黄色味の上昇も少なく優れた性能を示した。さらに、上
記漂白定着液で漂白剤を例示化合物1として、定着剤と
した例示化合物A−4のかわりにA−2、A−3、A−
8、B−1、B−3、B−4、E−1およびE−2とし
て実施例1と同じ処理および評価を行ったが、いずれも
高温度高湿度での黄色味への変化も少なく本発明の効果
が大きいことがわかった。また処理液の沈澱もなく安定
な処理が可能であった。
【0285】実施例4 本発明の実施態様である図1に示す構成の処理装置の水
洗槽3槽を同じ形で5槽にしたものを使用した。感光材
料の搬送速度は0.9cm/secで実施した。
【0286】 処理工程 温 度 時 間 補充液* タンク容量 カラー現像 45℃ 30秒 73ml 3.0リットル 漂白定着 40℃ 20秒 60ml 3.0リットル リンス 40℃ 5秒 ― 1.7リットル リンス 40℃ 5秒 ― 1.7リットル リンス 40℃ 5秒 ― 1.7リットル リンス 40℃ 5秒 ― 1.7リットル リンス 40℃ 5秒 60ml 1.7リットル 乾 燥 70〜80℃ 20秒 (トータル95秒) *補充量は感光材料1m2 あたりの量で表す。
【0287】また、各タンクは試料表面に垂直に噴水流
を吹きつける、所謂ジェット攪拌を用い、リンス→
への5タンク向流方式とした。逆浸透膜装置の設置は図
1に示した如くとし、逆浸透膜装置へはポンプを用いて
送液圧力6kg/cm2 、送液流量1.5リットル/m
inの条件にて、第4リンスタンクの水を圧送し、透過
水は第5リンスタンクに供給、濃縮水は第4リンスタン
クに戻した。第5タンクへの透過水の量は、180〜3
40ml/minであった。
【0288】逆浸透膜は、ダイセル化学工業製スパイラ
ル型ROモジュールエレメントDRA−80(有効膜面
積1.1m2 、ポリサルホン系複合膜)を使用し、これ
を同社製プラスチック耐圧ベッセルPV−0321型に
装てんした。各処理液の組成は以下の通りである。 (カラー現像液) タンク液 補充液 水 700ml 700ml トリイソプロピルナフタレン(β) スルホン酸ナトリウム 0.1g 0.1g エチレンジアミン四酢酸塩 3.0g 3.0g 1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6− ジスルホン酸2ナトリウム塩 0.5g 0.5g トリエタノールアミン 12.0g 12.0g 塩化カリウム 6.5g ― 臭化カリウム 0.03g ― 炭酸カリウム 27.0g 27.0g 蛍光増白剤(ユビテックスCKチバガイギー製) 2.0g 3.9g 亜硫酸ナトリウム 0.1g 0.1g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナートエチ ル)ヒドロキシルアミン 10.0g 13.0g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチ ル−3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 5.6g 13.0g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 10.15 11.00 (漂白定着液) タンク液 補充液 水 400ml 400ml 本発明例示化合物A−4 70g 140g 亜硫酸アンモニウム 20g 60g エチレンジアミン四酢酸鉄(III) アンモニウム・2水塩 73g 183g エチレンジアミン四酢酸 3.4g 8.5g 臭化アンモニウム 20g 50g 硝酸(67%) 9.6g 24g 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 5.0 4.0 (リンス液)(タンク液と補充液は同じ) イオン交換水(カルシウム、マグネシウムは各々3ppm以下) 1日あたり感光材料40m2 の処理を実施した。各処理
槽の温度調節は1日あたり10時間行い残りの時間は特
に保温も冷却も行わなかった。各処理日には、予め測定
してあった蒸発量を水を加えることで補正した。この処
理を30日間続けた。感材試料は101および102を
用い、さらに比較例1も同時に処理した。実施例1と同
じ評価をした結果を表20に示す。
【0289】
【表20】
【0290】表20より本発明の試料が高画質の写真性
能を高温度高湿度下においても維持していることがわか
る。
【0291】実施例5 実施例1に試料102のシアンカプラーをExCから本
発明の例示化合物C−1、C−3、C−19およびC−
39に変更し、さらにイエロカプラーを試料102の
(2) 以外に本発明の例示化合物(1)を用いた感材
試料401から408を作成した。(イエロカプラーと
シアンカプラーの組合せは表21参照)これらの試料4
01から408を実施例3に示した処理処方を用いて処
理し、実施例3と同じ評価を行った。比較例1も同時に
評価した。結果を表21に示す。
【0292】
【表21】
【0293】表21よりシアンカプラーと共に変更する
ことにより本発明の効果が著しいことがわかる。
【0294】実施例6 実施例1で使用した感材試料102のかわりに以下に記
載した感材試料601を使用し、実施例1と同じテスト
を行った。 (乳剤aの調製)石灰処理ゼラチンの3%水溶液に塩化
ナトリウム3.3gを加え、N,N′−ジメチルイミダ
ゾリジン−2−チオン(2%水溶液)を3.2ml添加
した。この水溶液に硝酸銀を0.2モル含む水溶液と、
塩化ナトリウム0.2モルおよび三塩化ロジウム15μ
gを含む水溶液とを激しく攪拌しながら56℃で添加、
混合した。続いて、硝酸銀を0.780モル含む水溶液
と、塩化ナトリウム0.780モル及びフェロシアン化
カリウム4.2mgを含む水溶液とを激しく攪拌しなが
ら56℃で添加、混合した。硝酸銀水溶液とハロゲン化
アルカリ水溶液の添加が終了した5分後にさらに硝酸銀
を0.020モル含む水溶液と、臭化カリウム0.01
5モル、塩化ナトリウム0.005モルおよびヘキサク
ロロイリジウム(IV)酸カリウム0.8mgを含む水溶液
とを激しく攪拌しながら40℃で添加、混合した。その
後、イソブテンマレイン酸1−ナトリウム塩の共重合体
を添加して沈澱水洗を行ない脱塩を施した。さらに、石
灰処理ゼラチン90.0gを加え、乳剤のpH、pAg
をそれぞれ6.2、6.5に調製した。更に硫黄増感剤
(トリエチルチオ尿素)1×10-5mol /mol Agと塩
化金酸1×10-5mol /mol Agと核酸0.2g/mol
Agを加え、50℃にて最適に化学増感を行った。
【0295】得られた塩臭化銀乳剤(a)について、電
子顕微鏡写真から粒子の形状、粒子サイズおよび粒子サ
イズ分布を求めた。これらのハロゲン化銀粒子はいずれ
も立方体であり、粒子サイズは0.52μm変動係数は
0.08であった。粒子サイズは粒子の投影面積と等価
な円の直径の平均値を以て表し、粒子サイズ分布は粒子
サイズの標準偏差を平均粒子サイズで割った値を用い
た。
【0296】次いで、ハロゲン化銀結晶からのX線回折
を測定することにより、乳剤粒子のハロゲン組成を決定
した。単色化されたCukα線を線源とし(200)面
からの回折角度を詳細に測定した。ハロゲン組成が均一
な結晶からの回折線は単一なピークを与えるのに対し、
組成の異なる局在相を有する結晶からの回折線はそれら
の組成に対応した複数のピークを与える。測定されたピ
ークの回折角度から格子定数を算出することで、結晶を
構成するハロゲン化銀のハロゲン組成を決定することが
できる。この塩臭化銀乳剤(a)の測定結果は、塩化銀
100%の主ピークの他に塩化銀70%(臭化銀30
%)に中心を持ち塩化銀60%(臭化銀40%)の辺り
まで裾をひいたブロードな回折パターンを観察すること
ができた。 (感光材料試料601の作成)感光材料試料102と以
下の点以外同じとして作成した。
【0297】第1層を赤感光性イエロー発色層、第3層
赤外感光性マゼンタ発色層、第5層を赤外感光性シアン
発色層とし、各層の分光増感色素として下記のものを用
いた。
【0298】
【化64】
【0299】
【化65】
【0300】またイエロー発色乳剤層、マゼンタ発色乳
剤層、シアン発色乳剤層に対し、1−(5−メチルウレ
イドフェニル)−5−メルカプトテトラゾールをそれぞ
れハロゲン化銀1モル当たり8.0×10-4モル添加し
た。イラジェーション防止の為に乳剤層に下記の染料を
追加した。
【0301】
【化66】
【0302】
【化67】
【0303】(層構成)以下に各層の組成を示す。数字
は塗布量(g/m2 )を表す。ハロゲン化銀乳剤は、銀
換算塗布量を表す。 支持体 第一層(赤感性イエロー発色層) 前記塩臭化銀乳剤(a) 0.21 ゼラチン 0.86 第二層(混色防止層) ゼラチン 0.64 第三層(赤外感光性マゼンタ発色層) 前記塩臭化銀乳剤(a) 0.12 ゼラチン 1.28 第四層(紫外線吸収層) ゼラチン 1.41 第五層(赤外感光性シアン発色層) 前記塩臭化銀乳剤(a) 0.23 ゼラチン 1.04 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.48 半導体レーザーAlGaInP(発振波長、約670n
m)、GaAlAs(発振波長、約750nm)、Ga
AlAs(発振波長、約830nm)を用いた。レーザ
ー光はそれぞれ回転多面体により、走査方向に対して垂
直方向に移動するカラー印画紙上に、順次走査露光でき
るような装置である。この装置を用いて、光量を変化さ
せて感光材料の画像濃度(D)と光量(E)との関係を
D−logEを求めた。半導体レーザーの光量は、半導
体レーザーへの通電時間を変えることで光量を変調する
パルス幅変調方式と通電量を変えることで光量を変調す
る強度変調方式とを組合せて露光量を制御した。この走
査露光は400dpiで行いこの時の画素当たりの平均
露光時間は約10-7秒である。
【0304】その他の処理方法は実施例4と同じに処理
をした。この感光材料試料601を使用した場合も本発
明の効果が得られることがわかった。
【0305】実施例7 感光材料の試料102および601に下記の部分のみを
変更した感光材料の試料601および602を作成し、
実施例4と同じ処理をおこなった。
【0306】 感光材料701 感光材料702 第1層のゼラチン塗布量 0.90 0.90 第2層のゼラチン塗布量 1.10 1.10 第3層のゼラチン塗布量 1.10 1.10 第4層のゼラチン塗布量 1.25 1.25 第5層のゼラチン塗布量 0.91 0.91 第6層のゼラチン塗布量 0.48 0.48 第7層のゼラチン塗布量 1.12 1.12 その処理結果によると、感光材料を薄層化した場合に
も、本発明は効果があることがわかった。
【0307】実施例8 感光材料の試料102と下記の部分のみを変更した感光
材料の試料801を作成し、実施例4と同じ処理をおこ
なった。
【0308】 変更部分 内容 第4層(紫外線吸収層) ゼラチン 1.42 紫外線吸収剤(UV−1) 0.47 混色防止剤(Cpd−4) 0.05 溶媒(Solv−8) 0.24 第6層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.48 紫外線吸収剤(UV−1) 0.16 混色防止剤(Cpd−4) 0.02 溶媒(Solv−8) 0.08 上記で使用した溶媒(Solv−8)の化合物は次のも
のである。
【0309】(Solv−8)溶媒 H178 OOC−(CH2 8 −COOC8 17 紫外線吸収剤を最上層の感光性ハロゲン化銀乳剤層の下
においても、本発明の効果が著しいことがわかった。
【0310】
【発明の効果】本発明によれば、環状マロン酸ジアミド
系のイエローカプラーを含有する感光材料をスルフィド
基を有する含窒素ヘテロ環化合物、メソイオン化合物又
はチオエーテル化合物を定着剤として処理することによ
り、短い処理時間で濁りのない色再現が可能で、かつ感
光材料を高温度高湿度で経時させた場合にも色味の変化
が少ない高品質プリントが確保でき、超迅速処理をする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理方法に用いるに適した処理機の模
式図を示す。
【図2】図1の処理機の槽壁に設置するブレードの1例
を示す。
【図3】図1の処理機の槽壁に設置するブレードの他の
例を示す。
【符号の説明】
10 処理機本体 12 現像槽 15 漂白定着槽 16 水洗槽 18 乾燥部 22 処理液噴出部材 25 ポンプ 26 逆浸透膜濾過装置 31 ブレード

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上の少なくとも一方の側に、感光
    性ハロゲン化銀乳剤と芳香族第1級アミン現像主薬の酸
    化体のカップリングにより色素を形成する耐拡散化され
    た油溶性カプラーとを含む層を少なくとも1層有するカ
    ラー写真感光材料の処理方法において、該写真感光材料
    中の該油溶性カプラーとして下記一般式(I)で表わさ
    れるカプラーを少なくとも1種含み、発色現像後に、定
    着剤としてスルフィド基を有する含窒素ヘテロ環化合
    物、メソイオン化合物又はチオエーテル化合物の少なく
    とも1つの化合物を含有する定着能を有する浴で処理す
    ることを特徴とするカラー写真感光材料の処理方法。 【化1】 (一般式(I)中、Xは窒素原子とともに含窒素複素環
    を形成するために必要な有機残基を表し、Yは芳香族基
    または複素環基を表し、Zは該一般式で示されるカプラ
    ーが現像主薬酸化体と反応して離脱する基を表す。)
  2. 【請求項2】 前記ハロゲン化銀乳剤が、塩化銀が90
    モル%以上の感光性ハロゲン化銀粒子を含有することを
    特徴とする請求項1に記載のカラー写真感光材料の処理
    方法。
  3. 【請求項3】 前記カラー写真感光材料が、下記一般式
    (II)及び/または(III)で表されるシアンカプラーの
    少なくとも1つの化合物を含有することを特徴とする請
    求項1に記載のカラー写真感光材料の処理方法。 【化2】 (一般式(II)及び(III)中、Za及びZbはそれぞれ
    −C(R3 )=又は−N=を表わす。但し、Za及びZ
    bの何れか一方は−N=であり、他方は−C(R3 )=
    である。R1 及びR2 はそれぞれハメットの置換基定数
    σp 値が0.20以上の電子吸引性基を表わし、且つR
    1 とR2 のσp 値の和は0.65以上である。R3 は水
    素原子又は置換基を表わす。Xは水素原子又は芳香族第
    1級アミンカラー現像主薬の酸化体とのカップリング反
    応において離脱しうる基を表わす。R1 、R2 、R3
    はXの基が二価の基になり、二量体以上の多量体や高分
    子鎖と結合して単重合体若しくは共重合体を形成しても
    よい。)
  4. 【請求項4】 前記写真感光材料の処理時間は、現像過
    程の開始から乾燥過程の終了までの時間が120秒以下
    であることを特徴とする請求項1、請求項2または請求
    項3に記載のカラー写真感光材料の処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6649333B2 (en) 2001-05-23 2003-11-18 Fuji Photo Film Co., Ltd. Silver halide color photographic photosensitive material and process for forming color image
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