JPH05339452A - 塩素含有樹脂組成物 - Google Patents

塩素含有樹脂組成物

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JPH05339452A
JPH05339452A JP14972192A JP14972192A JPH05339452A JP H05339452 A JPH05339452 A JP H05339452A JP 14972192 A JP14972192 A JP 14972192A JP 14972192 A JP14972192 A JP 14972192A JP H05339452 A JPH05339452 A JP H05339452A
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chlorine
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JP14972192A
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Ichiro Shiichi
一郎 私市
Takashi Furukawa
孝 古川
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Adeka Corp
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Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 難燃性、発煙性およびたれ落ち防止性に優
れ、しかも、熱安定性、熱老化性の良好な塩素含有樹脂
の提供。 【構成】 本発明の塩素含有樹脂組成物は、塩素含有樹
脂100重量部に、(イ)錫酸亜鉛および/またはヒド
ロキシ錫酸亜鉛0.01〜20重量部並びに(ロ)トリ
メリット酸系可塑剤およびピロメリット酸系可塑剤の中
から選ばれる少なくとも一種20〜100重量部を添加
してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃焼時の発煙性の抑制
された塩素含有樹脂組成物、詳しくは、塩素含有樹脂
に、錫酸亜鉛もしくはヒドロキシ錫酸亜鉛、及びトリメ
リット酸系可塑剤もしくはピロメリット酸系可塑剤を添
加してなる、難燃性に優れ、熱安定性、熱老化性の改善
された塩素含有樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】塩素含
有樹脂は、直鎖状で樹脂中に多量の塩素が含まれている
ため、非常に難燃性の優れた樹脂であるが、軟質系の塩
素含有樹脂組成物では、可塑剤を多量に含有するため難
燃性は低下し、燃焼に伴う脱塩酸時にポリエンを形成
し、種々の複雑な芳香族系の可燃性気体を発生するた
め、それが原因で激しい発煙を生じるという欠点があっ
た。
【0003】塩素含有樹脂の難燃化のために、通常、リ
ン酸エステル系の難燃剤を使用したり、更に二次可塑剤
として塩素化パラフィンを使用したり、三酸化アンチモ
ンなどの無機化合物が使用されているが、これらの無機
化合物を用いた場合には、難燃性の改良効果は見られる
が発煙性に関してはむしろ悪化させる傾向があり、燃焼
部分からたれ落ちが生じ、延焼の危険性も孕んでいる。
【0004】このため、発煙性を改良し、たれ落ちの少
ない難燃剤として酸化亜鉛、硼酸亜鉛、錫酸亜鉛などの
無機酸亜鉛化合物を用いることも提案されているが、こ
れらの亜鉛系の難燃剤を用いた場合には塩素含有樹脂の
着色性を低下させるなどの欠点があった。
【0005】特に、塩素含有樹脂は、比較的低温(10
0℃前後)で長時間老化した場合に着色性や物性が低下
し、オーディオ、家電の機器内電線や自動車のダッシュ
ボードなどの使用環境温度が100℃近くまで、あるい
はそれ以上昇温する可能性のある用途では問題となって
いる。
【0006】従って、本発明の目的は、難燃性、発煙性
及びたれ落ち防止性に優れ、しかも、熱安定性、熱老化
性の良好な塩素含有樹脂を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は種々検討を
重ねた結果、塩素含有樹脂に、特定の亜鉛系難燃剤とト
リメリット酸系可塑剤またはピロメリット酸系可塑剤と
を組み合わせて用いることにより上記目的が達成される
ことを見出し、本発明を完成した。
【0008】即ち、本発明は、塩素含有樹脂100重量
部に、(イ)錫酸亜鉛及び/またはヒドロキシ錫酸亜鉛
0.01〜20重量部並びに(ロ)トリメリット酸系可
塑剤及びピロメリット酸系可塑剤の中から選ばれる少な
くとも一種20〜100重量部を添加してなる塩素含有
樹脂組成物を提供するものである。
【0009】以下、本発明の塩素含有樹脂組成物につい
て詳述する。
【0010】本発明の塩素含有樹脂組成物に使用される
(イ)成分の錫酸亜鉛及びヒドロキシ錫酸亜鉛は、それ
ぞれ下記〔化1〕の一般式(I)及び〔化2〕の一般式
(II)で表されるもので、後者は錫酸ナトリウムと塩化
亜鉛との複分解により容易に製造され、前者は後者から
加熱脱水することにより容易に製造することができる。
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】
【0013】上記錫酸亜鉛及びヒドロキシ錫酸亜鉛は、
粒径など特に限定されるものではないが、透明性の要求
される用途においては粒径1μ以下のものを使用するこ
とにより透明性を向上させることができる。
【0014】上記錫酸亜鉛及びヒドロキシ錫酸亜鉛の添
加量は、塩素含有樹脂100重量部に対して、0.01
〜20重量部、好ましくは0.1〜15重量部である。
【0015】本発明の塩素含有樹脂組成物に使用される
(ロ)成分のトリメリット酸系可塑剤及びピロメリット
酸系可塑剤はそれぞれ、トリメリット酸、ピロメリット
酸と炭素数1〜18の一価のアルコールとからなるエス
テル化合物である。
【0016】従って、上記トリメリット酸系可塑剤とし
ては、トリメリット酸トリメチル、トリメリット酸トリ
エチル、トリメリット酸トリプロピル、トリメリット酸
トリブチル、トリメリット酸トリアミル、トリメリット
酸トリヘキシル、トリメリット酸トリヘプチル、トリメ
リット酸トリ−n−オクチル、トリメリット酸トリ−2
−エチルヘキシル、トリメリット酸トリノニル、トリメ
リット酸トリス(デシル)、トリメリット酸トリス(ド
デシル)、トリメリット酸トリス(テトラデシル)、ト
リメリット酸トリス(C8 〜C12混合アルキル)、トリ
メリット酸トリス(C7 〜C9 混合アルキル)、トリメ
リット酸トリラウリルなどがあげられ、上記ピロメリッ
ト酸系可塑剤としては、ピロメリット酸テトラメチル、
ピロメリット酸テトラエチル、ピロメリット酸テトラプ
ロピル、ピロメリット酸テトラブチル、ピロメリット酸
テトラアミル、ピロメリット酸テトラヘキシル、ピロト
リメリット酸テトラヘプチル、ピロメリット酸テトラ−
n−オクチル、ピロメリット酸テトラ−2−エチルヘキ
シル、ピロメリット酸テトラノニル、ピロメリット酸テ
トラキス(デシル)、ピロメリット酸テトラキス(ドデ
シル)、ピロメリット酸テトラキス(テトラデシル)、
ピロメリット酸テトララウリルなどがあげられる。
【0017】上記トリメリット酸系可塑剤またはピロメ
リット酸系可塑剤の添加量は、塩素含有樹脂100重量
部に対して、20〜100重量部、好ましくは30〜9
0重量部である。
【0018】本発明における塩素含有樹脂としては、次
のようなものがあげられる。例えば、ポリ塩化ビニル、
後塩素化ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化
ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩化ゴム、塩化
ビニルー酢酸ビニル共重合体、塩化ビニルーエチレン共
重合体、塩化ビニループロピレン共重合体、塩化ビニル
ースチレン共重合体、塩化ビニルーイソブチレン共重合
体、塩化ビニルー塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル
ースチレンー無水マレイン酸三元共重合体、塩化ビニル
−アルキル、シクロアルキルまたはアリールマレイミド
共重合体、塩化ビニルースチレンーアクリロニトリル共
重合体、塩化ビニルーブタジエン共重合体、塩化ビニル
ーイソプレン共重合体、塩化ビニルー塩素化プロピレン
共重合体、塩化ビニルー塩化ビニリデンー酢酸ビニル三
元共重合体、塩化ビニルーアクリル酸エステル共重合
体、塩化ビニルーマレイン酸エステル共重合体、塩化ビ
ニルーメタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニルーア
クリロニトリル共重合体、塩化ビニル−ウレタン共重合
体などの塩素含有樹脂及び上記塩素含有樹脂とポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−3−メチル
ブテンなどとのα−オレフィン重合体またはエチレンー
酢酸ビニル共重合体、エチレンープロピレン共重合体な
どのポリオレフィン及びこれらの共重合体、ポリスチレ
ン、アクリル樹脂、スチレンと他の単量体(例えば無水
マレイン酸、ブタジエン、アクリロニトリルなど)との
共重合体、アクリロニトリルーブタジエンースチレン共
重合体、メタクリル酸エステルーブタジエンースチレン
共重合体、ポリウレタンとのブレンド品などをあげるこ
とができる。
【0019】また、本発明の組成物に、Li, K, Na, Mg,
Sr, Ca,Ba, Zn, Cd, Sn, Pbなどの金属の有機酸塩、酸
化物及び水酸化物、有機錫化合物などを併用することに
より、安定化効果が著しく向上する。
【0020】上記金属の有機酸塩の有機酸残基として、
カルボン酸、フェノール類、有機リン酸類などが有用で
ある。
【0021】上記カルボン酸としては、例えば、酢酸、
プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント
酸、カプリル酸、ネオデカン酸、2−エチルヘキシル
酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリ
ン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イ
ソステアリン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステア
リン酸、ベヘニン酸、モンタン酸、エライジン酸、オレ
イン酸、リノール酸、リノレン酸、チオグリコール酸、
メルカプトプロピオン酸、オクチルメルカプトプロピオ
ン酸、安息香酸、モノクロル安息香酸、p−第三ブチル
安息香酸、ジメチルヒドロキシ安息香酸、3,5−ジ第
三ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸、トルイル酸、ジメ
チル安息香酸、エチル安息香酸、クミン酸、n−プロピ
ル安息香酸、アセトキシ安息香酸、サリチル酸、p−第
三オクチルサリチル酸などの一価カルボン酸、シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピ
メリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、マ
レイン酸、フマール酸、シトラコン酸、メタコン酸、イ
タコン酸、アコニット酸、チオジプロピオン酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、オキシフタル酸、ク
ロルフタル酸などの二価のカルボン酸あるいはこれらの
モノエステルまたはモノアマイド化合物、ブタントリカ
ルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、ヘミメリット酸、
トリメリット酸、メロファン酸、ピロメリット酸などの
三価または四価カルボン酸のジまたはトリエステル化合
物があげられる。
【0022】上記フェノール類としては、例えば、フェ
ノール、クレゾール、キシレノール、メチルプロピルフ
ェノール、メチル第三オクチルフェノール、エチルフェ
ノール、イソプロピルフェノール、第三ブチルフェノー
ル、n−ブチルフェノール、ジイソブチルフェノール、
イソアミルフェノール、ジアミルフェノール、イソヘキ
シルフェノール、オクチルフェノール、イソオクチルフ
ェノール、2−エチルヘキシルフェノール、第三オクチ
ルフェノール、ノニルフェノール、ジノニルフェノー
ル、第三ノニルフェノール、デシルフェノール、ドデシ
ルフェノール、オクタデシルフェノール、シクロヘキシ
ルフェノール、フェニルフェノールなどがあげられる。
【0023】また、上記有機リン酸類としては、例え
ば、モノまたはジ−オクチル、デシル、−ドデシル、−
トリデシル、−テトラデシル、−ヘキサデシル、−オク
タデシル、−フェニル、−トリル、−キシリル、−オク
チルフェニル、−ノニルフェニル等の基を有する、リン
酸、ピロリン酸及び亜リン酸などがあげられる。
【0024】また、上記金属塩は、酸性塩、中性塩、塩
基性塩あるいは塩基性塩の塩基の一部または全部を炭酸
で中和した過塩基性錯体であってもよい。
【0025】上記金属塩の添加量は、塩素含有樹脂10
0重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部、
さらに好ましくは0.1〜5重量部である。
【0026】また、上記有機錫化合物としては、例え
ば、モノまたはジメチル錫−、モノまたはジブチル錫−
あるいはモノまたはジオクチル錫化合物などのモノまた
はジアルキル錫化合物があげられ、より具体的には、モ
ノまたはジアルキル錫のスルフィド、オキサイドまたは
スルフィド−オキサイド;ジアルキル錫のオクトエー
ト、ラウレート、マレート−ラウレート、ステアレー
ト、イソステアレート、クロトネート、オレート、塩基
性ラウレートなどのカルボキシレート;ジアルキル錫の
環状マレートまたはマレートポリマー;ジアルキル錫の
ブチルマレート、オクチルマレート、マレート−オクチ
ルマレート、ステアリルマレート、オレイルマレート、
塩基性ブチルマレートなどのエステルマレート;モノま
たはジアルキル錫オクチルメルカプタイド、ラウリルメ
ルカプタイド、ステアリルメルカプタイドなどのアルキ
ルメルカプタイド;モノまたはジアルキル錫のイソオク
チルチオグリコレート、2−エチルヘキシルチオグリコ
レート、テトラデシルチオグリコレート、イソオクチル
チオグリコレート−スルフィドなどのチオグリコール酸
エステル塩;モノまたはジアルキル錫のイソオクチルチ
オプロピオネート、2−エチルヘキシルチオプロピオネ
ート、テトラデシルチオプロピオネートなどのチオプロ
ピオン酸エステル塩;モノまたはジアルキル錫の2−メ
ルカプトエチルオレート塩などのメルカプトエタノール
エステル塩があげられ、これらの有機錫化合物の中で
も、特に、マレート系、エステルマレート系及びチオカ
ルボン酸エステル塩系の安定剤が好ましい。
【0027】上記有機錫化合物の添加量は、塩素含有樹
脂100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重
量部、さらに好ましくは0.1〜5重量部である。
【0028】本発明の塩素含有樹脂組成物に、充填剤を
併用添加することによって、一層煙抑制効果は向上す
る。
【0029】上記充填剤としては、炭酸カルシウム、シ
リカ、クレー、ガラスビーズ、マイカ、セリサイト、タ
ルク、ガラスフレーク、アスベスト、ウオラストナイ
ト、チタン酸カリ、PMF、石膏繊維、ゾノトライト、
MOS、ホスフェートファイバー、ガラス繊維、炭素繊
維、アラミド繊維などがあげられる。
【0030】上記充填剤の添加量は、塩素含有樹脂10
0重量部に対し、0.1〜300重量部が好ましく、相
乗効果を期待するためには、10〜150重量部がさら
に好ましい。
【0031】本発明の塩素含有樹脂組成物に、更に有機
ホスファイト化合物及び/またはエポキシ化合物を併用
することにより優れた相乗効果を示す。
【0032】上記有機ホスファイト化合物としては、例
えば、トリフェニルホスフエイト、トリス(2,4−ジ
第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフ
ェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホ
スファイト、トリス(モノ、ジ混合ノニルフェニル)ホ
スファイト、ジフェニルアシッドホスファイト、2,
2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)
オクチルホスファイト、ジフェニルデシルホスファイ
ト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリブチルホ
スファイト、トリ(2−エチルヘキシル)ホスファイ
ト、トリデシルホスファイト、トリラウリルホスファイ
ト、ジブチルアシッドホスファイト、ジラウリルアシッ
ドホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト、
ビス(ネオペンチルグリコール)・1,4−シクロヘキ
サンジメチルジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブ
チルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、
ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、フ
ェニル−4,4’−イソプロピリデンジフェノール・ペ
ンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(C12〜C
15混合アルキル)−4,4’−イソプロピリデンジフェ
ニルジホスファイト、水素化−4,4’−イソプロピリ
デンジフェノールポリホスファイト、ビス(オクチルフ
ェニル)・ビス〔4,4’−n−ブチリデンビス(2−
第三ブチル−5−メチルフェノール)〕・1,6−ヘキ
サンジオール・ジホスファイト、テトラトリデシル・
4,4’−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチ
ルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)
・1,1,3−トリス(2−メチル−5−第三ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)ブタン・トリホスファイトな
どがあげられる。
【0033】上記有機ホスファイト化合物の添加量は、
塩素含有樹脂100重量部に対して、好ましくは0.0
1〜5重量部、さらに好ましくは0.1〜3重量部であ
る。
【0034】また、上記エポキシ化合物としては、例え
ば、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ
化魚油、エポキシ化トール油脂肪酸エステル、エポキシ
化牛脂油、エポキシ化ヒマシ油、エポキシ化サフラワー
油、エポキシ化アマニ油脂肪酸ブチル、エポキシステア
リン酸メチル,−ブチル,−2−エチルヘキシルまたは
−ステアリル、トリス(エポキシプロピル)イソシアヌ
レート、3−(2−キセノキシ)−1,2−エポキシプ
ロパン、エポキシ化ポリブタジエン、ビスフェノール−
Aジグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキセンジエポ
キサイド、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、3,
4−エポキシシクロヘキシル−6−メチルエポキシシク
ロヘキサンカルボキシレートなどがあげられる。
【0035】上記エポキシ化合物の添加量は、塩素含有
樹脂100重量部に対して、好ましくは0.01〜20
重量部、さらに好ましくは0.5〜10重量部である。
【0036】本発明の塩素含有樹脂組成物に、過塩素
酸、過塩素酸塩などを併用することにより熱老化性はよ
り一層改善される。
【0037】上記過塩素酸塩としては、過塩素酸金属
塩、過塩素酸アンモニウム塩、ハイドロタルサイト類及
び珪酸塩類の過塩素酸処理品などがあげられる。
【0038】上記過塩素酸または過塩素酸塩の添加量
は、塩素含有樹脂100重量部に対して、好ましくは
0.01〜10重量部、さらに好ましくは0.05〜5
重量部である。
【0039】その他必要に応じて、本発明の塩素含有樹
脂組成物には、例えば、架橋剤、顔料、発泡剤、帯電防
止剤、防曇剤、プレートアウト防止剤、表面処理剤、滑
剤、難燃剤、蛍光剤、防黴剤、殺菌剤、光劣化剤、非金
属安定剤、加工助剤、離型剤などを包含させることがで
きる。
【0040】本発明の塩素含有樹脂組成物は、塩素含有
樹脂の加工方法には無関係に使用することが可能であ
り、例えば、カレンダー加工、ロール加工、押出成型加
工、加圧成型加工、ペースト加工、粉体成型などに好適
に使用することができる。
【0041】本発明の塩素含有樹脂組成物は、壁紙、床
材などの建材、塗料、自動車内装材、電線被覆材、玩具
などの雑貨など種々の用途に使用することができる。
【0042】
【実施例】次に、実施例によって本発明の塩素含有樹脂
組成物の安定化効果を具体的に示す。しかしながら、本
発明は、次にあげられた実施例によって限定されるもの
ではない。
【0043】〔実施例1〕次の〔配 合〕の配合物を用
い、ロール混練し、次いでプレス加工を行ない規格の試
験片を作成して、BS 2782に従い限界酸素指数
(LOI)を測定し、BS 6401に従い煙濃度を測
定した。またUL−90に従い、燃焼時のたれ具合を観
察した。
【0044】燃焼時のたれ具合の評価は、5段階評価で
数字の小さいものほど良好であることを表す。
【0045】その結果を下記〔表1〕に示す。
【0046】 〔配 合〕 重量部 塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100 炭酸カルシウム 100 トリメリット酸トリ−n−オクチル 50 エポキシ化大豆油 2 LZ−2116*1 0.8 バリウムノニルフェネート 0.2 亜鉛ステアレート 0.5 試験化合物(〔表1〕参照) (〔表1〕参照) *1 : ルブリゾール社製過塩基性バリウムカルボキシレート
【0047】
【表1】
【0048】〔実施例2〕次の〔配 合〕の配合物を用
いて、ロール混練し、次いでプレス加工を行ない厚さ1
mmのシートを作成し、その着色性を10段階で評価し
た。評価基準は1がほとんど着色のない状態を表し、数
値の増加に伴い着色が大きいことを表す。また、100
℃のギヤーオーブン中で96時間熱老化後の着色性も同
様に評価した。また、ロール混練直後のシートについ
て、190℃のオーブンで熱安定性試験を行った。さら
に、実施例1と同様に限界酸素指数(LOI)を測定し
た。
【0049】その結果を下記〔表2〕に示す。
【0050】 〔配 合〕 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂( 重合度1300) 100 可塑剤(〔表2〕参照) 80 エポキシ化大豆油 5 カルシウムステアレート 1.0 亜鉛ステアレート 0.5 三酸化アンチモン 3 ヒドロキシ錫酸亜鉛 6 過塩素酸バリウム 0.05
【0051】
【表2】
【0052】〔表1〕及び〔表2〕に示したように、塩
素含有樹脂に、難燃剤として三酸化アンチモンを添加し
た場合は、難燃化効果は優れるが、発煙量が多く、難燃
剤として硼酸亜鉛を添加した場合には、難燃性や熱安定
性が不十分である。また、フタル酸ジ−2−エチルヘキ
シルなどの通常のフタル酸系の可塑剤を添加したときに
は熱安定性、熱老化性などの性能が不十分である。
【0053】これに対して、塩素含有樹脂に、錫酸亜鉛
またはヒドロキシ錫酸亜鉛とトリメリット酸系可塑剤ま
たはピロメリット酸系可塑剤とを併用した場合には、熱
安定性、熱老化性などの性能が向上されるだけではな
く、難燃性をも改良することが明らかである。
【0054】
【発明の効果】本発明の塩素含有樹脂組成物は、難燃
性、発煙性及びたれ落ち防止性に優れ、しかも、熱安定
性、熱老化性の良好なものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素含有樹脂100重量部に、(イ)錫
    酸亜鉛及び/またはヒドロキシ錫酸亜鉛0.01〜20
    重量部並びに(ロ)トリメリット酸系可塑剤及びピロメ
    リット酸系可塑剤の中から選ばれる少なくとも一種20
    〜100重量部を添加してなる塩素含有樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017199600A1 (ja) * 2016-05-17 2017-11-23 矢崎総業株式会社 自動車用電線及びそれを用いたワイヤーハーネス
JP2017208319A (ja) * 2016-05-17 2017-11-24 矢崎総業株式会社 自動車用電線及びそれを用いたワイヤーハーネス

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