JP3511214B2 - 電線被覆用塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

電線被覆用塩化ビニル系樹脂組成物

Info

Publication number
JP3511214B2
JP3511214B2 JP24440994A JP24440994A JP3511214B2 JP 3511214 B2 JP3511214 B2 JP 3511214B2 JP 24440994 A JP24440994 A JP 24440994A JP 24440994 A JP24440994 A JP 24440994A JP 3511214 B2 JP3511214 B2 JP 3511214B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
vinyl chloride
chloride resin
weight
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24440994A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08109297A (ja
Inventor
哲夫 坪井
真二 兄部
太朗 三寺
修 吉口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Denka Kogyo KK filed Critical Asahi Denka Kogyo KK
Priority to JP24440994A priority Critical patent/JP3511214B2/ja
Publication of JPH08109297A publication Critical patent/JPH08109297A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3511214B2 publication Critical patent/JP3511214B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、特定の安定剤系を配合
したことにより安定化された電線被覆用塩化ビニル系樹
脂組成物に関し、詳しくは、特定のハイドロタルサイト
化合物および特定の組成を有するアルカリ土類金属の珪
酸塩を併用添加することにより、着色が小さく、電気絶
縁性、耐熱性の改善された電線被覆用塩化ビニル系樹脂
組成物に関するものである。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】塩化ビ
ニル系樹脂は、優れた電気絶縁性、耐アーク性、耐トラ
ッキング性、耐電圧性を有していることから、ゴム、ポ
リオレフィン等に比較して絶縁材料として非常に重要な
ものである。しかしながら、塩化ビニル系樹脂は、熱的
および酸化的劣化によりその優れた諸特性の低下をきた
し、実際上、使用に耐えなくなる。 【0003】上述の欠点を補うため、従来より種々の安
定剤が塩化ビニル系樹脂絶縁材料に添加されており、そ
の中でも三塩基性硫酸鉛、ステアリン酸鉛などの鉛系の
安定剤が特に賞用されていた。これらの安定剤は、優れ
た熱安定化剤であり、また比較的低価格である等の利点
を有している。しかしながら、鉛系の安定剤は毒性が大
きく、また電気絶縁性についても十分とは言えず、特に
絶縁体の温度の上昇につれ、電気絶縁性の低下を招くと
いう欠点も併せもっている。 【0004】このため、特開昭52−77157号公報
および特開昭52−77158号公報で、鉛系の安定剤
を使用せずに、塩基性無機酸塩もしくはその焼成物を含
ハロゲン樹脂に添加することが試みられているが、未だ
その効果は不十分であった。 【0005】また、特開昭63−46248号公報で
は、成型時の発泡性改良のためハイドロタルサイト化合
物と酸化マグネシウムとを併用することが提案されてお
り、特開昭63−46248号公報では、農業用フィル
ムの透明性および保温性を改良するためにハイドロタル
サイト化合物と霞石とを併用することが提案されている
が、電気絶縁性の改善については示唆すらされていな
い。 【0006】さらに、特開平5−179090号公報に
は、含ハロゲン樹脂にハイドロタルサイト化合物とアル
ミニウムまたはアルカリ土類金属の珪酸塩とを併用して
添加することで電気絶縁性、耐熱性が改善されることが
記載されているが、特に電気絶縁性および耐熱性の要求
される電線被覆材として使用する場合には、ここに記載
される化合物を併用した場合には、未だその効果は不十
分であった。 【0007】従って、本発明の目的は、低毒性で、電気
絶縁性および耐熱性に優れた電線被覆用塩化ビニル系樹
脂組成物を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、塩化ビニル系樹脂に、特定のハイドロタ
ルサイト化合物および特定の組成を有する金属珪酸塩を
それぞれ特定範囲の量併用添加してなる塩化ビニル系樹
脂組成物が、上記目的を達成し得ることを知見した。 【0009】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、塩化ビニル系樹脂100重量部に、下記〔化3〕
(前記〔化1〕と同じ)の一般式(I)で表されるハイ
ドロタルサイト化合物の少なくとも一種0.05〜10
重量部および下記〔化4〕(前記〔化2〕と同じ)の一
般式(II)で表されるアルカリ土類金属の珪酸塩の少な
くとも一種0.001〜3重量部を配合してなる電線被
覆用塩化ビニル系樹脂組成物を提供するものである。 【0010】 【化3】 【0011】 【化4】【0012】以下、本発明の電線被覆用塩化ビニル系樹
脂組成物について詳細に説明する。 【0013】本発明に使用される上記一般式(I)で表
されるハイドロタルサイト化合物は、塩化ビニル系樹脂
の電気絶縁性および熱安定性を向上させるものである。
上記ハイドロタルサイト化合物は、上記一般式(I)で
表される様に、マグネシウムとアルミニウム、または亜
鉛、マグネシウム及びアルミニウムからなる複塩化合物
であり、結晶水を脱水したものであってもよい。また、
上記ハイドロタルサイト化合物は、1種又は2種以上で
使用することができる。 【0014】上記ハイドロタルサイト化合物は、天然物
であってもよく、また合成品であってもよい。上記合成
品の合成方法としては、特公昭46−2280号公報、
特公昭50−30039号公報、特公昭51−2912
9号公報、特公平3−36839号公報、特公昭61−
174270号公報などに記載の公知の方法を例示する
ことができる。また、上記ハイドロタルサイト化合物
は、その結晶構造、結晶粒子径などに制限されることな
く使用することが可能である。 【0015】また、上記ハイドロタルサイト化合物は、
その表面をステアリン酸などの高級脂肪酸、オレイン酸
アルカリ金属塩などの高級脂肪酸金属塩、ドデシルベン
ゼンスルホン酸アルカリ金属塩などの有機スルホン酸金
属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステルまたはワ
ックスなどで被覆したものも使用できる。 【0016】上記ハイドロタルサイト化合物の配合量
は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.05
〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部である。上
記配合量が0.05重量部未満の場合には、効果がほと
んど見られず、10重量部を超えた場合には、増量効果
がないばかりでなく、大きな着色を与えたり、発泡を生
じる惧れがある。 【0017】本発明に使用される上記一般式(II)で表
されるアルカリ土類金属の珪酸塩(以下、単に「金属珪
酸塩」ということがある)は、塩化ビニル系樹脂の電気
絶縁性および熱安定性を向上させるものである。上記一
般式(II)中、Mで表されるアルカリ土類金属として
は、カルシウム、マグネシウム、バリウム、ストロンチ
ウムなどがあげられ、特にカルシウムが好ましく、nは
2.2〜8であり、nが2.2よりも小さい時には、耐
熱性や電気絶縁性の改善効果が小さく好ましくない。上
記金属珪酸塩は、1種又は2種以上で使用することがで
きる。 【0018】上記金属珪酸塩の配合量は、塩化ビニル系
樹脂100重量部に対して、0.001〜3重量部、好
ましくは0.05〜2重量部である。上記配合量が0.
001重量部未満の場合には、効果がほとんど見られ
ず、3重量部を超えた場合には、増量効果がないばかり
ではなく、耐熱性を低下したり、大きな着色を与える惧
れがある。 【0019】本発明に使用される塩化ビニル樹脂として
は、懸濁重合法、塊状重合法および乳化重合法などの周
知の方法で製造される塩化ビニル単独重合体または塩化
ビニルとエチレン、プロピレン、酢酸ビニル、(メタ)
アクリル酸エステル、無水マレイン酸、フェニルマレイ
ミド、シクロヘキシルマレイミドなどとの共重合体、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリ臭化ビニル、塩素化ポリエチレ
ン、エチレン/酢酸ビニル共重合体と塩化ビニルとのグ
ラフト重合体、不飽和基を有するウレタン樹脂と塩化ビ
ニルとのグラフト重合体などが包含され、また、これら
と他の熱可塑性樹脂との混合物も含まれる。 【0020】また、本発明の組成物には、カルボン酸、
有機リン酸類またはフェノール類の金属(Li,Na,
K,Ca,Ba,Mg,Sr,Zn,Cd,Sn, C
s,Al,有機Sn)塩を添加することができ、該カル
ボン酸としては、例えば、カプロン酸、カプリル酸、ペ
ラルゴン酸、2−エチルヘキシル酸、カプリン酸、ネオ
デカン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、
12−ヒドロキシステアリン酸、クロロステアリン酸、
12−ケトステアリン酸、フェニルステアリン酸、リシ
ノール酸、リノール酸、リノレイン酸、オレイン酸、ア
ラキン酸、ベヘン酸、エルカ酸、ブラシジン酸および類
似酸ならびに獣脂脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、桐油脂肪酸、
大豆油脂肪酸及び綿実油脂肪酸などの天然に産出する上
記の酸の混合物、安息香酸、p-t-ブチル安息香酸、エチ
ル安息香酸、イソプロピル安息香酸、トルイル酸、キシ
リル酸、サリチル酸、5-t-オクチルサリチル酸、ナフテ
ン酸、シクロヘキサンカルボン酸などがあげられ、ま
た、上記有機リン酸類としては、モノまたはジオクチル
リン酸、モノまたはジドデシルリン酸、モノまたはジオ
クタデシルリン酸、モノまたはジ−(ノニルフェニル)
リン酸、ホスホン酸ノニルフェニルエステル、ホスホン
酸ステアリルエステルなどがあげられ、また、上記フェ
ノール類としては、フェノール、クレゾール、エチルフ
ェノール、シクロヘキシルフェノール、ノニルフェノー
ル、ドデシルフエノールなどがあげられる。 【0021】上記金属塩の添加量は、塩化ビニル系樹脂
100重量部に対して、好ましくは0.05〜10重量
部である。 【0022】また、本発明の組成物には、さらに通常塩
化ビニル系樹脂用添加剤として用いられている各種の添
加剤、例えば、ポリオール類、有機ホスファイト化合物
及び/またはエポキシ化合物、可塑剤、無機系安定剤、
充填剤などを配合することもできる。 【0023】上記ポリオール類としては、例えば、トリ
メチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、ジペンタリスリトール、ポリペンタ
エリスリトール、ペンタエリスリトールまたはジペンタ
リスリトールのステアリン酸ハーフエステル、ビス(ジ
ペンタエリスリトール)アジペート、グリセリン、トリ
ス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートなどあげ
られる。 【0024】上記ポリオール類の配合量は、塩化ビニル
系樹脂100重量部に対して、好ましくは0.01〜1
0重量部、更に好ましくは0.05〜5重量部である。 【0025】上記有機ホスファイト化合物としては、例
えば、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェ
ニル)ホスファイト、トリス(モノ及びジ混合ノニルフ
ェニル)ホスファイト、ジフェニルデシルホスファイ
ト、ジフェニル(トリデシル)ホスファイト、フェニル
ジオクチルホスファイト、フェニルジイソデシルホスフ
ァイト、フェニルジ(トリデシル)ホスファイト、トリ
デシルホスファイト、ジブチルアシッドホスファイト、
ジラウリルアシッドホスファイト、ジフェニルアシッド
ホスファイト、ジ(ノニルフェニル)アシッドホスファ
イト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイ
ト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファ
イト、フェニル-4,4'-イソプロピリデンジフェノール・
ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(C12〜
15混合アルキル)−4,4'−イソプロピリデンジフェニル
ジホスファイト、水素化−4,4'−イソプロピリデンジフ
ェノールポリホスファイトなどがあげられる。 【0026】上記有機ホスファイト化合物の配合量は、
塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、0.01〜5
重量部とするのが好ましい。 【0027】上記エポキシ化合物としては、例えば、エ
ポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化桐
油、エポキシ化魚油、エポキシ化牛脂油、エポキシ化ヒ
マシ油、エポキシ化サフラワー油などのエポキシ化動植
物油、エポキシ化ステアリン酸メチル、−ブチル、−2
−エチルヘキシル、−ステアリルエステル、エポキシ化
ポリプタジエン、トリス(エポキシプロピル)イソシア
ヌレート、エポキシ化トール油脂肪酸エステル、エポキ
シ化アマニ油脂肪酸エステル、ビスフェノールAジグリ
シジルエーテル、ビニルシクロヘキセンジエポキサイ
ド、ジシクロヘキセンジエポキサイド、3,4-エポキシシ
クロヘキシルメチルエポキシシクロヘキサンカルボキシ
レートなどのエポキシ化合物などがあげられる。 【0028】上記可塑剤としては、例えば、ジヘプチル
フタレート、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタ
レートなどのフタレート系可塑剤、ジオクチルアジペー
ト、ジイソノニルアジペート、ジ(ブチルジグリコー
ル)アジペートなどのアジペート系可塑剤、ホスフェー
ト系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、塩素化パラフィン
系可塑剤、トリメリテート系可塑剤、ピロメリテート系
可塑剤などがあげられる。 【0029】上記無機系安定剤としては、例えば、酸化
カルシウム、水酸化カルシウム、非結晶性アルミノシリ
ケート、ゼオライト結晶構造を有するアルカリおよび/
またはアルカリ土類のアルミノシリケート、粉末けい酸
(シリカ)類、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸マグネシ
ウム及び過塩素酸バリウムなどがあげられる。 【0030】上記充填剤としては、例えば、炭酸カルシ
ウム、シリカ、クレー、ガラスビーズ、マイカ、セリサ
イト、ガラスフレーク、アスベスト、ウオラストナイ
ト、チタン酸カリ、PMF、石膏繊維、ゾノライト、M
OS、ホスフェートファイバー、ガラス繊維、炭酸繊
維、アラミド繊維などがあげられる。 【0031】その他、本発明の組成物には、必要に応じ
て通常塩化ビニル系樹脂に使用される添加剤、例えば、
架橋剤、発泡剤、帯電防止剤、防曇剤、プレートアウト
防止剤、表面処理剤、滑剤、難燃剤、蛍光剤、防黴剤、
殺菌剤、金属不活性剤、離型剤、顔料、加工助剤、酸化
防止剤、光安定剤などを添加することができる。 【0032】本発明の組成物は、電気絶縁性および耐熱
性に優れた効果を有するので、電線被覆材料として用い
られる。 【0033】 【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によっ
て制限を受けるものではない。 【0034】実施例1 下記の配合物を160℃、30rpmで5分間ロール上
で混練した後、190℃で5分間プレスして厚さ1mmの
シートを作成し、該シートの黄色度を測定した。また、
同じ条件で20分間プレスしたシートとの色差を求め
た。また、このシートから試験片を作成し、210℃の
ギヤーオーブン中で加熱し、黒化するまでの時間を測定
して熱安定性を評価した。更に、JIS.K 6723
から、体積抵抗率試験(VR)および180℃でコンゴ
ーレッド試験紙を用いた熱安定性試験(CR)を行なっ
た。それらの結果を下記〔表1〕に示す。 【0035】 (配 合) 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂(信越化学工業製:TK−1300) 100 ジイソノニルフタレート 50 ステアリン酸亜鉛 0.7 ジベンゾイルメタン 0.05 ソルビトール 0.02 アルカマイザー1(HT)*1 2.5 試験化合物(下記〔表1〕参照) 〔表1〕 *1:協和化学株式会社製ハイドロタルサイト(以下、同じ) 組成式:Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O 【0036】 【表1】 【0037】実施例2 下記の配合物を160℃で5分間ロール上で混練した後
180℃で5分間プレスして厚さ1mmのシートを作成し
た。このシートから試験片を作成し、210℃のギヤー
オーブン中で加熱し、黒化するまでの時間を測定した。
また、JIS.K−6723から、体積抵抗率試験(V
R)および180℃でコンゴーレッド試験紙を用いた熱
安定性試験(CR)を行なった。それらの結果を下記
〔表2〕に示す。 【0038】 (配 合) 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂(信越化学工業製:TK−1300) 100 ジイソノニルフタレート 50 炭酸カルシウム 15 ステアリン酸亜鉛 0.5 ジベンゾイルメタン 0.1 トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート 0.2 CaO・2.5SiO2 ・0.9H2 O 0.5 ソルビトール 0.05 試験化合物(下記〔表2〕参照) 〔表2〕 【0039】 【表2】【0040】上記〔表2〕中の*2および*3は、それ
ぞれ次の通りである。 *2:協和化学株式会社製ハイドロタルサイト 組成式:Mg4Al2(OH)12CO3 *3:協和化学株式会社製ハイドロタルサイト 組成式:Mg3ZnAl2(OH)12CO3・3H2O 【0041】実施例3 実施例1と同様の試験を下記配合を用いて行なった。た
だし、熱安定性は200℃のギヤーオーブンでおこなっ
た。それらの結果を下記〔表3〕に示す。 【0042】 (配 合) 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂(日本ゼオン製:Geon 103 EP) 100 ジオクチルフタレート 30 クレー 5 エポキシ化大豆油 5 ラウリン酸亜鉛 0.5 DHT−4A*4 2.0 ジベンゾイルメタン 0.1 ビスフェノールA 0.3 試験化合物(下記〔表3〕参照) 〔表3〕 *4:協和化学株式会社製ハイドロタルサイト 組成式:Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O 【0043】 【表3】【0044】上記〔表1〕〜〔表3〕の結果から以下の
ことが明らかである。塩化ビニル系樹脂に前記一般式
(I)のハイドロタルサイト化合物および前記一般式
(II)の金属珪酸塩を共に添加しない場合(比較例 1-
2)あるいは上記金属珪酸塩のみを添加した場合(比較
例 1-5,2-1〜2-3 )には、耐熱性が極めて低いために電
線用途での使用は困難である。また、上記ハイドロタル
サイト化合物のみを添加した場合(比較例 1-1,3-1)に
は、耐熱性はある程度改善されるものの電気絶縁性が不
十分である。さらに上記ハイドロタルサイト化合物と前
記一般式(II)以外の金属珪酸塩とを併用した場合(比
較例 1-3,1-4,3-2,3-3)には、耐熱性、電気絶縁性とも
にある程度改善されるものの未だその改善効果は不十分
である。 【0045】これに対し、塩化ビニル樹脂に上記ハイド
ロタルサイト化合物および上記金属珪酸塩を併用添加し
た場合(実施例 1-1〜1-4, 2-1〜2-5, 3-1〜3-4 )に
は、着色も小さく、耐熱性および電気絶縁性に優れてい
る。 【0046】 【発明の効果】本発明の電線被覆用塩化ビニル樹脂組成
物は、低毒性で、電気絶縁性および耐熱性に優れたもの
である。従って、本発明の電線被覆用塩化ビニル樹脂組
成物は、電線被覆材料として好適に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉口 修 埼玉県浦和市白幡5丁目2番13号 旭電 化工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−179090(JP,A) 特開 平3−179058(JP,A) 特開 平7−173354(JP,A) 特開 平6−279640(JP,A) 特開 平3−103451(JP,A) 特開 昭59−135243(JP,A) 特開 昭57−109856(JP,A) 特表 平6−509680(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 27/06 H01B 3/30 - 3/46

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂100重量部に、下記
    〔化1〕の一般式(I)で表されるハイドロタルサイト
    化合物の少なくとも一種0.05〜10重量部および下
    記〔化2〕の一般式(II)で表されるアルカリ土類金属
    の珪酸塩の少なくとも一種0.001〜3重量部を配合
    してなる電線被覆用塩化ビニル系樹脂組成物。 【化1】 【化2】
JP24440994A 1994-10-07 1994-10-07 電線被覆用塩化ビニル系樹脂組成物 Expired - Fee Related JP3511214B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24440994A JP3511214B2 (ja) 1994-10-07 1994-10-07 電線被覆用塩化ビニル系樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24440994A JP3511214B2 (ja) 1994-10-07 1994-10-07 電線被覆用塩化ビニル系樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08109297A JPH08109297A (ja) 1996-04-30
JP3511214B2 true JP3511214B2 (ja) 2004-03-29

Family

ID=17118241

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24440994A Expired - Fee Related JP3511214B2 (ja) 1994-10-07 1994-10-07 電線被覆用塩化ビニル系樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3511214B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4342212B2 (ja) * 2003-05-23 2009-10-14 株式会社Adeka 透明電線用塩化ビニル系樹脂組成物
JP5094109B2 (ja) 2006-12-22 2012-12-12 株式会社Adeka 塩化ビニル系樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08109297A (ja) 1996-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5120783A (en) Stabilized halogen-containing resin compositions
KR100198175B1 (ko) 할로겐 함유 수지 조성물
KR100209442B1 (ko) 정전방지성, 열안정성, 할로겐함유수지조성물
EP0344321A1 (en) Synthetic resin composition
US7550525B2 (en) Stability improvement of aluminum hydroxide in PVC compound
EP0656634A2 (en) Lead-free conductor coverings
JPS6138943B2 (ja)
JP3511215B2 (ja) 電線被覆用塩化ビニル系樹脂組成物
JP3511214B2 (ja) 電線被覆用塩化ビニル系樹脂組成物
JPH10231407A (ja) 食品接触及び医療グレードのpvc用安定化剤
JP3288739B2 (ja) 含ハロゲン樹脂組成物
JPH0135014B2 (ja)
JPH08157671A (ja) 電線被覆用塩化ビニル系樹脂組成物
JP3675953B2 (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物被覆電線
JP2753168B2 (ja) 含ハロゲン樹脂組成物
JPH04318047A (ja) 電線被覆用塩化ビニル系樹脂組成物
JP2004175868A (ja) 含ハロゲン樹脂組成物
JP3336115B2 (ja) 塩素含有樹脂組成物
JP4114058B2 (ja) 電線被覆用塩化ビニル系樹脂組成物
JPH0562131B2 (ja)
US3567681A (en) Stabilizer compositions for halogenated resins,employing the metal salts of neoacids
JP2000226485A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JP2001059047A (ja) 電線被覆用塩化ビニル系樹脂組成物
JP3652193B2 (ja) 塩素含有樹脂組成物
JPH09324089A (ja) 電線被覆用塩化ビニル系樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031218

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080116

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090116

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090116

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100116

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110116

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110116

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120116

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130116

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees