JPH0533044A - 真空炉 - Google Patents

真空炉

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JPH0533044A
JPH0533044A JP3210234A JP21023491A JPH0533044A JP H0533044 A JPH0533044 A JP H0533044A JP 3210234 A JP3210234 A JP 3210234A JP 21023491 A JP21023491 A JP 21023491A JP H0533044 A JPH0533044 A JP H0533044A
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turbo molecular
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雅知 中村
Koichi Hara
行一 原
Yoichi Nakanishi
洋一 中西
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Daido Steel Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高真空状態での熱処理を可能とする真空炉を
提供し、熱処理の品質を向上させる。 【構成】 耐圧性の炉殻1内に光輝金属板5によって処
理室4を区画形成し、該処理室内にメインヒータ10を
設けると共に、ターボ分子ポンプ13をその吸気口12
を下向として炉殻1内に連通させ、該ターボ分子ポンプ
13の排出側にバックアップポンプ15を設け、さらに
該ターボ分子ポンプ13を迂回して炉殻1内をバックア
ップポンプ15により排気させるバイパス管16を配設
してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空炉、特に高真空状
態での熱処理を可能とした真空炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属の熱処理に使用される真空炉では真
空ポンプとして従来から一般にディヒュージョンポンプ
を使用しており、このディヒュージョンポンプを使用し
た場合の炉内真空度は10ー6Torr 程度が限度であっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、殊に今日では、
処理品の品質を向上(酸化防止,着色防止等)させるた
めに真空度を高め高真空での熱処理が可能な真空炉が必
要となって来ている。しかし上記ディヒュージョンポン
プでは満足できる真空度が得られないので、一部では半
導体製造装置に一般に使用されているクライオポンプを
真空炉に使用したこともあった。しかし、クライオポン
プは油分を極端にきらうので、切削油等の油分が付着し
ているおそれがある雑品を熱処理する一般の真空炉には
不向であった。
【0004】また、ターボ分子ポンプは高真空を可能と
するものであるが、炉内の断熱用ファィバ等から分離し
た浮遊ゴミや処理品のカケラ等を吸収することによって
損傷し易いという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の真空炉は上記課
題を解決しようとするもので、耐圧性の炉殻内に光輝金
属板によって処理室を区画形成し、外処理室内にメイン
モータを設けると共に、ターボ分子ポンプをその吸気口
を下向として炉殻内に連通させ、該ターボ分子ポンプの
排出側にバックアップポンプを設け、さらに該ターボ分
子ポンプを迂回して炉殻内をバックアップポンプにより
排気させるバイパス管を配設してなることを特徴とする
ものである。
【0006】なお、この真空炉において炉殻内面を不銹
材で鏡面状に仕上すること、処理室と炉殻との間にベー
キング用ヒータを配設すること、および真空パージ用前
室を付設することは、本発明のさらなる特徴である。
【0007】
【作用】先ずバイパス管を通して炉殻内のガスをバック
アップポンプにより排出させ、その後バイパス管を閉じ
ターボ分子ポンプにより炉殻内の残留ガスを排出させる
ことによりターボ分子ポンプを損傷させるおそれなく炉
殻内を高真空にできる。また、光輝金属板により処理室
を形成することで、断熱性を落すことなく炉内が清浄に
保たれ浮遊ゴミの発生が少なくできると共に、ターボ分
子ポンプの吸気口を下向にすることで浮遊ゴミがターボ
分子ポンプ内に入るのを一層効果的に防止できる。
【0008】また、炉殻内面をステンレス等の銹びない
材料で鏡面状に仕上することで真空度がさらに良くなり
断熱性も向上する。
【0009】アイドルタイムにベーキング用ヒータに通
電することにより処理室と炉殻との間が加熱され、その
間に存る水分や油分等の付着物を気化,蒸発させること
ができるので、真空度をさらに向上させることができ
る。また、真空パージ用前室を付設することによって、
処理品装入に伴う外気の侵入が可及的に防止され、真空
度向上につながる。
【0010】
【実施例】次に本発明の一実施例を図と共に説明する。
円筒状の炉殻1は外壁1aと内壁1bとによりなる耐圧
性の二重壁構造で、その壁間2に冷却水が通水される。
3は該炉殻1を水平に支持している支脚を示す。内壁1
bはステンレス鋼,モリブデン鋼のような銹びるおそれ
がなく、光沢のある不銹材料で形成され、内面は鏡面状
に仕上られる。
【0011】4は炉殻1内に区画形成された円筒状の処
理室で、該処理室4を構成する材料は、前記内壁1bと
同様ステンレス鋼,モリブデン鋼のような銹びるおそれ
のない光輝金属板で、この光輝金属板5を図2に示した
ように複数枚その各板間に間隙6が存するようにスペー
サ7を介在させて重合させてなる。
【0012】8は処理室4内のテーブル9上に配置され
た処理品を示し、該処理室4内には該処理品8を囲むよ
うにメインヒータ10が設けられている。また、26は
炉殻1の内面に沿って設けられたベーキング用ヒータ
で、該ベーキング用ヒータ26を通電することによって
処理品8の外側と炉殻1の内側との間を加熱しその間に
存る水分や油分を気化,蒸発させることができるように
している。
【0013】11は炉殻1内と連通する排気管で、該排
気管11には吸気口12を下向としてターボ分子ポンプ
13を連結する。14は該吸気口12に設けられたバル
ブを示す。15は該ターボ分子ポンプ13の排出側に設
けたロータリーポンプ等のバックアップポンプで、該バ
ックアップポンプ15の吸引側にはターボ分子ポンプ1
3を迂回するバイパス管16が分枝状に設けられ、該バ
イパス管16にはバルブ17が設けられる。
【0014】なお、18は炉殻1に隣接して設けられた
真空パージ用前室で、該前室18と炉殻1とは気密に閉
塞し得る耐圧性の仕切扉19,20により仕切されてい
ると共に、該仕切扉19の内面には処理室4の開口端を
閉塞し得るように該処理室4と同様の光輝金属板により
成形された蓋板21が設けられている。そして該仕切扉
19,20,蓋板21はシリンダ23の作動により上方
に吊り上げられ処理品装入口を開口できるようにしてい
る。24は前室18の装入口を気密に閉塞し得るように
設けられた耐圧性の装入扉、25はその吊上用シリンダ
である。
【0015】このように構成された真空炉では、装入扉
24を開けて処理品8を先ず前室18内に装入し、装入
扉24,仕切扉19,20を閉じて該前室18内の空気
を真空ポンプ(図示せず)により排出した後、仕切扉1
9,20,蓋板21を開いて該処理品8を処理室4内に
移送し、仕切扉19,20,蓋板21を閉じることによ
り、炉殻1内になるべく外気が侵入しないようにする。
【0016】そしてバルブ14を閉、バルブ17を開と
してバックアップポンプ15を駆動し炉殻1内のガスを
排気管11,バイパス管16を通して排出することによ
り炉殻1内を0.1〜1Torr 程度まで減圧させる。な
おバックアップポンプ15としては油分,水分或いは微
細なゴミ等に比較的強いロータリーポンプ等が使用さ
れ、上記一次減圧の際にこれらはバイパス管16を通し
て該バックアップポンプ15に吸引される。
【0017】その後、バルブ17を閉じバルブ14を開
けてターボ分子ポンプ13およびバックアップポンプ1
5を駆動することにより炉殻1内の残留ガスを該ターボ
分子ポンプ13によりさらに吸引排出することにより炉
殻1内を高真空にする。その吸引時は上記一次減圧の際
と相違し吸引ガスがすでに気薄化し粘性がなくなってい
るために炉殻1内からゴミ等の異物が吸引されるおそれ
は殆んどなく、しかもターボ分子ポンプ13はその吸気
口が下向に設定されているので、重力に反してゴミ等が
吸引されるおそれは皆無にできる。
【0018】また、処理室4は光輝金属板5を重合させ
てなるので、従来の例えばセラミックファイバー製の断
熱材のように使用中に材料が解れることなく微細なゴミ
を生じさせるおそれがないので炉殻1内を常に清浄に保
つことができると共に、その表面は光輝状で輻射熱を反
射するので高い断熱性を有する。
【0019】また、炉殻1内面は不銹材料で鏡面状に仕
上することにより処理室4の外面より放射される輻射熱
を反射し漏熱を防ぐ。このため処理室4内の処理品8は
メインヒータ10を熱源とし高真空の基で高温度に加熱
できる。なお、使用の前後等にベーキング用ヒータ26
を通電しその周囲の水分,油分等を気化,蒸発させて炉
殻1外に排出させておくことにより、炉殻内の清浄度を
さらに向上させることができ、熱処理に好影響を与え
る。
【0020】
【発明の効果】このように本発明の真空炉は、ターボ分
子ポンプとバックアップポンプとを併用することにより
高真空が容易に達成でき、熱処理の品質を向上させ得る
有益なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る真空炉の横断面図。
【図2】図1の部分拡大図。
【図3】真空炉全体の側面概略図。
【符号の説明】
1 炉殻 4 処理室 5 光輝金属板 6 間隙 8 処理品 10 メインヒータ 11 排気管 12 吸気口 13 ターボ分子ポンプ 14 バルブ 15 バックアップポンプ 16 バイパス管 17 バルブ 18 前室 26 ベーキング用ヒータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐圧性の炉殻内に光輝金属板によって処
    理室を区画形成し、該処理室内にメインヒータを設ける
    と共に、ターボ分子ポンプをその吸気口を下向として炉
    殻内に連通させ、該ターボ分子ポンプの排出側にバック
    アップポンプを設け、さらに該ターボ分子ポンプを迂回
    して炉殻内をバックアップポンプにより排気させるバイ
    パス管を配設してなることを特徴とする真空炉。
  2. 【請求項2】 炉殻内面を不銹材料で鏡面状に仕上して
    なる請求項1に記載の真空炉。
  3. 【請求項3】 処理室と炉殻との間にベーキング用ヒー
    タを配設してなる請求項1または2に記載の真空炉。
  4. 【請求項4】 真空パージ用前室を付設してなる請求項
    1乃至3に記載の真空炉。
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