JPH0532951Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔概要〕 本考案は、一芯線毎に配線接続作業を要する端
子形状をした接続コネクタへ、偏平ケーブルを配
線接続させるのに、偏平ケーブルの専用コネクタ
に、接続コネクタの端子側を変換させる接続構造
で、これにより、配線接続の作業性、信頼性を高
め、且つ経済的に行わすことが出来る。

〔産業上の利用分野〕

本考案は、コネクタ端子へケーブルを配線接続
する際に、接続処理を容易にするため、使用ケー
ブルに見合つたコネクタ接続に変換接続させる、
コネクタの接続変換構造に関す。

最近の小形、高密度実装された電子・通信装置
においては、装置への外部接続配線の数も大量と
なり、従来の端子盤への半田付け接続やラツピン
グ接続では小形化しきれず、また実装方式上の工
事、保守の観点からも、殆どがコネクタ接続化さ
れて来ている。

例えば、プラグイン形の回路パツケージを、ユ
ニツトのバツクボードにプラグインさせ、そのバ
ツクボードの裏面や回路パツケージの表面にコネ
クタを設け、直接外線をコネクタ接続させてい
る。

この場合は、装置のユニツトが実装された位置
に外線接続用コネクタが来ることになり、装置の
全体にコネクタが配設されることとなり、ユニツ
トの増設や変更時にも外線接続工事がやり易い様
に実装構造を配慮しておく必要がある。

しかし、高密度実装された小規模装置や顧客の
工事仕様によつては、従来同様に装置架の架上ま
たは架下に集中させて、コネクタ接続形式の接続
端子盤を設けている。

この場合は、外線接続工事は一律作業となり、
またやり易いが、装置側では実装ユニツトから接
続端子盤迄の架内配線を行つておく必要がある。
しかしながら、装置は実装空間に接続端子盤部を
要し、且つ小形化を図らなければならないため
に、この架内配線のスペースは前記の場合に比
べ、極度に限られたものとなつてしまい、実装上
の問題点となつて来る。

〔従来の技術〕

従来の架上集中型の接続端子盤について述べ
る。

第２図に従来の一例の架上端子盤構成斜視図を
示す。

図示の如く、装置の架上部に複数の接続コネク
タ１が、上下の固定枠８に前面からねじ止めされ
ており、接続コネクタ１には、先端にコネクタ１
１の付いた外部配線２１のケーブルが前面からコ
ネクタ接続され、後面では接続コネクタ１の端子
１３に架内配線２が半田付け或いはラツピング接
続されている。

架内配線２は、限られた配線スペースを有効に
使用し、且つ配線を束ねる工数を省いた、円形断
面の多対複合ケーブルが一般に使用されるが、本
例では更に徹底させて、各配線を一列に配設し、
一般に生ずる四角形断面や、隙間的偏平スペース
の配線スペースをも最高度に利用出来る、多対複
合偏平ケーブルを使用している。

接続コネクタ１は、接続の信頼性と端子密度が
高く、且つ装置の設置局内で統一された種類のも
のが使用される。

このため本例では、接続コネクタ１の端子１３
は、半田付け或いはラツピング接続型の形状とな
らざるえ得ず、上記の架内配線２を接続コネクタ
１の単位毎に、後部に突き出たホルダ１４にて抱
縛させ、端子１３毎に配線接続している。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、架内配線２は偏平ケーブル化に
より配線スペースの効率化に寄与しているが、こ
の接続コネクタ１への接続に適さず、作業に時間
を要しており、且つ偏平を解いて一芯線毎に処理
するため、信頼性を低下させる等の問題点があ
る。

この解決として、接続コネクタ１の端子１３の
形状を、これ用に最適なものに変更を行うこと
は、コスト的に到底採算が合わず、苦慮してい
た。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題点は、第１図に示す如く、 半田付け又はラツピング接続型の端子形状を有
し、外部配線２１をコネクタ接続させる接続コネ
クタ１と、架内配線２の偏平ケーブル専用コネク
タ３１に嵌合する、プリント配線板装着用コネク
タ３と、架内配線２の偏平ケーブル専用コネクタ
３１に嵌合する、プリント配線板装着用コネクタ
３と、該接続コネクタ１とネジで固定される補強
板４と、該プリント配線板装着用コネクタ３と接
着固定される補強板５と、両端の接続部に該補強
板４，５を接着し、該接続コネクタ１及び該プリ
ント配線板装着用コネクタ３の各端子と半田付け
して、相互配線接続される可撓性プリント配線板
６と、一縁部に該補強板４と架上の固定枠８とが
ネジで固定され、その後方に該補強板５とネジで
固定される固定具７を備えてなる、本考案のコネ
クタの接続変更構造によつて解決される。

〔作用〕

即ち、偏平ケーブルの架内配線２は、接続コネ
クタ１の端子に対して、専用コネクタ３１で接続
されるの、問題点は解決される。

偏平ケーブル専用コネクタ３１では、偏平ケー
ブルをそのままで端子に接続が出来、一芯線毎に
ほぐし、絶縁被覆を剥ぎ、半田付け或いはラツピ
ング接続する等の作業はなく、簡単、確実に行え
るものである。

従つて、接続コネクタ１の後部に、偏平ケーブ
ル専用コネクタ３１に嵌合するコネクタ３を設け
ておき、両者の端子間を可撓性プリント配線板６
で短絡配線してある、本考案の接続変換構造によ
り、簡単、確実に架内配線２を接続コネクタ１に
接続することが出来る。

可撓性プリント配線板６の接続部に、補強板
４，５を接着させているのは、可撓性プリント配
線板６にコネクタ３等の部品を直接固定すること
が出来ず、且つ接続部を浸漬法等で一度に半田付
けすると、薄くて高温により、反つて動いてしま
い、不完全接続となるので、反りの防止と部品の
固定用に接続部を補強している。

固定具７と可撓性プリント配線板６の使用によ
り、架内配線２の配線ルートに合わせて、コネク
タ３の接続方向を自由に設定させることも可能で
ある。

以上により、外部配線の接続用に設けた、架上
端子盤の接続コネクタに、偏平ケーブルを使用し
た架内配線を、作業性よく、高信頼に、且つ経済
的に配線接続させることが出来る。

〔実施例〕

以下図面に示す実施例によつて本考案を具体的
に説明する。全図面を通し同一符号は同一対称物
を示す。第１図に本考案の一実施例の斜視図を示
す。前述の従来同様に、装置の架上部で、外部配
線を接続させる架上端子盤内の接続コネクタ１
と、偏平ケーブルを使用した架内配線との接続を
行う架上端子盤の接続変換構造について説明す
る。第１図に示すように、配線側端子形状として
半田付け或いラツピング接続用の60端子を収容可
能な接続コネクタ１が、補強板４にネジで固定さ
れ、架内配線２と接続されている偏平ケーブル専
用コネクタ３１と嵌合するプリント配線板装着用
60端子のコネクタ３が補強板５に接着固定されて
いる。尚、補強板４，５は、可撓性プリント配線
板６両端の接続部に接着されたもので、接続コネ
クタ１、プリント配線板装着用コネクタ３の端子
が突出できるように切り欠きを設け、補強板４に
は、固定枠８を固定する為のネジ穴を設けてい
る。接続コネクタ１の端子とプリント配線板装着
用コネクタ３の端子とが各々90W×76L×0.3tmm
の導体層が一層ある可撓性プリント配線板６に半
田付けされて接続配線されている。固定具７は、
110W×70L×1.6tmmの鉄板の一辺を20mmで直角に
曲げ、その外面に補強板４を固定する為のネジ穴
と架上の固定枠８とを取り付ける為のネジ穴とを
設け、さらに接続コネクタ１の端子が突出できる
ように部分的に切除されている。また、他の面
は、後部に補強板５を固定するネジ穴を設け、さ
らにプリント配線板装着用コネクタ３とプリント
配線板６との接続部が突出できるように切り欠き
を設けている。接続コネクタ１を補強板４にネジ
で固定し、プリント配線板装着用コネクタ３を補
強板５に接着固定します。次に、接続コネクタ１
の端子とプリント配線板装着用コネクタ３の端子
が各々可撓性プリント配線板６の両端の接続部に
半田付けされて配線接続される。プリント配線板
装着用コネクタ３が固定されている補強板４と固
定具７とをネジで固定し、固定具７の曲げた部分
と接続コネクタ１を固定した補強板４と固定枠８
をネジで固定する。その後に、専用コネクタ３１
をプリント配線板装着用コネクタ３へ、コネクタ
１１を接続コネクタ１へ嵌合する。上記のような
接続変換構造により、30芯線を一列に配設した偏
平ケーブルを架内配線２として用い、架上の接続
コネクタ１への配線接続を、偏平ケーブルの専用
コネクタ３１で、簡単、確実に接続させることが
できる。

〔考案の効果〕

以上の如く、配線側の端子が半田付け或いはラ
ツピング接続のコネクタであつても、偏平ケーブ
ルの配線接続を、そのケーブルに最適なコネクタ
に変換して、作業性、信頼性を高め、経済的に行
わすことが出来、その効果は大なるものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の斜視図、第２図は
従来の一例の架上端子盤構成斜視図である。 図において、１は接続コネクタ、２は架内配
線、３はコネクタ、４，５は補強板、６はプリン
ト配線板、７は固定具、８は固定枠、１１はコネ
クタ、１３は端子、１４はホルダ、２１は外部配
線、３１は専用コネクタである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 半田付け又はラツピング接続型の端子形状を有
   し、外部配線２１をコネクタ接続させる接続コネ
   クタ１と、 架内配線２の偏平ケーブル専用コネクタ３１に
   嵌合する、プリント配線板装着用コネクタ３と、 該接続コネクタ１とネジで固定される補強板４
   と、 該プリント配線板装着用コネクタ３との接着固
   定される補強板５と、 両端の接続部に該補強板４，５を接着し、該接
   続コネクタ１及び該プリント配線板装着用コネク
   タ３の各端子と半田付けして、相互配線接続され
   る可撓性プリント配線板６と、 一縁部に該補強板４と架上の固定枠８とがネジ
   で固定され、その後方に該補強板５とネジで固定
   される固定具７を備えたことを特徴とするコネク
   タの接続変換構造。