JPH0532152B2

JPH0532152B2 -

Info

Publication number: JPH0532152B2
Application number: JP26452787A
Authority: JP
Inventors: Katsuhiro Kinoshita; Juichi Maeda
Original assignee: Nippon Steel Corp
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 1987-10-20
Filing date: 1987-10-20
Publication date: 1993-05-14
Also published as: JPH01107960A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、連続鋳造装置におけるレードル支持
台車に関する。

（従来の技術）鋼の連続鋳造では、レードル内溶鋼はタンデイ
ツシユ内を経由して鋳型に注入されている。レー
ドルとタンデイツシユとは、鋼の酸化を防止する
ため極めて近接して配置され、かつロングノズル
を配設している。前記タンデイツシユを交換する
時に上昇させる場合、あるいは、ロングノズルを
装着する場合には、レードルも同様に上昇させる
必要があり、その際レードル内の溶鋼をこぼさな
いように、常にレードルを水平状態に維持しつ
つ、上昇及び下降させなければならない。

従来のレードルカーにおける、レードル昇降装
置に関しては、特公昭54−8333号公報にしめされ
た取鍋台車等の従来技術がある。この取鍋台車
は、第５図、第６図に示すように横長な形状をし
た傾転アーム２０の中央部にレードル８を支持
し、アーム１９の他端をピン２１にて回転自在と
し、一方の端部に附設した昇降駆動装置２３によ
り、レードル８を昇降していた。

又、従来のレードルターレツトのレードル昇降
装置に関しては、実公昭55−49811号公報にしめ
された連続鋳造装置の鋳鍋旋回装置等の従来技術
がある。（図示せず）これ等に代表されるように、
レードルターレツト方式においても、レードル昇
降手段は多種多様に考案されている。一方前記し
たこれ等の従来技術は、鋼の連続鋳造において生
産性を上げ歩留まり向上するため連々鋳、すなわ
ちタンデイツシユ上に溶鋼を満たしたレードルを
順次持つてきて、タンデイツシユ内溶鋼を切れ目
無く供給するための手段として有効であつた。

（発明が解決しようとする問題点）しかしながら第５図、第６図に示した従来法で
は、アーム傾転中心であるピン２１から昇降駆動
点２２までの距離に比べ、前記傾転中心からレー
ドル８の支持点までの距離が約1/2に相当してい
るため、レードル８の実昇降ストロークに対して
約２倍の昇降ストロークを有した昇降駆動装置２
３が必要となつていた。

更に近年清浄度の高い連続鋳造鋳片の製造が要
求されている中、従来のレードルカー方式および
レードルターレツト方式では、レードル交換時に
溶鋼供給の中断が生じ、タンデイツシユ内溶鋼湯
面低下を来し、次鍋注入開始時にタンデイツシユ
内溶鋼上面に存在するスラグや脱酸生成物など
が、注入される溶鋼流に激しくたたき込まれるこ
とによつて溶鋼中への混入が起り、鋳片の清浄性
低下を来す品質上の問題を有している。

（問題点を解決するための手段）上記問題点を解決するための第１の本発明は、
連続鋳造装置の１つのタンデイツシユ内に２ケの
レードルノズルを挿入可能なるように、２ケのレ
ードルを台車に配設してなることを特徴とするレ
ードル支持台車である。

また第２の本発明は、連続鋳造装置の１つのタ
ンデイツシユ内に２ケのレードルノズルを挿入可
能なるように、２ケのレードルを台車に配設し、
夫々のレードルを片持梁型の揺動アームにより昇
降自在とし、該揺動アームの先端にレードル支持
座を回動自在に設け、該レードル支持座の一端と
台車フレームの一端とを揺動レバーによりピン連
結してなることを特徴とするレードル支持台車で
ある。

（作用）連続鋳造装置の１つのタンデイツシユ内に２ケ
のレードルノズルを挿入可能なるように、２ケの
レードルを台車に配設可能とすることにより、先
行レードル注入完了前に次レードルの積載が可能
となり、連続的にタンデイツシユへの溶鋼供給が
おこなえるため、清浄度の高い鋳片の連続鋳造が
可能となる。

また片持梁型の揺動アームによりレードルを昇
降自在とし、該揺動アームの先端にレードル支持
座を回動自在に設け、該レードル支持座の一端と
台車フレームの一端とを揺動レバーによりピンに
て連結した昇降装置により、レードル内の溶鋼を
こぼさないように常にレードルを水平状態に維持
しつつ、上昇及び下降を可能とするものである。

さらに前記昇降装置を搭載しない台車従動側に
オペレーター作業床を配設すれば、作業者の視界
を広くすることはもとより、作業者の寄りつき、
ロングノズルの操作性も良くなり、作業環境の改
善に大きく寄与する。

（実施例）以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図は、レードル支持台車の斜視図、第２図
はレードルを配設した支持台車の平面図、第３図
はその要部の側面図を示す。

図において、４は建屋に設けられた台車走行支
持梁、１５は台車下方に配設されたタンデイツシ
ユ、８はレードルである。本台車１は、連続鋳造
装置の鋳片の流れと同一方向に配設された前記走
行支持梁４上を走行装置２ａ，２ｂにて支持走行
ガイドされる。台車１は昇降装置３を搭載する駆
動側フレーム１ｂと、オペレーター作業床５を設
けた従動側フレーム１ａからなる。さらに台車１
は２ケのレードル８をセパレートするように配設
した３本の継ぎフレーム１ｃで一体化した枠体に
組上げるとともに、タンデイツシユ１５の長手方
向に２ケのレードル８が配設し得るスペースを有
して平行に長く形成している。走行装置は駆動装
置を有した駆動側２ａと従動側２ｂから成り、台
車１の４点を支持している。台車１と前記走行装
置２ａ，２ｂはピン支承にて連結され、台車１の
弾性変形に追従可能な構造としている。

昇降装置３は台車１の駆動側フレーム１ｂ上に
２組配設され、揺動アーム９、昇降シリンダー１
０、レードル支持座６、揺動レバー７から構成さ
れている。揺動アーム９はレードル８を囲むよう
にＵ字形状とし、一端をピン１１ｂにて駆動側の
台車フレーム１ｂに傾転可能に支承され、先端に
ピン１１ａを介してレードル支持座６を回動自在
に設け、レードル支持座６の一端と台車フレーム
１ｂの一端とを揺動レバー７によりピン１２ａ，
１２ｂを介して連結している。昇降シリンダ１０
は前記ピン１１ｂと１１ａの中間に位置し、揺動
アーム９とはピン１１ｃを介して連結し、揺動ア
ーム９、１組に対し２組のシリンダーを設けてい
る。

以上の構成により昇降時には揺動アーム９の傾
転と同時にレードル支持座６は昇降動作し、この
時前記揺動レバー７などによりレードル支持座６
の姿勢はそのリンク機構により略水平状態を維持
しつつ、上昇下降でき、このためロングノズル１
６は垂直運動ができる。また台車１を走行移動す
ることなく、昇降装置３の駆動をもつてタンデイ
ツシユ１５の交換のための上昇操作も可能であ
る。

さらに、台車１の従動側フレーム１ａの下方
に、前記ロングノズル１６をレードル８に装着す
る作業およびその他鋳造にともなう操作をおこな
う作業床５を配設している。

第４図は他の実施例におけるレードル支持台車
の平面図を示す。第１〜３図において、２ケのレ
ードル８のトラニオン１８がタンデイツシユ１５
の長手方向に平行に台車１へ配設されるのに対
し、第４図では２ケのレードル８のトラニオン１
８をタンデイツシユ１５の長手方向に直角に台車
１へ配設可能としたレードル支持台車である。

また２ケのロングノズル１６を挿入可能なるよ
うに、２ケのレードル８を台車１に配設可能とす
る本発明のレードル支持台車と、中央部に堰を設
けて２槽に分割したタンデイツシユを配設するこ
とにより、鋼種の異なつた２ケのレードルを台車
に配設して異鋼種鋳造が可能である。

（発明の効果）本発明は下記の顕著な効果を奏する。

先行レードル注入完了前に次レードルをレー
ドル支持台車へ積載が可能となるため、タンデ
イツシユへの溶鋼供給の中断によるタンデイツ
シユ内溶鋼湯面低下から次レードル注入開始時
にタンデイツシユ内溶鋼上面に存在するスラ
グ、脱酸生成物などが注入される溶鋼に激しく
たたき込まれることによつて溶鋼中への混入が
起り、鋳片の清浄性低下を来すという品質上の
問題を解消できる。

レードルは略水平状態を維持しつつ上昇、下
降されるため、レードルが転倒する危険性も無
く、安定した昇降ができる。

レードル昇降ストロークに対し、従来の台車
方式では、２倍のジヤツキストロークが必要と
なるのに対し、本発明においては約1/2のシリ
ンダーストロークで良いため、コンパクトであ
ると同時に高速昇降も可能となる。

２台の台車を使用せず１台の台車を使用する
ため、台車走行支持梁がタンデイツシユ上に無
いため、モールド、QCスタンド、セグメント
等の交換が容易である。

台車に走行駆動装置を設けているため走行ス
トロークに制約が無く、設備費も大巾に低減で
きる。

揺動アームの反駆動側に作業床を設けるスペ
ースが確保できるので、ロングノズルの脱着は
もとより作業者の視界が良くなり、総合的な作
業性が改善され、安全な操業ができる。

鋼種の異なつた溶鋼を満した２ケのレードル
を台車に配設し、前記２ケのレードルノズルに
より注入された溶鋼が混入しないようタンデイ
ツシユ中央部に堰を設けることにより、異鋼種
鋳造が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本発明の実施例であり、第１
図はレードルを支持台車の斜視図、第２図はレー
ドルを配設した支持台車の平面図、第３図は第２
図の要部の側面図、第４図は他の実施例を示す平
面図、第５図および第６図は従来の取鍋台車の側
面図および平面図である。１……台車、１ａ，１ｂ，１ｃ……台車フレー
ム、２ａ，２ｂ……走行装置、３……昇降装置、
４……走行支持梁、６……レードル支持座、７…
…揺動レバー、８……レードル、９……揺動アー
ム、１０……シリンダー、１１ａ，１１ｂ，１１
ｃ，１２ａ，１２ｂ……ピン、１５……タンデイ
ツシユ、１６……ロングノズル、１８……レード
ルトラニオン。

Claims

【特許請求の範囲】１連続鋳造装置の１つのタンデイツシユ内に２
ケのレードルノズルを挿入可能なるように、２ケ
のレードルを台車に配設してなることを特徴とす
るレードル支持台車。２連続鋳造装置の１つのタンデイツシユ内に２
ケのレードルノズルを挿入可能なるように、２ケ
のレードルを台車に配設し、夫々のレードルを片
持梁型の揺動アームにより昇降自在とし、該揺動
アームの先端にレードル支持座を回動自在に設
け、該レードル支持座の一端と台車フレームの一
端とを揺動レバーによりピン連結してなることを
特徴とするレードル支持台車。