JP2009285689A - 鍋蓋搬送装置 - Google Patents

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洋平 宇佐見
Yoritada Komoda
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茂嗣 三宮
Hiroshi Kuno
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Abstract

【課題】連続鋳造設備のタンディシュ上方のターレットに支持した取鍋の開口部に、係る鍋蓋を昇降させて配置可能として該取鍋内の溶湯の保温を確実に行え、且つ注湯後に取鍋の搬出に支障を生じない位置に鍋蓋を搬送でき、構造や機構が簡素で且つ操作も容易な鍋蓋搬送装置を提供する。
【解決手段】連続鋳造設備Cの上端に位置するタンディシュT上方の注湯位置、およびこれと同じレベルの待機位置の間で水平旋回し、長手方向の両端ごとで取鍋N1,N2を支持するターレット2と、係るターレット2の上方に長手方向に沿って配置された一対の走行レールRと、係る一対の走行レールR上を走行し、上記注湯位置の取鍋N1の開口部を覆う鍋蓋Fを昇降可能に支持する鍋蓋台車10と、を備える、鍋蓋搬送装置1。
【選択図】 図1

Description

本発明は、連続鋳造設備のタンディシュ上方において、水平旋回可能なターレットに支持された注湯用の取鍋の開口部またはその直上に対し、鍋蓋を昇降可能として内部の溶湯を保温でき、且つ注湯後に上記取鍋の搬出に支障を生じない位置に鍋蓋を搬送し得る鍋蓋搬送装置に関する。
一般に、取鍋や鍋蓋は、工場建屋内の上方を移動する天井クレーンにより、搬送および鍋蓋の着脱が行っているが、以下のような着脱装置も検討されている。
例えば、受鋼台車上に支持された溶湯鍋の開口部に対し、保温蓋をレードルクレーンによらずに着脱でき、係る保温蓋の取付けおよび取外しによる待ち時間を解消するため、上記溶鋼台車および溶湯鍋の上方に水平走行可能な走行フレームを設け、該フレームから電動シリンダにより昇降可能に支持された昇降フレームの下端に取り付け複数の吊り輪を、保温蓋の上面に立設した複数のフックに係合可能とした保温蓋の着脱装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1における保温蓋の着脱装置は、溶解炉から鋳造設備などに溶湯鍋を溶鋼台車で搬送する際に用いられる。
特開昭64−75166号公報 (第1〜4頁、図1〜図3)
また、溶鋼鍋の開口部上に溶鋼の一部が飛沫となって凝固した地金が堆積し、上記開口部を覆う鍋蓋の降下量(高さ)が減少しても、係る鍋蓋を吊り下げて昇降するチェーンが緩みまないように、係るチェーンの中間に重錘を吊設した溶鋼鍋における鍋蓋昇降装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
係る特許文献2の鍋蓋昇降装置は、アトマイズ装置上方のタンディシュに溶鋼鍋内の溶鋼を注湯する際に、好適である。
実開昭64−20956号公報(第1,2頁、図1〜図3)
しかしながら、特許文献1,2の着脱装置や鍋蓋昇降装置は、連続鋳造設備への適用については、全く検討されてはいない。
一方、連続鋳造設備において、レードル交換と同時に、レードルの開口部を鍋蓋で覆うため、レードル支持台車上にレードル交換台車を走行可能に設け、係る交換台車に、天井クレーンで搬送されたレードルを支持させると共に、該レードルの開口部を覆う鍋蓋も上記交換台車に取り付けた吊りワイヤによって昇降可能に支持させたレードル交換装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
実開平6−48942号公報 (第1〜3頁、図1〜図7)
しかし、特許文献3の前記レードル交換装置の場合、1台の前記レードル交換台車に対して、溶鋼が貯留されたレードルの各トラニオンを係着可能に支持する鍋吊り下げ用吊り輪や鍋昇降フレームなどの鍋支持機構や、上記レードル開口部を塞ぐ鍋蓋の吊りワイヤーなどの鍋蓋昇降手段を併設している。そのため、前記レードル交換台車の構造や機構などが著しく複雑で且つ高価にならざるを得ないと共に、オペレータの操作にも高い技量が必要となる。
しかも、特許文献3のレードル交換装置では、前記レードル支持台車およびレードル交換台車と、これらの対象となる連続鋳造設備との関連性や位置関係などが不明確であるため、その作用や効果の検証が不明確であった。
本発明は、背景技術で説明した問題点を解決し、連続鋳造設備のタンディシュ上方において、水平旋回が可能なターレットに支持した注湯用の取鍋の開口部またはその直上に、鍋蓋を昇降させて配置可能として取鍋内の溶湯の保温を確実に行え、且つ注湯後には取鍋の搬出に支障を生じない位置に鍋蓋を搬送できると共に、構造や機構が簡素で且つ操作も容易な鍋蓋搬送装置を提供する、ことを課題とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明は、前記課題を解決するため、発明者らによる鋭意検討および試行の結果、連続鋳造設備のタンディシュ上方において、水平旋回が可能に配設されターレット上に鍋蓋を昇降可能に支持する鍋蓋台車を走行可能に配置する、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明の鍋蓋搬送装置(請求項1)は、連続鋳造設備の上端に位置するタンディシュ上方の注湯位置、およびこれと同じレベルの待機位置の間で水平旋回し、長手方向の両端ごとで取鍋を支持するターレットと、係るターレットの上方に長手方向に沿って配置された一対の走行レールと、係る一対の走行レール上を走行し、少なくとも上記注湯位置の取鍋の開口部を覆う鍋蓋を昇降可能に支持する鍋蓋台車と、を備える、ことを特徴とする。
これによれば、連続鋳造設備の上端に位置するタンディシュ上方の注湯位置と、係る注湯位置と同じレベルの待機位置との間を、両端の支持部が水平旋回するターレット上に配置された一対の走行レール上を、少なくとも上記注湯位置の取鍋の開口部を覆う鍋蓋を昇降可能に支持する鍋蓋台車が走行可能とされている。このため、前記タンディシュに溶湯を注下している注湯位置の取鍋の開口部に鍋蓋を載置するか、あるいは係る開口部の真上に接近させて保持することで、上記取鍋内の溶湯の温度降下を抑制して保温できる。その結果、連続鋳造設備に対し、一定の温度帯の溶湯を注湯でき、得られる鋳片の品質および連続鋳造工程を安定させられる。しかも、前記鍋蓋は、ターレット上方の走行レール上を走行する鍋蓋台車に昇降可能に支持されているため、連続鋳造設備の上端に位置するタンディシュよりも高所に配設されたオペレータ室からの遠隔操作も正確且つ安全に行うことができる。更に、縦寸法が長大な連続鋳造設備が配設された建屋の天井付近において、複数の天井クレーンを併用できない場合でも、単一の天井クレーンにより、新たな取鍋を前記ターレットの待機位置に支持させることで、容易に対応することが可能となる。
付言すれば、前記ターレット上方の走行レール上に2台の鍋蓋台車を、それぞれ独立して走行可能に配置する形態とすることで、天井クレーンによって待機位置に支持された取鍋の開口部にも鍋蓋を載置するか、あるいは係る開口部の真上に接近させて保持することも可能となる。
尚、前記連続鋳造設備(水冷式鋳型や、ピンチローラなど)には、垂直曲げ式、垂直式、あるいはS式などの形態が含まれる。
また。前記タンディシュは、複数の連続鋳造機における各鋳型に溶鋼などの溶湯を注下できる構造のものでも良い。
更に、前記ターレットは、平面視でほぼH字形を呈するフレームと、該フレームの中央部を取り付けられ回転軸あるいは軸受け(ベアリング)と、を含む。
また、前記一対の走行レールは、前記ターレットの上方に取り付けた複数の支柱上に架設した梁の上面に敷設される。
更に、前記鍋蓋台車は、前記一対の走行レール上を転動する複数(例えば、4個)の車輪と、係る車輪および前記レールの両側を覆うカバーとを、備えている。
加えて、前記鍋蓋による「取鍋の開口部を覆う」とは、前記取鍋の開口部を閉塞する場合のほか、係る開口部の真上に間隔を置いて水平に保持する場合も含む。係る間隔を置いて鍋蓋を取鍋の開口部の真上で保持することにより、溶湯の温度降下を抑制すると共に、鍋蓋側の耐火物と取鍋側の耐火物とが接触して、耐火物の破片が溶湯中に落下し、取鍋内でスラグとなる事態を防止することができる。
また、本発明には、前記鍋蓋台車は、前記ターレットにおける長手方向の中央部付近で待機していると共に、当該ターレットの一端に支持され且つ前記タンディシュ上方の注湯位置にある取鍋の上方に前記走行レール上を走行した後、係る取鍋の開口部を覆うように鍋蓋を降下させる、鍋蓋搬送装置(請求項2)も含まれる。
これによれば、前記ターレット上に配置された一対の走行レール上を走行可能とされ、上記ターレットにおける長手方向の中央部付近で待機していた鍋蓋台車を、前記注湯位置の取鍋側に走行させ、係る取鍋の開口部を覆うように、係る鍋蓋台車が支持していた鍋蓋を降下することで、その取鍋内の溶湯の保温を行いつつ、連続鋳造設備に提供することができる。しかも、上記鍋蓋台車は、前記ターレットの中央付近と一端側の注湯位置との間の比較的短い距離を走行し、係る注湯位置で鍋蓋を降下させるため、オペレータによる遠隔操作を半自動化ないし自動化して、安全且つ確実に行うことも可能となる。
更に、本発明には、前記鍋蓋台車は、前記一対の走行レールと直交する方向に沿って、一端を前記鍋蓋の上面に取り付けられ、且つ他端に錘が取り付けられた少なくとも一対の対称なチェーンと、係る一対のチェーンと個別に噛み合うスプロケットを回転させるモータと、を備えている、鍋蓋搬送装置(請求項3)も含まれる。
これによれば、前記モータを同期して駆動することで、前記チェーンを介して、係るチェーンごとの一端に吊り下げて支持された鍋蓋を、水平姿勢を保ちつつ確実に昇降させることができる。その結果、注湯位置にある取鍋の開口部やその真上に鍋蓋を降下させて、係る取鍋内の溶湯を保温したり、注湯後の取鍋の開口部やその真上から鍋蓋を上昇させ、前記ターレットの中央付近の待機位置に、鍋蓋台車と共に復帰させられる。
尚、前記チェーンは、前記走行レールに沿って2対を対称に配置しても良い。
また、前記チェーンごとの他端に巻き取り用ドラムを取り付け、係るドラムをモータで駆動する形態や、上記チェーンをワイヤロープとした形態としても良い。
以下において、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の鍋蓋搬送装置1を含む連続鋳造設備Cを示す側面視の概略図、図2は、鍋蓋搬送装置1の平面図である。
鍋蓋搬送装置1は、図1,図2に示すように、連続鋳造設備Cの上端に位置するタンディシュT上方の注湯位置、およびこれと同じレベルの待機位置の間で水平旋回し、長手方向の両端ごとで取鍋N1,N2を支持するターレット2と、係るターレット2の上方に長手方向に沿って配置された一対の走行レールRと、係る一対の走行レールR上を走行し、上記注湯位置の取鍋N1の開口部を覆う鍋蓋Fを昇降可能に支持する鍋蓋台車10と、を備えている。
尚、上記取鍋N1,N2は、側面および底面を覆う鉄皮と、これらの内側に貼り付けた耐火物とを含む。また、上記鍋蓋Fは、上面の鉄皮と、その底面側に貼り付けた耐火物とを含む。
前記連続鋳造設備Cは、図1に示すように、タンディシュT内から注下した溶湯mを受け入れて冷却する水冷鋳型k、その直下で溶湯mが凝固した鋳片Mを下向きに引き抜く複数組のピンチローラr、およびこれらの間に位置し且つ冷却水wを鋳片Mに噴射するノズル(図示せず)を含んでいる。係る連続鋳造設備Cは、垂直曲げ式であり、降下した鋳片Mをカーブさせつつ水平方向に曲げて送り出すため、水平姿勢となった鋳片Mの周囲にも複数組のピンチローラrを配置している。尚、前記連続鋳造設備Cは、1つのタンディシュTに対し、複数個を併設しても良い。また、前記連続鋳造設備Cは、鋳片Mを垂直方向のみに降下させる垂直式などの形態としても良い。
図1に示すように、前記タンディシュTの斜め上方向には、支持塔8の上端にベアリング7を介して、ターレット2が水平旋回可能に支持されている。係るターレット2は、図1,図2に示すように、平面視でほぼH字形を呈するフレームであり、長手方向の両端に短辺に開口する一対の凹部(支持部)3が対称に形成されている。係る凹部3は、タンディシュT上方の注湯位置(図1で右側)およびこれと同じレベルの反対側(図1で左側)の待機位置で、一対の取鍋N1,N2を、その外側面を挟んで支持する。即ち、一対の凹部3は、ターレット2が180度水平旋回する都度、注湯位置と待機位置との何れかに配置される。
図1に示すように、待機位置の凹部3には、予め別途に溶湯mを収容した取鍋N2が、図示しない天井クレーンから吊り下げられた一対のフックfにトラニオンtを支えさられつつ、上昇、水平移動、および降下することで、支持される。この際、取鍋N2の開口部には、鍋蓋Fを載置されていない。
一方、図1に示すように、注湯位置の凹部3に支持された取鍋N1は、その底部の注湯ノズルnを介して、内部の溶湯mが前記タンディシュT内に注下される。
図1,図2に示すように、ターレット2の長手方向の両側に沿って複数の支柱(型鋼)5が立設され、これらの上端固定した一対の梁(型鋼)4の上面には、一対の走行レールR,Rが敷設されている。尚、一対の梁4,4間で且つ取鍋N1,N2の昇降に支障がない位置に小梁(型鋼)を水平に固定しても良い。
一対の走行レールR,R上には、鍋蓋Fを昇降可能に支持する鍋蓋台車10が走行可能に配置されている。係る鍋蓋台車10は、図2および本鍋蓋搬送装置1の側面図である図4で示すように、一対の走行レールR,R上を転動する左右2個ずつの車輪16、これらを各走行レールRと共に両側から覆って、脱輪を防ぐ一対ずつのカバー15、係るカバー15が固定された図示しない桁上に立設した左右一対ずつの支柱(型鋼)13、これらの上に架設した前後一対の梁(型鋼)12、係る梁12と支柱13との間に固定した筋交い14、梁12,12間に固定した複数の小梁17からなり、全体がほぼ門形の構造体である。
尚、前記車輪16の一部または全部は、図示しないモータにより駆動される。
図2,図4に示すように、鍋蓋台車10において、各走行レールR寄りの支柱13および梁12間には、走行レールRと直交する方向に沿って、一対ずつのチェーン20が側面視でほぼ逆L字形にして配置されている。係るチェーン20の一端は、鍋蓋Fの上面に立設した突片25の孔に取り付けられると共に、他端には錘18が取り付けられている。各チェーン20は、梁12よりも上方に配置したスプロケット21,24に掛け止めされ、且つ梁12と支柱13とのコーナー側のプロケット21を回転させるモータ22を駆動することで、軸方向に沿って移動し、水平姿勢の鍋蓋Fと錘18とを昇降可能にしている。尚、上記モータ22とプロケット21との間には、方向変換するギア装置などが配置されている。
ここで、前記のような構成からなる鍋蓋搬送装置1の作用について説明する。
図3,図4に示すように、ターレット2における注湯位置の凹部3には、溶湯mを収容した取鍋N1が支持され、待機位置の凹部3には、前回の注湯作業で内部が空となつた取鍋N2が支持されている。係るターレット2の長手方向における中央付近の走行レールR上には、鍋蓋Fを前記チェーン20で吊り下げて昇降可能に支持している鍋蓋台車10が待機している。即ち、図3は、取鍋N2の注湯作業が終了し、且つ次の取鍋N1を支持させた後、ターレット2を180度水平旋回した状態を示している。
次いで、図1に示すように、待機位置の凹部3に支持された取鍋N2を、天井クレーン下端のフックfで吊り上げて搬出すると共に、係るフックfに吊り下げた新たな取鍋Nxを待機位置の凹部3に搬入する。
平行して、図5中の矢印で示すように、取鍋台車10を、ターレット2における注湯位置の凹部3寄りに走行させ、注湯位置の取鍋N1の真上で停止させる。
更に、図6中の矢印で示すように、取鍋台車10における左右一対ずつのモータ22を同期して駆動させ、各スプロケット21を介して、左右一対ずつのチェーン20を他端の錘18ごとの重量に抗して、ターレット2の幅方向の中央側に同じ長さで移動させる。その結果、各チェーン20の一端に吊り下げて支持されていた鍋蓋Fは、水平姿勢を保ちつつ降下し始める。
降下した鍋蓋Fを、ターレット2の注湯位置に支持された取鍋N1の開口部を塞ぐことで、係る取鍋N1内に収容された溶湯mの保温ができる。
一方、図6に示すように、取鍋N1の上端よりも数10cmの隙間sを置いた位置で鍋蓋Fを支持すると、上記同様に溶湯mの保温ができると共に、取鍋N1および鍋蓋Fの耐火物が衝突ないし接触し、耐火物の一部が溶湯m中に混入してスラグとなる事態を防止することもできる。
前記取鍋N1内の溶湯mが前記タンディシュTを経て前記連続鋳造設備Cに注湯され終わると、鍋蓋Fが各チェーン20の前記と反対向きの移動により上昇した後、係る鍋蓋Fを含む鍋蓋台車10は、前記走行レールR上をターレット2の長手方向の中央付近に走行して待機状態となる。
更に、上記ターレット2は、ベアリング7を回転中心として、180度水平旋回する。その結果、空となった前記取鍋N1は、待機位置に移動すると共に、先に待機位置の凹部3に支持されていた新たな前記取鍋Nxは、タンディシュT上方の注湯位置に移動する。待機位置に移動した空の取鍋N1は、天井クレーン側のフックfに吊り下げられて搬出される。
一方、ターレット2の注湯位置に移動した取鍋Nxの開口部には、前記走行レールR上を注湯位置寄りに再度走行した鍋蓋台車10から鍋蓋Fが、前記同様に降下して、内部の溶湯mを保温する。係る保温状態で、取鍋Nx内の溶湯mは、前記同様に前記タンディシュTに注湯される。
前記のような鍋蓋搬送装置1によれば、前記タンディシュTに溶湯を注下する注湯位置の取鍋N1の開口部に鍋蓋Fを載置するか、あるいは係る開口部の真上に接近させて保持することで、上記取鍋N1内の溶湯mを保温できる。その結果、連続鋳造設備Cに対し、一定の温度帯の溶湯mを注湯でき、得られる鋳片Mの品質および連続鋳造工程を安定させられる。しかも、前記鍋蓋Fは、ターレット2上の走行レールRを走行する鍋蓋台車10に昇降可能に支持されているため、連続鋳造設備Cの上端に位置するタンディシュTよりも高所に配設されたオペレータ室からの遠隔操作も正確且つ安全に行える。更に、縦寸法が長大な連続鋳造設備Cが配設された建屋の天井付近において、複数の天井クレーンを併用できない場合でも、単一の天井クレーンにより、新たな取鍋Nxを前記ターレット2の待機位置に支持させることで、容易に対応することが可能となる。
尚、鍋蓋Fを取鍋N1の開口部の真上に接近させて保持した場合、ターレット2から搬出された空の取鍋N1内に、スラグが生成されていないため、その除去作業が不要となり、新たな溶湯mを直ちに収容することも可能となる。
図7〜図9は、前記鍋蓋搬送装置1の応用形態である鍋蓋搬送装置1aおよびその作用を示す概略図である。係る鍋蓋搬送装置1aは、図7に示すように、前記同様のターレット2と、その一対の走行レールR上を走行する一対の鍋蓋台車10と、を備えている。
図7は、水平旋回した直後のターレット2における待機位置の凹部3に、新たな取鍋N2が支持され、且つ先に待機していた取鍋N1が注湯位置に支持されると共に、ターレット2における長手方向の中央付近の走行レールR上に、一対の鍋蓋台車10が独立して待機している状態を示す。
次に、図8中の矢印で示すように、図示で左側の鍋蓋台車10を、待機位置の凹部3にある取鍋N2の真上に、走行レールR上を走行させ、且つ図8で右側鍋蓋台車10を、注湯位置の凹部3にある取鍋N1の真上に、それぞれ走行させる。
次いで、図9中の矢印で示すように、一対の鍋蓋台車10から鍋蓋Fをそれぞれ降下させ、注湯し始める取鍋N1の真上、あるいは待機中の取鍋N2の真上の位置で停止する。その結果、タンディシュTに溶湯mを注下する取鍋N1および待機中の取鍋N2内の溶湯mを、それぞれ保温することができる。
更に、取鍋N1からの注湯が終了すると、図9に示す状態のままで、ターレット2を180度水平旋回させ、取鍋N1を待機位置に移動させると共に、取鍋N2を注湯位置に移動させる。そして、待機位置に移動した空の取鍋N1の真上に位置していた鍋蓋Fを上昇させた後、係る鍋蓋Fと共に鍋蓋台車10をターレット2の中央付近に走行させる。
その結果、空の取鍋N1は、天井クレーンのフックfに吊り下げられて搬出され、新たな取鍋Nxが搬入される。
一方、注湯位置に移動した取鍋N2は、その開口部の真上を鍋蓋Fに覆われているため、直ちに前記タンディシュTに溶湯mを注下することができる。
以上のような鍋蓋搬送装置1aによれば、注湯位置および待機位置双方の取鍋N1,N2内における溶湯mを保温できると共に、一対の鍋蓋台車10ごとの走行距離を短くし、且つそれらの鍋蓋Fの昇降操作を低減することができる。従って、連続鋳造工程を一層効率良く行うことが可能となる。
本発明は、以上において説明した各形態に限定されるものではない。
例えば、前記鍋蓋台車10において、前記チェーンに替えて、ワイヤーロープを用い、その他端のモータ付きの巻き取りドラムを配置した形態としても良い。
または、前記鍋蓋台車10の梁12に、複数の流体圧シリンダを垂直または水平に取り付け、それらのピストンロッドの先端に直に鍋蓋Fを取り付けたり、チェーンなどを介して取り付けるようにした形態としても良い。
あるいは、前記鍋蓋台車10の梁12に、複数のラックを垂直に取り付け、且つこれらの下端に鍋蓋Fを取り付けて、上記各ラックと係合する複数のピニオンを回転させる形態としても良い。
更に、前記取鍋は、収容した溶湯mを精錬する取鍋精錬炉の形態としても良い。
加えて、前記ターレットの注湯位置および待機位置(支持部)は、前記凹部3に限らず、上向きに拡がる貫通孔の形態としても良い。
本発明の鍋蓋搬送装置を含む連続鋳造設備を示す側面視の概略図。 上記鍋蓋搬送装置の平面図。 上記鍋蓋搬送装置の使用状態を示す概略図。 上記鍋蓋搬送装置の使用状態を示す側面図。 上記鍋蓋搬送装置の異なる使用状態を示す概略図。 上記鍋蓋搬送装置の異なる使用状態を示す側面図。 上記鍋蓋搬送装置の応用形態を示す概略図。 上記応用形態の鍋蓋搬送装置の使用状態を示す概略図。 上記応用形態の鍋蓋搬送装置の異なる使用状態を示す概略図。
符号の説明
1,1a……鍋蓋搬送装置
2……………ターレット
3……………凹部(注湯/待機位置)
10…………鍋蓋台車
18…………錘
20…………チェーン
21…………スプロケット
22…………モータ
N1,N2…取鍋
R……………走行レール
F……………鍋蓋
C……………連続鋳造設備
T……………タンディシュ

Claims (3)

  1. 連続鋳造設備の上端に位置するタンディシュ上方の注湯位置、およびこれと同じレベルの待機位置の間で水平旋回し、長手方向の両端ごとで取鍋を支持するターレットと、
    上記ターレットの上方に長手方向に沿って配置された一対の走行レールと、
    上記一対の走行レール上を走行し、少なくとも上記注湯位置の取鍋の開口部を覆う鍋蓋を昇降可能に支持する鍋蓋台車と、を備える、
    ことを特徴とする鍋蓋搬送装置。
  2. 前記鍋蓋台車は、前記ターレットにおける長手方向の中央部付近で待機していると共に、当該ターレットの一端に支持され且つ前記タンディシュ上方の注湯位置にある取鍋の上方に前記走行レール上を走行した後、係る取鍋の開口部を覆うように鍋蓋を降下させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の鍋蓋搬送装置。
  3. 前記鍋蓋台車は、前記一対の走行レールと直交する方向に沿って、一端を前記鍋蓋の上面に取り付けられ、且つ他端に錘が取り付けられた少なくとも一対の対称なチェーンと、係る一対のチェーンと個別に噛み合うスプロケットを回転させるモータと、を備えている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の鍋蓋搬送装置。
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