JPH0257460B2

JPH0257460B2 -

Info

Publication number: JPH0257460B2
Application number: JP61285813A
Authority: JP
Inventors: Burotsukuhotsufu Rainaa; Uerunaa Raamufueruto Dokutaa; Shunaidaa Haintsu; Sheeku Hansuuiruherumu
Original assignee: NICHIDOKU HEAVY MACH
Current assignee: NICHIDOKU HEAVY MACH
Priority date: 1985-12-02
Filing date: 1986-11-29
Publication date: 1990-12-05
Also published as: DE3542518A1; EP0224695A3; EP0224695A2; JPS62137155A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は金属の垂直鋳造装置に関する。

従来の技術一般的に、割れに鋭敏でない金属の鋳造物（例
えばインゴツト）を鋳造する場合、曲げ負荷に耐
えるため、垂直方向に配置された鋳造金型から水
平方向に、すなわち湾曲状に連続的に引抜かれて
いた。ところで、割に鋭敏な金属例えば高合金鋼
の場合、上記のような湾曲状に引抜くことはでき
ず、連続鋳造をすることができなかつた。このた
め、鉛直に引抜く方式が採用されている。従来、
この種の鋳造装置は、鉛直方向に配置された鋳造
金型と、この鋳造金型から引抜かれる鋳造物の下
端を支持して鋳造金型内からその鉛直下方に沿つ
て下降できるようにされた底板と、鋳造金型の下
方に引抜かれた鋳造物を取出すためのクレーンと
から構成されている。

発明が解決しようとする問題点上記従来の構成によると、鋳造物は底板により
ゆつくり引出されるが、鋳造金型を出た部分では
まだ充分な冷却が行なわれておらず、割れに敏感
な金属である場合、曲げ力が作用すると鋳造物自
身に損傷が生じるという問題点もあり、また鋳造
物を鋳造金型下方位置から取出すのに、特別なク
レーンを必要とするため、設備費が高価になると
ともにクレーンの設置スペースも必要とするとい
う問題点もあつた。

そこで、本発明は上記問題点を解消し得る金属
の垂直鋳造装置を提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段上記問題点を解決するため、本発明の金属の垂
直鋳造装置は、垂直方向に配置された鋳造金型
と、この鋳造金型の開口部を閉鎖可能な底板と、
この底板を下降させる下降装置とから成る垂直連
続鋳造装置において、上記鋳造金型の出口に鋳造
物の第１冷却装置を設け、上記底板を介して下降
装置により下降された鋳造物を受取るとともに、
垂直状態で鋳造物を鋳造金型直下から外方位置に
回転移動させる回転移動装置を設け、この回転移
動装置による鋳造物の移動経路途中に第２冷却装
置を設け、かつこの第２冷却装置を、断面半円状
の外側半割筒体と、この外側半割筒体内側で回転
自在に設けられるとともに外側半割筒体と協働し
て冷却室を形成する断面半円状の内側半割筒体
と、これら各半割筒体に設けられた噴出穴に冷却
媒体を供給する冷却媒体供給管とから構成したも
のである。

作用底板により開口部が閉鎖された鋳造金型内に溶
湯金属が所定量注入されると、下降装置により底
板を鋳造金型から垂直に降下させて所定形状の鋳
造物を引出す。この引出し時に、鋳造金型直下の
冷却装置により鋳造物の凝固殻は充分に成長す
る。そして、底板が最下端に達すると、鋳造物は
回転移動装置側に保持されて、垂直状態で鋳造金
型下方から外方位置に移動される。そして、この
移動途中において、第２冷却装置により、コント
ロールが十分になされた冷却すなわち適正な冷却
が行われる。このように、鋳造物を直ちに冷却す
るとともに垂直状態で引出しかつ移動させるの
で、鋳造物に曲げ負荷をかけることがなく、鋳造
金属が割れに敏感な高合金鋼であつても、品質に
悪影響を与えることがない。また、鋳造物の外方
への移動途中で第２冷却装置により、コントロー
ルがなされた冷却が行われるため、割れに敏感な
高合金鋼に十分に対処し得る。

実施例以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。

第１図〜第４図において、１は上部作業床３に
設けられた鋳造金型で、水平面に対して垂直方向
に配置されており、例えば左右２個の開口部２が
設けられている。この鋳造金型１の下方には所定
高さに亘つて鋳造物４を冷却する第１冷却装置５
が配置されている。この第１冷却装置５は、鋳造
物に摺接するともに内部に冷却水配管６が通され
た支持板から構成されている。この第１冷却装置
５の高さ（冷却域）と鋳造金型１の高さとの合計
は、2500mm以上にならないようにされている。そ
して、上記鋳造金型１の各開口部２を閉鎖可能な
底板７が下降装置８により鋳造金型１下方位置で
下降できるようにされている。なお、上記底板７
の表面には、断熱材が貼られている。上記下降装
置８は、上下方向に設けられた案内柱９と、この
案内柱９に昇降自在に外嵌されるともに鋳造金型
１の各開口部２下方に突出する左右一対の第１ア
ーム部１０ａを有する昇降体１０と、この各第１
アーム部１０ａに昇降自在に挿通されるとともに
それぞれ上端に上記底板７が取付けられた棒状体
１１と、この各棒状体１１をそれぞれ昇させる第
１昇降装置１２および上記昇降体１０を昇降させ
る第２昇降装置１３とから構成されている。上記
第２昇降装置１３は、案内柱９と平行に立設され
るとともに昇降体１０の第１アーム部１０ａとは
反対側に突出する第２アーム部１０ｂを挿通され
たねじ軸１４と、第２アーム部１０ｂに回転自在
に設けられて上記ねじ軸１４に螺嵌するナツト体
１５と、同じく第２アーム部１０ｂに設けられる
とともに上記ナツト体１５外周に形成されたリン
グギア１６に噛合うピニオン１７を回転させるモ
ータ１８とから構成されている。また、上記第１
昇降装置１２は、第２昇降装置１３と同様の機構
にされている。このように、棒状体１１すなわち
底板７は第１昇降装置１２により鋳造金型１の開
口部２内位置と、第１冷却装置５下端位置との間
で昇降される。また、上記昇降体１０は、第２昇
降装置１３によつて鋳造物の全高に亘つて昇降さ
れる。したがつて、底板７は鋳造金型１内位置と
鋳造物を垂直方向に引出した時の鋳造物下端位置
との間で昇降自在にされている。上記鋳造金型１
の下方位置の下部床面１９上には、鋳造金型１か
ら引出された垂直状態の鋳造物４を、所定箇所に
配置された鋳造物用搬出装置２０に移すための回
転移動装置２１が設けられている。この回転移動
装置２１は、下部床面１９上に立設された筒状の
回転軸受２２を介して回転自在に支持された上下
方向の回転軸体２３と、この回転軸体２３に取付
けられた上部および下部回転アーム２４Ａ，２４
Ｂと、この下部回転アーム２４Ｂに水平面内で揺
動可能に取付けられて上記底板７を介して鋳造物
を支持する支持板２５と、同じく上部回転アーム
２４Ａに水平面内で揺動自在に取付けられて支持
板２５上に支持された鋳造物を挾持するグリツパ
２６と、上記回転軸体２３を所定角度回転させる
回転駆動装置２７とから構成されている。この回
転駆動装置２７により、回転アーム２４Ａ，２４
Ｂは鋳造金型１直下の受取位置(イ)とその反対側の
搬出位置(ロ)との間で回転移動される。なお、例え
ばこの回転駆動装置２７は、回転軸体２３に取付
けられた円弧状ギア２８と、この円弧状ギア２８
に噛合うピニオン２９を有するモータ３０とから
構成されている。上記搬出装置２０は、回転移動
装置２１により搬出位置に移動された鋳造物を所
定場所に搬出するためのもので、上方にかつ曲線
状に延びる左右一対の案内レール３１と、この案
内レール３１に案内される走行車輪３２を有する
走行台車３３と、この走行台車３３の一端側に設
けられた鋳造物の下端を支持する下部支持部材３
４と、同じく走行台車３３の他端側に設けられて
鋳造物の上部を支持する上部支持部材３５とから
構成されている。そして、鋳造物の回転移動経路
途中には、複数個の鋳造物冷却用の第２冷却装置
３６が配置されている。上記第２冷却装置３６
は、断面半円状の外側半割筒体３７と、この外側
半割筒体３７内側で回転自在に設けられるととも
に外側半割筒体３７と協働して冷却室３９を形成
する断面半円状の内側半割筒体３８と、これら両
半割筒体３７，３８に設けられた噴出穴４０に冷
却媒体を供給するとともに途中に流量調整弁４１
が介在された冷却媒体供給量４２と、旋回アーム
４３を介して筒体３７，３８上方部で旋回自在に
支持された鋳造物保熱用の誘導コイル４４とから
構成されている。

次に、作用について説明する。

鋳造金型１の開口部２内に底板７が上昇されて
開口部２が閉鎖されている状態において、鋳造金
型１内に金属溶湯（例えば高台金鋼）が注入され
る。一定量注入されると、第１昇降装置１２によ
り底板７を所定速度でもつて下降させる。この
時、鋳造物４は、第１冷却装置５により冷却され
るが、急冷却でないため適正な凝固殻が形成され
る。底板７が棒状体１１の昇降ストローク分下降
すると、次に第２昇降装置１３により昇降体１０
を所定の鋳造速度（例えば0.4m/min.）でもつて
下降させ、鋳造物を所定形状（例えば多角性、円
柱）に引出す。底板７が最下端に達すると、下部
回転アーム２４Ｂの支持板２５に当接して支持さ
れ、その中間部がグリツパ２６により挟持され
る。この状態で、鋳造物４は回転移動装置２１側
に保持されたことになる。次に、回転駆動装置２
７により回転アーム２４Ａ，２４Ｂを回転させ
て、所定の第２冷却装置（例えば２番目）３６Ａ
の半割筒体３７，３８内に移動させる。そして、
内側半割筒体３８を回転させて鋳造物４を覆い冷
却室３９内に収納した状態にするともに、鋳造物
４の上端部を誘導コイル４４で覆う（第４図参
照）。次に、噴出穴４０から冷却媒体を噴出させ
て垂直状態で鋳造物４の全外周面を均一に冷却す
る。このとき、誘コイル４４により、鋳造物４は
適正な温度に保持される。なお、冷却室３９内で
加熱させた（発生した）冷却媒体を熱回収装置に
導くようにしてもよい。冷却が終了すると、内側
半割筒体３８が開けられて、再び鋳造物４は回転
アーム２４Ａ，２４Ｂ側に保持され、搬出位置(ロ)
に回転移動される。搬出位置(ロ)に移動された鋳造
物４は、走行台車３３の下部支持部材３４上に受
渡されるとともに上部支持部材３５によつて全体
が支持される。そして、走行台車３３が走行され
て案内レール３１を介して所定位置まで搬出され
る。

ところで、上記実施例においては、第１冷却装
置として、支持板を使用したが、支持ローラを使
用してもよい。勿論、この支持ローラには冷却機
能が備えられている。また、上記実施例において
は、各昇降装置をねじ機構で構成したが、ラツク
とピニオンを使用したものでもよい。さらに、上
記実施例における鋳造金型を振動させて冷却効果
を増大させるようにしてもよく、また振動させる
代わりに誘導コイルを内蔵させたものでもよい。

発明の効果上記本発明の構成によると、鋳造金型から引出
された鋳造物は、直ちに第１冷却装置により冷却
されて曲げ力に充分耐え得る凝固殻が形成される
ため、鋳造金属が割れに敏感な高合金鋼であつて
も、品質に悪影響を与えることがない。また、鋳
造金型の下方に、鋳造物を垂直状態で鋳造金型直
下から外方位置に回転移動させる回転移動装置を
設けたので、従来のように特別なクレーンを必要
としないため、設備費が安価になるとともに設置
スペースも少なくて済み、さらに操作も容易とな
る。さらに、鋳造物の外方への移動途中で、第２
冷却装置により、適正な冷却が行われるため、割
れに敏感な高合金鋼に十分に対処し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本発明の一実施例を示すもの
で、第１図は全体側面図、第２図は第１図の−
矢視図、第３図は第１図の−矢視図、第４
図は第２冷却装置の断面図である。１…鋳造金型、２…開口部、４…鋳造物、５…
第１冷却装置、７…底板、８…下降装置、９…案
内柱、１０…昇降体、１１……棒状体、１２……
第１昇降装置、１３…第２昇降装置、１４…ねじ
軸、１５…ナツト体、２０…搬出装置、２１…回
転移動装置、２２…回転軸受、２３…回転軸体、
２４…回転アーム、２５…支持板、２６…グリツ
パ、２７…回転駆動装置、３６…第２冷却装置、
３７…外側半割筒体、３８…内側半割筒体、３９
…冷却室、４０…噴出穴、４２…冷却媒体供給
管。

Claims

【特許請求の範囲】１垂直方向に配置された鋳造金型と、この鋳造
金型の開口部を閉鎖可能な底板と、この底板を下
降させる下降装置とから成る垂直連続鋳造装置に
おいて、上記鋳造金型の出口に鋳造物の第１冷却
装置を設け、上記底板を介して下降装置により下
降された鋳造物を受取るとともに、垂直状態で鋳
造物を鋳造金型直下から外方位置に回転移動させ
る回転移動装置を設け、この回転移動装置による
鋳造物の移動経路途中に第２冷却装置を設け、か
つこの第２冷却装置を、断面半円状の外側半割筒
体と、この外側半割筒体内側で回転自在に設けら
れるとともに外側半割筒体と協働して冷却室を形
成する断面半円状の内側半割筒体と、これら各半
割筒体に設けられた噴出穴に冷却媒体を供給する
冷却媒体供給管とから構成したことを特徴とする
垂直鋳造装置。２下降装置は、上下方向に設けられた案内柱
と、この案内柱に昇降自在に設けられた昇降体
と、この昇降体に昇降自在に設けられるとともに
上端に底板が取付けられた棒状体と、この棒状体
および上記昇降体を昇降させる第１および第２昇
降装置とから構成されていることを特徴とする特
許請求の範囲第１項記載の垂直鋳造装置。３回転移動装置は、床面上に回転自在に支持さ
れた上下方向の回転軸体と、この回転軸体の下部
に取付けられた鋳造物の支持板と、上記回転軸体
の上部に取付けられた鋳造物挾持用のグリツパ
と、上記回転軸体を回転させる回転駆動装置とか
ら構成されていることを特徴とする特許請求の範
囲第１項記載の垂直鋳造装置。