JPH05316862A - 脱穀処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 排藁の搬送面が幅広くとれて排藁の横送搬出
を円滑にし、処理室から揺動選別体へ流下供給する処理
物の落差を大にして揺動選別体上への流下を停滞なく行
えるものにするとともに、排稈側の送塵口から処理室内
への送出物の取り込みをよくし、かつ、処理室内の処理
行程を長くしてその処理を有効にする。 【構成】 扱室（１）の排稈側に開口する送塵口（２）
からの送出物を処理室（３）により処理するものにおい
て、該処理室（３）を後開きにして平面視にて扱室
（１）に対して交差状に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、扱室の排稈側に開口す
る送塵口からの送出物を処理室により処理する脱穀処理
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、このように構成して送塵口からの
送出物を処理する脱穀処理装置は、その処理室が扱室と
並行に配置されているので、扱室の排稈口から排藁チエ
ンにより搬出される排藁の搬送面を構成するのにその搬
送面を排藁を横送させるに足る幅広のものにするために
は処理室を低位に位置させねばならず、それ故に、処理
室内で処理された処理物を扱室からの扱卸物を選別する
揺動選別体上に流下供給するための流板を止むを得ず緩
傾斜にするから、処理室からの処理物が流板上に停滞し
詰まり現象を惹起している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来のものの処理室の扱室に対する配置からする問題点
を解決するために、処理室を低位に配置しなくてもよい
構成にし、かつ、処理室内の処理行程を長くしてその処
理を有効にするとともに排稈側の送塵口から処理室内へ
の送出物の取り込みをよくすることのできる脱穀処理装
置を提供するを目的として発明されたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】そこで本発明による脱穀
処理装置のものは、扱室の排稈側に開口する送塵口から
の送出物を処理室により処理するものにおいて、該処理
室を後開きにして平面視にて扱室に対して交差状に配置
することによって前項に記載の目的を達成するものを提
供できたのである。

【０００５】

【作用】このように構成することによって、扱室内で脱
穀作用を受けた扱卸物は揺動選別体上に落下して選別さ
れ、扱室の排稈側の送塵口からの送出物は取り込みよく
処理室内に送出されて打穀処理されその処理物は流板上
を停滞することなく流下して揺動選別体に供給され選別
される。そして、揺動選別体によって選別された１番物
は取出され、２番物は還元ののち再処理され、塵埃は機
外に排出される。また、扱室の排稈口から搬出される排
藁は台形状の末広がりになった搬送面を円滑に横送され
搬出されるのである。

【０００６】

【実施例】以下、本発明による脱穀処理装置に関して実
施例図に従い説明すると、この脱穀処理装置はコンバイ
ンとして搭載するもので、「図１」と「図３」は向かっ
て左側が進行方向に対して前方側となり、刈取り穀稈を
フィ−ドチエン（４）で受継して挟持横送し扱室（１）
等で脱穀処理するのである。

【０００７】すなわち、（１）は扱胴（５）を内蔵する
扱室で、扱胴（５）を矢印（イ）方向に回転させて下扱
式に構成され、（６）は扱室（１）の下方から後方の排
塵室（７）内に延出して前後方向に揺動し扱室（１）の
受網（８）からの扱卸物と、扱室（１）の排稈側に開口
する排稈口（９）から排出されて落下するものと、扱室
（１）の送塵口（２）から処理室（３）内に送出されて
打穀処理された処理物を受けて選別する揺動選別体で、
前方側の始端側からグレンパン（１０）と目抜きのグレ
ンシ−ブ（１１）を架設し、このグレンシ−ブ（１１）
の上方にチャフシ−ブが（１２）が配設され、チャフシ
−ブ（１２）の上側で前記排稈口（９）の下方には短長
のストロ−ラック（１３）が設けられ、これらが一体と
なって揺動するように構成されている。

【０００８】また、（１４）は前記グレンパン（１０）
の下方に設けた選別風起風用の横断流ファンであり、こ
の横断流ファン（１４）から吹き出る風によって揺動選
別体（６）を下側から吹き抜ける選別風路（１５）が形
成され、（１６）と（１７）はスクリュ−コンベヤを内
装して横設された１番物樋と２番物樋、（１８）は排塵
室（７）の上方で扱口（１９）にそって張設するフィ−
ドチエン（４）側に設けた吸引排塵ファンである。

【０００９】そして、処理室（３）はフィ−ドチエン
（４）と反対側で扱室（１）の排稈側から排塵室（７）
にかけての揺動選別体（６）の一側がわ上方部に設けら
れているのであって、処理室（３）内には処理胴（２
０）が矢印（ロ）方向に回転自在に内蔵され、後開きに
して平面視で扱室（１）に対して交差状に配置されると
ともに、その処理胴（２０）の軸は扱胴（５）の軸と略
々同一高さ若しくはそれよりも高位に位置させ、その前
端部は送塵口（２）を介して扱室（１）に連通してい
る。また、（２１）は処理室（３）の下側周りを形成す
る受網であって（２２）はこの受網（２１）からの処理
物を前記揺動選別体（６）上に流下させて供給する流板
である。

【００１０】なお、前記２番物樋（１７）の終端側はス
ロワ−（２３）によって揺動選別体（６）の上方に連通
し、排塵室（７）上側の搬送面（ａ）上にはフィ−ドチ
エン（４）の終端部から斜め後方に向けて排藁チエン
（２４）が延設されている。

【００１１】これによって、刈取穀稈はフィ−ドチエン
（４）によって穂先側が扱室（１）内を横送されて脱穀
され脱穀済みの排藁は排稈口（９）から出て排藁チエン
（２４）に受継され搬送面（ａ）上を横送されて機体後
方に搬出されるとともに、扱室（１）の受網（８）から
漏下する扱卸物と排稈口（９）から落下するものは揺動
選別体（６）の揺動作用と横断流ファン（１４）により
起風され選別風路（１５）を吹き抜ける風によって選別
されて、１番物は１番物樋（１６）に集合ののち取出さ
れ、２番物は２番物樋（１７）内を終端側に送られてス
ロワ−（２３）により揺動選別体（６）の始端側に返さ
れて再選別され、扱室（１）の排稈側に開口する送塵口
（２）から送出されるものは処理室（３）内を後方に送
られながら処理されて該室（３）の受網（２１）から漏
下する処理物は流板（２２）上を流下し揺動選別体
（６）に落下して選別され、排塵室（７）内に至った塵
埃は吸引排塵ファン（１８）により機外に吸引排出され
るのである。

【００１２】このようにして穀稈は脱穀処理されるので
あるが、その場合に、処理室（３）は斜めの状態になっ
て送塵口（２）からの処理室（３）内への送出物の取り
込みがよく、また、処理胴（２０）による打穀処理が長
行程になって送出物の処理が完全に行われる。そして、
排藁を横送する搬送面（ａ）は３角形の斜線で示す
（ｂ）面により台形状の末広がりになって拡幅され排藁
は乱れることなく円滑に横送搬出される。さらに、処理
室（３）は比較的高位に位置してこの処理室（３）から
揺動選別体（６）に供給される処理物は急傾斜の流板
（２２）上を停滞することなく流下するようになる。

【００１３】

【発明の効果】本発明による脱穀処理装置は以上説明し
たように、扱室（１）の排稈側に開口する送塵口（２）
からの送出物を処理室（３）により処理するものにおい
て、該処理室（３）を後開きにして平面視にて扱室
（１）に対して交差状に配置したことを特徴とするもの
であるから、処理室（３）は斜めの状態になって送塵口
（２）部における処理歯がこの送塵口（２）に対して斜
めになって面での取り込みとなり送塵口（２）からの処
理室（３）内への送出物の取り込みがよくなり、また、
処理胴（２０）による打穀処理が長行程になって機体長
を有効利用でき小型で処理能率の高いものになる。さら
に、処理室（３）を交差状で後開きにしたから、排藁を
横送する搬送面（ａ）は台形状の末広がりになり拡幅さ
れて排藁を横送させるに足る幅広のものになり排藁は乱
れることなく円滑に横送搬出され後行程の結束処理など
を円滑にする。その上、排藁を搬送する搬送面（ａ）が
幅広く拡幅されて処理室（３）は比較的高位に位置させ
ることができるので処理室（３）から揺動選別体（６）
に供給される処理物の落差は大になり流板（２２）を急
傾斜に構成でき処理物を停滞させることなく流下させ詰
まり現象が惹起するのを防止することができる等の種々
の効果を有するものになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】脱穀処理装置の横断平面図である。

【図２】同装置の縦断後方視図である。

【図３】同装置の縦断側面図である。

【符号の説明】

１ 扱室 ２ 送塵口 ３ 処理室

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 扱室（１）の排稈側に開口する送塵口
   （２）からの送出物を処理室（３）により処理するもの
   において、該処理室（３）を後開きにして平面視にて扱
   室（１）に対して交差状に配置したことを特徴とする脱
   穀処理装置。