JPH0530728B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、ワインダ、ダブルツイスタ等から生
産されたパツケージを次工程に搬送するためのパ
ツケージ搬送装置に関する。

［従来の技術］ ワインダ、ダブルツイスタ等から生産されたパ
ツケージを次工程に搬送するための装置として
は、ベルト等のコンベア、あるいはレール等の軌
道を天井に配設してパツケージを吊下搬送する天
井搬送装置を組込んだものが知られている。特
に、天井搬送装置を用いたものはスペースの有効
利用が図れる。

そして、その天井搬送装置としては、一般にハ
ンガにパツケージを一個ずつ吊下げて搬送する装
置が用いられていた。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、上記搬送装置においては、処理
速度に限界があり、次工程への搬送が滞つてしま
うという問題があつた。

なお、かかる問題を解決すべく本出願人は、複
数個のパツケージを横一列にコンベア上に整列さ
せ、これらパツケージを同時に把持するチヤツク
を有するハンガを天井走行装置から降下させて複
数個のパツケージを一度に支持して搬送するシス
テムを提案した（特願昭62−180974）。

しかし、複数個のパツケージを横一列に支持す
る構造であることから、ハンガおよびパツケージ
が天井走行装置本体の幅よりはみ出し、走行路の
平面スペースを十分確保する必要があり、また複
数個のチヤツクの組込みによりハンガの構造が複
雑となつていた。

そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、
複数個のパツケージを一度に搬送できることは勿
論、走行路の平面スペースが少なくて済み、しか
もハンガの構造が簡素化されるパツケージ搬送装
置を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために本発明は、糸を巻取
つたパツケージを搬出するコンベアの搬出端に設
置され、搬出されるパツケージを搬出端に臨む傾
斜状態で多段に串差しにする起倒自在の支持棒を
有するローダと、該ローダ上方の天井に架設した
レール上を走行する走行体および該走行体から吊
りロープを介して昇降自在に吊下げられ、起立し
た支持棒上の多段のパツケージを収容すると共に
下端部に回動自在に設けた係止爪によりパツケー
ジの下端部を係止するケージ状のハンガを有する
天井搬送装置とを備えたことを特徴としている。

［作 用］ 芯管に糸を巻取つてなるパツケージはダブルツ
イスタ等から順次搬出される。その搬出部に臨ん
でローダの支持棒が傾倒され、支持棒に軸方向に
順次串差し状に複数個のパツケージが嵌挿され
る。ローダの支持棒は所定数のパツケージが供給
されると、起立して天井搬送装置にパツケージを
受渡すべく待機する。天井搬送装置はその待機す
るローダ上に停止してハンガを起立した支持棒上
に降下してパツケージを支持し、上昇して支持棒
から多段のパツケージを抜取つて受取り、染色工
程、糸蒸工程あるいは梱包工程等の次工程へ搬送
する。

このようにして複数個のパツケージを垂直に積
重ねた状態で吊下搬送するため、走行路の平面ス
ペースが少なくて済み、ハンガの構造も簡素化さ
れる。

［実施例］ 以下、本発明の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。

パツケージ搬送装置の概略構成を示す第１図に
おいて、１はダブルツイスタ２等から玉揚されて
ベルトコンベア３により搬出されるパツケージ
で、芯管４に糸を巻取つてなつている。上記コン
ベア３の搬出側にはコンベア３によつて供給され
るパツケージ１を多段に串差しする起倒自在の支
持棒５を有するローダ６が設置されている。この
ローダ６のベースフレーム７には第２図に示すよ
うに支持棒５の基端部が軸８により起倒自在に軸
支され、支持棒５にはこれをコンベア３の搬出端
に臨んで傾斜した状態から垂直に起立した状態に
起倒操作する為のシリンダ９が連結されている。
また、支持棒５の先端部はパツケージ１の芯管４
の軸孔に挿入し易いよう円錐状に形成され、基端
部には最下部のパツケージ１を係止するストツパ
１０が形成されている。図示例では支持棒５には
その軸方向に沿つて四個のパツケージ１が串差し
状に嵌挿されている。支持棒５は所定数のパツケ
ージ１を保持すると、シリンダ９により起立状態
にされ、これらパツケージ１を後述する天井搬送
装置１７に受波すべく待機する。

上記コンベア３の搬出端には傾斜した支持棒５
の先端部にパツケージ１を供給するシユート１１
が配置され、このシユート１１にはその下面より
出没してパツケージ１の移動を停止し、一個ずつ
搬出する前後一対の可動ストツパ１２，１３が配
設されると共に、シユート１１の搬出端からパツ
ケージ１を一個ずつ支持棒５に受渡すフイーダ１
４が配置されている。このフイーダ１４は基端部
が軸１５により回動自在に支持され、図示しない
シリンダにより往復回動されると共に、パツケー
ジ１を支持あるいは解放する可動ストツパ１６が
パツケージ支持面より出没自在に設けられてい
る。

上記天井搬送装置１７は供給されるパツケージ
１をローダから受取り、次工程まで搬送してその
アンローダに受渡すように構成されている。この
天井搬送装置１７は天井に架設されたレール１８
に懸垂支持されて走行する走行体１９を有し、こ
の走行体１９下部には上記支持棒５上のパツケー
ジ１を収容支持するケージ状のハンガ２０が昇降
自在に支持されている。ハンガ２０は第２図、第
３図のように基盤２１の下面に縦積みの複数個の
パツケージ１を収容し得るよう四本の支持フレー
ム２２を突設してなり、これら支持フレームの下
端部には収容した最下部のパツケージ１の下端部
を着脱自在に係止する係止爪２３が各支持フレー
ム２２の軸回りに回動自在に取付けられ、これら
係止爪２３は基盤２１上に設けられた図示しない
駆動装置により回動操作されるようになつてい
る。ハンガ２０を走行体１９から昇降自在に支持
するために、走行体１９内にはウインチ等の昇降
機２３が設けられ、その巻取ドラムから繰出され
た吊りロープ２４にはハンガ２０の基盤２１が吊
下されている。

図示例では天井搬送装置１７によりパツケージ
１が搬送されて行く次工程として梱包工程が示さ
れ、この梱包工程の搬入部はベルトコンベア２５
によつて構成されている。このコンベア２５の搬
入端にはアンローダ２６が設置されている。この
アンローダ２６は上記ローダ６とほぼ同様に構成
され、ベースフレーム２７と、起立した状態から
上記コンベア２５上に転倒した状態に起倒自在に
基端部が上記ベースフレーム２７に軸支された支
持棒２８と、この支持棒２８を起倒操作する図示
しないシリンダとを備えている。アンローダ２６
の支持棒２８は天井搬送装置１７のレール１８下
で垂直に起立して待機しており、その上方で停止
する天井搬送装置１７の走行体１９から下降され
たハンガ２０からパツケージ１を受取つた後、コ
ンベア２５上に転倒してパツケージ１をコンベア
２５に受渡すようになつている。

次に上記実施例の作用を述べる。

ローダ６の支持棒５はダブルツイスタ２から供
給されるパツケージ１を受取るに際して、その搬
出端であるシユート１１側に傾倒している。そし
て、ダブルツイスタ２からコンベア３を介して搬
出されるパツケージ１は、シユート１１からフイ
ーダ１４を介してローダ６の支持棒５に順次串差
し状に嵌挿される。

このようにして所定数のパツケージ１が供給さ
れると支持棒５は、起立して天井搬送装置１７に
パツケージ１を受渡すべく待機する。天井搬送装
置１７はその待機するローダ６上まで走行して来
て停止し、走行体１９からハンガ２０を支持棒５
上に降下してパツケージ１をハンガ２０内に収容
する。ハンガ２０は支持棒５上の全てのパツケー
ジ１を収容すると、係止爪２３を回動して最下部
のパツケージ１下端部を係止することにより多段
のパツケージ１を確実に支持する。かかる状態で
ハンガ２０が上昇されることにより、複数個のパ
ツケージ１は一度にローダ６から天井搬送装置１
７に受取られ、天井搬送装置１７によつて次工程
へ搬送される。

天井搬送装置１７は次工程のアンローダ２６上
で停止し、起立状態で待機するアンローダ２６の
支持棒上にハンガ２０を降下させ、ハンガ２０内
のパツケージ１をその支持棒２８に嵌挿する。ハ
ンガ２０が係止爪２３を開方向に回動させて上昇
されることにより、パツケージ１はハンガ２０内
から出て支持棒２８上に残され、天井搬送装置１
７からアンローダ２６へのパツケージ１の受渡し
が終了する。

アンローダ２６の支持棒２８は起立状態からコ
ンベア２５上に転倒し、このコンベア２５によつ
てパツケージ１は支持棒２８から抜取られて梱包
部に搬送される。

このようにして複数個のパツケージ１を垂直に
積重ねた状態で一度に搬送することができ、複数
個のパツケージ１を縦積みで吊下搬送するため、
走行路の平面スペースが少なくて済み、またハン
ガ２０はケージ状の支持フレーム２２とパツケー
ジの最下部を支持する係止爪２３で足り、構造が
簡素化される。

上記実施例では、次工程を梱包工程としたが、
染色工程、糸蒸工程その他の工程であつてもよ
い。

第４図、第５図は上記アンローダ２６を使用し
ないで天井搬送装置１７から台車３０上にパツケ
ージ１を直接アンロードする場合の実施例を示し
ている。台車３０上には支持棒３１が二本ずつ車
長方向に適宜間隔で複数配置されて起立状態で固
定されている。台車３０のレール３２は天井搬送
装置１７のレール１８の下方床上にそのレール１
８と平行に敷設されている。車巾方向に配置され
た支持棒３１を天井搬送装置１７のハンガ２０直
下に位置させるために、台車用レール３２の一部
３２ａが車巾方向に移動可能なシフト台車３３上
に設けられ、シフト台車３３はシリンダ３４によ
り移動されるようになつている。パツケージ１は
その台車３０上に積まれて保管場所に移送される
か、あるいは染色工程の染色用容器内等に台車３
０ごと装入される。

第６図、第７図は天井搬送装置１７からクリー
ル台車４０上にパツケージ１を直接アンロードす
る場合の実施例を示している。クリール台車４０
は側面Ｌ字フレーム４１の底部に車輪４２を、垂
直フレーム部にパツケージ１の支持棒４３を多数
（図示例では４本ずつを５段で計20本）固定して
なり、仮想線で示すようにパツケージ１を水平に
支持した状態で運搬するようになつている。のク
リール台車４０の支持棒４３にパツケージ１をア
ンロードするために、クリール台車４０はシフト
台車４４上に支持棒４３が起立した状態となるよ
う反転機構４５を介して転倒された状態に支持さ
れている。

シフト台車４４は床面４６より低い凹部４７に
配設されたレール４８上を上記天井搬送装置１７
の移動方向と直角の方向に移動するようになつて
いる。上記反転機構４５は軸４９を支点に転倒し
た実線位置から起立した仮想線位置に反転自在に
支持された側面Ｌ字状の支持フレーム５０と、こ
の支持フレーム５０を反転させるシリンダ５１と
から主に構成されている。

上記転倒状態のクリール台車４０に対して天井
搬送装置１７が移動することにより、車幅方向に
配列された支持棒４３にパツケージ１をアンロー
ドすることができ、天井搬送装置１７に対してシ
フト台車４４を移動することにより、その車長方
向に配列された支持棒４３にパツケージ１をアン
ロードすることができる。このようにしてパツケ
ージ１のアワロードが完了したら、反転機構４５
のシリンダ５１により支持フレーム５０を反転さ
せてクリール台車４０を起立させ、このクリール
台車４０をシフト台車４４から床面４６上に移動
させて所望場所へ運搬すればよい。

［発明の効果］ 以上要するに本発明によれば、複数個のパツケ
ージを垂直に積重ねた状態で吊下搬送することが
できるため、走行路の平面スペースが少なくて済
み、しかもハンガの構造だけでなくローダ、アン
ローダの構造も簡素化することができる。特に、
コンベアから搬出されるパツケージをその搬出端
に臨んで傾斜状態の支持棒に串差しするようにし
ているため、パツケージが支持棒にゆつくり装着
されることになり、糸巻きパツケージに有害な衝
撃を与えない。また、下端部に係止爪を回動自在
に設けたケージ状のハンガを用い、これを走行体
から吊りロープにより昇降自在に吊下げた構成と
したので、軽量コンパクト化が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例であるパツケージ搬
送装置の概略構成を示す斜視図、第２図は同要部
正面図、第３図はハンガ下部の係止爪部の構造を
示す図、第４図はアンロード部分の他の実施例を
示す側面図、第５図は第４図のＡ−Ａ矢示図、第
６図はアンロード部分の更に異なる実施例を示す
側面図、第７図は第６図のＢ−Ｂ矢視図である。 図中、１はパツケージ、５は支持棒、６はロー
ダ、１７は天井搬送装置、２０はハンガである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 糸を巻取つたパツケージを搬出するコンベア
   の搬出端に設置され、搬出されるパツケージを搬
   出端に臨む傾斜状態で多段に串差しにする起倒自
   在の支持棒を有するローダと、該ローダ上方の天
   井に架設したレール上を走行する走行体および該
   走行体から吊りロープを介して昇降自在に吊下げ
   られ、起立した支持棒上の多段のパツケージを収
   容すると共に下端部に回動自在に設けた係止爪に
   よりパツケージの下端部を係止するケージ状のハ
   ンガを有する天井搬送装置とを備えたことを特徴
   とするパツケージ搬送装置。