JPH05306204A - 同翅亜目に属する有害生物を防除する方法 - Google Patents

同翅亜目に属する有害生物を防除する方法

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JPH05306204A
JPH05306204A JP10285892A JP10285892A JPH05306204A JP H05306204 A JPH05306204 A JP H05306204A JP 10285892 A JP10285892 A JP 10285892A JP 10285892 A JP10285892 A JP 10285892A JP H05306204 A JPH05306204 A JP H05306204A
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Japan
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compound
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general formula
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chlorophenoxypropylpyrazole
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Application number
JP10285892A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Fujimoto
博明 藤本
Akira Shudo
晶 首藤
Noriyasu Sakamoto
典保 坂本
Hiroshi Kishida
博 岸田
Noritada Matsuo
憲忠 松尾
Kimitoshi Umeda
公利 梅田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式 化1 【化1】 〔式中、Xは酸素原子またはメチレン基を表す。〕で示
される4−置換−2−クロロフェノキシプロピルピラゾ
ール誘導体を有効な施用量を用いてまたは該有効施用量
に加えて添加剤および/または担体を含む薬剤を用いて
同翅亜目に属する有害生物および/またはそれらの生息
地ならびに/もしくはそれらが加害する作物に対して処
理することを特徴とする有害生物を防除する方法。 【効果】 同翅亜目に属する有害生物、たとえば、ウン
カ類、ヨコバイ類、アブラムシ類および/またはコナジ
ラミ類に対してきわめて高い防除効果を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、同翅亜目に属する有害
生物を防除する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】これまである種のピラゾール系化合物が
有害生物防除効果を有し、ある種の有害生物防除剤とし
て使用可能であることは、たとえば、米国特許第4,943,
586 号明細書や欧州公開特許第376,598 号明細書に記載
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】同翅亜目に属する有害
生物、たとえば、ウンカ類、ヨコバイ類、アブラムシ
類、コナジラミ類はその生態的・生理的な特性、さらに
は薬剤に対する抵抗性の迅速な発達により、極めて防除
が困難な有害生物となっており、産業上、極めて重大な
被害をもたらす。ところが有効な防除方法が極めて少な
いのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の状
況に鑑み、同翅亜目に属する有害生物に対して高い防除
効果を示す有効な防除方法を鋭意検討した結果、該有害
生物および/またはそれらの生息地ならびに/もしくは
それらが加害する作物に対してある種の4−置換−2−
クロロフェノキシプロピルピラゾール誘導体を有効な施
用量を用いて処理することにより、該有害生物を防除す
る方法を見い出し、本発明を完成した。すなわち、本発
明は一般式 化3
【0005】
【化3】
【0006】〔式中、Xは酸素原子またはメチレン基を
表す。〕で示される4−置換−2−クロロフェノキシプ
ロピルピラゾール誘導体を有効な施用量を用いてまたは
該有効施用量に加えて添加剤および/または担体を含む
薬剤を用いて同翅亜目に属する有害生物および/または
それらの生息地ならびに/もしくはそれらが加害する作
物に対して処理することを特徴とする有害生物を防除す
る方法を提供するものである。
【0007】本発明の有害生物を防除する方法において
用いられる一般式 化3で示される4−置換−2−クロ
ロフェノキシプロピルピラゾール誘導体は、大部分の従
来の殺虫剤とは著しく異なり、同翅亜目に属する有害生
物、たとえば、ウンカ類、ヨコバイ類、アブラムシ類、
コナジラミ類に対してきわめてすぐれた幼若ホルモン様
活性を有する。すなわち、成虫への変態の阻害、卵のふ
化の阻害および成虫の不妊化などの作用を示す。この結
果、本発明化合物は、既存の殺虫剤に抵抗性の発達した
系統も含めて、上記の同翅亜目に属する有害生物、たと
えば、ウンカ類、ヨコバイ類、アブラムシ類、コナジラ
ミ類に対して、主として、成長調節剤、不妊化剤、殺卵
剤あるいは増殖抑制剤として作用し、きわめて高い防除
効果を示す。
【0008】本発明の有害生物を防除する方法におい
て、用いられる一般式 化3で示される4−置換−2−
クロロフェノキシプロピルピラゾール誘導体のうち、好
ましいものは、Xが酸素原子を表す化合物(4−置換フ
ェノキシ−2−クロロフェノキシプロピルピラゾール誘
導体)をあげることができる。
【0009】本発明の有害生物を防除する方法におい
て、防除の対象となる同翅亜目に属する有害生物の具体
例としては、たとえば、以下のものがあげられる。 ウンカ類 ウンカ科 トビイロウンカ属 トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、 Laodelphax属 ヒメトビウンカ (Laodelphax striatellus) Segatella 属 セジロウンカ( Sogatella furcifera) ヨコバイ類 ヨコバイ科 ツマグロヨコバイ属 ツマグロヨコバイ (Nephotettix cincticeps) タイワンツマグロヨコバイ (Nephotettix virescens) クロスジツマグロヨコバイ (Nephotettix nigropictus) マラヤツマグロヨコバイ (Nephotettix malayanus) Recilia 属 イナズマヨコバイ(Recilia dorsalis) ヒメヨコバイ科 Arboridia 属 フタテンヒメヨコバイ (Arboridia apicalis) Empoasca属 チャノミドリヒメヨコバイ (Empoasca onukii) コナジラミ類 コナジラミ科 Trialeurodes属 オンシツコナジラミ (Trialeurodes vaporariorum) Bemisia 属 タバココナジラミ(Bemisia tabaci) Aleurocanthus 属 ミカントゲコナジラミ (Aleurocanthus spiniferus) アブラムシ類 アブラムシ科 Aphis 属 ワタアブラムシ(Aphis gossypii) ユキヤナギアブラムシ (Ahpis citricola) Myzus 属 モモアカアブラムシ(Myzus persicae) Aulacorthum 属 ジャガイモヒゲナガアブラムシ (Aulacorthum solani)
【0010】上記の同翅亜目に属する有害生物のうち
で、トビイロウンカ属、ツマグロヨコバイ属、Trialeur
odes属、Bemisia 属、Aphis 属の有害生物防除により適
し、さらに好ましくはトビイロウンカ(Nilaparvata lug
ens)、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、オ
ンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum) 、タバ
ココナジラミ(Bemisia tabaci)、ワタアブラムシ(Aphis
gossypii)をあげることができる。
【0011】本発明の有害生物を防除する方法におい
て、適する作物としては、稲、蔬菜、棉、果樹、花き等
の農園芸作物をあげることができる。この中でも、同翅
亜目に属する有害生物による被害が最も甚大である稲が
本発明防除方法に最も適する作物である。
【0012】他の殺虫剤および/または殺ダニ剤を添加
することにより、本発明の有害生物を防除する方法は、
より多様な使用場面への実用的適用が可能となる。適す
る添加剤としては、例えばフェニトロチオン〔O,O−
ジメチル O−(3−メチル−4−ニトロフェニル)ホ
スホロチオエート〕、フェンチオン〔O,O−ジメチル
O−〔3−メチル−4−(メチルチオ)フェニル〕ホ
スホロチオエート〕、ダイアジノン〔2−イソプロピル
−4−メチルピリミジル−6)−ジエチルホスホロチオ
エート〕、クロルピリホス〔O,O−ジエチル−O−
3,5,6−トリクロル−2−ピリジルホスホロチオエ
ート〕、アセフェート〔O,S−ジメチル−アセトホス
ホラミドチオエート〕、メチダチオン〔S−2,3−ジ
ヒドロ−5−メトキシ−2−オキソ−1,3,4−チア
ジアゾール−3−イルメチル O,O−ジメチルホスホ
ロジチオエート〕、エチルチオメトン〔O,O−ジエチ
ルS−2−エチルチオエチルホスホロジチオエート〕、
DDVP〔2,2−ジクロロビニルジメチルホスフェー
ト〕、スルプロホス〔O−エチル O−4−(メチルチ
オ)フェニル S−プロピルホスホロジチオエート〕、
ジアノホス〔O−4−シアノフェニル O,O−ジメチ
ルホスホロチオエート〕、サリチオン〔2−メトキシ−
4H−1,3,2−ベンゾジオキサホスホリン−2−ス
ルフィド〕、ジメトエート〔O,O−ジメチル−S−
(N−メチルカルバモイルメチル)ジチオホスフェー
ト〕、フェントエート〔エチル 2−ジメトキシホスフ
ィノチオイルチオ(フェニル)アセテート〕、マラチオ
ン〔ジエチル(ジメトキシホスフィノチオイルチオ)サ
クシネート〕、トリクロルホン〔ジメチル 2,2,2
−トリクロロ−1−ヒドロキシエチルホスホネート〕、
アジンホスメチル〔S−3,4−ジヒドロ−4−オキソ
−1,2,3−ベンゾトリアジン−3−イルメチルO,
O−ジメチルホスホロジチオエート〕、モノクロトホス
〔ジメチル(E)−1−メチル−2−(メチルカルバモ
イル)ビニルホスフェート〕等の有機リン系化合物
【0013】BPMC〔2−sec −ブチルフェニルメチ
ルカルバメート〕、ベンフラカルブ〔エチル N−
〔2,3−ジヒドロ−2,3−ジメチルベンゾフラン−
7−イルオキシカルボニル(メチル)アミノチオ〕−N
−イソプロピル−β−アラニネート〕、プロポキスル
〔2−イソプロポキシフェニル N−メチルカルバメー
ト〕、カルボスルファン〔2,3−ジヒドロ−2,2−
ジメチル−7−ベンゾ〔b〕フラニル N−ジブチルア
ミノチオ−N−メチルカーバメート〕、カルバリル〔1
−ナフチル−N−メチルカルバメート〕、メソミル〔S
−メチル−N−〔(メチルカルバモイル)オキシ〕チオ
アセトイミデート〕、エチオフェンカルブ〔2−(エチ
ルチオメチル)フェニルメチルカーバメート〕、アルジ
カルブ〔2−メチル−2−(メチルチオ)プロピオンア
ルデヒド O−メチルカルバモイルオキシム〕、オキサ
ミル〔N,N−ジメチル−2−メチルカルバモイルオキ
シイミノ−2−(メチルチオ)アセタミド〕等のカーバ
メート系化合物、
【0014】エトフェンプロックス〔2−(4−エトキ
シフェニル)−2−メチルプロピル3−フェノキシベン
ジルエーテル〕、フェンバレレート〔(RS)−α−シ
アノ−3−フェノキシベンジル(RS)−2−(4−ク
ロロフェニル)−3−メチルブチレート〕、エスフェン
バレレート〔(S)−α−シアノ−3−フェノキシベン
ジル(S)−2−(4−クロロフェニル)−3−メチル
ブチレート〕、フェンプロパトリン〔(RS)−α−シ
アノ−3−フェノキシベンジル 2,2,3,3−テト
ラメチルシクロプロパンカルボキシレート〕、シペルメ
トリン〔(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジ
ル(1RS,3RS)−(1RS,3RS)−3−
(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロ
プロパンカルボキシレート〕、ペルメトリン〔3−フェ
ノキシベンジル(1RS,3RS)−(1RS,3R
S)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−メチ
ルシクロプロパン−カルボキシレート〕、シハロトリン
〔(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル
(Z)−(1RS,3RS)−3−(2−クロロ−3,
3,3−トリフルオロプロペニル)−2,2−ジメチル
シクロプロパンカルボキシレート〕、デルタメトリン
〔(S)−α−シアノ−m−フェノキシベンジル(1
R,3R)−3(2,2−ジブロモビニル)−2,2−
ジメチルシクロプロパンカルボキシレート〕、シクロプ
ロトリン〔(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベン
ジル(RS)−2,2−ジクロロ−1−(4−エトキシ
フェニル)シクロプロパンカルボキシレート〕等のピレ
スロイド化合物、
【0015】ブプロフェジン〔2−tert−ブチルイミノ
−3−イソプロピル−5−フェニル−1,3,5−トリ
アジアジナン−4−オン〕等のチアジアジン誘導体、イ
ミダクロプリド〔1−(6−クロロ−3−ピリジルメチ
ル)−N−ニトロ−イミダゾリジン−2−イリデンアミ
ン〕等のニトロイミダゾリジン誘導体、カルタップ
〔S,S′−(2−ジメチルアミノトリメチレン)ビス
(チオカーバメート)〕、チオシクラム〔N,N−ジメ
チル−1,2,3−トリチアン−5−イルアミン〕、ベ
ンスルタップ〔S,S′−2−ジメチルアミノトリメチ
レン ジ(ベンゼンチオサルフォネート)〕等のネライ
ストキシン誘導体、エンドスルファン〔6,7,8,
9,10,10−ヘキサクロロ−1,5,5a,6,
9,9a−ヘキサヒドロ−6,9−メタノ−2,4,3
−ベンゾジオキサチエピンオキサイド〕、γ−BHC
〔1,2,3,4,5,6−ヘキサクロロシクロヘキサ
ン〕等の塩素化炭化水素化合物、クロルフルアブロン
〔1−〔3,5−ジクロロ−4−(3−クロロ−5−ト
リフルオロメチルピリジン−2−イルオキシ)フェニ
ル〕−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレ
ア〕、テフルベンズロン〔1−(3,5−ジクロロ−
2,4−ジフルオロフェニル)−3−(2,6−ジフル
オロベンゾイル)ウレア〕、フルフェノクスロン〔1−
〔4−(2−クロロ−4−トリフルオロメチルフェノキ
シ)−2−フルオロフェニル〕−3−(2,6−ジフル
オロベンゾイル)ウレア〕等のベンゾイルフェニルウレ
ア系化合物、アミトラズ〔N,N′〔(メチルイミノ)
ジメチリジン〕ジ−2,4−キシリジン〕、クロルジメ
ホルム〔N′−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−
N,N−ジメチルメタニミダミド〕等のホルムアミジン
誘導体等があげられる。
【0016】本発明の有害生物を防除する方法におい
て、用いられる一般式 化3で示される4−置換−2−
クロロフェノキシプロピルピラゾール誘導体は、他の何
らの成分も加えず、そのまま使用してもよいが、通常
は、固体担体、液体担体、ガス状担体等の各種担体と混
合し、必要あれば添加剤として界面活性剤、その他の製
剤用補助剤を加えて、乳剤、水和剤、水中懸濁剤・水中
乳濁剤等のフロアブル剤、粒剤、粉剤、エアゾール、自
己燃焼型燻煙剤・化学反応型燻煙剤・多孔セラミック板
燻煙剤等の加熱燻煙剤、ULV剤等に製剤した薬剤を使
用する。
【0017】これらの製剤には、有効成分として一般式
化3で示される4−置換−2−クロロフェノキシプロ
ピルピラゾール誘導体を、通常、重量比で0.001 %〜9
5%含有する。
【0018】製剤化の際に用いられる固体担体として
は、たとえば粘土類(カオリンクレー、珪藻土、合成含
水酸化珪素、ベントナイト、フバサミクレー、酸性白土
等)、タルク類、セラミック、その他の無機鉱物(セリ
サイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム、水和シ
リカ等)、化学肥料(硫安、燐安、硝安、尿素、塩安
等)等の微粉末あるいは粒状物等があげられ、液体担体
としては、たとえば水、アルコール類(メタノール、エ
タノール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケト
ン等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、メチルナフタレン等)、脂肪族
炭化水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、灯油、軽油
等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、ニト
リル類(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、エ
ーテル類(ジイソプロピルエーテル、ジオキサン等)、
酸アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド等)、ハロゲン化炭化水素類(ジ
クロロメタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等)、ジ
メチルスルホキシド、大豆油、綿実油等の植物油等があ
げられ、ガス状担体、すなわち噴射剤としては、たとえ
ばフロンガス、ブタンガス、LPG(液化石油ガス)、
ジメチルエーテル、炭酸ガス等があげられる。
【0019】界面活性剤としては、たとえばアルキル硫
酸エステル類、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリー
ルスルホン酸塩、アルキルアリールエーテル類およびそ
のポリオキシエチレン化物、ポリエチレングリコールエ
ーテル類、多価アルコールエステル類、糖アルコール誘
導体等があげられる。
【0020】固着剤や分散剤等の製剤用補助剤として
は、たとえばカゼイン、ゼラチン、多糖類(でんぷん
粉、アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸
等)、リグニン誘導体、ベントナイト、糖類、合成水溶
性高分子(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸類等)等があげられ、安定剤として
は、たとえばPAP(酸性リン酸イソプロピル)、BH
T(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノー
ル)、BHA(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノ
ールと3−tert−ブチル−4−メトキシフェノールとの
混合物)、植物油、鉱物油、界面活性剤、脂肪酸または
そのエステル等があげられる。
【0021】自己燃焼型燻煙剤の基材としては、たとえ
ば硝酸塩、亜硝酸塩、グアニジン塩、塩素酸カリウム、
ニトロセルローズ、エチルセルローズ、木粉などの燃焼
発熱剤、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、重クロ
ム酸塩、クロム酸塩などの熱分解刺激剤、硝酸カリウム
などの酸素供給剤、メラミン、小麦デンプンなどの支燃
剤、硅藻土などの増量剤、合成糊料などの結合剤等があ
げられる。化学反応型燻煙剤の基材としては、たとえば
アルカリ金属の硫化物、多硫化物、水硫化物、含水塩、
酸化カルシウム等の発熱剤、炭素質物質、炭化鉄、活性
白土などの触媒材、アゾジカルボンアミド、ベンゼンス
ルホニルヒドラジド、ジニトロソペンタメチレンテトラ
ミン、ポリスチレン、ポリウレタン等の有機発泡剤、天
然繊維片、合成繊維片等の充填剤等があげられる。
【0022】フロアブル剤(水中懸濁剤または水中乳濁
剤)の製剤は、一般に1〜75%の化合物を0.5 〜15
%の分散剤、0.1 〜10%の懸濁助剤(たとえば、保護
コロイドやチクソトロピー性を付与する化合物)、0〜
10 %の適当な補助剤(たとえば、消泡剤、防錆剤、安
定化剤、展着剤、浸透助剤、凍結防止剤、防菌剤、防黴
剤等)を含む水中で微小に分散させることによって得ら
れる。水の代わりに化合物がほとんど溶解しない油を用
いて油中懸濁剤とすることも可能である。保護コロイン
ドとしては、たとえばゼラチン、カゼイン、ガム類、セ
ルロースエーテル、ポリビニルアルコール等が用いられ
る。チクソトロピー性を付与する化合物としては、たと
えばベントナイト、アルミニウムマグネシウムシリケー
ト、キサンタンガム、ポリアクリル酸等があげられる。
【0023】このようにして得られる製剤は、そのまま
であるいは水等で希釈して用いる。また、他の殺虫剤、
殺線虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤、除草剤、植物生長調節
剤、共力剤、肥料、土壌改良剤、動物用飼料等と混合し
て、または混合せずに同時に用いることもできる。
【0024】本発明の有害生物を防除する方法におい
て、用いられる一般式 化3で示される4−置換−2−
クロロフェノキシプロピルピラゾール誘導体の有効な施
用量は、通常、10アールあたり、0.001gから500g
であり、好ましくは0.1gから500gである。乳剤、水
和剤、フロアブル剤等を水で希釈して用いる場合は、そ
の施用濃度は通常、0.0001ppm から1000ppm であり、粒
剤、粉剤、エアゾール、燻煙剤、ULV剤等は、何ら希
釈することなく製剤のままで施用する。
【0025】これらの施用量、施用濃度は、いずれも製
剤の種類、施用時期、施用場所、施用方法、有害生物の
種類、被害程度等の状況によって異なり、上記の範囲に
かかわることなく増加させたり、減少させたりすること
ができる。
【0026】本発明の有害生物を防除する方法において
用いられる一般式 化3で示される4−置換−2−クロ
ロフェノキシプロピルピラゾール誘導体は、欧州公開特
許第376,598 号明細書に記載された方法と同様に以下の
方法により製造することができる。 一般式 化4
【0027】
【化4】
【0028】〔式中、Bはハロゲン原子、メタンスルホ
ニルオキシ基、またはトルエンスルホニルオキシ基を表
し、Xは前記と同じ意味を表す。〕で示される化合物と
【0029】
【化5】
【0030】で示されるピラゾール化合物とを、脱酸剤
の存在下に反応させることにより製造することができ
る。上記製造法において、反応は不活性有機溶媒の存在
下または非存在下に行なわれる。好適な溶媒としては、
たとえばN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、テトラヒドロフラン、トルエン、1,2−ジ
メトキシエタン、ジメチルアセトアミド等があげられ
る。また、脱酸剤としては、たとえばアルカリ金属、ア
ルカリ金属水素化物、アルカリ金属アミド、アルカリ金
属水酸化物、アルカリ金属炭酸化物または有機塩基(た
とえば4−ジメチルアミノピリジン)等があげられる。
反応をすみやかに進行させるために、塩化ベンジルトリ
エチルアンモニウム、臭化テトラ−n−ブチルアンモニ
ウムまたはトリス(3,6−ジオキサヘプチル)アミン
のような相関移動触媒を用いることもできる。このよう
な場合は水を溶媒として使用してもよい。反応温度は通
常−30℃〜200℃であり、好ましくは0℃〜110
℃であり、反応は0.5 〜30時間で完結する。上記製造
法において、一般式 化4に示される化合物に対する一
般式 化5に示されるピラゾール化合物のモル比は、
1:0.1 〜10であり、好ましくは1:0.8 〜1.2 であ
る。反応終了後は有機溶媒抽出、濃縮等通常の後処理を
行ない、必要ならばクロマトグラフィー、蒸留、再結晶
等の通常の方法によって精製することもできる。
【0031】一般式 化3で示される4−置換−2−ク
ロロフェノキシプロピルピラゾール誘導体の原料となる
一般式 化4で示される化合物のうちで、Bがハロゲン
原子を表す化合物は、一般式 化6
【0032】
【化6】
【0033】〔式中、Xは前記と同じ意味を表す。〕で
示されるフェノール系化合物から、たとえば、Org.Synt
h., , 435(1932) 等に記載される方法に準じて合
成することができる。また、一般式 化4で示される化
合物のうちで、Bがメタンスルホニルオキシ基を表す化
合物は、一般式 化7
【0034】
【化7】
【0035】〔式中、Xは前記と同じ意味を表す。〕で
示されるアルコール系化合物を経由して米国特許第4,94
3,586 号に記載される方法に準じて合成することができ
る。一般式 化7で示されるアルコール系化合物からは
J.Amer.Chem.Soc.,68,2513(1946)、J.Org.Chem.,
, 706(1949)等に記載される方法に準じて、一般式
化4で示される化合物のうちBがハロゲン原子を表す
化合物を導くこともできる。一般式 化6で示されるフ
ェノール系化合物は、たとえば、J.Amer.Chem., 73,2
723(1951) 、J.Org.Chem.,39,1160(1974) 等に記載さ
れる方法に準じて合成することもできる。すなわち、一
般式 化6で示されるフェノール系化合物は一般式 化
【0036】
【化8】
【0037】〔式中、Xは前記と同じ意味を表す。〕で
示されるフェノール系化合物から溶媒の存在下、塩素化
剤を反応させることにより得ることができる。上記反応
式において塩素化剤としては、塩素、次亜塩素酸t−ブ
チルまたは塩化スルフリル等を用いることができる。ま
た、必要に応じて溶媒を使用することができ、使用し得
る溶媒としては、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四
塩化炭素、ベンゼン、酢酸等があげられる。ここで用い
る溶媒は、塩素化剤の種類に応じて使い分けることは言
うまでもない。反応温度としては、−78℃から反応に
使用する溶媒または塩素化剤(塩化スルフリル等)の沸
点の範囲をとることができるが、−20℃から反応に使
用する溶媒または塩素化剤(塩化スルフリルなど)の沸
点までの範囲が望ましい。反応に供する原料および塩素
化剤のモル比は、任意に設定できるが、等モルまたはそ
れに近い比率で反応を行なうのが有利である。
【0038】反応終了後の反応液は、有機溶媒抽出、濃
縮等の通常の後処理を行い、目的の化合物を得ることが
できる。必要ならば、クロマトグラフィー、蒸留、再結
晶等の通常の操作によって精製することもできる。
【0039】本発明の有害生物を防除する方法において
用いられる一般式 化3で示される4−置換−2−クロ
ロフェノキシプロピルピラゾール誘導体の原料となる一
般式化5または一般式 化8で示される化合物は、市販
されているものを用いるか、また市販される化合物から
通常の方法により容易に合成することができる。
【0040】
【実施例】以下、本発明の有害生物を防除する方法に関
する製剤例ならびに試験例および用いられる一般式 化
3で示される4−置換−2−クロロフェノキシプロピル
ピラゾール誘導体の製造例によりさらに詳しく説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0041】有効成分である化合物の製造例(化合物
(1)の製造法) 水素化ナトリウム(60%オイルサスペンジョン)10.7
g と無水N,N−ジメチルホルムアミド250mlとの混
合物中にヒドロキノンモノメチルエーテル35.0g の無水
N,N−ジメチルホルムアミド溶液50mlを室温下に攪
拌しつつ滴下した。滴下終了後さらに30分間攪拌し、
1,3,5−トリフルオロベンゼン70.0g を室温下に添
加した。さらに塩化第1銅0.5gを加え、80〜90℃で
12時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を水に投入
し、沈澱物をろ過により除いた後、トルエン500mlで
2回抽出した。抽出液を合わせ、5N水酸化ナトリウム
水溶液で2回洗浄し、続いて水により洗液が中性になる
まで洗浄した。さらに飽和塩化アンモニウム水溶液、続
いて、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて
乾燥後、減圧下に濃縮した。得られた油状物を減圧蒸留
し、無色油状の3, 5−ジフルオロ−1−(4−メトキシフェノキシ)ベン
ゼン 53.2g を得た。 収率:84% b.p.:108℃〜110℃/0.25 mmHg
【0042】上記反応を2回行うことにより得られた
3,5−ジフルオロフェノキシ−1−(4−メトキシフ
ェノキシ)ベンゼンのうちの73.2g 、47%臭化水素酸
350.0gおよび酢酸300mlの混合物を攪拌下に24時間
加熱還流した。反応終了後酢酸エチル500mlを加え、
水250mlで2回洗浄し、さらに飽和重炭酸ソーダ水溶
液で洗液がアルカリ性を示すまで洗浄した。続いて、飽
和食塩水で2回洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥
し、減圧下に濃縮し、無色油状の4−(3,5−ジフル
オロフェノキシ)フェノール66.1g を得た。 収率 :96% n21.9 D :1.5400
【0043】上記反応により得られた4−(3,5−ジ
フルオロフェノキシ)フェノール5.0gを四塩化炭素50
mlに溶かし、氷冷下激しく攪拌しながら、次亜塩素酸t
−ブチル2.45g をゆっくり滴下した。滴下終了後、室温
下で攪拌した。5時間後、反応液を濃縮し、酢酸エチル
200mlを残渣に加え、5%重炭酸ソーダ水で洗浄し
た。酢酸エチル溶液を乾燥・濃縮後、残渣をシリカゲル
クロマトグラフィーに付し、2−クロロ−4−(3,5
−ジフルオロフェノキシ)フェノール5.31g を得た。 収率 :92% n25 D :1.5639
【0044】上記反応により得られた2−クロロ−4−
(3,5−ジフルオロフェノキシ)フェノール5.00g,
1,3−ジブロモプロパン5.20g および水10mlの混合物
を攪拌下に加熱還流し、その混合物中へ苛性ソーダ0.78
g の水溶液5mlを1時間かけて滴下した。滴下終了後さ
らに6時間攪拌下に加熱還流を行い、室温まで冷却後、
反応混合物を塩化メチレン200mlで希釈し、水続いて
飽和食塩水で洗浄した。塩化メチレン溶液を無水硫酸マ
グネシウムにより乾燥し、減圧下に塩化メチレンおよび
過剰の1,3−ジブロモプロパンを留去した後、残渣を
シリカゲルクロマトグラフィーに付し、無色油状の3−
〔2−クロロ−4−(3,5−ジフルオロフェノキシ)
フェノキシ〕プロピルブロミド3.74g を得た。 収率 :56% n21.9 D :1.5642
【0045】無水N,N−ジメチルホルムアミド5mlと
水素化ナトリウム(60%オイルサスペンジョン)58
mgとの混合物中に、ピラゾール99mgを添加し、30分
間攪拌した。次に、上記反応で得られた3−〔2−クロ
ロ−4−(3,5−ジフルオロフェノキシ) フェノキ
シ〕プロピルブロミド500mgの無水N,N−ジメチル
ホルムアミド5ml溶液を滴下した。滴下終了後、室温下
に5時間攪拌し、反応混合物を酢酸エチル50mlで希釈
し、飽和塩化アンモニウム水溶液で2回洗浄し、無水硫
酸マグネシウムにて乾燥後、減圧下に濃縮した。得られ
た油状物をカラムクロマトグラフィーに付し、無色油状
の1−{3−〔2−クロロ−4−(3,5−ジフルオロ
フェノキシ)フェノキシ〕プロピル}ピラゾール419
mgを得た。 n24.1 D :1.5535 収率 :87%
【0046】有効成分である化合物の製造例2(化合物
(2)の製造法) 無水ジメチルスルホキシド5mlと水素化ナトリウム(6
0%オイルサスペンジョン)59mgとの混合物中に、ピ
ラゾール110mgを添加し、30分間攪拌した。次に、
3−〔2−クロロ−4−(3,5−ジフルオロベンジ
ル)フェノキシ〕プロピルブロミド500mgの無水ジメ
チルスルホキシド5ml溶液を滴下した。滴下終了後、室
温下に5時間攪拌し、反応混合物を酢酸エチル50mlで
希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液で2回洗浄し、無
水硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧下に濃縮した。得
られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し、無色油状の1−〔3−{2−クロロ−4−(3,
5−ジフルオロベンジル)フェノキシ}プロピル〕ピラ
ゾール405mgを得た。 n22.7 D :1.5817 収率:84%
【0047】次に製剤例を示す。なお、部は重量部を表
し、有効成分である化合物(一般式化3で示される4−
置換−2−クロロフェノキシプロピルピラゾール誘導
体)は、上記製造例の化合物番号で表す。
【0048】製剤例1 乳剤 化合物(1)または(2)の各々10部を、キシレン3
5部およびジメチルホルムアミド35部に溶解し、これ
にポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル14部
およびドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム6部を加
え、よく攪拌混合して各々の10%乳剤を得る。
【0049】製剤例2 水和剤 化合物(1)または(2)の各々20部を、ラウリル硫
酸ナトリウム4部、リグニンスルホン酸カルシウム2
部、合成含水酸化珪素微粉末20部および珪素土54部
を混合した中に加え、ジュースミキサーで攪拌混合して
20%水和剤を得る。
【0050】製剤例3 粒剤 化合物(1)または(2)の各々5部にドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム5部、ベントナイト30部およ
びクレー60部を加え、充分攪拌混合する。次いで、こ
れらの混合物に適量の水を加え、さらに攪拌し、造粒機
で製粒し、通風乾燥して5%粒剤を得る。
【0051】製剤例4 粉剤 化合物(1)または(2)の各々0.3 部、合成含水酸化
珪素微粉末1部、凝集剤として商品名 ドリレスB(三
共社製)1部、クレー7.7 部を乳鉢でよく混合した後
に、ジュースミキサーで攪拌混合する。得られた混合物
にカットクレー90部を加えて、袋混合し、各々の粉剤
を得る。
【0052】製剤例5 粉剤 化合物(1)または(2)の各々0.3 部、有機リン系化
合物としてフェニトロチオン2部、合成含水酸化珪素微
粉末3部、凝集剤として商品名 ドリレスB(三共社
製)1部、クレー3.7 部を乳鉢でよく混合した後に、ジ
ュースミキサーで攪拌混合する。得られた混合物にカッ
トクレー90部を加え、袋混合し、各々の粉剤を得る。
【0053】製剤例6 粉剤 化合物(1)または(2)の各々0.3 部、カーバメート
系化合物としてBPMC(O−sec −ブチルフェニル
N−メチルカーバメート)2部、合成含水酸化珪素微粉
末3部、凝集剤として商品名 ドリレスB(三共社製)
1部、クレー3.7 部を乳鉢でよく混合した後に、ジュー
スミキサーで攪拌混合する。得られた混合物にカットク
レー90部を加え、袋混合し、各々の粉剤を得る。
【0054】製剤例7 粉剤 化合物(1)または(2)の各々1部を適当量のアセト
ンに溶解し、これに合成含水酸化珪素微粉末5部、PA
P0.3 部およびクレー93.7部を加え、ジュースミキサー
で攪拌混合し、アセトンを蒸発除去して各々の1%粉剤
を得る。
【0055】製剤例8 フロアブル剤 化合物(1)または(2)の各々10部をポリビニルア
ルコール6部を含む水溶液40部中に加え、ミキサーで
攪拌し、分散剤を得る。この中に、キサンタンガム0.05
部およびアルミニウムマグネシウムシリケート0.1 部を
含む水溶液40部を加え、さらに、プロピレングリコー
ル10部を加えて穏やかに攪拌混合して各々の10%水
中乳濁剤を得る。
【0056】製剤例9 油性エアゾール 化合物(1)または(2)の各々0.1 部、テトラメスリ
ン0.2 部、d−フェノスリン0.1 部、トリクロロエタン
10部および脱臭灯油59.6部を混合溶解し、エアゾール
容器に充填し、バルブ部分を取り付けた後、該バルブ部
分を通じて噴射剤(液化石油ガス)30部を加圧充填し
て油性エアゾールを得る。
【0057】製剤例10 水性エアゾール 化合物(1)または(2)の各々0.2 部、d−アレスリ
ン0.2 部、d−フェノスリン0.2 部、キシレン5部、脱
臭灯油3.4 部および乳化剤{アトモス300(アトラス
ケミカル社登録商標名)}1部を混合溶解したものと、
純水50部とをエアゾール容器に充填し、バルブ部分を
取り付け、該バルブ部分を通じて噴射剤(液化石油ガ
ス)40部を加圧充填して水性エアゾールを得る。
【0058】製剤例11 加熱燻煙剤 化合物(1)または(2)の各々100mgを適量のアセ
トンに溶解し、4.0cmX4.0cm 、厚さ1.2cm の多孔セラ
ミック板に含浸させて加熱燻煙剤を得る。
【0059】次に本発明の有害生物を防除する方法が同
翅亜目に属する有害生物の防除にきわめて有用であるこ
とを試験例により示す。なお、有効成分である化合物
(一般式 化3で示される4−置換−2−クロロフェノ
キシプロピルピラゾール誘導体)は上記製造例の化合物
番号で示し、比較対照に用いた化合物は表1に記載の化
合物記号で示す。
【0060】
【表1】
【0061】試験例1 トビイロウンカ幼虫に対する変
態阻害作用 製剤例1に準じて得られた供試化合物の乳剤を、水で所
定濃度に希釈して、ポリエチレンカップ植えのイネ苗
に、20ml/2ポットの割合で散布した。風乾後、ポッ
トあたりトビイロウンカ3令幼虫を10頭放飼し、10
日後に羽化阻害率を求めた。その結果を表2に示す。
【0062】
【表2】
【0063】試験例2 ツマグロヨコバイに対する増殖
抑制作用 製剤例1に準じて得られた供試化合物の乳剤を、水で所
定濃度に希釈して、ポリエチレンカップ植えのイネ苗
に、20ml/2ポットの割合で散布した。風乾後、ポッ
トをゲージで覆い、ポットあたりツマグロヨコバイ成虫
を10雄10雌放虫し、温室内に放置した。2日後に成
虫をすべて除去し、さらに13日後に、次世代の生存若
虫数を調査し、増殖抑制率を求めた。その結果を表3に
示す。
【0064】
【表3】
【0065】試験例3 トビイロウンカに対する増殖抑
制作用 製剤例1に準じて得られた供試化合物の乳剤を、水で所
定濃度に希釈して、鉢(1/5000a)植えのイネ苗(丈
約20cm)に、40ml/2ポットの割合で散布した。風
乾後、ポットを金網ケージで覆い、ポットあたりトビイ
ロウンカ成虫を5雄5雌放虫し、温室内に放置した。約
3週間後に、次世代の生存若虫数を調査し、増殖抑制率
を求めた。その結果を表4に示す。
【0066】
【表4】
【0067】試験例4 オンシツコナジラミに対する殺
卵試験 製剤例1に準じて得られた供試化合物の乳剤を、水で所
定濃度に希釈して、希釈液を得た。産下48〜72時間
後のオンシツコナジラミ卵の付着したインゲンのリーフ
ディスクをその希釈液に10秒間浸漬した。7日後に未
ふ化卵を調査し、殺卵率を求めた。その結果を表5に示
す。
【0068】
【表5】
【0069】試験例5 ワタアブラムシに対する試験 製剤例1に準じて得られた供試化合物の乳剤を、水で所
定濃度に希釈して、ワタアブラムシ初令幼虫の寄生した
播種後8−9日のポット植えのワタ(初生葉期)に、3
0ml/2ポットの割合で散布した。散布前および散布7
日後に植物体上のワタアブラムシの総個体数を調査し
た。防除効果を表すものとして下記の式により防除効果
指数を算出した。 効果判定基準は A:防除効果指数が1以下で、増殖抑制効果が充分に認
められる。 B:防除効果指数が1より大きく、3以下で、増殖抑制
効果が認められる。 C:防除効果指数が3より大きく、少し増殖抑制効果が
認められる。 D:防除効果指数が無処理区と同等で、増殖抑制効果が
認められない。とした。その結果を表6に示す。
【0070】
【表6】
【0071】
【発明の効果】本発明の有害生物を防除する方法は、同
翅亜目に属する有害生物、たとえば、ウンカ類、ヨコバ
イ類、アブラムシ類および/またはコナジラミ類に対し
てきわめて高い防除効果を有する。
フロントページの続き (72)発明者 岸田 博 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 松尾 憲忠 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 梅田 公利 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 化1 【化1】 〔式中、Xは酸素原子またはメチレン基を表す。〕で示
    される4−置換−2−クロロフェノキシプロピルピラゾ
    ール誘導体を有効な施用量を用いて、または該有効施用
    量に加えて添加剤および/または担体を含む薬剤を用い
    て同翅亜目に属する有害生物および/またはそれらの生
    息地ならびに/もしくはそれらが加害する作物に対して
    処理することを特徴とする有害生物を防除する方法。
  2. 【請求項2】一般式 化1で示される4−置換−2−ク
    ロロフェノキシプロピルピラゾール誘導体の有効な施用
    量が10アールあたり0.001gから500gであり、同翅
    亜目に属する有害生物がウンカ類、ヨコバイ類、アブラ
    ムシ類および/またはコナジラミ類である請求項1記載
    の有害生物を防除する方法。
  3. 【請求項3】一般式 化1で示される4−置換−2−ク
    ロロフェノキシプロピルピラゾール誘導体の有効な施用
    量が10アールあたり0.001gから500gであり、同翅
    亜目に属する有害生物がトビイロウンカ属(Niaparvat
    a) および/またはツマグロヨコバイ属(Nephotettix)
    であり、それらが加害する作物が稲である請求項1記載
    の有害生物を防除する方法。
  4. 【請求項4】同翅亜目に属する有害生物および/または
    それらの生息地ならびに/もしくはそれらが加害する作
    物に対して一般式 化2 【化2】 〔式中、Xは酸素原子またはメチレン基を表す。〕で示
    される4−置換−2−クロロフェノキシプロピルピラゾ
    ール誘導体を有効成分として、該有害生物の防除に有効
    な量を含有することを特徴とする有害生物防除剤。
JP10285892A 1991-05-10 1992-04-22 同翅亜目に属する有害生物を防除する方法 Pending JPH05306204A (ja)

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